JP2659293B2 - 導波路型光スイッチ - Google Patents

導波路型光スイッチ

Info

Publication number
JP2659293B2
JP2659293B2 JP21977191A JP21977191A JP2659293B2 JP 2659293 B2 JP2659293 B2 JP 2659293B2 JP 21977191 A JP21977191 A JP 21977191A JP 21977191 A JP21977191 A JP 21977191A JP 2659293 B2 JP2659293 B2 JP 2659293B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
waveguide
waveguides
coupling
path length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21977191A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0561077A (ja
Inventor
要 神宮寺
範夫 高戸
正夫 河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP21977191A priority Critical patent/JP2659293B2/ja
Publication of JPH0561077A publication Critical patent/JPH0561077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2659293B2 publication Critical patent/JP2659293B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/29Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the position or the direction of light beams, i.e. deflection
    • G02F1/31Digital deflection, i.e. optical switching
    • G02F1/313Digital deflection, i.e. optical switching in an optical waveguide structure
    • G02F1/3132Digital deflection, i.e. optical switching in an optical waveguide structure of directional coupler type
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/29Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the position or the direction of light beams, i.e. deflection
    • G02F1/31Digital deflection, i.e. optical switching
    • G02F1/313Digital deflection, i.e. optical switching in an optical waveguide structure
    • G02F1/3136Digital deflection, i.e. optical switching in an optical waveguide structure of interferometric switch type

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野等で用いる
導波路型光スイッチに関するものであり、さらに詳細に
は、波長依存性が少なく、広い波長域の信号光を同時切
り替え可能な導波路型光スイッチに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信の一層の普及のために
は、光ファイバと受・発光素子の高性能化、低価格化に
加えて、光分岐結合器、光合分波器、光スイッチ等の各
種光回路部品の開発が必要不可欠な段階にきている。な
かでも、光スイッチは、光ファイバ回線を需要に応じて
自在に切り替えたり、回線故障の際の迂回路の確保のた
めに、近い将来、重要な役割を占めると考えられてい
る。
【0003】光スイッチの構成形態としては、従来か
ら、1)バルク型、2)導波路型が提案されているが、
それぞれに問題点を残している。バルク型は、可動プリ
ズムやレンズ等を構成要素として組み立てられたもので
あって、波長依存性が少なく、比較的低損失という利点
があるものの、組立調整工程が煩雑で量産に適さず高価
格という欠点があり、大きく普及するに至っていない。
導波路型は、平面基板上の光導波路を基本として、フォ
トリソグラフィや微細加工技術を利用して、いわゆる集
積型の光スイッチを一括大量生産しようとするものであ
って、将来型の光スイッチ形態として期待されている。
【0004】図8は、従来の導波路型光スイッチの構成
の一例を示す平面図である。ここで、基板1上に形成さ
れた3dB光結合器2および3は、近接した2本の光導
波路4および5からなる方向性結合器構成を有し、その
結合率は信号光波長において50%(完全結合長の1/
2)になるように設定されている。3dB光結合器2と
3の間を連結する2本の光導波路4および5の各光路長
は、当該2本の光導波路の途上に位置する位相シフタ4
aおよび5aを動作させない状態で同一となし、すなわ
ち、光導波路4と5とが対称になるように設定されてい
る。
【0005】入力ポート1aから入射された信号光は、
上記の状態では出力ポート2bから出射され、出力ポー
ト1bからは出射されない。ところが、光導波路4と5
との間に180°(πラディアン)の光位相に相当する
1/2波長近傍の光路長差が生じるように位相シフタ4
aおよび5aの少なくとも一方を作動させると、入力ポ
ート1aからの信号光は出力ポート1bから出射される
ように切り替わり、光スイッチとしての動作が達成され
る。
【0006】このタイプの導波路型光スイッチは、マッ
ハツェンダ光干渉計回路型とも呼ばれ、比較的簡単な位
相シフタによりスイッチング作用を実現できることか
ら、ガラス光導波路を初めとする種々の光導波路材料を
用いて構成することが試みられているが、次のような問
題点があった。
【0007】図9は、1.3μm波長用に設計製作され
た前記光スイッチの波長特性図(入力ポート1aから出
力ポート2bへの結合率を示す)である。ここで、曲線
(a)は、位相シフタ4aおよび5aがオフの際の結合
特性であり、曲線(b)はいずれか一方の位相シフタが
オンの時の結合特性である。曲線(c)は、参考のため
に、構成要素である3dB光結合器の結合率波長特性を
示したものである。いずれか一方の位相シフタがオンの
状態(曲線(b))では、1.3μmを中心として±
0.2μm程度の比較的広い波長域で、(1a→2b)
結合率は、ほぼ零(5%以下)であって、信号光は波長
依存性少なく(1a→1b)の経路を通過することが可
能である。
【0008】これに対し、オフ状態(曲線(a))で
は、90%以上の(1a→2b)結合率は、1.3μm
±0.1μm程度の狭い領域に限定され、例えば波長
1.55μmでは、結合率は50%程度にしか達せず、
スイッチング状態が中途半端になってしまうという大き
な問題点があった。
【0009】このように、図8の従来例の導波路型光ス
イッチが大きな波長依存性をもつ最大の原因は、構成要
素である3dB光結合器(方向性結合器)が、図9の曲
線(c)に示したように大きな波長依存性を有し、同図
のように波長1.3μmにて50%結合率となるように
設定した場合、波長1.5μmでは、結合率は50%か
ら大きくはずれ、3dB光結合器として作用しなくなっ
てしまう点にあった。
【0010】光スイッチを光ファイバ回線切り替え等の
分野に使用する場合、回線中には、1.3μm波長光と
1.55μm波長光とが同時に伝搬している状況が多々
あり、光スイッチが波長依存性をもつことは、実用上の
大きな問題点であった。
【0011】図10は上記従来例のこのような欠点を解
決するために提案された光スイッチ(特願平1−528
66号)の構成を示す平面図である。この光スイッチ
は、等光路長を有する2本の光導波路24および25を
有し、その両端に、光路長差の異なる2本の光導波路2
2cと22dおよび23cと23dと2つの方向性結合
器22aと22bおよび23aと23bより構成され、
全体として非対称マッハツェンダ干渉計を構成する3d
B光結合部22および23を配置している。この両端に
ある2つの非対称マッハツェンダ干渉計22および23
は回路中心に対して点対称の位置に配置されている。つ
まり、マッハツェンダ干渉計の2本の光導波路22cと
22dおよび23cと23dのうち、光路長の短い方の
光導波路22dおよび23cが回路の中心に対して反対
側にくるように配置されている。そして、スイッチング
を行うための位相シフタ24aおよび25aが2つの非
対称マッハツェンダ干渉計の間にある2本の等光路長差
を有する光導波路24および25上に配置された構成を
有している。
【0012】この光スイッチでは、前記従来例で最大の
欠点であった3dB光結合器が大きな波長依存性を有す
るという問題を解決するために、前記従来例では1個の
方向性結合器で構成していた3dB光結合器を非対称マ
ッハツェンダ干渉計で構成している。
【0013】図11は、図12に示す非対称マッハツェ
ンダ干渉計で構成された3dB光結合器22の結合率の
波長依存性を表している。ここで、光路長差λ0 は通常
1μm近傍に設定される。この場合、波長λがλ0 付近
の場合には、光路長差λ0 が信号光の波長と同一である
ので、方向性結合器22aと22bとの間に光路長差が
あるにもかかわらず、非対称マッハツェンダ光干渉計構
成の3dB光結合器22全体の結合率は、結合部長(L
1+L2)の方向性結合器と同等となる。これは、マッ
ハツェンダ光干渉計回路の光路長差が波長の整数倍の場
合には、光路長差が零の場合と区別がつかないという光
波の干渉原理による。
【0014】信号光波長がλ0 を越えて1.3μmから
さらには1.55μmに至ると、光路長差は波長の整数
倍(ここでは1倍)の関係から次第にずれて、端数倍に
なる。すなわち、この状態では、マッハツェンダ光干渉
計構成の3dB光結合器22を構成する2個の方向性結
合器22aと22bとの間に有意な位相差、即ち、2π
の整数倍からずれた位相差が現れる。この位相差によ
り、3dB光結合器22全体の等価的結合長は、L1と
L2との単純和からずれて、次第に減少する。
【0015】ここで、波長増加による単純方向性結合器
(結合長=L1+L2)の結合率増加が、上記位相差に
よる等価的結合長の減少により抑制されるように、光路
長差λ0 や個々の方向性結合器22aおよび22bの各
結合長L1およびL2が適正設定されていれば、3dB
光結合器22は、所望波長域、例えば、1.3〜1.5
5μm域において、50%付近の結合率を維持すること
が可能である。
【0016】この非対称マッハツェンダ光干渉計構成の
3dB光結合器22を、回路中心に対して点対称に組み
合せることにより、全体として、100%光結合器が構
成され、スイッチングOFFの時に広い波長域で100
%の光結合率を有する光スイッチが構成される。この光
スイッチでは、位相シフタ24aおよび25aを制御す
ることによりスイッチングがおこなわれる。位相シフタ
OFFの時に100%結合、つまり、対角ポートに光が
通り、ONの時に0%結合、つまり、同側ポートに光が
通る。
【0017】図13は、上記の構成を用いて、1.55
μm帯でスイッチング特性の波長依存性を優先して設計
された光スイッチの入力ポート1aから出力ポート2b
への結合率の波長特性である。スイッチングOFFの場
合(曲線(a))、波長無依存性は第一の従来例に比べ
て、大幅に改善されており、1.2〜1.6μmの波長
領域で0.01%の精度で100%結合が実現されてい
る。しかし、スイッチングONの場合(曲線(b))、
なるほど、1.55μm波長域では1%以下の結合率で
あるが、1.3μm波長域での結合率は7%程度に達し
ており、消光がまだまだ不十分である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】波長1.3〜1.55
μmの波長領域内の適当な波長で、位相シフタの位相差
がπ(スイッチングON)になるようにスイッチングし
た時、その波長付近では光スイッチからの光の出力は対
角ポートから同側ポートに移る。これは、光スイッチが
全体として、2つの3dB結合部と位相シフタを含む2
本の光導波路からなるマッハツェンダ干渉計を構成して
おり、位相シフタの位相を0,πと変化させることによ
り、マッハツェンダ干渉計の出力が入れ替わるためであ
る。
【0019】このように従来例では、光スイッチの構成
要素である2個の3dB光結合器、それ自体に非対称マ
ッハツェンダ光干渉計の回路構成を与え、このマッハツ
ェンダ光干渉計回路の光路長差を使用波長域の短波長端
よりやや短め(1μm近傍)に設定し、3dB光結合器
の間の2本の光導波路上の位相シフタによりスイッチン
グ特性の波長依存性の軽減するようにしている。
【0020】しかし、このように主位相シフタを用い
て、光導波路の位相差がπになる波長付近で0%の光結
合率を有する光スイッチを構成しても、位相シフタの位
相シフト量は2πnΔL/λ(n:導波路の屈折率、Δ
L:導波路間の導波路長差、λ:波長)と表されるた
め、明らかな波長依存性を有している。
【0021】このため、位相シフタの位相差が正確にπ
になるのは設計された波長のみで、他の波長において
は、光導波路の位相差がπよりずれてくる。これが、従
来の光スイッチにおいてスイッチONにした時、波長
1.3μm、あるいは1.5μmにおいて結合率を同時
に0%にすることができない原因であった。
【0022】そこで、本発明の目的は、上記の欠点を解
決し、所望の波長域、例えば1.3μm〜1.55μm
域において、波長依存性の極めて少ない動作をするマッ
ハツェンダ光干渉計回路型の導波路型光スイッチを提供
することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、請求項1の発明は、基板と、該基板上に設け
られた2本の光導波路と、該2本の光導波路をそれぞれ
光導波路の異なる位置で結合する2つの3dB光結合部
と、該2つの3dB光結合部の間の前記光導波路上に配
設されて光路長を微調する光位相シフタとを有する導波
路型光スイッチにおいて、前記2つの3dB光結合部の
各々は、前記2本の光導波路をそれぞれ光導波路の異な
る位置で結合するよう設けられた2つの方向性結合器
と、該2つの方向性結合器の間の2本の光導波路上に配
設されて光路長を微調する副光位相シフタとを備え、前
記2つの方向性結合器の間の2本の光導波路の光路長差
を動作波長域の短波長端値よりもやや小さく設定し、お
よび光路長の長い側の光導波路を、前記2つの3dB光
結合部で互いに反対側に配置したことを特徴とする。
【0024】請求項2の発明は、動作波長域が、1.3
μm〜1.55μmの範囲を含み、前記3dB光結合器
内での前記光路長差をほぼ1μmに設定して、前記3d
B光結合器の結合率の波長依存性が波長1.3μm〜
1.55μmの範囲において緩和されるようにしたこと
を特徴とする。
【0025】請求項3の発明は、前記光導波路がガラス
光導波路であり、前記主および副位相シフタが当該ガラ
ス光導波路上に設けられた薄膜ヒータからなる熱光学効
果位相シフタであることを特徴とする。
【0026】請求項4の発明は、前記主および副位相シ
フタを連動して制御するようにしたことを特徴とする。
【0027】本発明では、3dB光結合器の間の2本の
光導波路上の位相シフタ(主位相シフタ)だけでなく、
さらに、新たに設けた3dB光結合器を構成する非対称
マッハツェンダ光干渉計上の位相シフタ(副位相シフ
タ)も同時に調整することにより波長依存性の軽減効果
を増大させる。すなわち、3dB光結合器自体を、2個
の方向性結合器を位相シフタを備えた2本の光導波路に
て連結した構成とし、その連結光導波路に1μm近傍の
光路長差を与え、これら2個の3dB光結合器を位相シ
フタを備えた2本の光導波路で連結し、全体として、主
位相シフタおよび副位相シフタを同時に制御することに
より所望の光スイッチ構成とする。
【0028】すなわち、本発明における副位相シフタの
作用は、スイッチONの時の上述した0%結合率からの
ずれを補正することにある。上述したように、主位相シ
フタの位相シフト量には波長依存性があるので、ある波
長で主位相シフタをπに設定しても、実際にはその波長
の短波長側ではπより大きめの位相変化となり、反対
に、長波長側ではπより小さめの位相変化になる。よっ
て、この位相の波長変化を相殺するには、3dB結合部
の結合率にも若干の波長依存性を与える必要がある。
【0029】前述したように、3dB結合部は構成する
非対称マッハツェンダ干渉計にある光路長差を与えるこ
とにより広い波長にわたり3dB結合率を持つように設
計されている。副位相シフタはこの非対称マッハツェン
ダ干渉計を構成する2本の光導波路の光路長差を3dB
結合時の設計値よりわずかにずらし、3dB結合部に波
長依存性をもたらす。この副位相シフタの補正効果は実
施例の中で具体的に説明される。
【0030】
【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
る。以下の実施例では、光導波路としてシリコン基板上
に形成した石英系単一モード光導波路を使用し、位相シ
フタとしてこの石英系光導波路上に装着した熱光学効果
位相シフタを用いているが、これは、この組合わせが、
単一モード光ファイバとの接続性に優れ、しかも偏波依
存性の無い光スイッチを提供できるためであるが、本発
明は、これらの組合わせに限定されるものではない。
【0031】図1は、本発明の光スイッチの一実施例と
して、1.3μm波長域と1.55μm波長域とで同時
に動作可能となるよう設計した光スイッチの構成を示す
平面図であり、図2の(A),(B)および(C)は、
それぞれ、図1の線AA′,BB′およびCC′に沿っ
た断面を示す断面拡大図である。
【0032】ここで、21はシリコン基板、24および
25はシリコン基板21上に配置された2本の石英系単
一モード光導波路、22および23は3dB光結合器、
22eおよび22fは光導波路22cおよび22d上に
それぞれ設けた熱光学効果を利用した副位相シフタ、2
3eおよび23fは光導波路23cおよび23d上にそ
れぞれ設けた熱光学効果を利用した副位相シフタ、24
aおよび25aは光導波路24および25上にそれぞれ
設けた熱光学効果を利用した主位相シフタ、1aおよび
1bは入射ポート、1bおよび2bは出射ポートであ
る。
【0033】図8に示した第1の従来例とは、3dB光
結合器22および23が、それぞれ2個の方向性結合器
22aと22bおよび23aと23bからなるマッハツ
ェンダ光干渉計回路構成を有している点で異なる。ま
た、図10に示した第2の従来例とは、3dB結合部2
2および23に副位相シフタ22eと22fおよび23
eと23fを有している点で異なる。3dB光結合器2
2および23を構成しているマッハツェンダ光干渉計回
路には、光路長差λ0 が設定されている。
【0034】図2(A),(B)および(C)に示した
ように、光導波路24および25はコア部寸法が8μm
×8μm程度であり、厚さ50μm程度のクラッド層2
1b中に埋設されている。
【0035】方向性結合器22aと22bおよび23a
と23bは、図2の(A)に例示したように、2本の光
導波路を、数μmの間隔で数100μm長にわたって平
行に走らせることによって構成されている。線BB′の
断面部分(図2の(B))においては、方向性結合器2
2aと22bとの間に光路長差λ0を設定するために、
光導波路25側がゆるやかな円弧を描いている。方向性
結合器23aと23bとの間においては、逆に光導波路
24側が円弧を描いている。
【0036】3dB光結合器22と23とを連結する部
分の光導波路24および25の光路長は、0.1μm以
下の精度で等しく設定されており、クラッド層21b上
には、熱光学効果を利用した副位相シフタ22eと22
fおよび23eと23fとして薄膜ヒータ(クロム金属
膜)が、50μm幅、4mm長程度にわたって配置され
ている(図2の(B))。また、熱光学効果を利用した
主位相シフタ24aおよび25aとして薄膜ヒータ(ク
ロム金属膜)が、50μm幅、4mm長程度にわたって
配置されている(図2の(C))。それぞれの薄膜ヒー
タへの加熱温度の設定はそれぞれの薄膜ヒータへの装荷
電圧により制御している。
【0037】本実施例における光導波路円弧部の曲率半
径は50mmに設計した。光スイッチのチップサイズは
40mm×2.5mmであった。作製は、火炎加水分解
反応によるガラス膜堆積技術と反応性イオンエッチング
による微細加工技術との公知の組合わせにより行った。
本発明では、3dB光結合器を構成する2つの方向性結
合器間に正確な光路長差λ0 を設定することがキーポイ
ントである。作製実験およびシミュレーションの結果、
λ0 の設定誤差は±0.1μm以内に抑えることが望ま
しいと言えるが、これはフォトリソグラフィ技術を利用
すると容易に達成できる範囲である。
【0038】図3は、3dB光結合器22および23と
して図11の曲線(b)に示した特性の光結合器を配
し、最終的に図1の構成で作製した本発明第1実施例の
光スイッチの結合率(1a→2b)波長特性の実測結果
を示したものである。
【0039】光スイッチ構成上留意した点は、光結合器
22内部においては、光導波路25の方が光導波路24
に比べてλ0 =0.95μm長いのに対し、逆に光結合
器23内部においては、光導波路24の方が、光導波路
25よりもλ0 =0.95μm長く設定した点である。
【0040】図3における曲線(A)は、光スイッチが
オフの状態、すなわち、主位相シフタ24aおよび25
a、および副位相シフタ22eと22fおよび23eと
23fがオフの状態での光結合率(1a→2b)の波長
依存性特性を示している。図9の曲線(a)に示した第
1の従来例についての波長特性において90%以上の結
合率をもつ波長域が1.20〜1.40μmに限定され
ているのに対し、図3の(A)では、90%以上の結合
率をもつ波長域が、1.20〜1.61μmと広く、
1.3μm帯のみならず1.55μm帯をもカバーして
いる点が特徴的である。
【0041】図3における曲線(B)は、いずれか一方
の主位相シフタ(薄膜ヒータ)に通電して、オン状態
(薄膜ヒータ消費電力は0.5ワット程度)にした時の
結合率(1a→2b)の波長依存特性を示している。結
合率が5%以下になっている波長域は1.24〜1.7
0μmである。この状態で信号光は、(1a→1b)の
経路を通過することになる。すなわち、本実施例の光ス
イッチは、1.3μm帯と1.55μm帯、いずれの波
長帯においても、90%以上結合率状態と5%以下結合
率状態とを同時に切り替えることが可能であり、従来の
光スイッチの欠点(図3の(B)の破線参照)が解決さ
れている。
【0042】以上、実施例について、本発明の構成およ
び作用を説明したが、本発明はこれらの構成に限定され
るものではない。
【0043】図4〜図7は、本発明光スイッチの構成の
種々の変形例を考察するための説明図である。ここで、
方向性結合器としては第2従来例で用いた結合長L1お
よびL2の2種類を使用し、方向性結合器間の光路長差
がλ0 =0.95μmに設定されているものとする。
【0044】図4は、図1に示した実施例の構成そのも
のであり、本発明光スイッチとして望ましい動作をす
る。
【0045】図5は、右側の3dB光結合器23内の光
路長差を図4の場合とは逆に導波路25側を長く設定し
た例であるが、このような配置では波長依存性の少ない
スイッチ動作は得られなかった。
【0046】図6は、右側の3dB光結合器23の方向
性結合器23aおよび23bの順序を図3の場合から入
れ替えた例であり、この構成も不適であった。
【0047】図7は左側の3dB結合器22および右側
の3dB光結合器23ともに方向性結合器22aと22
bおよび23aと23bの順序を入れ替えた例であり、
この場合は、図4と同一の適性動作が得られた。
【0048】以上の実験から、本発明の光スイッチは、
中心点に関して光学的にほぼ点対称となるように構成要
素を配置する必要があると推察される。詳細は波動結合
理論に従って個々にシミュレーションして判断すること
が必要である。
【0049】以上の実施例においては、2個の3dB光
結合器22と23との間の2本の光導波路24および2
5の光路長は、主位相シフタ24aおよび25aがオフ
の状態で同一であったが、場合によっては、あらかじめ
0.71μm程度の光路長差を設定しておき、主位相シ
フタ24aおよび25aをオンにすることによって光路
長差を逆に解消し、図3におけるオン・オフ状態を逆に
することも可能であり、そのような光スイッチも本発明
の範囲に含まれることを指摘しておく。
【0050】本実施例では、主位相シフタ24aおよび
25aと副位相シフタ22eと22fおよび23eと2
3fを同時にオン、オフしたが、実施例での副位相シフ
タのオンの時の効果が与えられるように3dB結合部の
光路長差を予め若干量変化しておき、主位相シフタをオ
ン,副位相シフタをオフにした時に0%結合が得られ、
主位相シフタをオフ,副位相シフタをオンにした時に1
00%結合が得られるように光スイッチ回路を構成する
こともできる。このように、光導波路の光路長差を予め
変化させることにより、スイッチのオン・オフ特性を逆
転させることができることから、本発明は主位相シフタ
と副位相シフタの特定のオン、オフの関係に限定されな
いことを指摘しておく。
【0051】また、本実施例では、3dB結合部間の2
本の光導波路上にそれぞれ主位相シフタを設けている
が、どちらか一方の光導波路上だけに主位相シフタを配
設しててもスイッチングをおこなわせることが可能であ
る。また、副位相シフタも非対称な2本の光導波路上に
それぞれに配置されているが、どちらか一方の光導波路
上だけに副位相シフタを設けても、同様のスイッチング
特性が得られる。位相シフタをどちら側の光導波路に置
くかにより、導波路間の光路長差の設計値は若干異なる
が、波長依存性の極めて少ないスイッチング特性が得ら
れることに違いはなく、単にパラメータの設計だけの問
題であり、本発明が主位相シフタおよび副位相シフタの
特定の配置に限定されないことを強調しておく。
【0052】以上、本発明光スイッチの光路切り替え機
能について説明したが、本発明光スイッチの動作は必ず
しもスイッチ機能のみに限定されず、主位相シフタによ
り例えば0.2μm程度の光路長変化を与えて、本発明
光スイッチを可変光結合器として動作させることもでき
る点も指摘しておきたい。
【0053】以上、シリコン基板の石英系光導波路の場
合を例にとって本発明の構成作用等を説明してきたが、
最初にも述べたように、本発明はこれらの材料系に限定
されるものではなく、方向性結合器と位相シフタさえ構
成できれば、他の材料系にも適用でき、本発明の範囲に
包含されることを強調したい。たとえば、光導波路とし
て、LiNbO3 系光導波路を用い、位相シフタとして
電気光学効果位相シフタを用いることができる。
【0054】また、上記実施例で述べた個々の方向性結
合器の結合長等は、作製プロセスの“くせ”によっても
微妙に変化するので、本実施例の数値は単に一設計例に
すぎないことを強調しておく。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、2個
の方向性結合器をわずかに長さの異なる光導波路で連結
し、これら光導波路に副位相シフタを設けてマッハツェ
ンダ光干渉計型3dB光結合器を構成し、さらにこれら
光結合器間の光導波路に主位相シフタを設けてマッハツ
ェンダ光干渉計回路型光スイッチを構成し、主位相シフ
タだけでなく副位相シフタをも同時に制御することによ
り、波長依存性の極めて少ない導波路型光スイッチを提
供することができる。このような光スイッチは、複数波
長の信号光が多重されて行き交う光ファイバ通信網の構
築などに多大の貢献をなすと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明導波路型光スイッチの一実施例の構成を
示す平面図である。
【図2】図1のAA′線,BB′線およびCC′線断面
図である。
【図3】本発明第1実施例のスイッチング特性図であ
る。
【図4】本発明光スイッチの変形構成可能性考察図であ
る。
【図5】本発明光スイッチの変形構成可能性考察図であ
る。
【図6】本発明光スイッチの変形構成可能性考察図であ
る。
【図7】本発明光スイッチの変形構成可能性考察図であ
る。
【図8】導波路型光スイッチの第1の従来例の構成を示
す平面図である。
【図9】導波路型光スイッチの第1の従来例のスイッチ
ング特性図である。
【図10】導波路型光スイッチの第2の従来例の構成を
示す平面図である。
【図11】導波路型光スイッチの第2の従来例を構成す
る3dB光結合器の結合特性図である。
【図12】導波路型光スイッチの第2の従来例を構成す
る3dB光結合器の構成の説明図である。
【図13】導波路型光スイッチの第2の従来例の結合率
の波長特性図である。
【符号の説明】
1 基板 2,3 3dB光結合器 4,5 光導波路 4a,5a 位相シフタ 1a,2a,1b,2b 入出力ポート 21 シリコン基板 22,23 マッハツェンダ光干渉計回路構成3dB光
結合器 24,25 石英系光導波路 22e,22f,23e,23f 副位相シフタ(薄膜
ヒータ) 24a,25a 主位相シフタ(薄膜ヒータ) 22a,22b,23a,23b 方向性結合器 21b 石英系クラッド層

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板と、該基板上に設けられた2本の光
    導波路と、該2本の光導波路をそれぞれ光導波路の異な
    る位置で結合する2つの3dB光結合部と、該2つの3
    dB光結合部の間の前記光導波路上に配設されて光路長
    を微調する光位相シフタとを有する導波路型光スイッチ
    において、 前記2つの3dB光結合部の各々は、前記2本の光導波
    路をそれぞれ光導波路の異なる位置で結合するよう設け
    られた2つの方向性結合器と、該2つの方向性結合器の
    間の2本の光導波路上に配設されて光路長を微調する副
    光位相シフタとを備え、前記2つの方向性結合器の間の
    2本の光導波路の光路長差を動作波長域の短波長端値よ
    りもやや小さく設定し、および光路長の長い側の光導波
    路を、前記2つの3dB光結合部で互いに反対側に配置
    したことを特徴とする導波路型光スイッチ。
  2. 【請求項2】 動作波長域が、1.3μm〜1.55μ
    mの範囲を含み、前記3dB光結合器内での前記光路長
    差をほぼ1μmに設定して、前記3dB光結合器の結合
    率の波長依存性が波長1.3μm〜1.55μmの範囲
    において緩和されるようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の導波路型光スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記光導波路がガラス光導波路であり、
    前記主および副位相シフタが当該ガラス光導波路上に設
    けられた薄膜ヒータからなる熱光学効果位相シフタであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載の導波路型光
    スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記主および副位相シフタを連動して制
    御するようにしたことを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかの項に記載の導波路型光スイッチ。
JP21977191A 1991-08-30 1991-08-30 導波路型光スイッチ Expired - Lifetime JP2659293B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21977191A JP2659293B2 (ja) 1991-08-30 1991-08-30 導波路型光スイッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21977191A JP2659293B2 (ja) 1991-08-30 1991-08-30 導波路型光スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0561077A JPH0561077A (ja) 1993-03-12
JP2659293B2 true JP2659293B2 (ja) 1997-09-30

Family

ID=16740753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21977191A Expired - Lifetime JP2659293B2 (ja) 1991-08-30 1991-08-30 導波路型光スイッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2659293B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0629896B1 (en) * 1993-06-21 2001-10-17 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical signal processor, method of its control, method of its designing, and method of its production
US5956437A (en) * 1997-12-24 1999-09-21 Northern Telecom Limited Electrically controllable optical attenuator
JP3703013B2 (ja) 2001-01-26 2005-10-05 日本電信電話株式会社 干渉計光回路及びその製造方法
CA2506387C (en) * 2003-07-04 2012-01-31 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Interferometer optical switch and variable optical attenuator
US9638981B2 (en) * 2015-02-24 2017-05-02 Huawei Technologies Co., Ltd. Optical switch with improved switching efficiency

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0561077A (ja) 1993-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0382461B1 (en) Guided-wave optical branching components and optical switches
JP4105724B2 (ja) 干渉計型光スイッチおよび可変光アッテネータ
US5247594A (en) Waveguide-type optical matrix switch
US8787710B2 (en) Wideband interferometer type polarization light beam combiner and splitter
WO2012086846A1 (ja) 光導波路デバイス及び光導波路デバイスの製造方法
JPS62183406A (ja) 導波形光干渉計
US20090169211A1 (en) Performance Compensated Tx/Rx Optical Devices
JP3112193B2 (ja) 光リング共振器
JP2659293B2 (ja) 導波路型光スイッチ
JPH04212108A (ja) 導波型光分岐素子
US20030118279A1 (en) High-tolerance broadband-optical switch in planar lightwave circuits
JP5016951B2 (ja) 光スイッチ及びその製造方法
JP3158372B2 (ja) 導波路型光スイッチ及び導波路型マトリックス光スイッチ
JP4197126B2 (ja) 光スイッチ及び光波長ルータ
JP2653883B2 (ja) 広波長域動作導波型光分岐素子
JPH0749511A (ja) 導波型光スイッチ
JP2625289B2 (ja) 導波型光分岐素子
JPH0743484B2 (ja) 導波路型光スイッチ
JP2625312B2 (ja) 導波路型マトリックス光スイッチ
JP2006276323A (ja) 光スイッチ
JP3664933B2 (ja) 光導波路型光スイッチ
JP4834589B2 (ja) 光スイッチ
JPH06308338A (ja) 導波路型光部品
WO2022230145A1 (ja) 光移相器、光スイッチおよび光90°ハイブリッド
JPS63254404A (ja) 光合分波器

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100606

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 15