JP2648615B2 - モノシランの簡便な製造方法 - Google Patents

モノシランの簡便な製造方法

Info

Publication number
JP2648615B2
JP2648615B2 JP14652888A JP14652888A JP2648615B2 JP 2648615 B2 JP2648615 B2 JP 2648615B2 JP 14652888 A JP14652888 A JP 14652888A JP 14652888 A JP14652888 A JP 14652888A JP 2648615 B2 JP2648615 B2 JP 2648615B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
monosilane
catalyst
dichlorosilane
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14652888A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01317114A (ja
Inventor
薫 井上
博治 宮川
紀行 柳川
阿部  貴春
正義 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP14652888A priority Critical patent/JP2648615B2/ja
Publication of JPH01317114A publication Critical patent/JPH01317114A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2648615B2 publication Critical patent/JP2648615B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B33/00Silicon; Compounds thereof
    • C01B33/08Compounds containing halogen
    • C01B33/107Halogenated silanes
    • C01B33/10773Halogenated silanes obtained by disproportionation and molecular rearrangement of halogenated silanes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はジクロロシランを原料として極めて簡便且つ
経済的にモノシランを製造する方法に関する。
従来の技術 近年のエレクトロニクス産業の発展にともない、多結
晶シリコン、単結晶シリコン、モノシランガス等の需要
は急激に増大している。加えて今後その需要は増加の一
途をたどる事は疑うべくもない。ここにおいてモノシラ
ンは上記高純度シリコンの原料、太陽電池用半導体原
料、シリコンエピタキシャル膜原料として実用され、今
後大幅な需要の増大が見込まれている。従って安価で且
つ容易にモノシランを製造する方法は極めて産業上有用
な事となる。
従来モノシランの製造方法としては以下の方法が一般
的に知られている。
(1)ケイ化マグネシウム(Mg2Si)に塩酸を作用させ
る方法。
(2)ケイ化マグネシウムを液体アンモニア中で塩化ア
ンモニウムと作用させる方法。
(3)エーテル溶媒中テトラクロロシランとリチウムア
ルミニウムハイドライドを反応させる方法。
(4)トリクロロシランやジクロロシランを不均化触媒
を用いて不均化させる方法。
(5)塩化リチウムと塩化カリウムの溶融塩中で水素化
リチウムとテトラクロロシランを反応させる方法。
(6)ニッケル触媒存在下に高温、高圧条件で金属シリ
コンに水素ガスを反応させる方法。
しかしながら、(1)の方法に於いてはモノシランの
他に高級ケイ素化合物(SinH2n+2(ただしnは2以上の
整数である。))を副生し、加えてモノシランの収率も
低い。更にマグネシウムが高価であるため経済的ではな
い。(2)の方法ではモノシランの収率は高いが、アン
モニアの分離等反応工程が複雑であり、加えてマグネシ
ウムが高価で経済性に乏しい。(3)の方法では高純度
なモノシランが高収率で得られるが、還元剤として用い
るリチウムアルミニウムハイドライドが非常に高価であ
るため、又工程の連続化に問題点があり、工業的に行う
ことは困難である。(5)の方法では副生する塩化リチ
ウムを電解し、金属リチウムとしこれを水素化してリチ
ウムアルミニウムハイドライドに戻すことで、リサイク
ル系とすることが出来る為安価なモノシランの製造方法
となるが、腐食性が大である為装置の腐食等に問題点が
あり、実用化には未だ至っていない。(6)の方法では
高温、高圧反応であるため、設備等のコストが高く、加
えて高温であるために生成物の分解等が生じ実用的では
ない。
しかして、これらの方法の中で(4)の方法は、触媒
反応であり、また極端な高温高圧を必要としない事から
エネルギー的にも有利であり、又副生したテトラクロロ
シランを水素化して再度トリクロロシランに還元するこ
とができるため、リサイクル可能な方法とする事が容易
に行え、極めて経済性に優れた方法であると考えられ
る。本発明はこの経済性に優れたクロロシラン類の不均
化反応をさらに効率的に行い簡便且つ更に経済的にモノ
シランを製造する方法である。
上記(4)のシラン製造法においてはクロロシラン類
の不均化触媒が必要であり、これらの触媒としては液相
均一触媒並びに固体不均一触媒が知られている。液相均
一触媒としては第3級アミン(米国特許第2,834,648
号)、シアナミド(米国特許第2,732,280号)、ニトリ
ル(米国特許第2,732,282号)、アルファーオキソアミ
ン(欧州特許第93,640号)、及び無機塩とマクロ環状エ
ーテル(米国特許第4,548,917号)等が知られている。
又固体不均一触媒による気体−固体又は液体−固体不均
一反応においては、架橋ポリスチレンに固定化されたマ
クロ環状エーテル−無機塩触媒(米国特許第4,548,917
号)、第3級アミンの塩酸塩型若しくは第4級アンモニ
ウム塩型陰イオン交換樹脂触媒(米国特許第3,968,199
号、同第3,928,542号)が提案されており、大量のモノ
シランの製造に適している。また固体不均一触媒として
はスルホン酸型強酸性陽イオン交換樹脂のアミン塩触媒
(特願昭61−129083)も本発明者らによって提案されて
おり、陰イオン交換樹脂型触媒に比して更に熱安定性お
よび高活性な触媒も提案されており、大量のモノシラン
の製造を経済的に可能ならしめた。
発明が解決しようとする課題 本発明の課題は、トリクロロシランの不均化反応等に
よって製造されるジクロロシランを原料としてこれを極
めて簡便且つ単純な方法によってモノシランを製造する
方法を提供することにある。更に詳しく述べれば従来ハ
ロゲン化シラン類の不均化反応によってモノシランを製
造するには、例えばジクロロシランを原料とした場合、
一定温度に保持された触媒を充填した反応帯域へジクロ
ロシランを導入させた後、反応生成物の混合物を更に蒸
留することによってモノシランを分離し得ている。然し
乍らこの方法においては反応帯域および蒸留帯域と製造
装置が分離されており、加えて反応生成物の組成はその
温度での平衡組成を上回ることは熱力学上不可能である
ため、引き続き行うモノシランの蒸留分離工程はモノシ
ランの低い濃度領域で行うこを余儀なくされる。従って
設備費更には用役費の点から経済的に劣っている。
課題を解決するための手段 本発明者らは上記課題を達成するために鋭意検討した
結果、特定の触媒、反応温度および反応方法を選択する
ことによって、本発明の課題が達成されることを見出
し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、 触媒の存在下、垂直に配置した反応管の触媒充填部分
又は充填部分よりも下の部位からジクロロシランを導入
せしめ、ジクロロシランをその沸点以下、且つモノシラ
ンの沸点以上で不均化反応を行わせ、反応管充填部分よ
りも上部からモノシランを、充填部分よりも下部からト
リクロロシラン及びテトラクロロシランを得るモノシラ
ンの簡便な製造方法である。
以上本発明を詳細に説明する。
本発明はジクロロシランの不均化反応を極めて効率的
に行いモノシランを効率的に製造する方法に関するもの
である。
本発明の実施態様を具体的に説明すれば以下のとおり
である。
ハロゲン化シラン類の不均化反応に活性を有する触媒
を反応管に充填し、ジクロロシランをこの垂直に保持し
た反応管の充填部分の下方若しくは充填層下部から充填
部分に、気体状態若しくは液体状態で導入する。充填部
分の温度はジクロロシランのその系内圧力における沸点
若しくは沸点以下に保持する。
導入されたジクロロシランから塩素原子の少ないシラ
ン類(モノクロロシラン、モノシラン)とより塩素原子
の多いシラン類(トリクロロシラン、テトラクロロシラ
ン)が生成する。この時触媒充填部分、換言すれば不均
化反応部位はジクロロシランのその圧力における沸点以
下に保持して、当該温度で不均化反応を行うために、反
応生成物は反応領域(触媒充填部分)で分離が起こり、
気体部分と液体部分に分離する。
この時最も肝要な事は反応生成物が効率よく分離する
方法をとることである。つまりジクロロシランよりも高
い沸点である反応生成物(トリクロロシラン及び四塩化
ケイ素)と低い沸点の生成物(モノクロロシラン及びモ
ノシラン)との分離効率をよくするため、この反応状態
におけるガス成分の流れがモノシラン排出の方向にある
ように反応を行う必要がある。つまり例え反応によって
モノシランが生成しても、反応管下部に流れの方向があ
るとすれば、当然の事ではあるが、このモノシランが液
体となっているジクロロシランより沸点の高い反応生成
物と再接触することになり、モノシランの分離効率を低
下させるとともに更に反応生成物が総て同一の方向に移
動することは、とりもなおさず反応部分に於ては、その
反応平衡組成程度の組成しか得られず、反応効率も同時
に低下する事となる。
前記したように気体物質は、その反応系内に於て生じ
ているガス流れの方向によって反応管上部へ移動する。
又液体物質としての反応生成物は、その自重によって反
応管下部方向に移動する為に、反応生成物の分離が容易
に行えると推定される。従って気体部分は反応領域の上
部から、また液体部分は反応領域の下部から排出され
る。但しここに於て注意する必要がある事としては、液
体物質の排出操作上少なくとも反応系内のガス流れの方
向を変化させないようにする事である。
排出された気体物質は、モノシラン及びモノクロロシ
ランで、大部分の組成を占める気体となり、反応条件に
よっては殆ど純粋なモノシランのみが排出される。また
排出された液体物質は、トリクロロシラン、テトラクロ
ロシラン及び未反応のジクロロシランで大部分の組成を
占めるものである。しかして本発明の方法によって極め
て簡便且つ容易に、ジクロロシランかたモノシラン、モ
ノクロロシランを得ることが可能である。
次に本発明の利点について述べる。本発明を実施する
事で前記したように、一定温度に保持された反応管にジ
クロロシランを通過させ、反応触媒と接触させるだけ
で、極めて簡単に反応生成物の高沸点物と低沸点物が分
離され反応系内から排出される。従って前記したように
ジクロロシランの不均化反応は平衡反応であり、通常の
反応形態では平衡組成以上には生成物の生成は認められ
ない。然し乍ら本発明の如く反応を実施すれば、反応生
成物は低沸点物及び高沸点物として反応系へ除去され
る。従って平衡反応におけるルシャトリエの法則から容
易にわかるように、常に本平衡反応は生成物側に移行し
易くなっている。この結果反応生成物は通常の平衡組成
にとらわれる事なく、その組成よりはるかに大量に生成
することとなる。この結果本不均化反応の生成効率の大
幅な上昇となる。更に平衡反応を生成物側にずらす事は
反応動力学の観点から反応速度を大幅に高める事とな
り、この事も反応効率に貢献する。又単に本発明のよう
に反応を行う事で、前記したように反応生成物が容易に
分離されるため、反応管上部から排出される気体生成物
からモノシランを分離取得することは極めてエネルギー
負荷の小さい方法となり、場合によっては蒸留の必要す
らなくなる事も可能である。この事から本発明に於て
は、通常のジクロロシランの不均化反応によるモノシラ
ンの製造方法に比較して、設備的に簡素となり、更には
用役的にも削減が可能となり、極めて経済性の利点の大
きい結果をもたらす。
本発明に使用する触媒はハロゲン化シラン類の不均化
反応触媒であり、本発明を実施するためには固体不均一
触媒であることが好ましい。更に加えてジクロロシラン
の沸点が常圧において8℃と低温であり、また臨界温度
も180℃と低温であることから、本発明を効率的に実施
するためには、固体触媒であることが好ましい。特に本
発明を常圧近辺で行うためには、極めて高いジクロロシ
ランの不均化反応活性を有する触媒であることが必要と
なる。
従って本発明に使用する充填触媒としては例えば以下
のようなものが挙げられるが、本発明はモノシラン、モ
ノクロロシランの極めて簡便かつ経済的に取得すること
に関する発明であり、特に触媒の形態および種類に関し
て限定されるものではない。然し乍ら本発明の実施形態
の観点から好ましくは固体触媒を使用する。具体的に
は、 1)強酸性陽イオン交換樹脂、例えばスルホン酸型陽イ
オン交換樹脂とアミンとの反応によって得られる高分子
スルホン酸のアミン塩触媒、 2)3級アミン基若しくは第4級アンモニウム基を有す
る陰イオン交換樹脂触媒、 3)完全ヒドロキシ化されたシリカのヒドロキシ基をト
リフェニルクロロシラン等でシリル化した後、更にフェ
ニル基をスルホン化したシリカ母体のスルホン酸とアミ
ンとの反応によって得られるシリカ母体のスルホン酸の
アミン塩触媒、 4)ポリオルガノシロキサン骨格を有し、この側鎖にホ
スホニウム基若しくはアンモニウム基を有するシロキサ
ンマトリクスを持つホスホニウム塩若しくはアンモニウ
ム塩触媒、 5)シリカ、活性炭等の担体にアミンを担持したアミン
担持触媒、 6)架橋ポリスチレンをクロロメチル化した後、このク
ロロメチル基と3級ホスフィンとの反応等によって得ら
れる高分子ホスホニウム塩触媒などが挙げられる。
次に本発明の反応は上記した様にジクロロシランの沸
点以下で行うことが必要であり、従って反応温度はジク
ロロシランの臨界温度以下である。好ましくは触媒等の
熱安定性、経済性等から100℃以下、更に好ましくは50
℃以下で反応を行う。実施最低温度は少なくともモノシ
ランのその圧力における沸点以上であることが必要であ
るが、ジクロロシランの沸点と比較して極めて低温とな
るので、反応性、経済性の観点からジクロロシランのそ
の実施圧力における沸点より100℃低い温度又はそれ以
上であることが好ましく、更に上記温度範囲を満足させ
て且つその実施温度が常温付近となることが好ましい。
更には常に実施形態を満足させる為には、反応温度はモ
ノシランの反応圧力に於ける沸点以上とする必要があ
り、例えば常圧反応では−100℃以上、高圧反応では臨
界温度である−4℃以上で反応を行えば充分となる。
また実施圧力に関してはジクロロシランの沸点に関連
して決定されることになるが、明らかにジクロロシラン
の臨界圧力以下であり、好ましくは常圧近辺(5kg/c
m2)以下で反応を行う。
また本発明においては、反応相(充填相)において液
体物質と気体物質との分離を効果的に行うために、触媒
以外にマクマホン、ガラスビーズ等の充填物質を混在さ
せても構わない。特に触媒の形態が微細であり、充填相
内の液体の流動が困難な場合には、これら充填物質を混
在させることが好ましい。
次に本発明に於けるジクロロシランの反応系内への導
入法について述べる。
反応に使用するジクロロシランは気体又は液体のいず
れの形態で導入して差し支えないが、特に液体で導入す
る場合には、反応管の触媒充填部に導入する必要があ
る。もしも触媒充填部の下の部分から導入させた場合に
はその自重によって触媒と接触する事無く液体回収部分
へ移行し、反応が起こりえなくなる。又気体で導入する
場合には、前記したようにガス流れが上方に向かってい
るため、充填部の下の部分から導入して差し支えない。
更に触媒充填部分へ導入してよい事は当然である。
実施例 実施例1 内温測定のための測温管を取り付けた内径11mmの円筒
状反応管に、32メッシュのSUS製金網をW字形に高さ6cm
入れ、これにレバチット−SPC−118(商品名、バイエル
社製、強酸性のカチオン交換樹脂でH型)とトリ−nブ
チルアミンとの反応生成物を5ml(1.97g)入れ、充填高
さ6cmとした。この反応管の上部は、気体排出物を取得
するため、液体窒素で冷却したシリンダーに連結し、途
中に生成ガスを分析するために、ガスクロマトグラフ装
置へのラインを設置した。また反応管下部には、液体生
成物を取得するために、氷水で冷却したフラスコを取り
つけた。この反応管を第1表に示した如く、充填相を各
温度に冷凍機によって冷却し、定温になった後、室温換
算で一定の流入速度で反応管の充填部分の下(フラスコ
よりも上)へジクロロシランを流入させ、不均化反応を
行った。反応結果は第1表に示したように、それぞれの
条件で気体生成物にモノシランが高い濃度で得られた。
実施例2 実施例1と同一の反応装置に、第2表に掲げる不均化
反応触媒を、実施例1と同一量充填し、充填相温度0
℃、ジクロロシラン流入速度(室温ガス換算)180ml/H
で流入させ、不均化反応を行った。結果は第2表に示す
とおりであった。
触媒1:アンバーリストA−21(商品名、オルガノ社製、
弱塩基性アニオン交換樹脂) 触媒2:トリ−n−ブチルアミンの粒状活性炭担持物 触媒3:完全ヒドロキシ化されたシリカをトリフェニルク
ロロシランによってシリル化し、更にスルホン化して得
られたシリカ母体のスルホン酸(スルホン化度約2mg当
量/gシリカ)とアミンとの反応によって得られたスルホ
ン酸のアミン塩 触媒4:ジビニルベンゼン架橋クロロメチル化ポリスチレ
ンとトリ−n−ブチルホスフィンとの反応によって得ら
れたホスホニウム塩(ホスホニウム塩化約60%、ベンゼ
ン核当たり) 比較例1 実施例2と同一の反応装置に、実施例1で用いた反応
触媒を実施例1と同一量充填し、ジクロロシランの流量
を室温換算で180ml/Hとし、充填相温度を23℃として不
均化反応を行った。
結果はガス組成でモノシラン20.2%、モノクロロシラ
ン13.4%、ジクロロシラン37.3%、トリクロロシラン1
9.0%、テトラクロロシラン0.5%であり、極少量の液体
物が回収されたが、この実験は2時間で終了した。この
結果はジクロロシランの不均化反応平衡組成よりも高い
ジクロロシラン転化率であるが、恐らく液体部分が触媒
などに吸着されたためであると考えられる。ガス組成は
モノシランリッチであり、本発明の効果は認められるが
充分とはいえない。
発明の効果 本発明は、ジクロロシランの不均反応を極めて効率的
に行うことによって、工業的に非常に有用なモノシラン
を簡便かつ経済的に製造する方法に関するものであり、
本発明を実施することにより、従来ジクロロシランから
モノシランを製造するには、ジクロロシランの触媒存在
下に不均化反応を行い、その後蒸留によって分離するこ
とが必要であった。この際ジクロロシランの不均化反応
においては、反応平衡上モノシランの生成物中における
組成はせいぜい20mol%程度となり、モノシランの分離
蒸留負荷は大きなものとなっている。しかして本発明を
実施すれば、単一反応装置において極めて単純に目的生
成物であるモノシランを、すくなくともジクロロシラン
の平衡組成よりははるかに高い濃度で製造することが可
能であり、またモノシランの濃度をほとんど100%とし
て製造することも可能となるため、従来のように蒸留分
離を必要とせず、極めて設備的またはエネルギー的な観
点からモノシランの経済的な製造に及ぼす効果は測りし
れない物がある。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下、垂直に設置した反応管の触
    媒充填部分又は充填部分よりも下の部位からジクロロシ
    ランを導入せしめ、ジクロロシランをその沸点以下、且
    つモノシランの沸点以上で不均化反応を行わせ、反応管
    充填部分よりも上部からモノシランを、充填部分よりも
    下部からトリクロロシラン及びテトラクロロシランを得
    るモノシランの簡便な製造方法。
  2. 【請求項2】不均化反応を常圧若しくは加圧で行う請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】触媒が固定触媒である請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】反応実施時に於て常に反応管上部方向へガ
    ス流れを生じる請求項1に記載の方法。
JP14652888A 1988-06-14 1988-06-14 モノシランの簡便な製造方法 Expired - Lifetime JP2648615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14652888A JP2648615B2 (ja) 1988-06-14 1988-06-14 モノシランの簡便な製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14652888A JP2648615B2 (ja) 1988-06-14 1988-06-14 モノシランの簡便な製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01317114A JPH01317114A (ja) 1989-12-21
JP2648615B2 true JP2648615B2 (ja) 1997-09-03

Family

ID=15409684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14652888A Expired - Lifetime JP2648615B2 (ja) 1988-06-14 1988-06-14 モノシランの簡便な製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2648615B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008047553A1 (fr) 2006-09-27 2008-04-24 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Procédé de fabrication en continu de monosilane
EP2426089A1 (en) 2010-09-03 2012-03-07 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for separating monosilane from chlorosilanes-rich mixture
EP2426088A1 (en) 2010-09-03 2012-03-07 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for producing monosilane from dichlorosilane

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19860146A1 (de) 1998-12-24 2000-06-29 Bayer Ag Verfahren und Anlage zur Herstellung von Silan
DE10017168A1 (de) 2000-04-07 2001-10-11 Bayer Ag Verfahren und Anlage zur Herstellung von Silan

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008047553A1 (fr) 2006-09-27 2008-04-24 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Procédé de fabrication en continu de monosilane
EP2426089A1 (en) 2010-09-03 2012-03-07 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for separating monosilane from chlorosilanes-rich mixture
EP2426088A1 (en) 2010-09-03 2012-03-07 L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for producing monosilane from dichlorosilane
WO2012028570A1 (en) 2010-09-03 2012-03-08 L'air Liquide,Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for separating monosilane from chlorosilanes-rich mixture
WO2012028571A1 (en) 2010-09-03 2012-03-08 L'air Liquide Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude Process for producing monosilane from dichlorosilane

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01317114A (ja) 1989-12-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8568682B2 (en) Apparatus and method for the condensed phase production of trisilylamine
US4610858A (en) Chlorosilane disproportionation catalyst and method for producing a silane compound by means of the catalyst
CN101531674B (zh) 一种甲基氯硅烷的制备方法
US20120128568A1 (en) Production of silanes from silicon alloys and alkaline earth metals or alkaline earth metal silicides
CN112041324B (zh) 生产卤代硅烷化合物的方法
JP2648615B2 (ja) モノシランの簡便な製造方法
CN101195634B (zh) 一种合成乙烯基含氯硅烷的方法
KR101392944B1 (ko) 사염화실란으로부터 삼염화실란을 제조하는 방법 및 이에 사용되는 트리클 베드 반응기
EP0083374B1 (en) Novel process for producing silicon hydride
CN101687651B (zh) 催化氢化
US20120177559A1 (en) Apparatus and method for producing polycrystalline silicon having a reduced amount of boron compounds by forming phosphorus-boron compounds
US9561965B2 (en) Method for hydrogenating higher halogen-containing silane compounds
JPH0753574B2 (ja) シラン類の不均化方法
CN102286016A (zh) 一种甲基氯硅烷的制备方法
JPS641406B2 (ja)
CN109503646B (zh) 一种用于处理多晶硅与有机硅副产高沸点聚合物的方法
JPS6163519A (ja) モノシラン製造法
JPS63303807A (ja) ハロゲン化水素化シランの製造方法
JPS59121110A (ja) シラン化合物の連続的製法
JPH0472764B2 (ja)
EP0213215B2 (en) Chlorosilane disproportionation catalyst and method for producing a silane compound by means of the catalyst
CN219291372U (zh) 一种电子级四甲基硅烷的制备装置
JP2613261B2 (ja) トリクロロシランの製造方法
CA1254716A (en) Chlorosilane dispropotionation catalyst and method for producing a silane compound by means of the catalyst
KR20140120507A (ko) 폴리실란 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080509

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090509