JP2646719B2 - アルコキシシランの不均化法 - Google Patents

アルコキシシランの不均化法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアルコキシシランを原料としてモノシランを
製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
モノシランは半導体用高純度シリコン原料として使用
されるほか、アモルファス−シリコン感光体、太陽電
池、ニューセラミックス材料等の原料として広範に使用
されている。
従来よりもモノシランの製造法に関しては数多くの提
案がなされている。たとえば、米国特許第2,530,367、
特公昭51−20040、特公昭51−20440には、ナトリウムエ
トキシドであるいは水酸化ナトリウムを触媒として下式
の如く 4SiH(OC2H5→SiH4+3Si(OC2H5 トリエトキシシランを不均化する方法が記載されてい
る。
しかして、かかる従来法では反応時間が長くあるいは
転換率が低く効率よく目的とするモノシランを得ること
はできなかった。
トリエトキシシランは液体であるため、この反応では
必ずしも溶媒は必要でない。しかして、本発明者らはト
リアルコキシシランを触媒の存在下不均化する際溶媒と
してN−メチルピルチロリのような含窒素溶媒を用いる
と収率よくモノシランが得られることを見出し、特願昭
63−88604号として提案した。
〔発明が解決しようとする課題〕
含窒素溶媒を用いる方法は、転換率よくモノシランを
製造できる特徴をもつが、副生するテトラアルコキシシ
ランがオリゴマー化し、有用な副生物であるテトラアル
コキシシランの選択率が十分でなかった。
本発明の目的は、原料のアルコキシシランから、モノ
シランを収率よく得ると共に副生するテトラアルコキシ
シランも収率よく製造することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は特定の化合物を溶媒として用いることに
より、この目的を達成できることを見出し、本発明に到
達した。
すなわち、本発明は、一般式 HnSi(OR)4-n ……(I) (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基もしくはシクロ
アルキル基を示し、nは1、2あるいは3を表わす) で示されるアルコキシシランを触媒の存在下不均化する
際に、溶媒として、含イオウ化合物を用いて反応を行な
う方法に存する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される原料のアルコキシシラン
は、一般式(I)で示される。
HnSi(OR)4-n ……(I) Rとしては、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル等
のアルキル基、シクロヘキシル等のシクロアルキル基が
挙げられ、nは1〜3のものが使用できるが、通常トリ
メトキシシラン及びトリエトキシシランが有利に用いら
れる。
原料として用いられるトリアルコキシシランは、例え
ば、特開昭54−163529、特開昭55−76891に記載の方法
により、下式に従い、金属ケイ素とアルコールより容易
に調整される。
Si+3ROH→HSi(OR)+H2 本発明における不均化反応は、触媒の存在下実施され
る。触媒としては種々のものを使用することができる。
就中、(II)式で示される水酸化合物、またはアルコキ
シドが好ましく用いられる。
MOR1 ……(II) Mは、周期律表I a族金属を表わし、具体的には、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
ム、フランシウム、好ましくは、ナトリウム、カリウム
が挙げられる。R1は、水素原子、または炭素数1〜6の
直鎖、分岐鎖もしくは環式のアルキル基、または置換も
しくは非置換のアリール基を表す。アルキル基として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル等、好ましくは、メチル、エチルが
挙げられ、アリール基の置換基としては、アミノ基、ニ
トロ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコシ基、フェノキ
シ基等、具体的には、例えばフェニル、α−またはβナ
フチル、あるいは、o−トリル、m−トリル、p−トリ
ル等非置換の芳香族炭化水素基、例えばo−アミノフェ
ニル、m−アミノフェニル、p−アミノフェニル、o−
ニトロフェニル、m−ニトロフェニル、p−ニトロフェ
ニル、o−クロロフェニル、m−クロロフェニル、p−
クロロフェニル、o−ヒドロキシフェニル、m−ヒドロ
キシフェニル、p−ヒドロキシフェニル、o−メトキシ
フェニル、m−メトキシフェニル、p−メトキシフェニ
ル、o−フェノキシフェニル、m−フェノキシフェニ
ル、p−フェノキシフェニル等のアミノ基、ニトロ基、
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、フェノキシ
基等で置換された芳香族炭化水素基が挙げられ、好まし
くはフェニル基が挙げられる。具体的には、水酸化物と
しては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化セシウム等が挙げられ、脂肪族アルコキ
シドとしては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムイソプロ
ポキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウム−sec−
ブトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウム
メトキシド、カリウムエトキシド、カリウムイソプロポ
キシド、カリウムブトキシド、カリウム−tert−ブトキ
シド等が挙げられる。芳香族アルコキシドとしては、リ
チウムフェノキシド、ナトリウムフェノキシド、カリウ
ムフェノキシド、セシウムフェノキシド、ナトリウム−
o−メチルフェノキシド、ナトリウム−m−メチルフェ
ノキシド、ナトリウム−p−メチルフェノキシド、ナト
リウム−o−アミノフェノキシド、ナトリウム−m−ア
ミノフェノキシド、ナトリウム−p−アミノフェノキシ
ド、ナトリウム−o−ニトロフェノキシド、ナトリウム
−m−ニトロフェノキシド、ナトリウム−p−ニトロフ
ェノキシド、ナトリウム−o−クロロフェノキシド、ナ
トリウム−m−クロロフェノキシド、ナトリウム−p−
クロロフェノキシド、ナトリウム−o−メトキシフェノ
キシド、ナトリウム−m−メトキシフェノキシド、ナト
リウム−p−メトキシフェノキシド、ナトリウム−o−
フェノキシフェノキシド、ナトリウム−m−フェノキシ
フェノキシド、ナトリウム−p−フノキシフェノキシ
ド、カテコールモノナトリウム塩、カテコールジナトリ
ウム塩、レゾルシノールモノナトリウム塩、レゾルシノ
ールジナトリウム塩、ヒドロキノンモノナトリウム塩、
ヒドロキノンジナトリウム塩等を挙げることができる。
好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメ
トキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムフェノキシ
ド、カリウムフェノキシドが挙げられる。
あるいは、(III)式で示される4級アンモニウム化
合物または4級ホスホニウム化合物も触媒として使用す
ることができる R1R2R3R4ZX ………(III) (式中R1〜R4は同じでも異なってもよくアルキル基、ア
リール基を表わし、Zは窒素原子又はリン原子を、Xは
陰イオンを表わす) 触媒の使用量は例えば、水酸化物、またはアルコキシド
の場合原料アルコキシシランに対して、0.001重量%以
上であればよいが、通常0.01〜50重量%、好ましくは0.
01〜10重量%の範囲で行なうとよい。
本発明における不均化反応の溶媒として用いられる、
含イオウ化合物としては、例えば、スルフィド、スルホ
キシド、スルホン、スルフィン酸エステル、スルホン酸
エステル、亜硫酸エステル、硫酸エステル、チオシアン
酸エステル、チオケトン等が挙げられる。
さらに具体的な化合物としては、スルフィドとしてジ
エチルスルフィド、チオフェン、テトラヒドロチオフェ
ン、ベンゾチオフェン、スルホキシドとして、ジメチル
スルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニ
ルスルホキシド、スルホンとして、ジメチルスルホンチ
オフェン−1,1−ジオキシド、スルホラン、ジフェニル
スルホン、スルフィン酸エステルとして、p−トルエン
スルフィン酸メチル、スルホン酸エステルとして、p−
トルエンスルホン酸メチル、亜硫酸エステルとして、亜
硫酸ジメチル、硫酸エステルとして、硫酸ジメチル、チ
オシアン酸エステルとしてチオシアン酸メチル、チオケ
トンとして、チオアセトン、その他の化合物として二硫
化炭素などが挙げられる。
溶媒である含イオウ化合物の使用量は、原料アルコキ
シドに対して、重量比で0.1〜100倍の範囲であればよい
が、通常0.5〜10倍の範囲から選ばれる。
また、溶媒は、単一でも混合物でもよく、例えば含イ
オウ化合物の混合物、あるいは、含窒素化合物と他の溶
媒、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキ
シシラン等テトラアルコキシシランやベンゼン等との混
合物であってもよい。
原料であるアルコキシシランは、必ずしも純粋である
必要はなく、例えば、テトラアルコキシシラン等が共存
していてもよい。
反応の形式としては、回分式でも連続式でも実施しう
る。
反応圧力は、減圧下から加圧下まで任意の圧力で実施
しうるが、生成物モノシランが空気と接触すると瞬時に
着火することにより、常圧条件が好ましい。
反応温度は、常温で実施しても充分目的を達成するこ
とが可能であるが、一般的には30℃〜80℃の加温下で実
施することが好ましい。
反応は通常、窒素やアルゴンの不活性ガス雰囲気で実
施される。
〔実施例〕
以下、本発明方法を実施例により更に具体的に説明す
るが、本発明はその要旨をこえない限り、以下の実施例
に限定されるものではない。
実施例1 窒素ガス導入管、冷却管付ガス排出管及び液仕込み管
を備えた、100ml内容積のSUS−316製オートクレーブ
に、テフロン製攪拌子と、ナトリウムフェノキシド5mg
を入れ、窒素でオートクレーブ系内を充分置換した。さ
らに液仕込み管よりジメチルスルホキシド25gをオート
クレーブ内に導入し、40℃に加温した。しかる後トリメ
トキシシラン4.89g(40.0mmol)を液仕込み管より導入
し、マグネチックスターラーにより、攪拌した。触媒と
トリメトキシシランが接触した時点より反応が起こり、
モノシランが生成した。生成したモノシランは窒素と共
に取り出し経時的にガスクロマトグラフィーで定量し
た。40℃で2時度反応を行なったところ、トリメトキシ
シランの転換率は100%、モノシラン生成量は、10.0mmo
lであった。また、反応終了後の反応液をガスクロマト
グラフィーで分析したところ、テトラメトキシシラン2
8.4mmol、2量体であるヘキサメトキシジシロキサン0.7
mmol、3量体であるオクタメトキシトリシロキサン0.07
mmolが生成していた。
比較例1 実施例1と同様の反応装置にナトリウムフェノキシド
5mg、N−メチル−2−ピロリドン25g、トリメトキシシ
ラン4.89g(40.0mmol)を仕込み、実施例1と同様に反
応を行った。2時間後の、モノシラン、テトラメトキシ
シラン、ヘキサメトキシジシロキサン、オクタメトキシ
ジシロキサン生成量は、それぞれ10.0mmol、25.9mmol、
1.8mmol、0.15mmolであった。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、上記したように少量の触媒量
で、アルコキシシランからモノシラン及びテトラアルコ
キシシランを収率よく得ることができる。モノシラン及
びテトラアルコキシシランは、種々のケイ素製品の原
料、例えば半導体基板、感光体材料、IC封止剤等の用途
に用いられる高純度ケイ素の原料として有用で、効率よ
く上記生成物が得られることは工業的意義が大きい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 HnSi(OR)4-n ……(I) (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基またはシクロア
    ルキル基を示し、nは1、2あるいは3を表す) で示されるアルコキシシランを触媒の存在下溶媒中で不
    均化して、シランとテトラアルコキシシランを製造する
    方法において、溶媒として、含イオウ化合物を用いるこ
    とを特徴とするアルコキシシランの不均化法。
  2. 【請求項2】溶媒として、ジメチルスルホキシドを用い
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に示す方法。
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