JP2642988B2 - 自走式ロボットシステム - Google Patents

自走式ロボットシステム

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JP2642988B2
JP2642988B2 JP1120697A JP12069789A JP2642988B2 JP 2642988 B2 JP2642988 B2 JP 2642988B2 JP 1120697 A JP1120697 A JP 1120697A JP 12069789 A JP12069789 A JP 12069789A JP 2642988 B2 JP2642988 B2 JP 2642988B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は自走式ロボットシステムに関し、特にたと
えば無人搬送車や自動掃除ロボットなどとして用いられ
る、自走式ロボットシステムに関する。
〔従来技術〕
従来から自走式ロボットにおいては、その駆動手段を
動作させる電源として2次電池を用いたものがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、従来の自走式ロボットでは、必要に応じて、
2次電池の充電をその都度人間が行っていたので、手間
がかかるという問題点があった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、自動的に充電
可能電池を充電できる、自走式ロボットシステムを提供
することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、充電可能電池、充電可能電池によって動
作する駆動手段、充電可能電池の充電の開始を指令する
開始信号を発生する開始信号発生手段、および開始信号
発生手段から出力される開始信号に応答して通常走行経
路とは異なる場所に設置された充電器まで移動させるよ
うに駆動手段を制御する制御手段を備え、受電端子を充
電器の接続端子に接続して充電可能電池を充電する自走
式ロボットシステムにおいて、受電端子はプレートの両
側に個別に設けられた第1および第2の受電電極を含
み、充電器はプレートが嵌まり合う溝と、溝の対向する
両面に個別に配置されて第1および第2の受電電極にそ
れぞれ接続される第1および第2電極と、プレートを溝
中に案内する案内部とを含むことを特徴とする、自走式
ロボットシステムである。
〔作用〕
たとえば充電可能電池の電圧が所定値より低くなった
り、所定時間が経過すれば、開始信号発生手段から充電
可能電池の充電開始を指令する開始信号が発生される。
その開始信号に応答して自走式ロボットの駆動手段が制
御されて、自走式ロボットは充電器のある位置に移動す
る。そして、充電器の接続端子に自走式ロボットの受電
端子が接続され充電が開始される。このとき、受電端子
のプレートが案内部によって充電器の接続端子の溝に案
内され、第1および第2の受電電極が充電器の第1およ
び第2の電極に接続される。その後、自走式ロボットの
充電可能電池を充電し、たとえば充電可能電池の電圧が
所定値より高くなったり、所定時間経過すれば、終了信
号発生手段によって充電可能電池の充電終了信号を発生
し、自走式ロボットと充電器との接続は解除され、充電
が終了する。
〔発明の効果〕
この発明によれば、自走式ロボットシステムにおい
て、充電可能電池が自動的に充電されるので、従来のよ
うに手作業で充電を行う必要がなくなる。このとき、受
電端子のプレートが充電器の案内部によって溝に案内さ
れ、第1および第2の受電電極が充電器の第1および第
2電極に容易かつ確実に接続することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利
点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明か
ら一層明らかとなろう。
〔実施例〕
以下の実施例において、この発明が無人搬送車のよう
な自走式ロボットシステムに適用された場合について説
明するが、これに限定されず、この発明はたとえば自動
掃除ロボット等他の自走式ロボットシステムにも適用し
得ることを予め指摘しておく。
第1図を参照して、この実施例の自走式ロボットシス
テム10は走行案内経路としての光反射テープ12を含む。
そして、この光反射テープ12は作業用通常走行経路12a
および充電用経路12bの2つの経路を含む。そして、こ
の光反射テープ12上には自走式ロボット14が配置され、
光反射テープ12によってその移動が案内される。
自走式ロボット14は、第2A図ないし第2C図に示すよう
に、搬送すべき荷物を積載する荷台16を含む。荷台16の
下面には、車輪支持部18に取り付けられた駆動用前輪2
0、および車輪支持部22aおよび22bにそれぞれ取り付け
られた空転型後輪24aおよび24bが設けられる。
また、荷台16の上面一方端部付近には、荷物の背もた
れの役割をも兼ねる電池カバー26が配置される。この電
池カバー26の中には、たとえばそれぞれ並列接続される
充電可能電池28が内蔵される。そして、充電可能電池28
は、車輪支持部18の側面にそれぞれ取り付けられた前後
方向ギアモータ30aおよび左右方向ギアモータ30bを駆動
するための電源となる。
詳しくは、第3図に示すように、前後方向ギアモータ
30aは駆動用前輪20を前後に回転させるためのものであ
り、前後方向ギアモータ30aの回転力はピニオン32およ
びギア34を経て駆動用前輪20に伝達される。また、左右
方向ギアモータ30bは駆動用前輪20の進行方向を左右に
変えるものである。すなわち、モータ30bの回転力はウ
ォームギア36に伝達される。一方、車輪支持部18の上面
には空転シャフト38が固着され、空転シャフト38には、
その上部が荷台16の下面に固着された固定軸受40が差し
込まれる。この固定軸受40の下端外周面にはウォームギ
ア42が形成され、ウォームギア36と噛み合う。したがっ
て、ウォームギア36が回転するとウォームギア42と噛み
合うが、ウォームギア42が取り付けられている固定軸受
40は荷台16に固着されているので、ウォームギア42は回
転せず、その反作用としてウォームギア36がウォームギ
ア42の周りを回動することになる。このウォームギア36
の回動に従って、車輪支持部18が左右に回動して駆動用
前輪20の進行方向を左右に変えることができる。
また、車輪支持部18の一方側面下縁には水平方向にセ
ンサ支持部44が形成され、そこには、発光ダイオードD0
およびフォトトランジスタTr1〜Tr4がそれぞれ取り付け
られている。
また、第2A図ないし第2C図に戻って、荷台16の下面に
は受電端子46が取り付けられ、受電端子46はプラス極48
aおよびマイナス極48bを有する。
そして、電池カバー26の上面にはハンドル50が取り付
けられ、また、走行時にたとえばメロディを流すスピー
カ52、走行状態を示す走行ランプ54、充電の要否を表示
する充電表示LED56、充電指示のための充電指示スイッ
チ58、および自走式ロボット14の電源スイッチ60がそれ
ぞれ設けられる。
第1図に戻って、光反射テープ12の充電用経路12bの
一角には充電器62が配置される。
充電器62は、第4A図および第4B図に示すように、略直
方体形状の充電器本体64を含む。充電器本体64の上面略
中央部から垂直方向略中央部付近まで、略V字形状をし
た切欠66が形成されている。このように溝ないし切欠66
を略V字形状に形成することによって、自走式ロボット
14の受電端子46の挿入を容易に案内できる。そして、切
欠66の対向面にはそれぞれプラス極68aおよびマイナス
極68bを含むすなわち接続端子70が形成されている。こ
の接続端子70のプラス極68aおよびマイナス極68bに受電
端子46のプラス極48aおよびマイナス極48bが第4B図に示
すようにそれぞれ接続されて充電が行われる。このと
き、充電器62のプラグ72がコンセント74に接続されて、
100Vの商用電源から供給される交流電流を、図示しない
充電器本体64内の整流回路で整流して直流電流とし、自
走式ロボットの充電可能電池28の充電を行う。
このようにして構成される自走式ロボットシステム10
において、自走式ロボット14は以下のように動作する。
まず、第1図に示すように、自走式ロボット14は地点
Aにおかれている荷物を地点B,C,DおよびEの各地点に
それぞれ運搬する。この作業は自走式ロボット14に充電
可能電池28の充電開始の指令があるまで繰り返して行わ
れる。このとき、自走式ロボット14は作業用経路12aを
通り、実線矢印76の経路を進行する。
一方、自走式ロボット14に充電可能電池28の充電開始
の指令があれば、自走式ロボット14は充電用経路12bを
通って充電器62で充電され、その後作業を再開する。す
なわち、点線矢印78の経路を進行していく。
このような自走式ロボット14の動作は、具体的には、
第5図〜第8図に示すような回路によって制御される。
まず、第5図に駆動用前輪20の動作制御回路80を示
す。動作制御回路80はCPU82を含み、CPU82は入力端子P0
〜P6,P31〜P33,割込端子NMIおよび出力端子P20〜P26,P3
0,P34,P35,P40,P1を有する。CPU82の入力端子P3,P4,P5
およびP6には、発光ダイオードD0から放射されるたとえ
ば遠赤外光の反射光をそれぞれ受光するフォトトランジ
スタTr4,Tr2,Tr1およびTr3(第3図)からの受光信号が
入力される。すなわち、フォトトランジスタTr4からの
受光信号はインバータ84aおよびNANDゲート86aを通って
入力端子P3に入力される。同様にして、フォトトランジ
スタTr2,Tr1およびTr3は、それぞれ、インバータ84b,84
cおよび84d、ならびにNANDゲート86b,86cおよび86dを通
って入力端子P4,P5およびP6に入力される。
なお、それぞれのフォトトランジスタTr1ないしTr4が
受ける光反射テープ12からの反射光の強さと光反射テー
プ12以外からの反射光の強さとが大差はないとき、発光
ダイオードD0から放射される遠赤外線以外の光を受光し
て誤動作を行う可能性がある。したがって、このような
誤動作をなくしてフォトトランジスタTr1ないしTr4の受
光精度を高めるために、NANDゲート86aないし86dには、
それぞれCPU82の出力端子P23ないしP26から第9図に示
すようなスキャン出力が与えられる。すなわち、そのス
キャン出力の入力とフォトトランジスタからの受光信号
とが同時にそれぞれのNANDゲートに入力されたときに各
々の入力端子P3ないしP6に“H"を入力するようにして精
度の向上を図っている。そして、CPU82の入力端子P32に
はストラップスイッチ88によって信号が与えられ、スト
ラップスイッチ88が電源側に接続されているときは入力
端子P32には“H"が入力され、フォトトランジスタTr4が
有効に機能にするように制御される。一方、ストラップ
スイッチ88がアース側に接続されているときは入力端子
P32には“L"が入力され、フォトトランジスタTr3が有効
に機能するように制御される。
そして、CPU82の出力端子P20およびP30からの出力に
よって前後方向ギアモータドライブ回路90aが制御され
る。すなわち、出力端子P30からの“H"出力はトランジ
スタQ1をオンし、それによって前後方向ギアモータドラ
イブ回路90aに充電可能電池28からの電圧が印加され
る。そして、出力端子P20から“H"出力があると、トラ
ンジスタQ2およびQ5がオンされ、前後方向ギアモータ30
aには実線矢印の方向に電流I1が流れ、駆動用前輪20は
順回転して、自走式ロボット14は前進することになる。
一方、出力端子P20から“L"出力があると、トランジス
タQ2およびQ5がオフするとともに、インバータ92aを通
ってトランジスタQ3およびQ4がオンされる。したがっ
て、前後方向ギアモータ30aには点線矢印の方向に電流I
2が流れ、駆動用前輪20は逆回転して、自走式ロボット1
4は後退することになる。また、出力端子P30から“L"出
力があれば、トランジスタQ1はオフし前後方向ギアモー
タドライブ回路90aには電圧は印加されず、前後方向ギ
アモータ30aには電流は流れなくなる。したがって、駆
動用前輪20、すなわち自走式ロボット14は停止する。
このようにして、出力端子P20およびP30からの出力に
よって前後方向ギアモータ30aの動作が制御される。
また、出力端子P21およびP31からの出力によって左右
方向ギアモータドライブ回路90bの動作が制御される。
その制御動作は先に述べた前後方向ギアモータドライブ
回路90aの場合と同様である。すなわち、出力端子P31か
らの“H"出力によってトランジスタQ6がオンされ、左右
方向ギアモータドライブ回路90bに充電可能電池28の電
圧が印加される。そして、出力端子P21からの“H"出力
によってトランジスタQ6およびQ9がオンし、左右方向ギ
アモータ30bには、実線矢印の方向に電流I3が流れ、駆
動用前輪20は右方向に向けられ、自走式ロボット14は右
方向に進行することになる。一方、出力端子P21から
“L"の出力があると、トランジスタQ7およびQ10がオフ
するとともに、インバータ92bを通ってトランジスタQ8
およびQ9がオンして左右方向ギアモータ30bには点線矢
印の方向に電流I4が流れ、駆動用前輪20は左方向を向
き、自走式ロボット14は左方向に進行する。そして、出
力端子P31から“L"の出力があると、トランジスタQ6が
オフして左右方向ギアモータドライブ回路90bには電圧
が印加されず、左右方向ギアモータ30bには電流は流れ
なくなる。したがって、駆動用前輪20の左右方向の回動
はストップして自走式ロボット14は直進する。このよう
にして、出力端子P21およびP31からの出力によって、左
右方向ギアモータ30bの動作が制御される。
また、出力端子P22からの“H"出力がトランジスタTr5
のベースに入力されることによってトランジスタTr5が
オンする。したがって、発光ダイオードD0は出力端子P2
2からの“H"出力のタイミングで発光を繰り返す。
このような動作制御回路80のCPU82の割込端子NMIおよ
び入力端子P1には、第6図に示すような電池電圧検出回
路94が接続される。電池電圧検出回路94は、充電可能電
池28の充電の開始を指令する開始信号発生手段、および
充電の終了を指令する終了信号発生手段として機能す
る。
この電池電圧検出回路94は、主に前後方向ギアモータ
30aおよび左右方向ギアモータ30bなどの負荷96を駆動さ
せるための充電可能電池28の電池電圧V1を検出する。こ
の充電可能電池28は、充電器62(第4A図)の接続端子70
に受電端子46が接続されたとき、充電器62から供給され
るたとえば15Vの充電電圧によって、抵抗R1およびダイ
オードD1を通して充電される。そして、充電可能電池28
の電池電圧V1は抵抗R2とR3とによって分圧され、抵抗R3
の両端電圧が増幅器98aのマイナス入力端子に供給され
る。電池電圧V1は抵抗R4とツェナダイオードD2とによっ
てさらに分圧され、増幅器98aのプラス入力端子にはツ
ェナダイオードD2によって決定される基準電圧が供給さ
れる。このとき、増幅器98aのプラス入力端子の基準電
圧よりマイナス入力端子の電圧のほうが小さくなれば増
幅器98aから充電開始信号が出力され、インバータ100a
を通してCPU82の割込端子NMIに入力され、充電の開始を
指示する。
また、電池電圧V1は抵抗R5とR6とによって分圧され、
抵抗R6の両端電圧が増幅器98bのマイナス入力端子に供
給される。電池電圧V1は抵抗R7とツェナダイオードD3と
によってさらに分圧され、増幅器98bのプラス入力端子
にはツェナダイオードD3によって決定される基準電圧が
供給される。そして、増幅器98bのマイナス入力端子の
供給電圧がプラス入力端子の基準電圧より大きくなれば
増幅器98bから充電終了信号が出力され、インバータ100
bを通して入力端子P1に入力され、充電の終了を指示す
る。
より具体的には、抵抗R2=R3に設定した場合、充電可
能電池28の電池電圧V1が負荷96への放電による電流消費
により、たとえば8V以下にまで低下すると、増幅器98a
のマイナス入力端子には4V以下の電圧が供給される。他
方、増幅器98aのプラス入力端子への基準電圧をツェナ
ダイオードD2によって4Vに設定したとき、マイナス入力
端子の電圧の方が小さくなるので、増幅器98aからの出
力信号は“L"から“H"へと変化し、インバータ100aから
の出力も“H"から“L"へと変化して、CPU82の割込端子N
MIに“L"が入力され、充電の開始を指示する。
なお、充電の開始信号が割込端子NMIに入力されてか
ら、自走式ロボット14が充電器62に接続されるまでには
移動等による時間が必要となるので、充電可能電池28の
電池電圧V1はさらに低下することになるが、この電池電
圧V1の低下によって自走式ロボット14に異常が起きない
ように余裕をもって設計しておく。
そして、増幅器98bのプラス入力端子の基準電圧をツ
ェナダイオードD3によって11.5Vに設定したとき、その
後、充電可能電池28の充電作業が進み、その電池電圧V1
が大きくなり、増幅器98bのマイナス入力端子が供給さ
れる電圧が11.5Vより大きくなれば、増幅器98bからの出
力信号は“H"から“L"に変化し、インバータ100bからの
出力も“L"から“H"と変化して、入力端子P1には“H"が
入力され、充電の終了を指示する。それにしたがって、
自走式ロボット14は充電器62から離される。
また、CPU82の入力端子P2には第7図に示すような走
行ストップ回路102が接続される。走行ストップ回路102
は、第6図に示す電池電圧検出回路94の抵抗R1の両端が
それぞれコレクタおよびベースに接続されたトランジス
タQ11を含み、トランジスタQ11のエミッタは抵抗R8を介
して接地される。また、トランジスタQ11のエミッタか
らの出力はインバータ104を通して入力端子P2に入力さ
れる。
このような走行ストップ回路102において、受電端子4
6が充電器62の接続端子70に接続されると、実線矢印の
ように充電電流I5が流れる。このとき、抵抗R1の両端に
は電位差が発生し、トランジスタQ11がオンする。した
がって、点線矢印のように電流I6が流れ、インバータ10
4の入力が“L"から“H"へと変化し、インバータ104から
の出力は“L"となる。したがって、CPU82の入力端子P2
には走行ストップを指示する“L"が入力されそれによっ
て先に説明したようにギアモータ30aが停止され、自走
式ロボット14は走行をストップする。
さらに、CPU82の出力端子P34,P35,P40およびP41には
第8図に示すような充電表示回路106が接続されてい
る。
すなわち、出力端子P34からの出力はインバータ108a
を通って走行ランプ54に入力され、自走式ロボット14の
走行中はたとえば1秒間隔でフラッシングする。また、
出力端子P41からの出力はメロディIC110の入力端子CSに
入力される。そして、メロディIC110からの出力はスピ
ーカ50に送られ、自走式ロボット14の走行中にはスピー
カ52から何らかのメッセージやメロディが流される。そ
して、出力端子P35からの出力はインバータ108bを通っ
て充電表示LED56に送られる。したがって、割込端子NMI
の入力が“L"になると、出力端子P35からの出力は“H",
“L",“H",“L",・・・と0.5秒毎に変化して充電表示LE
D56を点滅させる。なお、このときメロディIC110によっ
てスピーカ52から充電の必要性を知らせるメッセージを
流すとか、スピーカ52から流されるメロディを切り換え
るなどしてもよい。そして、出力端子P40に接続される
充電指示スイッチ58をオンすると、出力端子P40が“L"
になり、フォトトランジスタTr3およびTr4が有効になり
充電表示LED56は点灯し続ける。
そして、このときストラップスイッチ88を電源側に接
続するとフォトトランジスタTr4が有効になり、一方、
ストラップスイッチ88をアース側に接続するとフォトト
ランジスタTr3が有効になる。
まず、自走式ロボット14の充電可能電池28の充電の要
否判断は、先に述べた第6図に示す電池電圧検出回路94
によって決定されるが、充電可能電池28の電池電圧V1が
第10図に示すようにたとえば8V以上の場合には充電はい
まだ不要であり、所定の作業を続ける。すなわち、第1
図に示す実線矢印76に示す経路を繰り返して走行するこ
とになる。
このとき、自走式ロボット14は光反射テープ12に沿っ
て進行するが、フォトトランジスタTr1ないしTr4のうち
Tr1とTr2のみを有効に作動させる。そして、フォトトラ
ンジスタTr1およびTr2がともに常に光反射テープ12から
の反射光を受光できるように、自走式ロボット14を進行
させていく。
したがって、自走式ロボット14が進行方向に向かって
左方向にずれ、第11図に示すように、フォトトランジス
タTr1が光反射テープ12からの反射光を受光できなくな
るとCPU82の入力端子P5には“L"が入力される。これに
従って、出力端子P31およびP21からはそれぞれ“H"が出
力され、トランジスタQ6,Q9およびQ10がそれぞれオン
し、左右方向ギアモータ30bには電流I3が流れる。した
がって、自走式ロボット14の駆動用前輪20が右方向に走
行するように軌道修正が図られ、その後、再フォトトラ
ンジスタTr1は光反射テープ12からの反射光を受光す
る。すると、入力端子P5へは“H"が入力され、出力端子
P21およびP31からはそれぞれ“L"が出力され、左右方向
ギアモータ30bは回動を停止する。したがって、自走式
ロボット14は前後方向ギアモータ30aのみの駆動によっ
て前進する。
一方、自走式ロボット14が進行方向に向かって右方向
にずれ、フォトトランジスタTr2が光反射テープ12から
の反射光を受光できなくなると、CPU82の入力端子P4に
は“L"が入力される。その結果、出力端子P31から
“H"、出力端子P21からは“L"が出力され、今度はトラ
ンジスタQ6,Q8およびQ9がオンする。したがって、左右
方向ギアモータ30には点線矢印で示す電流I4が流れ、自
走式ロボット14の駆動用前輪20は左方向に進行するよう
に軌道修正が図られる。その後、再びフォトトランジス
タTr2が光反射テープ12からの反射光を受光するように
なると、入力端子P4には“H"が入力される。その結果、
出力端子P21およびP31からはそれぞれ“L"が出力され、
左右方向ギアモータ30bは回動を停止し、自走式ロボッ
ト14は前後方向ギアモータ30aのみの駆動によって進行
していく。
このようにして、フォトトランジスタTr1およびTr2が
常に光反射テープ12からの反射光を受光し得る位置にく
るように左右方向ギアモータ30bを回転制御して、自走
式ロボット14を第1図に示す実線矢印76の経路に進行さ
せ、充電可能電池28の充電が不要な間は所定の作業を続
行させる。
なお、作業中には自走式ロボット14は走行ランプ54を
たとえば1秒間隔でフラッシングさせたり、スピーカ52
から何らかのメロディを流したりする。
その後、自走式ロボット14の充電可能電池28の電力消
費が進んで、電池電圧V1が所定値より低下すれば、第6
図に示す電池電圧検出回路94からCPU82の割込端子NMIへ
の入力が変化する。すなわち、この実施例においては、
第10図に示すように電池電圧V1が8V以下に低下すれば、
第6図に示す電池電圧検出回路94の増幅器98aのプラス
入力端子にかかる4Vの基準電圧よりもマイナス入力端子
にかかる電圧のほうが小さくなり、増幅器98aからの出
力が“H"となり、インバータ100aからの出力、すなわち
割込端子NMIの入力が“L"になる。この入力に従って、
第8図に示す出力端子P35から“H",“L",“H",“L"・・
・と約0.5秒毎に出力を変化させて、充電表示LED56を点
滅させる。また、これに伴って出力端子P41からの出力
によってメロディIC110を制御し、スピーカ50から充電
が必要であるというメッセージを出したり、メロディー
を切り換えたりして監視員に知らせる。
このような充電が必要であるというメッセージやメロ
ディに基づいて、監視員が、または自動的に充電指示ス
イッチ58をオンすれば、出力端子P40からの出力が“L"
になり、フォトトランジスタTr3およびTr4が有効状態と
なり、充電表示LED56は連続点灯の状態になる。そし
て、このとき、ストラップスイッチ88を第5図のよう
に、電池側に接続すると、入力端子P32に“H"が入力さ
れる。それに伴って、フォトトランジスタTr4が有効状
態となり、フォトトランジスタTr4が光反射テープ12か
らの反射光を受光し、入力端子P3の入力が“H"となる。
それに伴って、自走式ロボット14は右折する。この右折
動作について第12図および第13図を参照して説明する。
まず、L1〜L2間では自走式ロボット14は充電指示スイ
ッチ58がオンされており、フォトトランジスタTr4は既
に有効状態にある。しかし、L2の位置に進行するまでは
フォトトランジスタTr1とTr2だけが光反射テープ12から
の反射光を受光し、フォトトランジスタTr4は、かかる
反射光を受光せず、自走式ロボット14は直進走行する。
そして、自走式ロボット14がL2の位置まで進行して初め
て、フォトトランジスタTr4が反射光を受光し、入力端
子P3に“H"が入力される。これに伴って、入力端子P31
およびP21からそれぞれ“H"が出力され、駆動用前輪20
が右方向を向き、自走式ロボット14は右方向に軌道変更
して進行する。
自走式ロボット14はその状態で進行し続け、L3付近で
右方向にずれると、フォトトランジスタTr2が光反射テ
ープ12からの反射光を受光しなくなる。このとき、出力
端子P31から“H",P21から“L"が出力され、自走式ロボ
ット14を左方向に軌道修正する。その後、再びフォトト
ランジスタTr4が反射光を受光すると、出力端子P31およ
びP21からそれぞれ“H"が出力され、自走式ロボット14
は右方向に軌道変更して進行する。
その後、L4付近に達したとき、フォトトランジスタTr
1が反射光を受光できなくなるが、自走式ロボット14は
さらに右方向に軌道変更して進行し、やがて、フォトト
ランジスタTr1は反射光を受光するようになる。
このようにして、自走式ロボット14は、フォトトラン
ジスタTr1およびTr2が常に、光反射テープ12からの反射
光を受光するように、軌道修正を繰り返してL6にまで進
行していく。
このようにして自走式ロボット14の右折が完了し、第
1図で示す充電用経路12bを進行していく。
その後、ストラップスイッチ88をアース側に接続し、
入力端子P32に“L"を入力すると、フォトトランジスタT
r3が有効となる。したがって、その次に自走式ロボット
14は左折して直進する。そして、第11図に示すように、
その突き当たりに配置されている充電器60に向かって進
行していく。
そして、第4A図に示すように、自走式ロボット14の受
電端子46が充電器62の接続端子70と接続されるように、
自走式ロボット14は進行する。その後、第4B図に示すよ
うに、受電端子46が接続端子70に差し込まれ、プラス極
48aおよび68a、ならびにマイナス極48bおよび68bが接続
される。すると、第7図に示す走行ストップ回路102が
作動する。すなわち、受電端子46と接続端子70とが接続
されることによって、充電可能電池28の充電が開始さ
れ、実線矢印の電流I5が流れる。このとき、トランジス
タQ11がオンし、点線矢印の電流I6が流れ、CPU82の入力
端子P2に“L"が入力されて、自走式ロボット14はストッ
プする。
その後、充電可能電池28に対する充電が開始される。
この充電作業は、第6図に示す増幅器98bのプラス入力
端子にかかる基準電圧より、マイナス入力端子にかかる
電池電圧の方が大きくなるまで継続される。この実施例
では、電池電圧が11.5Vより大きくなるまで継続され
る。そして、増幅器98bのマイナス入力端子にかかる電
圧が11.5Vよりも大きくなれば、CPU82の入力端子P1に
“H"が入力される。この入力に従って、自走式ロボット
14が充電器62から離される。
すなわち、CPU82の入力端子P1に“H"の入力があれ
ば、駆動用前輪20を後転させる信号が前後方向ギアモー
タドライブ回路90aに送られる。つまり、出力端子P30か
らは“H"、出力端子P20からは“L"をそれぞれ出力し、
トランジスタQ1,Q3およびQ4をそれぞれオンして前後方
向ギアモータ30aに点線矢印の電流I2を流し、駆動用前
輪20を後転させ、自走式ロボット14と充電器62とを分離
する。このようにして充電は終了する。なお、このよう
な信号を出力端子P30およびP21から出力する時間は、自
走式ロボット14が充電器62と分離するために、僅かに後
退させる短時間だけでよい。
その後、自走式ロボット14は、第1図に示す充電経路
12b上を、点線矢印の経路78に進行していき、再び所定
の作業に戻る。
なお、開始信号発生手段および終了信号発生手段は第
6図に示す電池電圧検出回路94に限定されず、一定時間
毎に充電開始および充電終了の信号を発生させるもので
あってもよい。
すなわち、第14図に示す回路112のように、第6図に
示す電池電圧検出回路94に改良を加え、たとえば時計機
能を有するプログラマブルタイマ回路114を付加してプ
ログラマブルタイマ回路114からの出力と増幅器98aおよ
び98bからの出力をそれぞれNANDゲート116aおよび116b
に入力し、NANDゲート116aからの出力を割込端子NMIに
入力して充電開始の信号とし、NANDゲート116bからの出
力を入力端子P1に入力して充電終了の信号としてもよ
い。
このような回路112を用いることによって、電池電圧
の検出および所定時間の経過の検出のいずれかによって
信号を送り、自走式ロボット14を充電作業に移行するこ
とができる。このように所定時間の経過によって充電開
始および充電終了の信号を発生させ、自走式ロボット14
の充電作業を制御すれば、作業中の自走式ロボット14が
いつ充電作業に入るか、充電中の自走式ロボット14がい
つ作業に復帰するかなどの時間管理が容易になる。ま
た、言うまでもなく、プログラマブルタイマ回路114だ
けで、開始信号発生手段および終了信号発生手段を構成
してもよい。
また、充電器62のプラス電極68aおよびマイナス電極6
8bは第4A図に示すものに何ら限定されず、第15図に示す
ように、接続端子70のプラス極68aおよびマイナス極68b
をそれぞれ板ばねによって形成し、それぞれの対向面が
V字形状になるように配置されたものを用いてもよい。
このように板ばねを用いて接続端子70を形成すること
によって、たとえば点線で示す方向に自走式ロボット14
の受電端子46が進入しても、受電端子46を所定の位置に
容易に導くことができる。
さらに、上述の実施例においては自走式ロボット14お
よび充電器62がそれぞれ1台の場合について説明してき
たが、自走式ロボット14および充電器62がそれぞれ複数
台あってもよい。たとえば、充電器62が4台の場合に
は、入力端子P32以外に入力端子P33をも使用し、ストラ
ップスイッチ88をたとえば2回路のディップスイッチに
変更して4種類の信号を発生させる。これらの入力信号
に対応してそれぞれ設定された第16図図示の4つのアド
レスにそれぞれ充電器62を配置しておき、それぞれの自
走式ロボット14を所定の充電器62に移動させるようにす
ればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例の自走式ロボットシステム
を示す図解図である。 第2A図〜第2C図は第1図実施例の自走式ロボットを示す
図解図であり、第2A図は上面図、第2B図は正面図、第2C
図は側面図である。 第3図は自走式ロボットの駆動手段を示す図解図であ
る。 第4A図および第4B図は自走式ロボットの受電端子と充電
器とを示す図解図であり、第4A図は受電端子が充電器に
挿入される前の状態を示す図解図であり、第4B図は受電
端子が充電器に挿入された状態を示す図解図である。 第5図は自走式ロボットの駆動用前輪の動作制御回路を
示す回路図である。 第6図は電池電圧検出回路の一例を示す回路図である。 第7図は走行ストップ回路の一例を示す回路図である。 第8図は走行状態表示回路の一例を示す回路図である。 第9図はCPUの出力端子からの出力信号を示す波形図で
ある。 第10図は充電可能電池の電圧と増幅器およびインバータ
出力との関係を示す波形図である。 第11図は自走式ロボットが所定作業を行っているときの
波形図である。 第12図は自走式ロボットが右折する状態を示す図解図で
ある。 第13図は自走式ロボットが右折するときの波形図であ
る。 第14図は自走式ロボットに用いられる他の開始信号発生
手段および終了信号発生手段を示す回路図である。 第15図は充電器の他の実施例を示す図解図である。 第16図は充電器を複数台設置するときに用いられる2回
路のディップスイッチを示す回路図である。 図において、10は自走式ロボットシステム、14は自走式
ロボット、20は駆動用前輪、24a、24bは空転型後輪、28
は充電可能電池、30aは前後方向ギアモータ、30bは左右
方向ギアモータ、46は受電端子、62は充電器、68aはプ
ラス極、68bはマイナス極、70は接続端子、76は作業用
経路、78は充電用経路、80は駆動用前輪の動作制御回
路、82はCPU、90aは前後方向ギアモータドライブ回路、
90bは左右方向ギアモータドライブ回路、94は電池電圧
検出回路、102は走行ストップ回路、114はプログラマブ
ルタイマ回路、D0は発光ダイオード、Tr1〜Tr4はフォト
トランジスタを示す。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充電可能電池、前記充電可能電池によって
    動作する駆動手段、前記充電可能電池の充電の開始を指
    令する開始信号を発生する開始信号発生手段、および前
    記開始信号発生手段から出力される前記開始信号に応答
    して通常走行経路とは異なる場所に設置された充電器ま
    で移動させるように前記駆動手段を制御する制御手段を
    備え、受電端子を前記充電器の接続端子に接続して前記
    充電可能電池を充電する自走式ロボットシステムにおい
    て、 前記受電端子はプレートの両側に個別に設けられた第1
    および第2の受電電極を含み、前記充電器は前記プレー
    トが嵌まり合う溝と、前記溝の対向する両面に個別に配
    置されて前記第1および第2の受電電極にそれぞれ接続
    される第1および第2電極と、前記プレートを前記溝中
    に案内する案内部とを含むことを特徴とする、自走式ロ
    ボットシステム。
  2. 【請求項2】前記案内部は前記受電端子の前記プレート
    を受け入れる開放端と前記開放端から前記溝まで連続的
    に傾斜していて前記プレートを前記開放端から前記溝中
    に案内する案内面とを含む、請求項1記載の自走式ロボ
    ットシステム。
  3. 【請求項3】前記開始信号発生手段は前記充電可能電池
    の電圧が所定値より低くなったとき前記開始信号を出力
    する手段を含む、請求項1または2記載の自走式ロボッ
    トシステム。
  4. 【請求項4】前記開始信号発生手段は所定時間毎に前記
    開始信号を出力する手段を含む、請求項1または2記載
    の自走式ロボットシステム。
  5. 【請求項5】前記充電可能電池の充電の終了を指令する
    終了信号を発生する終了信号発生手段をさらに備える、
    請求項1または2記載の自走式ロボットシステム。
  6. 【請求項6】前記終了発生手段は前記充電可能電池の電
    圧が所定値より高くなったとき前記終了信号を出力する
    手段を含む、請求項5記載の自走式ロボットシステム。
  7. 【請求項7】前記終了信号発生手段は所定時間経過後に
    前記終了信号を出力する手段を含む、請求項5記載の自
    走式ロボットシステム。
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