JP2652864B2 - Nmrの測定におけるラジオ周波数励起の較正装置 - Google Patents
Nmrの測定におけるラジオ周波数励起の較正装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、核磁気共鳴(NMR)測定におけるラジオ周
波数励起の較正装置に関する。NMR測定は、物体の固有
の性質を非破壊的且つ非侵入的に知ることを目的として
行われる。NMR測定は、特に医学の分野では、検査され
る患者の身体の断面を表す画像を生成するために、イメ
ージング技術と組み合わされて使用される。
波数励起の較正装置に関する。NMR測定は、物体の固有
の性質を非破壊的且つ非侵入的に知ることを目的として
行われる。NMR測定は、特に医学の分野では、検査され
る患者の身体の断面を表す画像を生成するために、イメ
ージング技術と組み合わされて使用される。
NMR測定は、次のような条件で実施される。すなわ
ち、先ず、検査されるべき物体(被検体)が安定で一様
且つ強力な磁場の中に入れられる。すると、被検体の各
粒子の磁気モーメントはこの磁場の方向に揃おうとす
る。所謂「共鳴周波数」の信号を含む短時間のラジオ周
波数励起がこれらの粒子に印加されると、それらの磁気
モーメントを転倒させることが可能になる。励起が終わ
ると、これら磁気モーメントは歳差運動をしながら再び
最初の方向を向こうとする。「ラーモア周波数」と呼ば
れる歳差周波数は共鳴周波数に等しい。歳差周波数は、
被検体に特徴的な磁気回転比と呼ばれる係数γを通じて
配向磁場の強度と関係している。歳差信号を検出して、
そこから被検体に関する情報を抽出する。
ち、先ず、検査されるべき物体(被検体)が安定で一様
且つ強力な磁場の中に入れられる。すると、被検体の各
粒子の磁気モーメントはこの磁場の方向に揃おうとす
る。所謂「共鳴周波数」の信号を含む短時間のラジオ周
波数励起がこれらの粒子に印加されると、それらの磁気
モーメントを転倒させることが可能になる。励起が終わ
ると、これら磁気モーメントは歳差運動をしながら再び
最初の方向を向こうとする。「ラーモア周波数」と呼ば
れる歳差周波数は共鳴周波数に等しい。歳差周波数は、
被検体に特徴的な磁気回転比と呼ばれる係数γを通じて
配向磁場の強度と関係している。歳差信号を検出して、
そこから被検体に関する情報を抽出する。
励起を受けた粒子の磁気モーメントの配向磁場の方向
に対する傾斜を調べることにより、被検体から放射され
る応答信号の振幅がこの角度のサイン関数として変化す
ることがわかる。励起がいわゆる90゜励起である場合に
は、測定される応答信号が最大になる。また、検出され
る応答信号のS/N比を向上させるためには、比検体の粒
子の磁気モーメントの方向のこのような90゜の変化に対
応する励起の振幅を求めることが有効である。
に対する傾斜を調べることにより、被検体から放射され
る応答信号の振幅がこの角度のサイン関数として変化す
ることがわかる。励起がいわゆる90゜励起である場合に
は、測定される応答信号が最大になる。また、検出され
る応答信号のS/N比を向上させるためには、比検体の粒
子の磁気モーメントの方向のこのような90゜の変化に対
応する励起の振幅を求めることが有効である。
簡単には、所定の性質の比検体に対しては、励起用電
磁場の振幅がラジオ周波数励起手段内を通過するいわゆ
るアンテナ電流の強度に比例すると言うことができる。
B1がこのラジオ周波数励起用磁場であり、Iaがアンテナ
電流であるとすると、kを比例係数として、 B1=k・Ia と書くことができる。アンテナ整合回路を別にすると、
アンテナ電流Iaは、ラジオ周波数励起手段への給電用発
生器により供給される電圧Veの平方をアンテナの抵抗と
被検体の抵抗の和で割った値に比例する。被検体の抵抗
は、被検体の中に侵入する電磁波に対して、この被検体
の直径の約5乗に比例することがわかっている。つま
り、被検体が、小柄な患者の身体(小抵抗)であるか、
或いは、逆に大柄な患者の身体(大抵抗)であるかに依
存して、発生器電圧の較正は広い範囲にわたる。発生器
の電圧は、例えば、50〜150ボルト間の値に較正すべき
であることが知られている。他の条件をすべて同じにす
ると、サイズの異なるサンプルを選択するときには上記
の考察が従来のNMRでも有効である。
磁場の振幅がラジオ周波数励起手段内を通過するいわゆ
るアンテナ電流の強度に比例すると言うことができる。
B1がこのラジオ周波数励起用磁場であり、Iaがアンテナ
電流であるとすると、kを比例係数として、 B1=k・Ia と書くことができる。アンテナ整合回路を別にすると、
アンテナ電流Iaは、ラジオ周波数励起手段への給電用発
生器により供給される電圧Veの平方をアンテナの抵抗と
被検体の抵抗の和で割った値に比例する。被検体の抵抗
は、被検体の中に侵入する電磁波に対して、この被検体
の直径の約5乗に比例することがわかっている。つま
り、被検体が、小柄な患者の身体(小抵抗)であるか、
或いは、逆に大柄な患者の身体(大抵抗)であるかに依
存して、発生器電圧の較正は広い範囲にわたる。発生器
の電圧は、例えば、50〜150ボルト間の値に較正すべき
であることが知られている。他の条件をすべて同じにす
ると、サイズの異なるサンプルを選択するときには上記
の考察が従来のNMRでも有効である。
患者の身体が一旦検査のためにNMR装置に入れられた
ときに最初に実行すべき操作は、検査をできるだけ良い
条件で実行するための90゜励起の較正である。スピンエ
コーまたは180゜励起と呼ばれる励起を起こさせる検査
技術でも問題は同様である。しかし、後者の場合、90゜
励起を較正する代わりに、様々な理由で180゜を較正
し、その結果を2で割ることによって90゜励起の振幅を
求めることが知られている。いずれにせよ、連続的に測
定を行う。各測定ごとに、検出された信号の振幅を計測
する。従って、電源の電圧を、例えば非常に小さな身体
に対する下限として与えられた第1の値よりも小さな第
1の値から、例えば大きな身体の励起に必要であると考
えられる第2の値よりも大きな第2の値まで変化させ
る。受信した信号の振幅の曲線を各測定について描き、
そこから、較正された励起を得るための値である最大値
を導出する。
ときに最初に実行すべき操作は、検査をできるだけ良い
条件で実行するための90゜励起の較正である。スピンエ
コーまたは180゜励起と呼ばれる励起を起こさせる検査
技術でも問題は同様である。しかし、後者の場合、90゜
励起を較正する代わりに、様々な理由で180゜を較正
し、その結果を2で割ることによって90゜励起の振幅を
求めることが知られている。いずれにせよ、連続的に測
定を行う。各測定ごとに、検出された信号の振幅を計測
する。従って、電源の電圧を、例えば非常に小さな身体
に対する下限として与えられた第1の値よりも小さな第
1の値から、例えば大きな身体の励起に必要であると考
えられる第2の値よりも大きな第2の値まで変化させ
る。受信した信号の振幅の曲線を各測定について描き、
そこから、較正された励起を得るための値である最大値
を導出する。
できるだけ精確にこの最大値を近づけるためには、励
起の振幅を十分に細かいピッチで変化させる必要があ
る。このピッチの細かさは、一例によると約0.5ボルト
であり、探査(explorer)する範囲(plage)の幅を考
慮すると較正操作に時間がかかりすぎる。例えば20秒を
越えると、使用者は装置の故障を疑い始める。従って、
高速操作が必要とされる。ところで、NMR現像に関連し
た様々な理由で、連続測定は望むほど高速で実行するこ
とはできない。逆に、各測定は、検査する媒体に特徴的
である所謂「緩和時間T1」以上の長さの時間を離して実
行する必要があり、医学の分野では、緩和時間T1は約50
0ミリ秒である。
起の振幅を十分に細かいピッチで変化させる必要があ
る。このピッチの細かさは、一例によると約0.5ボルト
であり、探査(explorer)する範囲(plage)の幅を考
慮すると較正操作に時間がかかりすぎる。例えば20秒を
越えると、使用者は装置の故障を疑い始める。従って、
高速操作が必要とされる。ところで、NMR現像に関連し
た様々な理由で、連続測定は望むほど高速で実行するこ
とはできない。逆に、各測定は、検査する媒体に特徴的
である所謂「緩和時間T1」以上の長さの時間を離して実
行する必要があり、医学の分野では、緩和時間T1は約50
0ミリ秒である。
較正ステップを短時間にするために、全範囲を探査す
るのではなく、受信信号の最大値が検出され、連続した
測定の中でその振幅が下がり続けると、直ちに測定を停
止することが考えられている。さらに、別の調査手段に
おいては、多数のか邪に適合すると見なされる部分範囲
(sous−plage)を用い、範囲の大きさを著しく小さく
することが提案されている。この場合、これらの部分範
囲に対して、限られた回数の測定、例えば16回の測定を
実行することにより、較正がなされる。1つの部分範囲
で最大値が見出せなかった場合には、範囲の一端から出
発して較正がすべてやり直される。このような手段では
利点が少ない。結局、こ呑簡単な探査手法は、利用する
にはまだ欠点が多すぎる。
るのではなく、受信信号の最大値が検出され、連続した
測定の中でその振幅が下がり続けると、直ちに測定を停
止することが考えられている。さらに、別の調査手段に
おいては、多数のか邪に適合すると見なされる部分範囲
(sous−plage)を用い、範囲の大きさを著しく小さく
することが提案されている。この場合、これらの部分範
囲に対して、限られた回数の測定、例えば16回の測定を
実行することにより、較正がなされる。1つの部分範囲
で最大値が見出せなかった場合には、範囲の一端から出
発して較正がすべてやり直される。このような手段では
利点が少ない。結局、こ呑簡単な探査手法は、利用する
にはまだ欠点が多すぎる。
本発明は、励起の振幅を分割する特別な手段を採用す
ることによって較正の間の時間のロスの問題を解決する
ことを提案する。本発明は、90゜励起から180゜励起に
移る場合には振幅を2倍にする必要があるため、90゜励
起または180゜励起の振幅の値の決定の精度は、この振
幅の比較値として表されるという原理に基づいている。
従って、所定の精度をもって較正を行うためには、1回
ごとの測定における振幅の変化は、一定のピッチではな
く、漸進的(progressif)に変更されるピッチでなけれ
ばならないのである。さらに、身体の抵抗が身体の直径
の5乗で変化することを考慮すると、励起振幅の変化に
漸進的変化を与える数列は、要求される精度値により決
まる公比をもつ等比数列である。180゜パルスに対して
±7゜の誤差が許容される1つの例においては、このよ
うにして、増大する等比数列の公比を1.08とすると決定
することができた。
ることによって較正の間の時間のロスの問題を解決する
ことを提案する。本発明は、90゜励起から180゜励起に
移る場合には振幅を2倍にする必要があるため、90゜励
起または180゜励起の振幅の値の決定の精度は、この振
幅の比較値として表されるという原理に基づいている。
従って、所定の精度をもって較正を行うためには、1回
ごとの測定における振幅の変化は、一定のピッチではな
く、漸進的(progressif)に変更されるピッチでなけれ
ばならないのである。さらに、身体の抵抗が身体の直径
の5乗で変化することを考慮すると、励起振幅の変化に
漸進的変化を与える数列は、要求される精度値により決
まる公比をもつ等比数列である。180゜パルスに対して
±7゜の誤差が許容される1つの例においては、このよ
うにして、増大する等比数列の公比を1.08とすると決定
することができた。
本発明は、次のような装置を提供することを目的とす
る: NMR測定においてラジオ周波数励起を較正するための
装置であって、 所定の振幅を有するラジオ周波数励起によって前記測
定が行われるべき被検体を励起するための手段、 この励起に応答して前記被検体から放射される応答を
計測するための手段、 前記励起及び計測からなる操作を所定回数繰り返させ
ると共に、各回毎に前記励起の振幅を単調に変化させる
ための制御手段、及び、 前記応答の計測結果に基づいて前記測定を実行するの
に最も適している励起振幅を決定するための判定手段 を具備する装置において、 前記制御手段は、前記励起振幅の単調変化のために、
各回毎の励起振幅の変化の値を漸進的に変更させる手段
を備える ことを特徴とする装置。
る: NMR測定においてラジオ周波数励起を較正するための
装置であって、 所定の振幅を有するラジオ周波数励起によって前記測
定が行われるべき被検体を励起するための手段、 この励起に応答して前記被検体から放射される応答を
計測するための手段、 前記励起及び計測からなる操作を所定回数繰り返させ
ると共に、各回毎に前記励起の振幅を単調に変化させる
ための制御手段、及び、 前記応答の計測結果に基づいて前記測定を実行するの
に最も適している励起振幅を決定するための判定手段 を具備する装置において、 前記制御手段は、前記励起振幅の単調変化のために、
各回毎の励起振幅の変化の値を漸進的に変更させる手段
を備える ことを特徴とする装置。
本発明は、添付の図面を参照した以下の説明によっ
て、さらによく理解できよう。しかし、このような説明
は単なる例であって、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
て、さらによく理解できよう。しかし、このような説明
は単なる例であって、本発明の範囲を限定するものでは
ない。
第1図は、本発明の装置を実施するNMR装置の概略図
である。
である。
第2図a〜第2図dは、検出されたNMR信号の波形を
ラジオ周波数励起発生器の電圧Veの関数として表した図
である。
ラジオ周波数励起発生器の電圧Veの関数として表した図
である。
第1図は、本発明の較正装置を備えたNMR装置を示す
図である。このNMR装置は、配向磁場B0を敗勢させるた
めの第1の手段1を主構成要素として備えており、この
手段の内部には、患者の身体即ち比検体2が、例えば可
動プレート3の上に載せた状態で入れられる。NMR装置
に備えられた共鳴アンテナ4には、1つの例では、導電
性ロッド5〜8が取り付けられており、これらのロッド
は、比検体2が切れられる仮想円筒10のまわりに配置さ
れ、共鳴回路9によって励起される。この共鳴回路9に
は、例えば、“12"で図示される接続手段を介して、可
変振幅の励起を発生させる発振器11が結合されている。
励起が完了すると、アンテナ4は共鳴信号を受信するこ
とができる。この信号は、送受信変換器13を介して受信
機14に送られ、受信信号は処理回路15で処理される。こ
のNMR装置は、一般的に、計測シーケンスの構成を決定
するシーケンサ16によって制御される。
図である。このNMR装置は、配向磁場B0を敗勢させるた
めの第1の手段1を主構成要素として備えており、この
手段の内部には、患者の身体即ち比検体2が、例えば可
動プレート3の上に載せた状態で入れられる。NMR装置
に備えられた共鳴アンテナ4には、1つの例では、導電
性ロッド5〜8が取り付けられており、これらのロッド
は、比検体2が切れられる仮想円筒10のまわりに配置さ
れ、共鳴回路9によって励起される。この共鳴回路9に
は、例えば、“12"で図示される接続手段を介して、可
変振幅の励起を発生させる発振器11が結合されている。
励起が完了すると、アンテナ4は共鳴信号を受信するこ
とができる。この信号は、送受信変換器13を介して受信
機14に送られ、受信信号は処理回路15で処理される。こ
のNMR装置は、一般的に、計測シーケンスの構成を決定
するシーケンサ16によって制御される。
本発明では、このシーケンサは更に別の機能を実行す
る。この別の機能は、伝達関数のグラフ17により概略的
に表されるように、着手されたばかりの較正測定(本測
定ではなく、較正のための測定を意味する)の命令番号
Nを知り、この命令番号に対応する励起の振幅変化ΔVe
をメモリにて探索し、そして、次の命令の較正測定のた
めの励起振幅として、見出された変化分を前回の励起振
幅値に加えた値を割り当てることからなる。従来技術で
は、較正測定の命令番号Nの関数としての振幅変化ΔVe
が、図示のように、水平な曲線18で表される:即ち、Δ
Veは一定である。本発明においては、図示のように、振
幅変化は所定の漸進的変更を呈する。例えば、等差数列
タイプの変化19を選択することが可能である:即ち、振
幅変化の変更値が、各回の較正測定ごとに一定である。
この場合、この変化の値は、較正測定の命令番号に関し
てリニアに変化する。
る。この別の機能は、伝達関数のグラフ17により概略的
に表されるように、着手されたばかりの較正測定(本測
定ではなく、較正のための測定を意味する)の命令番号
Nを知り、この命令番号に対応する励起の振幅変化ΔVe
をメモリにて探索し、そして、次の命令の較正測定のた
めの励起振幅として、見出された変化分を前回の励起振
幅値に加えた値を割り当てることからなる。従来技術で
は、較正測定の命令番号Nの関数としての振幅変化ΔVe
が、図示のように、水平な曲線18で表される:即ち、Δ
Veは一定である。本発明においては、図示のように、振
幅変化は所定の漸進的変更を呈する。例えば、等差数列
タイプの変化19を選択することが可能である:即ち、振
幅変化の変更値が、各回の較正測定ごとに一定である。
この場合、この変化の値は、較正測定の命令番号に関し
てリニアに変化する。
本発明における好ましい態様では、求められる較正の
値の評価精度が維持される。その経過、各回の較正測定
ごとの励起振幅の変化は、等比数列に従わなくてはなら
なくなる。これによって振幅変化がより大きく増大する
ので、より高速に範囲の境界値に到達する。実際、振幅
変化ΔVeが等比数列により決まる曲線20に従う場合、全
範囲を走査するのに必要とされる測定の数は、リニアな
曲線19を用いた場合に対応する数よりも少なく、いずれ
にせよ、曲線18の変化の一定性に対応する数よりもはる
かに小さい。例えば、100ボルトの範囲(50ボルト〜150
ボル)を0.5ボルトのピッチで探査する上記従来技術で
は、200回の測定を連続的に実行する必要がある。1回
の測定時間が500ミリ秒であると、完全な較正には1分
かかる。本発明では、必要とされる測定の回数は約15回
に減ることがわかった。その結果、較正の期間が約8秒
になる。
値の評価精度が維持される。その経過、各回の較正測定
ごとの励起振幅の変化は、等比数列に従わなくてはなら
なくなる。これによって振幅変化がより大きく増大する
ので、より高速に範囲の境界値に到達する。実際、振幅
変化ΔVeが等比数列により決まる曲線20に従う場合、全
範囲を走査するのに必要とされる測定の数は、リニアな
曲線19を用いた場合に対応する数よりも少なく、いずれ
にせよ、曲線18の変化の一定性に対応する数よりもはる
かに小さい。例えば、100ボルトの範囲(50ボルト〜150
ボル)を0.5ボルトのピッチで探査する上記従来技術で
は、200回の測定を連続的に実行する必要がある。1回
の測定時間が500ミリ秒であると、完全な較正には1分
かかる。本発明では、必要とされる測定の回数は約15回
に減ることがわかった。その結果、較正の期間が約8秒
になる。
シーケンサ16のコンピュータによって実行される伝達
関数17を説明することは、Veの範囲を増大する値をもっ
て探査することに対応している。励起振幅を変更するた
めの命令は、発振器11に与えられる。第2図は、このよ
うな振幅変化の増大が較正のためにどのタイプの調査に
対応しているかを示す図である。このことからあとで推
論し得るのは、励起振幅を、高い値から出発して(1未
満の公比、つまり、既述の公比の逆数の公比をもって等
比数列的に)漸進的に減少することによって、探査範囲
を走査するということである。
関数17を説明することは、Veの範囲を増大する値をもっ
て探査することに対応している。励起振幅を変更するた
めの命令は、発振器11に与えられる。第2図は、このよ
うな振幅変化の増大が較正のためにどのタイプの調査に
対応しているかを示す図である。このことからあとで推
論し得るのは、励起振幅を、高い値から出発して(1未
満の公比、つまり、既述の公比の逆数の公比をもって等
比数列的に)漸進的に減少することによって、探査範囲
を走査するということである。
第2図aには、受信機14上にて受信されたNMR信号
は、整流後の振幅が、励起電圧値Veの関数として示され
ている。磁気モーメントが180゜だけ回転された歳に
は、この信号振幅がゼロ即ち理論的にゼロとなり、励起
振幅は、このとき、このNMR信号のゼロ化に対応する値V
180を有する。この信号波形は、値V180の倍数となるVe
値のすべてに対して繰り返される。
は、整流後の振幅が、励起電圧値Veの関数として示され
ている。磁気モーメントが180゜だけ回転された歳に
は、この信号振幅がゼロ即ち理論的にゼロとなり、励起
振幅は、このとき、このNMR信号のゼロ化に対応する値V
180を有する。この信号波形は、値V180の倍数となるVe
値のすべてに対して繰り返される。
このNMR信号が二次検波後にどうなるかは、小柄な患
者の小さい身体及び大きな患者の大きい身体に対する励
起較正の各場合に対応して、それぞれ、第2図b及び第
2図cに示されている。両波形図における縦線の数は、
励起振幅V90を決定するために行われる較正測定の回数
を表しており、励起振幅V90はこの回数に対応する。両
図では、各較正測定ごとの励起振幅の変化はどちらの場
合でも等しいとしている。また、何れの場合において
も、較正測定は、信号の最大値が見出されたときに停止
される。
者の小さい身体及び大きな患者の大きい身体に対する励
起較正の各場合に対応して、それぞれ、第2図b及び第
2図cに示されている。両波形図における縦線の数は、
励起振幅V90を決定するために行われる較正測定の回数
を表しており、励起振幅V90はこの回数に対応する。両
図では、各較正測定ごとの励起振幅の変化はどちらの場
合でも等しいとしている。また、何れの場合において
も、較正測定は、信号の最大値が見出されたときに停止
される。
本発明に従うと、値Ve minが標定され、この値は、NM
R測定を行うことができる最も小さい被検体に対応する
励起振幅V90より小さい。医学分野の一つの例において
は、この小さな被検体は子供の身体に対応する。また、
値Ve maxも標定されるが、この値は、検査可能な最も大
きな被検体に関係する励起振幅V90よりも大きい。する
と、求めようとすると較正振幅は、Ve min・Ve max間に
存在すべきことがわかる。そこで、この範囲を、一端か
ら始めてシステマティックに探査するのである。上述し
た例では、小さい身体に対応する範囲の端部が始端とし
て選定されるが、最も大きい身体に対応する端部を選定
することも同様に可能であろう。この探査では、励起振
幅の変化値が各較正測定ごとに変更される:即ち、各較
正測定は、励起振幅値が小さいところでは、励起振幅値
が大きいところに比べると、励起振幅が互いにより接近
している。そして、探査は、同様に、最大値が見出され
たときに停止される。従って、例えば第2図dに示すよ
うに、最大値を見出すのに必要とされる較正測定の回数
が第2図cの場合より少なくなる。
R測定を行うことができる最も小さい被検体に対応する
励起振幅V90より小さい。医学分野の一つの例において
は、この小さな被検体は子供の身体に対応する。また、
値Ve maxも標定されるが、この値は、検査可能な最も大
きな被検体に関係する励起振幅V90よりも大きい。する
と、求めようとすると較正振幅は、Ve min・Ve max間に
存在すべきことがわかる。そこで、この範囲を、一端か
ら始めてシステマティックに探査するのである。上述し
た例では、小さい身体に対応する範囲の端部が始端とし
て選定されるが、最も大きい身体に対応する端部を選定
することも同様に可能であろう。この探査では、励起振
幅の変化値が各較正測定ごとに変更される:即ち、各較
正測定は、励起振幅値が小さいところでは、励起振幅値
が大きいところに比べると、励起振幅が互いにより接近
している。そして、探査は、同様に、最大値が見出され
たときに停止される。従って、例えば第2図dに示すよ
うに、最大値を見出すのに必要とされる較正測定の回数
が第2図cの場合より少なくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−118648(JP,A) 特開 昭62−268541(JP,A) 特開 昭63−68148(JP,A) 特開 昭63−135145(JP,A) 特開 昭63−150061(JP,A) 特開 昭63−192428(JP,A)
Claims (6)
- 【請求項1】NMR測定においてラジオ周波数励起を較正
するための装置であって、 所定の振幅を有するラジオ周波数励起によって前記測定
が行われるべき被検体(2)を励起するための手段(1
1)、 この励起に応答して前記被検体から放射される応答を計
測するための手段(14,15)、 前記励起及び計測からなる操作を所定回数(N)繰り返
させると共に、各回毎に前記励起の振幅(Ve)を単調に
変化させるための制御手段(16)、及び、 前記応答の計測結果に基づいて前記測定を実行するのに
最も適している励起振幅を決定するための判定手段(1
6) を具備する装置において、 前記制御手段は、前記励起振幅(Ve)の単調変化のため
に、各回毎の励起振幅の変化の値(ΔVe)を漸進的に変
更させる手段を備える ことを特徴とする装置。 - 【請求項2】前記制御手段は、前記励起振幅(Ve)の初
期値を選択する手段を有し、この初期値は、種々の被検
体の測定に有効な励起振幅の範囲に対応する励起振幅領
域のすぐ外部の値である(第2図c、第2図d)ことを
特徴とする請求項1に記載の装置。 - 【請求項3】前記励起振幅の変化の値(ΔVe)を変更す
る規則数列は、等比数列(20)であることを特徴とする
請求項1又は2記載の装置。 - 【請求項4】前記等比数列は、公比1.08で増加する数列
であることを特徴とする請求項3に記載の装置。 - 【請求項5】前記等比数列は、公比0.926で減少する数
列であることを特徴とする請求項3に記載の装置。 - 【請求項6】前記判定手段は、前記応答の計測値が、前
記操作の進行に応じて、前記初期値からある方向に単調
に変化した後逆方向への単調変化を呈し始めたとき、前
記操作を停止する手段を備えることを特徴とする請求項
2に記載の装置。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/FR1987/000195 WO1988009928A1 (fr) | 1986-04-15 | 1987-06-02 | Procede de calibration d'une excitation radiofrequence en experimentation rmn |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01503361A JPH01503361A (ja) | 1989-11-16 |
JP2652864B2 true JP2652864B2 (ja) | 1997-09-10 |
Family
ID=9346804
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62503505A Expired - Lifetime JP2652864B2 (ja) | 1987-06-02 | 1987-06-02 | Nmrの測定におけるラジオ周波数励起の較正装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2652864B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61118648A (ja) * | 1984-11-14 | 1986-06-05 | Jeol Ltd | 核磁気共鳴装置 |
JPS62268541A (ja) * | 1986-05-15 | 1987-11-21 | 三菱電機株式会社 | 磁気共鳴装置 |
JPS6368148A (ja) * | 1986-09-11 | 1988-03-28 | 三菱電機株式会社 | 磁気共鳴装置 |
JPS63135145A (ja) * | 1986-11-27 | 1988-06-07 | 株式会社東芝 | 磁気共鳴イメ−ジング装置における高周波磁場強度設定方法 |
JPS63150061A (ja) * | 1986-12-15 | 1988-06-22 | 株式会社東芝 | 磁気共鳴イメ−ジング装置における高周波磁場強度設定方法 |
US4739268A (en) * | 1987-01-21 | 1988-04-19 | Kabushiki Kaisha Toshiba | RF pulse control system for a magnetic resonance imaging transmitter |
-
1987
- 1987-06-02 JP JP62503505A patent/JP2652864B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01503361A (ja) | 1989-11-16 |
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