JP2660925B2 - 両面研磨装置用キャリア - Google Patents

両面研磨装置用キャリア

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JP2660925B2
JP2660925B2 JP886189A JP886189A JP2660925B2 JP 2660925 B2 JP2660925 B2 JP 2660925B2 JP 886189 A JP886189 A JP 886189A JP 886189 A JP886189 A JP 886189A JP 2660925 B2 JP2660925 B2 JP 2660925B2
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英雄 川上
修 米屋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、両面研磨装置に用いるキャリアに係り、特
に加工終了次に上定盤を開放した際の、上定盤へのキャ
リアの付着防止に関するものである。
(従来の技術) 両面研磨装置は、第3図に示すように、下定盤1と上
定盤2の対向面にそれぞれ研磨布3,4を貼付け、これら
の研磨布3,4の間に、第4図に示すように、キャリア5
の孔6に被加工物7を嵌入して入れ、被加工物7を上下
定盤2,1の研磨布4,3で挾圧しつつ研磨剤供給口8から研
磨剤を供給し、キャリア5を太陽歯車9およびインター
ナル歯車10によって自公転させつつ上下定盤2,1を回転
させて、被加工物7の上下両面を研磨するようになって
いる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、研磨終了時に上定盤2を図示しないシリン
ダなどの昇降装置によって上降させると、キャリア5が
研磨剤の表面張力によって上定盤2の研磨布4側に付着
して持ち上げられることがある。これは、キャリア5が
エポキシガラス等の比較的軽い材料で作られ、かつ薄く
広い面積を有しているためであり、下定盤1側に残るも
のと、上定盤2側に付着して持ち上げられるものの割合
は不定である。上定盤2側に付着して持ち上げられたキ
ャリア5は、途中で落下して下にある被加工物7にダメ
ージを与え、また上定盤2からはがして下定盤1側にセ
ットし直し手間を要すると共に、キャリア5に対する被
加工物7の搬出入の自動化を困難にしているなどの問題
があった。
本発明は、上定盤側に付着して持ち上げられることが
なく、確実に下定盤側に残すことのできる両面研磨装置
用キャリアを提供することを目的としている。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 前記の目的を達成するための本発明は、キャリアの上
下面を、上下定盤の研磨布に対する付着力が異なるよう
に形成したものである。
(作 用) キャリアを両面研磨装置にセットする際、研磨布に対
する付着力が小さい方を上にするのみで、上定盤を開い
たとき、キャリアは上定盤に付着して持ち上げられるこ
とがなくなり、確実に下定盤側に残される。
(実施例) 以下本発明の一実施例につき第1図ないし第2図を参
照して説明する。11はキャリアで、従来のキャリア5と
同様の被加工物嵌入用の貫通した孔12を有している。キ
ャリア11の上面中央には、孔12と若干間隔を保って円形
の凹所13が形成され、この凹所13の中心に小径の貫通孔
14が明けられている。また、キャリア11の上面外周寄り
には、同じく孔12と若干間隔を保って該孔12の間にそれ
ぞれ矩形の凹所15が形成され、これらの凹所15内にも小
径の貫通孔16が明けられている。
次いで本キャリア11の作用について説明する。キャリ
ア11は、第3図に示したキャリア5と同様に、例えば被
加工物7の厚さが2mm程度の場合、1.5mm程度と、被加工
物7の厚さにより若干薄い厚さに設定されている。しか
しながら、研磨布3,4は若干弾性を有するため、キャリ
ア11の下面はもとより上面も、研磨布4に軽く接触する
かもしくは非常にわずかなすき間を置いて研磨布4に対
向し、研磨布3,4とキャリア11の上下面との間には、薄
い研磨剤の層が形成される。
そこで、研磨終了時に上定盤2を上昇させると、前述
したように研磨剤の表面張力によってキャリア11を持ち
上げる力が作用する。しかしながら、本発明によるキャ
リア11は、上面には凹所13,15を設け、研磨布3,4にそれ
ぞれ略密接するキャリア11の上下の表面積に差を持た
せ、上面のそれを下面のそれより小さくしたため、前記
表面張力による付着力は下面より上面の方が小さくな
り、キャリア11は下定盤1側に残される。
本発明の効果を明確にするため、実験例を示すと、外
径が382mm、厚さ1.5mmで、被加工物嵌入用の直径が131m
mの孔12を4個有するキャリア11の上面に、縦が70mm、
横が50mm、深さ0.5mmの凹所15を4個設け、これらの凹
所15内に直径15mmの貫通孔16を設けたところ、キャリア
11が上定盤2側へ付着することは皆無となった。また、
凹所15(凹所13も同じ)の深さは、0.3mm程度あれば効
果を生ずる。そこで、凹所13,15は、厚さが1mm以下のキ
ャリア11にも設けることができる。
前述した実施例は、キャリア11の上面に凹所13,15を
設けることにより、研磨剤の表面張力による付着力が下
面より上面の方が小さくなるようにした例を示したが、
本発明はこれに限らず、研磨剤に対する濡れ性が下面よ
り上面の方が小さくなるようにキャリア11の上面または
下面に濡れ性の異なる材料のコートを施すことなどによ
り、研磨布3,4に対するキャリア11の上下面の付着力に
差を持たせてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、上定盤を開いたと
き、キャリアを下定盤側に確実に残すことができ、この
ためキャリアの上昇・落下によって被加工物にダメージ
を与えることがないと共に操作が容易になり、さらにキ
ャリアに対する被加工物の搬出入の自動化が容易となる
等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による両面研磨装置用キャリアの一実施
例を示す上面図、第2図は第1図のII−II線による断面
図、第3図は従来から用いられている両面研磨装置の一
例を示す要部断面図、第4図は第3図のIV−IV線による
断面図である。 1……下定盤、2……上定盤、3,4……研磨布、7……
被加工物、8……研磨剤供給口、9……太陽歯車、10…
…インターナル歯車、11……キャリア、12……孔(被加
工物嵌入用)、13,15……凹所、14,16……貫通孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対向面にそれぞれ研磨布を設けた上下定盤
    間にキャリアによって保持された被加工物を挾圧し、研
    磨剤を供給しながら前記上下定盤とキャリアを相対的に
    移動させる両面研磨装置用のキャリアにおいて、該キャ
    リアの上下面を、前記上下定盤の研磨布に対する付着力
    が異なるように形成したことを特徴とする両面研磨装置
    用キャリア。
JP886189A 1989-01-18 1989-01-18 両面研磨装置用キャリア Expired - Lifetime JP2660925B2 (ja)

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JP5861452B2 (ja) * 2011-12-27 2016-02-16 旭硝子株式会社 研磨キャリア、磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、および、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP5861451B2 (ja) * 2011-12-27 2016-02-16 旭硝子株式会社 磁気記録媒体用ガラス基板の研磨方法、および、磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
JP2014200869A (ja) * 2013-04-03 2014-10-27 サンコースプリング株式会社 ラッピングキャリア

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