JP2662734B2 - 食品の製造方法 - Google Patents

食品の製造方法

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尚幸 家郷
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徳重 小倉
繁幸 高木
喜紀雄 日紫
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は食品の製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、グアーガム,ローカストビーンガム,ペクチ
ン,澱粉等の天然多糖類やカルボキシルメチルセルロー
ス等の多糖類誘導体が広く食品分野において、増粘保水
剤,乳化剤,安定剤,フィルム形成剤として使用されて
いる。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように、従来より多種の天然多糖類および多糖
類誘導体が食品分野に使用されているが、本発明は従来
の多糖類と異なる化学的、物理的性質を有し、すぐれた
増粘保水作用,乳化分散作用,安定作用,フィルム形成
作用を示す多糖類を使用する食品の製造方法を提供する
ものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、アゾトバクター・ビネランジーIFO120
18の生産する多糖類(以下、本発明の多糖類と称す)
が、増粘保水剤,入荷分散剤,安定剤,フィルム形成剤
として、すぐれた性能を有していることを発見し、本発
明を完成した。
本発明の多糖類は次のような方法によって製造するこ
とができる。
アゾトバクター・ビネランジー(Azotobacter vinela
ndii)IFO12018(財団法人醗酵研究所(大阪市淀川区)
より入手)を一般に使用されている炭素源(例えば、グ
ルコース,澱粉分解物,ジョ糖等)のほか、無機塩類
(リン酸1カリ,リン酸2カリ,塩化ナトリウム,硫酸
カルシウム,硫酸マグネシウム,酢酸ナトリウム等)微
量金属(モリブデン酸ナトリウム,硫酸第1鉄等)を水
道水に加えてなる培地に接種し、常法により好気的条件
下で窒素または窒素を含むガスを通気しながら、培養す
ることによって多糖類を蓄積する培養終了後、培養液中
の菌体等の固形分は、使用目的に不都合な場合には、遠
心分離、ろ過等の操作により培養液より除去し、蓄積さ
れた多糖類は、硫酸等を培養液に添加し、酸性とし、沈
澱させ、メタノール,エタノール,イソプロピルアルコ
ール等の水溶性溶媒中でカセイソーダ等で中和し、乾燥
させる。
本発明の多糖の性質は以下のようである。
グルコース,マンノースおよびマンニュロン酸で構成
され、そのモル比がグルコース:マンノース:マンニュ
ロン酸=1:0.4〜0.7:4〜17でアセチル化度約0〜1.0で
アセチル化されており、3,5−ジニトロサリチル酸法に
よる分子量が103〜105である本発明の多糖類水溶液に、
2価以上の金属イオンを混合するか、又はpHは3以下と
するとゲル化する。
本発明の多糖類を単品で、又は他の他糖類および多糖
類誘導体と併用し、増粘保水剤,乳化分散剤,安定剤,
フィルム形成剤として使用し、食品を製造できる。
(作用) 本発明の多糖類は、すぐれた増粘保水作用(特に、2
価以上の金属イオンを多く含む食品、例えばカルシウム
を多く含むミルク等において、この作用は大きい)、乳
化分散作用,安定作用,フィルム形成作用を示し、食品
の製造に使用すると有用である。
(実施例) 実施例1 小麦粉50g,水100g,本発明の多糖類1gを混合し、ころ
もを調整し、生あじの開きを浸漬し引き上げた。−5〜
−10℃にて凍結し、1週間保存した後、室温にて、解凍
した。ほとんど離水はなかった。これを180℃のゴム油
にて揚げたものは、新鮮なものとほとんど外観、味覚と
も変わらなかった。比較として、本発明の多糖類を無添
加のころもにて同様の操作をおこなったが解凍後、離水
が激しくころもは団子状となり、揚げた際に、はがれ落
ちた。ころも以外の他の冷凍食品においても、同様に離
水を防げる。
実施例2 水450g,本発明の多糖類2g,砂糖150g,フルーツジュー
ス300g,酒石酸1gを混合撹拌し、80℃5分間加熱殺菌
後、フリーザーにて冷凍し、フルーツシャーベットを製
造した。
本シャーベットは、本発明の多糖類を無添加にて同様
の操作にて製造したもの比して、氷結晶が小さく、口あ
たりが良かった。
実施例3 砂糖400gと水180mlと本発明の多糖類2gを混合撹拌
し、115℃まで加熱後、40℃まで冷却し、すりこぎでこ
すりフォンダンを製造した。本フォンダンは、本発明の
多糖類を無添加にて同様の操作にて製造したものと比し
て、結晶が非常に微細で口あたりがなめらかであった。
実施例4 しょう油50g,砂糖25g,澱粉3g,本発明の多糖類1g,水21
gを混合撹拌し、80℃10分間加熱した。30℃まで冷却
し、ダンゴのタレを製造した。本タレは、B型粘度計で
30r.p.m.で測定して、2500cpsの粘度があった。2週間
冷蔵庫にて保存後の粘度は2300cpsであった。比較とし
て本発明の多糖類を無添加で同様の操作にて製造したタ
レは、直後の粘度が1500cpsであり、2週間後の粘度は6
00cpsであり粘度の低下がはげしかった。
実施例5〜15 本発明の多糖類を表1の添加量で添加し常法により、
それぞれの食品を製造した。
結果を表2に示す。粘度はB型粘度計にて、室温で30
r.p.m.で測定した。比較として本発明の多糖類を無添加
で常法により製造したものの粘度も示した。
以上の結果より明らかなように本発明の多糖類にすぐ
れた増粘効果を示した。
実施例16 牛乳1を激しく撹拌しながら、本発明の多糖類5g,
砂糖170g,α−スターチ17g,ココアパウダー38gを添加
し、溶解する。85℃20分間加熱し、カップに充てんし、
10〜15℃に急冷し、ジェリファイドミルクを製造した。
本ジェリファイドミルクは、成形性が無添加のものに比
して、非常に良くなった。
実施例17 植物油脂35g,食酢(8%酢酸濃度)12g,食塩2g,砂糖6
g,香辛料,調味料2g,水43gと本発明の多糖類0.5gをミキ
サーで混合し次にコロイドミルで乳化し、フレンチドレ
ッシングを製造した。本フレンチドレッシングは400cps
の粘度をもち、30日間室温で放置後も、相分離はおこら
なかった。比較として、本発明の多糖類に替えて、グア
ーガムを使用し、同様の操作にて製造したものは、30日
間放置後、顕著な相分離を示した。
実施例18,19 本発明の多糖類を表3の添加量で添加し常法により、
それぞれの食品を製造した。
両実施例とも30日間室温放置後も相分離がおこらなか
った。
実施例20 マッシュド苺100g,水400g,クエン酸1g,本発明の多糖
類10g,水飴180g,グラニュー糖230gを混合撹拌し、3分
間加熱沸騰させる。冷却し、フルーツソースを製造し
た。本フルーツソースは、30日間室温放置後も、よく分
散安定していた。比較として、本発明の多糖類を無添加
で同様の操作にて製造したものは、沈澱が激しかった。
実施例21〜24 本発明の多糖類を表4の添加量で、添加し、常法によ
り、それぞれの食品を製造した。
いずれの実施例も、30日間室温にて放置後、よく分散
安定していた。
実施例25 植物性油脂27g,乳脂肪18g,脱脂肪乳5g,砂糖10g,本発
明の多糖類0.3g,水39.7gを混合し、ホモゲナイザーを通
し、ホイップドクリームを製造した。本ホイップドクリ
ームは、泡が安定しており、口あたりがなめらかであっ
た。また、本発明の多糖類を無添加で、同様の操作にて
製造したもの比して、体積は約5倍あった。
実施例26,27 本発明の多糖類を表5の添加量で、添加し、常法によ
り、それぞれの食品を製造した。
両実施例とも、泡の安定が非常によくなった。
実施例28 本発明の多糖類の1%水溶液を、ガラス平板の上に延
展し、乾燥させた。水溶性のフィルムが得られた。本フ
ィルムを1%塩化カルシウム水溶液に浸漬し、乾燥させ
ると、水不溶性のフィルムが得られた。両フィルムと
も、柔軟で、丈夫であった。
実施例29 本発明の多糖類の1%水溶液を、1%塩化カルシウム
水溶液中に、長さ25mm、厚さ0.3mmのノズルより押し出
し、水洗乾燥し、フィルムを製造した。
(効果) 本発明の多糖類は、すぐれた増粘保水作用,乳化分散
作用,安定作用,フィルム形成作用を示すので、種々の
食品に有用である。冷凍食品では、保水作用により凍
結、解凍特の食品の変化を防止できる。シャーベット等
の冷菓やフォンダンでは、結晶が小さくなり、口あたり
が良くなる。また、冷菓では、保水作用のためとけにく
くなる。タレ,しょう油等ではすぐれた増粘効果を示し
澱粉のような老化もおこさず粘度変化が少ない。サラダ
ドレッシング,フレンチドレッシング等の油との水の混
合物には、すぐれた乳化作用により相分離を防止でき
る。フルーツソース,ジュース,シロップ等において
は、分散作用により、固形物が水中によく分散し、均一
となり、外観、口あたりが良くなる。
ホイップドクリーム等では、泡の安定が非常に良くな
る。このため、口あたりが良くなる。またビールでは、
コップに注いだ時、泡の安定が良くなるため、味が良く
なる。
柔軟な丈夫なフィルムが形成できるので食品の包装に
使用できる。また、カード状,フィルム状食品の製造に
使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 徳重 大阪府大阪市淀川区三津屋北3丁目3番 29号 日澱化學株式会社内 (72)発明者 高木 繁幸 大阪府大阪市淀川区三津屋北3丁目3番 29号 日澱化學株式会社内 (72)発明者 日紫 喜紀雄 大阪府大阪市淀川区三津屋北3丁目3番 29号 日澱化學株式会社内 審査官 植野 浩志

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アゾトバクター・ビネランジー(Azotobac
    ter vinelandii)IFO12018の生産する多糖類。 (以下、本発明の多糖類と称す)を使用することを特徴
    とする食品の製造方法。
  2. 【請求項2】本発明の多糖類を増粘保水剤として使用す
    ることを特徴とする食品の製造方法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項の食品が冷凍食品,
    シャーベット,フォンダン,タレ,しょう油、佃煮,漬
    け物のたれ,いかの塩辛,うに,ねりがらし,ねりわさ
    び,ジャム,フィリング,ケーキのデコレーション,ス
    ープ,ジェリファイドミルクである食品の製造方法。
  4. 【請求項4】本発明の多糖類を乳化分散剤として使用す
    ることを特徴とする食品の製造方法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項の食品が、サラダド
    レッシング,フレンチドレッシング、マヨネーーズ,ケ
    チャップ,ソース,フルーツソース,ジュース,シロッ
    プである食品の製造方法。
  6. 【請求項6】本発明の多糖類を安定剤として使用するこ
    とを特徴とする食品の製造方法。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第6項の食品が、ビール,
    ミルクセーキ,ホイップドクリームである食品の製造方
    法。
  8. 【請求項8】本発明の多糖類をフィルム形成剤として使
    用することを特徴とする食品の製造方法。
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