JP2656515B2 - 捻れ防止ダンパの取付装置 - Google Patents

捻れ防止ダンパの取付装置

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JP2656515B2 JP30567287A JP30567287A JP2656515B2 JP 2656515 B2 JP2656515 B2 JP 2656515B2 JP 30567287 A JP30567287 A JP 30567287A JP 30567287 A JP30567287 A JP 30567287A JP 2656515 B2 JP2656515 B2 JP 2656515B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は架空送電線のねじりを防止するため、送電線
に取付けるダンパの取付装置に関する。
〔従来の技術〕
架空送電線に雪が付着すると、送電線の切断や送電線
のねじりを生ずる。そのねじりの防止手段として、送電
線に所定間隔でダンパと称するものを設置する。このダ
ンパは一つの鉄塔間(間隔は約400m)に3つ程度設置さ
れる。
このねじり防止ダンパは、「電線要覧 裸線・付属
品」1986年版 古河電気工業株式会社発行の第332頁や
第359頁に記載のように、送電線の外面を把持する把持
具と、この把持具の下部に取付けた重錘とからなる。
この把持具は、前記第332頁や実開昭60−3113号公報
に示すように、重錘を吊下げたクランプ本体と、このク
ランプ本体の上端に回動自在に結合されており、送電線
を押えるクランクキャップと、クランプキャップの下部
とクランプ本体との間に配置され、両者を拡げるように
作用する圧縮ばねと、クランプキャップの下部とクラン
プ本体とを貫通していてクランプ本体に係合しているフ
ック棒と、このフック棒の先端に取付けられており、前
記圧縮ばねを強圧状態と非強圧状態とに切換える偏心カ
ムとからなっている。偏心カムを施工治具で強圧状態の
位置に回動させることにより、把持具は送電線を把持す
る。
尚、ダンパを送電線に取付けるに当っては、送電線に
アーマロッドを巻付けておき、これに把持具を取付ける
ようにしている。(前記便覧の第304頁に示されてい
る) 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記ねじれ防止ダンパの取付は、人が送電線に宙吊り
状態になって手作業で行っており、大変な難作業であ
る。ねじれ防止ダンパの自重も相当にあり、取付けると
き誤って落下させる危険性もある。
本発明の目的は、送電線へのダンパの取付けを機械で
容易に、確実に行えるようにすることにある。
〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、送電線を走行する走行装置と、捻れ防止ダ
ンパを送電線への取付状態の姿勢で支持する支持手段
と、該支持手段を昇降させる昇降手段と、前記ダンパの
偏心カムに係合可能であって、該偏心カムの操作方向に
回動可能な操作具と、該操作具を回動させる操作手段と
からなることを特徴とする。
〔作用〕
支持手段にダンパを載せて係合具をダンパの偏心カム
に係合させたならば、送電線を走行させる。対象のアー
マロッドまで走行すると、昇降手段を用いてダンパのク
ランプ穴を送電線の位置に対応させ、次に操作手段を用
いて操作具を回転させることにより、ダンパを送電線に
クランプさせるものである。
〔実 施 例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第17図により説明
する。
第1図、第4図、第10図、第12図はダンパを載せた状
態の図である。第2図には駆動部10及び取付機50等を示
していない。第9図にはエアーシリンダ73を示していな
い。
先ず、対象とするダンパ10の構成について、第13図〜
第17図により説明する。ダンパ10は送電線1に巻付けた
アーマロッド2を把持するようになっている。ダンパ10
は、公知のように、アーマロッド2を把持する把持具11
と、この把持具11の下端の両側に固定した重錘25,25と
からなる。2つの重錐25,25は把持具11の下端を水平に
貫通したロッド26の両端に取付けている。公知のように
ロッド26は重錘25を弾性支持している。重錐25,25は送
電線1の真下に平行に設置している。クランプ本体12を
かしめてロッド26を固定している。
把持具11は、重錘25,25を固定したクランプ本体12
と、このクランプ本体12の上端のヒンジ部にピン13で回
動自在に取付けたクランプキャップ14と、クランプキャ
ップ14の下部をクランプ本体12に押付けるためのフック
棒15及び偏心カム16等からなる。ピン13は送電線1に平
行である。
フック棒15はクランプ本体12とクランプキャップ14と
を貫通している。フック棒15の先端15aはT状に半径方
向に突出してフックとなっている。この端部15aを軸方
向から見ると直方形である。一方、フック15aが貫通す
るクランプキャップ14の穴14cは水平方向に長い長方形
である。このため、フック棒15のフック15aをクランプ
キャップ14の穴14cに通した後、90度回転させると、フ
ック棒15は抜けない。14dはクランプキャップ14に設け
た回り止めである。
フック棒15には先端側15aから圧縮ばね18、圧縮ばね1
9、座金20、そして偏心カム16が取付けてある。これら
はクランプのための連結具を構成する。圧縮ばね18と圧
縮ばね19との間にはクランプ本体12が介在する。この組
立てを説明すると、先ず、圧縮ばね18のみを通したフッ
ク棒15を第16図においてクランプ本体12の右側からクラ
ンプ本体12の穴に通し、次に、フック棒15の先端側から
圧縮ばね19、座金20を通し、そして偏心カム16を取付け
るものである。圧縮ばね18はフック15aから抜けること
はない。圧縮ばね18はクランプキャップ14に接触でき
る。
尚、第16図の実線の状態はダンパ10を送電線1に取付
けるために、クランプ本体12とクランプキャップ14とを
フック棒15で結合した状態を示している。想像線はフッ
ク棒15とクランプキャップ14との結合を外して、クラン
プキャップ14を拡げた状態を示している。
偏心カム16はU状であり、フック棒15の先端にピン17
で介動自在に取付けられている。偏心カム16はピン17か
ら座金20に接する面16aまでの距離を徐々に変えて設け
ている。16bはU状の底部に設けた穴であり、把持具11
をクランプさせる際に施工ピン85を差込む穴である。偏
心カム16を上方から下方に回動させると、把持具11はア
ーマロッド2をクランプする。この時、ピン17は水平方
向を向き、フック棒15のフック15aは垂直方向を向いて
いる。
ピン13の下部のクランプ本体12とクランプキャップ14
にはアーマロッド2をクランプするための円弧状のくぼ
み12a,14aがある。以下、このくぼみをクランプ穴12a,1
4aという。これは従来と同様である。
クランプ穴12a,14aの下部にはさらに大きな円弧状の
くぼみ12b,14bがある。以下、このくぼみを走行用穴12
b,14bという。この走行用穴12b,14bは、第16図の如く組
立てたダンパ10を取付装置に載せて送電線1を走行させ
るための穴である。このため、第16図の実線の状態(ダ
ンパ10を取付装置に載せた状態)で走行用穴12b,14bは
アーマロッド2の外径よりも十分に大きく、さらに、送
電線同志を結合するスリーブの(図示せず)の径よりも
大きい。走行用穴12b,14bはフック棒15の上方に位置し
ている。第16図の状態からダンパ10を下降させると、ア
ーマロッド2はクランプ穴12a,14aに入る。
圧縮ばね19は従来と同様に偏心カム16の強圧縮位置を
保持させるためのものである。第16図の偏心カム16の位
置は非強圧縮位置である。圧縮ばね18はクランプ前にお
いて所定の走行用穴12b,14bを確保するためにクランプ
キャップ14をクランプ本体12に対して拡げるためのもの
である。圧縮ばね18のばね定数は圧縮ばね19のそれより
もはるかに小さい。
12e,12eはダンパを取付装置に載せるための基準座で
あり、クランプ本体12の下部の左右に設けている。基準
座12eはクランプ本体12と一体である。基準座12eはロッ
ド26と同芯状に設けている。基準座12eを軸方向から見
ると六角形である。六角形の2つの対向する辺は垂直方
向を向けている。
ダンパの構成は以上のとおりである。従来と異なる点
は、クランプ穴12a,12bと重錘25との間においてクラン
プ穴12a,12bに連通した走行用穴12b,14bを有すること、
圧縮ばね18を有すること、偏心カム16の操作方向が垂直
方向であること、垂直面を有する基準座12e,12eを有す
ること、である。
次に、取付装置の全体構成について第1図〜第4図に
より説明する。
第1図において、取付装置は、大別として、走行装置
30と、取付機50と、及びこれらを駆動する駆動部100と
からなる。
取付装置は電動式であり、駆動部100の制御装置101と
地上とは電源線と信号線とを一体としたケーブル(図示
せず)で接続している。走行装置30の故障時に取付装置
を引っ張るために、前記ケーブルには強度用のケーブル
も内蔵している。このケーブルは送電線1の転動するシ
ーブ(図示せず)で吊下げられている。
地上にはポータブルの発電機及び指令装置がある。指
令装置は取付装置の前進、後進、走行停止や、取付機50
の取付作業等を指令する。制御装置101は指令装置の指
令に基づいて各機器を駆動する。
制御装置101は走行装置30及び取付機50の各機器を制
御する制御回路を備えている。また、これらの機器の空
気機器を駆動するための電磁弁を内蔵している。103は
空気機器を駆動するためのエアーコンプレッサである。
取付装置は各機器等の動作状態を検出するための複数
のリミットスイッチを内蔵しているが、図示していな
い。
取付装置は走行装置30の3つのシーブ31,32,33を介し
て送電線1に載っている。シーブ31,32はフレーム35を
介してフレーム36に前後方向にイコライズ可能に取付け
てある。シーブ33はフレーム36に固定されている。シー
ブ31〜33は送電線1に取付けた難着雪リング(図示せ
ず)、アーマロッド(図示せず)やスリーブ(図示せ
ず)を通過可能である。
シーブ32とシーブ33との間のフレーム36の前後の点に
はズプロケット37,38を取付けている。一方のスプロケ
ット38はフレーム36に設置した電動式のギャードモータ
41で回転させられる。前後のスプロケット37,38にはク
ランプ装置40を介してチエン42がエンドレス状にかけて
ある。このため、モータ41の正逆の回転によってクラン
プ装置40は2つのスプロケット37と38との間を前進又は
後進する。クランプ装置40の移動範囲を実線と想像線で
示している。移動範囲はフレーム36に設置したリミット
スイッチの位置を変えることで変更できる。クランプ装
置40は送電線1の半径方向や前後方向に傾斜しないよう
にフレーム36に設けたガイド(図示せず)でガイドされ
ている。クランプ装置39はフレーム36に固定されてい
る。
クランプ装置39,40は公知のものと同様にエアーシリ
ンダ装置(図示せず)で送電線1をクランプする。それ
ぞれのクランプ装置39,40は送電線1の両側にそれぞれ
エアーシリンダ装置を設けている。
クランプ装置40で送電線1をクランプした状態(クラ
ンプ装置39はクランプしていない)で、モータ41に通電
してクランプ装置40を移動させれば、取付装置は走行す
る。クランプ装置40が移動したならば、クランプ装置39
でクランプし、次にクランプ装置40のクランプ状態を解
除し、次に、モータ41を逆転させてクランプ装置40を逆
方向に移動させる。クランプ装置40が送電線1をクラン
プした状態で第1図において左から右へ移動させれば取
付装置は左方へ移動(走行)し、逆に移動させれば逆方
向へ走行する。
フレーム36の前後の2点にはU状のフレーム45,45が
吊下げられている。一方のフレーム45の垂直部と他方の
フレーム45の垂直部とはフレーム46で連結されている。
一方のフレーム45の下部の水平部と他方のフレームの下
部の水平部とは2本のフレーム47で連結されている。こ
の2本のフレーム47を連結する座48の上にコンプレッサ
103や制御装置91を載置している。フレーム45,45は送電
線1の水平方向の一方側には無い。鉄塔に張った送電線
1の側方からこの取付装置を水平方向に移動すれば、シ
ーブ31〜33が送電線1の上方に位置する。次に下降させ
れば、シーブ31〜33が送電線1に載り、クランプ装置3
9,40は送電線1をクランプ可能となる。
尚、コンプレッサ103及び制御装置101、及び取付機50
の上面はクランプ装置の下面よりも下方にある。コンプ
レッサ103及び制御装置101の上面からシーブ31〜33の間
には、上記の如く送電線1を通すことができるように邪
魔物はない。
47,47は取付装置の取下げ金具であり、これを用いて
鉄塔に吊上げる。
次に、取付機50の構成を説明する。取付機50は2つの
シーブ31,32よりも前端側に突出して設置してある。取
付機50は、フレーム45の下部に水平部に固定した水平な
2本のフレーム51,51と、この2本のフレームを連結す
る2本のフレーム52,52と、フレーム45の垂直部に固定
した水平なフレーム53とからなるフレームに載ってい
る。このフレームはその他図示しない部材で強固に構成
してある。
取付機50は、送電線への取付状態の姿勢でダンパ10を
支持しておくための支持手段と、該支持手段を昇降させ
るための昇降手段と、ダンパ10の偏心カム16に係合可能
であって、該偏心カムの操作方向に回動可能な係合具
と、該係合具を回動させる操作手段と、からなる。
取付機50はそのベース55を2つのフレーム55に載せて
設置している。
次に、取付機50の詳細を第5図〜第13図により説明す
る。取付機50のベース55の上面には垂直座56が立設され
ている。垂直座56の上端はフレーム53に固定具(図示せ
ず)で固定されている。垂直座56の送電線1側の面には
2つのレール58,58を垂直方向に取付けている。2つの
レール58と58との間には一つのスクリューロッド59を立
設している。スクリューロッド59の下部はベース55回転
自在に固定されている。スクリューロッド59の下端はベ
ース55を貫通し、その端部にスプロケット61を取付けて
いる。ベース55の上面には電動式のギヤードモータ64を
設置している。ベース55を貫通したモータ64の軸にはス
プロケット62が取付けられている。スプロケット61と62
はチェン63で連結している。
スクリューロッド59は昇降座66のナット67に噛合って
いる。このため昇降座66はモータ64によって昇降する。
昇降座66はレール58に噛合っている摺動座68によって垂
直方向にのみ移動できる。
モータ64の運転によって、後述するように、昇降座66
は上、中、下の三段階の位置で停止する。上位置はダン
パ10を載せてアーマロッド2に向けて取付装置を走行さ
せる位置である。中位置は上位置よりも下方であって、
前記操作手段を操作してダンパ10をアーマロッド2にク
ランプさせる位置である。下位置は中位置よりも下方で
あって、ダンパ10をアーマロッド2にクランプした後、
操作手段をダンパ10から離脱させる位置であり、そし
て、取付装置を元の位置に向けて走行させる位置であ
る。
垂直座56や走行座66の上端の位置は、昇降座66を中位
置とした状態で、後述の回転台80を回転させても操作ピ
ン85の把手85bに当らない位置である。
以上の構成は前記昇降手段を構成している。
昇降座66の送電線1側の面にはダンパ10の基準座12e,
12eを支えるための支え台71,71を設けている。支え台71
は板状である。支え台71には基準座12eを支える凹状の
受座72を設けている。受座72の形状は基準座12eの形状
に対応している。それぞれの支え台71の外側の面には、
エアーシリンダ73とアーム74を設けている。アーム74は
ピン75を中心として回動する。アーム74の先端は他方の
支え台71側に向けて曲っている。このため、エアーシリ
ンダ73のロッドを突出させると、アーム74の先端が基準
座12eの上面に位置する。このため、ダンパ10の脱落を
防止できる。エアーシリンダ73は上下方向に回動自在に
支え台71に固定されている。
以上の構成が前記支持手段を構成している。
2つの支え台71,71の上部の間にはU状の回転台80を
軸受81,81を中心に垂直方向に回動自在に設けている。
回転台80のU状の底部の穴80aには操作ピン85を貫通さ
せている。操作ピン85の先端85aは偏心カム16の穴16bに
入ることができる。回転台80と先端85a側に固定したC
形止め輪86との間には圧縮ばね84を配置している。操作
ピン85の他端85bは大径であり、把手となっている。把
手85bを手で持って引張ると、圧縮ばね上84を縮めるこ
とができる。
把手85bと回転台80との間には装着自在なスペーサ88
を配置している。スペーサ88はU状であって、操作ピン
85に対して半径方向に移動させることができる。スペー
サ88を抜くと、操作ピン85の先端85aが偏心カム16の穴1
6aに入る。スペーサ88を差込むと、操作ピン85は穴16a
から抜ける。スペーサ88はチェン89で垂直座56に連結し
てある。
U状の回転台80の両端の軸80b,80cを支える軸受81,81
は支え台71,71の上端に設けた凹部71a,71aに挿入して固
定している。フレーム45側に突出する軸80cにはスプロ
ケット92を固定している。軸80cの下方の支え台71には
座93を介して電動式のギヤードモータ94を設置してい
る。支え台71と座93との間にはモータ94で回転するスプ
ロケット95がある。スプロケット95とスプロケット92は
チェン96で連結している。
モータ94の運転によって回転台80は、第5図,第6
図,第10図の如く斜め上方の位置と第11図の如く下方の
位置との2つの位置になる。斜め上方の位置は、ダンパ
10を載せて走行する位置であり、ダンパ10をアーマロッ
ド2にクランプさせるまでの位置である。回転台80を斜
め上方の位置から下方の位置に回転させると、操作ピン
85によって偏心カム16が回転して、ダンパ10がアーマロ
ッド2をクランプする。下方の位置は取付装置を元の位
置に向けて走行させる位置である。
以上の構成が前記操作手段を構成する。前記操作ピン
85は前記係合具に相当する。
次に、一つの鉄塔間に配置された送電線へダンパ10の
取付作業について説明する。
ダンパ10の取付作業の前に、ダンパ10の取付位置にア
ーマロッド2を取付ける。このアーマロッドは従来同様
に作業員が手作業で巻付けてもよいし、特願昭62−2498
18号に示すように送電線1を走行する巻付装置によって
巻付ける。アーマロッド2は一つの鉄塔間に約100m間隔
で3つ程度配置される。また、送電線1には公知の難着
雪リングを取付ける。この難着雪リングは特開昭58−18
2408号公報や特願昭62−29622号に示す取付装置によっ
て取付ける。難着雪リングは所定間隔で取付けられてい
る。
以上の作業の後に取付装置を走行させ、ダンパ10を取
付ける。ダンパ10は一方の鉄塔を基準として最も遠い位
置のアーマロッド2から取付けを開始し、順次、近傍の
アーマロッド2に取付ける。このため、取付装置は難着
雪リング及びアーマロッド2を走行できる。
取付装置を鉄塔上に持上げ、取付装置のシーブ31,32,
33を送電線1に載せる。取付機50がアーマロッド2側に
なるようにする。ダンパ10は一般に5kg以上あるので、
取付機50の近傍のシーブ(31,32)は2つにして輪重を
低下させている。このため、難着雪リングの上を走行し
ても、難着雪リングの脱落が少い。
次に、モータ64によって昇降座66を上位置に上昇させ
る。次に、モータ94によって回転座80を斜め上位置に上
昇させる。次に、把手85bを引張ってスペーサ88を差込
む。
次に、ダンパ10のフック棒15のフック15aをクランプ
キャップ14の穴14cから抜いて、クランプキャップ14と
クランプ本体12との間を拡げて、ダンパ10を送電線1の
上方から下降させる。クランプ本体12は回転座80側に向
いている。そしてクランプ本体12の基準座12e,12eを受
座72,72に入れる。これによって、ダンパ10は水平に保
持される。送電線1は走行用穴12b,14bに位置する。
次に、偏心カム16を持ってフック棒15のフック15aを
クランプキャップ14の穴14cに押込み、次に90度回転さ
せる。これによって、ダンパ10は第16図の状態になる。
偏心カム16の穴16bは斜め上方を向く。圧縮ばね18はク
ランプ本体12とクランプキャップ14との間隔を保持する
ので、走行中にクランプキャップ14が送電線1に接触す
ることがない。圧縮ばね18はフック棒15で支持されてい
るので、クランプキャップ14をフック棒15から外しても
脱落することがないものである。
次に、偏心カム16を手で上下方向に若干回転させて、
穴16bを操作ピン85の先端85aの方向に向ける。この状態
でスペーサ88を引抜いて、操作ピン85の先端85aを穴16b
に入れる。
また、エアーシリンダ73を動作させて、アーム74で基
準座12eを押える。
この状態で取付装置をアーマロッドに向けて走行可能
となる。走行開始に当って、取付装置のクランプ装置39
が二つの難着雪リングのほぼ中央に位置していることを
確認する。クランプ装置40のストロークは難着雪リング
の取付ピッチと等しいか、該取付ピッチの整数倍であ
る。このため、取付装置の走行の際にクランプ装置39,4
0が難着雪リングを把むことがない。
次に、鉄塔の作業者は地上の作業者に準備の完了を伝
達する。これによって、地上の作業者は指令装置を操作
して取付装置を対象のアーマロッド2に向けて走行させ
る。
取付機50がアーマロッド2に近ずくと、地上の作業者
は取付装置をインチング走行させる。ダンパ10のクラン
プ穴12a,14aがアーマロッド2の長さ方向のほぼ中央に
位置すると、走行を停止させる。地上の作業員は双眼鏡
で見て指令装置を操作する。
次に、モータ64を運転させてダンパ10を中位置に下降
させる。これによってアーマロッド2はクランプ穴12a,
14aに位置する。
次に、モータ94を運転させて回転台80,即ち操作ピン8
5を下方に向けて下降させる。これによって偏心カム16
が回転して強圧縮状態になり、ダンパ10はアーマロッド
2に固定される。
偏心カム16の回転によるダンパ10の反力は受座72の垂
直面で受ける。
次、エアーシリンダ73のロッドを後退させた後、モー
タ64を運転させて昇降座66、即ち回転台80を下位置まで
下降させる。偏心カム16の穴16bおよび操作ピン85は垂
直方向を向いているので、操作ピン85の先端85aは穴16b
から下方へ抜ける。
次に、モータ41を運転させて取付装置を逆走させ、鉄
塔に回収する。
取付装置を鉄塔に回収したならば、前記の作業を繰返
し、前回の作業でダンパを取付けたアーマロッドよりも
手前のアーマロッドへダンパを取付ける。
取付装置の各機器の運転の指令は、地上の作業員が指
令器を操作して行う。
取付装置を送電線1に載せるには、第3図において、
取付装置を左から右に移動させて行う。このため、作業
員は左側に位置していることが多い。取付機50の操作ピ
ン85の把手85bはこの左側に位置している。従って、作
業員はスペーサ88は偏心カム16への操作ピン85の操入を
容易に行えるものである。もちろん、操作ピン85の位置
は逆でもよい。
垂直座56は例えばエアーシリンダ73側にあってもよ
い。
クランプ本体12に対してクランプキャップ14を拡げる
ためにフック棒で支持した圧縮ばね18を用いている。こ
のため、圧縮ばね18の取付けを容易に行える。ねじりば
ねをピン13に同芯に設けて、クランプキャップ14を拡げ
るようにしてもよい。
上記実施例では、クランプキャップ14を拡げるための
圧縮ばね18をフック棒15に設置しているが、支え台71に
圧縮ばね18を設けてクランプキャップを拡げるようにし
てもよい。しかし圧縮ばね18をフック棒15に取付けた方
が、ダンパ10を取付機50に載せたとき、通過穴12b,14b
を確実に確保しやすい。
モータ64はフレー45の近傍に設置してもよい。
回転台80の回転の駆動源はエアーシリンダにすること
ができる。
ダンパ10を支え台71の受座72に載せたとき、ダンパ10
がモータ64側又は垂直座56側に傾く場合は、基準座12e
よりも上方のクランプ本体に接触する部材を支え台71に
設ける。
クランプ穴及び通過穴を構成するクランプ本体12の一
部に基準座を設けてダンパ10を支持しているので、クラ
ンプ穴及び通過穴の位置を確実に定めることができる。
スペーサ88で操作ピン85の後退位置を固定しているの
で、その構成を簡単にできると共に、操作ピンの先端85
aが偏心カム16に係合しているか否かを目視で容易に確
認できるものである。操作ピン85を回転させることによ
ってその後退位置を固定させることもできる。
偏心カム16に係合する操作ピン85の形状は偏心カム16
に対応して設ける。
上記実施例では、操作ピン85を上方から下方に向けて
回転させることによりクランプさせるようにしている。
2つの重錘25,25の間の下方には邪魔物がないので、操
作ピン85を下方に回転させた後、昇降座66を下降すれ
ば、操作ピン85を偏心カム16から抜くことができる。従
って、構成を簡単にできる。特に、操作ピン85の下降は
モータ64で行うことができるので、構成をより簡単にで
きるものである。
基準座12e、受座72には垂直面があるので、偏心カム
を操作する際の反力とすることができる。
偏心カムを水平方向に回転させることによりクランプ
するように構成したダンパの場合について説明する。こ
の場合は、操作ピンを水平方向に回転させる。回転させ
てクランプした後、操作ピン又は取付装置を操作ピンが
偏心カムから抜けるように送電線に平行に移動させる。
次に操作ピンを下降させる。次に、走行を可能とする。
上記実施例は偏心カムを用いたものであるが、ナット
をフック棒の先端に締付けるようにしてもよい。この場
合はナットの締付けが終了したら、ナットに回転させる
スパナをナットから離れる方向に移動させる。
〔発明の効果〕
発明によれば、送電線へのダンパの取付を機械で容易
に確実に行えるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のダンパ取付装置の正面図、
第2図は第1図の2−2断面図、第3図は第1図の右側
面図、第4図は第1図の4−4断面図である。 第5図は本発明の一実施例のダンパ取付機の正面図、第
6図は第5図の背面図、第7図は第5図の左側面図、第
8図は第5図の平面図、第9図は第5図の9−9断面図
である。 第10図はダンパを載せた状態の本発明の一実施例のダン
パ取付機の正面図、第11図は第10図の状態から送電線へ
のダンパの取付けを完了した状態のダンパ取付機の正面
図、第12図は第10図の平面図、第13図は第10図の13−13
断面図である。 第14図は本発明の一実施例のダンパを送電線に取付けた
状態の正面図、第15図は第14図の右側面図である。 第16図は本発明の一実施例のダンパの側面図、第17図は
第16図のクランプキャップの側面図である。 1……送電線、2……アーマロッド、 10……ダンパ、12……クランプ本体、 14……クランプキャップ、12a,14a……クランプ穴、12
b,14c……通過穴、12e……基準座、15……フック棒、16
……偏心カム、 18,19……圧縮ばね、25……重錘、 30……走行装置、50……ダンパ取付機、 64,94……モータ、58……ガイドレール、 59……スクリューロッド、 61,64,92,95……スプロケット、 63,96……チェン、66……昇降座、 71……支え台、72……受座、73……エアーシリンダ、80
……回転座、84……圧縮ばね、85……操作ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 健 山口県下松市大字東豊井794番地 株式 会社日立製作所笠戸工場内 (56)参考文献 特開 平1−69211(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端に重錘を備えたクランプ本体と、 該クランプ本体の上部に水平なピンで回動自在に連結さ
    れ、前記ピンの下方で、前記クランプ本体との間に空間
    を有するクランプキャップと、 該クランクキャップの下部に、該クランクキャップから
    前記クランプ本体側に抜けないように取り付けられ、前
    記クランプ本体を水平方向に貫通した棒と、 該棒の先端に回転自在に取り付けた偏心カムと、 該偏心カムと前記クランプ本体との間、および前記クラ
    ンプ本体と前記クランプキャップとの間にそれぞれ配置
    した圧縮ばねと、からなり、 前記クランプ本体と前記クランプキャップには、両者の
    対向面に対象物の送電線を挟む面があり、その下部に上
    部の挟む面の凹部よりも大きな凹部があり、 前記偏心カムは、前記圧縮ばねを圧縮しない状態で、前
    記クランプキャップから前記クランプ本体を見た場合に
    前方に水平方向の穴を備え、該偏心カムの回転方向であ
    って、前記穴のある面に直交する面に平坦な面を有し、 かかる捻れ防止ダンパを送電線への取付状態の姿勢で支
    持する支持手段と、 該支持手段を備え、該支持手段に前記捻じれ防止ダンパ
    を支持した状態で送電線を走行する走行装置と、 前記走行装置に設置されており、前記支持手段を昇降さ
    せる昇降手段と、 前記支持手段に設置されており、前記偏心カムの前記穴
    に係合するものであって、前記偏心カムを下方に回動さ
    せる操作ピンと、 前記支持手段に設置されており、前記走行装置が前記送
    電線の所定の位置に位置した状態であって、前記昇降手
    段で前記捻じれ防止ダンパを上昇させた状態において、
    前記操作ピンを回動させる操作手段と、 からなる捻れ防止ダンパの取付装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記昇降
    手段は前記支持手段を垂直方向に3段階の位置で停止さ
    せるものであること、を特徴とする捻れ防止ダンパの取
    付装置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前記支持
    手段は前記ダンパのクランプ本体の下端部を支持する凹
    部を備えており、該凹部には前記クランプ本体の下端部
    の垂直面に接触する垂直面を有すること、を特徴とする
    捻れ防止ダンパの取付装置。
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