JP2658704B2 - 半導体封止用エポキシ系樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ系樹脂組成物Info
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Description
性および低応力性に優れる半導体封止用エポキシ系樹脂
組成物および半導体装置に関するものである。
性、接着性などに優れており、さらに配合処方により種
々の特性が付与できるため、塗料、接着剤、電気絶縁材
料など工業材料として利用されている。
の封止方法として従来より金属やセラミックスによるハ
ーメチックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されている。し
かし、経済性、生産性、物性のバランスの点からエポキ
シ樹脂による樹脂封止が中心になっている。
おいても高密度化、自動化が進められており、従来のリ
ードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装方式”に代
り、基板表面に部品を半田付けする“表面実装方式”が
盛んになってきた。それに伴い、パッケージも従来のD
IP(デュアル・インライン・パッケージ)から高密度
実装、表面実装に適したQFP(クワッド・フラット・
パッケージ)あるいはSOP(スモール・アウトライン
・パッケージ)などに移行しつつある。
問題にならなかった半田付け工程が大きな問題になって
きた。従来のピン挿入実装方式では半田付け工程はリー
ド部が部分的に加熱されるだけであったが、表面実装方
式ではパッケージ全体が熱媒に浸され加熱される。表面
実装方式における半田付け方法としては半田浴浸漬、不
活性ガスの飽和蒸気による加熱(ベーパーフェイズ法)
や赤外線リフロー法などが用いられるが、いずれの方法
でもパッケージ全体が210〜270℃の高温に加熱さ
れることになる。そのため従来の封止樹脂で封止したパ
ッケージは、半田付け時に樹脂部分にクラックが発生し
たり、チップと樹脂の界面が剥離するため、信頼性が低
下して製品として使用できないという問題がおきる。
ップと樹脂の界面の剥離は、後硬化してから実装工程の
間までに吸湿した水分が半田付け加熱時に爆発的に水蒸
気化、膨脹することに起因するといわれており、その対
策として後硬化したパッケージを完全に乾燥し密封した
容器に収納して出荷する方法が用いられている。
例えばフェノールアラルキル樹脂を硬化剤として配合す
る方法(特開昭59−67660号公報)、3官能のフ
ェノール系硬化剤を配合する方法(特開平1−1712
32号公報)などが提案されている。
合、線膨脹係数が半導体よりエポキシ樹脂の方がかなり
大きいために、温度変化により半導体素子に熱応力がか
かり、これに起因してアルミ配線がスライドして電流が
リークしたり、パッシベーション膜や封止樹脂自体にク
ラックが生じ、信頼性が低下するという問題があった。
この問題を解決し、封止樹脂の低応力化を図るために
は、封止樹脂の線膨脹係数を下げることと、弾性率を下
げることが有効である。
剤の種類を選択する方法および充填剤を高充填する方法
が知られている。
エラストマ成分を添加する方法が有効であり、例えばス
チレン系ブロック共重合体を添加する方法(特開昭63
−251419号公報)などが提案されている。
ジを容器に封入する方法は製造工程および製品の取扱作
業が繁雑になるうえ、製品価格が高価になる欠点があ
る。
れぞれ少しづつ効果をあげてきているが、まだ十分では
ない。フェノールアラルキル樹脂を硬化剤として配合す
る方法(特開昭59−67660号公報)、3官能のフ
ェノール系硬化剤を配合する方法(特開平1−1712
32号公報)は半田付け時の樹脂部分のクラック防止に
効果があるものの、大型のチップを使用すると、チップ
と樹脂の界面が剥離して耐湿信頼性が低下する問題があ
った。
は、スチレン系ブロック共重合体を添加することにより
エポキシ樹脂を低応力化する方法(特開昭63−251
419号公報)が有効であり、半田付け時の樹脂部分の
クラック防止に効果があるものの、チップと樹脂の界面
の剥離の問題は解決しなかった。
用したパッケージの、半田付け工程で生じるチップと樹
脂の界面が剥離する問題を解消し、信頼性の低下がな
く、温度変化による半導体素子にかかる熱応力が小さ
い、すなわち半田耐熱性、耐湿信頼性および低応力性に
優れる半導体封止用エポキシ系樹脂組成物を提供するこ
とにある。
造の硬化剤に変性スチレン系ブロック共重合体を添加す
ることにより、上記の課題を達成し、目的に合致した半
導体封止用エポキシ系樹脂組成物が得られることを見出
し、本発明に到達した。
硬化剤(B)、充填剤(C)および変性スチレン系ブロ
ック共重合体(D)を必須成分として含有してなる樹脂
組成物であって、前記硬化剤(B)が下記式(I)
基から選ばれた基を示す。)で表される硬化剤(b1)
および下記式(II)
R8、R9、R10、R11は各々水素原子、ハロゲン原
子、水酸基または炭素数1〜4のアルキル基から選ばれ
た基を示す。また、nは0以上の整数を示す。)で表さ
れる硬化剤(b3)から選ばれた1種以上を必須成分と
して含有し、前記充填剤(C)の割合が全体の60〜9
0重量%で、前記変性スチレン系ブロック共重合体
(D)がスチレン系ブロック共重合体に不飽和カルボン
酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応させた
ものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ系樹
脂組成物を提供するものである。
分子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に
限定されない。
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェ
ニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビス
フェノ−ルAやレゾルシンなどから合成される各種ノボ
ラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複
素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、スピロ
環含有エポキシ樹脂などがあげられる。
併用してもよいが、耐熱性および耐湿性の点から、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂などのエポキシ当量が500以下、特に300以
下のエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に50重量%以上
含むことが好ましい。
合量は通常4〜25重量%、好ましくは6〜18重量%
である。
(I)
基から選ばれた基を示す。)で表される硬化剤(b1)
および下記式(II)
R8、R9、R10、R11は各々水素原子、ハロゲン原
子、水酸基または炭素数1〜4のアルキル基から選ばれ
た基を示す。また、nは0以上の整数を示す。)で表さ
れる硬化剤(b3)から選ばれた1種以上を必須成分と
して含有することが、半田耐熱性および耐湿信頼性の点
で重要である。
ール系硬化剤であり、上記式(I)において、R1の好
ましい具体例としては、水素原子、メチル基、エチル
基、プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、se
c−ブチル基、tert−ブチル基、アリール基などが
あげられる。
ェニル基のどの位置に結合していても良いが、エポキシ
との反応性の点からp−位またはm−位が好ましい。中
でも、水酸基がp−位またはm−位に結合し、R1が水
素原子であるトリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン
およびトリス(3−ヒドロキシフェニル)メタンが特に
好ましく用いられる。
で表される4,4´−ジヒドロキシビフェニルで、2官
能のフェノール系硬化剤である。
ル系硬化剤であり、上記式(III)において、R2、
R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R
11の好ましい具体例としては、水素原子、臭素原子、水
酸基、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基などがあげられる。
R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11のすべてが
水素原子である硬化剤(b3)が特に好ましく用いられ
る。また、上記式(III)においてnは0以上の整数
であるが、硬化剤(b3)は通常、nの値の異なる種々
の分子量のものの混合物である。したがって、硬化剤
(b3)において、分子量分布を有する混合物のnの値
の平均値は必ずしも整数にはならず、その値は、好まし
くは0.5〜20の実数である。
(b1)および硬化剤(b2)および硬化剤(b3)か
ら選ばれた1種以上を必須成分として含有するが、硬化
剤(B)中の硬化剤(b1)および硬化剤(b2)およ
び硬化剤(b3)の含有量は、半田耐熱性の点から好ま
しくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上
である。ここで、硬化剤(B)中には硬化剤(b1)、
硬化剤(b2)、硬化剤(b3)から選ばれる1種、2
種あるいは3種の硬化剤が含有されればよく、その3種
の硬化剤の比率は任意である。
硬化剤(b1)、(b2)、(b3)以外に、任意の硬
化剤を用いることができる。ここで用いることのできる
硬化剤は、エポキシ樹脂と反応して硬化させるものであ
れば特に限定されない。それらの具体例としては、フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビ
スフェノ−ルAやレゾルシンから合成される各種ノボラ
ック樹脂、各種多価フェノ−ル化合物などのフェノール
系硬化剤、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメ
リット酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミ
ン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルス
ルホンなどの芳香族アミンなどがあげられる。半導体封
止用としては、耐熱性、耐湿性および保存性の点から、
フェノール系硬化剤が好ましく用いられ、用途によって
は二種以上の硬化剤を添加してもよい。
通常2〜15重量%、好ましくは3〜10重量%であ
る。さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の配
合比は、機械的性質および耐湿性の点から(A)に対す
る(B)の化学当量比が0.7〜1.3、特に0.8〜
1.2の範囲にあることが好ましい。
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いてもよい。硬化触媒は硬化反応を促進するものならば
特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメ
チルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラ
メトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラ
キス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセ
チルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物お
よびトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、
トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ
(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェ
ニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげら
れる。なかでも耐湿性の点から、有機ホスフィン化合物
が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に好ましく用
いられる。これらの硬化触媒は、用途によっては二種以
上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂(A)
100重量部に対して0.5〜5重量部の範囲が好まし
い。
融シリカ、結晶性シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシ
ア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、
アスベスト、ガラス繊維などを添加することができる。
なかでも低応力性の点から、溶融シリカが好ましく用い
られる。
非晶性シリカを意味する。その製造は必ずしも溶融状態
を経る必要はなく、任意の製造法を用いることができ
る。たとえば結晶性シリカを溶融する方法、各種原料か
ら合成する方法などがあげられる。
成形性および低応力性の点から全体の60〜90重量%
である。
ップリング剤、チタネートカップリング剤などのカップ
リング剤であらかじめ表面処理することが、信頼性の点
で好ましい。カップリング剤としてエポキシシラン、ア
ミノシラン、メルカプトシランなどのシランカップリン
グ剤が好ましく用いられる。
重合体(D)はスチレン系ブロック共重合体に不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応
させて得られる。スチレン系ブロック共重合体は、ガラ
ス転移温度が通常25℃以上、好ましくは50℃以上の
芳香族ビニル炭化水素重合体ブロックとガラス転移温度
が0℃以下、好ましくは−25℃以下の共役ジエン重合
体ブロックからなる線状、放射状、分岐状のブロック共
重合体が含まれる。前記の芳香族ビニル炭化水素として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、
ビニルナフタレンなどがあり、中でもスチレンが好まし
く使用できる。
(1,3−ブタジエン)、イソプレン(2−メチル−
1,3−ブタジエン)、メチルイソプレン(2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン)、1,3−ペンタジエン
などがあり中でもブタジエン、イソプレンが好ましく使
用できる。スチレン系ブロック共重合体中に占めるガラ
ス相ブロックである芳香族ビニル炭化水素重合体ブロッ
クの割合は10〜50重量%、ゴム相ブロックである共
役ジエン重合体ブロックの割合は90〜50重量%が好
ましい。ガラス相ブロックとゴム相ブロックとの組み合
せは多数あり、そのいずれでも良いが、中間のゴム相ブ
ロックの両端にガラス相ブロックが結合したトリブロッ
ク共重合体が好ましい。この場合のガラス相ブロックの
数平均分子量は好ましくは3,000〜150,00
0、特に好ましくは5,000〜60,000である。
また、ゴム相ブロックの数平均分子量は好ましくは5,
000〜300,000、特に好ましくは10,000
〜150,000である。
ングアニオン重合法を用いて製造でき、特にこれに限定
されることはない。スチレン系ブロック共重合体には、
上記説明したブロック共重合体の不飽和結合の一部が水
素添加により還元された、水添ブロック共重合体も含ま
れる。ここで、芳香族ビニル炭化水素重合体ブロックの
芳香族二重結合の25%以下および共役ジエン重合体ブ
ロックの脂肪族二重結合の80%以上が水添されている
ことが好ましい。スチレン系ブロック共重合体の好まし
い具体例としては、ポリスチレン/ポリブタジエン/ポ
リスチレントリブロック共重合体(SBS)、ポリスチ
レン/ポリイソプレン/ポリスチレントリブロック共重
合体(SIS)、SBSの水添共重合体(SEBS)お
よびSISの水添共重合体があげられる。中でも耐熱性
の点からSBSの水添共重合体(SEBS)およびSI
Sの水添共重合体が特に好ましく用いられる。
重合体(D)はスチレン系ブロック共重合体に不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応
させて得られるが、通常グラフト反応により製造され
る。ここで不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボ
ン酸が好ましく用いられる。また、その誘導体としては
アルキルエステル、グリシジルエステル、酸無水物、イ
ミドなどが好ましく用いられる。好ましい具体例として
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル
酸グリシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸ジ
グリシジルエステル、シトラコン酸ジグリシジルエステ
ル、ブテンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテン
ジカルボン酸モノグリシジルエステル、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸イ
ミド、N−フェニルマレイン酸イミド、イタコン酸イミ
ド、シトラコン酸イミド、などがあげられ、なかでもメ
タクリル酸グリシジル、無水マレイン酸、N−フェニル
マレイン酸イミド、マレイン酸イミドが好ましく用いら
れる。これらの不飽和カルボン酸またはその誘導体は、
用途によっては二種以上を併用しても良い。
フト反応量は、半田耐熱性の改良の点で、変性スチレン
系ブロック共重合体において、不飽和カルボン酸および
その誘導体の和として0.01〜10重量%が好まし
く、0.05〜5重量%が特に好ましい。なおここでい
うグラフト反応とは、不飽和カルボン酸またはその誘導
体がスチレン系ブロック共重合体と化学的に結合するこ
とを意味する。
公知の方法、たとえば、スチレン系ブロック共重合体と
不飽和カルボン酸またはその誘導体を、溶融状態または
溶液状態において、ラジカル開始剤の存在下または不存
在下にスチレン系ブロック共重合体に不飽和カルボン酸
またはその誘導体をグラフト反応させることにより得ら
れる。好ましくは、単軸もしくは二軸の押出機、バンバ
リーミキサー、ニーダー、ロールなどの溶融混練装置を
用い、100〜350℃で溶融混練して製造できる。ま
た、溶融混練の際にラジカル開始剤として有機過酸化物
を添加すればより効果的にグラフト反応させることがで
きる。有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、1,1−ビス−tert−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,
4−ビス−tert−ブチルパーオキシバレイト、te
rt−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
−tert−ブチルパーオキサイド、ジ(tert−ブ
チルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン−3、tertブチルパーオ
キシクメンなどがあげられる。有機過酸化物の添加量
は、スチレン系ブロック共重合体100重量部に対して
0.001〜1重量部が好ましい。
添加量は半田耐熱性の改良効果から、半導体装置封止用
エポキシ系樹脂組成物中0.1〜10重量%が好まし
く、1〜6重量%が特に好ましい。
系樹脂組成物にはスチレン系ブロック共重合体を添加す
ることができる。その添加量は10重量%以下が好まし
い。また、変性スチレン系ブロック共重合体(D)およ
びスチレン系ブロック共重合体はあらかじめ粉砕、架橋
その他の方法により粉末化して用いても良い。変性スチ
レン系ブロック共重合体(D)およびスチレン系ブロッ
ク共重合体の配合は任意の手順を用いることができる。
たとえば、あらかじめエポキシ樹脂(A)または硬化剤
(B)と溶融混合した後その他の成分を配合する方法、
エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填剤(C)およ
びその他の成分と同時に配合する方法などがあげられ
る。
物にはハロゲン化エポキシ樹脂などのハロゲン化合物ま
たはリン化合物などの難燃剤、三酸化アンチモンなどの
難燃助剤、カーボンブラック、酸化鉄などの着色剤、シ
リコーンゴム、シリコーンオイル、変性ニトリルゴム、
変性ポリブタジエンゴム、ポリエチレンなどの熱可塑性
樹脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸の
エステル、長鎖脂肪酸のアミド、パラフィンワックスな
どの離型剤および有機過酸化物などの架橋剤を任意に添
加することができる。
物は溶融混練することが好ましく、たとえばバンバリー
ミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二軸の押出
機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用いて溶融
混練することにより、製造される。
る。なお、実施例中の部数は重量部を、%は重量%を各
々示す。
して無水マレイン酸3部および2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.1
部をドライブレンドした。この混合物を30mmφの単
軸押出機を使用して、スクリュー回転数50rpm、シ
リンダー温度230℃で溶融混練し、変性スチレン系ブ
ロック共重合体Iを得た。
アセトン溶媒でソックスレー抽出し、未反応の無水マレ
イン酸を除去した後、赤外線吸収スペクトルおよび紫外
線吸収スペクトルを測定して無水マレイン酸のグラフト
反応量を定量した。その結果、変性スチレン系ブロック
共重合体において無水マレイン酸が1.2重量%グラフ
ト反応していることがわかった。
体IIの製造) 参考例1と同様に表1に示すスチレン系ブロック共重合
体II100部に対してメタクリル酸グリシジル2部およ
び2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン0.1部を使用して、メタクリル酸
グリシジルが1.1重量%グラフト反応した変性スチレ
ン系ブロック共重合体IIを得た。
の変性スチレン系ブロック共重合体(D)および表1に
示したスチレン系ブロック共重合体を各々表2および表
3に示した組成比でミキサーによりドライブレンドし
た。これをロール表面温度90℃のミキシングロールを
用いて5分間加熱混練後、冷却、粉砕して半導体封止用
エポキシ系樹脂組成物を製造した。
75℃×2分の条件で成形し、180℃×5時間の条件
でポストキュアして次の物性測定法により各組成物の物
性および成形性を測定した。
を搭載したチップサイズ12×12mmの160pin
QFP20個を成形、ポストキュアし、65℃/95%
RHで72時間加湿後、最高温度240℃のIRリフロ
ー炉で加熱処理し、超音波探傷機でチップと樹脂の界面
の剥離の有無を調べた。故障率として、剥離の発生した
QFPの割合を求めた。
用い、121℃/100%RHのPCT条件下で、Al
配線の断線を故障として累積故障率50%になる時間を
求め、寿命とした。
pinQFP20個を成形、ポストキュアし、−65℃
〜150℃の温度サイクル試験でクラックの発生したQ
FPを故障として、累積故障率50%になる時間を求
め、寿命とした。
系樹脂組成物(実施例1〜5)は半田耐熱性、耐湿信頼
性および低応力性に優れている。
比較例1および変性スチレン系ブロック共重合体(D)
を含有しない比較例2〜5では半田耐熱性、耐湿信頼性
および低応力性のすべてに劣っている。
成物は、エポキシ樹脂、特定構造の硬化剤、充填剤およ
び変性スチレン系ブロック共重合体を配合したために、
半田耐熱性、耐湿信頼性および低応力性に優れている。
Claims (5)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充
填剤(C)および変性スチレン系ブロック共重合体
(D)を必須成分として含有してなる樹脂組成物であっ
て、前記硬化剤(B)が下記式(I) 【化1】 (ただし、R1は水素原子、アリール基またはアルキル
基から選ばれた基を示す。)で表される硬化剤(b1)
および下記式(II) 【化2】 で表される硬化剤(b2)および下記式(III) 【化3】 (ただし、R2、R3、R4、R5、R6、R7、
R8、R9、R10、R11は各々水素原子、ハロゲン原
子、水酸基または炭素数1〜4のアルキル基から選ばれ
た基を示す。また、nは0以上の整数を示す。)で表さ
れる硬化剤(b3)から選ばれた1種以上を必須成分と
して含有し、前記充填剤(C)の割合が全体の60〜9
0重量%で、前記変性スチレン系ブロック共重合体
(D)がスチレン系ブロック共重合体に不飽和カルボン
酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応させた
ものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ系樹
脂組成物。 - 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)の配合量が、エポキ
シ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が0.
7〜1.3となる量、硬化剤(B)の配合量が全体の2
〜15重量%、変性スチレン系ブロック共重合体(D)
の配合量が全体の0.1〜10重量%である請求項1記
載の半導体封止用エポキシ系樹脂組成物。 - 【請求項3】 変性スチレン系ブロック共重合体(D)
がスチレン系ブロック共重合体に不飽和カルボン酸また
はその誘導体をグラフト反応させたものを必須成分とし
て含有する請求項1または2記載の半導体封止用エポキ
シ系樹脂組成物。 - 【請求項4】 変性スチレン系ブロック共重合体におけ
る、不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラフト反応
量が、不飽和カルボン酸およびその誘導体の和で0.0
1〜10重量%である請求項3記載の半導体封止用エポ
キシ系樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4いずれかの半導体封止用エ
ポキシ系樹脂組成物によって、1辺が12mm以上のチッ
プサイズ、または160ピン以上の素子が封止された半
導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP876392A JP2658704B2 (ja) | 1991-04-26 | 1992-01-21 | 半導体封止用エポキシ系樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3-97436 | 1991-04-26 | ||
JP9743691 | 1991-04-26 | ||
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Family
ID=26343349
Family Applications (1)
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-
1992
- 1992-01-21 JP JP876392A patent/JP2658704B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0563115A (ja) | 1993-03-12 |
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