JP2652872B2 - ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法 - Google Patents
ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法Info
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- JP2652872B2 JP2652872B2 JP63117039A JP11703988A JP2652872B2 JP 2652872 B2 JP2652872 B2 JP 2652872B2 JP 63117039 A JP63117039 A JP 63117039A JP 11703988 A JP11703988 A JP 11703988A JP 2652872 B2 JP2652872 B2 JP 2652872B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワ
イヤーケーブルの製造方法に係わり、更に詳しくは安価
で、経済性,信頼性を大巾に高めたワイヤーケーブルの
防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法に関する
ものである。
イヤーケーブルの製造方法に係わり、更に詳しくは安価
で、経済性,信頼性を大巾に高めたワイヤーケーブルの
防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法に関する
ものである。
一般に、ワイヤーケーブル等の腐食を防止する方法の
一つとして、ワイヤーケーブルが酸素と触れないように
酸素の供給を遮断することが考えられる。
一つとして、ワイヤーケーブルが酸素と触れないように
酸素の供給を遮断することが考えられる。
ところで、従来の鋼線束を用いたワイヤーケーブル及
びワイヤーケーブルアッセンブリ(取付け金具を備えた
ワイヤーケーブル)の防食構造としては、上記酸素供給
遮断のため、外層処理として素線の亜鉛メッキ,防食テ
ープのラッピング,防食材のコーティング,塗装及び金
属カバーリング等が行われ、また内部充填材としては粘
性材が使用されて来た。
びワイヤーケーブルアッセンブリ(取付け金具を備えた
ワイヤーケーブル)の防食構造としては、上記酸素供給
遮断のため、外層処理として素線の亜鉛メッキ,防食テ
ープのラッピング,防食材のコーティング,塗装及び金
属カバーリング等が行われ、また内部充填材としては粘
性材が使用されて来た。
然しながら、上記のような従来の防食方法の場合に
は、祖先の亜鉛メッキを除き、すべて外層の防食処理に
限定されており、従って長大吊橋等の動的活荷重によっ
て外層継合せ目等から水分や空気が内部に侵入し、腐食
を進行させている問題点を解決することが出来なかっ
た。
は、祖先の亜鉛メッキを除き、すべて外層の防食処理に
限定されており、従って長大吊橋等の動的活荷重によっ
て外層継合せ目等から水分や空気が内部に侵入し、腐食
を進行させている問題点を解決することが出来なかっ
た。
このため、従来から各種の防食構造が研究され、最近
の防食構造としては、斜張橋のワイヤーケーブルアッセ
ンブリに使用されて来た耐腐性高分子外筒と、ワイヤー
ケーブルの素線をスパイラルストランドにより束ねられ
た鋼線束との間隙にセメントミルクを現場で注入する構
造のものが使用されている。
の防食構造としては、斜張橋のワイヤーケーブルアッセ
ンブリに使用されて来た耐腐性高分子外筒と、ワイヤー
ケーブルの素線をスパイラルストランドにより束ねられ
た鋼線束との間隙にセメントミルクを現場で注入する構
造のものが使用されている。
しかし、道路,鉄道併用橋や、長大スパンの斜張橋の
場合は、上記の構造のものでも大きな活荷重によって硬
化したセメントミルクにクラックが生じ、耐食性に問題
が生じる心配が出てきた。しかも、前述のように亜鉛メ
ッキをした素線の耐食性は、セメント系の充填材ではア
ルカリ反応や水素反応が心配されて問題が生ずる恐れが
あった。
場合は、上記の構造のものでも大きな活荷重によって硬
化したセメントミルクにクラックが生じ、耐食性に問題
が生じる心配が出てきた。しかも、前述のように亜鉛メ
ッキをした素線の耐食性は、セメント系の充填材ではア
ルカリ反応や水素反応が心配されて問題が生ずる恐れが
あった。
そこで、係る問題を有効に解決するため、例えば第4
図に示すように、耐候性を有する二重層のポリエチレン
パイプから成る耐腐性高分子外筒1を備えたワイヤーケ
ーブルアッセンブリにおいて、上記従来のセメントミル
クの代わりに、弾性伸びを有する反応硬化性高分子材5
を注入硬化させる研究が行われ、長大スパンの道路鉄道
併用斜張橋のワイヤーケーブルアッセンブリに実用化さ
れた。
図に示すように、耐候性を有する二重層のポリエチレン
パイプから成る耐腐性高分子外筒1を備えたワイヤーケ
ーブルアッセンブリにおいて、上記従来のセメントミル
クの代わりに、弾性伸びを有する反応硬化性高分子材5
を注入硬化させる研究が行われ、長大スパンの道路鉄道
併用斜張橋のワイヤーケーブルアッセンブリに実用化さ
れた。
なお、図において、2はワイヤーストランドの素線、
4は、素線2をスペーサストランド3により束ねられた
鋼線束を示している。第5図は、第4図のワイヤースト
ランドの素線2の間隙に於ける反応硬化性高分子材5の
浸透状態を示しており、Xは弾性伸びを有する反応硬化
性高分子材5が浸透していない空隙部を示している。
4は、素線2をスペーサストランド3により束ねられた
鋼線束を示している。第5図は、第4図のワイヤースト
ランドの素線2の間隙に於ける反応硬化性高分子材5の
浸透状態を示しており、Xは弾性伸びを有する反応硬化
性高分子材5が浸透していない空隙部を示している。
一般の高分子材は、糸のように長い連鎖の束であっ
て、低温では粘度が高く小さい間隙には浸透が困難であ
ると言われており、特に第4図に示すような比重量の大
きいワイヤーストランドでは、注入高分子の熱量を奪い
取るので、粘度は上昇の傾向を示し、必ずしも間隙Xを
完全に充填することは困難である。
て、低温では粘度が高く小さい間隙には浸透が困難であ
ると言われており、特に第4図に示すような比重量の大
きいワイヤーストランドでは、注入高分子の熱量を奪い
取るので、粘度は上昇の傾向を示し、必ずしも間隙Xを
完全に充填することは困難である。
次に、第6図は、長大スパンの道路鉄道併用斜張橋等
の活荷重の大きい耐候性ワイヤーケーブルに、二液反応
硬化性高分子材5を注入している状態を示す断面図であ
り、端末部に取付け金具6を備え、ワイヤーストランド
の素線2をスペーサストランド3により束ねられた鋼線
束4と、この鋼線束4に所定の空隙部Qを隔てて挿通さ
せた耐候性二層ポリエチレン筒1とで構成され、耐候性
二層ポリエチレン筒1には、前記空隙部Q内に、反応硬
化性高分子材5を注入する注入口取付けトケット7及び
注入口8が設けられている。また、セメントミルクの代
わりに注入硬化した弾性高分子層を形成し、また素線に
は、亜鉛メッキを施して構成している。
の活荷重の大きい耐候性ワイヤーケーブルに、二液反応
硬化性高分子材5を注入している状態を示す断面図であ
り、端末部に取付け金具6を備え、ワイヤーストランド
の素線2をスペーサストランド3により束ねられた鋼線
束4と、この鋼線束4に所定の空隙部Qを隔てて挿通さ
せた耐候性二層ポリエチレン筒1とで構成され、耐候性
二層ポリエチレン筒1には、前記空隙部Q内に、反応硬
化性高分子材5を注入する注入口取付けトケット7及び
注入口8が設けられている。また、セメントミルクの代
わりに注入硬化した弾性高分子層を形成し、また素線に
は、亜鉛メッキを施して構成している。
然しながら、上記の構造のワイヤーケーブルアッセン
ブリは、素線2の外周形状を保持するためにスパイラル
状に巻付けられたスペーサーストランド3と、長尺の耐
候性二層ポリエチレン筒1とを挿通させる作業に多くの
手間と時間を要し、またワイヤーケーブルストランドと
耐候性二層ポリエチレン筒1との間隙は、両端金具6の
外径との関係から、ワイヤーケーブル断面の約40%程度
の空隙部Qを必要する構造になった。
ブリは、素線2の外周形状を保持するためにスパイラル
状に巻付けられたスペーサーストランド3と、長尺の耐
候性二層ポリエチレン筒1とを挿通させる作業に多くの
手間と時間を要し、またワイヤーケーブルストランドと
耐候性二層ポリエチレン筒1との間隙は、両端金具6の
外径との関係から、ワイヤーケーブル断面の約40%程度
の空隙部Qを必要する構造になった。
この大きな空隙部Qは、耐食性が大巾に向上する反
面、セメントミルクに比較して10倍以上の高価な反応硬
化性高分子材を注入する構造になっているため、耐食ワ
イヤーケーブルアッセンブリの使用範囲は、特殊な使用
範囲に限定されてしまい、必ずしも一般的に使用できる
ものではなかった。
面、セメントミルクに比較して10倍以上の高価な反応硬
化性高分子材を注入する構造になっているため、耐食ワ
イヤーケーブルアッセンブリの使用範囲は、特殊な使用
範囲に限定されてしまい、必ずしも一般的に使用できる
ものではなかった。
この発明は、かかる従来の問題点に着目して案出され
たもので、従来の反応硬化性高分子材を使用した耐食ワ
イヤーケーブルと同等の品質レベルは保持したままで、
安価に生産することが出来ると共に、量産形の経済性の
あるワイヤーケーブルを効率良く製造することが出来る
ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブル
の製造方法に提供することを目的とするものである。
たもので、従来の反応硬化性高分子材を使用した耐食ワ
イヤーケーブルと同等の品質レベルは保持したままで、
安価に生産することが出来ると共に、量産形の経済性の
あるワイヤーケーブルを効率良く製造することが出来る
ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブル
の製造方法に提供することを目的とするものである。
この発明は上記目的を達成するため、鋼線束と、この
鋼線束を被覆する高分子外筒との間に反応硬化性液状高
分子材を介在させて構成して成るワイヤーケーブルの防
食構造において、前記高分子外筒を、熱収縮性高分子外
筒を使用して鋼線束に密着させて被覆すると共に、前記
熱収縮性高分子外筒の被覆時に、前記反応硬化性液状高
分子材をワイヤーケーブルを鋼線束の素線間隙及びワイ
ヤーケーブルの端末金具嵌合部の微細間隙と、その周辺
に加圧浸透させて構成したことを要旨とするものであ
る。
鋼線束を被覆する高分子外筒との間に反応硬化性液状高
分子材を介在させて構成して成るワイヤーケーブルの防
食構造において、前記高分子外筒を、熱収縮性高分子外
筒を使用して鋼線束に密着させて被覆すると共に、前記
熱収縮性高分子外筒の被覆時に、前記反応硬化性液状高
分子材をワイヤーケーブルを鋼線束の素線間隙及びワイ
ヤーケーブルの端末金具嵌合部の微細間隙と、その周辺
に加圧浸透させて構成したことを要旨とするものであ
る。
この発明に係るワイヤーケーブルは、上記のように構
成され、そしてその製造方法としては鋼線束を用いたワ
イヤーケーブルに、熱収縮性高分子外筒を挿通し、この
ワイヤーケーブルと熱収縮性高分子外筒との間隙に、反
応硬化性液状高分子材を介在させた状態で、前記熱収縮
性高分子外筒を一定の温度で加熱して熱収縮性高分子外
筒を熱収縮させ、この熱収縮性高分子外筒の熱収縮時の
内側方向への収縮力と、収縮加熱による反応硬化性液状
高分子材の粘度低下特性を利用して、前記熱収縮性高分
子外筒と鋼線束との間隙に介在させた反応硬化性液状高
分子材を順次押上ながらワイヤーケーブルの鋼線束の素
線間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合部の微細間
隙と、その周辺に加圧浸透させて製造する。
成され、そしてその製造方法としては鋼線束を用いたワ
イヤーケーブルに、熱収縮性高分子外筒を挿通し、この
ワイヤーケーブルと熱収縮性高分子外筒との間隙に、反
応硬化性液状高分子材を介在させた状態で、前記熱収縮
性高分子外筒を一定の温度で加熱して熱収縮性高分子外
筒を熱収縮させ、この熱収縮性高分子外筒の熱収縮時の
内側方向への収縮力と、収縮加熱による反応硬化性液状
高分子材の粘度低下特性を利用して、前記熱収縮性高分
子外筒と鋼線束との間隙に介在させた反応硬化性液状高
分子材を順次押上ながらワイヤーケーブルの鋼線束の素
線間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合部の微細間
隙と、その周辺に加圧浸透させて製造する。
この発明では、品質レベル保持のために、今まで実現
不可能とされていたワイヤーケーブル素線間隙への弾性
高分子材の充填と、コストダウンの為に高価な反応硬化
性高分子材の使用量の削減及び組付け作業性の改善を可
能とすることで、橋梁用のワイヤーケーブルアッセンブ
リは勿論の事、広く高性能なワイヤーケーブル及びアッ
センブリを供給することが可能となった。
不可能とされていたワイヤーケーブル素線間隙への弾性
高分子材の充填と、コストダウンの為に高価な反応硬化
性高分子材の使用量の削減及び組付け作業性の改善を可
能とすることで、橋梁用のワイヤーケーブルアッセンブ
リは勿論の事、広く高性能なワイヤーケーブル及びアッ
センブリを供給することが可能となった。
以下添付図面に基いて、この発明の実施例を説明す
る。
る。
なお、以下の説明で、上記従来例と同一構成要素は同
一符号を付して説明する。
一符号を付して説明する。
第1図は、この発明を実施した防食ワイヤーケーブル
の製作工程を示す状態図であって、ワイヤーストランド
の素線2をスペーサストランド3により束ねられた鋼線
束4の端末部には、取付け金具6が装着されている。
の製作工程を示す状態図であって、ワイヤーストランド
の素線2をスペーサストランド3により束ねられた鋼線
束4の端末部には、取付け金具6が装着されている。
前記、鋼線束4及び取付け金具6の外周面には、固形
またはフレキシブルな熱収縮性高分子外筒11が被嵌さ
れ、この熱収縮性高分子外筒11は、熱収縮性を有する高
分子材料により構成されている。
またはフレキシブルな熱収縮性高分子外筒11が被嵌さ
れ、この熱収縮性高分子外筒11は、熱収縮性を有する高
分子材料により構成されている。
前記、鋼線束4及び取付け金具6と、熱収縮性高分子
外筒11との間には、熱収縮性高分子外筒11を図示しない
加熱手段により加熱して収縮させる際、反応硬化性液状
高分子材12を介在させておく。
外筒11との間には、熱収縮性高分子外筒11を図示しない
加熱手段により加熱して収縮させる際、反応硬化性液状
高分子材12を介在させておく。
即ち、第1図のように鋼線束4及び取付け金具6の外
周面に熱収縮性高分子外筒11を被嵌し、更に、両部材間
に反応硬化性液状高分子材12を介在させた状態で、矢印
A方向から加熱手段により加熱させると、熱収縮性高分
子外筒11は、図に示すように鋼線束4及び取付け金具6
の外周面に熱収縮して密着する。
周面に熱収縮性高分子外筒11を被嵌し、更に、両部材間
に反応硬化性液状高分子材12を介在させた状態で、矢印
A方向から加熱手段により加熱させると、熱収縮性高分
子外筒11は、図に示すように鋼線束4及び取付け金具6
の外周面に熱収縮して密着する。
またこの時、熱収縮性高分子外筒11の熱収縮時の内側
方向への収縮力と、収縮加熱による反応硬化性液状高分
子材12の粘度低下特性を利用し、前記熱収縮性高分子外
筒11と鋼線束4との間隙に介在させた反応硬化性液状高
分子材12を、第1図の右方向に順次押上ながら鋼線束4
の素線2の間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合部
の微細間隙と、その周辺に加圧浸透させることが出来、
これにより防食ワイヤーケーブルを製造することが出来
るのである。
方向への収縮力と、収縮加熱による反応硬化性液状高分
子材12の粘度低下特性を利用し、前記熱収縮性高分子外
筒11と鋼線束4との間隙に介在させた反応硬化性液状高
分子材12を、第1図の右方向に順次押上ながら鋼線束4
の素線2の間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合部
の微細間隙と、その周辺に加圧浸透させることが出来、
これにより防食ワイヤーケーブルを製造することが出来
るのである。
なお、熱収縮性高分子外筒11を透明の高分子を使用す
れば、ワイヤーケーブルの状況を外部から観察すること
が出来、ワイヤーケーブルの管理を容易に行うことが出
来る。
れば、ワイヤーケーブルの状況を外部から観察すること
が出来、ワイヤーケーブルの管理を容易に行うことが出
来る。
第2図は熱収縮性高分子外筒11の熱収縮前の断面図
と、収縮後の状態を示す断面図であり、第3図は鋼線束
4の素線2の間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合
部の微細間隙と、その周辺に反応硬化性液状高分子材12
が完全に加圧浸透された状態を示す断面図である。
と、収縮後の状態を示す断面図であり、第3図は鋼線束
4の素線2の間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合
部の微細間隙と、その周辺に反応硬化性液状高分子材12
が完全に加圧浸透された状態を示す断面図である。
また、上記の実施例において、熱収縮性高分子外筒11
を加熱手段により加熱する前に、鋼線束4を予め何等か
の手段により加熱しておけば、更に熱収縮性高分子外筒
11の熱収縮性及び反応硬化性液状高分子材12の浸透性を
良好にすることが出来るものである。
を加熱手段により加熱する前に、鋼線束4を予め何等か
の手段により加熱しておけば、更に熱収縮性高分子外筒
11の熱収縮性及び反応硬化性液状高分子材12の浸透性を
良好にすることが出来るものである。
更に、熱収縮性高分子外筒11を使用しているが、これ
に限定されず、例えば熱収縮性高分子材料から成るリボ
ン状のものを鋼線束4の外周面に順次ラッピングして外
部から加熱したり、または熱収縮性高分子材料から成る
テープ状のものを接着剤を介して鋼線束4の外周面に順
次接着し、外部から加熱して熱収縮させることにより、
鋼線束4の外周面に密着させて被覆するようにすること
も可能である。
に限定されず、例えば熱収縮性高分子材料から成るリボ
ン状のものを鋼線束4の外周面に順次ラッピングして外
部から加熱したり、または熱収縮性高分子材料から成る
テープ状のものを接着剤を介して鋼線束4の外周面に順
次接着し、外部から加熱して熱収縮させることにより、
鋼線束4の外周面に密着させて被覆するようにすること
も可能である。
この発明は、上記のように従来の耐食性高分子外筒
を、熱収縮性高分子外筒11に置換し、鋼線束4と熱収縮
性高分子外筒11との間隙に最小限度の防食皮膜層を加圧
圧縮させ、また熱収縮性高分子外筒11の熱収縮時に生ず
る内側方向への圧力と、収縮加熱による反応硬化性液状
高分子材12の粘度低下特性を有効に利用してワイヤーケ
ーブルの素線間隙に反応硬化性液状高分子材12を密着充
填,硬化させ、弾性高分子の酸素遮断性をもって高度の
耐食構成にすることが出来たのである。従って、長期の
耐食性のあるワイヤーケーブル及びワイヤーケーブルア
ッセンブリを経済的に供給でき、また安価に製造するこ
とが出来るものである。
を、熱収縮性高分子外筒11に置換し、鋼線束4と熱収縮
性高分子外筒11との間隙に最小限度の防食皮膜層を加圧
圧縮させ、また熱収縮性高分子外筒11の熱収縮時に生ず
る内側方向への圧力と、収縮加熱による反応硬化性液状
高分子材12の粘度低下特性を有効に利用してワイヤーケ
ーブルの素線間隙に反応硬化性液状高分子材12を密着充
填,硬化させ、弾性高分子の酸素遮断性をもって高度の
耐食構成にすることが出来たのである。従って、長期の
耐食性のあるワイヤーケーブル及びワイヤーケーブルア
ッセンブリを経済的に供給でき、また安価に製造するこ
とが出来るものである。
以下の表−1は、この発明の実施例として、約2.5mの
ワイヤーケーブル,アッセンブリを使用し、約2年の海
中実験を行った荷重(ton)とワイヤーケーブルの伸び
(%)との関係を示したものである。
ワイヤーケーブル,アッセンブリを使用し、約2年の海
中実験を行った荷重(ton)とワイヤーケーブルの伸び
(%)との関係を示したものである。
新品時の実際切断荷重は、52.5tonである。
以上の実験結果等から、この発明の防食ワイヤーケー
ブルは、荷重に対する伸びは良好であることが判明し
た。
ブルは、荷重に対する伸びは良好であることが判明し
た。
この発明は、上記のような構成である為、以下のよう
な優れた効果を奏するものである。
な優れた効果を奏するものである。
(a)軽量で高耐食性を有するワイヤーケーブル及びワ
イヤーケーブルアッセンブリを製造することが出来る。
イヤーケーブルアッセンブリを製造することが出来る。
(b)高分子防食材の量を必要最小限度に削減出来るの
で、低価格で高耐食性のワイヤーケーブル及びワイヤー
ケーブルアッセンブリを製造することが出来る。
で、低価格で高耐食性のワイヤーケーブル及びワイヤー
ケーブルアッセンブリを製造することが出来る。
(c)熱収縮性高分子外筒を透明の高分子を使用すれ
ば、ワイヤーケーブルの状況を部から観察することが出
来、ワイヤーケーブルの管理を容易に行うことが出来
る。
ば、ワイヤーケーブルの状況を部から観察することが出
来、ワイヤーケーブルの管理を容易に行うことが出来
る。
(d)製造方法及び施工方法が簡単になると共に、高分
子防食材の使用量が大巾に削減されるので汎用性が拡大
する。
子防食材の使用量が大巾に削減されるので汎用性が拡大
する。
第1図は、この発明を実施した防食ワイヤーケーブルの
製造工程の状態を示す断面図、第2図は第1図のII−II
矢視拡大断面図、第3図は鋼線束に反応硬化性液状高分
子が浸透している状態を示す説明図、第4図は従来の防
食ワイヤーケーブルの断面図、第5図は従来の防食ワイ
ヤーケーブルに反応硬化性液状高分子が浸透している状
態を示す説明図、第6図は従来の防食ワイヤーケーブル
の製造工程を示す断面図である。 2……ワイヤーストランドの素線、3……スペーサスト
ランド、4……鋼線束、6……取付け金具、11……熱収
縮性高分子外筒、12……反応硬化性液状高分子材。
製造工程の状態を示す断面図、第2図は第1図のII−II
矢視拡大断面図、第3図は鋼線束に反応硬化性液状高分
子が浸透している状態を示す説明図、第4図は従来の防
食ワイヤーケーブルの断面図、第5図は従来の防食ワイ
ヤーケーブルに反応硬化性液状高分子が浸透している状
態を示す説明図、第6図は従来の防食ワイヤーケーブル
の製造工程を示す断面図である。 2……ワイヤーストランドの素線、3……スペーサスト
ランド、4……鋼線束、6……取付け金具、11……熱収
縮性高分子外筒、12……反応硬化性液状高分子材。
Claims (3)
- 【請求項1】鋼線束と、この鋼線束を被覆する高分子外
筒との間に反応硬化性液状高分子材を介在させて構成し
て成るワイヤーケーブルの防食構造において、 前記高分子外筒として熱収縮性高分子外筒を用い、前記
熱収縮性高分子外筒を鋼線束に密着させて被覆する際、
外部から一定の温度で加熱することにより、前記熱収縮
性高分子外筒の熱収縮力と反応硬化性液状高分子材の粘
度低下特性とを利用して、反応硬化性液状高分子材をワ
イヤーケーブルの鋼線束の素線間隙及びワイヤーケーブ
ルの端末金具嵌合部の微細間隙と、その周辺に加圧浸透
させて構成したことを特徴とするワイヤーケーブルの防
食構造。 - 【請求項2】鋼線束を用いたワイヤーケーブルに、熱収
縮性高分子外筒を挿通し、このワイヤーケーブルと熱収
縮性高分子外筒との間隙に、反応硬化性液状高分子材を
介在させた状態で、前記熱収縮性高分子外筒を外部から
一定の温度で加熱して熱収縮性高分子外筒を熱収縮さ
せ、この熱収縮性高分子外筒の熱収縮時の内側方向への
収縮力と、収縮加熱による反応硬化性液状高分子材の粘
度低下特性を利用して、前記熱収縮性高分子外筒と鋼線
束との間隙に介在させた反応硬化性液状高分子材を順次
押上ながらワイヤーケーブルの鋼線束の素線間隙及びワ
イヤーケーブルの端末金具嵌合部の微細間隙と、その周
辺に加圧浸透させて製造する防食ワイヤーケーブルの製
造方法。 - 【請求項3】前記鋼線束を用いたワイヤーケーブルを予
め加熱した状態で、熱収縮性高分子外筒を外部から一定
の温度で加熱して熱収縮性高分子外筒を熱収縮させ、熱
収縮性高分子外筒と鋼線束との間隙に介在させた反応硬
化性液状高分子材を順次押上ながらワイヤーケーブルの
鋼線束の素線間隙及びワイヤーケーブルの端末金具嵌合
部の微細間隙と、その周辺に加圧浸透させて製造する請
求項2に記載の防食ワイヤーケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63117039A JP2652872B2 (ja) | 1988-05-16 | 1988-05-16 | ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63117039A JP2652872B2 (ja) | 1988-05-16 | 1988-05-16 | ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01292193A JPH01292193A (ja) | 1989-11-24 |
JP2652872B2 true JP2652872B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=14701924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63117039A Expired - Lifetime JP2652872B2 (ja) | 1988-05-16 | 1988-05-16 | ワイヤーケーブルの防食構造及び防食ワイヤーケーブルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652872B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0726347B2 (ja) * | 1991-12-13 | 1995-03-22 | 株式会社タイムスエンジニアリング | 防錆被覆pcストランドの製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5846597B2 (ja) * | 1978-04-05 | 1983-10-17 | 神鋼鋼線工業株式会社 | ケ−ブルの防食法 |
JPS6094937U (ja) * | 1983-11-30 | 1985-06-28 | 昭和電線電纜株式会社 | プラスチツクワイヤ−接続部 |
JPS6133899U (ja) * | 1984-07-31 | 1986-03-01 | 宇部日東化成株式会社 | 繊維強化熱硬化性樹脂製引張補強材 |
-
1988
- 1988-05-16 JP JP63117039A patent/JP2652872B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01292193A (ja) | 1989-11-24 |
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