JP2663085B2 - 螺旋状地下構造体の施工法 - Google Patents

螺旋状地下構造体の施工法

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JP2663085B2
JP2663085B2 JP4356036A JP35603692A JP2663085B2 JP 2663085 B2 JP2663085 B2 JP 2663085B2 JP 4356036 A JP4356036 A JP 4356036A JP 35603692 A JP35603692 A JP 35603692A JP 2663085 B2 JP2663085 B2 JP 2663085B2
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明美 野尻
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下駐車場や地下自動
車道路の出入口などのランプウェイを構成する螺旋状地
下構造体の施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ランプウェイなどの螺旋状構造体は、ス
ラブが斜面となるため、コンクリートの打設が難しい。
【0003】また、かかる螺旋状構造体を地下に施工す
るには、従来は地中に山留め壁を造り、切りばりやアン
カーでこの山留め壁を支えながら掘り進み、その後、コ
ンクリートで地下構造物を施工する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来工法で
は、地下掘削に際しては、切ばりやアンカーの打設が必
要であり、掘削工事には作業用構台を設けるなどいわゆ
る仮設工事の占める割合が非常に多く、コスト高となっ
ていた。
【0005】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、地下の掘削工事に従来工法では必要とされた山留め
壁や切ばり、アンカーなどの支保工や作業用構台などの
仮設工事が不要で、また、大型の重機を使用しないで
も、簡単かつ短時間で施工できる信頼性の高い螺旋状地
下構造体の施工法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、中心に向かう螺旋状に下る構造体を地下に施
工するのに、掘削機で適宜幅および適宜長さの溝を形成
する工程と、床板部分とその端部から立ち上がる垂直壁
部分およびその下端延長として下方へ延びる脚部からな
るL字形のコンクリートプレキャスト部材を前記溝内に
配設するプレキャスト部材配設工程とを適宜繰り返し
て、螺旋状に下がるように連続する溝内にL字形のコン
クリートプレキャスト部材をその垂直壁部分を外側にし
て連続的に多数並べ、このL字形のコンクリートプレキ
ャスト部材の並びがある程度の長さになった際もしくは
ほぼ一周したならば、このL字形のコンクリートプレキ
ャスト部材の連続体で囲んだ部分の土砂を掘削排土し、
さらに、前記溝を形成する工程とプレキャスト部材配設
工程とを適宜繰り返し、このように螺旋状に並べたL字
形のコンクリートプレキャスト部材の連続体で囲んだ部
分の土砂を掘削排土して平坦な状態として、地下コンク
リートスラブをL字形のコンクリートプレキャスト部材
と一体化するように施工すること、または、この構成に
加えて、L字形のコンクリートプレキャスト部材は、床
板部分の先端側部に接続用の端板を配設することを要旨
とするものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、掘削機で溝を
掘る掘削工程と、この溝内にL字形のプレキャスト部材
を配設するプレキャスト部材配設工程とを適宜繰り返す
だけで本設地下壁と山留め壁が兼用できる螺旋状地下構
造体が構成でき、該螺旋状地下構造体は円形あるいはこ
れに近い形になるように、徐々に回していくので、リン
グコンプレッションが作用し、内側土砂の処理にも切ば
り等が不要なものとなる。
【0008】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、L字形のプレキャスト部材相互を簡単かつ迅
速に連結できる。
【0009】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1〜図4は本発明の螺旋状地下構造体の施
工法の各工程を示す縦断側面図、図5〜図7は各工程の
平面図である。
【0010】図1に示すように、初めに、バックホー程
度の掘削機で、施工しようとする螺旋状地下構造体の形
状を考慮して、それに合わせて適宜幅、および適宜長さ
の溝1を根切り底より多少深く掘る。一例として、この
溝1は幅1〜2.5m、長さ2〜3m、深さ4〜5mで
ある。また、溝1は中心に向かう螺旋状に下る溝の一部
を構成するものとして長さ方向で徐々に深くなる。
【0011】次いで図2に示すように、この溝1内にプ
レコン工場で作製して現場に搬入しておいたコンクリー
トプレキャスト部材2を配設するが、図9に示すように
このコンクリートプレキャスト部材2は床板部分2aと
その端部から立ち上がる垂直壁部分2bと、垂直壁部分
2bの下端延長として下方へ延びる短い脚部4を形成し
た全体がL字形のもので、床板部分2aは左右側端のい
ずれか一方が下がるように垂直壁部分2bの幅方向で傾
斜させる。また、脚部4もこの床板部分2aの傾斜分だ
け左右側のいずれか一方が長くなることもある。
【0012】また、床板部分2aの先端側部には厚い鋼
板からなる接続用の端板3を設置した。該端板3は床板
部分2a内の太径水平鉄筋と裏側で溶接し、端板3同士
を溶接等で接続すれば、太径水平鉄筋相互の連続性も得
られるようにしたものである。
【0013】他の実施例として、図10に示すようにコ
ンクリートプレキャスト部材2の脚部4はシートパイ
ル、トレンチシート、H型鋼など押し込み易いものを利
用した鋼製の脚部としてもよい。その場合、脚部4は現
場でコンクリートプレキャスト部材2に付けるもので、
その上端部分は垂直壁部分2bの外側面に沿わせてボル
トで固定したり、U型ボルトで締付け固定したりする。
【0014】このようにして溝1内に1個または数個の
コンクリートプレキャスト部材2を配設したならば、ま
た前記の掘削工程をおこない、かかる溝1の掘削工程と
コンクリートプレキャスト部材2の配設工程を適宜繰り
返す。その結果、螺旋状に下がるように連続する溝1内
にL字形のコンクリートプレキャスト部材2をその垂直
壁部分2aを外側に、床板部分2aが内側に向くように
して連続的に多数並べる。
【0015】さらに、床板部分2a相互は端板3同士を
溶接して一体性を持たせ、溝1内で垂直壁部分2bの外
側は適宜、現地発生土で埋戻し5を行う。これに加えて
必要に応じてコンクリートプレキャスト部材2の垂直壁
部分2bの上端をアングル材その他の連結金具で結合し
て頭つなぎを行ってもよい。
【0016】かかる床板部分2aの並列は中心に向かう
螺旋状に下る傾斜路となるので、これを作業通路に使用
することもできる。なお、コンクリートプレキャスト部
材2を溝1内に配設するに際し、脚部4が地盤中に突き
刺さるようにする。また、溝1を掘削するのに掘り過ぎ
たり、地盤が軟らかい場合などは床板部分2aの下に割
り栗石などを敷設してもよい。
【0017】そして、L字形のコンクリートプレキャス
ト部材2の並びがある程度の長さになった際もしくはほ
ぼ一周したならば、このL字形のコンクリートプレキャ
スト部材2の連続体で囲んだ部分の土砂を掘削排土して
安息角もしくは平坦に形成する。
【0018】この段階における土圧に対する支持構造は
図11,図12に示すようなものであるが、図11に示
すようにL字形のコンクリートプレキャスト部材2の脚
部4の引抜き抵抗と床板部分2aの下面支持力で、土圧
に対抗できる。図12は曲げモーメントを示したもので
ある。従って、土圧の大きさと床付け地盤の支持力が決
められれば、それに応じてコンクリートプレキャスト部
材2の断面が設計できる。
【0019】このように、L字形のコンクリートプレキ
ャスト部材2を並べながら掘削を行い中心に向かう螺旋
状に下る構造体を該L字形のコンクリートプレキャスト
部材2で施工していくが、外側の渦巻き線と中側の渦巻
き線とが重なる部分では、図4に示すようにL字形のコ
ンクリートプレキャスト部材2は上下2段に段積みする
ものとして、外側のコンクリートプレキャスト部材2の
床板部分2aの先端に内側のコンクリートプレキャスト
部材2の垂直壁部分2bの上端を接合させる。
【0020】さらに、前記溝1を形成する工程とコンク
リートプレキャスト部材2の配設工程とを適宜繰り返
す。このようにして、L字形のコンクリートプレキャス
ト部材2の並びが設計通りの長さになったならば、螺旋
に並べたL字形のコンクリートプレキャスト部材2の連
続体で囲んだ部分の残りの土砂を掘削排土して床板部分
2aの位置より上には土がない平坦な状態とする。
【0021】さらに、かかる螺旋状に下る構造体の内側
に位置する前記平坦にした部分では、配筋をし、マット
コンクリートを打設して地下コンクリートスラブ6を施
工すれば、コンクリートプレキャスト部材2とこの地下
コンクリートスラブ6は一体化する(図4、図7参
照)。
【0022】ランプウェイを施工するには、螺旋状地下
構造体となるL字形のコンクリートプレキャスト部材2
の床板部分2aを直接車路や駐車スペースとして活用し
てもよいが、幅が足りない場合には、図8に示すように
床板部分2a上にPSコンクリート材による幅の広いP
Sコンクリートスラブ7もしくは梁材を載置し、これを
キャンチレバー式に保持してスラブ面として必要な面積
を確保することも可能である。
【0023】前記地下コンクリートスラブ6を打設した
螺旋状地下構造体の内側で中央の底の部分は、これを駐
車場や公園として利用でき、地下コンクリートスラブ6
に床板部分2aが連続する螺旋状地下構造体をランプウ
ェイとしてこの中央部分の上空がオープンな駐車場は、
強制排気などが不要であり、日当たり、環境条件のよい
ものとなる。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように本発明の螺旋状地下構
造体の施工法は、地下の掘削工事に従来工法では必要と
された山留め壁や切ばり、アンカーなどの支保工や作業
用構台などの仮設工事が不要で、また、大型の重機を使
用しないでも、簡単かつ短時間で施工でき、しかも信頼
性の高い地下構造体を施工できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の螺旋状地下構造体の施工法の第1工程
を示す縦断側面図である。
【図2】本発明の螺旋状地下構造体の施工法の第2工程
を示す縦断側面図である。
【図3】本発明の螺旋状地下構造体の施工法の第3工程
を示す縦断側面図である。
【図4】図7のA−A線の縦断側面図である。
【図5】本発明の螺旋状地下構造体の施工法の第2工程
を示す平面図である。
【図6】本発明の螺旋状地下構造体の施工法の第3工程
を示す平面図である。
【図7】本発明の螺旋状地下構造体がほぼ完成した状態
を示す平面図である。
【図8】本発明の他の実施例を示す要部の縦断側面図で
ある。
【図9】本発明で使用するL字形のコンクリートプレキ
ャスト部材の一例を示す斜視図である。
【図10】本発明で使用するL字形のコンクリートプレ
キャスト部材の他例を示す斜視図である。
【図11】支持機構を示す説明図である。
【図12】曲げモーメント図である。
【符号の説明】
1…溝 2…L字形のコンクリートプレキャスト部材 2a…床板部分 2b…垂直壁部分 3…端板 4…脚部 5…埋戻し 6…地下コンクリー
トスラブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に向かう螺旋状に下る構造体を地下
    に施工するのに、掘削機で適宜幅および適宜長さの溝を
    形成する工程と、床板部分とその端部から立ち上がる垂
    直壁部分およびその下端延長として下方へ延びる脚部か
    らなるL字形のコンクリートプレキャスト部材を前記溝
    内に配設するプレキャスト部材配設工程とを適宜繰り返
    して、螺旋状に下がるように連続する溝内にL字形のコ
    ンクリートプレキャスト部材をその垂直壁部分を外側に
    して連続的に多数並べ、このL字形のコンクリートプレ
    キャスト部材の並びがある程度の長さになった際もしく
    はほぼ一周したならば、このL字形のコンクリートプレ
    キャスト部材の連続体で囲んだ部分の土砂を掘削排土
    し、さらに、前記溝を形成する工程とプレキャスト部材
    配設工程とを適宜繰り返し、このように螺旋状に並べた
    L字形のコンクリートプレキャスト部材の連続体で囲ん
    だ部分の土砂を掘削排土して平坦な状態として、地下コ
    ンクリートスラブをL字形のコンクリートプレキャスト
    部材と一体化するように施工することを特徴とした螺旋
    状地下構造体の施工法。
  2. 【請求項2】 L字形のコンクリートプレキャスト部材
    は、床板部分の先端側部に接続用の端板を配設する請求
    項1記載の螺旋状地下構造体の施工法。
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