JP2013086636A - シートバックボード及びこれを用いた車両用シート - Google Patents

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真司 粟田
Hisaya Mori
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Abstract

【課題】軽量化を図りつつ着座乗員の座り心地性能を向上させることができるシートバックボード及びこれを用いた車両用シートを提供する。
【解決手段】シートバックフレーム14の左右のサイドフレーム26には、樹脂製のシートバックボード16がシート前方側から嵌合されて固定されている。シートバックボード16は樹脂の板材で形成されており、更にボード本体40の下端部には側面視でJ字状に形成されたロアサポート部120が一体に形成されている。ロアサポート部120はリクライニングロッド68の上方を通り前方側に配置されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、シートバックボード及びこれを用いた車両用シートに関する。
下記特許文献1には、シートに着座する乗員の骨盤等を支持するバックパンを備えた車両用シートが開示されている。簡単に説明すると、バックパンは側面視でS字状に湾曲した形状に形成されており、その略下半部が着座乗員の腰椎や骨盤を支持するようになっている。さらに、バックパンの下端部は、シートバックフレームの下部フレームの前面に溶接されている。なお、下部フレームは、断面形状が略矩形の筒状に形成されており、リクライニングロッドを覆うように配置されている。
特開2011−006023号公報
上記先行技術は追突時に乗員が受ける負荷を軽減することを目的としたものであるが、通常時においても着座乗員の骨盤のサポート性を向上させるものと思われる。しかしながら、上記先行技術による場合、バックパンはシートバックフレームに溶接されて一体化される構造部品として設計されているため、バックパンは自ずと金属製になる。このため、車両用シートの重量が増加するという課題がある。
本発明は上記事実を考慮し、軽量化を図りつつ着座乗員の座り心地性能を向上させることができるシートバックボード及びこれを用いた車両用シートを得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るシートバックボードは、シートバックフレームの背面側に配置されると共にシートバックフレームが備える左右のサイドフレームに両側部が固定される樹脂製のバックボード部と、このバックボード部の下端部側に一体又は一体的に設けられ、前記左右のサイドフレームの下端部間に架け渡されるリクライニングロッドのシート前方側に離間して配置されると共にリクライニングロッドに沿って延在された樹脂製のロアサポート部と、を備えている。
請求項2記載の本発明に係るシートバックボードは、請求項1記載の発明において、前記両側部は、前記左右のサイドフレームに対してシート前方側から嵌合可能な平断面形状を有している。
請求項3記載の本発明に係るシートバックボードは、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記ロアサポート部は、前記バックボード部の本体部の下端部側から前記リクライニングロッドのシート上方側を通ってシート前方側に延びる上壁部と、この上壁部の前端部からシート下方側へ曲がって前記リクライニングロッドのシート前方側に配置される前壁部と、を備えている。
請求項4記載の本発明に係るシートバックボードは、請求項2記載の発明において、前記ロアサポート部は、前記両側部間に架け渡されるようにシート幅方向に沿って配置された部材として構成されている。
請求項5記載の本発明に係るシートバックボードは、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、両側部間には、シート幅方向に沿って配置されると共にシート後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向へ撓み変形可能に形成された樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられている。
請求項6記載の本発明に係る車両用シートは、前記シートバックフレームと、前記シートバックフレームに固定された請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートバックボードと、前記シートバックボードの前面側に配置されたシートバックパッドと、前記シートバックパッドの表面を覆うカバーと、を有している。
請求項7記載の本発明に係る車両用シートは、請求項6記載の発明において、前記シートバックボードが備えるバックボード部の両側部間には、シート幅方向に沿って配置されると共にシート後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向へ撓み変形可能に形成された樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられている。
請求項1記載の本発明によれば、シートバックボードのバックボード部の下端部側には、ロアサポート部が一体又は一体的に設けられている。このロアサポート部は、左右のサイドフレームの下端部間に架け渡されるリクライニングロッドのシート前方側に離間して配置されると共に、リクライニングロッドに沿って延在される。このため、シートバックボードの両側部がシートバックフレームの左右のサイドフレームに固定されて、車両用シートが構成された際には、着座乗員の骨盤がロアサポート部によって支持される。すなわち、ロアサポート部が着座乗員の骨盤とリクライニングロッドとの間に介在されることにより、着座乗員の骨盤の後方側の剛性が高くなる。このため、着座乗員の骨盤に対する支持反力が得られ、これにより着座乗員の車両用シートへの座り心地性能が改善される。しかも、上記バックボード部及びロアサポート部はいずれも樹脂製とされているので、板金製のサポート部材に比べて車両用シートの軽量化が図られる。
請求項2記載の本発明によれば、バックボード部の両側部がシートバックフレームの左右のサイドフレームに対してシート前方側から嵌合可能な平断面形状に形成されている。このため、シートバックパッドをシートバックフレームに組付ける前に、シートバックボードをシートバックフレームにシート前方側から組付けることができる。そして、シートバックボードをシートバックフレームに組付けると同時に、ロアサポート部がリクライニングロッドのシート前方側に配置される。従って、ロアサポート部を設けたことによって車両用シートの組付工程が増加することはない。
請求項3記載の本発明の作用は以下の通りである。例えば、リクライニングロッドのシート下方側を通ってシート前方側に延び、更にリクライニングロッドのシート前方側へ曲がるロアサポート部があったとする。この場合、シートクッションのパッド厚を確保しようとすると、シートクッションを下げる必要が生じる。しかし、そのようにすると、後席乗員の足入れ性が悪化する。これに対し、本発明では、リクライニングロッドのシート上方側を通って上壁部がシート前方側へ延びるので、足入れ性の悪化を抑制できる。
請求項4記載の本発明によれば、ロアサポート部がバックボード部の両側部間に架け渡されるようにシート幅方向に沿って配置されているため、ロアサポート部に作用した荷重はバックボード部の両側部から左右のサイドフレームにそれぞれ伝達されて支持される。
請求項5記載の本発明によれば、両側部間に樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられるので、金属製のSバネを使う場合に比べて、軽量化になると共に組付工数が削減される。
請求項6記載の本発明によれば、車両用シートは、シートバックフレームとシートバックボードとシートバックパッドとカバーとを含んで構成されている。そして、このうち、シートバックボードが請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載されたシートバックボードであるため、車両用シートにおいて上述した作用が得られる。
請求項7記載の本発明によれば、両側部間に樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられるので、金属製のSバネを使う場合に比べて、軽量化になると共に組付工数が削減される。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るシートバックボードは、軽量化を図りつつ着座乗員の座り心地性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るシートバックボードは、車両用シートの組付工数を増やさずに上記効果を得ることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るシートバックボードは、後席乗員の足入れ性を良好に保ちつつ、請求項1記載の発明の効果を得ることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係るシートバックボードは、着座乗員の骨盤に対する支持剛性を更に向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項5記載の本発明に係るシートバックボードは、軽量化及び組付工数削減によるコスト削減を図ることができるという優れた効果を有する。
請求項6記載の本発明に係る車両用シートは、軽量化を図りつつ着座乗員の座り心地性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項7記載の本発明に係る車両用シートは、軽量化及び組付工数削減によるコスト削減を図ることができるという優れた効果を有する。
第1実施形態に係る車両用シートのシートバックの分解斜視図である。 図1に示されるシートバックフレームに樹脂バネ一体バックボードが組付けられた状態を示す斜視図である。 図1に示されるシートバックの組付状態を拡大して示す拡大平断面図(図2の3−3線に沿った拡大平断面図)である。 (A)は図1に示されるシートバックの組付状態を示す拡大縦断面図であり、(B)は(A)の要部拡大図である。 第2実施形態に係る樹脂バネ一体バックボードが組付けられた状態を示す図2に対応する斜視図である。 第2実施形態に係る車両用シートの要部を示す図4(B)に対応する縦断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係るシートバック及びこれを用いた車両用シートの第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
<全体構成>
図1には、本実施形態に係る車両用シートの背もたれに相当するシートバックの分解斜視図が示されている。なお、図1では、各構成要素を見る角度を若干変えて描いている。また、図4(A)には、当該シートバックを備えた車両用シートの縦断面図が示されている。これらの図に示されるように、車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション11(図4(A)参照)と、シートクッション11の後端部に傾倒可能に支持されたシートバック12と、シートバック12の上端部に上下動可能に支持された図示しないヘッドレストと、によって構成されている。なお、本実施形態に係る車両用シートは前席シートである。
図1に示されるように、上記シートバック12は、シートバック12の骨格部材を構成する金属製のシートバックフレーム14と、このシートバックフレーム14にシート前方側から組付けられる樹脂バネ一体バックボード(以下、単に「シートバックボード」と称す。)16と、シートバック12のクッション材を構成すると共にシートバックボード16の前面側に配置されてシートバックフレーム14に支持されるシートバックパッド18と、シートバックパッド18の主として表面を覆うカバー(表皮)20と、カバー20をシートバックボード16に取付けるための縦方向取付部材22及び横方向取付部材24と、によって構成されている。以下、各構成要素について詳細に説明する。
<シートバックフレーム14の構成>
図1〜図4(A)に示されるように、シートバックフレーム14は、車両正面視(車両の正面から見た場合を指す。以下、車両の向きと車両用シート10の向きは同一であるものとして説明する。)で、矩形枠状に形成されている。具体的には、車両幅方向に対向して配置された左右一対のサイドフレーム26と、左右のサイドフレーム26の上端部同士を繋ぐ逆U字状のアッパフレーム28と、左右のサイドフレーム26の下端部同士を車両幅方向に繋ぐロアパネル30と、によって構成されている。上記シートバック12はアッパフレーム28も含めて4つの部材がすべてプレス成形によって製作されているが、他のフレーム構造を採用してもよい。例えば、アッパフレームのみを逆U字状に曲げたパイプ材で構成してもよいし、アッパフレームと左右一対のサイドフレームを逆U字状に曲げた一つのパイプ材で構成してもよい。
次に、上記左右のサイドフレーム26の断面構造について説明する。図2及び図3に示されるように、サイドフレーム26は、側壁部26Aと、前壁部26Bと、後壁部26Cとによって構成されており、単独で見ると平断面視で略L字状に形成されており、左右一対で見ると平断面視でシート幅方向に対向する内側が開口された開断面形状に形成されている。側壁部26Aは全体的には下端部から上端部に向かうほど幅が狭くなっている。また、側壁部26Aの下部には、上下に離間して複数の取付孔32(図1参照)が形成されている。前壁部26Bは側壁部26Aの前端から円弧面を介してシート幅方向内側かつやや斜め後方へ延在されている。後壁部26Cは側壁部26Aの後端からシート幅方向内側へ延在されており、その先端部は車両前方側へ斜めに折り曲げられている。後壁部26Cの幅は前壁部26Bの幅に対して充分に広く設定されている。また、後壁部26Cの上部側にも取付孔34(図1参照)が形成されている。
<シートバックボード16の構成>
次に、本実施形態に係る車両用シート10の要部を構成するシートバックボード16の構成について詳細に説明する。図1〜図4(B)に示されるように、シートバックボード16は、樹脂の板材で形成されると共にシートバックフレーム14の背面側に配置されたバックボード部36と、樹脂製とされてバックボード部36に一体に設けられると共に左右一対のサイドフレーム26に直接支持されるように架け渡され、更にシートバック後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向(車両後方側)へ撓み変形可能に形成されたバックバネ部38と、を備えている。
バックボード部36は、シートバックフレーム14よりも一回り小さく形成されたボード本体40と、このボード本体40の外周部に一体成形されたU溝状の係止部42と、によって構成されている。より具体的には、ボード本体40は矩形枠状に形成されたシートバックフレーム14の開口部の内周縁よりも一回り小さく形成されている。そして、シートバックフレーム14への組付状態では、ボード本体40は左右のサイドフレーム26の後壁部26Cの先端部(内端部)間の若干車両後方側に配置されている。従って、ボード本体40は、シートバックフレーム14の車両前方側から組付可能とされている(図3参照)。係止部42の断面形状は、車両後方側が開放されたU字状とされている。この係止部42は、後述するカバー20の外周部を係止するために用いられるが、板状のボード本体40を補強してバックボード部36全体の面剛性を高める機能をも有している。
バックバネ部38は、バックボード部36の下部側に一体に形成された下側バックバネ部44と、バックボード部36の上部側に一体に形成された上側バックバネ部46と、によって構成されている。上側バックバネ部46は、下側バックバネ部44に対してシートバック高さ方向に所定距離だけ離間した位置に独立して設けられている。
下側バックバネ部44は、シートバック高さ方向に上下三段に平行に配置された3本の下側バックバネ本体部48と、これら3本の下側バックバネ本体部48のシート幅方向(長手方向)の両端部48Bをシートバック高さ方向に連結すると共にバックボード部36とも連結しかつサイドフレーム26に固定される下側連結固定部50と、によって構成されている。なお、左右の下側連結固定部50が本発明における「バックボード部の両側部」に相当する。また、下側バックバネ部44を何本の下側バックバネ本体部48で構成するかは任意であり、要求されるクッション性能との関係で適宜変更される。従って、下側バックバネ部の上下幅を広げて1本にしてもよいし、逆に2本又は4本以上の複数本にしてもよい。
下側バックバネ本体部48の平断面形状は波状に形成されており、バックボード部36側(車両後方側)への荷重が作用することにより波状部分48Aが伸長し、これにより荷重作用方向であるバックボード部36側へ撓み変形(弾性変形)するようになっている。なお、上段と中段の下側バックバネ本体部48のシート幅方向の両端部48B近傍には、カバー20を取付けるための後述する縦向き樹脂爪部58が一体に形成されており、この縦向き樹脂爪部58が形成される範囲については波状部分48Aは形成されない。
図3に示されるように、上述したバックボード部36は、下側バックバネ部44の車両後方側に所定距離だけ離間した位置に配置されている。つまり、下側バックバネ部44とバックボード部36との間には所定の隙間52が形成されている。この隙間52の範囲内で下側バックバネ本体部48は弾性変形可能とされている。すなわち、バックボード部36は、下側バックバネ部44の撓み量を所定量以下に制限する制限部材としても機能している。
下側連結固定部50は、平断面視で略逆U字状に形成されており、下側バックバネ本体部48のシート幅方向の端部48Bが連結される内側側壁50Aと、この内側側壁50Aに対して平行に配置されてサイドフレーム26の側壁部26Aの外側面に面接触状態で係止される外側側壁50Bと、内側側壁50Aの前端と外側側壁50Bの前端とを車両幅方向に連結しサイドフレーム26の前壁部26Bに部分的な面接触状態で支持される前壁50Cと、内側側壁50Aの後端部から下側バックバネ本体部48のシート幅方向の端部48Bに対してバックボード部36に連結される後壁50Dと、を備えている。
上述した上下三段の下側バックバネ本体部48のシート幅方向の両端部48Bは、波状部分48Aが形成されないフラットな部分として構成されており、左右一対の下側連結固定部50によって相互に連結されている。つまり、下側バックバネ本体部48はシートバック高さ方向に複数段に設けられるが、これらの下側バックバネ本体部48のシート幅方向の両端部48Bが左右一対の下側連結固定部50によって連結されることにより、下側バックバネ部44がバックボード部36に一体化されている。なお、下側連結固定部50は、最上段の下側バックバネ本体部48の上縁から最下段の下側バックバネ本体部48の下縁までの範囲を含むようにその長手方向寸法が設定されている。
上記下側連結固定部50は、その外側側壁50Bがサイドフレーム26の側壁部26Aの取付孔32に図示しない固定手段によってシート幅方向外側から固定されることにより、サイドフレーム26に固定されている。なお、固定手段としては、外側側壁50Bに樹脂クリップを一体に形成して取付孔32に係合させる構成や、リベット、スクリュー、ネジ又はボルトとウエルドナット等の締結具で締結する構成、構造用接着剤で接着する構成等、種々の態様が適用可能である。下側連結固定部50がサイドフレーム26に固定された状態では、後壁50Dがサイドフレーム26の後壁部26Cに対しても平行に配置されている。これにより、下側バックバネ本体部48のシート幅方向の端部48Bがサイドフレーム26の断面内方に入り込んだ状態で配置されている。
上側バックバネ部46も基本的には下側バックバネ部44と同様に構成されており、上側バックバネ本体部54と上側連結固定部56とによって構成されている。そして、上側バックバネ本体部54には、バックボード部36側(車両後方側)への荷重が作用すると伸長して撓み変形(弾性変形)するように波状部分54Aが形成されている。さらに、上側バックバネ本体部54のシート幅方向の両端部54Bには縦向き樹脂爪部58が一体に形成されている他、シート幅方向の両端部54Bと中央部54Cには横向き樹脂爪部60が一体に形成されている。また、図1に示されるように、上側連結固定部56にあっては、シート幅方向外側へ向けて張出した形状とされており、上述した左右のサイドフレーム26の側壁部26A間に納まる長手方向寸法に設定されている。そして、上側連結固定部56が後壁部26Cの取付孔34に図示しない固定手段によってシート前後方向に固定されることにより、上側連結固定部56がサイドフレーム26に固定されている。
なお、本実施形態では、上述したようにバックバネ部38を下側バックバネ部44と上側バックバネ部46とに分けたが、これに限らず、両者を繋げて一体化してもよい。すなわち、下側連結固定部50をシートバック上方側へ延長して上側バックバネ本体部54のシート幅方向の両端部と連結させる構成を採ってもよい。
また、本実施形態では、上側バックバネ部46を一段(1本)で構成したが、これに限らず、複数段(複数本)で構成してもよく、バックボード部36の上部から下部に亘って等間隔で複数段(複数本)のバックバネ部を設ける構成を採ってもよい。
<シートバックパッド18の構成>
図1に示されるように、シートバックパッド18は、大別すると、パッド中央上部62と、パッド中央下部64と、左右一対のパッドサイド部66と、によって構成されている。なお、シートバックパッド18は、ウレタンフォーム等によって製作されている。
図4(A)に示されるように、パッド中央上部62の縦断面形状は、上下左右逆向きの略J字状に形成されている。このパッド中央上部62は、シートバックフレーム14のアッパフレーム28にシートバック上方側から係止されている。パッド中央下部64の縦断面形状は、左右逆向きの略J字状に形成されている。また、パッド中央下部64は、下部が上部より車両前方側へ凸湾曲形状に膨らんだ形状をしている。このパッド中央下部64は、サイドフレーム26の下端部同士をシート幅方向に連結するリクライニングロッド68にシートバック下方側から係止されている。なお、リクライニングロッド68は、シートバックフレーム14のロアパネル30の前方側に平行に配置されている。
また、図3に示されるように、パッドサイド部66の横断面形状は、略C字状に形成されている。このパッドサイド部66は、下側連結固定部50が装着された状態のサイドフレーム26に巻き付けられるようにして装着されている。なお、パッドサイド部66は、下部が上部より車両前方側へ凸湾曲形状に膨らんだ形状を成しており、かつパッド中央上部62及びパッド中央下部64よりも車両前方側へ膨出されて乗員に対するサイドサポート性を確保する形状になっている。
図4(A)に戻り、上述したシートバックボード16は、縦断面視で、パッド中央上部62の背面側下端部62Aからパッド中央下部64の背面側上端部64Aに亘って配設されている。正確には、パッド中央下部64の背面側上端部64Aは背面側下端部62Aよりも薄く形成されており、その薄くなった部分にバックボード部36の下端部が前後に重ねて配置されている。
また、上述したパッド中央上部62とパッド中央下部64との間には、カバー吊り込み用の貫通溝としての横方向スリット70が形成されている。さらに、パッド中央上部62、パッド中央下部64とパッドサイド部66との間には、左右一対のカバー吊り込み用の貫通溝としての縦方向スリット72がそれぞれ形成されている。横方向スリット70及び縦方向スリット72のスリット幅は、後述する縦方向取付部材22及び横方向取付部材24が挿通可能な長さに設定されている。また、これらの横方向スリット70及び縦方向スリット72はいずれも直線状に形成されており、シートバックパッド18をその厚さ方向(車両前後方向でもある)に貫通している。
<カバー20の構成>
図1に示されるように、カバー20は、シートバックパッド18を正面側から覆うことが可能な大きさに形成されている。また、カバー20は、上記シートバックパッド18の分割構成に合わせてカバー中央上部74、カバー中央下部76、左右一対のカバーサイド部78を備えている。
<カバー20の取付構造>
カバー20は、縦方向取付部材22、横方向取付部材24、縦向き樹脂爪部58、横向き樹脂爪部60及び外周係止部80等によってその全体が取り付けられている。
図1に示されるように、縦方向取付部材22は、帯状に形成された取付部材本体22Aと、取付部材本体22Aの一方の側縁に設けられると共に楔状に形成された樹脂製の係合部22Bと、によって構成されている。取付部材本体22Aの他方の側縁は、カバー中央上部74、カバー中央下部76とカバーサイド部78とに縫製により予め取り付けられている。なお、図1では縦方向取付部材22(及び横方向取付部材24)をカバー20から分離して描いているが、縦方向取付部材22(及び横方向取付部材24)は、カバー20に予め取り付けられている。これに対応して、バックバネ本体部48における波状部分48Aよりも更にシート幅方向の両外側には、縦向き樹脂爪部58が一体に形成されている。縦方向取付部材22の係合部22Bは、縦向き樹脂爪部58に弾性的に係合可能とされている。そして、左右一対の縦方向取付部材22の係合部22Bを各バックバネ本体部48の対応する縦向き樹脂爪部58に弾性的に係合させることにより、カバー20の中央部が縦方向にシートバックボード16に取り付けられている。
同様に、横方向取付部材24は、帯状に形成された取付部材本体24Aと、取付部材本体24Aの一方の側縁に設けられると共に楔状に形成された樹脂製の係合部24Bと、によって構成されている。取付部材本体24Aの他方の側縁は、カバー中央上部74、カバー中央下部76に縫製により予め取り付けられている。これに対応して、最上段に配置されたバックバネ本体部48には、シート幅方向の中央部と両外側二箇所に横向き樹脂爪部60が一体に形成されている。横方向取付部材24の係合部24Bは、横向き樹脂爪部60に弾性的に係合可能とされている。そして、図4(A)に示されるように、三箇所に設けられた横方向取付部材24の係合部24Bを最上段に配置されたバックバネ本体部48の各横向き樹脂爪部60に弾性的に係合させることにより、カバー20の中央部が横方向にシートバックボード16に取り付けられている。
さらに、カバー20の外周部の適宜位置には、鏃(やじり)形状とされた外周係止部80が縫製により取り付けられている。外周係止部80はバックボード部36の係止部42に車両後方側から挿入されて係止されている。これにより、カバー20の外周部がバックボード部36に取外し可能に係止されている。
<カバー20の下部取付構造>
次に、カバー20の下部取付構造について説明する。図4(A)、(B)に示されるように、上述したシートバックボード16のバックボード部36におけるボード本体40の下端部には、シート幅方向に沿って細長い複数個の長孔102が形成されている。
一方、図4(B)に示されるように、上述したカバー中央下部76の下端部には、下帯104が縫製されている。下帯104は帯状に形成されており、かつシート幅方向が長手方向となるようにカバー中央下部76の下端部に隣接して配置されている。そして、下帯104の下端部104Aはカバー中央下部76の下端部に縫製されており、下帯の上端部104Bには側面視でJ字状に形成された樹脂製のフック106の基端部106Aが縫製により取り付けられている。フック106はシート幅方向に沿って長尺状に形成されており、その長手方向寸法は長孔102の長手方向寸法よりも若干短く設定されている。また、フック106の先端部106Bは、ボード本体40のシート後方側から長孔102内へ挿入されて周縁部108に係止されている。
また、ボード本体40の下端部には、シートバック12の下端部をシート後方側から覆うカーペット110が配置されている。カーペット110は、シート上方へ向けて延在する延在部110Aと、この延在部110Aの上端からシート下方へ向けて折り返された折り返し部110Bと、を備えている。折り返し部110Bは、ボード本体40の長孔102の上側にクリップ112及びスペーサ114を用いて固定されている。また、延在部110Aの下端部はシートクッション11の下方に係止されている。
<ロアサポート部120の構成>
ここで、本実施形態の要部に係るロアサポート部120の構成について詳細に説明する。図1、図2及び図4(B)に示されるように、ロアサポート部120は、バックボード部36のボード本体40の下端部に一体に形成されていると共にリクライニングロッド68に沿ってシート幅方向に延在されている。また、ロアサポート部120は、シート側方から見て略J字状に形成されている。
具体的には、ロアサポート部120は、ボード本体40の下端から所定距離だけ上方に位置する部位からシート前方側へ略水平に延出された上壁部120Aと、当該上壁部120Aの前端部からシート下方側へ延出された前壁部120Bと、によって構成されている。さらに、前壁部120Bは、円弧面状にラウンドした曲面部120B1と、曲面部120B1の下端から略垂直に垂下した垂直部120B2と、によって構成されている。なお、本実施形態では、応力が集中しないように前壁部120Bの垂直部120B2と上壁部120Aとの間に円弧面状に形成された曲面部120B1を設定したが、必ずしも曲面部120B1を設定する必要はない。つまり、曲面部120B1そのものをなくしてシート側方から見て略L字状のロアサポート部としてもよいし、曲面部120B1に替えて傾斜部を設定してもよい。
上壁部120Aはリクライニングロッド68のシート上方側を通るように配置されている。従って、前記「所定距離」とは、少なくともシートバックボード16の組付状態において上壁部120Aがリクライニングロッド68の上方を通る位置のことである。更に補足すると、この実施形態では、上述したように下帯104の上端部104Bがフック(係止部)106によって長孔102の周縁部108に係止される構成を採っているので、上壁部120Aは、フック106と干渉しない位置からシート前方側へ延出されている。また、この位置に上壁部120Aが立設されることにより、長孔102を形成したことによる剛性低下分を補うメリットが得られる。但し、下帯104の上端部104Bをフック106を使って係止する構成を採らなければ、長孔102自体を廃止することもでき、そのようなボード本体の下端部にロアサポート部120を形成してもよい。
また、前壁部120Bはリクライニングロッド68のシート前方側を通るように配置されている。なお、前壁部120Bを構成する曲面部120B1はリクライニングロッド68の外周面に沿って同心円状に配置されている。また、垂直部120B2も、曲面部120B1とリクライニングロッド68の外周面との離間距離と略等しい距離だけリクライニングロッド68の外周面から離間して配置されている。
さらに、シートバックパッド18のパッド中央下部64の裏面側には抉り部122が形成されており、この抉り部122にロアサポート部120の前壁部120Bが収容されている。但し、ロアサポート部120の前壁部120Bがパッド中央下部64と干渉しない場合は抉り部122を形成する必要はない。
なお、上述したロアサポート部120は、ボード本体40の下端部に一体に形成されているが、これに限らず、ロアサポート部120をボード本体40とは別個に製作し、熱溶着等によってボード本体40に一体化するようにしてもよい。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
上記構成の車両用シート10では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38を一体に形成したシートバックボード16を備えている。そして、このシートバックボード16を金属製のシートバックフレーム14に車両前方側から嵌合させる。具体的には、左右の連結固定部50が左右のサイドフレーム26に車両前方側から嵌合され、この状態で各連結固定部50の外側側壁50Bが各サイドフレーム26にシート幅方向外側から固定される。その後、シートバックパッド18がシートバックフレーム14に車両前方側から装着され、更にカバー20がシートバックパッド18に被せられる。カバー20には予め縦方向取付部材22及び横方向取付部材24が縫製により予め固定されており、カバー20をシートバックパッド18に被せながら縦方向取付部材22、横方向取付部材24を対応する縦方向スリット72及び横方向スリット70に挿入して縦向き樹脂爪部58、横向き樹脂爪部60にそれぞれ係止させる。さらに、カバー20の外周係止部80をバックボード部36の係止部42に係止させていくと共に、下帯104に取り付けられたフック106を長孔102の周縁部108に係止させる。その後、カーペット110の折り返し部110Bをボード本体40にクリップ112及びスペーサ114を用いて取り付ける。
上記の如くして組み立てられたシートバック12はシートクッション11及び図示しないヘッドレストが取り付けられて車両用シート10とされる。乗員が車両用シート10に着座すると、カバー20及びシートバックパッド18を介してバックバネ部38にシートバック後方側への荷重が入力される。このため、下側バックバネ本体部48及び上側バックバネ本体部54が荷重作用方向であるシートバック後方側へ撓み変形する。また、このときの荷重は、連結固定部50より左右のサイドフレーム26に伝達されるため、サイドフレーム26から車両前方側への反力が発生する。
このように乗員からバックバネ部38に荷重が入力されると、自身は撓み変形してシートバック12のクッション性の確保に寄与し、荷重そのものは左右のサイドフレーム26に伝達して左右のサイドフレーム26で支持する。その結果、シートバック12のクッション性能が充分に確保される。また、バックバネ部38は樹脂製とされてバックボード部36に一体に設けられているので、バックバネ部38を金属製のシートバックスプリングで構成する場合に比べて、部品点数及び組付工数が削減される。その結果、本実施形態によれば、シートバック12のクッション性能を充分に確保することができ、しかも更なる軽量化及び低コスト化を図ることができる。
ここで、本実施形態では、シートバックボード16のボード本体40の下端部に、リクライニングロッド68のシート前方側に離間して配置されかつリクライニングロッド68に沿って延在する樹脂製のロアサポート部120を一体に形成した。このため、シートバックボード16の両側部である左右の下側連結固定部50がシートバックフレーム14の左右のサイドフレーム26に固定されて、車両用シート10が構成された際には、着座乗員の骨盤がロアサポート部120によって支持される。なお、ロアサポート部120に伝達された荷重はシートバックフレーム14に伝達されて支持される。このようにロアサポート部120が着座乗員の骨盤とリクライニングロッド68との間に「当て面」として介在されることにより、着座乗員の骨盤の後方側の剛性が高くなる。このため、着座乗員の骨盤に対する支持反力が得られ、これにより着座乗員の車両用シート10への座り心地性能が改善される。しかも、上記バックボード部36及びロアサポート部120はいずれも樹脂製とされているので、板金製のサポート部材に比べて車両用シートの軽量化が図られる。その結果、本実施形態に係るシートバックボード16及びこれを用いた車両用シート10によれば、軽量化を図りつつ着座乗員の座り心地性能を向上させることができる。
また、シートバックボード16の両側部である左右の下側連結固定部50がシートバックフレーム14の左右のサイドフレーム26に対してシート前方側から嵌合可能な平断面形状に形成されている。このため、シートバックパッド18をシートバックフレーム14に組付ける前に、シートバックボード16をシートバックフレーム14にシート前方側から組付けることができる。そして、シートバックボード16をシートバックフレーム14に組付けると同時に、ロアサポート部120がリクライニングロッド68のシート前方側に配置される。従って、ロアサポート部120を設けたことによって車両用シート10の組付工程が増加することはない。その結果、本実施形態によれば、車両用シート10の組付工数を増やさずに上記効果を得ることができる。
加えて、例えば、リクライニングロッドのシート下方側を通ってシート前方側に延び、更にリクライニングロッドのシート前方側へ曲がるロアサポート部があったとする。この場合、シートクッション11のパッド厚を確保しようとすると、シートクッション11を下げる必要が生じる。しかし、そのようにすると、後席乗員の足入れ性が悪化する。これに対し、本実施形態では、リクライニングロッド68のシート上方側を通って上壁部120Aがシート前方側へ延びるので、そのような不具合は生じない。従って、本実施形態によれば、後席乗員の足入れ性を良好に保ちつつ、軽量化と着座乗員の座り心地性能の向上の両立を図ることができる。
また、本実施形態では、左右の下側連結固定部50の下端部間に樹脂製の下側バックバネ本体部48が一体に設けられるので、金属製のSバネを使う場合に比べて、軽量化になると共に組付工数が削減される。その結果、本実施形態によれば、車両用シート10の軽量化及び組付工数削減によるコスト削減を図ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、図5及び図6を用いて、本発明に係るシートバックボード及びこれを用いた車両用シートの第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図5及び図6に示されるように、この第2実施形態では、左右の下側連結固定部50の内側側壁50Aの下端部間に、ロアサポート部130が架け渡されている。ロアサポート部130は帯状に形成されており、最下段に配置された下側バックバネ本体部48に対して略平行に配設されている。また、ロアサポート部130は、上部130Aは平板状に形成されているが、リクライニングロッド68とシート前後方向に対向する下部130Bは湾曲した形状に形成されている。
(作用・効果)
上記構成によっても、前述した第1実施形態と同様の作用効果が得られる。さらに、本実施形態によれば、以下の作用効果が得られる。すなわち、ロアサポート部130がシートバックボード16の左右の下側連結固定部50間に架け渡されるようにシート幅方向に沿って配置されているため、ロアサポート部130に作用した荷重は左右の下側連結固定部50から左右のサイドフレーム26にそれぞれ伝達されて支持される。よって、本実施形態によれば、着座乗員の骨盤に対する支持剛性を更に向上させることができるというメリットがある。
なお、上述したロアサポート部130は、下側連結固定部50の下端部間に一体に形成されているが、これに限らず、ロアサポート部130を下側連結固定部50とは別個に製作し、熱溶着等によって下側連結固定部50に一体化するようにしてもよい。
〔上記実施形態の補足説明〕
上述した実施形態では、樹脂製のバックボード部36に樹脂製のバックバネ部38を一体に形成したが、これに限らず、樹脂製のバックボード部に樹脂製のバックバネ部を一体的に設けてもよい。すなわち、バックボード部とバックバネ部とを別々に製作してから両者を溶着等により一体化するようにしてもよい。さらに、バックバネ部を構成するバックバネ本体部と連結固定部とを別部品として製作してから溶着等により一体化するようにしてもよい。更に補足すると、上述した実施形態では、下側連結固定部50をバックバネ部38側の構成要素として説明したが、下側連結固定部50をバックボード部36側の構成要素と捉えても、そのように解釈すること自体は一向に差し支えない。なぜなら、シートバックボードの完成品の状態では、連結固定部という構成要素をバックバネ部側に含めるか、それともバックボード部側に含めるかは、区分けをどのようにするかの問題に過ぎないからである。
また、上述した実施形態では、ロアサポート部120、130自体にリブ等の補強部が設定されていなかったが、ロアサポート部120、130自体では要求される支持剛性が得られない場合は、リブ等の補強部を設定したり、板厚を厚くする等してもよい。
さらに、上述した実施形態では、前席シートである車両用シート10を例にして説明したが、これに限らず、3列シートの2列目シートに対して本発明を適用してもよい。
10 車両用シート
14 シートバックフレーム
16 樹脂バネ一体バックボード(シートバックボード)
18 シートバックパッド
20 カバー
26 サイドフレーム
36 バックボード部
48 下側バックバネ本体部(バックバネ本体部)
50 下側連結固定部(バックボード部の両側部)
120 ロアサポート部
120A 上壁部
120B 前壁部
130 ロアサポート部

Claims (7)

  1. シートバックフレームの背面側に配置されると共にシートバックフレームが備える左右のサイドフレームに両側部が固定される樹脂製のバックボード部と、
    このバックボード部の下端部側に一体又は一体的に設けられ、前記左右のサイドフレームの下端部間に架け渡されるリクライニングロッドのシート前方側に離間して配置されると共にリクライニングロッドに沿って延在された樹脂製のロアサポート部と、
    を備えたシートバックボード。
  2. 前記両側部は、前記左右のサイドフレームに対してシート前方側から嵌合可能な平断面形状を有している、
    ことを特徴とする請求項1記載のシートバックボード。
  3. 前記ロアサポート部は、前記バックボード部の本体部の下端部側から前記リクライニングロッドのシート上方側を通ってシート前方側に延びる上壁部と、この上壁部の前端部からシート下方側へ曲がって前記リクライニングロッドのシート前方側に配置される前壁部と、を備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシートバックボード。
  4. 前記ロアサポート部は、前記両側部間に架け渡されるようにシート幅方向に沿って配置された部材として構成されている、
    請求項2記載のシートバックボード。
  5. 前記両側部間には、シート幅方向に沿って配置されると共にシート後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向へ撓み変形可能に形成された樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられている、
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のシートバックボード。
  6. 前記シートバックフレームと、
    前記シートバックフレームに固定された請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のシートバックボードと、
    前記シートバックボードの前面側に配置されたシートバックパッドと、
    前記シートバックパッドの表面を覆うカバーと、
    を有する車両用シート。
  7. 前記シートバックボードが備えるバックボード部の両側部間には、シート幅方向に沿って配置されると共にシート後方側への荷重が作用することにより荷重作用方向へ撓み変形可能に形成された樹脂製のバックバネ本体部が一体又は一体的に設けられている、
    請求項6記載の車両用シート。
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