JP2658395B2 - ヒ素拡散用塗布液 - Google Patents

ヒ素拡散用塗布液

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JP2658395B2 JP14398089A JP14398089A JP2658395B2 JP 2658395 B2 JP2658395 B2 JP 2658395B2 JP 14398089 A JP14398089 A JP 14398089A JP 14398089 A JP14398089 A JP 14398089A JP 2658395 B2 JP2658395 B2 JP 2658395B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体集積回路素子の製造工程において、シ
リコンウェハーにヒ素(As)を拡散するためのシリカ系
被膜形成塗布液に関する。
〔従来技術とその問題点〕
半導体集積回路素子製造工程において、シリコン基板
にB、Al等の3価不純物あるいはP、Sb、As等の5価不
純物を拡散させP型あるいはN型の低抵抗不純物領域と
することによりP−N接合が形成されている。不純物拡
散の方法としてはガス拡散法、固体拡散法、イオン注入
法、塗布拡散法が行われている。このうち塗布拡散法
は、液状の拡散源をシリコン基板上に塗布後、乾燥、加
熱する方法であり、比較点高濃度の不純物拡散領域を容
易に形成できること、およびイオン注入法では拡散の困
難なトレンチ部分への不純物拡散が容易であること等の
利点を有しており、最近多く利用されている。
ヒ素拡散用塗布液としては、従来、H3AsO3、As(OR)
等の3価のヒ素化合物を含有するシリカ系被膜形成塗
布液が知られているが、これら3価のヒ素化合物は加熱
されると酸化ヒ素(As2O3)となり、酸化ヒ素の沸点は4
65℃であるため、該シリカ形成塗布液を乾燥し300〜500
℃に加熱焼成する際に、かなりの量がガス化して失われ
る問題がある。更に3価のヒ素化合物であるAs(OR)
は上記塗布液中で加水分解して沈澱を生じ易く、液の保
存性にも問題がある。一方、5価のヒ素化合物〔As
2O5、H3AsO4、AsO(OR)〕は高純度のものを入手し難
い。
〔発明の開示〕
本発明者は、3価のアルコキシヒ素化合物を用い、ア
ルコキシシラン部分加水分解物との共存下に該ヒ素を3
価から5価に酸化すれば比較的入手の容易な高純度のヒ
素化合物を使用でき、かつ得られるヒ素拡散用塗布液の
保存安定性が格段に良いことを見出した。
本発明によれば、酸素を介して有機基と結合した3価
のヒ素化合物と、アルコキシシラン部分加水分解と、酸
化剤とを混合してなるヒ素拡散用塗布液が提供される。
また、本発明によれば、酸素を介して有機基と結合し
た3価のヒ素化合物と、過酸化されたアルコキシシラン
部分加水分解物とを混合してなるヒ素拡散用塗布液が提
供される。
本発明に用いられる酸素を介して有機基と結合した3
価のヒ素化合物とは、一般式As(OR)〔式中、Rはア
ルキル基、アリール基〕で表わされるアルコキシヒ素化
合物、あるいは一般式 〔式中、nは1〜3の整数、R、R′は酸素数1〜20の
炭化水酸基〕で表わされる有機酸ヒ素化合物が含まれ
る。
3価アルコキシヒ素化合物の具体例としては、トリメ
トキシヒ素、トリエトキシヒ素、トリプロポキシヒ素、
トリブトキシヒ素、トリフェノキシヒ素等が挙げられ
る。また3価の有機酸ヒ素化合物の具体例としては次の
化合物が挙げられる。ヒ素トリアシレート、ヒ素トリ−
2−エチルヘキシレート、ヒ素トリオクチレート、ヒ素
トリリノレート、ヒ素トリカプリレート、アルコキシヒ
素ジアシレート、モノブトキシヒ素ジオクチレート、モ
ノプロポキシヒ素ジヘキシレート、モノプロポキシヒ素
ジリノレート、ジアルコキシヒ素モノアシレート、ジエ
トキシヒ素モノヘキシレート、ジエトキシヒ素モノリノ
レート。
本発明で用いられるアルコキシシランは次の一般式で
表わされる。
(R′O)4-nSiR″ 〔式中、R′とR″はアルキル基、アルコキシ基、アリ
ル基、アリール基、グリシジルオキシアルキル基、アク
リロキシアルキル基、メタクリロキシアルキル基、ビニ
ルであり、nは0または1〜3の整数である。〕 具体的には以下に例示する化合物が挙げられる。テト
ラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロ
ポキシシラン、テトラブトキシシラン、モノメチルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、モノエチ
ルトリエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシ
ラン、モノエチルトリブトキシシラン、ジエチルジブト
キシシラン、ジメトキシジブトキシシラン、ビニルメチ
ルジメトキシシラン、ビニルエチルジエトキシシラン、
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリブトキシシラン、γ−アクリロキシブロ
ピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、β−メタクリロキシエチルトリメト
キシシラン、β−メタクリロキシエチルトリエトキシシ
ラン、β−グリシジルオキシエチルトリメトキシシラ
ン。
本発明の塗布液には該アルコキシシランのアルコキシ
ル基の一部が水酸基に加水分解された部分加水分解物が
用いられる。アルコキシ基が全て加水分解されたもの
は、長期保存中にSiO2の沈澱またはゲルを生ずる問題が
あるので好ましくない。上記アルコキシシランの部分加
水分解物は、該アルコキシシランを有機溶媒に溶解さ
せ、適量の水及び加水分解触媒として必要に応じ酸を添
加し部分的に加水分解を進めることにより得られる。こ
の時の水の添加量はアルコキシシラン1モル当り1〜3
モルが最適である。
上記3価ヒ素化合物及びアルコキシシラン部分加水分
解物と共に添加される酸化剤として、過酸化水素、有機
過酸化物、オゾン等が用いられ、またN2Oを添加し紫外
線を照射してもよい。過酸化水素源としては市販の過酸
化水素水を用いることもできる。好適な有機過酸化物と
しては、一般式RO2R′、RCOO2COR′の化合物の他にRCO3
H、RO2H、RCO3R′(式中、R、R′はアルキル基、アリ
ール基、アリル基等を示す)で表わされる有機酸過酸化
物、アルコール過酸化物、過酸エステルが挙げられる。
具体的には過酸化ジt−ブチル過酸化ベンゾイル、過
ギ酸、過酢酸、過安息香酸、モノ過フタル酸、t−ブチ
ルヒドロペルオキシド等を挙げることができる。
上記3価ヒ素化合物とアルコキシシラン部分加水分解
物とに上記酸化剤を加えると、該酸化剤によりアルコキ
シシラン部分加水分解との共存下で上記アンチモン化合
物が3価から5価に酸化され、該アルコキシシラン部分
加水分解物と該アンチモン化合物との複合化がより均一
に進行する。これが溶液の保存安定性を高めるものと推
定される。該ヒ素化合物の混合量は前記アルコキシシラ
ンの加水分解物において換算されるSiO2に対してAs2O3
換算で、10〜100重量%の範囲である。混合方法は限定
されない。アルコキシシラン部分加水分解物中にヒ素化
合物を直接混合してもよい。好ましくは、所定量のヒ素
化合物を有機溶媒に溶かした後に、塗布液の安定性およ
び濡れ性の向上、粘度の調整等の目的でアセチルアセト
ン等のβ−ジケトン類、オキソブタン酸エチル等β−ケ
トエステル類等のキレート剤エチレングリコール等のグ
リコール類などを添加しこの溶液をアルコキシシラン加
水分解物中に加えてもよい。キレート剤などの添加剤は
予めアルコキシシラン加水分解物に加えても良く、また
ヒ素化合物とアルコキシシラン部分加水分解物とを混合
後に加えても良い、この添加剤の量はヒ素1モル当たり
0.1〜5モルが好ましい。尚、添加剤の使用は任意であ
る。また酸化剤の量はヒ素1モル当り1〜2モルが最適
である。尚、有機過酸化物の取り扱いは爆発等の危険も
あり十分に気をつける必要がある。
次に、上記酸化剤を添加するのに代えて、過酸化した
アルコキシシラン部分加水分解物を用いてもよい。一例
として、過酸化したアルコキシシラン部分加水分解物
は、アルコキシシランを適当な有機溶剤に溶解した後、
水と過酸化水素または有機過酸化物を加えることによっ
て得られる。水の添加量は、アルコキシシラン1モルに
対し、1.2〜2.9モル加えることが好ましい。過酸化水素
および有機過酸化物は、ヒ素化合物1モルに対し、0.04
モル以上加えないと効果がないが、好ましくは0.5モル
以上加える。又、アルコキシシランは加水分解速度が遅
く、水と共に触媒を加えるのが好ましい。触媒として
は、無機酸の他に、従来ゲル化時間が早いためあまり用
いられなかった有機酸(酢酸、ギ酸等)も本発明では使
用できる。尚、過酸化水素および有機過酸化物は、水と
ほぼ同時に加えても良いし、水を添加する前に加えても
良い。又、水を加えて得た部分加水分解物に加えても良
い。
以上のようにして得た過酸化したアルコキシシラン部
分加水分解物と3価のヒ素化合物とを混合し、有機溶剤
で適当な濃度に希釈する。このとき、ヒ素化合物は予め
有機溶媒に混合せずに使用しても良いが、添加剤と共に
適当な有機溶剤に溶解して混合することが好ましい。
上記過酸化したアルコキシシラン部分加水分解物から
得られる組成物は、3価のヒ素化合物がアルコキシシラ
ン部分加水分解物の過酸化した部位と反応して5価に酸
化される。このとき、例えば、次式で示されるような アルコキシシラン部分加水分解物との付加反応を起こ
していることが考えられる。本発明の塗布液が従来の3
価または5価のヒ素化合物とアルコキシシランの部分加
水分解物とを混合した塗布液に比べ保存安定性に優れる
のは、このような調製時の反応特異性のために液中のア
ンチモン化合物の形態が従来の塗布液と異なっているた
めであると考えられる。
〔発明の効果〕
本発明のAs拡散用被膜形成用塗布液は、従来の塗布液
に比べて液の保存性が極めて良く、塗布液を長期間保存
することができる。更に、本発明の塗布液は3価のヒ素
化合物を用いるので、高純度のヒ素化合物を使用でき、
高品質のAs拡散ウェハーを製造することができる。
〔実施例及び比較例〕
実施例1 トリブトキシヒ素29.8g(0.1モル)、i−プロピルア
ルコール30g、オクチル酸7.2g(0.05モル)を混合し、
さらにこの溶液をi−プロピルアルコールで希釈してAs
2O3換算10重量%とした。この希釈液を1日放置して、
ヒ素化合物溶液を得た。
また、テトラエトキシシラン33.3g(0.16モル)、i
−プロピルアルコール30g、水4.7g(0.26モル)、ギ酸
0.7gを混合し、さらにこの溶液をi−プロピルアルコー
ルで希釈してSiO2換算10重量%とした。この希釈液を60
℃で1週間放置することにより、テトラエトキシシラン
の部分加水分解物を得た。
次いで上記二つの溶液を混合溶解し、i−プロピルア
ルコールで希釈してSiO2濃度4重量%、As2O3濃度2重
量%の溶液240gを得た。この溶液を0℃に冷却し、t−
ブチルヒドロペルオキシド3.3gをゆっくり添加し、3価
のAsを5価に酸化し、ヒ素拡散用塗布液を得た。
この塗布液は室温で3ヶ月間放置してもゲル化せずま
た沈澱も生ぜず安定であった。
次に、この塗布液をシリコンウェハー上に500rpmで5
秒間、更に3000rpmで10秒間スピンコートした後に、150
℃で1時間加熱乾燥して、As拡散用被膜を形成した。得
られた被膜の厚さは1700Åであり、ウェハー表面全体に
亘り均一であった。
上記被膜を形成したウェハーを加熱炉に装入し、窒
素、酸素混合ガス(N21.0/分、O21.0/分)を流し
ながら、500℃で1時間加熱し、更に1100℃で2時間加
熱して、Asを拡散させた。加熱処理後、フッ酸でウェハ
ー表面の被膜を除去し、抵抗値を測定したところ、1.2
Ω/□であった。
実施例2 テトラエトキシシラン33.3g(0.16モル)、i−プロ
ピルアルコール30g、水5.5g(0.30モル)、塩酸0.001g
(0.00003モル)を混合し、更にこの溶液をi−プロピ
ルアルコールで希釈してSiO2換算10重量%のテトラエト
キシシラン部分加水分解を得た。
次いで、この溶液を実施例1と同様のヒ素化合物溶液
およびi−プロピルアルコールに混合溶解しSiO2濃度2
重量%、As2O3濃度1重量%の溶液240gを得た。この溶
液にO3に毎分100mlで10分間吹き込むことにより3価のA
sを5価のAsに酸化し、ヒ素拡散用塗布液を得た。この
塗布液は、室温放置下3ヶ月間安定であった。
この塗布液を用い実施例1と同様にしてAsを拡散した
ところ、抵抗値20.0Ω/□、膜厚800Åのシリコンウェ
ハーが得られた。
実施例3 トリエトキシヒ素19.4g(0.1モル)、i−プロピルア
ルコール60.4g、アセチルアセトン20.2g(0.2モル)を
混合し、さらにこの溶液をi−プロピルアルコールで希
釈してAs2O3換算10重量%のヒ素化合物溶液を得た。
次いでこの溶液を実施例1と同様のテトラエトキシシ
ラン部分加水分解物およびi−プロピルアルコールに混
合溶解し、SiO2濃度4重量%、As2O3濃度2重量%の溶
液240gを得た。この溶液に紫外線を照射しながらN2Oを
毎分100mlで10分間吹き込むことにより3価のAsを5価
に酸化し、ヒ素拡散用塗布液を得た。この塗布液は室温
で3ヶ月放置しても、沈澱やゲル化を生じなかった。
この塗布液をシリコンウェハー上に500rpmで5秒間、
次いで5000rpmで10秒間スピンコートした。その後実施
例1と同様にしてAsを拡散させ、抵抗値12.0Ω/□、膜
厚1420Åのウェハーを得た。
比較例1 t−ブチルヒドロペルオキシドを混合しない以外は実
施例1と同様にしてAs拡散用塗布液を製造した。この液
を室温に2週間放置したところ、ゲル化した。またこの
液を用いて実施例1と同様に、膜厚700Åのシリコンウ
ェハーを製造したところ、抵抗値は33.0Ω/□であっ
た。
実施例4 テトラエトキシシラン111g(0.533モル)、イソプロ
ピルアルコール150g、水14.4g(0.80モル)、塩酸0.33
g、過酸化水素6.36g(0.187モル)を混合し、室温で撹
拌しながら4日間反応させることにより、過酸化水素化
したアルコキシシラン部分加水分解物を得、これをイソ
プロピルアルコールにより希釈した。この溶液を、トリ
エトキシヒ素19.4g(0.1モル)、オクチル酸7.2gをイソ
プロピルアルコール73.4gに溶解した溶液およびイソプ
ロピルアルコールで希釈し、SiO2換算4重量%、As2O3
換算2重量%のヒ素拡散用塗布液を得た。この塗布液は
室温で3ヶ月放置しても、沈澱やゲル化を生じなかっ
た。
この塗布液を、シリコンウェハー上に、500rpm×5sec
+3000rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が
得られた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥
した後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱し、Asを
拡散させた。このシリコンウェハーの抵抗値は9.3Ω/
□であった。
実施例5 テトラエトキシシラン111g(0.533モル)、エタノー
ル150g、水12.8g(0.711モル)、酢酸3.84g、過酸化水
素7.11g(0.209モル)を混合し、60℃で撹拌しながら4
日間反応させることにより、過酸化したアルコキシシラ
ン部分加水分解物を得た後、これをエタノールにより希
釈した。この溶液を、トリメトキシヒ素19.4g(0.1モ
ル)、オキソブタン酸エチル6.5gをエタノール74.1gに
溶解した溶液およびエタノールで希釈し、SiO2換算4重
量%、As2O3換算2重量%のヒ素拡散用塗布液を得た。
この塗布液は室温で3ヶ月放置しても、沈澱やゲル化を
生じなかった。
この塗布液をシリコンウェハー上に500rpm×5sec+30
00rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が得ら
れた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥した
後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱し、Asを拡散
させた。このシリコンウェハーの抵抗値は11.2Ω/□で
あった。
実施例6 テトラエチルシリケート111g(0.533モル)、酢酸エ
チル142g、水14.4g(0.799モル)、硝酸0.5g、過酸化水
素5.61g(0.165モル)を混合し、室温で撹拌しながら4
日間反応させることにより、過酸化したアルコキシシラ
ン部分加水分解物を得た後、これを酢酸エチルにより希
釈した。この溶液を、トリプロポキシヒ素25.5g(0.10
モル)、アセチルアセトン20.2gを酢酸エチル54.3gに溶
解した溶液およびイソプロピルアルコールで希釈し、Si
O2換算5重量%、As2O3換算2.5重量%のヒ素拡散用塗布
液を得た。この塗布液は室温で3ヶ月放置しても、沈澱
やゲル化を生じなかった。
この塗布液を、シリコンウェハー上に、500rpm×5sec
+3000rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が
得られた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥
した後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱し、Asを
拡散させた。このシリコンウェハーの抵抗値は9.1Ω/
□であった。
実施例7 テトラメトキシシラン40.6g(0.267モル)、メタノー
ル100g、水5.76g(0.320モル)、ギ酸3.0gを混合し、60
℃で4日間撹拌しながら、部分加水分解物を得た。その
後、過酸化水素6.12g(0.180モル)を加え、室温で4日
間反応させることにより、過酸化したアルコキシシラン
部分加水分解物を得た後、メタノールにより希釈した、
この溶液を、トリエトキシヒ素19.4g(0.1モル)、n−
カプロン酸5.8gをメタノール74.8gに溶解した溶液およ
びメタノールで希釈し、SiO2換算3重量%、As2O3換算
3重量%のヒ素拡散用塗布液を得た。この塗布液は室温
で3ヶ月放置しても、沈澱やゲル化を生じなかった。
この塗布液を、シリコンウェハー上に、500rpm×5sec
+3000rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が
得られた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥
した後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱しAsを拡
散させた。このシリコンウェハーの抵抗値は9.0Ω/□
であった。
実施例8 テトラエチルシリケート111g(0.533モル)、n−ブ
タノール95g、エチレングリコール55g、水15.82g(0.87
9モル)、塩酸0.12g、過酸化水素6.8g(0.2モル)を混
合し、室温で撹拌しながら4日間反応させることによ
り、過酸化したアルコキシシラン部分加水分解物を得た
後、n−ブタノールにより希釈した。この溶液を、酢酸
ヒ素25.5g(0.1モル)、アセチルアセトン20gをn−ブ
タノール54.5gに溶解した溶液およびn−ブタノールで
希釈し、SiO2換算4重量%、As2O3換算1重量%のヒ素
拡散用塗布液を得た。この塗布液は室温で3ヶ月放置し
ても、沈澱やゲル化を生じなかった。
この塗布液を、シリコンウェハー上に、500rpm×5sec
+3000rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が
得られた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥
した後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱してAsを
拡散させた。このシリコンウェハーの抵抗値は28.0Ω/
□であった。
実施例9 テトラエトキシシラン111g(0.533モル)、イソプロ
ピルアルコール150g、水14.4g(0.80モル)、ギ酸3.1
g、t−ブチルヒドロペルオキシド13.5g(0.15モル)を
混合し、室温で撹拌しながら4日間反応させることによ
り、過酸化したアルコキシシラン部分加水分解物を得た
後、イソプロピルアルコールにより希釈した。この溶液
を、トリエキトキシヒ素19.4g(0.1モル)、オクチル酸
7.2gをイソプロピルアルコール73.4gに溶解した溶液お
よびイソプロピルアルコールで希釈し、SiO2換算4重量
%、As2O3換算2重量%のヒ素拡散用塗布液を得た。こ
の塗布液は室温で3ヶ月放置しても、沈澱やゲル化を生
じなかった。
この塗布液を、シリコンウェハー上に、500rpm×5sec
+3000rpm×10secの条件で塗布したところ、均一な膜が
得られた。次いで、このウェハーを150℃で1時間乾燥
した後、500℃×1hr+100℃×2hrの条件で加熱し、Asを
拡散させた。このシリコンウェハーの抵抗値は17.4Ω/
□であった。
比較例2 テトラエトキシシラン111g(0.533モル)、イソプロ
ピルアルコール150g、水18.2g(1.01モル)、塩酸0.33g
の混合溶液を室温で撹拌しながら4日間反応させること
により、アルコキシシラン部分加水分解物を得た後、イ
ソプロピルアルコールにより希釈した。この溶液を、ト
リメトキシヒ素16.4g(0.1モル)、オクチル酸7.21gを
イソプロピルアルコール76.4gに溶解した溶液とイソプ
ロピルアルコールとで希釈し、SiO2換算4重量%、As2O
3換算2重量%の塗布液を得た。この塗布液を室温で1
ヵ月間放置したところゲル化した。
比較例3 テトラエトキシシラン111g(0.533モル)、エタノー
ル150g、水16.8g(0.933モル)、酢酸3.84gを混合し、6
0℃で撹拌しながら4日間反応させることにより、アル
コキシシラン部分加水分解物を得た後、エタノールによ
り希釈した。この溶液と、トリエトキシヒ素19.4g(0.1
モル)、オキソブタン酸エチル25.5gをエタノール55.1g
に溶解した溶液とを混合し、エタノールで希釈し、SiO2
換算4重量%、As2O3換算2重量%の塗布液を得た。こ
の塗布液を室温で一週間放置したところゲル化した。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸素を介して有機基と結合した3価のヒ素
    化合物と、アルコキシシラン部分加水分解物との混合物
    に酸化剤を添加してなるヒ素拡散用塗布液。
  2. 【請求項2】酸素を介して有機基と結合した3価のヒ素
    化合物と、過酸化したアルコキシシラン部分加水分解物
    とを混合してなるヒ素拡散用塗布液。
  3. 【請求項3】酸素を介して有機基と結合した3価のヒ素
    化合物が、アルコキシヒ素化合物であることを特徴とす
    る第1請求項又は第2請求項のヒ素拡散用塗布液。
JP14398089A 1989-06-08 1989-06-08 ヒ素拡散用塗布液 Expired - Lifetime JP2658395B2 (ja)

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