JP2655690B2 - レーダ装置を用いた物体の探索方法 - Google Patents

レーダ装置を用いた物体の探索方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁波を用いた測定対象物の空間的な探索
および捕捉に使用されるレーダ装置を用いた物体の探索
方法に係り、特に短時間探索および高精度捕捉に好適な
レーダ装置を用いた物体の探索方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
電波やレーザ光等の電磁波を用いて標的物体の空間的
な探索および捕捉を、短時間かつ高精度で行ないたいと
いうニーズがあり、従来から種々の検討がなされてい
る。
例えば、レーザレーダにより物標の方位を検出する方
法として、一旦、シヤープなビームによる物標捕捉に失
敗した場合に、レーザビームのビーム幅を拡げて物標を
再捕捉するようにして、二次元走査による時間のロスを
防止する方法がある。(特開昭50−107965号公報)。ま
た、目標捕捉動作としてまずビーム幅が広い主ビームを
用いて目標の初期推定位置の周辺を探索することによ
り、全探索領域を走査する時間を短縮する方法がある
(特開昭57−45477号公報)。さらに、光と電波の二種
類の電磁波を利用した従来例(実開昭62−83987号公
報)がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、標的物体の短時間探索および高精度
捕捉の双方については、必ずしも配慮されておらず、時
間もしくは精度のいずれか一方にのみ留意するに過ぎな
いという課題があつた。
本発明の目的は、短時間探索および高精度捕捉を両立
させることのできるレーダ装置を用いた物体の探索方法
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的すなわち短時間探索および高精度捕捉は、探
索には指向角の広い電波を用いたレーダを使い、捕捉に
は指向角の狭いレーザビームを用いるレーザレーダを組
み合わせてなるレーダ装置を使用することにより達成さ
れる。
上記課題を解決するために本発明に係るレーダ装置を
用いた物体の探索方法の構成は、中心に導波管を取付け
たパラボラアンテナと、前記導波管の送信軸上に配設し
た副反射鏡とからなるレーダ用パラボラアンテナと、こ
のレーダ用パラボラアンテナを駆動することができるア
ンテナ駆動制御装置と、前記導波管へ接続され、該導波
管を介して電波を送受信することができる電波送受信器
と、を有するレーダ装置を用いる物体の探索方法におい
て、このレーダ装置に、電波の波長の1/2以下の大きさ
の穴を、副反射鏡と導波管を貫通して一直線上に穿設
し、パラボラアンテナの反副反射鏡側の前記直線上にレ
ーザ用光学系を配設し、このレーザ用光学系を接続して
レーザ光送受信器を設け、先ず、このレーダ装置から電
波レーダーを送信して、物体の探索と捕捉を行い、しか
る後に、レーザ光を送信して、物体の探索と捕捉を行う
ようにしたものである。
より詳しくは、上記レーダ装置を用いた物体の探索方
法において、上記レーダ装置を、副反射鏡と導波管とを
貫通する穴の直径を、電波の波長1/2以下で、且つパラ
ボラアンテナの直径(レーザ光の波長/電波の波長)以
上にしたものである。
さらに詳細について以下に説明する。短時間探索を実
行するには、ビーム広がりの大きい電磁波を用いた探索
方法(言いかえれば、視野の広い探索方法)が有効であ
る。パルスレーダの場合、電波のパルスを送信する周期
は探索距離に依存して一定である。
第5図は、レーダの二次元走査方法の説明図である。
図中のSは、探索領域、円弧ビーム広がり角(Δθ)の
視野を表わし、第5図(a)は広がり角が小さい場合、
(b)は広がり角が大きい場合のラスタ走査方法(後
報)を模式的に表わしている。従つて、第5図に示すよ
うに同一の探索領域Sを探索するにはビーム広がり角Δ
θが大きい方が早く全面探索を終了できることがわか
る。この場合、ビーム広がり角Δθi(i=1,2)の間
にΔθ<Δθの関係があれば探索時間T1とT2とは以
下のようになる。
すなわち、ビーム広がりが だけ大きければ探索時間は だけ早くなると言える。ただし、ここでは、以下の式が
成立し、ΔθとD,λの関係を示している。ここで、視野
の重なり率(オーバラツプ率)は一定とした。
λはビームの波長、Dは平行ビーム時の直径である。
第6図は、ビーム広がり角Δθ,Dの関係を示す横断面
模式図である。
次に高精度な捕捉について述べる。
第7図は、ビーム広がり角(大,小)のレーダ一次元
走査図であり、41は物体、42はレーダの視野である。こ
れは第7図に示したようにビームの広がり角が小さな方
がより捕捉位置精度が向上できる事がわかる。
第8図は、ビーム重なり率(大,小)のレーダ一次元
走査図である。一般に位置精度は、ビームの広がり角Δ
θに反比例するため、第8図のようにビームの重なり率
を上げてもサンプル数が増えるだけで捕捉位置の精度
(または不確定性)は向上できない。
以上から明らかなように、短時間探索には広がり角の
Δθの大きなビーム、高精度捕捉には広がり角Δθの小
さなビームというように、相反する2つのビームが要求
される。この問題を解決するには、波長の長い電磁波
(電波)を探索用に、波長の短い電磁波(レーザ)を捕
捉用に使いわければ良いことがわかる。すなわち、物体
(目標)を発見するまでは通常のレーダで行い、発見後
の捕捉はレーザレーダに切換えて行なう方式とするわけ
である。
しかし、単にレーダとレーザレーダを組合わせただけ
ではうまく行かない。第9図にその例を示す。
第9図は、レーダとレーザレーダを分離して設置した
場合の側面略示図である。
第9図の構成は、24は、レーダのアンテナ、25は、レ
ーザレーダ用光学系、26は、レーダ用送受信器、27は、
レーザレーダ用送受信器である。また、レーダアンテナ
と、レーザレーダ用光学系との距離をL、レーダの仰角
θ、広がり角Δθ、レーザの仰角θ、広がり角Δ
θである。これはお互いに水平距離Lだけ離して、レ
ーダのアンテナ24とレーザレーダの送受用光学系25が設
置されたものである。電波およびレーザビームはビーム
の広がり角を持つため、両方のレーダで物体を探索,捕
捉できる領域は、第9図に示す点線の領域のみである。
そこで、この方式の場合どの程度の領域が同時に探索,
捕捉可能かを第10図を用いて求めて見る。
第10図は、レーダとレーザレーダの探索領域の重なり
を求める計算用の図である。この図において、θは仰
角、Δθはビームの広がり角、α,βは夫々、Δθ
Δθの重なり領域の下,上限点である。γは、θ
θの交点である。記号の下添字のRおよびLはそれぞ
れレーダおよびレーザレーダを示す。θは仰角、Δθは
ビームの広がりであり、最大の探索,捕捉領域は第10図
のα,βの間となる。レーダとレーザレーダの仰角の交
点はγは以下のようにして求められる。三角形の公式よ
り、 l/sin(π−θ)=L/sin(θ−θ) …(3) 式(3)よりレーダのアンテナ24(第9図)から交点
γまでの距離lが求まる。
従つて、式(4)より第10図で示したx−y座標系に
おける交点νの位置Pν(xν,yν)が式(5)のよに
得られる。
同様にしてレーダビームとレーザビームの広がりによ
る交点の位置Pα(xα,yα),Pβ(xβ,yβ)が求ま
る。
次にレーダビームの広がりについて第6図を用いて検
討する。ビームの広がり角Δθは式(8)で表わされ
る。
ここでλはビームの波長、Dは平行ビーム時の直径
で、レーダの場合はアンテナの直径を表わす。例えば、
電波の周波数fRを100GHz アンテナ直径DRを1m レーザの波長λを1.06μm(YAGレーザ) レーザビーム径DLを1.06mm とした場合、各々のビームの広がり角ΔθY,Δθは以
下のようになる。
となり、約3倍ビームの広がりが異なる。
式(3)から式(9)を用いて、第9図において、レ
ーダからの距離lが1km、レーダのアンテナ24とレーザ
レーダ用光学系の距離Lが10m、レーダの仰角θの場合について検討する。
θ=0.79252rad …(10) 従つて、第10図において式(9)と式(10)からそれ
ぞれの交点α,βの位置が求まる。
式(11)および式(12)から探索距離をdとすれば、 d=775.14m …(13) 以上から、レーダとレーザレーダを離して設置する方
式では両者のオーバラツプの距離dが限られてくるた
め、オーバラツプ領域が狭過ぎるのでこの方法は不適で
ある。
レーダとレーザレーダの視野のオーバラツプ領域を確
実に100%とするには、レーダの電波送信方向とレーザ
レーダのレーザ光送信方向とを一致させるような方法を
考えれば良い。これには、一般に指向性の良い(ビーム
広がり角Δθの比較的小さい)電波を出すためには、第
6図でも示したように副反射鏡を用いるパラボラアンテ
ナが用いられているが、第2図(詳細後報するが、第2
図は、本発明の一実施例の場合で、レーダ電波とレーザ
レーダの光軸が同軸である。)に示すように副反射鏡の
中央にレーザビームが通過できる穴をあけて、ここを通
してレーザ光を送信してやればレーダとレーザレーダの
視野は100%にできる。すなわち、レーダの視野の中に
レーザレーダの視野が完全に入るわけである。
ただし、この時注意しなければならないのは、副反射
鏡にあけた穴の存在によりレーダで用いる電波を乱さな
いことである。これは、電波の導波管に穴をあけて副反
射鏡までレーザ光を導く場合にも言えることである。レ
ーザ光のみを通し、電波を通さないためには以下の条件
が成立すれば良い。
ここで、DLはレーザビームの直径、λはレーダで使
用する電波の波長である。従つて、式(14)を十分に満
足できるような穴なら電波が存在する部分にあけても、
何ら電波に影響を与えないのである。レーダ用電波の波
長λとしては、現在開発途上にあるものとしてミリ波
があげられる。これは波長のオーダがmmであり、通常レ
ーザレーダに使用されるレーザ光の直径は1mm程度のた
め、上式はほぼ成立すると考えて良い。この方式をとれ
ば、たとえレーザ光と電波の送信方向がずれたとして
も、レーザ光の視野は電波の視野の外に出る可能性はか
なり低くなり、使用上の問題はなくなる。さらにレーザ
光の視野が電波の視野内にあれば、レーダ用のパラボラ
アンテナと副反射鏡を反射レーザ光の集光路として利用
できる。電波の反射体は一般に金属膜が使用されてお
り、これらの反射体を鏡面仕上げをしておくことで反射
レーザ光の集光器にパラボラアンテナは成り得る。
また本方式の場合、レーザ光の送受信器をパラボラア
ンテナ自信に取付けておけば(すなわち、パラボラアン
テナの駆動機構(走査機構)の上に設置しておけば)レ
ーザ用の駆動機構は不要になり、第9図で示した場合に
比べて機構が簡単になる利点もでて来る。
〔作用〕
本発明のレーダ装置は、電波用のパラボラアンテナの
副反射鏡と導波管とに、電波の波長の1/2以下の穴をあ
けて、ここを通してレーザ光を電波の送信方法に重ねて
送信する。この方法を用いることにより、従来は困難と
されていたレーザレーダとレーダの視野の重ね合わせ
(レーザの視野がレーダの視野に含まれること)が可能
となつた。この結果、まず初めに視野の広いレーダによ
る物体の探索,発見の後に、視野の狭いレーザレーダに
よる物体の捕捉に切り換えることにより、短時間探索か
つ高精度捕捉することができる。この場合、レーザレー
ダによる探索の最中には、レーダは常に物体の捕捉状態
にある。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例によつて説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係るレーダ装置を示す
略示斜視図、第2図は、第1図に係るレーダ装置の要部
を示す模式図である。
第1図および第2図において、まず、レーダ装置の構
成につき概要を説明する。
本実施例に係るレーダ装置の構成は、中心に導波管33
を取付けたパラボラアンテナ32と、前記導波管33の送信
軸上に配設した副反射鏡31とからなるレーダ用パラボラ
アンテナ30と、このレーダ用パラボラアンテナ30を駆動
することができるアンテナ駆動制御装置38と、前記導波
管33へ接続され、該導波管33を介して電波を送受信する
ことができる電波送受信器37−1と、を有するレーダ装
置において、電波の波長の1/2以下の大きさの穴を、副
反射鏡31と導波管33とを貫通して一直線上に穿設し、パ
ラボラアンテナ32の反副反射鏡側の前記直線上にレーザ
用光学系40を配設し、このレーザ用光学系40と接続して
レーザ光送受信器37−2を設けたものである。
さらに、捕捉して説明を加える。レーダ装置で使用す
る電波の指向性を向上させるための副反射鏡31とパラボ
ラアンテナ32において、電波を送受する導波管33および
前記の副反射鏡31に電波の波長の半分よりも小さな径の
レーザ用の穴34をあけておき、ここを通してレーザ光35
を電波の送受信方向に合わせて送信するものである。送
受信電波および反射レーザ光36は前記のパラボラアンテ
ナ32および副反射鏡31で反射されて送信とは逆の径路
で、電波送受信器(37−1)およびレーザ光の送受信器
(37−2)に戻り反射物体の存在の有無を検出するのに
使用される。前記のパラボラアンテナ32は、アンテナ駆
動装置38により仰角および俯角の走査と回軸走査の二軸
走査により物体の探索と捕捉を行なうものである。この
二軸走査はアンテナ駆動装置38に接続されたアンテナ駆
動制御装置39による命令で実行される。
つぎに、動作について概要を説明する。
本発明の一実施例に示したレーダ装置(第2図)を用
いて、以下のような3種類の異つた場合の動作を行なつ
た(ただし、装置は第2図に示したものを用いた)。
(1)電波の送信軸とレーザ光の送信軸を一致させた場
合(第2図)。
(2)電波の送信軸とレーザ光の送信軸に若干のずれが
ある場合(第3図)。
(3)電波のみ送信し、レーザ光は発振せず、物体から
の光を受信する場合(送信軸は一致)(第4図)。
上記の各々の場合における動作の流れを総括して示し
たフロー線図が第15図である。ただし、上記(3)の場
合は、レーザ光は使用していない。
以下、(1)〜(3)の動作につき詳細に説明する。
(1)の場合は、第2図において、電波は、電波送受
信器(37−1)から導波管33を通して副反射鏡31で反射
させてパラボラアンテナ32に当て、再度反射させ探索領
域Sの方向に電波を送信する。探索領域Sからの反射電
波はパラボラアンテナ32で反射され副反射鏡31で再び反
射されて導波管33に入射して導波送受信器37−1で受信
され、物体の検出に使用される。一方、レーダによる物
体の探索,発見後にレーザレーダで物体の捕捉にあたる
レーザ光35は、レーザ光送受信器37−2で発振されレー
ザ用光学系40で電波の送信方向に合わせて、パラボラア
ンテナ32から送信される。この時レーザ光35は導波管33
と副反射鏡31に電波の界を乱さないようにあけられたレ
ーザ用の穴34を通して探索領域Sに向けられる。探索領
域Sの物体からの反射レーザ光は、電波の受信と同様に
パラボラアンテナ32と副反射鏡31で反射され導波管33に
あけられたレーザ用の穴34を通り、レーザ用光学系40を
介してレーザ光受信器37−2で受信され、物体の捕捉お
よび精密な位置決めに使用される。この場合の条件とし
ては、前にも述べたように以下の式が成立することであ
る。
Δθ<Δθ …(15) 上記式(14)〜(17)から すなわち、DLは式(14)による上限のほかに、下限につ
いても制限されることが示される。ただし、DLはレーザ
光の直径、Δθはレーザ光の広がり角、Δθは電波
の広がり角、λはレーザ光の波長、λは電波の波長
およびDRは電波の直径(一般的には、パラボラアンテナ
32の直径、すなわちアンテナ直径)である。
次にパラボラアンテナ32の走査方法について述べる。
例えば第7図または第8図に示したように一次元のみの
走査を考える。第7図,8図において、41は物体、42はレ
ーダの視野である。レーダの視野42に物体41が入つた時
にのみ電波送受信器37−1(第2図)で反射信号が得ら
れる。第7図または第8図では省略してレーザレーダの
視野は描いてなく、2次元走査も描いてない。2次元走
査の例を第5図に示す。第5図では探索領域Sの全面探
索を行なうのに、ラスタ走査を探用しているがこの走査
法以外の方法でも全面探索は可能である。第5図に示す
ラスタ走査とは、1回の信号送受信で探索できるのは円
弧(視野)の部分のみなので、2次元的広がりを有する
探索領域Sを全て探索するには、円弧を線状につなぎ、
帯状探索領域をつくり、これを並べて2次元領域をカバ
ーする方法である。レーダによる物体41の捕捉方法を第
11図に示す。第11図は、レーダを用いて物体を検出する
ための走査線図である。同図中の41は物体、42はレーダ
の視野である。この方法は一旦物体41を発見した後、そ
の物体41の位置の周辺で、使用電磁波の視野以下のピツ
チで詳細な走査を開始し、反射信号が得られなくなつた
時点で次のラインの走査に移る方式である。
レーダでの捕捉が終了すると、レーザレーダによる物
体41の発見と捕捉が開始される。本実施例では、電波の
伝播方向とレーザ光35(第12図)の伝播方向が一致して
いる例である。第12図は、電波レーザ光の光軸が一致し
ている場合のレーザ光による物体の探索走査図である。
同図中の41は物体、42はレーダの視野、44はレーザレー
ダの視野、45はレーザレーダの探索領域、46はレーダの
探索領域である。第12図の(a)のようになつた状態か
らレーザレーダの捕捉が開始されたとする。レーダの視
野42の中に必ず物体41が存在する保証(バツクアツプ)
があるため、レーザレーダの探索領域44は少なくて済
む。第12図(b)のようにパラボラアンテナ32を駆動し
てレーザレーダの視野44をレーダの視野42と一緒に走査
する。従つて、この時のレーダの探索領域46は(b)の
ようになり、必ず物体41を捕捉した状態が維持できる。
第13図は、レーザレーダを用いて物体を検出するための
走査線図である。同図中の44はレーザレーダの視野、46
のレーダの探索領域である。レーザレーダで物体41が発
見されると、前記第11図で説明したのと同じ手順を表わ
す第13図で示す捕捉状態に入る。
本実施例によれば、探索領域中の物体41を短時間内に
発見し、高い位置精度で捕捉できる効果がある。
つぎに(2)の場合の動作を、第3図を用いて説明す
る。
(1)の場合(第2図)との違いは、電波の伝播方向
50とレーザ光35の伝播方向がずれている場合である。
(1)の場合と同様に電波は電波送受信機37−1から導
波管33を通して副反射鏡31およびパラボラアンテナ32に
反射して探索領域に向かう。探索領域で反射された電波
は再度パラボラアンテナ32および副反射鏡31で反射され
導波管33を通つて電波送受信器37−1で受信され、物体
の検出に使用される。また、レーダによる物体の探索,
発見後にレーザレーダで物体の捕捉にあたるレーザ光35
は、レーザ光送受信器37−2で発振され、レーザ用光学
系40で電波の伝播方向50とわずかにずれて送信される。
この時レーザ光35は導波管33と副反射鏡31に電波の波長
の1/2以下の大きさにあけられた穴34を通して探索領域
に向けられる。探索領域の物体からの反射レーザ光は送
信の時とは異なり、パラボラアンテナ32と副反射鏡31と
で反射されて導波管33にあけられたレーザ用の穴34を通
つて、レーザ用光学系40を介してレーザ光受信器37−2
で受信され、物体の捕捉および精密な位置決めに使用さ
れる。この時前記の式(14)〜式(17)が成立すること
は言うまでもない。第14図は、電波とレーザ光の軸方向
が若干ずれている場合のレーザ光による物体の探索走査
図である。符号はすべて第12図と同一である。さらに第
14図で示すようにレーザレーダの視野44が100%レーダ
の視野42に含まれる条件が加えられる。
この時のパラボラアンテナ32の走査方法は(1)の場
合で示したのと同様に、まず、探索領域全面を走査し、
物体41からのレーダ反射信号を検出したら捕捉走査に入
り、レーダによる捕捉が終了した後にレーザ光35による
探査用走査を行ない発見の後にレーザ光35による捕捉走
査に入り、以後終了するまで同じ動作を繰返す。
この場合の例によれば、レーザ光35と電波の伝播方向
が異なつた場合でも、レーザレーダの視野44が100%レ
ーダの視野42にある限り、探索領域中の物体41を短時間
で発見し、高い位置精度で捕捉できる効果がある。
さらに、(3)の場合の動作は、第4図を用いて説明
する。
第4図は、上記(1),(2)の装置中(第2図)レ
ーザ送信器は用いず、物体からの光を受信する場合を示
す。(3)の場合は、レーザ光は特に用いず、物体から
の光をレーダのアンテナを用いて検出するものである。
この場合の動作は以下のようになる。すなわち、電波
は電波送受信器37−1で発生され導波管33を介して副反
射鏡31およびパラボラアンテナ32で反射されて電波の伝
播方向50に沿つてビームとなり探索領域に向かう。探索
領域で反射された電波は再びパラボラアンテナ32と副反
射鏡31で反射され導波管33を通つて、電波送受信器37−
1で受信される。一方光の方は、探索領域の物体からの
光または背景光をパラボラアンテナ32および副反射鏡31
を集光路として利用し集光させた後、導波管33に電波の
波長の1/2以下の大きさであけた光通過用穴34を通つて
光学系40を介して光受信器で受信される。また、前記の
副反射鏡31,パラボラアンテナ32,導波管33,電波送受信
器37−1、光学系40および光受信器37−2は一体となつ
てアンテナ駆動装置38に設置され、仰角,俯角走査およ
び回転走査をアンテナ駆動装置38に接続されたアンテナ
駆動制御装置39の命令により実行する。
この場合には光は受動的検出のみをするので、前の2
例で述べたような捕捉位置の精密な検出は行なわない。
従って、パラボラアンテナ32の走査は電波による探索お
よび捕捉走査のみであり、第7図,第8図および第11図
で示した走査だけである。
この場合の例によれば、レーダの視野42(第7,8,11
図)に光を放出するか吸収する物体がある限り、光でも
物体を検出できるため、物体の検出確率を向上できる効
果がある。
また、レーザ光を発振するに要する調整時間を節減す
ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、レーダ視野の中にレーザレーダの視
野を100%含ませることができるため、従来では困難と
されていた短時間探索および物体の精密な位置捕捉が、
視野の広いレーダ探索と物体発見後の視野の狭いレーザ
レーダによる探索と捕捉が短時間かつ高精度でおこなえ
る効果がある。
また、同一地点で、探索,捕捉作業ができるため、作
業効率は向上し、人件費の低減ができる。同時に、装置
の集約化による設備費,動力費の節減に寄与することに
なる。
以上要するに、短時間探索と高精度捕捉を両立させる
ことができるような標的物体の探索捕捉用のレーダ装置
を用いた物体の探索方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係るレーダ装置の略示斜視
図、第2図は、第1図に係るレーダ装置の要部模式図、
第3図は、本発明の装置の光軸がずれた場合の構成模式
図、第4図は、本発明の装置でレーザ光を用いない場合
の構成模式図、第5図は、レーダの二次元走査図、第6
図は、電波とレーザ光の広がり角を示す断面図、第7図
は、レーダの一次元走査図、第8図は、レーダの重なり
率を示す一次元走査図、第9図は、レーダとレーザレー
ダとを分離設置した時の伝播方向略示図、第10図は、レ
ーダとレーザレーダの探索領域の重なりを求める計算用
図、第11図は、レーダを用いて物体を検出するための走
査図、第12図は、レーダとレーザ光の軸が同軸の場合の
レーザ光による物体の探索走査図、第13図は、レーザに
よる物体の探索走査図、第14図は、レーダとレーザ光と
の光軸がずれた時のレーザレーダによる探索走査図、第
15図は、本発明のレーダ装置による探索,捕捉走査の動
作のフロー線図である。 〈符号の説明〉 24……レーダのアンテナ、25……レーザレーダ用光学
系、26……レーダ用送受信器、27……レーザレーダ用送
受信器、30……レーダ用パラボラアンテナ、31……副反
射鏡、32……パラボラアンテナ、33……導波管、34……
レーザ用穴、35……レーザ光、36……送受信電波および
反射レーザ光、37……送受信器、37−1……電波送受信
器、37−2……レーザ光送受信器、38……アンテナ駆動
装置、39……アンテナ駆動制御装置、40……レーザ用光
学系、41……物体、42……レーダの視野、43……電磁波
の視野、44……レーザレーダの視野、45……レーザレー
ダの探索領域、46……レーダの探索領域、50……電波の
伝播方向、S……探索領域、DR……レーダアンテナの開
口、DL……レーザビームの開口、Δθ……レーザビー
ムの広がり角、Δθ……レーザビームの広がり角、L
……レーダアンテナとレーザレーダ用光学系との距離、
l……レーダアンテナと両仰角交点との距離、θ……
レーダの仰角、θ……レーザレーダの仰角。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心に導波管を取付けたパラボラアンテナ
    と、前記導波管の送信軸上に配設した副反射鏡とからな
    るレーダ用パラボラアンテナと、 このレーダ用パラボラアンテナを駆動することができる
    アンテナ駆動制御装置と、 前記導波管へ接続され、該導波管を介して電波を送受信
    することができる電波送受信器と、 を有するレーダ装置を用いる物体の探索方法において、 このレーダ装置に、 電波の波長の1/2以下の大きさの穴を、副反射鏡と導波
    管を貫通して一直線上に穿設し、 パラボラアンテナの反副反射鏡側の前記直線上にレーザ
    用光学系を配設し、このレーザ用光学系を接続してレー
    ザ光送受信器を設け、 先ず、このレーダ装置から電波レーダを送信して、物体
    の探索と捕捉を行い、 しかる後に、レーザ光を送信して、物体の探索と捕捉を
    行う ことを特徴とするレーダ装置を用いた物体の探索方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレーダ装置を、反副射鏡と
    動波管とを貫通する穴の直径を、 電波の波長の1/2以下で、且つパラボラアンテナの直径
    (レーザ光の波長/電波の波長)以上にした ことを特徴とする請求項1記載のレーダ装置を用いた物
    体の探索方法。
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