JP2656715C - - Google Patents

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JP2656715C
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section
cross
seat
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Araco Corp
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Araco Corp
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 この考案は、車両用座席のフレーム構造に関し、特にフレームに係る負荷に適
切に対応可能なフレーム構造に成形することができる車両用座席のフレーム一体
成形構造に関する。 【0002】 【従来の技術】 従来、車両用座席のフレーム31は、図に示すように、基本的にはサイドフ
レーム32、アッパフレーム33及びロアフレーム34とから構成されている。
そして、強度確保及びヘッドレストの取り付けのためのアッパブラケット35が
アッパフレーム33の左右の間に取り付けられている。 【0003】 この図に示すフレーム構造は特に、フレーム31にかかる負荷の大きさ及び方
向を考慮して成形されたものである。例えば、サイドフレーム32においては断
面略コの字状に成形されて左右外側方向への負荷に対応可能に形成され、アッパ
フレーム33は最も負荷の大きい部分であり、全方向からの負荷に対応するため
にパイプ状に形成されている(図(a)、(b)参照)。 【0004】 したがって、通常、異なる断面形状の左右のサイドフレーム32、アッパフレ
ーム33、ロアフレーム34は別々の部品として成形された後、溶接等により所
定の形状に一体化されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、各フレーム部品32、33、34の溶接部は負荷がかかった際
の応力が集中する部分でもあるため、溶接等の管理は精密に行わなければならず
、フレーム31の製造工程中最も管理の大変な工程の一つとなっている。 また、部品数が多く、部品の取り付けの多くが溶接による。このため、各部品
の材料となるパイプや略L字材は、フレーム31に本来的に要求される性能を基
準を達成するためというよりもむしろ溶接の条件やそれぞれの購入の容易さ等の
理由から選択せざるを得なかった。このため、各部品32、33、34は車両用
座席の強度維持のためには必要以上の強度及び品質のものであることが多く、ム
ダが多かった。 【0006】 そこで、本発明の目的は、車両用座席のフレームとして要求される形状及び強
度に対して適切に対応することができるとともに、フレーム製造工程を簡略化す
ることができる車両用座席のフレーム一体成形構造を提供することにある。 また、本発明の他の目的は、特にトップ部分における負荷の方向及び大きさに
対して必要な強度を確保して一体成形を可能とする車両用座席のフレーム一体成
形構造を提供することにある。 さらに、本発明の他の目的は、生産性のよい車両用座席のフレーム一体成形構
造を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決するための技術的手段として本発明では、車両用座席のクッシ
ョン性基材の骨組みとなる左右のサイド部分とコーナ部を含むトップ部分からな
って略コの字状に形成されるシートバックフレームにおいて、前記トップ部分は
断面略筒状であり、前記サイド部分は断面略コの字状であるとともに、前記トッ プ部分と前記サイド部分とが一枚の単板から連続状に一体成形されていることを
特徴とするシートバックフレーム一体成形構造を創作した。 【0008】 【作用】 上記構成としたことにより、強度確保のための溶接管理を排除でき、フレーム
の各部分に要求される負荷の大きさや方向に対応できる異なる断面形状の部分が
、一枚の単板からプレス加工やカーリング加工等により一体状に成形されるため
、要求される強度に対応してその形状及び厚みを溶接等の条件に制限されずに自
在に設定することができる。また、溶接等する箇所も減り、部品数も減る。また
、トップ部分の断面を略筒形状とすることにより、トップ部分における負荷に対
する強度を確保することができるとともに、補強構造を形成可能となっている。 【0009】 【実施例】 〔実施例1〕 以下に、本発明の一実施例をシートバックの骨組みとなるフレーム1について
図1及び図2に基づいて説明する。 図1には本発明のフレームの斜視図が示されている。このフレーム1は、アッ
パ・サイドフレーム5とロアフレーム2とにより構成されている。 【0010】 ロアフレーム2は所定の大きさに形成され、従来と同様にクッション基材や表
皮を掛止するための孔3aや突起3bが打ち抜き加工あるいは曲げ加工により形
成されている。そして、その左右端はアッパ・サイドフレーム5の下端に溶接に
より固定されている。 【0011】 アッパ・サイドフレーム5は、全体として略コの字状に一体成形され、従来の
サイドフレーム32とアッパフレーム33とが一体となったものである。 このアッパ・サイドフレーム5は当初は平面状の鋼板を所定の平面形状に打ち
抜き加工され、必要な孔7等も同時に打ち抜きされて基材として形成されている
。その後、左右のサイド部分9及びアッパ部分14のそれぞれを徐々にプレス加
工、 カーリング加工しながら最終的にコの字状に全体を曲げ加工することにより一体
成形されるものである。 【0012】 すなわち、サイド部分9は、図1に示すように、側方から見て略2等辺3角形
状であって、その断面形状は図2(a)に示すように略コの字状である。側面1
0の形状が略3角形状であるのは、フレーム1のサイド部分9にかかるシート前
後方向への負荷を受けるためである。 また、断面形状が略コの字状であるのは、サイド部分9において受ける負荷の
大きさに対応するためである。すなわち、サイド部分9の強度確保のため略2等
辺3角形状の側面10の両側に直角方向の端縁11a、11bが設けられている
。 【0013】 サイド部分9の細かい形状について説明すると、まず側面10の中央部分が浅
く内側方向に凹状に曲げ加工され、その凹状部12には所定形状の孔7が貫設さ
れている。また、表面側の端縁11a(車両前方側)にも所定形状の切り起こし
が形成されている。 【0014】 このように形成されたサイド部分9の上方のアッパ部分14(請求項1に記載
のトップ部分に相当する)は、徐々に両端縁11a、11bを内側に巻き込むよ
うにカーリング加工されて、パイプ状に成形されている。 このアッパ部分14はシートバックの使用時において負荷が多くかかる部分で
あって、しかも、シートの表面から異物感を生じないように従来よりパイプ状部
品により成形されている。 【0015】 このアッパ部分14はサイド部分9の上方からフレーム1が屈曲するコーナ部
を経て上枠部18に到る部分であり、コーナ部15の一断面が図2(b)に示さ
れている。このコーナ部15はフレーム1内側中心を巻き込み中心としてカーリ
ング加工されて形成されている。ここに、カーリング加工とは、所定の幅の巻き
込み代16を両端からとってその巻き込み代16を重ねるようにしてほぼ円形状
に曲げ加工するものである。 特にこのコーナ部15のカーリング加工においては、巻き込み代16をやや幅
広にとり、巻き込み代16をほぼ接触するかのごとくに近接させて円形に成形さ
れている。 【0016】 さらに、上枠部18は、コーナ部15と同様カーリング加工によってパイプ状
に形成されているが、その断面は略4角形状に加工されている。 この上枠部18は従来、アッパフレーム33とヘッドレストの取り付け及び強
度確保のためのアッパブラケット35との2部品により構成されていた部分であ
る。 【0017】 この上枠部18は、図2(c)に示すように、コーナ部15の断面とは違って
略4角形状の断面であり、乗員の背中側方向を巻き込み中心としてカーリング加
工され、その巻き込み代はやや幅狭である。しかし、この部分において負荷の大
きい座席前後方向に沿って巻き込み代が合わせられているため、従来のパイプ構
造に劣らぬ強度確保が可能となっている。 また、上枠部18の所定の位置にはその上面と下面とを縦貫する2個の孔19
が貫設されている。この孔19はヘッドレストを取り付けるための間隔で貫設さ
れ、ヘッドレストの固定用突起を固定可能に形成されている。したがって、この
上枠部18の断面形状は、固定用突起を固定可能な厚みが出るように成形されて
いる。さらに、その上面側の孔19には固定用突起の外周方向に形成された小突
起を掛止可能に部分的に凹部が形成されている。 【0018】 このように形成されたアッパ・サイドフレーム5の下端に、ロアフレーム2の
左右端が溶接等により固定されて、全体として略方形状のフレーム1が形成され
ている。 【0019】 さて、次にフレーム1をこのように一体成形したことによる作用効果について
説明する。 まず、プレス加工やカーリング加工により、多様な断面形状のフレーム部分9
、 15、18を成形することができるため、フレーム1の構造を自在に設計、製造
することができる。すなわち、従来と異なり、溶接の条件あるいは購入のし易さ
等に基づいて部品の構成を考慮しなければならない必要性は全く無くなり、フレ
ーム1に本来必要とされる強度及び形状に基づいて設定することができることに
なる。 【0020】 この結果、従来に比べてフレーム1の製造工程において使用される部品の数が
著しく減少するため、部品の管理等がラクになる。また、同時に、その部品の組
み付けにおいて溶接等の手段を用いることも少なくなるため、溶接の管理も非常
に簡略化される。 加えて以上のことから、無駄な厚みの箇所がなくなり、接続部分も減ることか
ら、フレーム1が全体として軽量化されることになる。 【0021】 また、一体状に成形されることから、応力を分散することができて、厚みを比
較的薄くしても全体的な強度は低下しない。 さらに、一体成形状にすることにより、常に強度及び形状が均一なフレーム1
を提供することができるのでフレーム1の品質が安定する。 特に、アッパ部分14において、略筒形状としたことにより、アッパ部分14
のコーナ部15付近においては全方向への負荷に対応可能であり、しかも上枠部
18においては巻き込み代を乗員側から座席後方側に向けて形成することにより
、座席前後方向への負荷に対して補強することになっている。また、乗員に異物
感を感じさせにくいものとなっている。 【0022】 なお、本発明にかかるフレーム1は特にシートに係る負荷の方向及び強度に対
しての対応が要求されるスポーツタイプのシート(例えば従来のバケット型シー
ト)において適用される場合に効果が高い。 【0023】 【発明の効果】 以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、車両用座席のシートバ ック フレームを一枚の単板から一体状に成形することにより、シートバックフレ
ーム製造工程を簡略化することができるとともに、シートバックフレームとして
要求される形状および強度に適切に対応することができる。特に請求項1に記載
の発明によれば、トップ部分に容易に強度を付与することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 実施例1の一体成形されたシートバック用のフレームの斜視図である。 【図2】 図1に示すa−a断面、b−b断面、c−c断面の図である。 【図3】 従来のシートバック用のフレームを示す斜視図である。 【図4】 図3に示すフレームのa−a線断面(a)とb−b線断面(b)の図である。 【符号の説明】 1…フレーム 9…サイド部分 14…トップ部分(アッパ部分) 15…コーナ部

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両用座席のクッション性基材の骨組みとなる左右のサイド部
    分とコーナ部を含むトップ部分からなって略コの字状に形成されるシートバック
    フレームにおいて、 前記トップ部分は断面略筒状であり、前記サイド部分は断面略コの字状である
    とともに、前記トップ部分と前記サイド部分とが一枚の単板から連続状に一体成
    形されていることを特徴とするシートバックフレーム一体成形構造。

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