JP2662663B2 - 溶融金属加熱装置 - Google Patents

溶融金属加熱装置

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JP2662663B2
JP2662663B2 JP63117781A JP11778188A JP2662663B2 JP 2662663 B2 JP2662663 B2 JP 2662663B2 JP 63117781 A JP63117781 A JP 63117781A JP 11778188 A JP11778188 A JP 11778188A JP 2662663 B2 JP2662663 B2 JP 2662663B2
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清春 谷脇
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は湯槽中にある溶融金属を加熱する装置に関す
るものである。
[従来の技術とその技術的課題] 湯槽内に貯留された溶融金属の中に上方より有底状の
筒(以下外筒という)を垂下させ該外筒中に底部に向け
て燃焼ガスを吹出するバーナを設け、該外筒壁を伝熱さ
せて溶融金属を加熱するようにした加熱装置は、例えば
特開昭61−49986号公報にて知られているが、この種の
加熱装置ではバーナの熱を無駄なく溶融金属に伝達でき
ることから省エネルギー効果がある利点があるものであ
る。しかるに従来のこの種の加熱装置は次のような欠点
がある。
(a)外筒内部の燃焼筒が非常に高温度になるので耐熱
性および耐久性が充分でない。
(b)所要の燃焼能力を満たすために燃焼筒が持つべき
内径と、その燃焼ガスを伝熱効率を考慮したうえでの所
要の速度で排出されるようにするための外筒内周と該燃
焼筒の外周とのなす間隙寸法との関係が従来では燃焼筒
の肉厚に制約されて自由に設計することができなかっ
た。このため充分な熱効率を有ししかも必要な溶解能力
を持つ加熱装置が製作し難くなることが多かった。
(c)外筒から排出された燃焼排ガスは未だ高い温度を
有しているにも拘らずその熱は金属溶解のために充分に
利用されることなく排棄されておりその点での熱損失も
大きかった。
(d)セラミックス製の外筒は繰り返し加わる熱応力に
より使用中に突然割れることがあるが、その場合溶融金
属が外筒内の燃焼筒部に侵入し危険であったが、その状
況が外観上確認できないため異常な燃焼状態になっても
発見がおくれていた。
[発明の目的] 本発明は上記欠点を解消し、耐久性に秀れ熱効率が高
くかつまた安全に使用できる溶融金属加熱装置を提供し
ようとするものである。
[目的を達成するための手段] 上記目的を達成するため本発明の溶融金属加熱装置
は、セラミックス製の有底筒状の外筒を溶融金属の湯槽
中に垂下し、該外筒の中心に該外筒内底部へ向けて燃焼
ガスを吹出す燃焼筒を垂下し、該燃焼筒の外周に通気間
隙が存するようにして該燃焼筒の外周を囲う保護筒を設
け、該通気間隙の上端部には燃焼筒へ供給される燃焼用
空気の一部を該通気間隙に導びく導気口を開設し、燃焼
筒から吹出された燃焼ガスは該外筒内底部にて反転して
該外筒の上方へ排出されるようにしたことを特徴とする
ものである。
[作用] 燃焼筒の外周に通気間隙が存するように保護筒を設け
ることにより、燃焼筒の過熱を防止すると共に、燃焼筒
の内径および外筒内径の設計寸法の自由度を増して燃焼
効率,熱効率の向上をなさしめる。
[実施例] 図面に従い本発明の一実施例を説明する。1は溶融金
属2を貯留する湯槽、3は該湯槽に被せられた断熱蓋で
ある。断熱蓋3には円形の取付孔4が開設されている。
5は両端部にフランジ5a,5bが形成され中間に段部5cが
形成された筒形の基体で、該基体5を取付孔4中に嵌挿
し、フランジ5aを該断熱蓋3上面の取付孔4外周縁に支
持する。6は前記フランジ5aに合致するフランジ6aが形
成され外周壁に第2図に示したように円周方向に延びる
給気接続管部6bを一体に形成した給気筒、7は該給気筒
6上に被着された円板状の蓋体で該蓋体の中心から先端
に着火部8aを有する棒状の点火装置8を垂下すると共
に、その外周に燃料ガスを供給する給ガス筒9を垂下す
る。10は該給ガス筒9に連通するよう蓋体7に形成され
た給ガス接続管部である。
基体5の下端のフランジ5bには環状連結体11が着脱自
在に連結される。即ち、第3図に示したようにフランジ
5bに複数の止孔11a,11a,11aを開設すると共に、環状連
結体11の上面縁にピン12,12,12を一体に突設し該各ピン
を各止孔11a,11a,11aに嵌挿し該各ピンのフランジ5b上
に突出する部分に設けられた横孔にクサビ13,13,13を挿
通し、該各クサビをフランジ5b上面に支持させることに
より該環状連結体11を基体5に固着する。なお14は環状
連結体11に開設された排気口である。また、環状連結体
11の下縁部には連結環15により耐熱性に優れたセラミッ
クス製の有底筒状の外筒16を連結し、該外筒16を湯槽1
中の溶融金属2に浸漬状なるように垂下させる。なお連
結環15は外筒16の上端縁に形成された拡径部16aに係合
すると共に環状連結体11に対しては溶接されている。1
7,18はその連結部の隙間を塞いでいるセラミックウール
である。一方基体5の段部5cには円筒形の保護筒19の上
端に形成されたフランジ19aが担持されている。保護筒1
9の内周にはさらに一体に環状突起19bが形成されており
該環状突起19bに上縁部20aを係合させることで燃焼筒20
を該保護筒19中に外筒16内底部へ向けて垂下状に配設す
る。なお、燃焼筒20の外周と保護筒19の内周との間には
通気間隙21が形成されるようにすると共に、該通気間隙
21に燃焼用空気の一部を導びくため燃焼筒20の上縁部近
くに導気口22を開設する。保護筒19の下縁部内周は燃焼
筒20の外周面よりの離間部分23があって通気間隙21の下
部が外筒16内空間に開口している。24は給ガス筒9の下
端に装着されたバーナ部材で、該バーナ部材は燃料ガス
吹出口24aが中心部に形成されその外周部に燃焼用空気
吹出口24bが形成されてなる給気接続管部6bに連通する
給気管26には圧力検出器27,逆止弁28,遮断弁29が設けら
れる。また給ガス接続管部10に連通する給ガス管30には
逆止弁31,遮断弁32が設けられる。
しかしてこの加熱装置では、吹出口24a,24bから噴出
する燃料ガスおよび燃焼用空気の混合ガスに着火部8aに
て着火され、燃焼筒20内にて下向きの燃焼火炎が形成さ
れる。その燃焼ガスは外筒16内底部へ向けて吹出され該
外筒内底部にてUターンして外筒16が保護筒19となす空
隙25を上昇して排気口14より断熱蓋3の下部空間に排出
され該下部空間を燃焼排ガスにより満たす。給気接続管
部6bより供給された燃焼用空気の一部は導気口を通り通
気間隙21に入り該通気間隙21中を下降して離間部分23よ
り外筒16中に排出される。そこで燃焼筒19の先端より吹
出る燃焼ガスとまざって上方に排出される。こうして通
気間隙21を通る燃焼用空気は保護筒19および燃焼筒20に
接触してこれらを冷却しその過熱を防止することができ
る。
運転中に外筒16に万一クラックが入って中に溶融金属
2が侵入した場合燃焼管20が閉塞され、燃料ガスおよび
燃焼用空気の行き場がなくなることによって給気管26中
の気圧が異常に高くなり圧力検出器27にその異常高圧が
検出され、その信号により遮断弁29,32をただちに遮断
させる。なおこの実施例では圧力検出器27を給気管26に
設けたが、給ガス管30に設けてその異常圧力を検出する
ようにしてもよい。
なお、給気接続管部6bは第2図に示されるように給気
筒6の円周方向に形成されていて、該給気接続管部6bか
ら給気筒6内に送給された燃焼用空気は矢印で示したよ
うに螺旋状に回転しながら下降してゆき導気口22および
吹出口24bに分配される。このように燃焼用空気が旋回
して供給されるので複数の導気口22および吹出口24bに
均等な圧力で燃焼用空気を吹き出させることができる。
溶融金属2は外筒16の壁からの熱伝達により溶融状態
に保つことができる。
[発明の効果] 以上実施例について説明したように本発明の溶融金属
加熱装置は、燃焼筒の外周を囲う保護筒を設け通気間隙
を形成したことにより燃焼筒の過熱を防いでその寿命を
向上させることができる。またこのように二重筒状にす
ればその通気間隙の大きさを調整することにより燃焼筒
の内径および外筒内間隙の大きさを自由に設定すること
ができるので、燃焼能力および燃焼ガスの通過速度等を
熱効率を考慮したうえでの所要寸法に自由に設定するこ
とができ高能率で所要加熱能力に合わせた加熱装置が提
供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示したもので、第1図は縦断
面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1
図のIII−III線断面図である。 1……湯槽、2……溶融金属、3……断熱蓋、4……取
付孔、5……基体、6……給気筒、9……給ガス筒、11
……環状連結体、14……排気口、16……外筒、19……保
護筒、20……燃焼筒、21……通気間隙、22……導気口、
23……離開部分、24……バーナ部材、26……給気管、27
……圧力検出器、29……遮断弁、30……給ガス管、32…
…遮断弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス製の有底筒状の外筒を溶融金
    属の湯槽中に垂下し、該外筒の中心に該外筒内底部へ向
    けて燃焼ガスを吹出す燃焼筒を垂下し、該燃焼筒の外周
    に通気間隙が存するようにして該燃焼筒の外周を囲う保
    護筒を設け、該通気間隙の上端部には燃焼筒へ供給され
    る燃焼用空気の一部を該通気間隙に導びく導気口を開設
    し、燃焼筒から吹出された燃焼ガスは該外筒内底部にて
    反転して該外筒の上方へ排出されるようにしたことを特
    徴とする溶融金属加熱装置。
JP63117781A 1988-05-13 1988-05-13 溶融金属加熱装置 Expired - Lifetime JP2662663B2 (ja)

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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS498763A (ja) * 1972-05-24 1974-01-25
JPS52103037A (en) * 1976-02-24 1977-08-29 Yanagisawa Seisakusho Kk Gas cutting device for gas combustion apparatus
JPS56127116A (en) * 1980-03-13 1981-10-05 Seihoku Sangyo Kk Gas safety device
JPS6149986A (ja) * 1984-08-17 1986-03-12 東京瓦斯株式会社 非鉄金属溶湯保持装置

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