JP2653133C - - Google Patents

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JP2653133C
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体集積回路素子の製造工程において、シリコンウェハーにアンチ
モン(Sb)を拡散するためのシリカ系被膜形成組成物に関する。 〔従来技術とその問題点〕 半導体集積回路素子製造工程において、シリコン基板にB,Al等の3価不純物
あるいはP,Sb,As等の5価不純物を拡散させP型あるいはN型の低抵抗不純物
領域とすることによりP−N接合が形成されている。不純物拡散の方法としては
ガス拡散法、固体拡散法、イオン注入法、塗布拡散法が行われている。このうち
塗布拡散法は液状の拡散源をシリコン基板上に塗布後、乾燥、焼成する方法であ
り、比較的高濃度の不純物拡散領域を容易に形成できるため最近多く利用されて
いる。 アンチモン拡散用の塗布液としては、従来、三塩化アンチモン(SbCl3)を溶解
したシリカ系被膜形成用塗布液が用いられていたが塗布液中に塩素原子が含有さ
れるため、半導体基板上に塗布液を 塗布するスピンコーター等の塗布装置を腐食させることが問題となっていた。ま
た塩素による塗布装置の腐食を解決するために三酸化アンチモン(Sb2O3)を有機
溶剤に溶解して得た塗布液を用いる方法も知られているが、この方法では通常の
拡散温度1200℃〜1300℃で三酸化アンチモンが気散してしまい半導体基板中にア
ンチモンが十分に拡散されない問題がある。またこの塗布液は三酸化アンチモン
の沈澱が生じ易く保存安定性にも問題があった。これらの問題を解決するため、
アルコキシシランを部分加水分解したものと、アルコキシまたはフェノキシアン
チモンとを溶解したシリカ系被膜形成液が知られている(特開昭63-66929)。 該シリカ系被膜形成液には3価か又は5価のアルコキシ又はフェノキシアンチ
モンが用いられる。ところが5価のアルコキシ又はフェノキシアンチモン〔(Sb(
OR)5〕は沸点が高く、従って蒸留による高純度化が困難である。因にSb(OC2H5)3
の沸点は約22℃/0.1mmHgであるが、Sb(OC2H5)5の沸点は135〜145℃/0.1mmHg
であり格段に高い。一方、 3価のアルコキシ又はフェノキシアンチモン〔(Sb(OR)3〕は液中で加水分解して
沈澱を生じ易く、また溶液のゲル化を起こし易く、保存安定性に限界がある。 〔発明の開示〕 本発明者等は、上記シリカ系被膜形成液の改良を試み、従来用いられている。
アルコキシ又はフェノキシアンチモンに代えて有機酸アンチモン化合物を用いれ
ば溶液の保存性が格段に向上し、且つ溶液の濡れ性も良く均一な被膜を形成でき
ることを見出した。 本発明によれば、アルコキシシラン部分加水分解物と有機酸アンチモン化合物
とを溶解してなるアンチモン拡散用組成物が提供される。 本発明で用いられるアルコキシシランは次の一般式で表わされる。 (R′O)4-nSiR″n 〔式中、R′とR″はアルキル基、アルコキシ基、アリル基、アリール基、グリ
シジルオキシアルキル基、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシア ルキル基、ビニル基であり、nは0または1〜3の整数である。〕 具体的には以下に例示する化合物が挙げられる。 テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テ
トラブトキシシラン、モノメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラ
ン、モノエチルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノエチルトリブトキシシラ
ン、ジエチルジブトキシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、ビニルメチルジ
メトキシシラン、ビニルエチルジエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、γ−アクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、β−
メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリエト
キシシラン、β−グリシジルオキシエチルトリメトキシシラン。 本発明の組成物には該アルコキシシランのアル コキシ基の一部が水酸基に加水分解された部分加水分解物が用いられる。アルコ
キシシランが全て加水分解したものから得た組成物は長期保存中にSiO2の沈澱又
はゲルを生ずる問題がある。上記アルコキシシランの部分加水分解物は、該アル
コキシシランを有機溶媒に溶解させ、適量の水及び加水分解触媒として必要に応
じ酸を添加し部分的に加水分解を進めることにより得られる。この時の水の添加
量はアルコキシシラン1モル当り1〜3モルが最適である。 また本発明の組成物には次式で示される有機酸アンチモン化合物が用いられる
〔式中、n=1〜3の整数、mは1〜5の整数、R、R′は炭素数1〜20の炭化
水素基〕 上記有機酸アンチモン化合物は3価または5価のアルコキシアンチモン化合物
に所定量の有機酸または有機酸無水物を添加反応させることにより得ることがで
きる。この時反応の均一性を増すためには適当な有機溶媒中で反応させるのが望
ましい。反応温度は常温で良いが、反応速度が速く反応が不均一になり易い場合
には、あらかじめ反応系を十分低温にしておき、有機酸を添加した後に徐々に温
度を上げるとよい。有機酸としては、カプリン酸、カプリル酸、ウンデカン酸、
ステアリン酸、2-エチル酪酸、オクチル酸、10-ウンデシレン酸、オレイン酸、
ソルビン酸、リノール酸、 2-エチルヘキサン酸等を用いることができる。 上記アルコキシシランの部分加水分解物と上記有機酸アンチモン化合物とを混
合すると、例えば、 例えばSb (RO)2(COOR′)とが縮合反応を起こし、上記部分加水分解物と結合し
のように COOR′基を末端に有するシリカ化合物が形成される。 尚、上記アルコキシシランの部分加水分解物と有機酸アンチモン化合物とを混
合する際に過酸化物を添加すると、有機酸アンチモン化合物の酸化が促進される
ので好ましい。 〔発明の効果〕 本発明の組成液は、アルコキシアンチモンあるいはフェノキシアンチモンを用
いる従来の組成液に比べて溶液の保存性が格段に良い。この理由は、 従来の組成液が、末端にアルコキシル基を有するために、これが加水分解し易く
、ゲル化しあるいは沈澱を生じ易いのに対し、本発明の組成液はCOOR′を末端に
有するのでアルコキシル基に比べて加水分解し難く、保存性に優れるものと推察
される。 更に本発明の組成液は従来のアルコキシ、又はフェノキシアンチモンを用いた
組成液に比べて、濡れ性が良く、また被膜中のSbスポットの発生数が格段に少い
。 〔実施例〕 以下、本発明の実施例を示す。 実施例1 テトラエトキシシラン111g(0.53モル)、水12.6g(0.7モル)、イソプロピルアル
コール188gおよびぎ酸2.9gを混合し室温で3日間反応させることによってテトラ
エトキシシランの部分加水分解物(SiO2換算10重量%)を得た。 また一方でトリエトキシアンチモン28.2g(0.11モル)、2-エチルヘキサン酸15.
8g(0.11モル)およびイソプロピルアルコール115.6gを混合し室温で 3日間反応させSb2O3換算10重量%溶液を得た。 上記2つの溶液を混合し、さらにイソプロピルアルコールで希釈し SiO2換算
4重量%、Sb2O3換算2重量%にして塗布液とした。 この溶液を室温で 90日放置しておいても溶液の状態は安定で実用上全く問題
はなかった。 実施例2 テトラブトキシシラン170g(0.53モル)、水12.6g(0.7モル)、イソプロピルアル
コール128gおよび酢酸3.8gを混合し室温で一週間反応させることによりテトラブ
トキシシランの部分加水分解物(SiO2換算10重量%)を得た。 一方でトリブトキシアンチモン37.4g(0.11モル)、リノール酸30.7g(0.11モル)
およびイソプロピル アルコール92gを混合し室温で1日間反応させ Sb2O3換算1
0重量%溶液を得た。 上記2つの溶液を混合し、さらにイソプロピルアルコールで希釈し、SiO2換算
4重量%、Sb2O3換算2重量%にして3日間反応させ塗布液とした。 この溶液を室温で90日放置しておいても溶液の 状態は安定で実用上全く問題はなかった。 実施例3 テトラエトキシシラン111g(0.53モル)、水12.6g(0.7モル)、ブチルアルコール
188g,およびぎ酸2.9gを混合し室温で3日間反応させることによりテトラエトキ
シシランの部分加水分解物(SiO2換算10重量%)を得た。 また一方でトリブトキシアンチモン37.4g(0.11モル)、2-エチルヘキサン酸31.
6g(0.22モル)およびブチルアルコール11.1gを混合し室温で3日間反応させSb2O3
換算10重量%溶液を得た。 上記2つの溶液を混合しさらにブチルアルコールで希釈し SiO2換算4重量%
、Sb2O3換算2重量%にして塗布液とした。 この溶液を室温で90日放置しておいても溶液の状態は安定で実用上全く問題は
なかった。 実施例4 テトラエトキシシラン111g(0.53モル)、水12.6g(0.7モル)、イソプロピルアル
コール188gおよびぎ酸2.9gを混合し室温で3日間反応させることに よってテトラエトキシシランの部分加水分解物(SiO2換算10重量%)を得た。 また一方でトリエトキシアンチモン28.2g(0.11モル)、2-エチルヘキサン酸47.
4g(0.33モル)およびイソプロピルアルコール84.4gを混合し室温で1日間反応さ
サSb2O3換算10重量%溶液を得た。 上記2つの溶液を混合しさらにイソプロピルアルコールで希釈し SiO2換算4
重量%、Sb2O3換算2重量%にして3日間反応させ塗布液とした。 この溶液を室温で 90日放置しておいても溶液の状態は安定で実用上全く問題
はなかった。 実施例5 テトラエトキシシラン111g(0.53モル)、水18.2g(1.01モル)、イソプロピルア
ルコール188g およびぎ酸2.9gを混合し室温で3日間反応させることによってテ
トラエトキシシランの部分加水分解物(SiO2換算10重量%)を得た。 また一方でペンタエトキシアンチモン38.2g(0.11モル)、2-エチルヘキサン酸1
5.8g(0.11モル)およびイソプロピルアルコール106gを混合し室温 で1日間反応させSb2O3換算10重量%溶液を得た。 上記2つの溶液を混合させ、さらにイソプロピルアルコールで希釈しSiO2換算
4重量%、Sb2O3換算2重量%にして塗布液とした。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.アルコキシシラン部分加水分解物と、トリアルコキシアンチモン化合物ま
    たはペンタアルコキシアンチモン化合物と有機酸またはその無水物とを予め反応
    させて得た有機酸アンチモン化合物とが、有機溶媒に溶解されてなるアンチモン
    拡散用組成物。 2.有機酸アンチモン化合物が以下の一般式で示される化合物から選択される
    請求項1記載のアンチモン拡散用組成物。 (R、R’は炭素数1から20の炭化水素基)

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