JP2650207B2 - プラグドア装置 - Google Patents

プラグドア装置

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JP2650207B2
JP2650207B2 JP5120791A JP12079193A JP2650207B2 JP 2650207 B2 JP2650207 B2 JP 2650207B2 JP 5120791 A JP5120791 A JP 5120791A JP 12079193 A JP12079193 A JP 12079193A JP 2650207 B2 JP2650207 B2 JP 2650207B2
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rail
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一玉 高橋
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NABUKO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両等の車体の乗
降口に設けられた扉を車体側に押し出すと共に、車体側
面に沿って開閉させるプラグドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のプラグドア装置としては、英国
特許1482981に開示されるものが知られている。
扉を車体側面に沿って開閉させるために、昇降口の上方
に上レールが設けられ、昇降口の下方に戸先レールが設
けられ、この戸先レールと並列に戸尻側から車体側面に
沿った戸尻レールが設けられている。そして、車体の乗
降口に車体側面と面一な状態で設けられた扉を車外側に
押し出すと共に、車体側面に沿って開閉させるために、
上レールと戸先レールは戸尻側が戸先側に向かって昇降
口に近づくように鋭角で傾斜配置され、戸尻レールの戸
先側は昇降口に向かう湾曲部を有している。この上レー
ルに戸先側上部がローラ等の連結部を介して係合され、
戸先レールに戸先側下部がローラ等の案内具を介して係
合され、戸尻レールに戸尻側下部がローラ等の案内具を
介して係合され、この上レールと戸先レール及び戸尻レ
ールで扉の開閉を案内支持する構造となっている。ま
た、扉を開閉駆動するために、上記連結部がドアエンジ
ンなどの駆動部に接続されている。
【0003】このような構造のプラグドア装置において
は、車体側面から乗降口に向かう扉は、全閉時に、上レ
ール、戸先レール及び戸尻レールに案内され、車体の乗
降口に車体側面と面一な状態となり、シール部材を介し
て乗降口に密着する構造となっている。そのため、一般
に戸袋が不要で気密性が良いドア装置として知られてい
る。
【0004】上述したプラグドア装置において、戸先レ
ールは乗降口の下側縁部に設けられる。上述した英国特
許1482981に開示されるプラグドア装置では、図
12の如き戸先レール120が乗降口の下側縁部に設け
られている。この戸先レール120は車体104の乗降
口121の下側縁部の床面124に逆T字型の溝として
形成されている。また、扉101の下部から垂下された
ブラケット122の先端に水平方向で回転自在であるロ
ーラ123が軸支されている。このローラ123が戸先
レール120の逆T字型の溝の中に位置して図面の左右
方向の規制をしながら扉101の戸先側下部を案内支持
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、床面1
24に形成された逆T字型の溝が戸先レール120とな
っているため、常時戸先レール120とローラ123と
の間には隙間が生じ、車両の高速走行に伴い、車両のす
れ違い時や、トンネル進入時などの風圧が増すと、扉の
振動が生じ、この振動によって側面のシール部からの隙
間風の進入を防ぎきれなくなるという問題点を有してい
た。
【0006】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、扉と戸先レール
との隙間が最小にできるプラグドア装置を提供すること
にある。
【0007】
【発明を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプラグドア装置は、車体の乗降口に車体側
面と面一な状態で設けられた扉を車外側に押し出すと共
に、車体側面に沿って開閉させるプラグドア装置であっ
て、前記乗降口の上方に設けられる上レールと、下方に
設けられる戸先レール及びこの戸先レールと並列に前記
扉の戸尻側より車体側面に延びる戸尻レールとを有し、
前記上レール及び戸先レールは互いに平行で扉の全閉時
にこの扉と鋭角を形成する直線上に設けられており、前
記戸尻レールは前記戸尻側を車内方向に湾曲する湾曲部
を有して車体側面に平行に設けられており、前記上レー
ルが扉の戸先側上部と連結部を介して係合されると共
に、前記戸先レール及び戸尻レールが扉の戸先側下部及
び戸尻側下部と案内具を介して係合され、この上レール
と戸先レール及び戸尻レールで扉の開閉を案内支持する
プラグドア装置において、前記戸先レールを車体床面よ
り突出する凸形状として設け、前記扉の戸先側下部に設
けられる案内具を戸先レールと係合する凹形状の平行突
起として設け、この平行突起は扉の全閉時に戸先レール
と前記鋭角を形成するよう扉と平行な方向に形成される
と共に、扉の全閉時に前記戸先レールを挟持するもので
ある。
【0008】
【作用】扉の開閉工程の途中においては、扉の戸先側下
部は戸先レールの鋭角傾斜に沿って開閉するため、戸先
レールと扉の平行突起は略平行になり、スムーズに開閉
する。扉の全閉時においては、扉は戸先レールと鋭角を
なす状態で車体側面と画一な状態になるため、戸先レー
ルは扉の平行突起で挟持され隙間がなくなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明のプラグドア装置の正面図であ
り、図2は図1のA−A断面図である。まず図1及び図
2によりプラグドアの全体を説明し、ついで各部の詳細
を説明する。
【0010】図1において、1は車体、2は乗降口、3
は扉、4は上レール、5は戸先レール、6は戸尻レー
ル、7は戸先側下部の案内具、8は戸尻側下部の案内
具、9は連結部、10は駆動部、11は戸尻側の上部引
込装置、12は戸尻側の下部引込装置である。
【0011】駆動部10は、ドアエンジン20の先端が
第1プーリ21と第2プーリ22とに巻回されたベルト
23に接続され、第1プーリ21と同軸の第3プーリ2
4と第4プーリ25とに巻回されたベルト26に連結部
9を接続した構成である。ドアエンジン20が伸長する
と、第1プーリ21と第3プーリ24の径比で増速され
たベルト26が連結部9を上レールに沿って走行させ、
扉3が開く。
【0012】図1の扉3は、戸先側上部の連結部9で上
レール4に係合し、戸先側下部の案内具7で戸先レール
5に係合し、戸尻側下部の案内具8で戸尻側レール6に
係合し、連結部9に接続されたドアエンジン10によっ
て実線の閉位置(乗降口2を塞ぐ位置)から二点鎖線の
開位置(車体1の側面の位置)との間を開閉する。図2
に明瞭に示されるように、全閉位置の扉3は乗降口2に
車体1の側面と面一な状態となっているが、全開位置の
扉は車体1の車外側に押し出され側面に位置している。
【0013】つぎに全閉位置で車体1の側面と面一な状
態とし、全開位置で車外側の側面に位置させる戸先レー
ル5及びその案内具と戸尻レール6及びその案内具8の
構造を図3乃至図6により説明する。図3において、戸
先レール5は車体1の乗降口2の車体床面の上に設けら
れ、断面が略四角形であって車体床面2aとの関係では
凸形状をなしており、戸先側が車体1の内に入った鋭角
αの傾斜を有している。戸尻レール6は扉3の戸尻側か
ら車体1の側面に延びるように設けられ、直線部6aと
湾曲部6bを有している。すなわち、扉3の戸先側は戸
先レール5に沿って徐々に車体1の外側に押し出される
が、扉3の戸尻側は戸閉の最終工程で戸尻レール6の湾
曲部6bに沿って急速に車体1の外側に押し出される。
【0014】図3のC−C断面図であって扉の全閉時を
示す図4において、戸先レール5は、車体1の床面2a
より突出する凸形状で固設されている。戸先側下部の案
内具7は扉3の下端に固設された凹形状であり、平行突
起33,34を有している。この平行突起33,34は
扉3と平行に設けられており、図示の如き全閉時では、
戸先レール5と鋭角αの傾斜をなし、平行突起33のコ
ーナーBと平行突起34のコーナーCとで戸先レール5
を挟持している。なお、95は乗降口の戸先側床面2a
に固設された扉外れ防止部材であり(図3参照)、96
は乗降口床面2aの略全長に固設された雨仕舞い部材で
ある(図3参照)。つぎに、図3のI−I断面図であっ
て扉の全閉時を示す図5において、戸先レール5の終端
付近は車体1の突出部1a上にまで延在しており、扉3
の先端は車体1の側面に沿って平行な状態で開いてい
る。この全開時でも、平行突起33,34と戸先レール
5は鋭角αの傾斜をなしており、平行突起33のコーナ
ーBと平行突起34のコーナーCとで戸先レール5を挟
持している。
【0015】図3のD−D断面図である図6において、
戸尻レール6は、車体1の下部枠体36の横向き凹部内
に固設されており、上側案内凹溝37と下側案内V溝3
8とを有している。戸尻側案内具8は、扉3内に埋設さ
れた連結部材39の横向き突出部39aの先端に、上ロ
ーラ40と下ローラ41を回転自在に軸支したものであ
る。上ローラ40は上側案内凹溝37に入って図面の左
右方向で規制され案内される。下ローラ41は上円錐部
41aと下円錐部41bとを有しており、この上下円錐
部41a,41bが下側案内V溝38に入って図面の上
下方向で規制され案内される。
【0016】つぎに同様に、上レール4と連結部9の構
造を図7及び図8により説明する。図7において、上レ
ール4はスライドレールであり、図3の戸先レール4と
同様に、戸先側が車体1内に入った傾斜角度αを有して
設けられている。図7のF−F断面図である図8におい
て、上レール4は車体1内の枠体45に固設されてい
る。連結部9は、側面視でL字型のブラケット46と、
球面軸受47と、スライド部材48とを主要部分として
なっている。ブラケット46は扉3の上部内側に固設さ
れ、球面軸受47は可動球面部47aと固定球面座部4
7bとからなり、ブラケット46の先端部分に設けられ
た横孔46aに嵌入され、球面部47aは当板49aで
段付軸48aに固定され、球面座部47bは当板49b
でブラケット46に固定されている。スライド部材48
は上レール5に嵌合し図面厚み方向にスライド自在であ
り、横向きに突出する段付軸48aが球面軸受47の球
面部47aの貫通孔47cに嵌入され、ナット50で固
定されている。また、ナット50と当板49aの間に第
2ブラケット51が挟まれ、その上端水平部が駆動部の
ベルト26に連結されている。
【0017】つぎに、上述した構造のプラグドア装置の
組立手順を以下に説明する。図1において、車体1の上
部に上レール4と駆動部10が取り付けられ、車体1の
下部に戸先レール5と戸尻レール6が取り付けられる。
そして、扉3に取り付けられた案内具7,8を戸先レー
ル5と戸尻レール6に嵌め込む。つぎに、図1の連結部
9を組み立てる。図8の球面軸受47が嵌入されたブラ
ケット46をスライド部材48の段付軸48aに差し込
む。車体1及び扉3は板金加工されており、寸法精度は
其ほど良くない。高さ方向、前後方向、左右方向の寸法
差は、ブラケット46のボルト締め部c,dの長穴で吸
収可能であるが、高さ方向、前後方向、左右方向の傾斜
はこのボルト締め部c,dでは吸収できない。しかし、
球面軸受47でA点を中心にしてブラケット46はどの
方向にも傾斜できる。そのため、車体1及び扉3の板金
修正を最小限にした組立が可能となり、組立工数が削減
できる。また、スライドレールとしての上レール4とス
ライド部材48のスライド走行において無理な力が生じ
ず、スムースな走行が確保される。
【0018】以上のようにして組み立てられたプラグド
ア装置の開閉作動を図1により説明する。ドアエンジン
20が図面左方向に伸長すると、ベルト26の図面右方
向に走行し、連結部9も上レール4に沿って図面右方向
にスライド移動する。また、戸先側下部の案内具7が戸
先レール5に沿って案内され、戸尻側下部の案内具8も
戸尻レール6に沿って案内される。図3のように、戸尻
レール6は湾曲部6bを有しており、扉3の戸尻側は戸
開の初期段階で車体1の外側に押し出される。図3の戸
先レール及び図7の上レールは角度αで傾斜しているの
で、戸開動作の全工程で徐々に車体1の反対側に押し出
され、最終的に車体1の側面に沿った全開位置となる。
ところで、戸先側下部の案内具7と戸先レール5の位置
関係を示す図3(a)において、扉3が車体1の側面と
面一な状態となった全閉時では、案内具7の平行突起3
3,34が戸先レール5を挟持している。そのため戸先
レール5と案内具7との間には、隙間がなくなり、高速
走行時のすれ違い時やトンネル進入時のように風圧が高
い場合でも、扉3が振動したり、側面のシール部から隙
間風が侵入することがない。しかし、扉3が開き始める
と、戸尻側が急激に押し出され、扉3自体が図3(b)
のように戸尻レールと同じ鋭角αの傾斜を有するように
なり、この鋭角αが徐々に小さくなっていく。すなわ
ち、扉3の開閉途中では戸尻レール5と平行突起33,
34は略平行であり、スムーズに開閉する。なお、扉3
の全開時でも全閉時と同様に戸先レール5は平行突起3
3,34で挟む構造となっているが、戸先レール5の終
端を車体1の側面と略平行にして隙間を有するものとす
ることもできる。
【0019】また、図6に示されるように、戸尻側下部
の案内具8における上側案内凹溝37と上ローラ40に
よって扉3の図面左右方向のガタが規制されている。ま
た、下側案内V溝38と下ローラ41の下円錐部41b
によって扉3の下方向への自重による下がりが規制され
ている。これらの規制により、扉3はガタなくスムース
に開閉する。
【0020】また図1において、扉3が閉まる時に、人
又は荷物が扉3と車体1の乗降口2の間に挟まれること
がある。ところで、連結部9には図8の如き球面軸受4
7が設けられているため、図1のA点を中心にして扉3
を反時計方向に回転させようとするモーメントが発生す
る。そのため、扉3の戸尻側下部が浮き上がろうとす
る。戸尻側下部が浮き上がると、扉3がこじられたよう
になって閉動作が停止する恐れがある。しかし、図6の
如く、戸尻レール6は下側案内V溝38を有し、戸尻側
下部の案内具8における下ローラ41の上円錐部41a
と下側案内V溝38の係合により扉3の浮き上がりが規
制されているため、図1の連結部9に球面軸受を用いた
場合で扉3に人や荷物が挟まれたとしても、扉3が浮き
上がってこじることがなくなる。
【0021】ところで、図1の扉3は、戸先側上部の連
結部9と戸先側下部の案内具7と戸尻側下部の案内具8
の3点で支持されているため、フリーな戸尻側上部でガ
タが発生する恐れがある。そこで、戸尻側に上部引込装
置11が設けられている。この上部引込装置11を図9
により説明する。
【0022】図9(a)は上面図、同図(b)は側面
図、同図(c)は作動図である。同図(a)(b)にお
いて、上部引込装置11は、基台55、回転軸56、引
込カム57、タイミングカム58、切換弁59、速調弁
60、引込シリンダ61とを主要部分としてなってお
り、車体1の乗降口2の縁にあるフレーム枠側面に固設
されている。また、扉3の戸尻側上部で引込カム57と
相対する位置に凹み62が形成され、凹み62を上下に
横切るようにピン63が架設されている。
【0023】回転軸56は基台55に回転自在に立設さ
れ、この回転軸56にタイミングカム58と引込カム5
9が嵌入固定されている。タイミングカム58には切換
弁59のレバー59aの先端ローラ59bが当接状態に
付勢されている。先端ローラ59bがタイミングカム5
8の小径部58aから大径部58bに移動すると、レバ
ー59aが時計方向に揺動し、切換弁59が切り換わ
り、速調弁60を介して引込シリンダ61の短縮方向に
圧力空気を供給する。
【0024】引込カム57は第1爪57a及び第2爪5
7bを有し、爪57a,57bの反対側の腕57cは引
込シリンダ61のロッド61a先端にピン連結されてい
る。戸閉の最終工程で戸尻先端は同図(c)の矢印eの
如く湾曲移動し、扉3のピン63も矢印fの如く湾曲移
動し、第2爪57bより長い第1爪57aが最初にピン
63に当たる。同図(a)の第2爪57bの先端は回転
軸56の周方向反時計回りに屈折した鉤状になってお
り、引込シリンダ61が引込カム57を時計方向に回転
付勢すると、同図(c)のようにピン63を車体1側に
引き込む。
【0025】引込シリンダ61は、そのシリンダ側室に
バネが内蔵されており、ロッド側室が大気に連通してい
る状態では、バネによりロッド61aが伸長し、引込カ
ム57は同図(a)の実線の解除状態となる。切換弁5
9により圧力空気が速調弁60を介してロッド側室に供
給されると、ロッド61aが短縮し、引込カム57は同
図(c)の実線の作動状態となる。
【0026】つぎに、上述の上部引込装置11の作動を
説明する。同図(a)の戸開状態において、引込シリン
ダ61のロッド側室は大気に連通しており、図外のバネ
によってロッド61aは伸長している。扉3が閉まる最
終工程で、同図(c)のように、ピン63は矢印f方向
に湾曲移動する。扉3のピン63が引込カム57の第1
爪57aに当たると、引込カム57は反時計方向に回転
する。すると、引込カム57と同軸の同図(a)のタン
ミングカム58も回転し、レバー59aが時計方向に揺
動し切換弁59が切り換わり、引込シリンダ61のロッ
ド側室に圧力空気が供給される。そして、同図(c)の
引込レバー57は二点鎖線位置の解除状態から実線位置
の作動位置まで回転し、第2爪57bがピン63を車体
1側に強く引き込み、戸尻側上部も車体1に密閉する。
すなわち、図1の扉3は戸先側上下と戸尻側上下の4点
で支持されるため、高速走行時の高圧においても、扉3
がガタガタすることがない。そして、図9(c)の扉3
が開く場合には、引込シリンダ61の圧力空気が排気さ
れることによりバネ力が作用して、引込カム57は時計
方向に回転する。やがて同図(a)の切換弁59が切り
換わり、引込シリンダ61のロッド側室が大気に連通
し、ロッド61aはシリンダ側室に内蔵される図外のバ
ネで伸長し、引込カム57は元の解除状態に戻る。
【0027】図1の戸尻側上部の上部引込装置11で扉
3は4隅で支持されるが、本実施例では、扉3の引込を
確実なものとするために、戸尻側下部にも下部引込装置
12が設けられている。この下部引込装置12の構造を
図10により説明する。図10(a)は上面図、同図
(b)は側面図である。同図(a)(b)において、引
込装置12は、基台65、軸66、引込カム57′、引
込シリンダ61′、ロック装置67とを主要部分として
なっており、車体1の乗降口2の縁にあるフレーム枠側
面に固設されている。また、扉3の戸尻側下部で引込カ
ム57′と相対する位置に凹み62′が形成され、凹み
62′を上下に横切るようにピン63′が架設されてい
る。
【0028】ロック装置67は、シリンダ67a、ロッ
ド67b、手動バー67c、バネ67dとから成り、ロ
ッド先端67eが引込カム57′の切り欠き57dに入
り、引込カム57′の時計方向回転を阻止し、作動状態
を保持する。シリンダ67aのシリンダ側室67fに内
蔵されたバネ67dでロッド先端67eは突出方向に付
勢されており、シリンダ67aのロッド側室67gに圧
力空気が供給されると、ロッド先端67eは引込カム5
7′から外れる。レバー67cはバネ67dの付勢力に
打ち勝って強制的にロッド先端67eを引込カム57′
から外すためのものである。ところで、引込シリンダ6
1′の切換は図9の切換弁61を共用して行われる。そ
のため、図10の下部引込装置12には切換弁や速調弁
が設けられておらず、その代わりにロック装置67が設
けられる構造となっている。
【0029】つぎに、上述した下部引込装置12の作動
を以下に説明する。引込カム57′と引込シリンダ6
1′の作動は図9で説明したものと同様である。引込カ
ム57′が図10(a)のように、ピン63′を引き込
んだ状態で、ロック装置67が作動し、引込カム57′
の作動位置をロックする。すなわち、引込カム57′が
ピン63′を引き込むまでは、シリンダ67aのロッド
側室67gに圧力空気が供給され、ロッド先端67eは
引込カム57′から外れている。引込カム57′がピン
63′を引き込み、車体1が時速10km以上で走行す
るようになると、シリンダ67aのロッド側室67gが
大気に連通し、バネ67dによってロッド先端67eが
引込カム57′を機械的にロックし、その作動状態を維
持する。しかし、車体1が時速5km未満になると、シ
リンダ67aのロッド側室67gに圧力空気が供給さ
れ、ロッド先端67eは後退し、引込カム57′のロッ
クが解除される。また、圧力空気の空気源の圧力が消失
した場合には、ロッド先端67eが進出したままであり
扉3が開く恐れはない。さらに、車庫等で停電されてい
るときに、手動でレバー67cを上げると、ロッド先端
67eは後退し、引込カム57′のロックが解除され、
扉3を手動で開くことができる。なお、図10のロック
装置67を図9の上部引込装置11に設けることもでき
る。
【0030】つぎに、上述したドアエンジン20、戸尻
側の上部引込装置11、戸尻側の下部引込装置12に対
する空気回路図を図11により説明する。70は乗降口
上部に設けられる上部ユニット、11は戸尻側の乗降口
縁部上部に設けられる上部引込装置、12は戸尻側の乗
降口縁部下部に設けられる下部引込装置である。また、
車体の適所に、ドアコック71、床下ドアコック72、
空気源73が設けられる。
【0031】ドアコック71からの通路74は上部ユニ
ット70に入り、フィルタ75、戸開電磁弁76を経て
ドアエンジン20に接続される。戸開電磁弁76はパイ
ロット切換弁76aとパイロット弁76bからなり、遠
隔操作されるパイロット弁76bでパイロット切換弁7
6aを切り換える。パイロット切換弁76aが第1ポジ
ション76cであると、通路77に圧力空気が供給さ
れ、ドアエンジン20のシリンダ20aが図面右方に短
縮し扉が閉まる。また、通路78を経て上部引込装置1
1にも圧力空気が供給される。パイロット切換弁76a
が第2ポジション76dであると、通路79に圧力空気
が供給され、ドアエンジン20のシリンダ20aが図面
左方に伸長し扉が開く。この時、通路77、78は大気
に連通している。
【0032】通路79にはドアエンジン20側を順方向
とする逆止弁80とバイロット電磁弁76側を順方向と
するバネ付逆止弁81とが並列接続されている。更に、
これら逆止弁80,81とドアエンジン10の間からの
バイパス通路82が吐出方向を順方向とする逆止弁83
を経てドアコック71に接続されいる。
【0033】通路78は外部通路85を経て上部引込装
置11に接続されている。上部引込装置11は切換弁5
9と速調弁60と引込シリンダ61の直列接続である。
速調弁60と引込シリンダ61の間からの分岐通路86
は外部通路87を経て下部引込装置12に接続され、引
込シリンダ61′に至る。また、空気源73と床下ドア
コック72との間からの分岐通路88は上部ユニット7
0内のロック用電磁弁89に至る。ロック用電磁弁89
は外部通路90を経て引込装置12に接続され、圧力空
気はロック装置67に至る。このロック用電磁弁89は
車体の走行時速が5km以上でポジション89bに切り
換わり、走行時速が10km未満であると、ポジション
89aのままである。
【0034】つぎに、上述した空気回路図で扉の開閉動
作を説明する。図示の状態は扉が閉まり、走行時速が1
0km未満の走行状態を示している。すなわち、パイロ
ット弁76bが遠隔操作され、パイロット切換弁76a
は第1ポジション76cに切り換えられている。空気源
73の圧力空気は通路77を経てシリンダ20aのロッ
ド側室20cに入り、ドアエンジン20が扉閉方向に作
動する。また、通路78、外部通路85を経て圧力空気
が上部引込装置11にも供給されており、戸閉の最終工
程で図示のポジションに切り換わった切換弁59と速調
弁60を経て引込シリンダのロッド側室61aに圧力空
気が導入され、図9の引込カム57でピン63を引き込
んでいる。同時に、図11の外部通路87を経て下部引
込装置12の引込シリンダ61′のロッド側室61aに
も圧力空気が導入され、図10の引込カム57でピン6
3を引き込んでいる。
【0035】そして、走行時速が10km以上になる
と、図11のロック用電磁弁89がポジション89bに
切り換わり、外部通路90を経てロック装置67のロッ
ド側室67gが大気に連通し、バネ67dでロッド先端
67eが突出し、引込シリンダ61′の作動位置をロッ
クする。したがって、引込シリンダ61′の圧力空気が
抜けても扉の引込が解除されることがない。なお、上下
部の引込装置11,12における引込シリンダ61,6
1′に至る通路85にも電磁弁を設け、例えば走行時速
が10km以上になると引込シリンダ61,61′作動
するという構成にすることもできる。
【0036】ところで、この戸閉工程の途中で扉に人又
は荷物が挟まれることがある。このとき、ドアエンジン
20のシリンダ20aのロッド側室20cの圧力が上昇
し、人又は荷物が扉から外れると、シリンダ20aが急
に戸閉方向に短縮し、扉が急に閉まるという不都合が生
じる。この場合、バネ付逆止弁81のバネ力に相当する
分だけ、シリンダ20aのシリンダ側室20bの圧力が
上昇しており、シリンダ20aが急に戸閉方向に短縮す
るのを防止している。しかし、このバネ付逆止弁81の
存在によって、シリンダ20aのシリンダ側室20bに
残圧が残ることになる。そのため、車庫入れ時等で電源
及び空気源を無くした状態で、扉を手動で開閉させるの
が困難になる。しかし、車庫入れ時にドアコック71を
開くと、通路82及び逆止弁83を通って、シリンダ側
室20bの残圧が大気放出され、扉の手動開閉が簡単に
できる。
【0037】また扉を開く場合には、パイロット弁76
bを遠隔操作してパイロット切換弁76aを第2ポジシ
ョン76dに切り換える。空気源73の圧力空気は通路
79を経てシリンダ20aのシリンダ側室20bに入
り、ドアエンジン20が扉開方向に作動する。この時、
ロック用電磁弁89はポジション89aに切り換わって
おり、ロック装置67は図示の解除状態になっている。
また、上部引込装置11の切換弁59も図示のポジショ
ンから切り換わり、引込シリンダ61による引込カムの
作動も解除される。同様に、下部引込装置12の引込シ
リンダ61′による引込カムの作動も解除される。した
がって、扉は上下部の引込装置11,12から開放され
た状態となって開く。
【0038】
【発明の効果】本発明のプラグドア装置は、戸先レール
を車体床面より突出する凸形状として設け、扉の戸先側
下部に設けられる案内具を戸先レールと係合する凹形状
の平行突起として設け、この平行突起は扉の全閉時に戸
先レールと前記鋭角を形成するよう扉と平行な方向に形
成されると共に扉の全閉時に前記戸先レールを挟持する
ものであり、扉の開閉工程の途中では扉の戸先側下部は
戸先レールの鋭角傾斜に沿って開閉し、戸先レールと扉
の平行突起は略平行であって、扉はスムーズに開閉し、
扉の全閉時では扉は戸先レールと鋭角をなす状態で車体
側面と画一な状態であって、戸先レールは扉の平行突起
で挟持され隙間がなくなるので、車両のすれ違い時やト
ンネル進入時などに風圧が増しても、扉の振動が生じな
い。扉の振動がなくなるため、側面のシール部からの隙
間風の進入を防ぐことができる。また、戸先レールが床
面より突出する凸形状であるため、床面に形成された逆
T字型の溝に比較して構造を簡単にできると共に、ほこ
りやゴミが戸先レールにたまるという恐れもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラグドア装置の正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図3のC−C断面図である。
【図5】図3のI−I断面図である。
【図6】図3のD−D断面図である。
【図7】図1のE−E断面図である。
【図8】図7のF−F断面図である。
【図9】図1のG部における上部引込装置を示す図であ
【図10】図1のH部におけるロック装置付の下部引込
装置を示す図である。
【図11】プラグドア装置の空気圧回路図である。
【図12】従来のプラグドア装置における戸先レールを
示す側面の断面図である。
【符号の説明】
1 車体 2 乗降口 3 扉 4 上レール 5 凸形状の戸先レール 6 戸尻レール 6a 湾曲部 7 凹形状の案内具 8 案内具 9 連結部 33,34 凹形状の平行突起

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の乗降口に車体側面と面一な状態で
    設けられた扉を車外側に押し出すと共に、車体側面に沿
    って開閉させるプラグドア装置であって、前記乗降口の
    上方に設けられる上レールと、下方に設けられる戸先レ
    ール及びこの戸先レールと並列に前記扉の戸尻側より車
    体側面に延びる戸尻レールとを有し、前記上レール及び
    戸先レールは互いに平行で扉の全閉時にこの扉と鋭角を
    形成する直線上に設けられており、前記戸尻レールは前
    記戸尻側を車内方向に湾曲する湾曲部を有して車体側面
    に平行に設けられており、前記上レールが扉の戸先側上
    部と連結部を介して係合されると共に、前記戸先レール
    及び戸尻レールが扉の戸先側下部及び戸尻側下部と案内
    具を介して係合され、この上レールと戸先レール及び戸
    尻レールで扉の開閉を案内支持するプラグドア装置にお
    いて、 前記戸先レールを車体床面より突出する凸形状として設
    け、前記扉の戸先側下部に設けられる案内具を戸先レー
    ルと係合する凹形状の平行突起として設け、この平行突
    起は扉の全閉時に戸先レールと前記鋭角を形成するよう
    扉と平行な方向に形成されると共に扉の全閉時に前記戸
    先レールを挟持するものであることを特徴とするプラグ
    ドア装置。
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