JP2647351B2 - ボルト押さえ - Google Patents

ボルト押さえ

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JP2647351B2
JP2647351B2 JP27800994A JP27800994A JP2647351B2 JP 2647351 B2 JP2647351 B2 JP 2647351B2 JP 27800994 A JP27800994 A JP 27800994A JP 27800994 A JP27800994 A JP 27800994A JP 2647351 B2 JP2647351 B2 JP 2647351B2
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春松 久保
年男 渡辺
一男 望月
茂男 水出
一雄 飯塚
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HIGASHINIPPON RYOKAKU TETSUDO KK
Kawasaki Motors Ltd
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HIGASHINIPPON RYOKAKU TETSUDO KK
Kawasaki Jukogyo KK
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボルト押さえに関する。
さらに詳しくは、ボルトにナットを締め込む際に、ボル
トの頭部を押さえることによってボルトの共回りを防止
するために用いられ、ナットを所定の締めつけトルクで
締めつけたのち、ボルトを介して加えられている締めつ
けトルクを容易に解放してボルト頭部から離脱させうる
簡易なボルト押さえに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ボル
トにナットを締結する場合には、ナットに嵌合させるス
パナーまたはソケットをボルトにあてがうときのボルト
の浮き上がりを防止するために、およびナット回転時の
ボルトの共回りを防止するためにボルトの頭部を押さえ
ておくのが通常である。人手を借りずに機械的に締結す
る場合や大きいサイズのボルトの締結時には、たとえば
ソケット状の治具(以下、ホルダーという)で押さえて
おく必要がある。そして、所定トルクで締結が完了した
のちに上記ホルダーを取り外すのである。
【0003】ところが、このホルダーにはナット締付時
の締付トルクがボルトを介して作用し、締付完了後にも
主にボルトの捩じり弾性変形の復元力に起因する最終の
締付トルクが作用している。したがって、ボルト頭部は
締付完了後もホルダーに強固に噛み合っており、ホルダ
ーをボルト頭部から抜き取るときには大きな摩擦抵抗が
生じるため、きわめて強い抜き取り力を必要とする。ま
たは、ホルダーをナット締付方向と同一方向に回転させ
る等して、ボルト頭部とのあいだの圧接力を解放してや
る必要がある。しかしながら、締結完了後にナット締付
方向に回転させる機能と締付途中に大きな締付トルクに
対抗する機能とは相反するもの(力を加える方向がまっ
たく逆になる)である。これらの両機能を具備する機構
は、油圧シリンダ等の強力な駆動装置を用いることによ
って実現可能ではあるが、高い剛性が要求されることと
相まって大変複雑であり且つ大きなものとなってしま
う。
【0004】したがって、高価でありしかも狭隘な箇所
には設置しえない装置となる。
【0005】実開平3−12018号公報には走行駆動
機構におけるトルクの解放装置が開示されているが、こ
の装置は回転駆動トルクの伝達を解除するためのいわば
クラッチのようなものであり、操作ハンドルを回転させ
ることによりこのクラッチを切るもので、ボルト、ナッ
ト締結作業の自動化に対応するボルト押さえとして用い
られるものではない。
【0006】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、ボルトの共回りを防止しうることはも
とより、締結完了後に、ボルトを介して加えられている
トルクを容易に解放してボルト頭部から迅速に離脱させ
ることができ、しかも、かかるすぐれた効果を、きわめ
て簡単な構成によって実現しうるボルト押さえを提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様に係
るボルト押さえは、被締結ボルトの軸方向に該ボルトの
頭部に向かって往復駆動されうる基台と、ボルトの軸方
向にボルトの頭部に向かって往復動可能に、且つボルト
の軸回り方向に回転自在に前記基台に連結された、ボル
トの回転防止のためにボルト頭部を保持するためのソケ
ット部と、前記基台に固設された第一当接ブロックと、
該第一当接ブロックと互いの斜面同士で当接し合う、前
記ソケット部に固設された第二当接ブロックとを備えて
おり、前記両斜面が、前記両ブロックが互いにボルトの
軸方向に離間するに伴って両斜面が互いに離間するよう
な方向に、ボルトの軸方向に対して傾斜させられ、且つ
ナット締め込み方向に前記ソケット部が回転させられた
ときに当接し合うように対向させられていることを特徴
としている。
【0008】本発明の第二の態様に係るボルト押さえ
は、被締結ボルトの軸方向に該ボルトの頭部に向かって
往復駆動されうる基台と、それぞれがボルトの軸方向に
ボルトの頭部に向かって往復動可能に、且つボルトの軸
回り方向に回転自在に前記基台に連結された、ボルトの
回転防止のためにボルト頭部を保持するための少なくと
も二個のソケット部と、前記基台に固設された各ソケッ
ト部に対応する個数の第一当接ブロックと、各第一当接
ブロックと互いの斜面同士で当接し合う、前記各ソケッ
ト部に固設された第二当接ブロックとを備えており、前
記対応し合う両ブロックの各斜面同士が、前記両ブロッ
クが互いにボルトの軸方向に離間するに伴って両斜面が
互いに離間する方向に、ボルトの軸方向に対して傾斜さ
せられ、且つナット締め込み方向に前記ソケット部が回
転させられたときに当接し合うように対向させられてい
ることを特徴としている。すなわち本発明の第二の態様
に係るボルト押さえは、複数個の前記第一の態様に係る
ボルト押さえが、一列に配設され且つ一体に形成された
ものである。
【0009】前記ソケット部と基台とのあいだに、その
中心軸がボルトの軸方向に沿うように、ソケット部をし
て被締結ボルトの頭部を弾力的に押圧せしめるためのコ
イルバネを介装するのが、ボルト押さえをボルトに当接
させるとき、ソケット部とボルト頭部との係合を確実に
しうるので好ましい。すなわち、ボルト押さえをボルト
頭部に当接させるとき、ボルト頭部の載置状態によって
はボルト頭部を保持するためのソケット部とボルト頭部
とが係合状態にならずに、ソケット部がボルト頭部上面
に乗り上げた状態になる場合がある。この場合にはボル
ト押さえをさらにボルト頭部に接近させてコイルバネを
押圧状態に保つことにより、その後のナット締め込み時
のボルトの共回りによって、押圧状態のソケット部がボ
ルト頭部に係合するため、人手を介することなく自動的
に且つ確実に係合させることができる。
【0010】また、コイルバネの介装は、ナットランナ
ー等によってナットをボルト先端にあてがうとき等の緩
衝効果が得られる点でも好ましい。
【0011】前記ソケット部に、基板と、該基板のボル
ト頭部に対向する面に形成された、被締結ボルト頭部の
対向する二外側面に当接して係合しうる係合溝と、前記
基板の他方の面に突設された案内軸とを備え、前記基台
に、前記ソケット部の基板の他方の面に対向する押圧板
を備え、該押圧板に前記案内軸をガイドするための案内
孔を穿設し、案内軸が前記案内孔から抜け出るのを防止
するためのストッパーを案内軸の先端近傍に形成し、前
記コイルバネを押圧板と基板とのあいだに且つ案内軸ま
わりに巻着し、前記第二当接ブロックを基板の他方の面
に突設し、前記第一当接ブロックを押圧板に突設するの
が、全体構成がさらにシンプルになるので好ましい。
【0012】また、上記係合溝に代えて、被締結ボルト
頭部が嵌合しうる、該頭部の外側面に対応する多角形状
の内側面を有した嵌合孔を形成したものでもよい。
【0013】前記ソケット部における、ボルト頭部の上
端面に対応する内面に、ボルト頭部を吸引しうる磁石部
材を装着するのが、ボルトの姿勢を矯正することによっ
てナットの螺合を容易にしうる点で好ましい。
【0014】
【作用】本発明の第一の態様に係るボルト押さえによれ
ば、その基台をソケット部とともに被締結ボルトの頭部
にその上方(ボルト軸方向における頭部側)から接近さ
せ、ソケット部によってボルト頭部を保持した状態で、
たとえばナットランナー等の自動締結機によってナット
をボルトに締め込めばよい。そうすれば、ボルトを介し
て回転トルクを受けるソケット部は、ソケット部の第二
当接ブロックと基台の第一当接ブロックとの当接によっ
てその回転が妨げられるので、ナットはボルトに容易に
締め込まれる。
【0015】締結完了後は、ボルト頭部がソケットに強
固に噛み合っており、その結果ソケット部の第二当接ブ
ロックは基台の第一当接ブロックに強く当接している。
しかし、ここで基台をボルトから離間させる方向に移動
させれば、上記第一当接ブロックと第二当接ブロックと
が同様に相対移動し、それらの斜面同士はかかる相対移
動に伴って離間する。そうすれば、自ずとボルト頭部と
ソケット部との圧接力が解放される。すなわち、本発明
のボルト押さえでは、ボルト頭部から離脱させるため
に、ナットの締付方向ではなく、それにほぼ垂直な方向
(ボルトの軸方向)に基台を移動させるのである。した
がって、いとも簡単にボルト押さえをボルト頭部から離
脱させることができるのみならず、簡易な構成に基づく
高い剛性が得られる。
【0016】本発明の第二の態様に係るボルト押さえに
よれば、上記第一の態様に係るボルト押さえの作用に加
えて、複数本のボルト、ナットの締結作業を同時に行う
ことができる。さらに、この同時締結作業によって基台
の支持軸構造を簡易な構成とすることができる。すなわ
ち、第一の態様に係るボルト押さえの場合は、ナット締
付トルクの反力を基台の支持軸で受けるために支持軸構
造に相応の剛性を必要としているが、第二の態様に係る
ボルト押さえによれば、一個の基台に各ソケット部を備
えるように構成することにより、ソケット部を介して伝
達されるナット締付トルクの反力を該ソケット部以外の
他のソケット部で受けることができるため、基台の支持
軸でナット締付トルクの反力を受ける必要がない。その
結果、支持軸構造を簡易な構成とすることができる。
【0017】
【実施例】つぎに、図面を参照しつつ本発明のボルト押
さえの実施例を説明する。
【0018】図1は本発明のボルト押さえの一実施例を
示す斜視図、図2(a)は図1のボルト押さえの縦断面
図、図2(b)は図2(a)のII−II線矢視図、図
3〜6は図1のボルト押さえの動作説明図である。
【0019】図1、2において、1はボルト押さえであ
り、基台2とソケット部3とから構成されている。Bは
上記ボルト押さえ1が適用されるボルトであり、Wa、
Wb、WcはそれぞれボルトBとナット(図示されてい
ない)とによって締結(または挟着)される被締結物で
あり、Sはバネ座金である。なお、図1は被締結物W
a、Wb、Wcのボルト孔に鉛直下方に挿入されたボル
トBの締結前の状態を示している。
【0020】基台2は、押圧板4とこの押圧板4を剛に
支持するための支持軸5とから構成されており、支持軸
5は油圧シリンダ等の駆動装置(図示していない)によ
って上下動可能に構成されている。押圧板4には、後述
のソケット部3の案内軸9が貫通し、これを案内するた
めの案内孔6が穿設されている。
【0021】ソケット部3において、その基板7の下面
にはボルトの頭部Bhに嵌合しうる溝8aを構成する溝
部材8が突設されている。この溝8aには図示の六角ボ
ルトの頭部Bhが、その対抗する二側面が当接しうる状
態で嵌合する(図2(a)参照)。基板7の上面には案
内軸9が突設されている。案内軸9の上端には抜け止め
用の鍔状のストッパー10が形成されており、このスト
ッパー10が前記押圧板4の案内孔6内に形成された段
部11に係止することにより(図2(a)参照)、案内
軸9は案内孔6から下方に抜け落ちるのが防止されてい
る。このようにしてソケット部3は、ボルトBの軸方向
に移動可能にされ且つ自軸まわりに回転可能にされてい
る。押圧板4の下面には同じく案内軸9を案内するため
のブッシュ12が突設されている。
【0022】また、案内軸9の周囲には、コイルバネ1
3が押圧板4と基板7とのあいだにやや圧縮された状態
で装着されている。したがって、基台2を下降させてソ
ケット部3をボルト頭部に押圧すると、このコイルバネ
13が圧縮され、案内軸9は押圧板4の案内孔6から上
方に突出してくる。このようにして、ボルトは弾力的に
下方へ押圧され、保持されるのである。
【0023】基台2の押圧板4における鉛直部分4aに
は第一当接ブロック14が横方向に突設されている。一
方、ソケット部3の基板7の上面には第二当接ブロック
15が突設されている。これらのブロック14、15
は、ボルトにナットを締め込むときにその回転トルクを
受けてソケット部3が回転し始めると、互いに当接し合
ってソケット部3の回転を妨げるように(結果的にボル
トの回転を妨げるように)配設されている。ブロック1
4、15間の当接は互いの斜面同士で行われる。
【0024】すなわち、第二当接ブロック15の斜面1
5aは、第二当接ブロック15における第一当接ブロッ
ク14に対向する側に形成されており、鉛直面から若干
上方を向くように傾斜している。つぎに、第一当接ブロ
ック14の斜面14aは、当然第一当接ブロック14に
おける第二当接ブロック15に対向する側に形成されて
おり、前記第二当接ブロック15の斜面15aに対向す
るように、鉛直面から若干下方を向くように傾斜してい
る。したがって、この両斜面が強い力で当接し合ってい
ても、互いに上下方向に相対移動させることにより、摩
擦抵抗をほとんど生じることなく斜面同士を離間させる
ことができる。
【0025】なお、これら斜面14a、15aの傾斜が
強すぎると、つまり斜面が本実施例の場合水平面に近づ
くと、ナット締結時に基台2を押し上げる作用が強くな
り、そのため基台2を下方へ押圧することとなって大き
な力が必要となるので好ましくない。しかし、ナット締
結完了時に両斜面の当接状態を解消させるために、基台
2を上方へ移動させる距離が短くてよい。一方、傾斜が
弱すぎると、つまり斜面が本実施例の場合鉛直面に近づ
くと、ナット締結時に基台2を押し上げる作用が弱くな
るので基台2を下方に押圧する力は小さくてよい。しか
し、ナット締結完了時に両斜面の当接状態を解消させる
ために基台2を上方へ移動させる距離は大きくなるので
好ましくない。したがって、当該ボルト締結部の上方に
スペース的余裕がある場合には、傾斜を鉛直面に近づけ
て基台2の昇降機構を簡易なものにし、また、上方にス
ペース的余裕がない場合には、傾斜を水平面に近づけて
基台2の昇降機構を強固なものとすることになる。これ
ら斜面14a、15aの傾斜角度は、実用的には鉛直面
に対して5°〜30°程度にするのが好ましい。本実施
例の場合は10°としている。
【0026】図2(b)に示されるように、ソケット部
3の溝8aの下面には複数個の磁石16が埋め込まれて
いる。この磁石16によってボルト頭部を吸着する作用
が生じる。したがって、図1、2に示すようにバネ座金
Sを使用することによって、挿入されたときのボルトB
の姿勢が傾斜した状態であっても、ソケット部3を接近
または当接させるだけでボルトBを鉛直状態に姿勢修正
しうるのでナットの螺合がすこぶる容易になる。
【0027】図1から明らかなように、ナット締め込み
前(ソケット部に回転トルクが加わらないとき)には両
ブロックの斜面14a、15aは対向していない。ソケ
ット部がボルトを押圧して押圧板4と基板7との間隔が
狭まったときに初めて両斜面14a、15aが対向しう
る位置に至り、さらに回転して初めて両斜面14a、1
5aが当接するようになる。すなわち、図示のごとく、
両ブロック14、15は上下に離間した状態にあり、ま
た、第二当接ブロック15は基板7上面において、第一
当接ブロック14の当接側に対して若干の角度をもって
後退した位置に設けられているのである。こうすること
によって、押圧板4を下降させたときにブロック同士が
干渉して作動に障害を来すということがない。また、た
とえば前記コイルバネの上下端がそれぞれ前記押圧板4
と基板7に固定されておれば、ナット締め込みによって
コイルバネが自軸まわりに捩じられてソケット部の回転
に反する弾発力が生じているので、ナット締結完了後に
ソケット部をボルト頭部から離脱させると、瞬時に前記
状態(ブロック14、15同士が離間した状態)にもど
って次の作業に備えることができる。
【0028】つぎに、図3〜6を参照しつつ本ボルト押
さえ1の動作を説明する。
【0029】なおここで、図3〜6それぞれにおける、
(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)
は側面図である。
【0030】(1)図3に示すように、基台2を下降さ
せてソケット部3をボルト頭部Bhに接近させる。この
ときは、図3(a)、図3(c)から明らかなように、
両ブロックの斜面14a、15a同士はまだ当接してい
ない。
【0031】(2)図4に示すように、さらに基台2を
下降させてソケット部3の溝8aにボルト頭部Bhを係
合させる。このときボルト頭部Bhの上端面が基板7の
下面に当接し、押圧板4と基板7とはコイルバネ13を
圧縮しつつ接近するのでボルトBは下方へ弾力的に押圧
される。また、前記両斜面14a、15a同士は対向し
うる位置に至る(図4(b)、図4(c)参照)。
【0032】(3)つぎに、ナットランナー等(図示し
ていない)によってナットNをボルトBに締め込めば、
ボルトBを介してソケット部3も回転させられ、図5に
示すように、初めて両ブロック14、15の斜面14
a、15a同士が当接し合う。それによって、ボルトB
はその回転が防止される。ボルトBに加えられる締付ト
ルクは第一当接ブロックを介して、基台の押圧板4およ
び支持軸5が受けることとなる。
【0033】(4)ボルト、ナットの締結が完了すれ
ば、図6に示すように基台2の押圧板4を上方に移動さ
せれば、両斜面14a、15a同士は摩擦抵抗もほとん
どなくただちに離間し、ソケット部へのトルクの負荷は
解放される。したがって、ボルト押さえ1をボルトBか
ら容易に離脱させることができる。
【0034】このように、簡易且つ堅牢な構成によっ
て、確実なボルト保持とボルト押さえに対する容易且つ
迅速なトルク解放が可能になる。
【0035】前記実施例においては、ソケット部のボル
ト頭部との係合には溝を採用していたが、本発明ではと
くに溝に限定されることはなく、ボルト頭部の形状にほ
ぼ一致する、たとえば、正六角形や正四角形などの多角
形断面の係合凹所を有するソケットを採用してもよい。
【0036】また、前記実施例では基台とソケット部と
のあいだにコイルバネが介装されていたが、本発明では
とくにコイルバネの装着に限定されることはない。コイ
ルバネが介装されていなくても、本発明の効果は充分に
奏されるからである。
【0037】さらに、前記実施例では被締結物に対して
鉛直下方に装着されるボルトへの適用を例にとったが、
本発明ではとくに鉛直下方への装着に限定されることは
なく、たとえば、鉛直上方、水平面内のあらゆる方向、
また鉛直と水平とのあいだのいかなる方向のボルトに対
しても適用することができる。
【0038】なお、前記実施例のボルト押さえ1が複数
個一列に並んだものを基台を共通として一体に形成した
場合、締付トルクの反力を支持軸に負担させることなく
実施でき、しかも複数本のボルト、ナットの締結作業を
同時に行うことができる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ボルト、ナットの締結
時にボルトの共回りを防止しうることはもとより、締結
完了後に、ボルトを介して加えられているトルクをきわ
めて容易に解放してボルト頭部から迅速に離脱させるこ
とができ、しかもかかるすぐれた効果を奏するボルト押
さえを、きわめて簡単な構成によって実現しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボルト押さえの一実施例を示す斜視図
である。
【図2】図2(a)は図1のボルト押さえの縦断面図、
図2(b)は図2(a)のII−II線矢視図である。
【図3】図1のボルト押さえの動作説明図である。
【図4】図1のボルト押さえの動作説明図である。
【図5】図1のボルト押さえの動作説明図である。
【図6】図1のボルト押さえの動作説明図である。
【符号の説明】
1・・・ボルト押さえ 2・・・基台 3・・・ソケット部 4・・・押圧板 6・・・案内孔 7・・・基板 8・・・溝部材 9・・・案内軸 13・・・コイルバネ 14・・・第一当接ブロック 15・・・第二当接ブロック 14a・・・斜面 15a・・・斜面 16・・・磁石 B・・・ボルト N・・・ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 一男 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東日本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 水出 茂男 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番 1号 川崎重工業株式会社 神戸工場内 (72)発明者 飯塚 一雄 東京都江東区南砂2丁目6番5号 川崎 重工業株式会社 東京設計事務所内 (56)参考文献 特開 平4−256529(JP,A) 実開 平1−87868(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボルトにナットを締め込む際のボルトの
    共回りを防止するためのボルト押さえであって、被締結
    ボルトの軸方向に該ボルトの頭部に向かって往復駆動さ
    れうる基台と、ボルトの軸方向にボルトの頭部に向かっ
    て往復動可能に、且つボルトの軸回り方向に回転自在に
    前記基台に連結された、ボルトの回転防止のためにボル
    ト頭部を保持するためのソケット部と、前記基台に固設
    された第一当接ブロックと、該第一当接ブロックと互い
    の斜面同士で当接し合う、前記ソケット部に固設された
    第二当接ブロックとを備えており、前記両斜面が、前記
    両ブロックが互いにボルトの軸方向に離間するに伴って
    両斜面が互いに離間するような方向に、ボルトの軸方向
    に対して傾斜させられ、且つナット締め込み方向に前記
    ソケット部が回転させられたときに当接し合うように対
    向させられていることを特徴とするボルト押さえ。
  2. 【請求項2】 ボルトにナットを締め込む際のボルトの
    共回りを防止するためのボルト押さえであって、被締結
    ボルトの軸方向に該ボルトの頭部に向かって往復駆動さ
    れうる基台と、それぞれがボルトの軸方向にボルトの頭
    部に向かって往復動可能に、且つボルトの軸回り方向に
    回転自在に前記基台に連結された、ボルトの回転防止の
    ためにボルト頭部を保持するための少なくとも二個のソ
    ケット部と、前記基台に固設された各ソケット部に対応
    する個数の第一当接ブロックと、各第一当接ブロックと
    互いの斜面同士で当接し合う、前記各ソケット部に固設
    された第二当接ブロックとを備えており、前記対応し合
    う両ブロックの各斜面同士が、前記両ブロックが互いに
    ボルトの軸方向に離間するに伴って両斜面が互いに離間
    する方向に、ボルトの軸方向に対して傾斜させられ、且
    つナット締め込み方向に前記ソケット部が回転させられ
    たときに当接し合うように対向させられていることを特
    徴とするボルト押さえ。
  3. 【請求項3】 前記ソケット部と基台とのあいだに、そ
    の中心軸がボルトの軸方向に沿うように、ソケット部を
    して被締結ボルトの頭部を弾力的に押圧せしめるための
    コイルバネが介装されてなる請求項1または2記載のボ
    ルト押さえ。
  4. 【請求項4】 前記ソケット部が、基板と、該基板のボ
    ルト頭部に対向する面に形成された、被締結ボルト頭部
    の対向する二外側面に当接して係合しうる係合溝と、前
    記基板の他方の面に突設された案内軸とを備えており、
    前記基台が、前記ソケット部の基板の他方の面に対向す
    る押圧板を備えており、該押圧板に前記案内軸をガイド
    するための案内孔が穿設されており、案内軸が前記案内
    孔から抜け出るのを防止するためのストッパーが案内軸
    の先端近傍に形成されており、前記コイルバネが押圧板
    と基板とのあいだで且つ案内軸まわりに巻着されてお
    り、前記第二当接ブロックが基板の他方の面に突設され
    ており、前記第一当接ブロックが押圧板に突設されてな
    る請求項3記載のボルト押さえ。
  5. 【請求項5】 前記ソケット部が、基板と、該基板のボ
    ルト頭部に対向する面に形成された、被締結ボルト頭部
    が嵌合しうる、該頭部の外側面に対応する多角形状の内
    側面を有した嵌合孔と、前記基板の他方の面に突設され
    た案内軸とを備えており、前記基台が、前記ソケット部
    の基板の他方の面に対向する押圧板を備えており、該押
    圧板に前記案内軸をガイドするための案内孔が穿設され
    ており、案内軸が前記案内孔から抜け出るのを防止する
    ためのストッパーが案内軸の先端近傍に形成されてお
    り、前記コイルバネが押圧板と基板とのあいだで且つ案
    内軸まわりに巻着されており、前記第二当接ブロックが
    基板の他方の面に突設されており、前記第一当接ブロッ
    クが押圧板に突設されてなる請求項3記載のボルト押さ
    え。
  6. 【請求項6】 前記ソケット部における、ボルト頭部の
    上端面に対応する内面に、ボルト頭部を吸引しうる磁石
    部材が装着されてなる請求項1または2記載のボルト押
    さえ。
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