JP2645818B2 - 繊維強化樹脂部材 - Google Patents

繊維強化樹脂部材

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JP2645818B2
JP2645818B2 JP63153793A JP15379388A JP2645818B2 JP 2645818 B2 JP2645818 B2 JP 2645818B2 JP 63153793 A JP63153793 A JP 63153793A JP 15379388 A JP15379388 A JP 15379388A JP 2645818 B2 JP2645818 B2 JP 2645818B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば油圧シリンダ用のロッドやシャフト
等に用いられ、高強度で軽量化を図りうるようにした繊
維強化樹脂部材に関し、特に、その表面精度を向上でき
るようにした繊維強化樹脂部材に関する。
〔従来の技術〕 一般に、樹脂を含浸させた繊維材料を巻回形成してな
る中実または中空の繊維強化樹脂部材は軽量でかつ高強
度であることから、油圧シリンダ用のロッドや自動車用
のドライブシャフト等、多くの分野でその使用が検討さ
れている。
そこで、第5図ないし第7図にこの種の従来技術によ
る繊維強化樹脂部材として油圧シリンダ用のロッドを例
に挙げて示す。
図において、1はロッド、2は繊維強化樹脂材料によ
って形成された中実な棒状体を示し、該棒状体2は樹脂
3を含浸させた繊維材料4を第7図に示す如く所定の巻
角θをもってフィラメントワインディング法等の手段に
より交差巻付けした複数の巻回層によって形成されてい
る。ここで、前記樹脂3には熱硬化性と接着性を有する
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂またはポリイミド樹脂
等が用いられ、繊維材料4には炭素繊維、ガラス繊維、
アラミド繊維、アルミナ繊維または炭化ケイ素繊維等が
用いられる。そして、該棒状体2は硬い繊維材料4と軟
かい樹脂3とによって形成され、このうち樹脂3の割合
は40〜70%程度となっている。
5は棒状体2の外周面を被覆した軟質金属層を示し、
該軟質金属層5は、例えば銅等の軟質金属を棒状体2の
外表面にメッキ処理することにより形成され、棒状体2
の外周面をほぼ一定の厚みをもって薄く覆うようになっ
ている。6は棒状体1の外周面を軟質金属層5の外側か
ら被覆した硬質金属層を示し、該硬質金属層6は、例え
ばクロム等の硬質金属を軟質金属層5の表面にメッキ処
理することにより形成され、その外表面上を薄膜状に覆
うようになっている。
従来技術による油圧シリンダ用ロッドは上述の如き構
成を有するもので、次にその製造方法について述べる。
まず、第7図に示す如く樹脂3を含浸させた繊維材料
4をフィラメントワインディング法等の手段で所定の巻
角θをもって交差巻付けすることにより忠実な丸棒状の
棒状体2を成形し、該棒状体2を硬化炉(図示せず)内
に入れて、前記樹脂3を熱硬化させた後、該棒状体2の
外周面に機械加工等を施して外周研摩し、表面仕上げを
行う。
次に、該棒状体2の外周面に軟質金属層5をメッキ処
理によって形成し、該軟質金属層5の表面に適宜に仕上
げ加工等の表面処理を施した後、軟質金属層5の表面に
硬質金属層6をメッキ処理によって形成する。
かくして、棒状体2の外周面は軟質金属層5および硬
質金属層6によって被覆されているから、ロッド1の表
面精度を向上させることができ、該ロッド1を油圧シリ
ンダ(図示せず)に組込んだときに、ロッドガイド等と
の摺動抵抗を小さくできる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した従来技術では、ロッド1の表面を
第6図に示す如く拡大して観ると、その表面にうねりや
凹凸7等が残っている。即ち、棒状体2は硬い繊維材料
4と軟かい樹脂3とによって形成されているから、該棒
状体2の外周に機械加工を施しても、樹脂3の部分が早
期に研摩されて、繊維材料4が表面に浮き上がるように
残ってしまい、均一な表面に仕上げるのが難かしく、該
棒状体2の表面には第7図に示す如くうねりや凹凸2A等
が残ってしまう。
このため従来技術では、棒状体2の表面に軟質金属層
5と硬質金属層6とをそれぞれメッキ処理によって形成
しても、ロッド1の表面に凹凸2A等に対応するうねりや
凹凸7等が残ってしまい、この凹凸7等はロッド1がロ
ッドガイド等に対して長期に亘り摺動を繰返すうちに、
シール部材等を損傷させることがあり、ロッド1の表面
を満足のいく表面精度をもって仕上げることができない
という欠点がある。
本発明は上述した従来技術の欠点に鑑みなされたもの
で、本発明は表面にうねりや凹凸等が残るのを防止で
き、表面精度を確実に向上できるようにした繊維強化樹
脂部材を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
上述した課題を解決するために本発明は、繊維強化樹
脂部材によって形成された中実または中空の棒状体と、
該棒状体の表面に残る凹凸を軟質金属で埋めるためこの
軟質金属からなる薄肉筒状体を前記棒状体の外周面に絞
り込んで加圧密着させることにより形成された軟質金属
層と、該軟質金属層の表面を被覆することにより該軟質
金属層の表面に形成された硬質メッキ層とからなる構成
を採用している。
〔作用〕
上記構成によれば、繊維強化樹脂材料からなる棒状体
の外周面にうねりや凹凸等が残っている場合でも、軟質
金属からなる薄肉筒状体を前記棒状体の外周面に絞り込
んで加圧密着させ軟質金属層を形成することにより、前
記棒状体の表面に残るうねりや凹凸を軟質金属で完全に
埋めることができ、軟質金属層の表面側にうねりや凹凸
等が形成されるのを防止できると共に、該軟質金属層の
表面側を均一化でき、硬質メッキ層の表面に凹凸が生じ
たりするのを防止できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図ないし第4図に基づい
て説明する。なお、実施例では前述した第7図に示す従
来技術と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明
を省略するものとする。
而して、第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例
を示している。
図中、11は棒状体2の外周面に形成された軟質金属層
を示し、該軟質金属層11は、例えば銅等の軟質金属から
なる薄肉筒状体としての薄肉パイプ12を第3図に示す如
く、ダイス13を用いて棒状体2の外周面へと絞り込み加
圧密着させることにより形成され、棒状体2の外表面を
完全に覆うようになっている。ここで、例えば22.4mm程
度の外径をもって棒状体2を形成した場合、薄肉パイプ
12は外径が27mm程度で肉厚が0.51mm程度に形成され、ダ
イス13の際内径は23.4mm程度に形成される。また、該ダ
イス13は固定リング14によって支持され、チャック15等
によって第3図に示す如く位置決めされている。
そして、薄肉パイプ12の一端12Aを図示の如く閉塞し
た状態で、該薄肉パイプ12内に棒状体2を挿入し、該棒
状体2を薄肉パイプ部12と共にダイス13内へと矢示A方
向に押込むことにより、押出し加工または引抜き加工と
同様の方法によって薄肉パイプ12をダイス13で棒状体2
の外表面に加圧密着させ、軟質金属層11を棒状体2の外
周に形成するようにしている。このとき、薄肉パイプ12
の外周面はダイス13によってしごかれ、軟質金属層11は
外径が23.4mm程度で肉厚が0.45〜0.51mm程度となって棒
状体2の表面を被覆するようになる。また、該軟質金属
層11はその表面がほぼ均一な表面形状に形成され、棒状
体2に対する緊縛力(軟質金属層11のせん断破壊強度)
は400kgf/20mm程度となる。
さらに、16は軟質金属層11に表面処理を施した後に、
該軟質金属層11の表面に形成された硬質メッキ層を示
し、該メッキ層16は軟質金属層11の表面処理後に、硬質
クロムメッキ等を施すことによって形成され、軟質金属
層11の外周面を完全に被覆するようになっている。
本実施例による油圧シリンダ用ロッドは上述の如き構
成を有するもので、次にその製造方法について説明す
る。
まず、従来技術と同様に棒状体2を形成して、その表
面に適宜に機械加工を施す。そして、該棒状体2を第3
図に示す如く薄肉パイプ12内に挿入し、該薄肉パイプ12
をダイス13を用いて棒心体2の外周面へと絞り込むよう
に加圧密着させ、該棒状体2の外周面に軟質金属層11を
形成する。
次に、薄肉パイプ12の端部12A等を切断すると共に軟
質金属層11の表面に研摩加工等を施して、該軟質金属層
11を所定の表面精度となるまで均一に仕上げる。このと
き、軟質金属層11の厚みは0.2〜0.3mm程度となるように
仕上げられる。そして、該軟質金属層11の表面を第2図
に示す如く均一に仕上げた後に、該軟質金属層11の表面
に硬質クロムメッキ等を施して、硬質メッキ層16を第1
図に示すように形成する。
而して、本実施例によれば、繊維強化樹脂材料からな
る棒状体2の外周面に薄肉パイプ12をダイス13で絞り込
むようにして加圧密着させ、棒状体2の外周面に軟質金
属層11を形成したから、棒状体2の外表面にうねりや凹
凸2A等が残っている場合でも、これらを軟質金属層11に
よって完全に埋めることができ、該軟質金属層11の表面
にうねりや凹凸等が形成されるのを防止できる。そし
て、該軟質金属層11は銅等の軟質金属により形成されて
いるから、その表面を均一な表面形状に簡単に研摩加工
等で仕上げることができ、硬質メッキ層16によって当該
ロッドを均一な表面形状に仕上げることができると共に
高強度に被覆できる。
従って、当該ロッドを油圧シリンダに組込んで、ロッ
ドガイド等に対して長期間に亘り摺動させたとしても、
摺動抵抗を確実に小さくでき、シール部材の損傷等の問
題を解消できる。また、軟質金属層11の形成前に棒状体
2に対して高精度な表面加工等を施こす必要がなくな
り、作業性を向上できると共にコストを削減できる等、
種々の効果を奏する。
次に、第4図は本発明の第2の実施例を示し、本実施
例では薄肉パイプ21以外は前記第1の実施例と同一のも
のを用いるとするに、本実施例の特徴は薄肉パイプ21の
内周側に多数の凹溝21A,21A,…を列設し、棒状体2に対
する密着強度を高めるようにしたことがある。ここで、
該薄肉パイプ21は銅等の軟質金属によって薄肉筒状体と
して形成され、ダイス13を用いて棒状体2の外周面に絞
り込むことにより、軟質金属層11を形成するようになっ
ている。
かくして、このように形成される本実施例でも、前記
第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得ることができる
が、特に本実施例では、薄肉パイプ21の内周に各凹溝21
Aを形成したから、軟質金属層11を棒状体2の外周をさ
らに強固に密着させることができる。
なお、前記各実施例で、薄肉パイプ12(21)を棒状体
2の外周面にダイス13を用いて絞り込むことにより軟質
金属層11を形成するものとして述べたが、さらに棒状体
2の外周面に予め接着剤を塗布して、薄肉パイプ12(2
1)をダイス13で絞り込むように加圧密着させてもよ
く、この場合にはさらに密着強度を高めることができ
る。
また、前記各実施例では、油圧シリンダ用のロッドを
例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、空
圧シリンダ用のロッドや自動車のドライブシャフト等、
種々の繊維強化樹脂部材にも適用できるものであり、棒
状体2は中空に形成してもよいものである。
〔発明の効果〕
以上詳述した通り、本発明によれば、繊維強化樹脂材
料からなる棒状体の表面に残る凹凸を軟質金属で埋める
ため、該棒状体の外周面に軟質金属からなる、薄肉筒状
体を絞り込んで加圧密着させることにより軟質金属層を
形成し、該軟質金属層の表面側には硬質メッキ層を形成
する構成としたから、前記棒状体の表面に残るうねりや
凹凸を軟質金属で完全に埋めることができ、軟質金属層
の表面側にうねりや凹凸等が形成されるのを防止できる
と共に、該軟質金属層の表面側を効果的に均一化するこ
とができる。そして、軟質金属層の表面側には硬質メッ
キ層を形成することにより、軟質金属層を高強度に被覆
でき、表面精度を大幅に向上できる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の第1の実施例を示し、第
1図はロッドの要部を拡大して示す半断面図、第2図は
硬質メッキ層を形成する前の状態を示す第1図と同様の
半断面図、第3図は軟質金属層の形成過程を示す要部縦
断面図、第4図は第2の実施例を示す薄肉パイプの半断
面図、第5図ないし第7図は従来技術を示し、第5図は
ロッドの一部破断の正面図、第6図は第5図中の要部を
拡大して示す半断面図、第7図は棒状体を拡大して示す
要部外観図である。 2……棒状体、3……樹脂、4……繊維材料、11……軟
質金属層、12,21……薄肉パイプ、13……ダイス、14…
…固定リング、16……硬質メッキ層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維強化樹脂材料によって形成された中実
    または中空の棒状体と、該棒状体の表面に残る凹凸を軟
    質金属で埋めるためこの軟質金属からなる薄肉筒状体を
    前記棒状体の外周面に絞り込んで加圧密着させることに
    より形成された軟質金属層と、該軟質金属層の表面を被
    覆することにより該軟質金属層の表面に形成された硬質
    メッキ層とから構成してなる繊維強化樹脂部材。
JP63153793A 1988-06-22 1988-06-22 繊維強化樹脂部材 Expired - Lifetime JP2645818B2 (ja)

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