JP2652567B2 - トンネル等構築方法及び装置 - Google Patents

トンネル等構築方法及び装置

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JP2652567B2
JP2652567B2 JP33373788A JP33373788A JP2652567B2 JP 2652567 B2 JP2652567 B2 JP 2652567B2 JP 33373788 A JP33373788 A JP 33373788A JP 33373788 A JP33373788 A JP 33373788A JP 2652567 B2 JP2652567 B2 JP 2652567B2
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利之 植野
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、掘削装置が推進して停止すると、リング
ガータを前進させてセットしたセグメントの一部を伸張
し、ついで伸張したセグメントと地山との間にコンクリ
ートを打設し、次に掘削を開始するように、掘削とコン
クリート打設とを繰り返して一定距離宛トンネルを構築
するトンネル等構築方法及び装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、トンネルの構築に際しては、一定距離宛掘削し
て該部にセグメントを組立て、セグメントと地山との間
に一箇所からコンクリートを打設していた。従って、一
回の施工についても、二回又は三回セグメント組立作業
が介在していた。
(発明により解決すべき課題) 前記従来のトンネル構築方法によれば、間欠施工にな
らざるを得ず、従って能率の向上がむつかしい問題点が
あった。また、コンクリート打設後、強度を高める為に
コンクリートを加圧するが、一打設工程毎に加圧手段を
付与しているので、全体としての時間が長くなり、コン
クリート打設サイクルを狂わし勝であり、かつ打継面か
ら漏水を生じ易いなどの問題点があった。また、コンク
リートは通常トンネルの上部一箇所から送入される為
に、往々コンクリートの充填状態が不均等になり易く、
その為にトンネルのコンクリート壁が均等に出来上らな
いおそれもあった。また、掘削装置を停止してセグメン
トを設置する時に、掘削装置の掘削刃間隙から土砂が流
入し易い問題点もあった。
(課題を解決する為の手段) 然るにこの発明はアコーデオン状のセグメントを圧縮
状態でセットし、掘削装置の推進後、リングガータの前
進に伴ってセグメントの一部を伸張するようにしたの
で、比較的長い距離を連続掘進とコンクリート打設の連
続施工が可能となった。また掘削装置には掘削刃のない
開口部を閉鎖する装置を設けたので、停止時に掘削土が
掘削装置内部へ流入するおそれがなくなった。更にコン
クリートの送入を複数送入口から行うようにしたので、
コンクリートの均等充填が可能となった。
次にこの発明は、掘削とコンクリート打設とによるト
ンネル構築方法において、リングガータを前進させ乍
ら、予め圧縮してセットしたアコーデオン状セグメント
の一部を伸張して、前記セグメントと地山間にコンクリ
ートを打設することを特徴としたトンネル等構築方法で
ある。また、他の発明は、掘削とコンクリート打設とに
よるトンネル構築方法において、予め圧縮してアコーデ
オン状のセグメントをセットしておき、リングガータの
前進時に、前記セグメントの一部を伸張しつつ、該伸張
したセグメントと地山との間にコンクリートを打設する
に際し、掘削ヘッドによる掘削推進、スキンプレートの
掘削推進及びリングガータの前進とコンクリート打設と
を順次行い、所定距離宛連続的にトンネルを構築するこ
とを特徴としたトンネル等構築方法である。前記におけ
るコンクリートの打設は円周方向の複数箇所より順次行
う。
また、掘削装置の停止による非掘削時には、掘削ヘッ
ドの刃のない開口部を閉鎖することとしたトントネル構
築方法に関するものである。
次にこの発明の装置は、掘削とコンクリート打設とに
よるトンネル構築装置において、掘削刃を有する掘削装
置ハウジングの外側に、先端に掘削刃を有する掘削筒が
嵌装され、その外側に筒状のスキンプレートが嵌装して
あり、前記掘削装置ハウジングとスキンプレートとは耐
力変換手段及びスキンプレート移動手段を介して連結す
ると共に、前記スキンプレートの後方内側へリングガー
タを介して圧縮したアコーデオン状のセグメントを設置
し、該部に近接してセグメント伸張手段を設置し、前記
リングガータは、掘削装置ハウジングに設置した移動手
段と連結され、前記セグメントの内方には、前記セグメ
ントと地山との間へ打設するコンクリート送入手段を介
装したことを特徴とするトンネル等構築装置である。前
記耐力変換手段は、掘削装置の前進反力方向変換手段を
介してスキンプレートの前進抗力に変換したのである。
前記セグメントの伸張手段は、セグメントプレートの掛
止装置と引張り装置とを1組としてセットしたものであ
る。
また、コンクリート送入手段は、一端をセグメントの
先端側に開口し、他端をコンクリート移送管と断接可能
にしたコンクリート配管との分配器とを連結したもので
ある。
(作用) この発明によれば、圧縮したセグメントをセットして
使用するので、従来のセグメントと同一セット条件とし
た場合であっても著しく長い(従来の6倍位)距離を連
続施工することができる。
また、コンクリート打設を順次複数箇所より行うの
で、セグメント各部に対するコンクリートの均一充填が
容易となった。更に、掘削装置の停止時に刃のない開口
部を閉鎖する為に、土砂の流入を防止し、陥没を防止す
ると共に、必要な耐圧を得ることができる。
(実施例) 次にこの発明の実施例を実施装置について説明する。
先端に掘削刃1を設置した掘削ヘッド2の外側に、先
端へ掘削刃3を設置した掘削筒4を嵌装して掘削装置5
を構成し、前記掘削筒4の外側へスキンプレート6を摺
動可能に嵌装してある。
前記掘削ヘッド2の中央部には排土筒7が軸方向に設
置され、排土筒7の先端側は排土間隙8に連通し、排土
間隙62には排土翼62aを回転自在に架設してある。前記
排土筒7中には排土スクリュウー9を内装すると共に、
クラッシャー10及び多孔板11を介して排土管12の先端側
壁に連結してある。前記掘削ヘッド2の支枠13には複数
の耐圧変換用及びスキンプレート移動用の流体圧シリン
ダ14と、リングガータ移動用の流体圧シリンダ15とが夫
々同心円周上へ等間隔に配置され、流体圧シリンダ14の
ロッド端に取付けた滑車16と、前記支枠13に架設した滑
車17、17aには共通のワイヤ18が装着され、ワイヤ18の
両端はスキンプレート6の内鍔19にスプリング20を介し
て夫々固定されている。
前記流体圧シリンダ15のロッド15a端はリングガータ2
2を貫通し、貫通部に掛止ヘッド15bを設けて、リングガ
ータ22の案内筒24に遊動(軸方向)する枠体25に固定さ
れ、枠体25にラック26を固定し、ラック26と噛み合うピ
ニオン27はスキンプレート6の後方に設置した移動筒21
の内壁に固定したラック28に噛み合っている。前記枠体
25は可撓体30を介して案内筒24に当接し、案内筒24には
スキンプレート6の方向規制用の流体圧シリンダ31も設
置してある。前記リングガータ22の後方において摺動筒
21の内周側には、第9図乃至第12図に示すアコーデオン
状のセグメント部材32aを組立てたセグメント32が圧縮
されてセットされている。セグメント部材32aは、例え
ば波鋼板23の両側に連結板29を固定したもので、波鋼板
23には夫々補強筋23aが架設してある。前記リングガー
タ22の中央部後方には軸方向に平行して各種移送管を収
容した案内筒33が設置され、該案内筒33の外周には前後
に夫々支持装置34、34が放射状、かつ等間隔(例えば前
後に夫々四基宛)に設置されて、前記案内筒33をほぼ中
央部に安定支持している。前記案内筒33内には、コンク
リート移送管36及び排土移送管35、その他必要な電気コ
ード、油圧パイプなどが収容されている。前記案内筒33
の先端側でコンクリート移送管34の先端部にリングガー
タ22に固定されたコンクリート配管37の基端部が分配器
53を介して連結され、コンクリート配管37の先端は案内
筒24の内側に設置され、セグメントと地山の間に開口し
ている。
前記案内筒33の先端側外側には圧縮したセグメント32
を支持する支持具38が放射状に設置され、かつセグメン
ト32を伸張する場合の前後の掛止具39、40が案内筒33に
設置されている。前記案内筒24の後端部には肉薄の覆筒
41が連結され地山42と充填コンクリート43との間に介在
させてある。またスキンプレート6はリングガータ22へ
直径的な支軸44により回転自在に取付けられ、かつ支軸
44は軸方向に所定の間隔45をおいて架設されている為
に、スキンプレート6は前後左右の何れの方向に対して
も傾動可能になっており、これにより掘削方向の規制を
容易にすることができる。
前記実施例の装置を用いてトンネルを掘削構築する際
の各部の動作を第13図乃至第16図に基づいて説明する。
第13図は掘削ヘッド2と掘削筒4を停止させて圧縮セ
グメント32を組み立てる。この場合にマグネット60を用
いて位置を規制する。この際、遮板56を回転して掘削ヘ
ッド2の開口部8を閉鎖する。このように開口部8を閉
鎖することにより比較的軟弱な地盤を掘削する場合であ
っても、非掘削時における地盤の崩壊を未然に防止する
ことができる。
次に第14図は一次掘削によるスキンプレート6の推進
である。この場合にはモータ57を始動し、その軸に固定
したピニオン61を介して掘削筒4を回転し、流体圧シリ
ンダ14のロッド14aをワイヤ18により内鍔19を矢示46の
方向へ移動し、これによりスキンプレート6を同方向へ
移動させることができるので、掘削筒4も同方向へ移動
し、第1次掘削が進行する。このようにして第15図の状
態になったならば、掘削ヘッド2及び掘削筒4を停止
し、流体圧シリンダ15のロッド15aを矢示48の方向へ引
込めると、リングガータ22も同方向へ移動する。この場
合にセグメントの伸張側の連結板を掛止具40で掛止し、
一つ分のセグメントの先端側連結板掛止具39で掛止すれ
ば、リングガータ22の前進に伴ってセグメントが伸張さ
れる。そこでコンクリート移送管36からコンクリートを
矢示57のように送入すると、コンクリート43はコンクリ
ート分配器53及びコンクリート配管37を経て矢示52のよ
うにセグメント32と覆筒41との間に充填される。このよ
うにしてコンクリート43は覆筒41によって地山内への過
度の侵入することが防止されるので、コンクリート経済
上有利である。また、モータ58を始動することによりコ
ンクリート分配器53を回転し、コンクリートの充填位置
を周壁上の別位置に移すことにより、充填コンクリート
の均一充填が可能になり、コンクリートの分布を良好に
することができる。
次にロッド15aを押し出し、掘削ヘッド2を回転させ
ると、掘削ヘッド2は矢示46の方向へ前進して二次掘削
が行われる。この場合にロッド15aが押し出しに際して
可撓体30を伸圧し、可撓体30が変形すると、その変形量
だけラック26が矢示47の方向へ移動し、ピニオン27が矢
示48の方向へ回転するので、ラック28が矢示49の方向へ
移動し、案内筒24を同方向へ移動させる。従って、既設
コンクリートへ掛る力をそれだけ軽減することができ
る。前記における掘削により生じる反力は、軽減された
分を除き、既設コンクリートへ掛るのでコンクリートは
圧縮され、含有水分中の余剰分が地山へ浸み込み又はセ
グメントの谷部に設けた孔(図示してない)から排出さ
れる。従って水絞りによりコンクリート強度を増強する
ことができる。このようにして二次掘削により掘削ヘッ
ドは第16図の位置に前進する。
(発明の効果) この発明によれば、アコーデオン状のセグメントを圧
縮してセットし、これをリングガータの前進と同時に伸
張させ乍らコンクリートを打設するので、作業を円滑に
連続進行させ得ると共に、一度にセットするセグメント
の量だけ一実施工程とすることができる。従って、一実
施工程を飛躍的に上昇(従来は2〜3m、本願は6m位)さ
せることができる。
また、掘削ヘッドの推進力を利用してコンクリートの
水絞りを行ったり、或いはその反力を一部変換して覆筒
の前進に用いるなど、反力を軽減させることもできる。
更に、掘削ヘッドの停止時に掘削ヘッド頭の開口部を閉
鎖することによって耐力を増強すると共に、ヘッド内へ
の土砂の侵入並びに掘削部の崩壊を未然に防止し得るな
どの諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施装置の使用状態における一部断
面図、第2図乃至第8図は第1図の各位置における断面
図で、第2図はA−A線部、第3図はB−B線部、第4
図はC−C線部、第5図はD−D線部、第6図はE−E
線部、第7図はF−F線部、第8図はこの発明の実施に
用いるセグメントの斜視図、第9図は同じく接合部の拡
大断面図、第10図は同じく圧縮斜視図、第11図は同じく
伸張斜視図、第12図乃至第15図は掘削とコンクリート打
設の関係を示す一部断面図で、第12図はセグメントの設
置、第13図は一次掘削、第14図はセグメントの伸張とコ
ンクリートの押設、第15図は二次掘削を示す、第16図は
リングガータ部分の断面図、第17図は第16図中F−F断
面図である。 1、3……掘削刃、2……掘削ヘッド 4……掘削筒、5……掘削装置 6……スキンプレート、7……排土筒 8……開口部、9……排土スクリュー 10……クラッシャー、11……多孔板 12……排土管 14、15……流体圧シリンダ 22……リングガータ、24……案内筒 25……枠体、30……可撓体 31……流体圧シリンダ、32……セグメント 33……案内筒、35……排土移送管 36……コンクリート 37……コンクリート配管 39、40……掛止具、41……覆筒

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】掘削とコンクリート打設とによるトンネル
    構築方法において、リングガータを前進させ乍ら、予め
    圧縮してセットしたアコーデオン状セグメントを伸張し
    て、前記セグメントと地山間にコンクリートを打設する
    ことを特徴としたトンネル等構築方法
  2. 【請求項2】掘削とコンクリート打設とによるトンネル
    構築方法において、予め圧縮してアコーデオン状のセグ
    メントをセットしておき、リングガータの前進時に、前
    記セグメントの一部を伸張しつつ、該伸張したセグメン
    トと地山との間にコンクリートを打設するに際し、掘削
    ヘッドによる掘削推進、スキンプレートの掘削推進及び
    リングガータの前進とコンクリート打設とを順次行い、
    所定距離宛連続的にトンネルを構築することを特徴とし
    たトンネル等構築方法
  3. 【請求項3】コンクリートの打設は、セグメントの円周
    方向複数箇所より順次行うようにした請求項1又は2記
    載のトンネル等構築方法
  4. 【請求項4】スキンプレートの前進時には、掘削ヘッド
    の開口部を閉鎖することとした請求項2記載のトンネル
    等構築方法
  5. 【請求項5】掘削とコンクリート打設とによるトンネル
    構築装置において、掘削刃を有する掘削装置ハウジング
    の外側に、先端に掘削刃を有する掘削筒が嵌装され、そ
    の外側に筒状のスキンプレートが嵌装してあり、前記掘
    削装置ハウジングとスキンプレートとは耐力変換手段及
    びスキンプレート移動手段を介して連結すると共に、前
    記スキンプレートの後方内側へリングガータを介して圧
    縮したアコーデオン状のセグメントを設置し、該部に近
    接してセグメント伸張手段を設置し、前記リングガータ
    は、掘削装置ハウジングに設置した移動手段と連結さ
    れ、前記セグメントの内方には、前記セグメントと地山
    との間へ打設するコンクリート送入手段を介装したこと
    を特徴とするトンネル等構築装置
  6. 【請求項6】耐力変換手段は、掘削装置の前進反力方向
    変換手段を介してスキンプレートの前進抗力に変換した
    請求項5記載のトンネル等構築装置
  7. 【請求項7】セグメント伸張手段は、セグメントプレー
    トの掛止装置と引張り装置とを1組としてセットした請
    求項5記載のトンネル等構築装置
  8. 【請求項8】コンクリート送入手段は、一端をセグメン
    トの先端側に開口し、他端をコンクリート移送管と断接
    可能にしたコンクリート配管と分配管とを連結した請求
    項5記載のトンネル等構築装置
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