JP2654109B2 - 接着用ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents
接着用ポリオレフィン樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は接着用ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
詳しくは、α−オレフィンとアルケニルシランの共重合
体を含有する極性基含有ポリマー、金属などとポリオレ
フィンとの接着用ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
詳しくは、α−オレフィンとアルケニルシランの共重合
体を含有する極性基含有ポリマー、金属などとポリオレ
フィンとの接着用ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
〔従来技術〕 ポリオレフィンの特性を生かしさらにガスバリヤー性
等のポリオレフィンが元来持たない特性を付与する目的
で他の、特に極性基を含有するエチレン−酢酸ビニル共
重合体鹸化物(エバール)、ナイロン、ポリエステル等
の極性基を含有するポリマーと多層構造にするとか、ア
ルミニウム、鉄などの金属と多層構造にすることは広く
行われている。元来ポリオレフィンと極性基含有ポリマ
ーは相溶性が無いため、またポリオレフィンと金属はな
じみが悪いため、単に張り合わすだけでは接着せず、間
に接着用の樹脂を挟むことが行われている。この目的の
ためポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフトした重
合体を含有する樹脂組成物が利用されている。
等のポリオレフィンが元来持たない特性を付与する目的
で他の、特に極性基を含有するエチレン−酢酸ビニル共
重合体鹸化物(エバール)、ナイロン、ポリエステル等
の極性基を含有するポリマーと多層構造にするとか、ア
ルミニウム、鉄などの金属と多層構造にすることは広く
行われている。元来ポリオレフィンと極性基含有ポリマ
ーは相溶性が無いため、またポリオレフィンと金属はな
じみが悪いため、単に張り合わすだけでは接着せず、間
に接着用の樹脂を挟むことが行われている。この目的の
ためポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフトした重
合体を含有する樹脂組成物が利用されている。
ポリオレフィンに無水マレイン酸をグラフトした重合
体はポリオレフィンと極性基含有ポリマーとの接着性改
良に一定の効果を有するが、特にエバールとポリオレフ
ィンの接着用、あるいは金属との接着用などには未だ不
充分であり、また対金属用に利用する時には腐食性の問
題がありさらに接着性の改良された接着用の樹脂組成物
の開発が望まれていた。
体はポリオレフィンと極性基含有ポリマーとの接着性改
良に一定の効果を有するが、特にエバールとポリオレフ
ィンの接着用、あるいは金属との接着用などには未だ不
充分であり、また対金属用に利用する時には腐食性の問
題がありさらに接着性の改良された接着用の樹脂組成物
の開発が望まれていた。
本発明者らは上記課題を解決したポリオレフィンと他
の極性基含有ポリマーあるいは金属との接着性に優れた
樹脂組成物について鋭意探索し、本発明を完成した。
の極性基含有ポリマーあるいは金属との接着性に優れた
樹脂組成物について鋭意探索し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、遷移金属化合物と有機金属化合物か
らなる触媒を用いてα−オレフィンとアルケニルシラン
を共重合して得た共重合体とアルケニルシランを含有し
ないポリオレフィンからなり、該共重合体と該ポリオレ
フィンを全組成物中のアルケニルシラン単位が1wt%〜1
wtppmとなるように含有する接着用ポリオレフィン樹脂
組成物である。
らなる触媒を用いてα−オレフィンとアルケニルシラン
を共重合して得た共重合体とアルケニルシランを含有し
ないポリオレフィンからなり、該共重合体と該ポリオレ
フィンを全組成物中のアルケニルシラン単位が1wt%〜1
wtppmとなるように含有する接着用ポリオレフィン樹脂
組成物である。
本発明において用いるアルケニルシランとα−オレフ
ィンとを遷移金属化合物と有機金属化合物の存在下に重
合して得られるアルケニルシランとα−オレフィンの共
重合体については、米国特許第3,223,686号に開示され
ており、この共重合体が架橋ポリマーとして有用である
ことは同3,644,306号に示されているが接着用の樹脂組
成物用のポリマーとして有用であることは知られていな
い。
ィンとを遷移金属化合物と有機金属化合物の存在下に重
合して得られるアルケニルシランとα−オレフィンの共
重合体については、米国特許第3,223,686号に開示され
ており、この共重合体が架橋ポリマーとして有用である
ことは同3,644,306号に示されているが接着用の樹脂組
成物用のポリマーとして有用であることは知られていな
い。
本発明において共重合に用いるアルケニルシランとは
少なくとも一つのSi−H結合を有するものが好ましく用
いられ、例えば、ビニルシラン、アリルシラン、ブテニ
ルシラン、ペンテニルシラン、あるいはこれらのモノマ
ーのSi−H結合の1〜2個がアルキル基で置換された化
合物あるいは1〜3個のSi−H結合がクロルで置換され
た化合物などが例示できる。
少なくとも一つのSi−H結合を有するものが好ましく用
いられ、例えば、ビニルシラン、アリルシラン、ブテニ
ルシラン、ペンテニルシラン、あるいはこれらのモノマ
ーのSi−H結合の1〜2個がアルキル基で置換された化
合物あるいは1〜3個のSi−H結合がクロルで置換され
た化合物などが例示できる。
本発明においてα−オレフィンとしてはエチレン、プ
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
2−メチルペンテン−1あるいはこれらの混合物、さら
にはこれらと少量の炭素数のより多いオレフィンとの混
合物が例示される。
ロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、
2−メチルペンテン−1あるいはこれらの混合物、さら
にはこれらと少量の炭素数のより多いオレフィンとの混
合物が例示される。
本発明において用いうる遷移金属化合物と有機金属化
合物からなる触媒としては、上記米国特許に記載された
ものばかりでなく、その後開示された多くの性能が改良
されたα−オレフィンの重合用の触媒を支障無く使用す
ることができる。
合物からなる触媒としては、上記米国特許に記載された
ものばかりでなく、その後開示された多くの性能が改良
されたα−オレフィンの重合用の触媒を支障無く使用す
ることができる。
重合法としても不活性溶媒を使用する溶媒法によるの
が一般的であるが、塊状重合法、気相重合法も採用でき
る。ここで遷移金属化合物と有機金属化合物からなる触
媒としては、遷移金属化合物としてはハロゲン化チタ
ン、あるいはハロゲン化バナジウムが、有機金属化合物
として有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。
例えば四塩化チタンを金属アルミニウム、水素或いは有
機アルミニウムで還元して得た三塩化チタン又はそれら
を電子供与性化合物で変性処理したものと有機アルミニ
ウム化合物さらに必要に応じ含酸素有機化合物などの電
子供与化合物からなる触媒系、ハロゲン化バナジウム、
あるいはオキシハロゲン化バナジウムと有機アルミニウ
ムからなる触媒系、或いはハロゲン化マグネシウム等の
担体或いはそれらを電子供与性化合物で処理したものに
ハロゲン化チタン、あるいはハロゲン化バナジウム、オ
キシハロゲン化バナジウムを担持して得た遷移金属化合
物触媒と有機アルミニウム化合物、必要に応じ含酸素有
機化合物などの電子供与性化合物からなる触媒系、ある
いは塩化マグネシウムとアルコールの反応物を炭化水素
溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンなどの沈澱剤で処
理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必要に応じエス
テル、エーテルなどの電子供与性の化合物で処理しつい
でハロゲン化チタンで処理する方法などによって得られ
る遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要
に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からな
る触媒系等が例示される(例えば、以下の文献に種々の
例が記載されている。Ziegler−Natta Catalysts and P
olymerization by John Boor Jr(Academic Press)、J
ournal of Macromorecular Sience Reviews in Macromo
lecular Chemistry and Physics,C24(3) 355−385
(1984)、同C25(1) 578−97(1985))。
が一般的であるが、塊状重合法、気相重合法も採用でき
る。ここで遷移金属化合物と有機金属化合物からなる触
媒としては、遷移金属化合物としてはハロゲン化チタ
ン、あるいはハロゲン化バナジウムが、有機金属化合物
として有機アルミニウム化合物が好ましく用いられる。
例えば四塩化チタンを金属アルミニウム、水素或いは有
機アルミニウムで還元して得た三塩化チタン又はそれら
を電子供与性化合物で変性処理したものと有機アルミニ
ウム化合物さらに必要に応じ含酸素有機化合物などの電
子供与化合物からなる触媒系、ハロゲン化バナジウム、
あるいはオキシハロゲン化バナジウムと有機アルミニウ
ムからなる触媒系、或いはハロゲン化マグネシウム等の
担体或いはそれらを電子供与性化合物で処理したものに
ハロゲン化チタン、あるいはハロゲン化バナジウム、オ
キシハロゲン化バナジウムを担持して得た遷移金属化合
物触媒と有機アルミニウム化合物、必要に応じ含酸素有
機化合物などの電子供与性化合物からなる触媒系、ある
いは塩化マグネシウムとアルコールの反応物を炭化水素
溶媒中に溶解し、ついで四塩化チタンなどの沈澱剤で処
理することで炭化水素溶媒に不溶化し、必要に応じエス
テル、エーテルなどの電子供与性の化合物で処理しつい
でハロゲン化チタンで処理する方法などによって得られ
る遷移金属化合物触媒と有機アルミニウム化合物、必要
に応じ含酸素有機化合物などの電子供与性化合物からな
る触媒系等が例示される(例えば、以下の文献に種々の
例が記載されている。Ziegler−Natta Catalysts and P
olymerization by John Boor Jr(Academic Press)、J
ournal of Macromorecular Sience Reviews in Macromo
lecular Chemistry and Physics,C24(3) 355−385
(1984)、同C25(1) 578−97(1985))。
ここで電子供与性化合物としては通常エーテル、エス
テル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合物などの含
酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアルコール、ア
ルデヒド、水なども使用可能である。
テル、オルソエステル、アルコキシ硅素化合物などの含
酸素化合物が好ましく例示でき、さらにアルコール、ア
ルデヒド、水なども使用可能である。
有機アルミニウム化合物としては、トリアルキルアル
ミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキル
アルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジ
ハライドが使用でき、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが例示
され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例示され
る。
ミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキル
アルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジ
ハライドが使用でき、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基などが例示
され、ハライドとしては塩素、臭素、沃素が例示され
る。
ここでアルケニルシランとα−オレフィンの重合割合
としては、他のポリオレフィンと混合が容易であり混合
した組成物中のアルケニルシラン含量が1ppm以上とする
ことが可能であるかぎり特に制限は無いが、通常アルケ
ニルシランが30モル%以下とするのが重合時の触媒活
性、或いは、以下に示すアルケニルシランを含有しない
ポリオレフィンとの溶融混合のため好ましい。また、下
限としては共重合体をそのまま接着用ポリオレフィンと
して用いるとして1ppm程度である。
としては、他のポリオレフィンと混合が容易であり混合
した組成物中のアルケニルシラン含量が1ppm以上とする
ことが可能であるかぎり特に制限は無いが、通常アルケ
ニルシランが30モル%以下とするのが重合時の触媒活
性、或いは、以下に示すアルケニルシランを含有しない
ポリオレフィンとの溶融混合のため好ましい。また、下
限としては共重合体をそのまま接着用ポリオレフィンと
して用いるとして1ppm程度である。
重合体の分子量としては特に制限はないが極めて高い
分子量、例えば135℃テトラリン溶液で測定した極限粘
度として10以上にならないようするのが他のポリオレフ
ィンとの混合という観点からも好ましく、通常極限粘度
として0.1〜5程度である。
分子量、例えば135℃テトラリン溶液で測定した極限粘
度として10以上にならないようするのが他のポリオレフ
ィンとの混合という観点からも好ましく、通常極限粘度
として0.1〜5程度である。
本発明において上記アルケニルシランとα−オレフィ
ンを遷移金属化合物と有機金属化合物からなる触媒を用
いて重合して得た共重合体とアルケニルシランを含有し
ないポリオレフィンからなる組成物とは、アルケニルシ
ランを含有する共重合体と他のアルケニルシランを含有
しないポリオレフィンを混合することで製造される。こ
こで混合されるアルケニルシランを含有しないポリオレ
フィンとしては特に制限は無く必要に応じ種々の分子量
の重合体、あるいはオレフィン相互のランダム或いはブ
ロック共重合体が利用でき、接着するポリオレフィンと
同様の組成、分子量のものを用いるのも一法である。ポ
リオレフィンを形成するα−オレフィンとしては上述の
アルケニルシランとの共重合に用いるα−オレフィンと
して例示したものが用いられ、それぞれの単独重合体、
あるいは単量体相互のランダムあるいはブロック共重合
体の他にさらに少量の炭素数のより多いα−オレフィン
との共重合体も例示できる。これらの重合体は、上述の
アルケニルシランの共重合に用いる同様の触媒系で、ま
た同様の条件で重合することができ、また市場で種々の
種類のポリオレフィンを入手することができる。
ンを遷移金属化合物と有機金属化合物からなる触媒を用
いて重合して得た共重合体とアルケニルシランを含有し
ないポリオレフィンからなる組成物とは、アルケニルシ
ランを含有する共重合体と他のアルケニルシランを含有
しないポリオレフィンを混合することで製造される。こ
こで混合されるアルケニルシランを含有しないポリオレ
フィンとしては特に制限は無く必要に応じ種々の分子量
の重合体、あるいはオレフィン相互のランダム或いはブ
ロック共重合体が利用でき、接着するポリオレフィンと
同様の組成、分子量のものを用いるのも一法である。ポ
リオレフィンを形成するα−オレフィンとしては上述の
アルケニルシランとの共重合に用いるα−オレフィンと
して例示したものが用いられ、それぞれの単独重合体、
あるいは単量体相互のランダムあるいはブロック共重合
体の他にさらに少量の炭素数のより多いα−オレフィン
との共重合体も例示できる。これらの重合体は、上述の
アルケニルシランの共重合に用いる同様の触媒系で、ま
た同様の条件で重合することができ、また市場で種々の
種類のポリオレフィンを入手することができる。
本発明の組成物は必要に応じ酸化防止剤、紫外線吸収
剤等の通常のポリオレフィンに添加される種々の添加剤
を添加することができる。さらに必要に応じ、有機酸、
またはその塩、あるいは有機塩基、或いは、アルカリ金
属、アルカリ土類金属のアルコキシ化合物、或いは水酸
化物、酸化物あるいはパラジウム、白金などの貴金属類
から選ばれた化合物を併用することもできるが特に、こ
のようなSi−Hを活性化する触媒を存在させなくても通
常の目的には充分な接着力がある。
剤等の通常のポリオレフィンに添加される種々の添加剤
を添加することができる。さらに必要に応じ、有機酸、
またはその塩、あるいは有機塩基、或いは、アルカリ金
属、アルカリ土類金属のアルコキシ化合物、或いは水酸
化物、酸化物あるいはパラジウム、白金などの貴金属類
から選ばれた化合物を併用することもできるが特に、こ
のようなSi−Hを活性化する触媒を存在させなくても通
常の目的には充分な接着力がある。
本発明において、アルケニルシランを含有する共重合
体と該シラン化合物を含有しないポリオレフィンの混合
割合としてはアルケニルシランを含有する共重合体中に
存在するアルケニルシランの量により異なるが、混合後
アルケニルシラン単位が全組成物中1wt%〜1wtppm程度
存在するようにするのが一般的である。またアルケニル
シランを含有する共重合体に安定剤等の添加剤のみを加
え組成物とすることもできる。組成物を製造する際の混
合方法としては特に制限はなく、ヘンシェルミキサー等
で均一に混合した後、押出機などで溶融混合し造粒する
のが一般的である。混合と溶融を同時に行うブラベンダ
ーなどによる方法あるいは溶融後そのまま利用する形態
に応じフイルム、シートなどに成形することも勿論可能
である。
体と該シラン化合物を含有しないポリオレフィンの混合
割合としてはアルケニルシランを含有する共重合体中に
存在するアルケニルシランの量により異なるが、混合後
アルケニルシラン単位が全組成物中1wt%〜1wtppm程度
存在するようにするのが一般的である。またアルケニル
シランを含有する共重合体に安定剤等の添加剤のみを加
え組成物とすることもできる。組成物を製造する際の混
合方法としては特に制限はなく、ヘンシェルミキサー等
で均一に混合した後、押出機などで溶融混合し造粒する
のが一般的である。混合と溶融を同時に行うブラベンダ
ーなどによる方法あるいは溶融後そのまま利用する形態
に応じフイルム、シートなどに成形することも勿論可能
である。
以下に実施例を挙げ本発明をさらに説明する。
実施例−1 直径12mmの鋼球9kgの入った内容積4の粉砕用ポッ
トを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素
雰囲気下で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラ
ン60ml、α,α,α−トリクロロトルエン45mlを加え40
時間粉砕した。こうして得た共粉砕物300gを5のフラ
スコに入れ、四塩化チタン1.5、トルエン1.5を加え
た後、100℃で30分間攪拌処理し、次いで上澄液を除
き、同様に四塩化チタン1.5、トルエン1.5を加え、
100℃で30分間攪拌処理し、再び上澄液を除去し、得ら
れた固形分をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属
触媒スラリーを得た。一部をサンプリングしチタン分を
分析したところ1.9wt%であった。
トを4個装備した振動ミルを用意する。各ポットに窒素
雰囲気下で塩化マグネシウム300g、テトラエトキシシラ
ン60ml、α,α,α−トリクロロトルエン45mlを加え40
時間粉砕した。こうして得た共粉砕物300gを5のフラ
スコに入れ、四塩化チタン1.5、トルエン1.5を加え
た後、100℃で30分間攪拌処理し、次いで上澄液を除
き、同様に四塩化チタン1.5、トルエン1.5を加え、
100℃で30分間攪拌処理し、再び上澄液を除去し、得ら
れた固形分をn−ヘキサンで繰り返し洗浄して遷移金属
触媒スラリーを得た。一部をサンプリングしチタン分を
分析したところ1.9wt%であった。
内容積200mlの耐圧ガラスオートクレーブに窒素雰囲
気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒20mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド0.128ml、p−トルイル酸メチル
0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを加え、つ
いでビニルシラン2.0gを圧入し、次いでプロピレンを5k
g/cm2になるまで装入し、70℃で圧力一定で2時間重合
した。その後スラリーを取り出し濾過乾燥して43gのパ
ウダーを得た。得られたパウダーの135℃とテトラリン
溶液で測定した極限粘度(以下、ηと略記する)は1.45
であり、示差熱分析装置を用い10℃/minで昇温或いは降
温することで融点及び結晶化温度を最大ピーク温度とし
て測定した所、融点は156℃であり、結晶化温度は118℃
であった。なお、このものの元素分析によればビニルシ
ラン単位を1.6wt%含有していた。
気下トルエン40ml、上記遷移金属触媒20mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド0.128ml、p−トルイル酸メチル
0.06mlおよびトリエチルアルミニウム0.20mlを加え、つ
いでビニルシラン2.0gを圧入し、次いでプロピレンを5k
g/cm2になるまで装入し、70℃で圧力一定で2時間重合
した。その後スラリーを取り出し濾過乾燥して43gのパ
ウダーを得た。得られたパウダーの135℃とテトラリン
溶液で測定した極限粘度(以下、ηと略記する)は1.45
であり、示差熱分析装置を用い10℃/minで昇温或いは降
温することで融点及び結晶化温度を最大ピーク温度とし
て測定した所、融点は156℃であり、結晶化温度は118℃
であった。なお、このものの元素分析によればビニルシ
ラン単位を1.6wt%含有していた。
また別途プロピレンと少量のエチレンを上記重合と同
様にしてエチレン含量2.5wt%、ηが1.60、ソックスレ
ー抽出器で抽出した時の抽出残率(以下、IIと略記す
る。抽出後パウダー重量/抽出前パウダー重量を100分
率で表示したもの)が91.5%、融点が154℃のポリプロ
ピレンの共重合体を得た。
様にしてエチレン含量2.5wt%、ηが1.60、ソックスレ
ー抽出器で抽出した時の抽出残率(以下、IIと略記す
る。抽出後パウダー重量/抽出前パウダー重量を100分
率で表示したもの)が91.5%、融点が154℃のポリプロ
ピレンの共重合体を得た。
ここで得たポリプロピレンの共重合体パウダー200gに
上記で得た共重合体10g、フェノール系の安定剤10/1000
0重量比及びステアリン酸カルシウム15/10000重量比を
加え造粒して接着用の樹脂組成物を得た。
上記で得た共重合体10g、フェノール系の安定剤10/1000
0重量比及びステアリン酸カルシウム15/10000重量比を
加え造粒して接着用の樹脂組成物を得た。
接着強度を測定するため、エバール(クラレ(株)製
EP−F)の厚み0.2mmのシートとポリプロピレンの共
重合体の厚さ0.2mmのシート(上記ポリプロピレンの共
重合体で製造したもの)の間に上記接着用の組成物のシ
ート(厚さ0.1mm)を挟み、220℃、4g/cm2、3minで圧着
した。この多層のシートの剥離強度(インストロン引っ
張り試験機を用い、巾2.5cmの試験片について23℃、100
mm/minの引っ張り速度でのT型剥離強度を測定した)は
2Kg/cm以上であった。
EP−F)の厚み0.2mmのシートとポリプロピレンの共
重合体の厚さ0.2mmのシート(上記ポリプロピレンの共
重合体で製造したもの)の間に上記接着用の組成物のシ
ート(厚さ0.1mm)を挟み、220℃、4g/cm2、3minで圧着
した。この多層のシートの剥離強度(インストロン引っ
張り試験機を用い、巾2.5cmの試験片について23℃、100
mm/minの引っ張り速度でのT型剥離強度を測定した)は
2Kg/cm以上であった。
実施例−2 プロピレンとエチレンの代わりにエチレンのみを用い
た他は実施例−1の重合方法と同様にしてエチレンを重
合して、ηが1.75の単独重合体を得た。このポリエチレ
ンと実施例−1で得た、ビニルシランとプロピレンの共
重合体を実施例−1と同様に混合して得たシート(厚さ
0.1mm)を接着層とし、同様にして得た、ポリエチレン
の厚さ0.2mmのシートと接着性のテストを行ったところ
剥離強度は2Kg/cm以上であった。
た他は実施例−1の重合方法と同様にしてエチレンを重
合して、ηが1.75の単独重合体を得た。このポリエチレ
ンと実施例−1で得た、ビニルシランとプロピレンの共
重合体を実施例−1と同様に混合して得たシート(厚さ
0.1mm)を接着層とし、同様にして得た、ポリエチレン
の厚さ0.2mmのシートと接着性のテストを行ったところ
剥離強度は2Kg/cm以上であった。
実施例−3 共重合に際しアリルシランを用い、アリルシラン含量
2.1wt%、融点152℃、η1.28のポリマーを得、実施例−
1と同様に評価したところ、剥離強度は2kg/cm以上であ
った。
2.1wt%、融点152℃、η1.28のポリマーを得、実施例−
1と同様に評価したところ、剥離強度は2kg/cm以上であ
った。
実施例4 実施例−1のプロピレンにかえエチレンを用いてエチ
レンとビニルシランの共重合を行った。内容積200mlの
耐圧ガラスオートクレーブに窒素雰囲気下トルエン40m
l、上記遷移金属触媒50mg、ジエチルアルミニウムクロ
ライド0.128ml、p−トルイル酸メチル0.06mlおよびト
リエチルアルミニウム0.20mlを入れ、ついでビニルシラ
ン4.0gを圧入した後、水素を0.2kg/cm2、エチレンを1kg
/cm2になるまで装入し、70℃で圧力一定で2時間重合し
た。その後スラリーを取り出し、濾過乾燥して63gのパ
ウダーを得た。η及び融点及び結晶化温度を測定したと
ころ、得られたパウダーは、ηが1.81であり、融点126
℃、結晶化温度104℃であるポリエチレンの共重合体で
あった。尚、元素分析によればビニルシラン単位を1.3w
t%含有していた。
レンとビニルシランの共重合を行った。内容積200mlの
耐圧ガラスオートクレーブに窒素雰囲気下トルエン40m
l、上記遷移金属触媒50mg、ジエチルアルミニウムクロ
ライド0.128ml、p−トルイル酸メチル0.06mlおよびト
リエチルアルミニウム0.20mlを入れ、ついでビニルシラ
ン4.0gを圧入した後、水素を0.2kg/cm2、エチレンを1kg
/cm2になるまで装入し、70℃で圧力一定で2時間重合し
た。その後スラリーを取り出し、濾過乾燥して63gのパ
ウダーを得た。η及び融点及び結晶化温度を測定したと
ころ、得られたパウダーは、ηが1.81であり、融点126
℃、結晶化温度104℃であるポリエチレンの共重合体で
あった。尚、元素分析によればビニルシラン単位を1.3w
t%含有していた。
また別途エチレンを単独重合し、ηが1.88であるポリ
エチレンを得た。
エチレンを得た。
得られたポリエチレンパウダー200gに上記共重合体10
g、フェノール系の安定剤10/10000重量比(対ポリエチ
レン)およびステアリン酸カルシウム15/10000重量比
(対ポリエチレン)を加え、造粒して、接着用の樹脂組
成物を得た。
g、フェノール系の安定剤10/10000重量比(対ポリエチ
レン)およびステアリン酸カルシウム15/10000重量比
(対ポリエチレン)を加え、造粒して、接着用の樹脂組
成物を得た。
この組成物を用い実施例1と同様に評価したところ剥
離強度は2Kg/cm以上であった。
離強度は2Kg/cm以上であった。
実施例−5 共重合に際しアリルシランを用い、アリルシラン含量
1.81wt%、融点123℃、η1.31のポリマーを得、実施例
−4と同様に評価したところ、剥離強度は2kg/cm以上で
あった。
1.81wt%、融点123℃、η1.31のポリマーを得、実施例
−4と同様に評価したところ、剥離強度は2kg/cm以上で
あった。
実施例−6 実施例−1で得たビニルシラン含有共重合体2重量部
に対し、ηが1.65、IIが97.1%であるポリプロピレン97
重量部、フェノール系の安定剤10/10000重量比(対ポリ
プロピレン)およびステアリン酸カルシウム15/10000重
量比(対ポリプロピレン)をヘンシェルミキサーで5分
間混合し、ついで20mmφの押出機で220℃で造粒した。
こうして得たペレットを220℃、100kg/cm2で圧縮成形し
て200μmのシートを得た。接着強度を測定するため、
このシートにアセトンで脱脂した厚さ100μmのアルミ
ニウム板をアルミニウム板−シート−アルミニウム板の
順に重ね220℃で10kg/cm2で10分間加圧後水冷して積層
板を得た。この積層板の剥離強度は1.8kg/cmであった。
に対し、ηが1.65、IIが97.1%であるポリプロピレン97
重量部、フェノール系の安定剤10/10000重量比(対ポリ
プロピレン)およびステアリン酸カルシウム15/10000重
量比(対ポリプロピレン)をヘンシェルミキサーで5分
間混合し、ついで20mmφの押出機で220℃で造粒した。
こうして得たペレットを220℃、100kg/cm2で圧縮成形し
て200μmのシートを得た。接着強度を測定するため、
このシートにアセトンで脱脂した厚さ100μmのアルミ
ニウム板をアルミニウム板−シート−アルミニウム板の
順に重ね220℃で10kg/cm2で10分間加圧後水冷して積層
板を得た。この積層板の剥離強度は1.8kg/cmであった。
実施例−7 実施例−3で得たアリルシラン含有共重合体を使用し
た他は実施例−6と同様に評価したところ剥離強度1.6k
g/cmであった。
た他は実施例−6と同様に評価したところ剥離強度1.6k
g/cmであった。
接着強度を測定するため、こうして得たペレットを22
0℃、100kg/cm2で圧縮成形して200μmのシートを得
た。このシートにアセトンで脱脂した厚さ100μmの軟
鉄板を軟鉄板−シート−軟鉄板の順に重ね220℃、10kg/
cm2で10分間加圧後水冷して積層板を得た。この積層板
の剥離強度は1.5kg/cmであった。
0℃、100kg/cm2で圧縮成形して200μmのシートを得
た。このシートにアセトンで脱脂した厚さ100μmの軟
鉄板を軟鉄板−シート−軟鉄板の順に重ね220℃、10kg/
cm2で10分間加圧後水冷して積層板を得た。この積層板
の剥離強度は1.5kg/cmであった。
実施例−8 実施例−6で得たシート(厚さ0.1mm)を接着層とし
て実施例−6と同様の操作で亜鉛鍍金板(JIS−J−330
2)との接着強度を測定したところ、剥離強度は1.1Kg/c
mであった。
て実施例−6と同様の操作で亜鉛鍍金板(JIS−J−330
2)との接着強度を測定したところ、剥離強度は1.1Kg/c
mであった。
実施例9 実施例−7で得たシートを接着層として用い、実施例
−6と同様の操作でアルミニウム板との接着強度を測定
したところ、剥離強度は1.7kg/cmであった。
−6と同様の操作でアルミニウム板との接着強度を測定
したところ、剥離強度は1.7kg/cmであった。
本発明の接着用ポリオレフィン樹脂組成物はポリオレ
フィンと極性基含有重合体、金属等との接着あるいは金
属相互の接着に有効であり工業的に極めて意義がある。
フィンと極性基含有重合体、金属等との接着あるいは金
属相互の接着に有効であり工業的に極めて意義がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B32B 27/32 B32B 27/32 (C08L 23/02 43:04) (C08L 53/00 43:04) (C09J 123/02 143:04) (C09J 153/00 143:04) (31)優先権主張番号 特願昭63−171020 (32)優先日 昭63(1988)7月11日 (33)優先権主張国 日本(JP)
Claims (1)
- 【請求項1】遷移金属化合物と有機金属化合物からなる
触媒を用いてα−オレフィンとアルケニルシランを共重
合して得た共重合体とアルケニルシランを含有しないポ
リオレフィンからなり、該共重合体と該ポリオレフィン
を全組成物中のアルケニルシラン単位が1wt%〜1wtppm
となるように含有する接着用ポリオレフィン樹脂組成
物。
Applications Claiming Priority (10)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31602387 | 1987-12-16 | ||
JP62-316023 | 1987-12-16 | ||
JP8546988 | 1988-04-08 | ||
JP63-85469 | 1988-04-08 | ||
JP63-119373 | 1988-05-18 | ||
JP11937388 | 1988-05-18 | ||
JP12495888 | 1988-05-24 | ||
JP63-124958 | 1988-05-24 | ||
JP17102088 | 1988-07-11 | ||
JP63-171020 | 1988-07-11 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02153950A JPH02153950A (ja) | 1990-06-13 |
JP2654109B2 true JP2654109B2 (ja) | 1997-09-17 |
Family
ID=27525150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19320188A Expired - Lifetime JP2654109B2 (ja) | 1987-12-16 | 1988-08-02 | 接着用ポリオレフィン樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2654109B2 (ja) |
-
1988
- 1988-08-02 JP JP19320188A patent/JP2654109B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02153950A (ja) | 1990-06-13 |
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