JP2649559B2 - 非水分散型樹脂組成物 - Google Patents

非水分散型樹脂組成物

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JP2649559B2 JP24024388A JP24024388A JP2649559B2 JP 2649559 B2 JP2649559 B2 JP 2649559B2 JP 24024388 A JP24024388 A JP 24024388A JP 24024388 A JP24024388 A JP 24024388A JP 2649559 B2 JP2649559 B2 JP 2649559B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、非水分散型樹脂組成物に関する。更に詳し
くは、水酸基を有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂
の非水溶媒分散物からなる非水分散型樹脂組成物に関す
る。
<従来の技術及びその解決すべき課題> 近年、塗料分野においても、省資源、ならびに無公害
化の要求が急速に高まっている。
とりわけ、省資源型塗料として組成物中の溶剤の含有
量を少なくし、固形分を高濃度化したハイソリッド型塗
料は、従来の塗料製造方法あるいは塗装設備がそのまま
使用できるという利点から、好適に使用されているよう
である。
また、近年、大気汚染の問題からくる溶剤の使用規制
への対策を併せ考えると、芳香族やエステル系溶剤を多
量に使用する通常のハイソリッド型塗料も、産業的に好
ましいものではないようである。
更に、近年一層強化されつつある溶剤の使用規制、広
義の無公害化ならびに省資源化の観点から、脂肪族炭化
水素系溶剤を主たる溶剤とする非水分散型塗料が提示さ
れている。
しかしながら、従来から知られているこの種の非水分
散型樹脂組成物としての、分散安定剤/分散粒子の組合
わせ、例えば分散天然ゴム/アクリル樹脂、アクリル樹
脂/アクリル樹脂/油変性アルキド樹脂/アクリル樹
脂、ポリブタジェン/アクリル樹脂等を展色剤とする熱
硬化性非水分散型塗料から得られる塗膜は、一般に塗膜
物性が必ずしも十分なものではなかった。例えば、可撓
性のある塗膜は、硬度が不十分であったり、逆に、硬度
のある塗膜は、可撓性が不十分であるというように、同
時に両者を兼ね備えているものが、見当らなかった。加
えて、長期耐候性、耐薬品性、耐塩水噴霧性、耐湿性、
耐水性、ならびに、各試験後の二次物性のおいても、必
ずしも十分な性能をうることができなかった。
加えて、前記の組合せを展色剤とする非水分散型樹脂
組成物は、分散安定剤成分(溶媒和成分)と分散粒子成
分(生成重合体)の極性の違いにより、両者の相溶性が
低下し、従って該組成物から得られる塗膜は、透明性が
なく、光沢、ツヤ等が低下するという傾向を有してい
る。
このため、前記組合せを展色剤とする非水分散型樹脂
組成物を被覆用として用いる場合、外装用としては不向
きであるとされ、主として内装用に用いられることが多
かった。
また、前記展色剤は優れた硬化塗膜を得るために、展
色剤中の官能基と反応させるべく、アミノホルムアルデ
ヒド樹脂、ブロックイソシアネート化合物、エポキシ樹
脂、メトキシメチル化アクリルアミド樹脂等の硬化剤を
併用している。
これらは普通塗料化する際に配合されるのであるが、
長期間貯蔵中に非水分散物中の官能基と硬化剤中の官能
基が徐々に反応し、その結果組成物が増粘したり、凝集
による沈澱が生じたりすることが往々にして見られた。
本発明者等は、公知技術の有する前記各種欠点を改良
すべく鋭意検討した結果、分散安定剤成分と分散粒子成
分中に特定の官能基を含有させることにより透明性があ
り、仕上り外観が優れ、かつ耐候性、耐薬品性等の優れ
た硬化塗膜の得られることを見出し、本発明に到達する
に至ったのである。
<課題を解決するための手段> すなわち、本発明は、下記の単量体(i)〜(iv)は
溶解するが、水酸基を有する含フッ素共重合体、単量体
(iii)及び単量体(iv)から得られる水酸基を有する
含フッ素共重合体変性ビニル樹脂は溶解しない脂肪族炭
化水素系溶媒中、 (i)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アミド
のN−アルコキシメチル単量体及び (ii)前記(i)以外のα,β−モノエチレン性不飽和
単量体、 を共重合して得られる溶媒可溶性ビニル樹脂分散安定
剤、15〜80重量%の存在下で、 (iii)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒ
ドロキシアルキルエステル単量体及び (iv)前記(iii)以外のα,β−モノエチレン性不飽
和単量体から成る単量体混合物、20〜95重量%と、水酸
基を有する含フッ素共重合体、5〜80重量%との混合
物、85〜20重量%、を重合して得られる水酸基を有する
含フッ素共重合体変性ビニル樹脂の非水分散型樹脂組成
物に関するものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明に使用する脂肪族炭化水素系溶媒は、次のよう
な特性を有する。
つまり、後述するα,β−モノエチレン性単量体
(i)、(ii)、(iii)及び(iv)は溶解するが、単
量体(iii)、(iv)及び水酸基を有する含フッ素共重
合体から得られる水酸基を有する含フッ素共重合体変性
ビニル樹脂は溶解しない。
具体的には、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、
シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサンな
どの脂肪族系炭化水素、その他、ミネラルスピリット、
脂肪族ナフサ等を主成分とする混合物が挙げられる。
本発明の分散安定剤として使用される溶媒可溶性ビニ
ル樹脂分散安定剤は概括的に云うと、脂肪族炭化水素系
溶媒中で、(i)α,β−モノエチレン性不飽和カルボ
ン酸アミドのN−アルコキシメチル化単量体と、(ii)
前記(i)以外のα,β−モノエチレン性不飽和単量体
とを重合することにより得られる。
尚、本明細書中、「溶媒可溶性」という用語は、前記
脂肪族炭化水素系溶媒に溶解もしくは一部溶解する性質
をいう。
前記(i)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸
アミドのN−アルコキシメチル化単量体は、単量体混合
物〔(i)+(ii)〕中、5〜30重量%、好ましくは8
〜25重量%の割合で反応させることが好ましい。該成分
が5重量%に満たないと透明な塗膜が得難くなるととも
に本発明の樹脂組成物を熱硬化性組成物として使用する
場合分散粒子成分中のα,β−モノエチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエルテル成分及び水酸基
を有する含フッ素共重合体中の水酸基成分との架橋反応
が不十分となり、塗膜の耐溶剤性が低下する傾向にあ
る。さらに、非水分散型樹脂組成物製造時の重合反応過
程で分散粒子成分中のα,β−モノエチレン性不飽和カ
ルボン酸のヒドロキシアルキルエルテル成分及び水酸基
を有する含フッ素共重合体中の水酸基成分との化学結合
反応が乏しくなり、安定な分散物が得られにくくなる傾
向にある。
一方、30重量%を越えると、重合反応工程でゲル化を
伴いやすくなる。
該成分(i)の具体例としては、N−メトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)
アクリルアミド、N−n−プロポキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アク
リルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリル
アミド、N−sec−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、N−t−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、
等のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アミドの
N−アルコキシメチル化物;あるいはこれらのN−メチ
ロール化物などが挙げられる。これらの一種もしくは二
種以上の混合物として使用してもよい。
該成分(i)は、非水分散型樹脂組成物製造時の重合
反応過程で、分散粒子の一成分として使用するα,β−
モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキル
エルテル成分及び水酸基を有する含フッ素共重合体中の
水酸基成分とで化学結合反応を起こし、安定な分散組成
物を得るのに必要不可欠なものである。
また、本発明の方法により得られる組成物を熱硬化性
組成物として使用する場合も、前記と同様に、分散粒子
の一成分として使用するα,β−モノエチレン性不飽和
カルボン酸のヒドロキシアルキルエルテル成分(iii)
及び水酸基を有する含フッ素共重合体中の水酸基成分と
の架橋反応に必要なものである。
本発明において、前記(i)以外のα,β−モノエチ
レン性不飽和単量体(ii)としては、分散安定剤として
のビニル樹脂を前記脂肪族炭化水素系溶媒に溶解もしく
は一部溶解せしめるものであれば、いずれの単量体であ
っても使用することができる。
なお、特に一般式: 〔式中、RはH又はCH3を、nは6〜18の整数を示す〕 で示されるα,β−モノエチレン性単量体を一部使用す
ることが好ましい。
該単量体は分散安定剤を前記溶媒に溶解もしくは一部
溶解せしめるため特に好ましいものである。
このような特定の一般式を有する単量体は、α,β−
モノエチレン性不飽和単量体混合物〔(i)+(ii)〕
中、5〜60重量%の割合で使用することが好ましい。前
記範囲において、下限たる5重量%より少ない場合に
は、分散安定剤の溶媒に対する溶解性を向上せしめる効
果が低下する傾向となり、一方、上限たる60重量%より
多い場合には、硬度、耐衝撃性等の塗膜性能が低下する
傾向を示す。
具体例としては、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラリウル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート等のエステルが挙
げられる。これらは、一種もしくは二種以上の混合物と
して使用することができる。
尚、前記α,β−モノエチレン性不飽和単量体混合物
〔(i)+(ii)〕としては、前記α,β−モノエチレ
ン性不飽和カルボン酸アミドのN−アルコキシメチル化
単量体((イ)成分)及び前記一般式で示された単量体
((ロ)成分)以外の、その他の単量体(ハ)を、該単
量体混合物〔(i)+(ii)〕中に、10〜90重量%の範
囲で使用しうる。
かかる単量体(ハ)の具体例としては、アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の
α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸類;メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メ
タ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、
sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジル
メタクリレート、フマル酸ジーブチルなどのフマル酸の
ジアルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、ビニル
アセテート等の単量体が挙げられる。これらは一種もし
くは二種以上の混合物として使用してもよい。
尚、その他の単量体〔(ハ)成分〕として水酸基含有
のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒドロキ
シアルキルエステル単量体を使用するとα,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸アミドのN−アルコキシメチ
ル化単量体の下では、分散安定剤が溶媒に溶解しにくく
なるとともに、増粘傾向を示すようになるため好ましく
なく、従って(ハ)成分としてはα,β−モノエチレン
性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキル単量体の使用
はさけた方が好ましい。
本発明の分散安定剤としての溶媒可溶性ビニル樹脂
(以下、「ビニル樹脂」と略称する。)は、前記成分
(i)及び(ii)を通常の溶液重合することによって製
造される。例えば単量体(混合物)の一部及び重合溶媒
の混合物中に、残りの単量体(混合物)と重合開始剤を
滴下、重合する方法、あるいは重合溶媒中に、単量体
(混合物)及び重合開始剤を滴下、重合する方法などが
適用可能である。何れにしろ、本発明においては、特定
の溶液重合方法に制限する意図はない。かかる溶液重合
法に使用される溶媒は、前記脂肪族炭化水素系溶媒であ
る。また重合開始剤として、例えばベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエー
ト、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物あるい
は、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物を使
用する。またこれらの重合開始剤は一種もしくは二種以
上を適宜混合して使用しうる。
本発明においては、さらに必要ならば、分子量を調整
するため、連鎖移動剤、例えばドデシルメルカプタン、
チオグリコール酸−2−エチルヘキシル、四塩化炭素等
を使用してもよい。
本発明は、前記の如くにして得られた、脂肪族炭化水
素中に溶解(もしくは一部溶解)している分散安定剤と
してのビニル樹脂の存在下で、(iii)α,β−モノエ
チレン性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエルテ
ル単量体(iv)前記(iii)以外のその他のα,β−モ
ノエチレン性不飽和単量体、及び水酸基を有する含フッ
素共重合体成分とを重合せしめて、水酸基を有する含フ
ッ素共重合体変性ビニル樹脂の非水分散物を得るもので
ある。
該水酸基を有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂の
非水分散物は、前記分散安定剤中の含有されるα,β−
モノエチレン性不飽和カルボン酸アミドのN−アルコキ
シメチル単量体(i)と化学結合反応するためにその分
散粒子中に水酸基を含有することが必要である。そのた
め、前記単量体混合物〔(iii)+(iv)〕中の一成分
として、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒ
ドロキシアルキルエルテル単量体(iii)を使用する。
ところで、該単量体(iii)は、極性が強い。それ故
この単量体を一成分とした共重合体は、脂肪族炭化水素
系溶媒に溶解しにくく、そのため分散粒子を形成せしめ
るのに好適なのである。
尚、このような単量体は、分散粒子成分の水酸基価
が、約8〜140になるようにα,β−モノエチレン性不
飽和単量体混合物〔(iii)+(iv)〕中、3〜30重量
%の範囲で使用するのが適当である。
前記重量比率の範囲において、該単量体が3重量%以
下の場合、本発明の組成物を熱硬化性組成物として使用
するとき、架橋性単量体(i)との反応過程で、架橋密
度が小さくなるため、塗膜の耐溶剤性が低くなり、また
ビニル重合体の非水分散型樹脂組成物の製造時、とくに
重合反応過程で、架橋性単量体(i)との化学結合反応
が乏しくなり、それ故得られた最終分散組成物の安定性
が低下する傾向にある。
一方、30重量%をこえて使用すると、ビニル系重合体
の非水溶媒分散物が高粘度となり、作業性の面で支障を
きたすようになる。加えて本発明の組成物を熱硬化性組
成物として使用した場合には、架橋密度が高くなりすぎ
て、塗膜の可撓性、耐水性等が低下する傾向がある。
この種の単量体(iii)の具体例としては、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5
−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒド
ロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールモノ(メタ)アクリレート、3−ブトキシ−2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシ−1−フェニルエチル(メタ)アクリレート、ポ
リプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グ
リセリンモノ(メタ)アクリレート等があがられ、これ
らは一種もしくは二種以上の混合物として使用してもよ
い。
また、分散安定剤の存在下で、共重合するために使用
される前記α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸の
ヒドロキシアルキルエルテル以外の単量体(iv)は、単
量体混合物〔(iii)+(iv)〕中70〜97重量%の範囲
で使用する。
該単量体(iv)の具体例としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のα,
β−モノエチレン性不飽和カルボン酸類;メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec
−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)ア
クリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−ヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレー
ト、ラリウル(メタ)アクリレート、トリデシル(メ
タ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等
のアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル類;
その他N,N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、フェニルメタクリレート、ベ
ンジルメタクリレート、フマル酸ジーブチルなどのフマ
ル酸のジアルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリル、
ビニルアセテート等などが挙げられる。これらは塗料用
組成物の使用目的、用途に応じて一種もしくは二種以上
適宜組合せて使用してもよい。
尚、前記単量体成分(iv)としては、分散粒子製造時
に増粘をまねくため、α,β−モノエチレン性不飽和カ
ルボン酸アミドのN−アルコキシメチル化単量体の使用
はさけた方が好ましい。
本発明において、分散粒子成分として使用される「水
酸基を有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂」は、水
酸基を有する含フッ素共重合体に、前記単量体(iii)
及び単量体(iv)を重合することによって得られ、かく
して生成塗膜に含フッ素共重合体のもつ長期耐候性、耐
アルカリ性、耐酸性等の優れている点を付与することが
出来るのである。
本発明で使用される水酸基を有する含フッ素共重合体
は、好ましくは水酸基約30〜300(固形分)程度で、重
量平均分子量約1,000〜70,000程度のもので、好適には
特開昭57−34107号公報に記載される共重合体が挙げら
れる。すなわち、該共重合体は、フルオロオレフィン、
シクロヘキシルビニルエーテル、アルキルビニルエーテ
ル及びヒドロキシアルキルビニルエーテルを必須構成成
分として夫々40〜60モル%、5〜45モル%、5〜45モル
%及び3〜25モル%の割合程度、好ましくは夫々45〜55
モル%、10〜30モル%、10〜35モル%及び5〜20モル%
の割合程度で含有するものが好ましい。
フルオロオレフィン含量の低すぎるものは耐候性の点
から好ましくないばかりでなく製造面で不都合を生ず
る。またフルオロオレフィン含量の高すぎるものも製造
面で難がある。一方、シクロヘキシルビニルエーテル含
量の低すぎるものは塗膜としたときの硬度が低下し、ま
たアルキルビニルエーテル含量の低すぎるものは可撓性
が低下するのでいずれも好ましくない。
また、ヒドロキシアルキルビニルエーテルを前記範囲
の割合で含有するものであることが、、生成塗膜の透明
性保持のため及び熱硬化時の硬化性の点から好ましい。
前記共重合体の原料のフルオロオレフィンとしては、
パーハロオレフィン、特にクロロトリフルオロエチレン
あるいはテトラフルオロエチレンを使用することが好ま
しい。また、アルキルビニルエーテルとしては、炭素数
2〜8の直鎖状または分岐状のアルキル基を含有するも
の、特にアルキル基の炭素数が2〜4であるものを使用
することが好ましい。前記共重合体は、30モル%をこえ
ない範囲で上記4種の必須構成成分以外の他の共重量体
を含有することができる。かかる共重合体としてはエチ
レン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩
化ビニル、塩化ビニリデン等のハロオレフィン類、メタ
クリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル類、酢酸
ビニル、n−酪酸ビニル等のカルボン酸ビニル類、フマ
ル酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽
和カルボン酸類等が挙げられる。
このような水酸基を有する含フッ素共重合体としては
一般に市販されているものが支障なく使用可能であり、
具体的には例えば旭硝子(株)製商品名ルミフロンLF−
100、ルミフロンLF−200、ルミフロンLF−302、ルミフ
ロンLF−400等が挙げられ、これらは一種もしくは二種
以上の混合物として使用可能である。
本発明において、前記分散粒子成分としての水酸基を
有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂は、前記含フッ
素共重合体5〜80重量%と、前記α,β−モノエチレン
性単量体(iii)と(iv)の単量体混合物20〜95重量%
との重合反応物からなる。
前記の如く含フッ素共重合体の変性量は、5〜80重量
%であり、好ましくは10〜50重量%の範囲である。前記
において、5重量%より低い場合には、含フッ素共重合
体のもつ耐候性、耐アルカリ性、耐酸性に優れている点
などの長所が十分発揮できない。逆に、80重量%を越え
ると、分散粒子製造時に増粘したりするので同様に好ま
しくない。
更に、本発明組成物における水酸基を有する含フッ素
共重合体変性ビニル樹脂の非水溶媒分散物は、分散安定
剤であるビニル樹脂〔単量体(i)及び(ii)の共重合
体〕15〜80重量%の存在下で、前記単量体(iii)、単
量体(iv)及び水酸基を有する含フッ素共重合体から成
る混合物85〜20重量%を重合することによって得られ
る。
前記において、分散安定剤であるビニル樹脂が15重量
%より少なくなると、安定な非水溶媒分散物が得られに
くくなる。逆に80重量%より多くなると、非水溶媒分散
物が得られにくくなり、同様に好ましくない。
前記の共重合温度は、使用する重合開始剤と重合溶媒
の種類により決定される。通常は50℃〜200℃の間で行
われ、特に60℃〜150℃の範囲が好適である。
前記重合開始剤は、先に示した有機過酸化物あるいは
アゾ化合物が好適に用いられる。尚、分子量を調整する
ために、先に示した連鎖移動剤を使用することもでき
る。
尚、本発明の非水分散型樹脂組成物には、必要に応じ
て水酸基を有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂の架
橋反応(自己架橋)を促進するための公知の触媒の併用
も可能である。
又、本発明の組成物は、各成分に含有される有機溶媒
に加え、必要ならば組成物の安定性を損わない程度に更
に有機溶媒を添加することもできる。そのような有機溶
媒としては、各成分に含有される有機溶媒と同じものあ
るいは相異するものが用いられる。
使用し得る有機溶剤としては、ヘキサン、ヘプタン、
オクタン、ミネラルスピリット、トルエン、キシレンな
どの炭化水素系溶剤、プロピルアルコール、ブタノール
などのアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなど
のケトン系溶剤、アルコールエステル系、エーテルエス
テル系などの有機溶剤などであり、非水分散物の安定性
を損わない限り特に溶剤の種類に制限はない。
加うるに、本発明の非水分散型樹脂組成物には、必要
ならば無機あるいは有機の着色顔料、アルミニウム片な
どの金属粉末顔料、体質顔料、及び通常、塗料に用いら
れる添加剤などを添加し、使用することができる。また
必要に応じポリイソシアネート化合物、メラミン樹脂等
の硬化剤も併用することができる。
本発明の非水分散型樹脂組成物を塗装する方法として
は、ハケ塗り、スプレー塗装、静電気塗装、カーテンフ
ローコート、シャワーコート及びロールコート等の周知
の各種塗装方法を用いることが出来る。
さらに、ホットスプレーなど塗料を加温(30〜60℃)
して塗装することも可能である。
このように本発明の非水分散型樹脂組成物は、塗装後
溶媒を蒸発させるだけの、いわゆる常温乾燥に特に特徴
があり、又、良好な塗膜性能も得られるが、更に高度な
性能を有する塗膜を得るためには、加熱硬化してもよ
い。該加熱硬化の条件は、該組成物中の架橋性官能基の
含有量、膜厚などにより異なるが、通常約60〜200℃の
温度範囲中で、約10〜40分間加熱処理すればよい。
<発明の効果> 以上説明した通り、本発明の非水分散型樹脂組成物よ
り得られる硬化塗膜は透明性があり、仕上り外観が優
れ、また含フッ素共重合体のもつ長期耐候性、耐アルカ
リ性、耐汚染性等の優れている点と、ビニル樹脂のもつ
硬度、耐汚染性等の優れている点とを兼ね備えており、
更には耐湿性、耐塩水噴霧性、耐水性等の試験後の二次
物性も優れた塗膜性能を有している。
以下、実施例により更に具体的に本発明を説明する。
尚、「部」又は「%」は、「重量部」又は「重量%」
を表わす。
〔ビニル樹脂分散安定剤の製造方法〕
(1) 撹拌機、温度計、滴下ロート及び冷却管を備え
た反応容器中に、ミネラルスピリット100部を入れ、温
度を90℃に上げた。ついで下記の単量体及び開始剤の混
合液を3時間にわたってた滴下した。
イソブチルメタクリレート17部、ブチルメタクリレー
ト35部、メチルメタクリレート5部、エチルアクリレー
ト5部、スチレン8.5部、2−エチルヘキシルアクリレ
ート19部、N−n−ブトキシメチルアクリルアミド8
部、メタクリル酸2.5部、ベンゾイルパーオキサイド2
部。
滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、同反応温度で更に4時間反応を行なった。かくて、
酸価18.0、重量平均分子量55,700、及び不揮発分50.0%
の樹脂溶液が得られ、粘度は15.9ストークスポイズ/20
℃であった。これをFA−1とした。
(2) 前記FA−1を合成したと同様な反応容器にミネ
ラルスピリット100部を入れ、温度を85℃に上げた後、
下記の単量体及び開始剤の混合物を3時間にわたって滴
下した。
メチルメタクリレート10部、2−エチルヘキシルアク
リレート15部、スチレン10部、2−エチルヘキシルメタ
クリレート15部、イソブチルメタクリレート33.5部、N
−t−ブトキシメチルアクリルアミド15部、アクリル酸
1.5部、ベンゾイルパーオキサイド2部、アゾビスイソ
ブチロニトリル1部。
滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、反応温度90℃を昇温させた。次いで、更に4時間反
応を行ない、酸価13.3、重量平均分子量67,700及び不揮
発分49.8%の樹脂溶液が得られた。粘度は18.4ストーク
ポイズ/20℃であった。これをFA−2とした。
(3) 前記FA−1を合成したと同様な反応容器に、ミ
ネラルスピリット150部を入れ、温度を85℃にあげた
後、下記の単量体及び開始剤の混合液を3時間にわたっ
て滴下した。
ブチルメタクリレート12部、2−エチルヘキシルアク
リレート50部、スチレン16部、N−n−ブトキシメチル
アクリルアミド22部、ドデシルメルカプタン0.2部、ベ
ンゾイルパーオキサイド2.0部、アゾビスイソブチロニ
トリル1.5部。
滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、反応温度90℃を昇温させた。次に、更に4時間反応
を行ない、かくて酸価1.5、重量平均分子量62,000及び
不揮発分39.8%の樹脂溶液が得られた。粘度は9.6スト
ークスポイズ/20℃であった。これをFA−3とした。
(4) 前記FA−1を合成したと同様な反応容器に、ミ
ネラルスピリット100部を入れ、温度を90℃に上げた
後、下記の単量体及び開始剤の混合液を3時間にわたっ
て滴下した。
イソブチルメタクリレート43部、2−エチルヘキシル
アクリレート30部、ブチルメタクリレート20部、N−n
−ブトキシメチルアクリルアミド6部、メタクリル酸1
部、ベンゾイルパーオキサイド2.5部、アゾビスイソブ
チロニトリル1部。
滴下終了後、ペンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、同温度で更に4時間反応を行ない、酸価8.5、重量
平均分子量58,300、及び不揮発分49.5%の樹脂溶液が得
られた。粘度は14.8ストークスポイズ/20℃であった。
これをFA−4とした。
(5) 前記FA−1の製造において、N−n−ブトキシ
メチルアクリルアミドを除き、ミネラルスピリット100
部を90部に、ベンゾイルパーオキサイド2部を1.2部に
代えた他は全て同様にして反応を行ない、酸価17.8、重
量平均分子量44,900及び不揮発分50.1%の樹脂溶液が得
られた。粘度は14.5ストークポイズ/20℃であった。こ
れをFA−5とした。
〔水酸基を有する含フッ素共重合体の調製〕
(1) クロロトリフルオロエチレン50モル%、シクロ
ヘキシルビニルエーテル15モル%、エチルビニルエーテ
ル25モル%及びヒドロキシブチルビニルエーテル10モル
%を特開昭57−34107号公報記載の方法に従って反応さ
せ含フッ素共重合体(A)を製造した。
なお、含フッ素共重合体(A)の極限粘度(dt/g;テ
トラドロフラン中(30℃で測定)は0.20、水酸基価(mg
KOH/gポリマー)は52.2であった。
(2) 上記含フッ素共重合体(A)50部と無水コハク
酸0.45部を特開昭58−136605号公報記載の方法に従っ
て、反応させ分子鎖中にカルボキシル基を有する含フッ
素共重合体(B)を製造した。なお、含フッ素共重合体
の極限粘度は0.22、水酸基価は47、酸価(mgKOH/gポリ
マー)は5.2であった。
〔水酸基を有する含フッ素共重合体変性ビニル樹脂の非水分散型樹脂組成物の製造方法〕
実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロート及び冷却管を備えた反応
容器に、ミネラルスピリット138部、分散安定剤(FA−
1)150部入れ、温度を85℃に上げた後、下記の単量
体、水酸基を有する含フッ素共重合体液及び開始剤の混
合液を3時間にわたって滴下した。
メチルメタクリレート16部、スチレン16.0部、ブチル
アクリレート18部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート5部、水酸基を有する含フッ素共重合体(A)45
部、t−ブチルパーオクエート1.0部、アゾビスイソブ
チロニトリル3.0部。
滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリル1.2部を追
加し、同反応温度で更に5時間反応を行った。反応生成
物は乳白色分散物で酸価7.8、水酸基価25、及び不揮発
分45.8%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−1とした。
実施例2 前記FD−1を合成したと同様な反応容器に、ミネラル
スピリット114部、分散安定剤(FA−2)161部を入れ、
温度を85℃に上げた後、下記の単量体、水酸基を有する
含フッ素共重合体液及び開始剤の混合液を3時間にわた
って滴下した。
水酸基を有する含フッ素共重合体(B)15部、イソブ
チルメタクリレート14部、メチルメタクリレート31部、
スチレン7部、エチルアクリレート23部、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート10部、ベンゾイルパーオキサイド
3.5部。
滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、同温度で更に5時間反応を行った。
反応生成物は乳白色分散物で酸価7.1、水酸基価31、
及び不揮発分48.3%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−2とした。
実施例3 前記FD−2を合成したと同様な反応容器に、ミネラル
スピリット87部、分散安定剤(FA−3)126部を入れ、
温度を85℃に上げた後、下記の単量体、水酸基を有する
含フッ素共重合体液及び開始剤の混合液を3時間にわた
って滴下した。
ブチルメタクリレート6部、メチルメタクリレート30
部、スチレン8部、水酸基を有する含フッ素共重合体
(B)20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7
部、エチルアクリレート28部、メタクリル酸1部、t−
ブチルパーオクトエート2.5部、アゾビスイソブチロニ
トリル1.5部。
滴下終了後、t−ブチルパーオクエート1.2部を追加
し、同反応温度で、更に5時間反応を行った。反応生成
物は乳白色分散物で酸価5.4、水酸基価27及び不揮発分
は48.5%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−3とした。
実施例4 前記FD−1の製造において、ミネラルスピリット66部
に、また分散安定剤(FA−3)を251部におきかえた他
はすべて同様にして反応を行った。反応生成物は乳白色
分散物で、酸価4.5、水酸基価20、及び不揮発分47.8%
であった。
得られた非水分散樹脂組成物をFD−4とした。
実施例5 前記FD−1を合成したと同様な反応容器に、ミネラル
スピリット147部、分散安定剤(FA−4)242部を入れ、
温度を85℃に上げた後、下記の単量体、水酸基を有する
含フッ素共重合体液及び開始剤の混合液を3時間にわた
って滴下した。
メチルメタクリレート11部、ブチルメタクリレート1
9.0部、水酸基を有する含フッ素共重合体(A)30部、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート8部、スチレン12
部、エチルアクリレート20部、アゾビスイソブチロニト
リル3.5部。
滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリル1.2部を追
加し、同反応温度で更に5時間反応を行った。反応生成
物は、乳白色分散物で、酸価4.7、水酸基価23及び不揮
発分は45.2%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−5とした。
実施例6 前記FD−1を合成したと同様な反応容器にミネラルス
ピリット114部、分散安定剤(FA−1)120部を入れ、温
度を85℃に上げた後、下記の単量体、水酸基を有する含
フッ素共重合体液及び開始剤の混合液を3時間にわたっ
て滴下した。
水酸基を有する含フッ素共重合体(A)10部、酢酸ビ
ニル17部、メチルメタクリレート27部、スチレン12部、
エチルアクリレート25部、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート8部、メタクリル酸1部、t−ブチルパーオク
エート3.5部。
滴下終了後、t−ブチルパーオクエート1.2部を追加
し、同温度で更に5時間反応を行った。反応生成物は乳
白色分散物で酸価10.9、水酸基価22、及び不揮発分は4
8.0%であった。得られた非水分散型樹脂組成物をFD−
6とした。
実施例7 前記FD−1を合成したと同様な反応容器に、ミネラル
スピリット114部、分散安定剤(FA−2)161部を入れ、
温度を85℃に上げた後、下記の単量体、水酸基を有する
含フッ素共重合体及び開始剤の混合液を3時間にわたっ
て滴下した。
ブチルメタクリレート10部、メチルメタクリレート20
部、スチレン18部、水酸基を有する含フッ素共重合体
(B)17部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10
部、ブチルアクリレート5部、エチルアクリレート20
部、ベンゾイルパーオキサイド3.0部、t−ブチルパー
オクエート1.5部。
滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2部を追加
し、同温度で更に5時間反応を行った。反応生成物は乳
白色分散物で酸価7.2、水酸基価24、及び不揮発分は48.
3%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−7とした。
比較例1 前記FD−2の製造において水酸基を有する含フッ素共
重合体液を除き、分散安定剤(FA−2)を(FA−5)に
おきかえ、また単量体成分としてスチレンを15部加え、
さらにベンゾイルパーオキサイド3.5部を2.0部にした他
は全て同様にして反応を行った。反応生成物は乳白色の
分散物で、酸価9.2、水酸基価27及び不揮発分は48.1%
であった。
得られた非水分散型樹脂組成物はFD−8とした。
比較例2 前記FD−2の製造において、ミネラルスピリット114
部を133部に、分散安定剤(FA−2)161部を酸価11、水
酸基価101、油長30%及び不揮発分60%の大豆油変性ア
ルキド樹脂溶液167部におきかえた。ついで下記単量体
及び開始剤の混合液を滴下し、同様に反応せしめた。メ
チルメタクリレート31部、エチルアクリレート23部、2
−ヒドロキシエチルアクリレート10部、スチレン22部、
イソブチルメタクリレート14部、ベンゾイルパーオキサ
イド1部。
反応生成物は、乳白色分散物で酸価5.9、水酸基価74
及び不揮発49.9%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物をFD−9とした。
比較例3 前記FD−6の製造において、ミネラルスピリット107
部を133部に、分散安定剤(FA−1)120部を、酸価11、
水酸基価101、油長30%及び不揮発分60%の大豆油変性
アルキド樹脂溶液100部におきかえ、更にt−ブチルパ
ーオクトエート3.5部を2.5部にした他は同様にして反応
を行った。
反応生成物は、乳白色分散物で酸価8.2、水酸基価60
及び不揮発分48.3%であった。
得られた非水分散型樹脂組成物はFD−10とした。
実施例1〜7及び比較例1〜3により得られた各非水
分散型樹脂組成物をガラス板に4ミリプリケーターにて
塗装し、温室にて1週間乾燥させた。
得られたフィルムの透明性につき目視判定し、その結
果を第1表に示した。
また、各非水分散型樹脂組成物の耐候性試験を以下の
通りに行なった。促進耐候性試験は、リン酸亜鉛化成処
理ダル銅板上にウレタン樹脂系カチオン電着下塗り(電
着膜厚18ミクロン、塗装電圧250V、通電時間2分、180
℃で20分間加熱乾燥)、ポリエステルメラミン樹脂系中
塗り(膜厚36ミクロン、150℃で20分間加熱乾燥)及び
アクリルメラミン樹脂系グレーメタリック上塗り(膜厚
15ミクロン)したものを素材とし、上塗り塗装3分後
に、前記各非水分散型樹脂組成物をエアースプレーによ
り膜厚約35ミクロンになるように塗装し、FD−1〜FD−
5及びFD−8、FD−9については160℃で、20分間焼付
け、一方FD−6、FD−7及びFD−10については温室で7
日間乾燥して供試片とした。
更に、アトラス・ユブコンによる促進耐候性試験を以
下の通りに行ない、光沢保持率を測定し、その結果を第
1表に示した。
試験温度:光サイクル中 70℃ 湿潤サイクル中 50℃ 試験時間:焼付けした供試片 1500時間 温度乾燥した供試片 750時間 次に前記各非水分散型樹脂組成物に顔料を配合した着
色塗料につき各種塗膜性能試験をしたので以下その説明
をする。
参考例1 非水分散型樹脂組成物(FD−1)30部に二酸化チタン
45部、ミネラルスピリット10部を加え、サンドミルで10
ミクロン以下(グラインドゲージにより測定)に練合分
散し、該分散物に非水分散型樹脂組成物(FD−1)90
部、ミネラルスピリット5部を加えて、撹拌混合し、着
色塗料を調製した。
得られた着色塗料を磨き軟鋼版(0.8×70×150mm)に
膜厚が約35ミクロンになるようにエアースプレー塗装
し、第2表に示す乾燥条件にて乾燥させた。得られた塗
膜につき、各種試験をし、その結果を第2表下段に示し
た。
参考例2〜7及び比較参考例1〜3 参考例1と同様にしてPWCが45%になるように着色塗
料を調製し、塗装し、得られた塗膜につき各種試験を
し、その結果を第2表下段に示した。
第1表、第2表より明らかな通り、本発明の非水分散
型樹脂組成物から得られた塗膜は透明性に優れ、黄変が
なく、硬度、可撓性、耐衝撃性、耐薬品性、耐候性、耐
湿性、耐水性及び耐塩水噴霧性試験後の二次密着性が非
常に優れるとともに、組成物の貯蔵安定性も非常に優れ
たものであった。
(注1)目視判定 ○黄変なし ×黄変有り 但し、参考例6、7及び比較参考例3は室温乾燥7日後
の判定、その他は焼付乾燥後の判定 (注2)三菱鉛筆Uniを使用し、塗膜に対し45℃の角度
で当て、そのまま前方に軽く押し、塗膜に鉛筆による痕
跡の残らない鉛筆の硬さ。
(注3)ゴハン目のテープハクリテスト。
(注4)エリクセン試験機による。
(注5)JIS−K−5400、6、13、3B法による。
(注6)5%硫酸水溶液に20℃以下で浸漬した後、塗膜
外観及びフクレの発生を判定する。但し、参考例1〜5
については240時間、比較参考例1〜2については120時
間、参考例6〜7、比較参考例3については48時間浸
漬。
(注7)3%苛性ソーダ水溶液に20℃以下で浸漬した
後、塗膜外観及びフクレの発生を判定する。但し、浸漬
時間は(注6)と同様。
(注8)対湿性試験(50℃、97%RH<)120時間後、ゴ
ハン目のテープハクリテスト。
◎ 100/100〜95/100 ○ 94/100〜85/100 △ 84/100〜60/100 × 59/100〜 0/100 (注9)耐塩水噴霧性;素地まで達成するクロスカット
を入れた試験片を塩水噴霧試験機(JIS−Z−2371)で1
20時間試験した後、クロスカット部をセロハンテープハ
クリした。
◎(ハクリ巾:片巾) 0 〜1.0mm ○( 〃 : 〃) 1.1〜2.0mm △( 〃 : 〃) 2.1〜3.0mm ×( 〃 : 〃) 3.1mm以上 (注10)耐水性;20℃の水道水に10日間浸漬後、ゴハン
目のテープハクリテスト。
◎ 100/100〜95/100 ○ 94/100〜85/100 △ 84/100〜60/100 × 59/100〜 0/100 (注11)各着色塗料(但し、比較1、2においては、メ
ラミン樹脂を混合したもの)を50℃の恒温槽中に保持
し、粒子の沈降、相分離あるいは著しい粘度増加等の変
化が見られる迄の日数を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 33/24 LJV C08L 33/24 LJV 51/06 LLE 51/06 LLE C09D 133/06 PGF C09D 133/06 PGF 133/24 PFW 133/24 PFW

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の単量体(i)〜(iv)は溶解する
    が、水酸基を有する含フッ素共重体、単量体(iii)及
    び単量体(iv)から得られる水酸基を有する含フッ素共
    重合体変性ビニル樹脂は溶解しない脂肪族炭化水素系溶
    媒中で、 (i)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アミド
    のN−アルコキシメチル化単量体及び (ii)前記(i)以外のα,β−モノエチレン性不飽和
    単量体、 を共重合して得られる溶媒可溶性ビニル樹脂分散安定
    剤、15〜80重量%の存在下で、 (iii)α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のヒ
    ドロキシアルキルエステル単量体及び (iv)前記(iii)以外のα,β−モノエチレン性不飽
    和単量体、 から成る単量体混合物20〜95%と、水酸基を有する含フ
    ッ素共重合体5〜80重量%との混合物、85〜20重量% を重合して得られる水酸基を有する含フッ素共重合体変
    性ビニル樹脂の非水分散型樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記溶媒可溶性ビニル樹脂分散安定剤が、 (イ) α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸アミ
    ドのN−アルコキシメチル化単量体……5〜30重量%、 (ロ) 一般式: 〔式中、RはH又はCH3を、nは6〜18の整数を示す〕 で示されるα,β−モノエチレン性不飽和単量体……5
    〜60重量%、及び (ハ) 前記(イ)及び(ロ)以外のα,β−モノエチ
    レン性不飽和単量体……10〜90重量%、 から得られた共重合体である請求項(1)記載の非水分
    散型樹脂組成物。
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