JP2653817B2 - 繊維複合部材の製造方法 - Google Patents

繊維複合部材の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、繊維複合部材の製造方法に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来、複合材料の製造方法の一つとして、アルミナそ
の他高弾性を有する繊維を強化材として繊維成形体を形
成し、該繊維成形体にアルミニウムその他軽合金の溶融
マトリックス金属を導入して高圧鋳造を行なう方法があ
る(例えば、特公昭62−38412号公報参照)。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記従来の製造方法のように繊維成形体に高
圧鋳造法による軽合金を導入して複合化する場合、第6
図に示すように、繊維成形体aを配置した鋳型bの複合
部位が厚肉部cであり、かつ溶湯の供給が薄肉部dを通
して行われるような時には、厚肉部cの凝固が完了する
前に薄肉部dが凝固してしまうので、厚肉部cの熱引け
が悪くなり複合部周辺に鋳巣eが発生しやすいという課
題があった。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記課題を解決するための手段は、薄肉部を
介して厚肉部に溶湯を加圧充填するとともに、厚肉部に
繊維成形体を配置して該部を繊維強化金属として複合化
するものにおいて、繊維成形体の見かけ上の体積が厚肉
部の体積の75%以上になるように設定し、複合化するよ
うにした繊維複合部材の製造方法である。
(作用) 繊維成形体は強化材である短繊維を低密度で成形した
成形体なので、高圧鋳造を行なうと、薄肉部から供給さ
れる溶湯は、厚肉部に配置した繊維成形体の内部に侵入
してくる。しかし、この繊維成形体の見かけ上の体積が
厚肉部の75%以上になるように設定すると、繊維成形体
周辺の厚肉部の体積が減少するので、該部の冷却効率が
向上し、薄肉部の早期の凝固による厚肉部の熱ごもりが
防止される。
(実施例) 以下、図面に基いて本発明の実施例を説明する。
第1図ないし第4図に示すように、本発明はロータリ
ーエンジン(図示省略)のローター1のように、余分な
部分の肉を薄くした薄肉部1aと、繊維成形体2を配置し
て強化した厚肉部1bとを備えた繊維複合部材を鋳造する
場合の製造工程において、上記薄肉部1aを介して繊維成
形体2を配置した厚肉部1bに溶湯を加圧充填する際に、
厚肉部1bの体積にしめる繊維成形体2の見かけ上の体積
が厚肉部1bの体積の75%以上になるように設定すること
を特徴としている。
繊維成形体2は、高弾性を有するアルミナ短繊維がバ
インダーによって希望の繊維密度に成形されたもので、
アルミナ短繊維の体積率が約10%となるように多数のす
き間を有した低密度(約0.33g/cc)の状態で成形され、
このすき間に溶融マトリックス材料が侵入して凝固する
ことによって繊維複合部材の複合部1cが製造される。本
実施例において繊維成形体2は外周部にピンボス2aを備
えており、該ピンボス2aがローター1の厚肉部1bに配置
される。そして、リングギヤ3をスプリングピン4で固
定するためのローター1の母材補強として用いられる。
溶融マトリックス材料は軽量化のために、アルミニウ
ム合金(Cu:1.0wt%,Si:11.0wt%,Mg:1.1wt%,Zn:0.05w
t%,Fe:0.3wt%,Mn:0.5wt%,Ni:1.5wt%,Al:85.0wt%)
を溶湯温度750℃で溶融させたものを用いる。また、繊
維成形体も溶湯が侵入しやすいように鋳型と共に500℃
ぐらいに予熱しておく。そして、上記繊維成形体2を鋳
型にセットして、溶湯を約400kg/cm2の圧力で加圧充填
する。この場合、ローター1は軽量化のために肉を薄く
した薄肉部1aと強化のために上記繊維成形体2を配置し
た厚肉部1bとを備えているので、鋳型の形状が複雑であ
る。そのため、溶融マトリックス材料を注入すると、溶
湯は第1図ないし第3図に矢印で示すように薄肉部1aの
各方向から繊維成形体2を配置した厚肉部1bへ供給され
る。この際、薄肉部1aは該薄肉部1aの鋳型の容量が小さ
い割に鋳型と接する表面積が大きいため冷却効率が良く
早期に凝固しやすい。また、これとは逆に、厚肉部1bは
該厚肉部1bの鋳型の容量が大きい割に鋳型と接する面積
が小さく冷却効率が悪いが、繊維成形体2を配置するこ
とによって該繊維成形体2の周囲部の厚肉部1bに供給さ
れる溶湯の容量が減少される。すなわち、厚肉部1bにし
める繊維成形体2の見かけ上の体積を厚肉部1bの体積の
75%以上になるように設定することによって、厚肉部1b
の溶湯の冷却効率が良くなり厚肉部1bの凝固を早くする
ことができる。そのため、薄肉部1aの早期の凝固による
厚肉部1bの熱ごもりが防止され、熱ごもりによる鋳巣の
発生を防止できる。
なお、厚肉部1bの熱ごもりを防止する方法としては、
厚肉部1bに溶湯を供給する薄肉部1aの肉厚を大きくする
という方法が考えられるが、この場合、ローター1の軽
量化には不利になってしまう。また、ローター1全体の
熱引けが悪くなってしまい、熱ごもりによる鋳巣の発生
は防止されなかった。
<実験例> 厚肉部1bの体積にしめる繊維成形体2の見かけ上の体
積の割合を75%以上とすることによって、厚肉部1bの熱
ごもりによる鋳巣の発生が防止されるかどうかを確認す
るために、上記実施例に準じてローター1を製造し、該
ローター1を第3図に示す同一断面(第1図におけるII
I−III線断面)で切断して、厚肉部1bの断面積にしめる
鋳巣の面積を求めた。この実験を厚肉部1bの体積にしめ
る繊維成形体2の見かけ上の体積の割合を20〜80%の範
囲で変化させて行ない、第5図にグラフで示すような結
果が得られた。
この結果から、厚肉部1bの体積にしめる繊維成形体2
の見かけ上の体積の割合を75%以上とすることによっ
て、厚肉部1bの断面に実質的な鋳巣の発生がないことが
確認された。
(発明の効果) 繊維成形体周辺の厚肉部の冷却効率が向上し、該部の
溶湯の凝固が早められるので、薄肉部の早期の凝固によ
る厚肉部の熱ごもりが防止され、熱ごもりによる鋳巣の
発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は本発明の図面を示し、第1図は本
発明によって製造可能なロータリーエンジンのローター
を示す部分断面図、第2図は第1図のII−II線断面図、
第3図は第1図のIII−III線断面図、第4図は繊維成形
体の斜視図、第5図は実験例に係る厚肉部の体積にしめ
る繊維成形体の見かけ上の体積と厚肉部の断面積にしめ
る鋳巣の断面積との関係を示すグラフ、第6図は従来の
製造方法による課題を示す概略図である。 1……ローター、1a……薄肉部、1b……厚肉部、2……
繊維成形体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄肉部を介して厚肉部に溶湯を加圧充填す
    るとともに、厚肉部に繊維成形体を配置して該部を繊維
    強化金属として複合化するものにおいて、繊維成形体の
    見かけ上の体積が厚肉部の体積の75%以上になるように
    設定し、複合化するようにした繊維複合部材の製造方
    法。
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