JP2654554B2 - 超音波探傷装置 - Google Patents

超音波探傷装置

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JP2654554B2 JP1192741A JP19274189A JP2654554B2 JP 2654554 B2 JP2654554 B2 JP 2654554B2 JP 1192741 A JP1192741 A JP 1192741A JP 19274189 A JP19274189 A JP 19274189A JP 2654554 B2 JP2654554 B2 JP 2654554B2
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恵 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超音波探傷装置に係り、さらに詳しくは、傷
から反射したエコーの振幅曲線を簡単に素早くかつ正確
に作成し、これをCRT上に表示する機能を備えた超音波
探傷装置に関するものである。
[従来の技術] 鋼片、鋳造品あるいは鋼材の溶接部等を検査するにあ
たり、一般に超音波探傷装置を使用し、傷の深さ位置と
傷からの反射エコーの高さ関係を示す距離振幅特性曲線
(以下振幅曲線という)を作成し、これにより傷の状態
を検査する方法が行われている。
このような従来の超音波探傷装置には、 (1)距離振幅補正機能(DAC機能)のないもの(以下
第1の装置という) (2)振幅曲線を作成し表示するもの(以下第2の装置
という) (3)振幅曲線の変化に応じて受信振幅回路の増幅度を
増加減し、CRT上の信号高さが距離の変化にかかわらず
一定の振幅のものに補正するDAC機能をもったもの(以
下第3の装置という) などがある。
第1の装置では、CRT面上に着脱可能な透明板を設
け、その上に振幅曲線をプロットして表示している。第
3の装置は、補正誤差や温度などによる不安定性から使
用されることは少なく、第1の装置と同様にCRT面上に
振幅曲線をプロットして表示させることが多い。また第
2の装置では、探傷装置に付加された各種ツマミを操作
して、電気的にCRTに振幅曲線を作成表示させている。
次に、これらの装置における具体的な操作方法を第5
図,第6図により説明し、本発明が解決しようとする課
題について明らかにする。
(1)第1及び第3の装置の場合、 手順1.探傷装置の測定範囲等を、被検査材の板厚
(t)、探触子(A)の屈折角、その他の要因を考慮し
て校正する。
手順2.人工欠陥(B)に対して0.5スキップから探傷
し、最大エコーをとらえた位置で探触子(A)を固定
し、そのエコー高さがCRT上で80%になるように探傷感
度を調整すると共に、CRT面上に直接または透明板にエ
コー先端をプロットする。このとき必要に応じて探傷感
度を−6dB,−12dBと下げてエコー先端をプロットするこ
ともある(第5図aの位置)。
手順3.試験片を裏返して、人工欠陥(B)に対して1.0
スキップから探傷し、最大エコーをとらえた位置だ探触
子(A)を停止し、そのエコー高さの先端を手順2と同
様に、CRT面上に直接または透明板にプロットする。こ
のとき必要に応じて探傷感度を調整し、+6dB,−6dB,−
12dBなどの点をプロットする(第5図bの位置)。
手順4.手順3の操作を繰り返して、1.5スキップ,2.0ス
キップと探傷するのに必要な振幅曲線が作成できる測定
範囲まで、人工欠陥(B)からのエコー高さの最大エコ
ー点を求める(第5図c,dの位置)。
手順5.これらの求めた各点を、同一感度調整値別に直線
で結ぶ(第6図)。
(2)第2の装置の場合 前記(1)項の場合と同様に、CRT面上にプロットさ
れた距離に応じたエコー高さの先端を、探傷装置に付加
された各種ツマミを操作して、電気的信号によりCRTに
振幅曲線を作成表示する。この一般的手順例を次に説明
する(第7図参照)。
手順1.波形調整の高さ調整を操作して、波形が0.5スキ
ップのエコー高さプロット点に一致するよう調整する。
手順2.波形調整の起点1を操作して、0.5スキップのピ
ークエコー位置に合わせる。
手順3.波形調整の傾斜1を操作して、1.0スキップのエ
コー高さプロット点に一致するよう調整する。
手順4.波形調整の起点2を操作して、1.0スキップのピ
ークエコー位置に合わせる。
手順5.波形調整の傾斜2を操作して、1.5スキップのエ
コー高さプロット点に一致するよう調整する。
手順6.以下同様な操作を繰り返して必要な範囲の振幅曲
線を作成する。
[発明が解決しようとする課題] 第1及び第3の装置による方法は、CRT面上の表面に
直接振幅曲線を描くため、振幅曲線の描かれている表面
と、探傷波形が表示される内面との間に、ガラス板厚分
の距離があるため視差が生じ、プロットとエコー高さの
読みとに誤差を生じやすいという問題がある。また、透
明板に描く場合には、さらに視差が大きくなり、透明板
が動いてしまうと不正確になるなどの問題もある。
一方、第2の装置の方法によれば、CRT面上に電気的
信号によって振幅曲線を描くので視差は生じないが、上
記のように波形調整の高さ,起点,傾斜等、数種類のツ
マミを操作しなければならず、正確な振幅曲線を作成す
るには、煩わしい探傷装置の操作と、多くの調整時間を
要する等の問題がある。さらに、探触子を操作して最大
エコーをとらえる技術は熟練を必要とし、また片手で探
触子を操作し、もう一方の手で探傷装置の操作や、プロ
ットをする作業は容易ではないという問題もある。
本発明は、上記の課題を解決するべくなされたもの
で、ブラウン管上に振幅曲線を簡単に素早くかつ正確に
電気的に作成し、視差なく表示することのできる超音波
探傷装置を得ることを目的としたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る超音波探傷装置は、 (1)振幅曲線自動作成用の信号選択手段 (2)該信号選択手段からの信号で能動状態が形成され
たときに得られた最大エコー高さの位置と振幅とを自動
的に記憶・保持する記憶保持手段 (3)該記憶保持手段で求められた複数個の最大エコー
高さと位置を距離の近い順に整列し、ピーク点を結んで
基準となる振幅曲線を自動的に作成し、且つ前記自動的
に作成した基準の振幅曲線から任意設定可能な一定比で
求めた複数の振幅曲線を自動的に作成する振幅曲線作成
手段 を備えたものである。
[作 用] (1)の振幅曲線自動作成用の信号選択手段としての
例えばゲート回路を用いて1つのスキップでエコーが指
定範囲に亘って出現するようにする。このとき、探触子
を被検査材上で前後に走査させると、エコーの最大値は
包絡線上で変化する。(1)の手段の信号で能動状態が
形成された(2)の手段により得られたエコー高さが最
大のものの位置と振幅とを自動的に記憶し、保持する。
異なるスキップにおける最大のエコー高さを調査すると
きは、(1)の手段によって(2)の手段が能動状態を
形成するように設定するゲート信号を、そのスキップで
のエコーが出現する範囲に自動的に設定し直し、探触子
を前後に走査してそのスキップにおける最大エコー高さ
と位置を別のメモリエリアに記憶させる。そして、これ
らの操作を必要な測定範囲のスキップまで行なう。
各種のスキップにおける最大エコー高さと、そのエコ
ーが得られたときの位置(距離)のデータは、(3)の
手段で位置(距離)データの小さい順に自動的に並び換
えられ、各最大エコー高さの点を直線で結んだ基準とな
る関数(振幅曲線)を自動的に発生する。この関数信号
は増幅され、CRT上に探傷波形と共に表示される。
さらに、前記基準となる振幅曲線の最大エコーに対し
て例えば+6dB,−6dB,−12dB等の差を有して一定比で変
化する振幅曲線もこの(3)の手段で自動的に発生し、
増幅されてCRT上に表示される。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図,第3図
は第1図の補足説明図である。図において、1は超音波
探触子、2は受信増幅回路、3は検波回路、4は垂直増
幅回路、5はゲート回路、6はピーク値検出記憶回路、
7は関数発生回路、8は送信回路、9は同期信号発生回
路、10は水平掃引回路、11はCRTである。送信回路8で
発生した電気パルスは、超音波探触子1に加えられて超
音波パルスに変換され、被検査材中に入射される。欠陥
などから反射して来た超音波パルスは超音波探触子1で
受信され、電気信号となって受信増幅回路2に導かれ
る。そして受信増幅回路2で適当なレベルまで増幅さ
れ、さらに検波されて垂直増幅回路4を経て、CRT上に
探傷波形として表示される。
一方振幅曲線作成用の信号選択手段としての機能を有
するゲート回路5は、探傷装置全体の時間関係を制御す
る同期信号発生回路9からの同期信号を受けて、必要な
超音波エコーが受信される時間だけ回路を能動状態にす
る信号を自動的に出力する。ピーク値検出記憶回路6
は、ゲート回路5からの信号で能動状態にあるときの、
受信エコーの最大振幅値とそのときの位置(距離)を記
憶する。また、関数発生回路7では、複数(スキップ
毎)の最大エコー振幅と位置のデータから、位置データ
の小さい順に整列し、最大エコー高さを順に直接で結ぶ
関数を自動的に発生する。必要は場合は、この関数を基
準に+6dB,−6dB,12dB等の差を有して一定比で変化する
振幅関数も発生する。この関数発生回路7の出力信号
は、垂直増幅回路4でさらに増幅されてCRT11に表示さ
れる。例えば溶液部の探傷試験を行うときには、前記関
数を基準にして描いた+6dB,−6dB,−12dBの複数距離振
幅曲線で分けられたどの領域にエコー信号の頂点が入る
かによって、欠陥の評価判定を行っている。前記複数の
距離振幅特性曲線は、基準の振幅曲線に+6dB,−6dB,−
12dBというように2倍、1/2、1/4倍という任意設定可能
な一定比で求めた関係になっている。
第2図はピーク値検出記憶回路6をさらに具体的にし
たブロック図であり、検波回路3からの受信信号はAD変
換回路61でデジタル信号となり、レジスタ62で、ゲート
回路5からの信号により能動状態のときだけ出力にデジ
タル信号があらわれる。比較回路63では、エコー高さピ
ークメモリ65の内容と比較し、レジスタ62の内容の方が
大きいときは、データセレクタ64でレジスタ62の内容を
エコー高さピークメモリ65に記憶し、同時に最大エコー
を検知した位置データをカウント66から位置メモリ67に
ラッチする。そして、レジスタ62の内容の方が小さい場
合は、データセレクタ64はエコー高さピークメモリ65の
内容を再び記憶するだけであり、エコー高さピークメモ
リ65の内容は変わらない。このようにして、各スキップ
毎でエコーが出現する範囲に設定したゲート内の最大エ
コー高さと、位置データを検知記憶することができる。
第3図は関数発生回路7をより具体的にしたブロック
図である。CPU72はピーク値検出回路6からのエコー高
さとデータと位置データを読み込み、RAM71に記憶す
る。RAM71には複数のスキップでのエコー高さと位置デ
ータが記憶される。さらにCPU72では位置データの小さ
い順にデータを並びかえ、エコー高さのピークを直線で
結んだ関数が自動的に作成されて、関数メモリ75に記憶
される。カウンタ74で関数メモリの内容が次々と呼び出
され、その内容はDA変換回路76でDA変換されて振幅曲線
信号として自動的に出力される。ROM74はCPU72の動作の
プログラムを記憶しているメモリである。
以上は信号をデジタル化して処理した例であるが、回
路の働きの一部又は全部をアナログ信号で処理しても同
様の効果を発揮することができる。また電磁偏向CRTや
マトリクスLCDなどに表示する探傷装置などにおいて、C
PUのソフトウエアとしてプログラムの上で以上の動作を
達成することも可能である。
上記のように構成した本発明装置において、ゲート回
路5は第4図に示すように、1つのスキップでのエコー
が出現する範囲にわたってゲートを設定する。このとき
探触子1を被検査材上で前後に走査させると、エコーの
最大値は一点鎖線で示す包絡線上で変化する。ピーク値
検出記憶回路6は、探触子1を前後に走査等を行なって
最大エコー高さが得られたときの位置と振幅を自動的に
記憶する。異なるスキップでの最大エコー高さを調べる
ときは、ゲート回路5の設定をそのスキップでのエコー
が出現する範囲に設定し直し、前記と同様に探触子1を
前後に走査して、そのスキップにおける最大エコー高さ
と位置を別のメモリエリアに記憶させる。そして、これ
らの操作を必要な測定範囲のスキップまで行なう。
これらのいろいろなスキップにおける最大エコー高さ
と、そのエコーが得られたときの位置(距離)のデータ
は、関数発生回路7で位置(距離)データの小さい順に
並べ換えられ、各最大エコー高さの点を直線で結んだ関
数を自動的に発生する。この関数(振幅曲線)信号は垂
直増幅回路4で増幅され、CRT11上でエコー高さが80%
になるように調整されて探傷波形とともに表示される
(第6図参照)。さらに+6dB(第6図の曲線),−6
dB(第6図の曲線),−12dB(第6図の曲線)等の
任意設定可能な一定比に調整した振幅曲線もこの関数発
生回路7で発生し、垂直増幅回路4を経てCRT上に表示
される。そして、例えばJIS−Z−3060の規定に従う溶
接部の超音波探傷試験方法によって溶接部を探傷するに
は、前記関数を基準にして描いた+6dB,−6dB,−12dBの
複数距離振幅曲線で分けられたどの領域にエコー信号の
頂点が入るかによって、欠陥の評価判定を行っている。
[発明の効果] 以上のように、本発明に係る超音波探傷装置は、基準
となる振幅曲線と、この基準となる振幅曲線に対し任意
設定可能な一定比に調整した振幅曲線を自動的に作成し
探傷波形と共に表示する手段を用いたので、次のような
効果を得ることができる。
(1)JISZ3060などで溶接部の探傷などによく用いられ
る振幅曲線を容易に自動的に作成することができる。
(2)探触子を試験片の上で前後走査、首振走査等によ
り摺動させるだけで容易に最大エコー高さと位置を知る
ことができ、技量などの個人差の少ない正確な振幅曲線
を自動的に作成することができる。
(3)探傷波形と振幅曲線が同一CRT内面に表示される
ため、視差に起因する誤差がなくなり、写真撮影による
記憶の信頼性も増す。
(4)最大エコー高さと位置の検出は探傷装置内で自動
的に行なわれるため、操作者は探触子の扱いに専念でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロック図、第2図、
第3図は第1図のブロック図中の一部のさらに具体的な
構成例を示すブロック図、第4図は本発明における探触
子の操作方法及びゲート設定方法を示す説明図、第5
図、第6図は超音波探傷装置における振幅曲線作成例を
示す説明図、第7図は従来の別の振幅曲線作成方法の説
明図である。 1は超音波探触子、2は受信増幅回路、3は検波回路、
4は垂直増幅回路、5は振幅曲線作成用のゲート回路、
6はピーク値検出記憶回路、7は関数発生回路、8は送
信回路、9は同期信号発生回路、10は水平掃引回路、11
はCRT、12は一つのスキップで得られるエコー高さの包
絡線、13はゲート回路のゲート信号。
フロントページの続き (72)発明者 斉藤 興二 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社東京計器内 (72)発明者 佐藤 泉 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株 式会社東京計器内 (56)参考文献 特開 昭58−223750(JP,A) 特開 昭62−134556(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼片、鋳造品あるいは鋼材の溶接部等を超
    音波探傷する装置において、 (1)振幅曲線自動作成用の信号選択手段 (2)該信号選択手段からの信号で能動状態が形成され
    たときに得られた最大エコー高さの位置と振幅とを自動
    的に記憶・保持する記憶保持手段 (3)該記憶保持手段で求められた複数個の最大エコー
    高さと位置を距離の近い順に整列し、ピーク点を結んで
    基準となる振幅曲線を自動的に作成し、且つ前記自動的
    に作成した基準の振幅曲線から任意設定可能な一定比で
    求めた複数の振幅曲線を自動的に作成する振幅曲線作成
    手段 を備えたことを特徴とする超音波探傷装置。
JP1192741A 1989-07-27 1989-07-27 超音波探傷装置 Expired - Lifetime JP2654554B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS58223750A (ja) * 1982-06-23 1983-12-26 Hitachi Ltd 距離振幅補正装置
JPS62134556A (ja) * 1985-12-06 1987-06-17 Hitachi Ltd 超音波探傷装置

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JPH0357955A (ja) 1991-03-13

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