JP2658654B2 - 巻鉄心 - Google Patents
巻鉄心Info
- Publication number
- JP2658654B2 JP2658654B2 JP21693391A JP21693391A JP2658654B2 JP 2658654 B2 JP2658654 B2 JP 2658654B2 JP 21693391 A JP21693391 A JP 21693391A JP 21693391 A JP21693391 A JP 21693391A JP 2658654 B2 JP2658654 B2 JP 2658654B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wound
- peripheral portion
- core body
- bobbin
- wound core
- Prior art date
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- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電用変圧器に使用す
るアモルファス磁性材料を用いた巻鉄心に関する。
るアモルファス磁性材料を用いた巻鉄心に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超急冷法で製造されたアモルファ
ス磁性材料は鉄損が少ないという特徴があるので、配電
用変圧器の巻鉄心として利用することが検討されてい
る。
ス磁性材料は鉄損が少ないという特徴があるので、配電
用変圧器の巻鉄心として利用することが検討されてい
る。
【0003】従来、アモルファス磁性材料は厚さが約3
0μmと極めて薄く剛性が小さく、また応力が加わると
磁気特性が変化するという特性を有している。そのため
最終形状に成形して磁界を加えながら焼鈍を行って巻鉄
心としても実際にコイルと組み合わせて変圧器とするに
は鉄心の形状を焼鈍時の形状と同一に保つための工夫が
必要である。そのためにアモルファス磁性材料の積層品
の内周部と外周部にシリコン樹脂等の接着剤を用いて接
着しながら巻回し、積層してボビン層を形成することが
試みられている。また積層品は磁界を加えながら不活性
ガス雰囲気下で300〜400℃で1〜2時間熱処理を
行うことにより磁気特性の向上を行っている。
0μmと極めて薄く剛性が小さく、また応力が加わると
磁気特性が変化するという特性を有している。そのため
最終形状に成形して磁界を加えながら焼鈍を行って巻鉄
心としても実際にコイルと組み合わせて変圧器とするに
は鉄心の形状を焼鈍時の形状と同一に保つための工夫が
必要である。そのためにアモルファス磁性材料の積層品
の内周部と外周部にシリコン樹脂等の接着剤を用いて接
着しながら巻回し、積層してボビン層を形成することが
試みられている。また積層品は磁界を加えながら不活性
ガス雰囲気下で300〜400℃で1〜2時間熱処理を
行うことにより磁気特性の向上を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、ボビン層を形成するためにシリコン樹脂を
使用したものは、剛性が劣るので積層品の変形を防止す
るためにはボビン層の厚さが大きくなり、またアモルフ
ァス磁性材料を巻回するに当り最初と最後に樹脂を用い
ながら巻回するので作業性が悪いという欠点があり、さ
らに磁気特性を向上するために熱処理を行うと脆化が進
行し容易に破断し、破断片が絶縁油中へ飛散するという
問題があった。
の構成では、ボビン層を形成するためにシリコン樹脂を
使用したものは、剛性が劣るので積層品の変形を防止す
るためにはボビン層の厚さが大きくなり、またアモルフ
ァス磁性材料を巻回するに当り最初と最後に樹脂を用い
ながら巻回するので作業性が悪いという欠点があり、さ
らに磁気特性を向上するために熱処理を行うと脆化が進
行し容易に破断し、破断片が絶縁油中へ飛散するという
問題があった。
【0005】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、焼鈍時の変形を少なくして磁気特性の低下を防止で
き、信頼性を向上することができる巻鉄心を提供するこ
とを目的とする。
で、焼鈍時の変形を少なくして磁気特性の低下を防止で
き、信頼性を向上することができる巻鉄心を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するもので、第1の課題解決手段としては、アモルファ
ス磁性材料からなる箔帯を積層した巻鉄心本体に磁界を
加えながら熱処理を行って得られる巻鉄心であって、前
記巻鉄心本体は内周部に鋼性を有する非磁性材料からな
るボビンを設けるとともに外周部には弾性を有する磁性
材料からなる形状維持部材を取り付けた構成を有してお
り、また第2の課題解決手段としては、巻鉄心本体はそ
の端面に着色顔料、体質顔料、石油ナフサをアルキッド
樹脂またはエポキシ樹脂に混合した樹脂混合物を塗布し
て硬化した構成を有している。
するもので、第1の課題解決手段としては、アモルファ
ス磁性材料からなる箔帯を積層した巻鉄心本体に磁界を
加えながら熱処理を行って得られる巻鉄心であって、前
記巻鉄心本体は内周部に鋼性を有する非磁性材料からな
るボビンを設けるとともに外周部には弾性を有する磁性
材料からなる形状維持部材を取り付けた構成を有してお
り、また第2の課題解決手段としては、巻鉄心本体はそ
の端面に着色顔料、体質顔料、石油ナフサをアルキッド
樹脂またはエポキシ樹脂に混合した樹脂混合物を塗布し
て硬化した構成を有している。
【0007】
【作用】上記した構成において、第1の課題解決手段の
作用は、巻鉄心本体の内周部に剛性を有するボビンを取
り付け、外周部に形状維持部材を取り付けているので巻
鉄心本体の形状を焼鈍時の形状と同一に保つことができ
磁気特性の低下を防止できるのであり、また第2の課題
解決手段の作用は、巻鉄心本体の端面に着色顔料、体質
顔料、石油ナフサをアルキッド樹脂またはエポキシ樹脂
に混入した樹脂混合物を塗布して硬化しているので硬化
収縮および弾性係数の小さい樹脂層を形成でき、磁気特
性の低下を抑制しながら箔帯を互いに接着し剛性を大き
くでき、また箔帯に割れが発生した場合にも樹脂で接着
されているため破断片となって絶縁油中に飛散すること
を防止できる。
作用は、巻鉄心本体の内周部に剛性を有するボビンを取
り付け、外周部に形状維持部材を取り付けているので巻
鉄心本体の形状を焼鈍時の形状と同一に保つことができ
磁気特性の低下を防止できるのであり、また第2の課題
解決手段の作用は、巻鉄心本体の端面に着色顔料、体質
顔料、石油ナフサをアルキッド樹脂またはエポキシ樹脂
に混入した樹脂混合物を塗布して硬化しているので硬化
収縮および弾性係数の小さい樹脂層を形成でき、磁気特
性の低下を抑制しながら箔帯を互いに接着し剛性を大き
くでき、また箔帯に割れが発生した場合にも樹脂で接着
されているため破断片となって絶縁油中に飛散すること
を防止できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1および図2は本発明の第1の実施
例を示したものである。図に示すように、巻鉄心本体1
はアモルファス磁性材料からなる箔帯2を成形用の巻枠
(図示せず)に巻回し積層したものであり、巻鉄心本体
1の内周部にはボビン3を挿着し、外周部には結束バン
ド4によって一体化している。ボビン3は鋼性を有する
非磁性材料からなる一対の突き合わせ方式とし、結束バ
ンド4は弾性を有する磁性材料からなる金属材料を使用
している。
ながら説明する。図1および図2は本発明の第1の実施
例を示したものである。図に示すように、巻鉄心本体1
はアモルファス磁性材料からなる箔帯2を成形用の巻枠
(図示せず)に巻回し積層したものであり、巻鉄心本体
1の内周部にはボビン3を挿着し、外周部には結束バン
ド4によって一体化している。ボビン3は鋼性を有する
非磁性材料からなる一対の突き合わせ方式とし、結束バ
ンド4は弾性を有する磁性材料からなる金属材料を使用
している。
【0009】上記構成により、巻鉄心本体1の内周部に
ボビン3を取り付け、外周部に結束バンド4を取り付け
ているので巻鉄心本体1の形状を焼鈍時の形状と同一に
保つことができ磁気特性の低下を防止できる。その結果
を(表1)に示す。
ボビン3を取り付け、外周部に結束バンド4を取り付け
ているので巻鉄心本体1の形状を焼鈍時の形状と同一に
保つことができ磁気特性の低下を防止できる。その結果
を(表1)に示す。
【0010】
【表1】
【0011】図3は本発明の第2の実施例を示したもの
である。図において、第1の実施例と同一番号を付した
のは同一部品である。第1の実施例と相違する点は、巻
鉄心本体1の端面に樹脂混合物5を塗布して硬化したも
のである。樹脂混合物5は着色顔料、体質顔料、石油ナ
フサなどをアルキッド樹脂またはエポキシ樹脂等に混合
したものであり、硬化収縮および弾性係数の小さい特性
を有している。この構成によれば、箔帯2を互いに接着
し剛性を大きくでき、また箔帯2に割れが発生した場合
にも樹脂混合物5で接着されているため、箔帯2の破断
片が絶縁油中に飛散することを防止できるという効果が
ある。
である。図において、第1の実施例と同一番号を付した
のは同一部品である。第1の実施例と相違する点は、巻
鉄心本体1の端面に樹脂混合物5を塗布して硬化したも
のである。樹脂混合物5は着色顔料、体質顔料、石油ナ
フサなどをアルキッド樹脂またはエポキシ樹脂等に混合
したものであり、硬化収縮および弾性係数の小さい特性
を有している。この構成によれば、箔帯2を互いに接着
し剛性を大きくでき、また箔帯2に割れが発生した場合
にも樹脂混合物5で接着されているため、箔帯2の破断
片が絶縁油中に飛散することを防止できるという効果が
ある。
【0012】また、巻鉄心本体1の内周部に設けたボビ
ン3は純度98%以上のアルミニウム板を使用し、結束
バンド5は方向性珪素鋼板を使用すると、さらに磁気特
性の低下を抑制できる。
ン3は純度98%以上のアルミニウム板を使用し、結束
バンド5は方向性珪素鋼板を使用すると、さらに磁気特
性の低下を抑制できる。
【0013】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明の
巻鉄心は、アモルファス磁性材料からなる箔帯を積層し
た巻鉄心本体に磁界を加えながら熱処理を行って得られ
る巻鉄心であって、前記巻鉄心本体は内周部に鋼性を有
する非磁性材料からなるボビンを設けるとともに外周部
には弾性を有する磁性材料からなる形状維持部材を取り
付けたものであり、この構成とすることにより、焼鈍時
の変形を少なくして磁気特性の低下を防止でき、信頼性
を向上することができる。
巻鉄心は、アモルファス磁性材料からなる箔帯を積層し
た巻鉄心本体に磁界を加えながら熱処理を行って得られ
る巻鉄心であって、前記巻鉄心本体は内周部に鋼性を有
する非磁性材料からなるボビンを設けるとともに外周部
には弾性を有する磁性材料からなる形状維持部材を取り
付けたものであり、この構成とすることにより、焼鈍時
の変形を少なくして磁気特性の低下を防止でき、信頼性
を向上することができる。
【図1】本発明の第1の実施例における巻鉄心の正面図
【図2】同巻鉄心の側面図
【図3】本発明の第2の実施例における巻鉄心の側面図
1 巻鉄心本体 2 箔帯 3 ボビン 4 結束バンド(形状維持部材)
フロントページの続き (72)発明者 原 宏光 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−92808(JP,A) 特開 昭61−156713(JP,A) 特開 昭58−191409(JP,A) 特開 平2−161704(JP,A) 実開 昭57−57520(JP,U) 実開 平4−20215(JP,U) 実開 昭59−143018(JP,U) 実開 昭61−205116(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】アモルファス磁性材料からなる箔帯を積層
した巻鉄心本体に磁界を加えながら熱処理を行って得ら
れる巻鉄心であって、前記巻鉄心本体は内周部に鋼性を
有する非磁性材料からなるボビンを設けるとともに外周
部には弾性を有する磁性材料からなる形状維持部材を取
り付けた巻鉄心。 - 【請求項2】巻鉄心本体はその端面に着色顔料、体質顔
料、石油ナフサをアルキッド樹脂またはエポキシ樹脂に
混合した樹脂混合物を塗布して硬化した請求項1記載の
巻鉄心。 - 【請求項3】巻鉄心本体の内周部に設けたボビンは純度
98%以上のアルミニウム板で構成され、形状維持部材
は方向性珪素鋼板で構成された請求項1または2記載の
巻鉄心。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21693391A JP2658654B2 (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 巻鉄心 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21693391A JP2658654B2 (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 巻鉄心 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555056A JPH0555056A (ja) | 1993-03-05 |
JP2658654B2 true JP2658654B2 (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=16696204
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21693391A Expired - Fee Related JP2658654B2 (ja) | 1991-08-28 | 1991-08-28 | 巻鉄心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2658654B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101594482B1 (ko) * | 2015-01-08 | 2016-02-17 | 주식회사 케이피일렉트릭 | 아몰퍼스 시트와 규소강 시트의 혼합 권철심형 변압기 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3769377D1 (de) * | 1986-07-02 | 1991-05-23 | Eastman Kodak Co | Infrarot absorbierende farbstoffe und diese enthaltende photographische elemente. |
CN102682966A (zh) * | 2012-05-28 | 2012-09-19 | 广东海鸿变压器有限公司 | 降低噪声的非晶合金立体卷铁芯 |
-
1991
- 1991-08-28 JP JP21693391A patent/JP2658654B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101594482B1 (ko) * | 2015-01-08 | 2016-02-17 | 주식회사 케이피일렉트릭 | 아몰퍼스 시트와 규소강 시트의 혼합 권철심형 변압기 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0555056A (ja) | 1993-03-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |