JP2662152B2 - パレット式立体駐車場 - Google Patents

パレット式立体駐車場

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JP2662152B2
JP2662152B2 JP4294606A JP29460692A JP2662152B2 JP 2662152 B2 JP2662152 B2 JP 2662152B2 JP 4294606 A JP4294606 A JP 4294606A JP 29460692 A JP29460692 A JP 29460692A JP 2662152 B2 JP2662152 B2 JP 2662152B2
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和樹 森
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MURAHASHI TOKUSHUKO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパレット式立体駐車場に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両の急増による駐車場不足を解
消するために、立体駐車場が多く作られている。しか
も、各家庭においても、2台以上の自家用車を保有する
所も少なくなく、パレット式立体駐車場が一般的に普及
してきている。
【0003】図8に示すように、このパレット式立体駐
車場は地上に直方体の枠型81を立設し、その枠型81
内には一枚のパレット82が配設されている。この枠型
81の上部には駆動モータ83が設けられており、この
駆動モータ83によって該パレット82が上下動できる
ようになっている。そして、地上面(1階部)に1台及
び上方位置のパレット82に1台の計2台の車両が駐車
できるようになっている。
【0004】ところが、このパレット式立体駐車場で
は、1階部及び2階部にしか駐車できず、最高2台の車
両しか駐車できないという問題があった。そのため、近
時においては実開平2−62049号公報に示されるよ
うに、3台以上の車両を駐車できる段積式の駐車装置が
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示された段積式駐車装置にあっては、最上段に位置
する上段パレットを昇降するための上段用昇降装置の他
に、中段及び下段パレットを昇降するための中下段用昇
降装置を設けているため、装置構成が複雑化すると共に
装置コストが増大するという新たな問題があった。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、簡単な構成で多台数の
車両を駐車できる安価なパレット式立体駐車場を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、地面から上方に向かって車両を駐車可能
な所定スペースを囲むようにして立設された複数の支柱
と、前記支柱間に上下動可能に多段配設された少なくと
も三枚以上のパレットと、前記各パレットのうち最上段
のパレットに駆動連結され、同パレットを前記支柱間で
上下動させる駆動手段と、前記各パレットのうち最上段
のパレット以外の下段側パレットを最上段のパレットに
対し着脱可能に連結する連結部材と、前記支柱が立設さ
れた地面に凹設され、その深さが少なくとも車両の駐車
許容高さに相当する間隔に前記下段側パレットの配設枚
数から1枚分を除した数値を乗じて得られる間隔数値よ
りも深くされた収容部と、前記収容部に設けられ、前記
各下段側パレットを連結部材による連結を解除された状
態において水平に支持可能な係合部とを備えたことを要
旨としている。
【0008】なお、前記各下段側パレットのうち、最上
段のパレットの次段に配設される下段側パレットは、最
上段のパレットに対し短尺連結部材を介して同最上段の
パレットと当接又は近接する位置に着脱可能に連結され
ている構成とするのが好ましい。
【0009】又、前記各下段側パレットのうち、最上段
のパレットの次々段以降に配設される下段側パレット
は、最上段のパレットに対し長尺連結部材を介して同最
上段のパレットから少なくとも前記駐車許容高さに相当
する間隔をおいて着脱可能に連結されている構成にする
のが好ましい。
【0010】
【作用】従って、本願発明によれば、連結部材により各
下段側パレットが最上段のパレットに連結された状態に
おいて、駆動手段により最上段のパレットを上下動させ
ると、この最上段のパレットと一体的に前記各下段側パ
レットも上下動する。即ち、全てのパレットが一つの駆
動手段により上下動される。一方、前記各下段側パレッ
トは収容部における係合部に水平に支持された状態にお
いて前記連結部材による連結が解除可能とされる。そし
て、この連結部材による連結解除後に前記駆動手段が駆
動されると、連結が解除された下段側パレットは係合部
に水平保持されて残り、最上段のパレット及び未だ連結
が解除されていない他の下段側パレットが一体的に上下
動する。従って、全ての下段側パレットの連結が解除さ
れると駆動手段は最上段のパレットのみを上下動させ
る。
【0011】
【実施例】下、本発明をパレット式立体駐車場に具体
化した実施例を図〜図に従って説明する。
【0012】図は、本パレット式立体駐車場31の側
面図を示している。パレット式立体駐車場が設けられる
地面Gには、直方体状の凹状に形成された収容部32が
設けられている。この収容部32はその前部及び後部の
地表部に深さ方向に切り込まれた係合部33が形成され
ている。また、この収容部32の底面34には排水ポン
プPが設けられ、該収容部32に溜まった水等を排出す
るようになっている。そして、この収容部32の底面3
4には、突状をなす係合部34aが設けられている。ま
た、前記地表部に切り込まれた係合部33から底面34
までの深さは自動車Kや人を収容できる程度の深さを有
している。すなわち、本実施例においてこの収容部32
の深さは、車両K一台分の駐車許容高さSに後述するサ
ブパレットの配設枚数から1枚分を除した数値を乗じて
得られる高さ数値の深さとされている。さらに、この底
面34には、断面四角形状の4本の支柱35が長方形状
に立設されている。これら支柱35間には長方形状の第
1のパレット36が該支柱35間を上下動可能に配設さ
れている。
【0013】この第1のパレット36の側面には、短尺
連結部材としてのフック37が複数ヶ所に固着されてい
る(本実施例では両側面に2ヶ所づつ固着され、全部で
4ヶ所に固着されている)。そして、第1のパレット3
6の下面に近接する位置には、第2のパレット38がこ
のフック37によって着脱可能に取着されている。
【0014】さらに、第1のパレット36の側面には、
長尺連結部材としての固定材39が下方に向かって複数
ヶ所に固着されている(本実施例では両側面に2ヶ所づ
つ固着され、全部で4ヶ所に固着されている)。これら
固定材39の下部にはそれぞれ前記フック37と同型の
フック40が固着されている。そして、これらフック4
0には、第3のパレット41が着脱可能に取着されてい
る。第3のパレット41と第3のパレットとの距離は
記固定材39によりほぼ前記所定の間隔Sに保たれてい
る。尚、第3のパレット41、第1のパレット36及び
第2のパレット38は同一の厚さtを有するものとす
る。
【0015】ここで、これらフック37,40により第
2のパレット38及び第3のパレット41の着脱可能に
取着する基本的構造について説明する。まず、フック3
7にて第2のパレット38を着脱可能に取着する基本的
構造について説明する。
【0016】図(a)は、フック37により第2のパ
レット38を着脱可能に取着した状態を示している。フ
ック37は第1のパレット36に形成された突起部36
aに軸ピン42によって回動可能に取着されている。ま
た、第1のパレット36の上面にはL字状の係止板43
及び先端部にピストン軸45を有する電磁ソレノイド4
4が固着されている。そして、係止板43とフック37
の上部との間にはバネ46が配設されるとともに、フッ
ク37の上部にはバネ46及び係止板43を貫通した棒
材47が固着されている。そして、この棒材47は前記
電磁ソレノイド44のピストン軸45に連結されてい
る。また、フック37の下部には係止部37aが設けら
れている。即ち、電磁ソレノイド44が励磁されていな
い場合には、図(a)に示すように、バネ46がフッ
ク37の上方を押圧することによって、軸ピン42を介
して係止部37aが前記第2のパレット38を着脱可能
に取着している。
【0017】また、図(b)に示すように、電磁ソレ
ノイド44が励磁されると、ピストン軸45がバネ46
の押圧力に抗して引かれ、フック37が第2のパレット
38よりも外方に拡開されることによって、係止部37
aより第2のパレット38が取り外される。
【0018】さらに、係止部37aの下部にはテーパ部
37bが設けられている。従って、第2のパレット38
をある位置に固定した状態に保持しておき、第1のパレ
ット36を上方から下方に向けて下動させる。すると、
フック37のテーパ部37bが第2のパレット38に当
接する。さらに、この状態から第1のパレット36を下
動させると、フック37は外方に押され拡開する。そし
て、フック37の係止部37aに第2のパレット38が
係合すると、フック37はバネ46によって内方に押圧
され、第2のパレット38がフック37に確実に係合さ
れるようになっている。
【0019】次に、フック40にて第3のパレット41
を着脱可能に取着する基本的構造について説明する。図
(a)は、フック40により第3のパレット41を着
脱可能に取着した状態を示している。フック40は固定
材39の下面に固着された固定板48の突起部48aに
軸ピン42aにて回動可能に取着されている。また、固
定板48の上面にはL字状の係止板43a及び先端部に
ピストン軸45aを有する電磁ソレノイド44aが固着
されている。また、係止板43aの側部は前記固定材3
9に固着されており、その係止板43aの側部が固着さ
れた固定材39の部位には円形の挿通孔39aが形成さ
れている。さらに、係止板43aとフック40の上部と
の間には,この挿通孔39aを挿通した状態でバネ46
aが配設されるとともに、フック40の上部にはバネ4
6a及び係止板43aを貫通した棒材47aが固着され
ている。そして、この棒材47aは前記電磁ソレノイド
44aのピストン軸45aに連結されている。また、フ
ック40の下部には係止部40aが設けられている。即
ち、電磁ソレノイド44aが励磁されていない場合に
は、図(a)に示すように、バネ46aがフック40
の上方を押圧することによって、軸ピン42aを介して
係止部40aが前記第3のパレット41を着脱可能に取
着している。
【0020】また、図(b)に示すように、電磁ソレ
ノイド44aが励磁されると、ピストン軸45aがバネ
46aの押圧力に抗して引かれ、フック40が第3のパ
レット41よりも外方に拡開されることによって、係止
部40aより第3のパレット41が取り外される。
【0021】さらに、係止部40aの下部にはテーパ部
40bが設けられている。従って、第3のパレット41
をある位置に固定した状態に保持しておき、第1のパレ
ット36を上方から下方に向けて下動させる。すると、
フック40のテーパ部40bが第3のパレット41に当
接する。さらに、この状態から第1のパレット36を下
動させると、フック40は外方に押され拡開する。そし
て、フック40の係止部40aに第3のパレット41が
係合すると、フック40はバネ46aによって内方に押
圧され、第3のパレット41がフック40に確実に係合
されるようになっている。
【0022】また、図に示すように、これら第1のパ
レット36、第2のパレット38及び第3のパレット4
1は前記支柱35に支持されている。即ち、支柱35に
は、略H型のレール49が上下方向に固着されている。
また、第1のパレット36、第2のパレット38及び第
3のパレット41の支柱35と対応する4ヶ所の位置に
は、それぞれ長方形状の凹部50が設けられている。そ
の凹部50にはそれぞれ軸51が設けられ、軸51には
該軸51を中心に回転可能に設けられたローラ52がそ
れぞれ設けられている。つまり、このローラ52の回転
面52aは前記レール49の摺動部49aと当接されて
いる。従って、第3のパレット41、第1のパレット3
6及び第2のパレット38はこのローラ52がレール4
9上を回転することによって上下動できるようになって
いる。尚、これら第3のパレット41、第1のパレット
36及び第2のパレット38の各上面は自動車K等を駐
可能な載置面となっている
【0023】また、図に示すように、前記支柱35の
上部には長方形状の天板53が固着されている。このと
き、支柱35と天板53との固着部には、三角板54が
固着されており、これら支柱35と天板53との固着度
合いをより強固なものにしている。
【0024】この天板53の上面には駆動モータ55が
取着されている。この駆動モータ55の両側には駆動軸
56が設けられている。これら駆動軸56にはそれぞれ
示しないギヤボックス及び同ギヤボックスの駆動軸と
直交する回転軸を介してプーリ57が連結されている。
即ち、これらプーリ57は天板53上に互いに対称とな
る位置に4個配設されている。そして、これらプーリ5
7にはそれぞれワイヤ58が連結されるとともに、ワイ
ヤ58の先端部には前記第1のパレット36が接続され
ている。従って、第1のパレット36は4本のワイヤ5
8にて水平方向のバランスを保持した状態で吊り下げら
れている。このため、駆動モータ55の駆動軸56が回
転すると、その回転はそれぞれのギヤボックス及び回転
軸を介してプーリ57を回転させるようになっている。
【0025】即ち、駆動モータ55が駆動されプーリ5
7が回転することによって、ワイヤ58は巻き上げられ
たり、解かれたりする。このため、第1のパレット36
はワイヤ58に従って、上下動するようになっている。
【0026】このとき、地面Gの表面と支柱35が面一
となる位置(D位置)には、第1のリミットスイッチ5
9が取着されている。また、D位置から所定の間隔Sと
パレットの厚みtを加えた距離だけ上方に離れた位置
(E位置)には、第2のリミットスイッチ60が取着さ
れている。さらに、E位置から前記パレットの厚みtの
2倍だけ上方に離れた位置(F位置)には、第3のリミ
ットスイッチ61が取着されている。そして、これら第
1のリミットスイッチ59〜第3のリミットスイッチ6
1はそれぞれ第1のパレット36の底面に取着された図
示しない被検出体を検出するようになっている。
【0027】即ち、図に示すように、第2のリミット
スイッチ60が被検出体を検出すると、第3のパレット
41が地面Gの表面と略面一の状態になる。そして、図
に示すように、第1のリミットスイッチ59が被検出
体を検出すると、第1のパレット36が地面Gの表面と
略面一の状態になる。このとき、第2,第3のパレット
38,41は、それぞれ突部34a上及び係合部33上
に載置される。この状態で前記フック37,40による
第2,第3のパレット38,41の取着状態を解除し
て、第1のパレット36のみを上昇させる。すると、図
に示すように、第3のリミットスイッチ61は被検出
体を検出する。このとき、前記フック40の下端部が係
合部33に当接された第2のパレット38の若干上方に
位置するようになっている。
【0028】また、図,図に示すように、前記固定
材39の略中央部にはフォトセンサ62が取着されてい
る。これらフォトセンサ62は互いに対角状に配置され
た一対の投光器63と受光器64とから成っている。つ
まり、投光器63から発せられた光を受光器64が受光
するか否かによって、第1のパレット36の下部に自動
車Kや人等の障害物があるかどうかを確認している。
【0029】続いて、上記パレット式立体駐車場31の
電気的構成について説明する。図に示すように、この
パレット式立体駐車場31には制御装置Cが設けられて
いる。この制御装置Cには、操作パネル65、前記駆動
モータ55、電磁ソレノイド44,44a、第1のリミ
ットスイッチ59〜第3のリミットスイッチ61及びフ
ォトセンサ62が接続されている。このとき、パレット
式立体駐車場31の使用者(以下単に使用者)は操作パ
ネル65を操作することによって、該パレット式立体駐
車場31に所望の動作をさせるための信号が操作パネル
65から制御装置Cに入力される。即ち、制御装置Cは
操作パネル65、第1のリミットスイッチ59〜第3の
リミットスイッチ61及びフォトセンサ62からの信号
に基づいて、駆動モータ55及び電磁ソレノイド44,
44aを制御する。つまり、制御装置Cは第2のパレッ
トを上動、下動及び停止させる。また、制御装置Cは第
1のパレット36及び固定材39に固着された電磁ソレ
ノイド44,44aを制御して、該第1のパレット36
及び固定材39に第2のパレット38及び第3のパレッ
ト41を取着したり、取り外したりするようになってい
る。このとき、制御装置Cは第1のパレット36及び固
定材39に第2のパレット38及び第3のパレット41
を取着した状態で第1のパレット36を上動、下動及び
停止させることによって、第1のパレット36、第2の
パレット38及び第3のパレット41を一体的に上動、
下動及び停止させるようになっている。
【0030】次に、上記のように構成されたパレット式
立体駐車場31の作用及び効果について説明する。ま
ず、本パレット式立体駐車場31の第3のパレット4
1、第1のパレット36及び第2のパレット38に自動
車Kを駐車する場合について説明する。このとき、図
に示すように、第3のパレット41は固定材39を介し
て第1のパレット36連結された状態で収容室32
係合部34a上に載置されるとともに、第2のパレ
ット38はフック37を介して第1のパレット36に
結された状態で係合部33上に載置されている。
【0031】第3のパレット41上に自動車Kを駐車す
るために、使用者は操作パネル65を操作する。する
と、制御装置Cは操作パネル65からの信号に基づい
て、駆動モータ55を駆動して第1のパレット36を上
動させる。すると、この第1のパレット36に対しフッ
ク37を介して連結された第2のパレット38及び固定
材39を介して連結された第3のパレット41も前記第
1のパレット36と一体的に上動する。そして、第2の
リミットスイッチ60が被検出体を検出すると、制御装
置Cは駆動モータ55の回転を停止させ、第1のパレッ
ト36、第2のパレット38及び第3のパレット41を
その位置に停止させる。このとき、図に示すように、
第3のパレット41の上面は地面Gの表面に対して略面
一の状態になっている。即ち、この状態において、使用
者は自動車Kを第3のパレット41上に進入させ、該第
3のパレット41に駐車する。
【0032】次に、第1のパレット36上に自動車Kを
駐車するために、使用者は操作パネル65を操作する。
制御装置Cは操作パネル65からの信号に基づいて、駆
動モータ55を駆動して第1のパレット36を下動させ
る。すると、この第1のパレット36に対しフック37
を介して連結された第2のパレット38及び固定材39
を介して連結された第3のパレット41も前記第1のパ
レット36と一体的に下動する。そして、第1のリミッ
トスイッチ59が被検出体を検出すると、制御装置Cは
駆動モータ55の回転を停止させ、第3のパレット4
1、第1のパレット36及び第2のパレット38をその
位置に停止させる。このとき、図に示すように、第1
のパレット36の上面は地面Gの表面に対して略面一の
状態になっている。即ち、この状態において、使用者は
自動車Kを第1のパレット36上に進入させ、該第1の
パレット36上に駐車する。このとき、第3のパレット
41は前記収容部32の底面34の突起34a上に載置
され、該第3のパレット41上に駐車された自動車Kが
収容部32内に収容される。また、第2のパレット38
は係合部33上に載置される。この状態で、制御装置C
は電磁ソレノイド44,44aを励磁することによっ
て、フック37,40を拡開させる。すると、フック3
7,40による第2のパレット38及び第3のパレット
41の取着状態が解除される。
【0033】さらに、この状態(図において、フック
37及び固定材39による第2のパレット38及び第3
のパレット41の取着状態が解除された状態)から、使
用者は操作パネル65を操作して、第1のパレット36
のみ上昇させる。すると、第2のパレット38及び第3
のパレット41はそれぞれ係合部33,34a上に載置
された状態のままで保持される。
【0034】そして、図に示すように、第1のパレッ
ト36はフック40が第2のパレット38より上方位置
まで上昇した時、第3のリミットスイッチ61が被検出
体を検出する。このとき、第2のパレット38は地面G
の表面と面一の状態にあるとともに、第2のパレット3
8と第1のパレット36との間には、前記所定の間隔S
にほぼ等しいスペースが形成される。そして、使用者は
自動車Kを第2のパレット38上に進入させ、該第2の
パレット38上に駐車する。
【0035】また、この状態において、フォトセンサ6
2が障害物を検出しているときには、制御装置Cは第1
のパレット36を下動させないようになっている。さら
に、フォトセンサ62が障害物を検出していないときに
は、制御装置Cは第1のパレット36を下動できるよう
になっている。
【0036】続いて、本パレット式立体駐車場31に駐
車した自動車Kを該駐車場31から搬出する場合につい
て説明する。このとき、図に示すように、第3のパレ
ット41は固定材39との取着状態が解除されるととも
に、収容部32内で突部34a上に載置されている。第
2のパレット38は第1のパレット36との取着状態が
解除され係合部33に載置されている。第1のパレット
36はその被検出体を第3のリミットスイッチ61が検
出する位置まで上昇した位置に位置決めされているもの
とする。
【0037】まず、この状態において、使用者は第2の
パレット38上に駐車された自動車Kを該第2のパレッ
ト38から搬出する。次に、第1のパレット36上に駐
車された自動車Kを出すために、フォトセンサ62が障
害物を検出していない状態において、使用者は操作パネ
ル65を操作する。すると、制御装置Cは操作パネル6
5からの信号に基づいて、駆動モータ55を駆動して、
第1のパレット36を下動させる。そして、第1のリミ
ットスイッチ59が被検出体を検出すると、制御装置C
は駆動モータ55の回転を停止させ、第1のパレット3
6をその位置に停止させる。このとき、図に示すよう
に、第1のパレット36の上面は地面Gの表面に対して
略面一の状態になっている。即ち、この状態において、
使用者は自動車Kを第1のパレット36から搬出させ
る。さらに、フック37,40は第1のパレット36と
ともに下動し、それぞれ第2,第3のパレット38,4
1を確実に取着する。
【0038】そして、第3のパレット41上に駐車され
た自動車Kを搬出するために、使用者は操作パネル65
を操作する。すると、制御装置Cは操作パネル65から
の信号に基づいて、駆動モータ55を駆動して、第1の
パレット36、第2のパレット38及び第3のパレット
41を一体的に上動させる。そして、第2のリミットス
イッチ60が被検出体を検出すると、制御装置Cは駆動
モータ55の回転を停止させ、第3のパレット41、第
1のパレット36及び第2のパレット38をその位置に
停止させる。このとき、図に示すように、第3のパレ
ット41の上面は地面Gの表面に対して略面一の状態に
なっている。即ち、この状態において、使用者は自動車
Kを第3のパレット41上から搬出させる。
【0039】以上詳述したように実施例によれば、第
1のパレット36、第2のパレット38及び第3のパレ
ット41の3つの場所に自動車Kを駐車することができ
とともに、これら全てのパレット36,38,41を
単一の駆動モータ55の駆動力により上下動させること
ができる。又、連結部材としてのフック37及び固定材
39により下段側に位置する第2,第3のパレット3
8,41を最上段に位置する第1のパレット36に対し
着脱可能に連結する構成としたので、簡単な装置構成で
コストも低く抑えることができる
【0040】さらに、制御装置Cが電磁ソレノイド44
を励磁することによって、第2のパレット38及び第3
のパレット41をフック37及び固定材39から容易に
取り外すことができる。また、例えば、第2,第3のパ
レット38,41が係合部33,34aに当接した状態
に保持されているとき、上方から所定の位置までフック
37及び固定材39を下降させるだけで、容易にフック
37及び固定材39に第2,第3のパレット38,41
を確実に取着できる。
【0041】そして、固定材39にフォトセンサ62を
取着したことにより、第1のパレット36下部の自動車
K等の障害物等を検出することができる。さらに、第1
のパレット36下部に障害物がある場合には、制御装置
Cが駆動モータ55を駆動しないようになっている。こ
のため、例えば、第1のパレット36とその下部にある
障害物とが衝突するという事故を未然に防止することが
できる。
【0042】また、収容部2には排水ポンプPを設けた
ので、収容部2内に雨水等が溜まることを防止すること
ができる。尚、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一部を適
宜に変更して次のように実施することもできる。
【0043】(1)上記実施例において、所定の間隔S
を適宜変更して、例えば、トラックなどの大型車等の種
類の異なる車両が入る間隔に設定してもよい。 (2)上記実施例では、断面四角状の支柱4,35を使
用したが、H型鋼及びC型鋼を使用してもよい。
【0044】(3)上記実施例において、収容部32
深さは所定の間隔Sとほぼ等しい深さに設定したが、そ
の所定の間隔Sよりも深ければよい。例えば、収容部
の深さを所定の間隔Sの2倍程度にし、全てのパレッ
ト36,38,41を収容部32内に収容できるように
してもよい。
【0045】さらに、支柱4間にパレットを3枚以上所
定の間隔S毎に配設して、3台以上の自動車Kを駐車で
きるようにしてもよい。このとき、収容部2は最段に
配設されたパレットが地面Gと面一の状態を保持するこ
とができるように、該最段より段側に配設された
パレット全てがその収容部2に収容できる深さを有して
いる。また、所定の間隔Sが変更されたパレットを配設
することによって、自動車Kだけでなく、トラック等の
種類の異なる車両も同時に駐車できるようにしてもよ
【0046】(4)上記実施例では、図に示す状態か
ら、図に示すように、使用者は操作パネル65を操作
し、第1のパレット36〜第3のパレット41を上動さ
せて、該第3のパレット41に自動車Kを駐車した。
【0047】これを、図に示すように、予め第3のパ
レット41が地面Gに対して略面一の状態にあるときに
は、そのまま、第3のパレット41上に自動車を駐車し
たり、搬出したりしてもよい。
【0048】同様に、図に示すように、予め第1のパ
レット36が地面Gに対して略面一の状態にあるときに
は、そのまま、第1のパレット36上に自動車を駐車し
たり、搬出したりしてもよい
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、発明によれば、
単一の駆動手段により三枚以上のパレットを上下動させ
ることができるとともに、そのための構成も最上段のパ
レットに対し各下段側パレットを連結部材を介して着脱
可能としたものであるので、装置構成が複雑化せず装置
全体のコスト低減を図れるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のパレット式立体
駐車場を示す側面図である。
【図2】同じく、図1の状態からパレットを下降させた
状態を示す側面図である。
【図3】同じく、各パレットに自動車を載せた状態を示
す側面図である。
【図4】同じく、支柱に対する第1のパレット〜第3の
パレットの支持構造を示す平面図である。
【図5】(a)はフックの係合状態を示す説明図であっ
て、(b)はフックの拡開状態を示す説明図である。
【図6】(a)は固定材下部のフックの係合状態を示す
説明図であって、(b)は固定材下部のフックの拡開状
態を示す説明図である。
【図7】本実施例における電気ブロック図である。
【図8】従来例におけるパレット式立体駐車場を示す側
面図である。
【符号の説明】32…収容部、33,34a…係合部、35…支柱、3
6…第1のパレット、37…短尺連結部材としてのフッ
ク、38…第2のパレット、39…長尺連結部材として
の固定材、41…第3のパレット、55…駆動手段とし
てのモータ、S…間隔、G…地面、K…車両。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−41872(JP,A) 特開 昭56−31968(JP,A) 特開 昭56−3766(JP,A) 特開 昭49−120369(JP,A) 特開 昭53−18180(JP,A) 特開 平5−133124(JP,A) 実開 平2−62049(JP,U) 実開 昭51−30775(JP,U) 実公 昭63−34039(JP,Y2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面(G)から上方に向かって車両
    (K)を駐車可能な所定スペースを囲むようにして立設
    された複数の支柱(35)と、 前記支柱(35)間に上下動可能に多段配設された少な
    くとも三枚以上のパレット(36,38,41)と、 前記各パレット(36,38,41)のうち最上段のパ
    レット(36)に駆動連結され、同パレット(36)を
    前記支柱(35)間で上下動させる駆動手段(55
    前記各パレット(36,38,41)のうち最上段のパ
    レット(36)以外の下段側パレット(38,41)を
    最上段のパレット(36)に対し着脱可能に連結する連
    結部材(37,39)と、 前記支柱(35)が立設された地面(G)に凹設され、
    その深さが少なくとも車両(K)の駐車許容高さに相当
    する間隔(S)に前記下段側パレット(38,41)の
    配設枚数から1枚分を除した数値を乗じて得られる間隔
    数値よりも深くされた収容部(32)と、 前記収容部(32)に設けられ、前記各下段側パレット
    (38,41)を連結部材(37,39)による連結を
    解除された状態において水平に支持可能な係合部(3
    3,34a)とを備えた ことを特徴とするパレット式立
    体駐車場。
  2. 【請求項2】 前記各下段側パレット(38,41)の
    うち、最上段のパレット(36)の次段に配設される下
    段側パレット(38)は、最上段のパレット(36)に
    対し短尺連結部材(37)を介して同最上段のパレット
    (36)と当接又は近接する位置に着脱可能に連結され
    ている請求項1に記載のパレット式立体駐車場。
  3. 【請求項3】 前記各下段側パレット(38,41)の
    うち、最上段のパレット(36)の次々段以降に配設さ
    れる下段側パレット(41)は、最上段のパレット(3
    6)に対し長尺連結部材(39)を介して同最上段のパ
    レット(36 )から少なくとも前記駐車許容高さに相当
    する間隔(S)をおいて着脱可能に連結されている請求
    項1又は請求項2に記載のパレット式立体駐車場。
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