JP2659903B2 - Sawスペクトル拡散復調器 - Google Patents

Sawスペクトル拡散復調器

Info

Publication number
JP2659903B2
JP2659903B2 JP986194A JP986194A JP2659903B2 JP 2659903 B2 JP2659903 B2 JP 2659903B2 JP 986194 A JP986194 A JP 986194A JP 986194 A JP986194 A JP 986194A JP 2659903 B2 JP2659903 B2 JP 2659903B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
saw
signal
modulation
phase
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP986194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07221670A (ja
Inventor
嘉彦 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
Priority to JP986194A priority Critical patent/JP2659903B2/ja
Publication of JPH07221670A publication Critical patent/JPH07221670A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2659903B2 publication Critical patent/JP2659903B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • H03H9/6406Filters characterised by a particular frequency characteristic

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波(SAW)
マッチドフィルタを用いてスペクトル拡散変調信号を復
調するSAWスペクトル拡散復調器に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトル拡散方式は、信号の秘匿性が
高くかつ他の信号源からの干渉に強い無線通信方式であ
る。スペクトル拡散方式としてはいくつかの方式が知ら
れているが、例えば直接変調方式においては、送信機に
搭載される符号変調器により送信信号が位相変調され、
受信機に搭載される符号復調器により受信信号が復調さ
れる。この変復調(スペクトル拡散変復調)の際に用い
られる符号は擬似雑音(PN)符号と呼ばれ、この符号
により変調を行うことで送信信号のスペクトル分布が拡
散する。従って、スペクトル拡散変調を施された送信信
号を他者が受信したとしても、この変調の際に用いたP
N符号を知らない限り復調することができない(信号の
秘匿性)。また、他の信号源から近接した帯域の無線信
号が発せられていても、スペクトルが拡散しているため
その干渉を受けにくい。
【0003】スペクトル拡散方式の特質のうち信号の秘
匿性は、特に、情報の秘匿が重要な軍事関連通信機器に
おいて重視されている。さらに、この秘匿性に加え、干
渉に強いという特質は、事務所内に配設されるローカル
エリアネットワーク(LAN)等、各種民生機器におい
て注目されている。第1に、近年では無線システムの高
周波化が進行しており、マルチパス干渉による受信信号
品質の劣化が大きな問題となっている。この問題は、干
渉に対して強いスペクトル拡散方式により緩和乃至解決
することができる。第2に、周波数資源を有効利用する
ため他の無線システムとの無線周波数共用化を実現しよ
うとする場合、送信信号のスペクトルを拡散させるスペ
クトル拡散方式が有効である。
【0004】スペクトル拡散方式を実施するためには、
送信機に符号変調器(スペクトル拡散変調器)を、受信
機に符号復調器(スペクトル拡散復調器)を、それぞれ
搭載する必要がある。また、このスペクトル拡散変調器
における変調速度は送信すべき信号(データ)の伝送レ
ートに比べ高くしなければならない。さらに、受信機の
スペクトル拡散復調器による復調の速度は、送信機にお
ける変調速度同様、高速でなくてはならない。このよう
な高速処理が必要とされるため、スペクトル拡散変復調
に関連する部品については、データ変復調に関連する部
品以上の配慮が、設計者等に対して求められる。
【0005】さらに、スペクトル拡散復調器において
は、送信機において使用した符号との同期を獲得する必
要がある。同期を獲得する方法としては、例えば、同期
するまで復調を繰り返す方法や、同期獲得及びスペクト
ル拡散復調を並行して実行する方法がある。しかし、こ
れらの方法においては、同期獲得に時間を必要とすると
いう問題点や、受信機の構成が複雑となるという問題点
がある。
【0006】この種の問題を発生させないスペクトル拡
散復調器としては、SAWコンボルバを用いた構成があ
る。すなわち、スペクトル拡散変調器において使用した
符号と同一の符号を時間反転してSAWコンボルバに入
力し、受信した信号との相関を求め、相関値がピークと
なったときにデータを復調する方法により、上述した問
題を発生させずにスペクトル拡散復調することができ
る。しかし、このような構成を使用する場合、スペクト
ル拡散変調器において使用した符号を時間反転した符号
が必要になる。また、SAWコンボルバの効率はさほど
よくなく、挿入損失が大きい。
【0007】スペクトル拡散復調器の他の構成として
は、SAWマッチドフィルタを用いた構成がある。
【0008】一般に、SAWフィルタは、圧電基板の表
面に被着形成された少なくとも2種類の電極(通常は、
インターディジタル型の電極)によって構成される。そ
のうち入力電極は、電気信号の印加に応じて圧電基板の
表面を励振しSAWを発生させる(電気音響変換)。ま
た、出力電極は、入力電極により生成されたSAWを受
波して電気信号に変換する(音響電気変換)。また、入
力電極から出力電極へとSAWが伝搬するためには入力
電極と出力電極の間隔Xによって定まる伝搬時間T=X
/v(v:SAWの伝搬速度)が必要である(SAW伝
搬遅延)。
【0009】ここに、入力電極による電気音響変換の周
波数特性をSIN(ω)、出力電極による音響電気変換
の周波数特性をSOUT(ω)と表すと、SAW伝搬遅
延がexp(−jωT)と表されることから、SAWフ
ィルタの周波数特性S(ω)は一般に
【数3】 S(ω)=SIN(ω)・SOUT(ω)・exp(−jωT) … (1) と表すことができる。但し、ω:角周波数、j:虚数単
位である。
【0010】SAWマッチドフィルタとは、この式
(1)におけるSIN(ω)・SOUT(ω)により信
号の周波数特性H(ω)の複素共役H(ω)を実現
し、また伝搬遅延Tにより負時間に対処したフィルタで
ある。すなわち、あるスペクトル拡散変調信号の周波数
スペクトルをH(ω)とした場合、この信号をスペクト
ル拡散復調するマッチドフィルタの周波数特性は周波数
スペクトルH(ω)の複素共役H(ω)にする必要が
あるが、負の時間を含む周波数特性H(ω)は実現す
ることができない。これを避けるため、SAWマッチド
フィルタにおいては、この負の時間に比べて十分に大き
な遅延Tを与えるべく、伝搬遅延を示す項exp(−j
ωT)がSAW伝搬遅延によって実現されている。すな
わち、SAWマッチドフィルタは、SAW遅延線を応用
したフィルタである。
【0011】あるPN符号によりスペクトル拡散変調さ
れた信号(スペクトル拡散変調信号)をSAWマッチド
フィルタを用いて復調しようとする場合、SAWマッチ
ドフィルタを構成する電極の重み付け(電極長、幅、ピ
ッチ等の設定)を適宜行い、SAWマッチドフィルタを
このPN符号に対応した構造とする。すなわち、上述し
たスペクトル拡散変調信号を入力した場合に、ある時点
で、すなわちSAWマッチドフィルタによって実現され
ているPN符号と入力信号に施されているスペクトル変
調に係るPN符号の位相とが一致した時点で、両PN符
号の相関がピークとなったことを示す時間幅の短い信号
が出力されるよう、SAWマッチドフィルタを構成す
る。この信号は、PN符号の繰り返し周期に同期して、
時間的に間欠して得られる。相関ピークを示す信号に基
づき受信信号を検波すると、受信信号をスペクトル拡散
復調できデータを再生できる。このような構成を用いた
場合、SAWコンボルバのように時間反転した符号(参
照信号)は必要でなく、また挿入損失も比較的良好であ
る。
【0012】また、上述のスペクトル拡散変調信号を用
いてデータ伝送を行うためには、送信装置において、ス
ペクトル拡散される信号(搬送信号)をデータにより変
調する必要がある。変調方式としては、例えばPSK変
調がある。
【0013】PSK(位相シフトキーイング)は、搬送
すべきデータの値に応じてN値位相(N:2以上の自然
数)のいずれかとなるよう(位相シフト)、搬送信号の
位相を切り換える(キーイング)方式である。いま、送
信すべきデータに対応する位相シフトを関数α(t)と
すると、PSK変調された信号(PSK変調信号)の時
間特性は、次の関数p(t)によって表される。
【0014】
【数4】 p(t)=A・exp(−j(ωt+α(t)) … (2) 但し、ω:搬送信号の角周波数=2πf、f:搬
送信号の周波数、A:振幅(定数)である。また、α
(t)は、搬送すべきデータの値に応じて離散的に変化
する。例えば2相PSKの場合(即ちN=2の場合)、
α(t)が取り得る値はデータ“0”に対応する位相値
αと、データ“1”に対応する位相値αの2種類と
なり、4相PSKの場合(即ちN=4の場合)、α
(t)が取り得る値はデータ“00”に対応する位相値
α00と、データ“01”に対応する位相値α01と、
データ“10”に対応する位相値α10と、データ“1
1”に対応する位相値α11の4種類となる。
【0015】PSK変調された信号を好適に復調する方
法としては、同期検波が知られている。同期検波とは、
式(2)で表される送信される信号の搬送周波数f
受信側の参照信号の周波数frefを同期させ、両者を
混合した上で低域通過瀘波する検波方式である。ここ
に、まず、参照信号が時間領域で次のpref(t)で
表されるとする。
【0016】
【数5】 pref(t)=Aref・exp(−j(ωreft+αref)) … (3) 但し、Aref:振幅、ωref:角周波数=2πf
ref、fref:周波数、αref:位相であり、い
ずれも定数とする。同期検波を行う際には、参照信号を
発生させる発振器を制御して参照信号の周波数fref
を搬送周波数fに同期させる。同期している状態で
は、参照信号は、
【数6】 pref(t)=Aref・exp(−j(ωt+αref)) … (4) となる。これを、受信した信号と混合して得られる信号
は、
【数7】 p(t)・pref(t)=A・Aref ・exp(−j(2ωt+α(t)+αref)) … (5) となるから、これをLPFに通すことにより、低周波成
【数8】 A・Aref・exp(−j(α(t)+αref)) … (6) を得ることができる。この信号の位相はα(t)のみに
対応して変化するから、これからデータを再生すること
ができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、SAWマッチ
ドフィルタを用いてスペクトル拡散復調を行う場合、相
関ピークは間欠的にしか得られずまたそのピーク幅が非
常に狭いため、この同期検波を好適に行うのが難しい。
すなわち、データを再生するためには、相関ピークが得
られている間に、同期検波に用いる局部発振器の発振周
波数を受信信号の搬送周波数に同期させる必要がある。
しかし、相関ピークのピーク幅は、復調処理の対象とな
る信号をスペクトル拡散変調した際に用いたPN符号の
速度の逆数程度という短い時間となる。従って、局部発
振器の発振周波数を受信信号の搬送周波数に好適に同期
させるのは難しい。この同期を十分に確保できていない
状態で受信信号に顕著な雑音が重畳したり、あるいはフ
ェージングが発生しているような場合、データ再生の際
の誤り率が高くなる危険がある。特に、スペクトル拡散
通信に使用する無線周波数(搬送周波数)は高いから、
フェージングが発生する可能性は高い。
【0018】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、受信したスペクト
ル拡散変調信号に雑音が重畳している場合であっても、
また使用周波数が高いことに伴いフェージングが発生し
ている場合であっても、データを誤り無く再生可能なS
AWスペクトル拡散復調器を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題の解決原理】まず、本発明において上述の課題を
どのような原理で解決するのかに関し、説明する。本発
明においては、次に述べるPSK変調信号の周波数特性
を利用して、前述の問題を解決している。
【0020】PSK変調信号の周波数特性 ここで、受信信号の時間応答をh(t)とする。この信
号は、雑音やフェージングの影響を除けば、式(2)に
より示したp(t)と同じ形で、即ち次の式により表さ
れる。
【0021】
【数9】 h(t)=A・exp(−j(ωt+α(t)) …(7) α(t)は、前述のように、N値位相のうち送信すべき
データに対応する値をとる。従って、現時点からn個前
のデータ(現時点をn=1とする)の位相値はtをnに
置き換えα(n)と表すことができる。このα(n)の
式(7)への寄与分は、exp(−jα(n))と表す
ことができる。従って、式(7)は、送信されるデータ
1個についての時間応答をh´(t)と表した場合、こ
のh´(t)の寄与分h´(t−T)とα(n)の寄
与分exp(−jα(n))とを用いて次の式(8)に
変形できる。
【0022】
【数10】 但し、この式に現れるTは、次の式
【数11】 で表され、n個前のデータのタイミングを示している。
また、fは、送信されるデータの周波数である。
【0023】式(8)のようにh(t)を表現した場
合、そのフーリエ変換H(ω)においても、h´(t−
)のフーリエ変換H´(ω)exp(−jωT
と、exp(−jα(n))とが現れる。すなわち、受
信信号h(t)の周波数特性H(ω)は、次のように得
られる。
【0024】
【数12】 本発明の基本構造 本発明の特徴は、上述のようなPSK変調信号の周波数
特性H(ω)を利用すると共に、次のような構造を採用
した点である。
【0025】(1)1枚の圧電基板上に、PSKの相数
に対応して複数個のSAWマッチドフィルタを構成す
る。すなわち、2相PSKであれば2個以上の、一般に
N相PSKであればN個以上の、SAWマッチドフィル
タを構成する。
【0026】(2)各フィルタの入力電極又は出力電極
を、SAW伝搬方向に沿って互いに間隔して2通り設け
る。2通り設ける電極の構造は同一とし、従ってその電
気音響(音響電気)変換特性も同一とする。
【0027】(3)2通り設けられた電極の間隔を、位
相シフトα(t)のとりうる位相値のいずれかに対応し
て設定する。例えば復調すべき信号が2相PSK変調信
号であってかつSAWマッチドフィルタの個数が2個で
ある場合には、2個のSAWマッチドフィルタのうち第
1のSAWマッチドフィルタにおける第1の入力電極と
第2の入力電極の間隔(あるいは第1の出力電極と第2
の出力電極の間隔)を位相値αに応じて設定し、第2
のSAWマッチドフィルタにおける第1の入力電極と第
2の入力電極の間隔(あるいは第1の出力電極と第2の
出力電極の間隔)を位相値αに応じて設定する。すな
わち、各SAWマッチドフィルタに同時に入力されたP
SK変調信号の変調位相が位相値αである場合には第
1のSAWマッチドフィルタの出力電極から、αであ
る場合には第2のSAWマッチドフィルタの出力電極か
ら、相関ピークが得られるように間隔を設定する。
【0028】本発明における電極間隔の設定及び得られ
る特性 従って、本発明において特に重要な点は、各SAWマッ
チドフィルタを構成する入力電極及び出力電極のうち、
2通り設けられる電極相互の間隔である。以下、この間
隔の設定に関して説明するが、その簡単化のため、N=
2、すなわち2相PSKを仮定し、単一圧電基板上に設
けられるSAWマッチドフィルタの個数を2個とする。
また、位相シフトα(t)のとりうる値を、データ
“0”に対応する位相値αと、データ“1”に対応す
る位相値αとにより表すこととする。さらに、各SA
Wマッチドフィルタにおいて2通り設けられるのが、入
力電極及び出力電極のうち入力電極であるとする。
【0029】まず、f/fにほぼ等しい整数N
考える。この整数Nにv/fを乗じた値N・v/
は、v/fにほぼ等しい。すなわち、送受信され
るデータの1周期(1/f)におけるSAWの伝搬距
離にほぼ等しい。
【0030】次に、v/fを考える。この値は、搬送
信号の1周期(1/f)におけるSAWの伝搬距離に
ほぼ等しい。さらに、α/(2π)及びα/(2
π)は、それぞれ、データ“0”又は“1”に対応する
位相値を搬送信号の1周期との比率で表したものである
から、α/(2π)・v/f及びα/(2π)・
v/fは、それぞれ、搬送信号の位相値α又はα
相当の時間におけるSAW伝搬距離を示しており、デー
タ“0”又は“1”に対応している。
【0031】従って、
【数13】 X=N・v/f−α/(2π)・v/f … (11a) X=N・v/f−α/(2π)・v/f … (11b) の各式によって現される2種類の数X及びXを考え
た場合、前者は位相値αによって生じる距離シフト分
を、後者は位相値αによって生じる距離シフト分を、
それぞれ、データの1周期に相当する距離に加味した数
となる。先に掲げた仮定の下に本発明を2相PSKに適
用する場合、単一の圧電基板上に構成される各SAWマ
ッチドフィルタにおいてそれぞれ2通り設けられる入力
電極の間隔を、それぞれ距離X又はXに設定する。
【0032】各SAWマッチドフィルタの周波数特性S
(ω)及びS(ω)は、次の式(12a)及び(1
2b)のように表すことができる。
【0033】
【数14】 S(ω)=S(ω)+S(ω)exp(−jωτ) … (12a) S(ω)=S(ω)+S(ω)exp(−jωτ) … (12b) 但し、S(ω)は、出力電極に近いほうの入力電極から
送波されるSAWによって生じる項であり、S(ω)e
xp(−jωτ)及びS(ω)exp(−jωτ
は、出力電極から遠いほうの入力電極から送波されるS
AWによって生じる項である。S(ω)は、式(1)に
示されるような形式を有している。また、これらの式に
現れる時間τ及びτは、距離X及びXをSAW
が伝搬するのに要する時間であり、それぞれ、
【数15】 τ=X/v … (13a) τ=X/v … (13b) と表される。この式(13a)及び(13b)に式(1
1a)及び(11b)を代入すると、ω=2πf
あるから、
【数16】 τ=N/f−α/(2πf) =2πN/ω−α/ω =(2πN−α)/ω … (14a) τ=N/f−α/(2πf) =2πN/ω−α/ω =(2πN−α)/ω … (14b) となる。
【0034】このようにして得られた遅延時間τ及び
τ、すなわち各SAWマッチドフィルタに2通り設け
られた入力電極の間隔距離X及びXによって生じる
遅延時間を、式(12a)及び(12b)の右辺第2項
に現れる指数関数に代入すると、
【数17】 exp(−jωτ)=exp(−jω(2πN−α)/ω) … (15a) exp(−jωτ)=exp(−jω(2πN−α)/ω) … (15b) となる。これを、式(12a)及び(12b)に代入す
ると、
【数18】 S(ω)=S(ω){1+exp(−jω(2πN−α)/ω)} … (16a) S(ω)=S(ω){1+exp(−jω(2πN−α)/ω)} … (16b) となる。
【0035】一方、周波数特性S(ω)及びS
(ω)を有するSAWマッチドフィルタに、周波数特
性H(ω)のPSK変調信号を同時に入力した場合、各
SAWマッチドフィルタの出力は、周波数領域では
【数19】 R(ω)=S(ω)・H(ω) … (17a) R(ω)=S(ω)・H(ω) … (17b) と表される。この式(17a)及び(17b)に式(1
6a)及び(16b)を代入すると、
【数20】 R(ω)=H(ω)S(ω) ・{1+exp(−jω(2πN−α)/ω)} … (18a) R(ω)=H(ω)S(ω) ・{1+exp(−jω(2πN−α)/ω)} … (18b) となる。
【0036】これに、前述の式(10)のH(ω)を代
入すると、
【数21】 となり、これを逆フーリエ変換して得られる時間応答r
(t)及びr(t)は、次の式(20a)及び(2
0b)のように表される。ただし、h´(t)はH´
(ω)の逆フーリエ変換であり、*は畳み込み(コンボ
ルーション)記号である。
【0037】
【数22】 この式は、各SAWマッチドフィルタによって実現され
る符号が、PN符号に加えデータ“0”又は“1”に相
当する位相合成処理を反映させた符号であることを意味
している。
【0038】まず、送信装置からは、データによりPS
K変調された搬送信号がさらに所定のPN符号を用いて
スペクトル拡散変調されて送信されている。この信号を
受信し、受信した信号を従来のSAWマッチドフィルタ
に入力した場合、式(1)に示される特性S(ω)によ
りスペクトル拡散復調が行われ、出力電極には相関ピー
クを示す信号が現れる。
【0039】本発明のSAWスペクトル拡散復調器を構
成する各SAWマッチドフィルタの周波数特性S
(ω)及びS(ω)は、このS(ω)の他に、入力
電極の間隔X及びXによって定まるSAW伝搬遅延
の成分(式(12a)及び(12b)中の指数関数の
項)を含んでいる。この成分が表しているのは、各SA
Wマッチドフィルタにおいて2通り設けられた入力電極
からそれぞれ送波されるSAWが、遅延τ又はτ
受けつつ圧電基板表面において加算(位相合成)される
ことである。本発明においては、入力電極の間隔X
びXを上述の式(11a)及び(11b)に従い設定
しているため、各SAWマッチドフィルタにおいて、入
力電極間隔X又はXに対応した変調位相α又はα
のSAW同士が強め合いながら加算される(同位相加
算)。特に、式(20a)に示されるように、データ
“0”、従って位相値αに対応して構成されたSAW
マッチドフィルタの出力が相関ピークを示すのは、時刻
t−Tのデータが“0”であり従ってα(n)=α
である場合である。また、式(20b)に示されるよう
に、データ“1”、従って位相値αに対応して構成さ
れたSAWマッチドフィルタの出力が相関ピークを示す
のは、時刻t−Tのデータが“1”であり従ってα
(n)=αである場合である。一方のSAWマッチド
フィルタが相関ピークを検出している時点では、他方の
SAWマッチドフィルタの出力は相関ピークを示す出力
とはならない。
【0040】従って、いずれのSAWマッチドフィルタ
から相関ピークが得られるのかにより、スペクトル拡散
変調された上で送信されるPSK変調信号から、データ
を再生することができる。例えば、両SAWマッチドフ
ィルタの出力の差動比較を行えばよい。この結果、同期
検波の場合に必要であった局部発振器の高速引き込み等
の難しい処理は不要になる。
【0041】また、単一の圧電基板上に各SAWマッチ
ドフィルタが構成されているため、装置構成が小形軽量
化されると共に、複数のSAWマッチドフィルタの間で
特性差も生じにくい。
【0042】なお、以上の説明は、PSKの相数を2と
し、単一の圧電基板上に構成されるSAWマッチドフィ
ルタの個数を2個とし、各SAWマッチドフィルタにお
いて2通り設ける電極を入力電極とした場合に付いての
ものであったが、本発明はこのような構成には限定され
ない。すなわち、本発明は、一般にN相のPSKに適用
可能であり、その場合に単一の圧電基板上に構成される
SAWマッチドフィルタの個数はN以上であればよく、
また各SAWマッチドフィルタにおいて2通り設ける電
極を入力電極ではなく出力電極としてもよい。さらに、
本発明の適用対象はPSKに限定されるものではなく、
式(2)等におけるAが変数であっても構わない。すな
わち、離散データにより位相変調分を含むディジタル変
調が施されていれば足り、例えば16QAM等にも応用
可能である。
【0043】
【課題を解決するための手段】本発明のSAWスペクト
ル拡散復調器は、上述した原理に基づく構成を有する。
すなわち、本発明のSAWスペクトル拡散復調器は、送
信すべきデータにより位相変調されかつ所定の擬似雑音
符号によりスペクトル拡散変調された搬送信号を入力
し、当該信号と上記所定の擬似雑音符号との相関を示す
信号を出力するSAWフィルタを、上記位相変調に係る
変調位相値がとりうる値に対応して複数個設けると共
に、入力された信号に係る変調位相が対応する変調位相
値である場合にのみその出力信号が相関ピークを示すよ
う当該SAWフィルタを構成したことを特徴とする。
【0044】また、本発明のスペクトル拡散復調器は、
上記複数個のSAWフィルタのうちi番目(i:自然
数)のSAWフィルタが、圧電基板の表面に形成された
第1の入力電極と、圧電基板の上記表面においてSAW
の伝搬方向に沿い第1の入力電極から距離Xだけ間隔
して形成された第2の入力電極と、第1の入力電極から
みて第2の入力電極とは逆側に所定距離間隔して形成さ
れた出力電極と、を有し、SAWの伝搬速度をv、位相
変調された搬送信号の周波数をf、データによる位相
変調の速度をf、f/fにほぼ等しい整数を
、i番目のSAWフィルタに対応する変調位相値を
αとした場合に、距離Xが、
【数23】 X=N・v/f−α/(2π)・v/f … (21) に設定されることを特徴とする。
【0045】本発明のSAWスペクトル拡散復調器は、
あるいは、圧電基板の表面に形成された入力電極と、圧
電基板の上記表面においてSAWの伝搬方向に沿い入力
電極から所定距離間隔して形成された第1の出力電極
と、圧電基板の上記表面においてSAWの伝搬方向に沿
い第1の出力電極からみて入力電極とは逆側に距離X
だけ間隔して形成された第2の出力電極と、を有し、距
離Xが式(21)に基づき設定されることを特徴とす
る。
【0046】本発明のSAWスペクトル拡散復調器は、
さらに、上記複数個のSAWフィルタが、単一の圧電基
板の表面に形成されたことを特徴とする。
【0047】本発明のSAWスペクトル拡散復調器は、
そして、上記位相変調が、N値(N:2以上の整数)の
データにそれぞれ対応したN値の変調位相値により搬送
信号の位相をシフトさせるN相PSK変調であることを
特徴とする。
【0048】
【作用】本発明においては、受信信号と所定の擬似雑音
符号との相関を示す信号を出力するSAWフィルタが、
当該信号と上記上記位相変調に係る変調位相値がとりう
る値に対応して複数個設けられる。さらに、各SAWフ
ィルタは、入力された信号に係る変調位相が対応する変
調位相値である場合にのみ、相関ピークを示す信号を出
力する。従って、いずれのSAWフィルタから相関ピー
クを示す出力信号が得られるかを監視することにより、
受信したデータを再生できる。この結果、間欠的にしか
得られずその時間幅も短い相関ピーク到来タイミングに
おいて局部発振器の発振周波数を受信信号の搬送周波数
に同期させる必要がなくなり、処理の困難さが低減され
る。これにより、雑音、フェージング等に起因して生じ
るデータ再生誤りが生じにくくなる。
【0049】本発明においては、さらに、上記SAWフ
ィルタが、2通りの入力電極を有する構造によって実現
される。これらの入力電極のうち第1の入力電極は、出
力電極と所定間隔で形成されており、これにより例えば
マッチドフィルタの特性が実現される。一方、第2の入
力電極は、第1の入力電極からみてSAW伝搬方向と逆
側に間隔Xを隔てて形成される。この間隔Xは、式
(11a)及び(11b)を一般化した式(21)に従
い設定される。従って、先の原理説明から明らかなよう
に、本発明に係る特徴的作用が好適に実現される。ま
た、本発明は、この構造における“入力電極”と“出力
電極”とを入れ替え、出力電極を間隔Xで2通り設け
る構造によっても実現される。
【0050】本発明においては、さらに、上記複数個の
SAWフィルタが、単一の圧電基板の表面に形成され
る。これにより、小形かつ簡素な構成の復調器が得られ
ると共に、各SAWフィルタ間の特性差を抑制できる。
【0051】そして、本発明は、N相PSK変調等、デ
ータに基づき搬送信号をディジタル位相変調する各変調
方式に適用される。
【0052】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0053】図1には、本発明の一実施例に係るSAW
スペクトル拡散復調器の構成が示されている。この図に
示されるSAWスペクトル拡散復調器には、デ−タによ
り2相PSK変調された信号をさらにスペクトル拡散変
調した信号が入力され、変調に係るデータがその出力に
基づき再生される。この図に示されるSAWスペクトル
拡散復調器は、そのため、圧電基板1の同一表面に6種
類の電極2〜7を形成した構成を有している。電極2〜
7は、いずれも一対の串状電極から構成されるインター
ディジタル型の電極であり、串状電極のうち1個は図に
示されるように接地されている。
【0054】これらの電極のうち0系入力電極2及び1
系入力電極4の周波数特性(電気音響変換特性)は前述
の式(1)におけるSIN(ω)であり、0系出力電極
3及び1系出力電極5の周波数特性(音響電気変換特
性)は前述のSOUT(ω)である。また、0系入力電
極2と0系出力電極3の中心間距離及び1系入力電極4
と1系出力電極5の中心間距離は、式(1)における遅
延exp(−jωT)の条件を満たすよう設定されてい
る。従って、入力を0系入力電極2のみ、出力を0系出
力電極3とした場合の周波数特性は、式(1)に示され
るマッチドフィルタの周波数特性S(ω)となる。同様
に、入力を1系入力電極4のみ、出力を1系出力電極4
とした場合の周波数特性もS(ω)となる。
【0055】この実施例においては、SAW伝搬方向に
沿い0系入力電極2からみて0系出力電極3とは逆側
に、0系第2入力電極6が設けられている。0系第2入
力電極6の構造は0系入力電極2と同一であり、両者の
間隔距離は式(11a)により示されるXである。こ
の実施例においては、さらに、SAW伝搬方向に沿い1
系入力電極4からみて1系出力電極5とは逆側に、1系
第2入力電極7が設けられている。1系第2入力電極7
の構造は1系入力電極4と同一であり、両者の間隔距離
は式(11b)により示されるXである。
【0056】また、この実施例においては、入力端子が
1個、出力端子が2個、設けられている。入力端子8は
合計4通りの入力電極2、4、6及び7に接続されてお
り、図示しない受信回路によって受信されたスペクトル
拡散変調信号をこれらの入力電極2、4、6及び7に電
気信号として入力する。入力電極2及び6に電気信号が
入力されると、これにより圧電基板1の表面が励振され
SAWが発生する。このSAWは図中左右両方向に伝搬
するが、そのうち図中右方向に伝搬したSAWは0系出
力電極3により受波される。同様に、入力電極4及び7
に入力される電気信号に応じて発生したSAWは、1系
出力電極5により受波される。出力端子9は0系出力電
極3に、出力端子10は1系出力電極5にそれぞれ接続
されており、これらの端子9及び10からは受波したS
AWに応じ電気信号が出力される。
【0057】ここに、上述のように、電極2と6の間隔
は式(11a)のXに、電極4と7の間隔は式(11
b)のXに、それぞれ設定されている。従って、電極
2、6及び3から構成されるSAWフィルタの周波数特
性は式(16a)に示されるS(ω)となり、電極
4、7及び5から構成されるSAWフィルタの周波数特
性は式(16b)に示されるS(ω)となる。
【0058】従って、“0”、“1”2値のディジタル
データにより2相PSK変調された信号(式(10)に
示されるような周波数特性を有する信号)をスペクトル
拡散変調した上で送受信する際、受信側において当該受
信信号を入力端子8に入力すると、式(19a)及び
(20a)に示されるような周波数特性及び時間特性を
有する信号が0系出力端子9から得られ、また式(19
b)及び(20b)に示されるような周波数特性及び時
間特性を有する信号が1系出力端子10から得られる。
言い換えれば、電極2、6及び3から構成されるSAW
フィルタの出力(0系出力端子9からの出力)は、デー
タが“0”である場合にのみ相関ピークを示し、電極
4、7及び5から構成されるSAWフィルタの出力(1
系出力端子10からの出力)は、データが“1”である
場合にのみ相関ピークを示す。
【0059】従って、本実施例のSAWスペクトル拡散
復調器によれば、相関ピークが離散的に得られるのみで
あるにも拘らず、局部発振器の引込み等に関する困難な
しに、データを再生できる。すなわち、相関ピークがい
ずれのSAWフィルタの出力端子(9又は10)から得
られるかにより、受信したデータが“0”か“1”かを
知ることができるから、同期検波を行う場合のように相
関ピークが現れる短い時間で局部発振器の発信周波数を
同期させるといった制御は不要になり、雑音やフェージ
ングに対しても強い復調器が得られる。
【0060】また、本実施例によれば、各SAWフィル
タが単一の圧電基板1上に構成されているため、両フィ
ルタの特性差等はほとんど発生しない。これにより、両
フィルタの動作上のばらつきはほとんど無くなる。
【0061】なお、以上の説明では、2相PSKのみを
対象としたが、本発明は、N相PSK一般に適用でき
る。その場合、圧電基板1上に構成するSAWフィルタ
の個数は、少なくともN個とする。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受信信号と所定の擬似雑音符号との相関を示す信号を出
力するSAWフィルタを、当該信号と上記上記位相変調
に係る変調位相値がとりうる値に対応して複数個設ける
とともに、入力された信号に係る変調位相が対応する変
調位相値である場合にのみ相関ピークを示す信号を出力
するよう、各SAWフィルタを構成したため、いずれの
SAWフィルタから相関ピークを示す出力信号が得られ
るかを監視することにより、受信したデータを再生でき
る。この結果、間欠的にしか得られずその時間幅も短い
相関ピーク到来タイミングにおいて局部発振器の発振周
波数を受信信号の搬送周波数に同期させる必要がなくな
り、処理の困難さを低減可能になる。これにより、雑
音、フェージング等に起因して生じるデータ再生誤りが
生じにくくなる。
【0063】本発明によれば、さらに、上記SAWフィ
ルタを、式(21)に従い間隔して形成された2通りの
入力電極又は出力電極を有する構造によって実現したた
め、上記効果を好適に実現できる。
【0064】本発明によれば、さらに、上記複数個のS
AWフィルタを単一の圧電基板の表面に形成したため、
小形かつ簡素な構成の復調器が得られると共に、各SA
Wフィルタ間の特性差を抑制できる。
【0065】そして、本発明は、N相PSK変調等、デ
ータに基づき搬送信号をディジタル位相変調する各変調
方式に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るSAWスペクトル拡散
復調器の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電基板 2 0系入力電極 3 0系出力電極 4 1系入力電極 5 1系出力電極 6 0系第2入力電極 7 1系第2入力電極 8 入力端子 9 0系出力端子 10 1系出力端子

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信すべきデータにより位相変調されか
    つ所定の擬似雑音符号によりスペクトル拡散変調された
    搬送信号を入力し、当該信号と上記所定の擬似雑音符号
    との相関を示す信号を出力するSAWフィルタを備える
    SAWスペクトル拡散復調器において、 上記SAWフィルタを、上記位相変調に係る変調位相値
    がとりうる値に対応して複数個設けると共に、上記複数個のSAWフィルタのうちi番目(i:自然
    数)のSAWフィルタが、圧電基板の表面に形成された
    第1の入力電極と、圧電基板の上記表面において弾性表
    面波の伝搬方向に沿い第1の入力電極から距離X i だけ
    間隔して形成された第2の入力電極と、圧電基板の上記
    表面において第1の入力電極からみて第2の入力電極と
    は逆側に所定距離間隔して形成された出力電極と、を有
    し、弾性表面波の伝搬速度をv、位相変調された搬送信
    号の周波数をf 0 、データによる位相変調の速度をf D
    0 /f D にほぼ等しい整数をN 0 、i番目のSAWフィ
    ルタに対応する変調位相値をα i とした場合に、距離X i
    が、 【数1】 i =N 0 ・v/f 0 −α i /(2π)・v/f 0 に設定され、 入力された信号に係る変調位相が対応する
    変調位相値である場合にのみその出力信号が相関ピーク
    を示すよう構されたことを特徴とするSAWスペクト
    ル拡散復調器。
  2. 【請求項2】 送信すべきデータにより位相変調されか
    つ所定の擬似雑音符号によりスペクトル拡散変調された
    搬送信号を入力し、当該信号と上記所定の擬似雑音符号
    との相関を示す信号を出力するSAWフィルタを備える
    SAWスペクトル拡散復調器において、 上記SAWフィルタを、上記位相変調に係る変調位相値
    がとりうる値に対応して複数個設けると共に、 上記複数個のSAWフィルタのうちi番目(i:自然
    数)のSAWフィルタが、圧電基板の表面に形成された
    入力電極と、圧電基板の上記表面において入力電極から
    弾性表面波の伝搬方向に沿い所定距離間隔して形成され
    た第1の出力電極 と、圧電基板の上記表面において弾性
    表面波の伝搬方向に沿い第1の出力電極からみて入力電
    極とは逆側に距離X i だけ間隔して形成された第2の出
    力電極と、を有し、弾性表面波の伝搬速度をv、位相変
    調された搬送信号の周波数をf 0 、データによる位相変
    調の速度をf D 、f 0 /f D にほぼ等しい整数をN 0 、i番
    目のSAWフィルタに対応する変調位相値をα i とした
    場合に、距離X i が、 【数2】 i =N 0 ・v/f 0 −α i /(2π)・v/f 0 に設定され、入力された信号に係る変調位相が対応する
    変調位相値である場合にのみその出力信号が相関ピーク
    を示すよう構成された ことを特徴とするSAWスペクト
    ル拡散復調器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のSAWスペクトル
    拡散復調器において、 上記複数個のSAWフィルタが、単一の圧電基板の表面
    に形成された ことを特徴とするSAWスペクトル拡散復
    調器。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のSAWスペクトル
    拡散復調器において、 上記位相変調が、N値(N:2以上の整数)のデータに
    それぞれ対応したN値の変調位相値により搬送信号の位
    相をシフトさせるN相PSK変調である ことを特徴とす
    るSAWスペクトル拡散復調器。
JP986194A 1994-01-31 1994-01-31 Sawスペクトル拡散復調器 Expired - Fee Related JP2659903B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP986194A JP2659903B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 Sawスペクトル拡散復調器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP986194A JP2659903B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 Sawスペクトル拡散復調器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07221670A JPH07221670A (ja) 1995-08-18
JP2659903B2 true JP2659903B2 (ja) 1997-09-30

Family

ID=11731926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP986194A Expired - Fee Related JP2659903B2 (ja) 1994-01-31 1994-01-31 Sawスペクトル拡散復調器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2659903B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3424453B2 (ja) * 1996-08-09 2003-07-07 松下電器産業株式会社 スペクトラム拡散通信装置
JP3338628B2 (ja) 1997-04-25 2002-10-28 和夫 坪内 弾性表面波マッチトフィルタ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05316074A (ja) * 1992-05-08 1993-11-26 Canon Inc 弾性表面波素子およびそれを用いた復調装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07221670A (ja) 1995-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4707839A (en) Spread spectrum correlator for recovering CCSK data from a PN spread MSK waveform
GB2228651A (en) Spread spectrum communication device
WO2007013278A1 (ja) データ通信システム及びデータ送信装置
CA2165034A1 (en) Transmission process having spectrum spread phase differential modulation and demodulation using orthogonal pseudorandom sequences
KR20030067341A (ko) Is-2000 시스템에서의 기지국내 동기식 복조장치
JPH0724397B2 (ja) スペクトラム拡散通信装置
JP2659903B2 (ja) Sawスペクトル拡散復調器
JP5404757B2 (ja) 符号化された変調信号を備えた搬送波抑圧タイプの変調装置
JP3621644B2 (ja) スペクトル拡散多元接続符号化方式
JP3301724B2 (ja) 相補系列繰返し変調形櫛の歯状スペクトル通信方式
CN113315733B (zh) 一种时频同步方法、通信系统及存储介质
RU2358401C1 (ru) Устройство для передачи и приема дискретных сообщений с использованием сигналов с прямым расширением и автокорреляционным сжатием спектра
JP3310545B2 (ja) スペクトル拡散復調器及びこれを用いたスペクトル拡散通信装置
JP3346877B2 (ja) チャープ式sawスペクトル拡散変復調器、これを用いた通信装置及びシステム、チャープ信号の多重化方法、多重化チャープ信号からの相関検出方法並びにチャープ式sawスペクトル拡散変復調器の構成方法
JP2842989B2 (ja) Sawスペクトル拡散復調器及びその構成方法
US6445751B1 (en) Estimation of frequency offset in a communication system
Benedetto et al. Analysis of an optical code division multiple access scheme employing Gold sequences
RU2647633C2 (ru) Способ передачи дискретной двоичной информации фазомодулированными сигналами в многоканальных системах радиосвязи с частотным уплотнением фазомодулированных канальных поднесущих
RU2097925C1 (ru) Устройство для приема шумоподобных сигналов
JPH09247122A (ja) 受信装置および受信方法
JP3346869B2 (ja) Sawスペクトル拡散変復調器、これを用いた通信装置及びシステム並びにsawスペクトル拡散変復調器の構成方法
Balakrishnan et al. Design, Analysis, Simulation, and Implementation of 4-D Quadrature FSK Modulator
JP3165233B2 (ja) スペクトル拡散通信用復調装置
JPH0738467A (ja) 送受信装置
JP2742359B2 (ja) スペクトル拡散通信方式

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees