JP2646779B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JP2646779B2
JP2646779B2 JP1008990A JP1008990A JP2646779B2 JP 2646779 B2 JP2646779 B2 JP 2646779B2 JP 1008990 A JP1008990 A JP 1008990A JP 1008990 A JP1008990 A JP 1008990A JP 2646779 B2 JP2646779 B2 JP 2646779B2
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聡 三浦
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は作動液の液圧を利用した車両用のパワーステ
アリング装置に関するものであり、特に作動液の液温が
異常高温になった場合にあっても、該作動液を冷却して
液温を正常に維持するようにした装置に関するものであ
る。
従来の技術 従来のパワーステアリング装置の一般例として、第10
図に示した構成が知られている。即ち、エンジン1によ
って駆動される液圧ポンプ3から導出された液路4の中
途部には可変絞り7が設けられていて、リザーバタンク
5内の作動液が上記可変絞り7を介してパワーシリンダ
9の入出力ポートP1,P2に供給され、該パワーシリンダ
9内に挿通配置されたピストン11及びこのピストン11に
固定されたラック13を左右方向に移動させて操舵車輪15
の操舵を助勢している。尚、8はステアリングホイー
ル、8aはステアリングシャフトであって、このステアリ
ングシャフト8aの下端部と前記パワーシリンダ9のラッ
ク13との間にはラック&ピニオン方式の駆動力変換機構
25が設けられている。
上記の可変絞り7には、作動液の通過量を調整するソ
レノイドバルブ17が配備されていて、コントロールユニ
ット19から伝達される信号に基づいて該ソレノイドバル
ブ17の開閉度が決定される。21は車速センサであり、こ
の車速センサ21はエンジン1に付設された変速機23の出
力から現在の車速を検出して、前記コントロールユニッ
ト19に車速信号を送り込む。
このようなパワーステアリング装置の基本的構成によ
れば、車速センサ21によって検出された車速に応じた電
気信号がコントロールユニット19からソレノイドバルブ
17に伝えられ、液圧ポンプ3から液路4を介してパワー
シリンダ9の入出力ポートP1,P2に供給される作動液の
液圧が決定されて該パワーシリンダ9による操舵車輪15
へのアシスト力の大きさを制御することができる。
一方、特開昭60−1074号公報には、操舵アシスト用の
アクチュエータとして両側に反力室を有するスプール型
バルブを用いるとともに、作動液の液温を検出する温度
センサ又は上記反力室の圧力を検出する圧力センサを設
けて、作動液の液温あるいは反力室の圧力に応じてアク
チュエータの動作を駆動制御するようにしたパワーステ
アリング装置例が開示されている。更に実開昭62−1234
88号公報には、液圧制御ソレノイドバルブにより発生圧
力が制御される反力室を備えたパワーステアリング装置
において、バルブ部にバイパス流路を設けて正常時には
該バイパス流路を閉じるとともにソレノイドバルブ又は
ワイヤハーネス等に異常が発生した際にはバイパス流路
に作動液を流すようにしたフェールセーフ装置例が開示
されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら前記したように従来から知られている通
常のパワーステアリング装置にあっては、車両の走行中
の作動液の液温が変化した際には作動液の粘性も同時に
変化して、パワーシリンダから操舵車輪へのアシスト力
が変動してしまうことがあるという課題があった。
即ち、作動液の液温と粘性とは密接な相関性があり、
作動液の液温が上昇すると該作動液の粘性が低下し、そ
のため可変絞り7の開閉度が同一であっても該可変絞り
7を通過する液量が増大してしまい、その結果入出力ポ
ートP1,P2に供給される作動液の液圧も増大することに
なる。換言すれば車速が同一であっても作動液の液温に
よって操舵車輪15へのアシスト力が変化することにな
り、ドライバーに違和感を与えてしまうという問題点を
有している。
一方、特開昭60−1074号公報の記載によれば、作動液
の液温を検出する温度センサを設けて操舵アシスト用の
アクチュエータの動作を駆動制御しているので、上記し
た作動液の液温変化に伴う作動液の粘性変動を考慮した
制御を実施することが可能となるが、作動液が異常に高
温化した場合の冷却対策がなされていないため、該作動
液の異常高温時には操舵車輪へのアシスト力が変化して
しまうことになる。
更に実開昭62−123488号公報の記載によれば、液圧制
御ソレノイドバルブのバルブ部に設けたバイパス流路に
よってソレノイドバルブ又はワイヤハーネス等に異常が
発生した際には上記バイパス流路に作動液を流すことに
より動作の確実性及び安全性を高めることができるが、
本例の場合には作動液の液温変化に関しては何等の考慮
もなされていないので、作動液の液温によって操舵車輪
へのアシスト力が変化してしまうという問題点を有して
いる。
そこで本発明はこのような従来のパワーステアリング
装置が有している課題を解消して、作動液の液温が異常
高温になった場合には該作動液をリザーバタンクに還流
して、発熱源である液圧ポンプの液圧を低減させること
により冷却して、液温を正常に維持するようにしたパワ
ーステアリング装置を提供することを目的とするもので
ある。
課題を解決するための手段 本発明は上記の目的を達成するために、液圧ポンプか
ら得られる作動液をパワーシリンダの入出力ポートに供
給するとともに、車両の走行状態に応じて上記作動液の
供給量を制御するコントロールユニットを備えたパワー
ステアリング装置において、前記液圧ポンプから得られ
る作動液を、パワーシリンダへの入出力液路に設けたソ
レイノイドバルブによる流通及び遮断状態に応じてバイ
パス流路を経由してリザーバタンクに戻す還流手段と、
作動液の液温を検出する液温検出手段と、車両の車速検
出手段及び旋回走行検出手段とを設ける一方、前記コン
トロールユニットに、車速の大小及び旋回の有無に応じ
てパワーシリンダに対する作動液の供給量を決定すると
ともに、前記走行検出手段で車両が旋回走行状態でない
ことが検出され、且つ前記液温検出手段によって作動液
が異常高温であることが検出された際に、前記ソレノイ
ドバルブの流通及び遮断状態を制御して作動液をリザー
バタンクに選択的に還流する手段を付与したパワーステ
アリング装置の構成にしてある。
作用 かかる構成によれば、平常時にはコントロールユニッ
トの制御作用に基づいて車速の大小及び旋回の有無に応
じた液圧を持つ作動液がパワーシリンダに供給されて操
舵車輪にアシスト力が加えられる一方、作動液が異常高
温状態に達し、且つ車両が旋回走行状態でない場合に
は、前記コントロールユニットの制御作用に基づいて直
ちに作動液がソレノイドバルブの流通により形成された
バイパス流路を経由してリザーバタンク側に還流され
る。その際に発熱源である液圧ポンプの液圧が低減さ
れ、該ポンプの発熱量を下げることができて作動液の液
温を下げることが可能となる。
従ってこのようなソレノイドバルブによる流通及び遮
断状態に応じて形成されたバイパス流路を経由した作動
液の還流により、発熱源である液圧ポンプの液圧が低減
し、これにともなう冷却作用に基づいて作動液の液温が
正常に復帰し、作動液の粘性変化に起因する操舵車輪へ
のアシスト力の変動が防止される。
実施例 以下図面を参照して本発明にかかるパワーステアリン
グ装置の一実施例を、前記従来の構成と同一の構成部分
に同一の符号を付して詳述する。
第1図に示した本実施例の概要図において、1はエン
ジン、3はエンジン1によって駆動される液圧ポンプで
あり、この液圧ポンプ3から導出された液路4は、その
詳細は後述する異常高温用回路29に連結されている。7
は可変絞り,8はステアリングホイール、8aはステアリン
グシャフトであって、このステアリングシャフト8aの下
端部と後述するパワーシリンダ9のラック13との間には
ラック&ピニオン方式の駆動力変換機構25が設けられて
いる。
17は上記の可変絞り17に配備されたソレノイドバル
ブ,19はコントロールユニットであり、上記のソレノイ
ドバルブ17は、コントロールユニット19から伝達される
信号に基づいて可変絞り7の開度を調整して、パワーシ
リンダ9に供給する作動液の通過量を調整する。
21は車速センサ、45は横加速度センサであり、車速セ
ンサ21はエンジン1に付設された変速機23の出力から現
在の車速を検出して、前記コントロールユニット19に車
速信号を入力する。又、横加速度センサ45は、詳細は後
述するように車両の旋回状態を検出するために配備され
ている。
更に本実施例では、リザーバタンク5内の作動液の液
温を検出する液温センサ27を設けて、該液温センサ27か
らコントロールユニット19に液温信号が入力されてい
る。
このコントロールユニット19は、上記の液温センサ27
から得られる液温信号と、詳細は後述するように車両の
車速及び旋回走行状態に応じて異常高温用回路29内にお
ける作動液の流通状態を決定する制御手段が付与されて
いる。
31は上記異常高温用回路29とリザーバタンク5とを結
ぶドレン用液路である。更に異常高温用回路29から導出
された液路6が前記可変絞り7に連結されている。
上記した異常高温用回路29は、リザーバタンク5内の
液温が異常高温になった際に液路4内の作動液を異常高
温用回路29内のバイパス流路とドレン用液路31を介して
リザーバタンク5に還流する機能を有しており、その具
体的な構成例を第2図に基づいて説明する。
即ち、液圧ポンプ3から導出された液路4は、分岐点
C1にて2本の液路4a,4bに分岐され、点C2で1本に合流
してリザーバタンク5に帰還しており、上記の液路4aの
中途部に3個の可変絞り1R,3L,2Lが配設されているとと
もに、他方側の液路4bの中途部にも3個の可変絞り1L,3
R,2Rが配設されている。尚、可変絞り1R,2R,3Rはステア
リングホイール8を右側に転舵した際に絞り値が大きく
なり、可変絞り1L,2L,3Lはステアリングホイール8を左
側に転舵した際に絞り値が大きくなるように設定されて
いる。
更に上記可変絞り1Rと3Lの中間部と、他方側の可変絞
り1Lと3Rの中間部との間にパワーシリンダ9が配備さ
れ、且つ可変絞り3Lと2Lの中間部と、他方側の可変絞り
3Rと2Rとの中間部との間にソレノイドバルブ37が配備さ
れていて、このソレノイドバルブ37には前記液路4の延
長部4cが連結されている。
上記ソレノイドバルブ37の具体的な構造例を第3図に
基づいて説明する。即ちバルブ本体39の内方には異常高
温用の液路39aが図示上の左右方向に貫通しているとと
もに、該バルブ本体39の下方から通常作動時の液路39b
が進入しており、この液路39bが中途で右方に曲折延長
してバルブ本体39の外方で液路39aと一体となってい
る。又、ソレノイド40からバルブ本体39の上下方向に貫
通して両液路39a,39bに対して共通に連通する孔部41が
形成されていて、ソレノイド40から突出するアーマチュ
ア42が該孔部41内に出没自在に配置されている。このア
ーマチュア42の略中間部には、上記異常高温用の液路39
aを遮断もしくは連通するための円環状の切欠42aが形成
されている。
本実施例の作用を以下に詳述する。今、車速センサ21
によって車両が高速走行時にあることが検出され、且つ
ステアリングホイール8を右側に転舵した場合を想定す
ると、上記ソレノイドバルブ37はコントロールユニット
19からの制御信号に基づいて第4図(A)に示した状
態,即ちソレノイド40から突出するアーマチュア42が異
常高温用の液路39aを遮断し、通常作動時の液路39bが連
通している位置にあるように駆動制御される。すると第
4図(B)に示したように図外の液圧ポンプ3から液路
4を経由して供給される作動液は、図中の太線Xに示し
たように可変絞り1L,3R,ソレノイドバルブ37及び可変絞
り2Lを経由してリザーバタンク5に流れ、且つ該作動液
がパワーシリンダ9に供給されるので、第1図に示した
ようにパワーシリンダ9の入出力ポートP1,P2に作動液
が供給されてシリンダ内に挿通配置されたピストン11及
びラック13を左右方向に移動させて、操舵車輪15の操舵
が助勢される。尚、ステアリングホイール8を右側に転
舵した場合には可変絞り3Rの絞り値のみが大きくなるの
で、ステアリングホイール8のアシスト力は弱くなって
おり、高速走行に適した転舵状態が得られる。
次に車速センサ21によって車両が低速走行もしくは停
車状態にあることが検出され、且つステアリグホイール
8を右側に転舵した場合を想定すると、ソレノイドバル
ブ37はコントロールユニット19からの制御信号に基づい
て第5図(A)に示した状態,即ちソレノイド40から突
出するアーマチュア42が異常高温用の液路39aと通常作
動時の液路39bとの両液路を遮断するように駆動制御さ
れる。すると第5図(B)に示したように、液路4を経
由して供給される作動液が図中の太線Yに示したように
可変絞り1L,3R,2Rを経由してリザーバタンク5に流れ、
且つ該作動液がパワーシリンダ9に供給されて、前記説
明と同様にパワーシリンダ9の入出力ポートP1,P2に作
動液が供給されて操舵車輪15の操舵が助勢される。この
場合には可変絞り3R,2Rの絞り値が大きくなっているの
で、ステアリングホイール8のアシスト力は強くなって
おり、低速走行もしくは据切に適した転舵状態が得られ
る。
次に上記の作動中に作動液の液温が異常に高温にな
り、且つ後述するように車両が旋回状態でない場合を想
定する。すると液温センサ27(第1図)がこれを検出し
てコントロールユニット19に液温信号を入力し、該コン
トロールユニット19からの制御信号に基づいてソレノイ
ドバルブ37が第6図(A)に示した状態,即ちソレノイ
ド40から突出するアーマチュア42が通常作動時の液路39
bを遮断し、且つ該アーマチュア42の中間部に形成され
た切欠42aが異常高温用の液路39a内に位置して、該液路
39aを連通するように駆動制御される。すると第6図
(B)に示したように液路4を経由して供給される作動
液が図中の太線Zに示したように該液路4の延長部4cか
らソレノイドバルブ37を流通した後、可変絞り2Lを経由
してリザーバタンク5に流れるので、該作動液がパワー
シリンダ9に供給されず、操舵車輪15への操舵が助勢さ
れない。上記液路4の延長部4c、ソレノイドバルブ37、
可変絞り2Lからリザーバタンク5に至る流路により、該
ソレノイドバルブ37の流通と遮断状態に応じて作動液を
リザーバタンク5に選択的に還流するためのバイパス流
路が形成される。
即ち、作動液が異常高温状態に達し、且つ車両旋回状
態でない際には、直ちに該作動液を第1図に示す異常高
温用回路29内に形成される上記バイパス流路からドレン
用液路31を経由してリザーバタンク5内に逃がすことに
なり、従って発熱源である液圧ポンプ3の液圧を低減さ
せ、ポンプ3の発熱量を下げることができて、その結果
作動液の液温を下げることが可能となる。
第7図は上記の液温制御を実施するためのフローチャ
ートの一例を示しており、このフローチャートはコント
ロールユニット19を構成するマイクロコンピュータの一
定周期毎にスタートする。
尚、本フローチャートでは車両の走行状態を検出する
手段として、前記車速センサ21と横加速度センサ45を使
用して、車両の車速及び旋回状態を検出した例を示して
いる。
先ずステップ101で横加速度センサ45によって車両に
横加速度(横G)が発生しているか否かが検出され、横
加速度が発生している場合にはステップ102へ進み、横
加速度が発生していない場合にはステップ103へ進む。
ステップ102では車速センサ21によって車速信号が読み
込まれる。又、ステップ103では液温センサ27によって
作動液の液温が読み込まれ、液温が正常である場合には
ステップ104へ進み、液温が異常高温である場合にはス
テップ105へ進む。更にステップ104から前記ステップ10
2で読み込まれた車速信号に基づいて車両が停車状態に
ある場合にはステップ106へ進み、車両が高速走行状態
にあるかもしくは横加速度が発生している場合にはステ
ップ107へ進む。このステップ106,107で得られた信号及
びステップ105で得られた異常高温信号がともにコント
ロールユニット19に入力される。
このコントロールユニット19は、上記各入力信号に基
づいて所定の演算処理を行った後、ステップ108によっ
て前記異常高温用回路29を構成するソレノイド37に夫々
制御電流a,b,c(A)を通電して該ソレノイド37の開閉
状態を駆動制御する。即ち横加速度が発生していなく
て、且つ作動液が異常高温である場合にはステップ109
に進んで該ソレノイド37を異常高温モード(前記第6図
に相当する)とし、作動液が平常温度で且つ車両が高速
走行状態にある場合にはステップ110に進んで該ソレノ
イド37を高速走行モード(前記第4図に相当する)と
し、更に作動液が平常温度で且つ車両が停車もしくは低
速走行状態にある場合には、ステップ111に進んでソレ
ノイド37を停車又は低速走行モード(前記第5図に相当
する)とする。尚、作動液の異常高温時には第6図
(A)に示したようにソレノイド40から突出するアーマ
チュア42の突出長が第4図,第5図のアーマチュア42の
突出長に比して最も長いので、前記制御電流cは他の制
御電流a,bよりも大きくなるように設定されている。
又、作動液が異常高温である場合にはコントロールユ
ニット19はステップ105の信号を受け入れた後、ステッ
プ112によりインストルメントパネル内に配置した警告
灯を点灯するようにすれば、ドライバーに液温の異常を
素早く知らせることができる。
このように、本実施例では車両の横加速度を検出して
いない時、即ち車両が旋回していない時にのみ異常高温
モードにしているので、車両の旋回中に操舵力が急変す
るようなことがない。
第8図はコントロールユニット19から出力される異常
高温時の制御電流cの一例を示しており、ソレノイド37
に通電する制御電流cが一定時間t毎に少しづつアップ
するように設定してある。このような制御電流cをソレ
ノイド37に通電することにより、前記バイパス流路を経
由してリザーバタンク5に流れる作動液の分量が段階的
に変化して該作動液の冷却作用が高められる。
第9図は該ソレノイドバルブ37を構成するソレノイド
40から突出する前記アーマチュア42の変形例を示してお
り、該アーマチュア42の中間部に形成された切欠42aの
上下周縁部に曲面状のテーパ47,48を設けてある。
このようなテーパ47,48を設けたことにより、該アー
マチュア42が上下方向に移動して切欠42aが異常高温用
の液路39a内に進入した際に、この液路39a内を通過する
作動液の流通量が徐々に増加するので、作動液が徐々に
リザーバタンク5側に還流して該作動液の冷却作用が高
められるという作用がもたらされる。
発明の効果 以上詳細に説明した如く、本発明にかかるパワーステ
アリング装置によれば、作動液の液圧を利用した車両用
のパワーステアリング装置において、液圧ポンプから得
られる作動液を、パワーシリンダへの入出力流路に設け
たソレノイドバルブによる流通及び遮断状態に応じてバ
イパス流路を経由してリザーバタンクに戻す還流手段
と、作動液の液温を検出する液温検出手段と、車両の車
速検出手段及び旋回走行検出手段とを設ける一方、前記
コントロールユニットに、車速の大小及び旋回の有無に
応じてパワーシリンダに対する作動液の供給量を決定す
るとともに、前記走行検出手段で車両が旋回走行状態で
ないことが検出され、且つ前記液温検出手段によって作
動液が異常高温であることが検出された際に、前記ソレ
ノイドバルブの流通及び遮断状態を制御して作動液をリ
ザーバタンクに選択的に還流する制御手段を付与した構
成としたので、以下に記す作用効果がもたらされる。
即ち、作動液の液温が適正である場合には、コントロ
ールユニットの制御作用に基づいて車両の走行状態に応
じた液圧を持つ作動液がパワーシリンダに供給されて操
舵車輪にアシスト力が加えられ、作動液が異常高温状態
に達し、且つ車両が旋回中でない場合には、前記コント
ロールユニットの制御作用に基づいて直ちに作動液を異
常高温用回路内に形成されたバイパス流路を経由してリ
ザーバタンク側に還流することができる。その際に発熱
源である液圧ポンプの液圧が低減されるので、該ポンプ
の発熱量を下げることができて作動液の液温を下げるこ
とが可能となる。
従って作動液に対して冷却作用が及ぼされることにな
って作動液の液温が正常に復帰し、作動液の粘性変化に
起因する操舵車輪へのアシスト力の変動がなくなる上、
車両の旋回中には操舵力が急変しないので、ドライバー
に違和感を与えることが防止されるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明にかかるパワーステアリング装置の一実
施例を示す概要図、第2図は第1図の異常高温用回路の
構成を示す概要図、第3図は上記異常高温用回路に用い
られるソレノイドバルブの形状例を示す要部断面図、第
4図(A)(B),第5図(A)(B),第6図(A)
(B)は夫々本実施例の作動状態を示す動作説明図、第
7図は本実施例における制御を実施するためのフローチ
ャート、第8図は異常高温用回路に対する制御電流の一
例を示すグラフ、第9図はソレノイドバルブの変形例を
示す部分的断面図、第10図は従来のパワーステアリング
装置例を示す概要図である。 1……エンジン、3……液圧ポンプ、4,6……液路、 5……リザーバタンク、7……可変絞り、 8……ステアリングホイール、9……パワーシリンダ、 19……コントロールユニット、21……車速センサ、 27……液温センサ、29……異常高温用回路、 31……ドレン用液路、37……ソレノイドバルブ、 39……バルブ本体、39a……異常高温用液路、 39b……通常作動時液路、42……アーマチュア、 42a……切欠、45……横加速度センサ、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧ポンプから得られる作動液をパワーシ
    リンダの入出力ポートに供給するとともに、車両の走行
    状態に応じて上記作動液の供給量を制御するコントロー
    ルユニットを備えたパワーステアリング装置において、 前記液圧ポンプから得られる作動液を、パワーシリンダ
    への入出力液路に設けたソレノイドバルブによる流通及
    び遮断状態に応じてバイパス流路を経由してリザーバタ
    ンクに戻す還流手段と、作動液の液温を検出する液温検
    出手段と、車両の車速検出手段及び旋回走行検出手段と
    を設ける一方、前記コントロールユニットに、車速の大
    小及び旋回の有無に応じてパワーシリンダに対する作動
    液の供給量を決定するとともに、前記走行検出手段で車
    両が旋回走行状態でないことが検出され、且つ前記液温
    検出手段によって作動液が異常高温であることが検出さ
    れた際に、前記ソレノイドバルブの流通及び遮断状態を
    制御して作動液をリザーバタンクに選択的に還流する制
    御手段を付与したことを特徴とするパワーステアリング
    装置。
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