JP2649106B2 - 葉書とその製造方法 - Google Patents

葉書とその製造方法

Info

Publication number
JP2649106B2
JP2649106B2 JP3065741A JP6574191A JP2649106B2 JP 2649106 B2 JP2649106 B2 JP 2649106B2 JP 3065741 A JP3065741 A JP 3065741A JP 6574191 A JP6574191 A JP 6574191A JP 2649106 B2 JP2649106 B2 JP 2649106B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
postcard
resin layer
resin
information display
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3065741A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04211997A (ja
Inventor
範男 寳珍
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
EBAAKOOTO KK
Original Assignee
EBAAKOOTO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by EBAAKOOTO KK filed Critical EBAAKOOTO KK
Priority to JP3065741A priority Critical patent/JP2649106B2/ja
Publication of JPH04211997A publication Critical patent/JPH04211997A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2649106B2 publication Critical patent/JP2649106B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は葉書とその製造方法、さ
らに詳しくは、通信文等の情報の隠蔽を目的として使用
される葉書、主としてプリンター等の自動印字機で印字
して使用される葉書であって、葉書本体の内面側に合成
樹脂層を設けて、その内面側が熱接着される葉書とその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような合成樹脂層が設けら
れて内面側が熱接着される葉書としては、たとえば特開
昭64−16692 号公報所載のものがある。すなわち、この
葉書は、葉書本体を形成する2枚のシート片の内面側に
フィルムを設け、そのフィルム間を擬似接着層を介して
剥離可能に構成したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような葉書は、シート片の内面側にフィルムが設けられ
ているため、そのフィルム上に直接印字や印刷によって
情報表示を行うことは困難であり、従って、この種の葉
書では、印字,印刷による情報の表示は、フィルムをシ
ート片に貼着する前に、紙製のシート片に直接行う必要
があった。
【0004】そして、このようなフィルム貼着前の印字
において、たとえばダイレクトメール用の葉書等、情報
が印刷によって表示される場合には、紙製シートをその
まま印刷業者が印刷し、その後にフィルム加工業者がフ
ィルムを貼着する等、商品の製造過程が一般の商品加工
の流通過程に馴染みやすく製作作業も合理的に行われう
る。
【0005】ところが、コンピューター等のプリンター
で文字情報を印字する場合には、情報秘匿の観点から一
般にはこの種の葉書を利用する銀行,証券会社,その他
の企業が自社で印字をする場合が多く、この場合には印
字した後、折り曲げ,接着等の工程を経て速やかに郵送
できる体制が維持されることが要求される。従って、か
かる場合、印字した後にフィルムを貼着するのは、上記
のような金融機関,企業等においては不可能であり、製
作過程が一般の商品流通過程に合致せず、作業工程にど
うしても無理が生ずることとなる。
【0006】このような理由から、上記のような合成樹
脂フィルムを具備した従来の葉書は、ダイレクトメール
等用としてこそ利用されてはいたが、プリンター等によ
る文字印字用としては利用されていないのが現状であっ
た。
【0007】本発明は、上述のような問題点を解決する
ためになされたもので、合成樹脂層を具備した葉書であ
りながら、直接文字等の情報の表示が可能であり、よっ
て特に金融機関,企業等のプリンターの文字表示による
製作に適し、しかも開封後にも文字の転移等を生じさせ
ることのない葉書を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
課題を解決するために葉書とその製造方法としてなされ
たもので、葉書としての特徴は、紙製の葉書本体1が少
なくとも2枚のシート片からなり、且つ該シート片の相
互に対面する内面側が剥離可能に熱接着された葉書にお
いて、前記シート片の相互に対面する内面側には2層の
樹脂層4,5が設けられ、該2層の樹脂層4,5のうち
前記シート片が対面した状態において内面側に位置する
樹脂層5は、該樹脂層5への文字等の情報の表示時にお
いてその情報を表示する情報表示用定着剤の定着温度で
軟化若しくは溶融して前記情報表示用定着剤を定着させ
るとともに、該情報表示用定着剤の溶融温度以下で前記
相互に対面する樹脂層5,5が熱接着されうるような樹
脂にて構成され、且つ前記シート片が対面した状態にお
いて外面側に位置する樹脂層4は、前記情報表示用定着
剤の定着温度では溶融,流動しないような樹脂で構成さ
れてなることにある。
【0009】また、葉書の製造方法としての特徴は、
なくとも2つ折り可能な紙製の葉書本体1の相互に対面
する内面側に、予め2層の樹脂層4,5が設けられてな
り、その2層の樹脂層4,5のうち、前記葉書本体1を
折り曲げた状態において内面側に位置する樹脂層5上に
文字等の情報を表示する情報表示用定着剤を定着し、前
記葉書本体1を折り曲げて、その折り曲げられたシート
片間を重合するとともに、重合されたシート片間を前記
情報表示用定着剤の定着温度よりも低い温度で熱接着し
て製造することにある。
【0010】
【作用】そして、上記のような構成からなる葉書を使用
する場合には、先ず、シート片の内面側に必要な文字等
の情報を、情報表示用定着剤を定着させることによって
表示する。この場合において、シート片の内面側には情
報表示用定着剤の定着温度で軟化若しくは溶融してその
情報表示用定着剤を定着させる樹脂層5が設けられてい
るため、情報表示用定着剤を定着させる際には樹脂層5
が適度に軟化若しくは溶融して情報表示用定着剤を確実
に定着させることとなる
【0011】このようにして、文字等の情報が樹脂層5
上に表示されることとなる
【0012】次に、上記のように必要な情報を表示した
後、葉書本体1を折り曲げてシート片間を重合するとと
もに、その重合されたシート片を上記情報表示用定着剤
の定着温度よりも低い温度で加熱し圧着すると、上記樹
脂層が熱接着性のものであるため、シート片間が直ちに
接着されることとなる。
【0013】この場合において、葉書本体1のシート片
相互間の重合圧着は、情報表示用定着剤の定着温度より
も低い温度でなされるため、シート片の樹脂層5,5の
相互間が熱接着される一方で、情報表示用定着剤が溶融
して樹脂層5と融合することは決してない。
【0014】しかも、外面側の樹脂層4は、情報表示用
定着剤の定着温度では溶融,流動しないような樹脂で構
成されているため、シート片相互間の重合圧着後にその
外面側の樹脂層4が内面側の樹脂層5と融合することも
ないのである。
【0015】このようにシート片が重合接着されること
によって葉書が形成され、郵送が可能となる。
【0016】次に、上記のような葉書を受信した受信者
は、上記葉書のシート片間を剥離することによってシー
ト片の内面側に表示された情報を判読することができ
る。この場合においても、上記樹脂層5,5の相互間
は、情報表示用定着剤の定着温度 よりも低い温度で熱接
着されているため、その樹脂層5,5の相互間の接着力
は情報表示用定着剤の樹脂層への没入力よりも弱く、従
ってシート片間の剥離が容易に行える一方、表示された
情報が一方のシート片から他方のシート片側に転移する
こともないのである。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に従って
説明する。図1は一実施例としての葉書を示し、(イ)
は正面図、(ロ)は背面図、(ハ)は(イ)のA−A線
中間省略拡大断面図である。
【0018】図1において、1は1枚のシートからなる
紙製の葉書本体で、同じ大きさからなる2枚のシート片
1a, 1bが連設して構成されてなる。一方のシート片1aの
外面側には宛先,宛名表示部2が設けられて、宛先,宛
名がレーザープリンターの印字により表示され、又、両
シート片1a,1b の内面側にはそれぞれ情報表示部3a,3b
が設けられてなるとともに、その内面側には、ポリプロ
ピレンからなる樹脂層4と、アイオノマー〔カルボキシ
ル基を含むエチレンの共重合物(たとえばエチレン−ア
クリル酸共重合樹脂)で、アルカリ金属やアルカリ土類
金属により重合体主鎖間に金属イオン結合を導入したも
の〕,〔商品名サーリン;デュポン社の登録商標〕から
なる樹脂層5との2層の合成樹脂層が設けられている。
そして、この内面側の樹脂層5のさらに内面側にレーザ
ープリンターにより必要な情報としての文字が印字され
てなる。
【0019】さらに、2枚のシート片1a,1b は、前記情
報表示部3a,3b が内面側となるように折曲部6を介して
折り曲げられ、且つそのシート片1a,1b 間の全面が前記
熱接着性の樹脂層5を介して剥離可能に熱接着されてな
る。
【0020】7は、前記シート片1bの外面側に設けられ
た宣伝,広告欄を示す。
【0021】尚、この葉書8を受信した受信者は、図2
に示すように両シート片1a,1b間を剥離することによっ
て葉書が展開されて情報表示部3a,3b に表示された情報
が判読できることとなる。
【0022】さらに、上記のように樹脂層5上に文字が
印字されることにより、文字がより鮮明に印字されると
いう利点がある。
【0023】次に、上記のような葉書を製造する方法に
ついて説明すると、先ず、図3に示すように、葉書大の
寸法の4倍の大きさからなる葉書形成用用紙9を準備す
る。すなわち、この葉書形成用用紙9は、葉書大の2枚
のシート片1a, 1bが連設されて形成された葉書形成片10
をさらに縦に2枚連設することによって構成され、紙11
の上面に、上記のような2層の樹脂層4,5を設けた構
造からなるものである。
【0024】次に、上記のような葉書形成用用紙9の情
報表示部3a,3b 側に、図4に示すように所定の情報とし
ての文字をレーザープリンターによって印字する。この
場合、印字は約180 ℃の加熱温度の下でなされるが、上
記アイオノマーからなる内面側の樹脂層5は、融点が18
0 ℃よりも低いために、容易に軟化,溶融して文字形成
用定着剤(トナー)が樹脂層5内に没入し、さらにトナ
ーもこの加熱温度で軟化するために、トナーが樹脂層5
に確実に定着されることとなり、印字が確実になされる
こととなる。
【0025】次に、図5のように、葉書形成用用紙9を
2つに裁断した後、その裁断された葉書形成片10を、情
報表示部3a,3b が内面側となるように2つ折りし、約10
0 ℃の温度で加熱圧着してシート片1a,1b の内面側相互
間を重合接着することによって図1に示すような葉書8
が製造されることとなるのである。
【0026】この場合において、上記加熱接着が、上記
印字時よりも低い約100 ℃の温度でなされるが、アイオ
ノマーからなる樹脂層5は、この温度で軟化し、従っ
て、その対面する樹脂層5,5の相互間は熱接着される
こととなる。
【0027】しかし、トナーは約100 ℃の温度では溶融
しないために、樹脂層5,5相互間の接着力はトナーの
樹脂層5への没入力よりも弱い。よって、上記シート片
1a,1b 相互間を剥離する場合においても、文字は対面す
る樹脂層5へ転移することもなく、また、シート片1a,
1b間の剥離も何ら抵抗なく非常に容易且つスムーズに行
えるのである。
【0028】次に、図6は他実施例の葉書を示し、
(イ)はその展開状態の正面図、(ロ)は同背面図、
(ハ)は折り畳み且つ接着された葉書の中間省略拡大断
面図である。
【0029】この実施例では、葉書本体1が3枚のシー
ト片1a,1b,1cが連設されて構成され、宛先,宛名表示部
2は一方の側方シート片1aの表面側に設けられ、情報表
示部3a,3b 及び2層の樹脂層4,5は、中央シート片1b
と他方の側方シート片1cの表面側に設けられてなる。ま
た、宣伝広告欄7は、他方の側方シート片1cの裏面側に
設けられてなる。
【0030】そして、葉書本体1が略Z字状に折り曲げ
られ、中央シート片1bと他方の側方シート片1cとの表面
側が内面となるよう対面されて樹脂層5,5を介して剥
離可能に熱接着されている。さらに、一方の側方シート
片1aと中央シート片1bとの裏面側が内面となるよう対面
されて接着剤12を介して剥離不能に接着されている。
【0031】この実施例では、葉書の開封後において、
図7に示すように他方の側方シート片1cと中央シート片
1bとは剥離するが、中央のシート片1bと一方の側方シー
ト片1aとは剥離不能な接着剤12を介して未だ接着されて
いるために、少なくとも中央のシート片1bと一方の側方
シート片1aとは1枚のシート片と同様に取り扱えること
となり、他方の側方シート片1cと中央のシート片1b相互
間のみが展開状態となる。
【0032】従って、開封後の葉書は、あたかも2つ折
りのような状態で展開されることとなり、不要な欄が裸
出することもなく、本来必要な情報表示欄のみが裸出さ
れることとなり、よって、受信者においては、情報表示
欄の探知を非常に容易に且つ開封後直ちに行うことがで
きるという効果がある。
【0033】又、中央のシート片1bと他方の側方シート
片1c間は、全面に設けられた接着剤を介して接着されて
いるため、開封前においては空気層が不用意に侵入する
こともなく、従って葉書の厚みが不用意に増大すること
もない。この結果、厚み,重量等の厳しい規格に合致し
た葉書を提供できるという利点がある。
【0034】次に、図8は他実施例としての葉書を示
し、(イ)は正面図、(ロ)は(イ)のD−D線中間省
略拡大断面図をそれぞれ示す。この実施例では、葉書本
体1が3枚のシート片1a,1b,1cの連設にて構成されてな
るとともに、宛先,宛名表示部2が一方の側方シート片
1aの表面側に設けられ、又、情報表示部3a,3b が中央の
シート片1bと他方の側方シート片1cの表面側に設けられ
てなる。
【0035】そして、中央のシート片1bと他方の側方シ
ート片1cは、情報表示部3a,3b が内面側となるように且
つ宛先,宛名表示部2の設けられた一方の側方シート片
1aのみが他のシート片1b,1c より突出した状態となるよ
うに、折曲部6を介して折り曲げられ、且つ2層の樹脂
層4,5を介して剥離可能に接着されてなる。さらに、
2つ折りされた状態において、葉書本体1の全体の寸法
は、葉書の規格寸法に合致して形成されてなる。
【0036】本実施例の葉書8は、上述のように2つ折
り状態において宛先,宛名表示部2を有する一方の側方
シート片1aのみが情報表示部3a,3b を有する中央のシー
ト片1bや他方の側方シート片1cの外側に突出して裸出状
態にされているため、情報表示部3a,3b の隠蔽機能及び
宛先,宛名表示部2による郵送機能を全く損なわず、し
かも宛先,宛名や通信文等の所定の記載が葉書本体1の
同じ面側に行えるために、コンピューターのプリンター
等による自動的な印字によって上記所定事項の記載が可
能となり、従って、この種2つ折り方式の秘密保持用葉
書の自動的且つ大量の製造を可能ならしめるという効果
がある。
【0037】又、2つ折りされた状態で葉書本体1の全
体が葉書の規格寸法に形成されてなるため、あくまで郵
便法等に合致した葉書としての郵送が可能となる利点が
ある。
【0038】尚、葉書本体1は、上記各実施例のように
2つ折り,3つ折り等その種類を問うものではなく、そ
の形態も上記各実施例に限定されない。また、上記実施
例では2枚,3枚のシート片が連設され折り曲げられる
ことによって葉書本体1が構成されてなるが、これに限
らず、たとえば2枚以上のシート片が別体に形成され、
その別体のシート片の貼り合わせによって葉書本体1が
構成されていてもよい。要は、一体,別体を問わず、葉
書本体1が少なくとも2枚のシート片で構成されていれ
ばよいのである。
【0039】また、上記実施例では、剥離しうるように
熱接着可能な内面側の樹脂層5の材質としてアイオノマ
ーを用いたが、この樹脂層5の材質はこれに限定される
ものではなく、たとえばエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレ
ン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−無水マレイン酸
−アクリレート共重合樹脂、ポリエステル系接着性樹脂
等のようなものであってもよい。要は、その樹脂層5へ
の文字等の情報の表示時においてその情報を表示するト
ナー等の情報表示用定着剤の定着温度で軟化若しくは溶
融して情報表示用定着剤を定着させるとともに、情報表
示用定着剤の溶融温度以下で相互に対面する樹脂層5,
5が熱接着されうるような樹脂にて構成されていればよ
いのである。従って、この樹脂としては、上記の条件を
満たせば、合成樹脂に限らず天然樹脂を用いてもよい。
【0040】また、該実施例では外面側の樹脂層4とし
てポリプロピレンからなる合成樹脂を用いたが、この外
面側の樹脂層4の材質もこれに限定されるものではな
く、たとえばポリエチレン,ポリエステル,ポリアミド
系合成樹脂等、任意の合成樹脂を用いることが可能であ
る。いずれにしても、外面側の樹脂層4は、文字形成用
定着剤の定着時において溶融,流動しないものであれ
ば、文字の印字後であっても2層の樹脂層が混融するこ
ともないのである。
【0041】さらには、このような2層の樹脂層4,5
からなる完成品としての合成樹脂製フィルムとして、た
とえばトーセロCMPSフィルム(特殊シーラントフィ
ルム)〔商品名:東セロ化学株式会社〕や、2軸延伸ポ
リエステル共押出フィルムを用いたヒートシーラブルル
ミラー(商品名:東レ)等を使用することも可能であ
る。
【0042】
【0043】さらに、上記実施例では葉書本体1が紙の
みで構成されてなるが、葉書本体1の構造はこれに限ら
ず、たとえば図9に示すように、2枚の紙13, 13間にア
ルミ蒸着フィルムからなる不透明シート12を介装した3
層の構成からなるものであってもよい。この場合には、
情報表示部3a,3b の情報を外部から透視されるのを阻止
できるという好ましい効果が得られることとなる。尚、
この透視防止の手段としては、上記のような3層の構造
とする以外に、情報の表示されない葉書本体1の内面側
を着色する等、任意の手段を用いることができる。
【0044】さらに、上記各実施例では、シート片の内
面側の全面が接着されてなるが、必ずしも全面で接着さ
れている必要はなく、たとえば一部の非接着部を形成
し、その非接着部分に剥離不能な接着剤が設けられてい
てもよい。
【0045】さらに、上記実施例では重合時に同時に加
熱されてシート片相互間が接着されているが、加熱接着
は重合後になされてもよく、また、重合,加熱後に加圧
されて接着されてもよく、その手順は問うものではな
い。
【0046】さらに、上記実施例では情報をレーザープ
リンターによって印字する場合について説明したが、レ
ーザープリンターに限らず、他のたとえば熱転写式プリ
ンターで印字することも可能である。
【0047】さらには、上記のようなプリンターでの印
字に限らず、印刷等によって情報を表示することも可能
である。従って、金融期間や企業用等の業務用としての
葉書のみならず、たとえばダイレクトメール用として使
用することも可能であり、さらには個人用として使用す
ることも可能である。
【0048】尚、本発明においては、上記実施例のよう
に紙のみからなるものや、アルミ蒸着フィルム等を紙間
に介装したもの等、葉書本体1としてあくまで紙製の素
材を使用することを主眼とするものではあるが、紙以外
の素材を使用することを妨げるものではない。
【0049】さらに、葉書本体1の開封手段もハサミに
よる切断やミシン目の分断等、その手段は問わない。
【0050】
【発明の効果】叙上のように、本発明は、葉書本体を構
成するシート片間に2層の樹脂層を設け、その2層の樹
脂層のうち内面側の樹脂層は、情報表示用定着剤の定着
温度で 軟化若しくは溶融して情報表示用定着剤を定着さ
せるものであるため、情報表示用定着剤を定着させる際
には樹脂層が適度に軟化若しくは溶融して情報表示用定
着剤を確実に定着させることとなる。
【0051】従って、樹脂層を内面側に設けた葉書であ
りながら、その樹脂層に直接印字等によって情報を表示
することが可能となり、たとえば銀行,証券会社等の金
融機関や各企業等において、自社で印字するような場合
に、樹脂層を具備した完成品としての葉書に直接印字で
きるために、上記従来の葉書に比べると、郵送のための
作業を非常に合理的に行うことができるという顕著な効
果がある。
【0052】また、この樹脂層は、情報表示用定着剤の
溶融温度以下で相互に対面するシート片間が熱接着され
うるような樹脂にて構成されているため、葉書本体のシ
ート片相互間の重合圧着が、情報表示用定着剤の定着温
度よりも低い温度でなされることとなり、シート片の樹
脂層の相互間が熱接着される反面、その樹脂層の相互間
の接着力は情報表示用定着剤の樹脂層への没入力よりも
弱く、従ってシート片間の剥離が容易に行える反面、表
示された情報が一方のシート片から他方のシート片側に
転移することもないという利点がある。
【0053】さらに、上記のような内面側の樹脂層の他
に、外面側にも樹脂層を設けて2層にしたため、内面側
の樹脂層が上述のように本来層間剥離し易いものである
にもかかわらず、内面側の樹脂層は前記外面側の樹脂層
を介してシート片に確実に貼着され、シート片から不用
意に離脱することもない。
【0054】しかも、外面側の樹脂層は、情報表示用定
着剤の定着温度では溶融,流動しないような樹脂で構成
されているため、シート片相互間の重合圧着後にその外
面側の樹脂層が内面側の樹脂層と融合することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての葉書を示し、(イ)
は正面図、(ロ)は背面図、(ハ)は(イ)のA−A線
中間省略拡大断面図。
【図2】シート片の剥離状態を示し、(イ)は正面図、
(ロ)は(イ)のB−B線中間省略拡大断面図。
【図3】本発明の一実施例としての葉書の製造方法を示
す図で、(イ)は葉書形成用用紙の正面図、(ロ)は背
面図、(ハ)は要部拡大断面図。
【図4】葉書の製造方法における印字工程の背面図。
【図5】切断後の状態を示し、(イ)は切断後の正面
図、(ロ)は同背面図。
【図6】他実施例の葉書を示し、(イ)はその展開状態
の正面図、(ロ)は同背面図、(ハ)は折り畳み且つ接
着された状態の中間省略拡大断面図。
【図7】図6の葉書を開封した状態を示し、(イ)は背
面図、(ロ)は(イ)のC−C線中間省略拡大断面図。
【図8】他実施例としての葉書を示し、(イ)は正面
図、(ロ)は(イ)のD−D線中間省略拡大断面図。
【図9】他実施例としての要部拡大断面図。
【符号の説明】
1…葉書本体 4…樹脂層 5…樹脂層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙製の葉書本体1が少なくとも2枚のシ
    ート片からなり、且つ該シート片の相互に対面する内面
    側が剥離可能に熱接着された葉書において、前記シート
    片の相互に対面する内面側には2層の樹脂層4,5が設
    けられ、該2層の樹脂層4,5のうち前記シート片が対
    面した状態において内面側に位置する樹脂層5は、該樹
    脂層5への文字等の情報の表示時においてその情報を表
    示する情報表示用定着剤の定着温度で軟化若しくは溶融
    して前記情報表示用定着剤を定着させるとともに、該情
    報表示用定着剤の溶融温度以下で前記相互に対面する樹
    脂層5,5が熱接着されうるような樹脂にて構成され、
    且つ前記シート片が対面した状態において外面側に位置
    する樹脂層4は、前記情報表示用定着剤の定着温度では
    溶融,流動しないような樹脂で構成されてなることを特
    徴とする葉書。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つ折り可能な紙製の葉書本
    体1の相互に対面する内面側に、予め2層の樹脂層4,
    5が設けられてなり、その2層の樹脂層4,5のうち、
    前記葉書本体1を折り曲げた状態において内面側に位置
    する樹脂層5上に文字等の情報を表示する情報表示用定
    着剤を定着し、前記葉書本体1を折り曲げて、その折り
    曲げられたシート片間を重合するとともに、重合された
    シート片間を前記情報表示用定着剤の定着温度よりも低
    い温度で熱接着して製造することを特徴とする葉書の製
    造方法。
JP3065741A 1990-01-10 1991-01-09 葉書とその製造方法 Expired - Lifetime JP2649106B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3065741A JP2649106B2 (ja) 1990-01-10 1991-01-09 葉書とその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-4262 1990-01-10
JP426290 1990-01-10
JP3065741A JP2649106B2 (ja) 1990-01-10 1991-01-09 葉書とその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04211997A JPH04211997A (ja) 1992-08-03
JP2649106B2 true JP2649106B2 (ja) 1997-09-03

Family

ID=26338005

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3065741A Expired - Lifetime JP2649106B2 (ja) 1990-01-10 1991-01-09 葉書とその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2649106B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0494677U (ja) * 1990-12-31 1992-08-17

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6436183U (ja) * 1987-08-28 1989-03-06
JPH0186570U (ja) * 1987-12-01 1989-06-08
JPH0712043Y2 (ja) * 1988-05-30 1995-03-22 凸版印刷株式会社 複層化葉書
JP3042784B2 (ja) * 1988-09-22 2000-05-22 義和 木村 情報積層体及びその製造方法
JPH0650226Y2 (ja) * 1989-04-06 1994-12-21 日本製紙株式会社 情報書き込み量の大きい葉書

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04211997A (ja) 1992-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4911477A (en) Releasable self-adhesive laminate
CA2344783C (en) Personal information protecting sheet
JPH0635224B2 (ja) 通常はがき材
JP2649106B2 (ja) 葉書とその製造方法
US5217162A (en) Communication medium such as postcard and method of manufacturing the same
US5167998A (en) Postcards and reply postcards for confidential purposes
JPH0511570Y2 (ja)
JPH0798435B2 (ja) プリンター用の葉書とその製造方法
JP2542214B2 (ja) 通常はがき材
JP3070612B2 (ja) 葉書、封書等の通信体とその製造方法
JP3854394B2 (ja) 葉書等の通信体
JP2645535B2 (ja) 感熱積層シート及びそれを用いた情報記録体
JP2554848Y2 (ja) 封書等の通信体
JPH0529500Y2 (ja)
JPH0418398A (ja) 葉書等の通信体と、その通信体の製造方法、並びにその通信体用の介装シート
JP2518988Y2 (ja) 往復葉書
EP0496377A1 (en) Laminated film for being interposed in a sheet of paper
JPH0532087A (ja) 新規複層化通信シート
KR920005254Y1 (ko) 봉서, 엽서등의 통신체
JPH0513782U (ja) 葉書等の通信体
JPH1134542A (ja) 葉書等の通信体
JP4055867B2 (ja) 重ね合わせ葉書用シート
JPH0820179A (ja) 往復葉書
JPH06219083A (ja) 葉書とその製造方法
JPH09123644A (ja) 複層化葉書及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080516

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090516

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100516

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110516

Year of fee payment: 14