JP2660527B2 - 遠赤外線放射特性に優れた組成物及び塗料 - Google Patents

遠赤外線放射特性に優れた組成物及び塗料

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JP2660527B2 JP63016684A JP1668488A JP2660527B2 JP 2660527 B2 JP2660527 B2 JP 2660527B2 JP 63016684 A JP63016684 A JP 63016684A JP 1668488 A JP1668488 A JP 1668488A JP 2660527 B2 JP2660527 B2 JP 2660527B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、遠赤外線放射特性に優れた材料を得るのに
好適に用いられる水溶液組成物に関し、特に遠赤外線放
射特性に優れた塗膜等の固体組成物を得るのに好適な塗
料に関するものである。
【従来の技術】 遠赤外線を被加熱体に放射すると、被加熱体の加熱が
促進することが知られている。最近、これを利用した技
術が種々開発され、遠赤外線放射特性に優れた材料(以
下、「遠赤外線放射体」という。)を装備した加熱乾燥
機器が多数出現している。 ところで、遠赤外線放射体としては一般的にはセラミ
ックスが用いられている。セラミックスよりなる遠赤外
線放射体は、放射特性が半永久的に不変で、耐薬品性に
強い長所が有る反面、例えば加熱乾燥機器等の内壁に塗
布することが困難であるという欠点があった。 そこで、加熱乾燥機器等の内壁に塗布し易いようにす
るため、遠赤外線放射体を粉末化し、バインダー溶液中
に分散させた塗料組成物が提案されている(特開昭56−
61782号公報及び特開昭62−256875号公報)。これらの
塗料組成物に係る発明は、得られた塗膜の耐クラック性
及び耐剥離性を向上させることを目的としている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、加熱乾燥機器等の内壁に塗布して得ら
れる塗膜には、耐クラック性夜耐剥離性だけでなく親水
性に優れていることが要求される。これは、加熱乾燥機
器等の内壁表面に水滴が生じるのを防止するためであ
る。 内壁表面に水滴が発生するのを防止しなければならな
い理由は、以下のとおりである。即ち、加熱乾燥機器等
の内壁表面に水滴が生じると、この水滴により内壁から
放射される遠赤外線が吸収され、被加熱体に到達する遠
赤外線エネルギ−が減少し、熱効率が低下することから
である。そして、水滴が大きくなればなるほど光学的厚
さが厚くなり、熱効率の低下の程度が大きくなるのであ
る。 そこで、本発明は加熱乾燥機器等の内壁に塗布して得
られる塗膜を、耐クラック性や耐剥離性はもとより、親
水性とすることにより、内壁表面に水滴が生じにくいよ
うにすることを目的としてなされたものである。また、
本発明は塗膜を得るのみでなく、他の所望の形状に成形
でき、且つ表面の親水性に優れた遠赤外線放射体を得る
ことをも目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明はアルカリ水溶液中に、珪酸又は珪酸塩
と、元素の周期表第2−b族又は第3−b族に属する元
素の化合物と、熱硬化性高分子化合物とが溶解している
と共に遠赤外線放射特性に優れたセラミックス粉末が分
散していることを特徴とする水溶液組成物に関するもの
であり、この水溶液組成物を塗料として用いることによ
り、親水性に優れ且つ遠赤外線放射特性に優れた塗膜を
得ることができるものである。 また、この水溶液組成物を所望の形状に成形すること
により、親水性に優れ且つ遠赤外線放射特性に優れた所
望の形態の遠赤外線放射体を得ることができるものであ
る。 なお、この水溶液組成物を硬化させて得られる固体組
成物の組成は、珪素化合物と、硬化した高分子化合物
と、遠赤外線放射特性に優れたセラミックス粉末とより
なり、不純物として元素の周期表第2−b族又は第3−
b族に属する元素の化合物を含んでいる。 本発明に用いるアルカリ水溶液としては、水酸化ナト
リウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化カルシウ
ム水溶液等が挙げられ、水溶液の濃度は溶解させる成分
によって適宜決定すればよいが、一般的には5〜50重量
%程度である。 本発明に用いる珪酸としては、オルト珪酸やメタ珪酸
が用いられる。珪酸塩としては、メタ珪酸ナトリウム、
メタ珪酸ナトリウム、オルト珪酸ナトリウム等が挙げら
れる。 また、二酸化珪素のアルカリ水溶液である水ガラスを
用いることもできる。更に、一酸化珪素や一硫化珪素を
アルカリ水溶液に溶解させたものを用いることもでき
る。 本発明に用いる元素の周期表第2−b族に属する化合
物としては、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、硝酸亜鉛、燐酸亜
鉛等の亜鉛化合物、又は水酸化カドミウム、塩化カドミ
ウム等のカドミウム化合物をアルカリ水溶液に溶解させ
て得られる化合物が挙げられる。例えば、酸化亜鉛を水
酸化ナトリウム水溶液に溶解させて得られる亜鉛酸ナト
リウムは本発明において好適に用いられる。 本発明に用いる元素の周期表第3−b族に属する化合
物としては、硼砂等の硼素化合物、水酸化アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、燐酸アルミニウム等のアルミニ
ウム化合物、水酸化ガリウム、硫化ガリウム等のガリウ
ム化合物をアルカリ水溶液に溶解させて得られる化合物
が挙げられる。例えば、酸化アルミニウムを水酸化ナト
リウム水溶液に溶解させて得られるアルミン酸ナトリウ
ムは本発明において好適に用いられる。 本発明に用いる熱硬化性高分子化合物としては、アル
カリ水溶液に溶解し加熱等の処理をすることにより硬化
するものであればどのようなものでも採用することがで
きる。代表的には、水溶性メラミン樹脂、水溶性マレイ
ン化ポリブタジエンを用いることができる。その他とし
ては、ポリスチレン系高分子、ポリビニル系高分子、ポ
リエステル系高分子、ポリアミド系高分子、セルロース
系高分子を水溶変成したものを用いることができ、特に
ポリエステルをアクリル変成した水溶性ポリエステル樹
脂(互応化学工業(株)製、プラスコート)、ポリスチ
レンのマレイン化物、酢酸ビニル鹸化物等を用いるのが
好ましい。 本発明に用いる遠赤外線放射特性に優れたセラミック
ス粉末としては、ジルコンを主成分として、チタン、コ
バルト、クロム、ニッケル、マンガン、鉄等の酸化物を
配合して、焼成して得られたセラミックス粉末が用いら
れる。粉末の大きさは、水溶液中に均一に分散し易い程
度がよく、具体的には粒径1μ〜0.05μ程度が好まし
い。 本発明に係る水溶液組成物の配合割合は以下のとおり
であるのが好ましい。 珪酸又は珪酸塩は、セラミックス粉末100重量部に対
して、0.05〜150重量部程度が好ましい。また、元素の
周期表第2−b族又は第3−b族に属する元素の化合物
は、珪酸又は珪酸塩に対して触媒的機能を果たすもので
あるから、ごく少量でよい。熱硬化性高分子化合物は、
セラミックス粉末100重量部に対して、2.5〜300重量部
程度が好ましい。また、珪酸又は珪酸塩と元素の周期表
第2−b族又は第3−b族に属する元素の化合物と熱硬
化性高分子化合物との合計重量部は、セラミックス粉末
100重量部に対して、5〜300重量部程度が好ましい。そ
して、これらの固形分100重量部は、アルカリ水溶液100
〜2000重量部に溶解及び分散させるのが好ましい。 本発明に係る水溶液組成物を調整する方法としては、
例えば珪酸又は珪酸塩と特定族元素の化合物とを溶解せ
しめたアルカリ水溶液A液を調整する。一方、このA液
とは別に熱硬化性高分子をアルカリ溶液に溶解し、更に
遠赤外線放射特性に優れたセラミックス粉末を添加し
て、充分に混合攪拌してセラミックス粉末が均一に分散
したB液を調整する。その後、A液とB液とを混合して
本発明に係る水溶液組成物が得られる。 本発明に係る水溶液組成物は、特に塗料として用いる
のに適している。従って、加熱乾燥機器等の内壁に塗布
した後、加熱処理等を施して硬化させて親水性の塗膜を
得ることができる。 本発明に係る水溶液組成物を硬化させて得られた塗膜
等の固体組成物は、珪酸又は珪酸塩が反応して固形状の
珪素化合物となる。また、熱硬化性高分子化合物も硬化
して固形状となる。セラミックス粉末は変化を受けるこ
とがなく、固形物中に均一に分散されている。なお、元
素の周期表第2−b族又は第3−b族に属する元素の化
合物は、珪酸又は珪酸塩の反応を促進するための触媒的
機能を果たすものであり、そのままの状態で固形物中に
残存する。しかし、この化合物の配合量は少量であるの
で、セラミックス粉末の遠赤外線放射特性を阻害するよ
うなことはない。
【作用】
本発明において、珪酸又は珪酸塩が反応して得られた
固形状の珪素化合物は親水性に優れており、得られた固
形物の表面の親水性が向上する。また、本発明において
熱硬化性の高分子化合物は、得られた固形物の耐クラッ
ク性や耐剥離性を向上させるものである。 本発明において、セラミックス粉末は遠赤外線放射特
性に優れており、通電、加熱、赤外線放射等により、選
択的に遠赤外線を放射するものであり、被加熱物等を加
熱乾燥させる作用を有する。
【実施例】
水酸化ナトリウム20%水溶液に下記第1表の化合物等
を溶解及び分散して水溶液組成物を得た。但し、第1表
中のA〜Eは次のとおりであり、また水溶液組成物の濃
度は30%とした。 A:遠赤外線放射特性に優れたセラミックス粉末(ジルコ
ン65重量部、酸化チタン15重量部、二酸化マンガン13重
量部、酸化第二鉄5重量部、酸化クロム2重量部を混合
して焼成して得られたセラミックスで、粒径は0.1μ) B:水溶性メラミン樹脂(日本カーバイト工業(株)製、
商品名ニカレジン) C:水溶性マレイン化ポリブタジエン(日本曹達工業
(株)製、商品名BN) D:珪酸ナトリウム E:亜鉛酸ナトリウム No1〜17の水溶液組成物を、脱脂を完了した厚さ0.13m
mのJIS A−1100のアルミニウム薄板に塗布し、250℃
の熱風乾燥機中で30秒間乾燥して塗膜を得た。なお、B
成分であるメラミン樹脂を用いた場合には、塗布前に硬
化触媒である塩化マグネシウムをメラミン樹脂100重量
部に対して1重量部添加した。また、C成分であるマレ
イン化ポリブタジエンを用いた場合には、塗布前に硬化
触媒であるナフテン酸コバルトをマレイン化ポリブタジ
エン100重量部に対して1重量部添加した。 このようにして得られた塗膜の親水性、耐剥離
製、耐クラック性を評価した。この結果を第2表に示
す。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る水溶液組成物に加
熱処理等を施して得られた塗膜等の固体組成物は、珪素
化合物よりなる固形状の皮膜等をその表面に有してお
り、この皮膜等が親水性に優れているため、水滴が付着
しにくい。従って、固体組成物から放射される遠赤外線
が水滴によって吸収されることが少なく、被加熱物等に
遠赤外線が効率よく到達する。依って、被加熱物の加熱
乾燥が効率よく行われ、熱効率の低下を防止ししうると
いう効果を奏する。 更に、本発明に係る水溶液組成物を用いて得られた塗
膜等の固体組成物は親水性に優れているため、親油性の
異物が付着しにくい。従って、固体組成物から放射され
る遠赤外線が親油性異物によって吸収されることが少な
く、被加熱物等に遠赤外線が効率よく到達し、上記と同
様、熱効率の低下を防止うるという効果を奏する。そし
て、親油性異物が付着した場合でも親水性の塗膜等との
密着力が小さいため、布等を用いて簡単に払拭すること
ができ、遠赤外線の放射性能を簡単に回復することがで
きる。 また、本発明に係る水溶液組成物を用いて得られた固
体組成物には熱硬化性高分子が硬化した固形状物が存在
するので、アルミニウム薄板等の担体との密着性に優れ
且つ衝撃を加えてもクラックが発生しにくい。従って、
加熱乾燥機器等の内壁面に塗布して得られる塗膜は剥が
れにくく且つクラックが発生しにくいので、破損や損傷
が少なく、加熱乾燥機器等を長期に亙って良好に使用し
うるという効果をも奏する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ水溶液中に、珪酸又は珪酸塩と、
    元素の周期表第2−b族又は第3−b族に属する元素の
    化合物と、熱硬化性高分子化合物とが溶解していると共
    に遠赤外線放射特性に優れたセラミックス粉末が分散し
    ていることを特徴とする水溶液組成物。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の水溶液組成物よりなる
    塗料。
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