JP2641752B2 - カップ状部品の冷間成形方法 - Google Patents

カップ状部品の冷間成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は等速ジョイント外輪のようなカップ状部品を
変態点以下の温度で押出し成形する方法に関する。
(従来の技術) カップ状部品の成形方法としては特開昭59−220243号
にも開示されるように金型(ダイ)とパンチとの間で素
材を変態点以下の温度で冷間鍛造する方法が広く用いら
れている。
しかしながら素材を鍛造成形するには潤滑膜を形成し
た状態で行わないと焼付きを生じる。
このため従来にあってはボンデ処理によって素材表面
に化成被膜を形成するか、鍛造の前に素材又は金型に潤
滑油を吹き付けるか、更には第7図に示すように金型10
0のキャビティ101にセットする素材102の上面に凹部103
を形成し、この凹部103内に潤滑油104を封じ込め、パン
チ105と素材102とのメタルコンタクトを防止する手段が
知られている。
(発明が解決しようとする課題) 上述した各種潤滑手段のうち、ボンデ処理は、1回の
成形で被膜厚が激減し、連続成形に適用することができ
ず、また成形率が大きい場合にも潤滑効果が失われる不
利がある。また、潤滑油を吹き付ける手段は、素材又は
金型に均一に吹き付けるのが困難で、成形率を大きくす
ると油膜切れを生じ、作業環境衛生上も好ましくない。
更に素材の一部に凹部を形成し、この凹部とパンチとの
間に潤滑油を封じ込める方法による場合は、素材を押出
し成形する前に凹部を形成する工程が必要となり、素材
の他の表面に潤滑油を付着させにくく、且つ封じ込める
潤滑油の量及び圧力のコントロ−ルが難しく、封じ込め
量が多すぎると素材にクラックが生じ、少ないと焼付き
を生じる等の不利がある。
そこで本出願人は先に特願昭62−324515号として、予
めキャビティ内に潤滑油を充填しておき、このキャビテ
ィ内に素材を投入して鍛造成形する方法を提案した。
この方法はカウンターシャフト等の軸状部品を成形す
る場合には極めて効果的であるが、カップ状部品を成形
する場合には以下の課題がある。
即ち、カップ状部品を成形する場合には、軸状部品を
絞り成形す場合と異なりセンタリングや成形時の外周拘
束の必要性から素材とキャビティ内周面との隙間はそれ
程大きくすることができない。斯かる条件下で予め潤滑
油を充填したキャビティ内に素材を投入しても隙間が狭
く潤滑油は高粘性であるためスムーズに挿入できず、こ
れを無理にパンチで挿入しようとすると潤滑油の介在な
しにパンチと素材が当たり焼付きを生じ、またパンチに
よって無理に素材を押し込もうとすると、隙間が狭いた
め潤滑油が飛散し、潤滑油の無駄と作業環境の悪化、更
には型破損を招く。特に予め潤滑油を充填しておくと成
形サイクルが長くなり、この間に素材の冷却が過度に進
行し、熱反応性の潤滑油を利用した冷間成形方法もでき
なくなる。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決すべく本発明は、金型のキャビティ内
に潤滑油を全く入れてないか或いは若干量の潤滑油を残
した状態でキャビティ内に素材を投入し、この素材の上
端面に向けて潤滑油を注入した後、パンチによって素材
を押出し成形するようにした。
(作用) キャビティ内に素材を挿入する際に潤滑油が邪魔する
ことなくスムーズに挿入を行え、且つパンチと接触する
素材上端面よりも上方位置まで素材挿入後に潤滑油を充
填するようにしたため、焼付きを生じることがない。
(実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明方法を実施する押出し成形装置の断面
図であり、押出し成形装置は、複数の金型1…とパンチ
2から構成され、金型1内には上方に開口する成形用の
キャビティ3が形成され、このキャビティ3の上部には
潤滑油の供給路4及びオーバーフロー用排出路5が開口
し、キャビティ3の下部には成形中又は成形後にキャビ
ティ3内の潤滑油を除去する戻り路6が開口している。
また金型1から離れた箇所には潤滑油タンク7を設
け、この潤滑油タンク7と前記供給路4とを供給パイプ
8で、潤滑油タンク7と前記排出路5とを排出パイプ9
でそれぞれつなぎ、モータ10によって駆動するポンプ11
にて汲み上げた潤滑油0をチェックバルブ12及びソレノ
イドバルブ13を介して供給パイプ8に送り込むようにし
ている。また排出パイプ9の途中にはリリーフバルブ14
を設けている。このリリーフバルブ14はバイパス路15か
らの圧力でもってスプリング16に抗して移動して流路を
開成し、バイパス路15内の圧力が低下すると流路を閉じ
ると構造となっている。
尚、供給パイプ8と排出パイプ9間は分岐間17,18で
つながっており、これら分岐管17,18にも前記同様のリ
リーフバルブ19,20を設け、供給パイプ8内の圧力が所
定値を超えた場合に排出パイプ9内へ潤滑油10を逃がす
ようにしている。
更に金型1の下部には製品払い出し用のエジェクター
ピン21を設けている。
以上の構成からなる装置によって素材から等速ジョイ
ント外輪などのカップ状部品を押出し成形する手順を第
2図に基づいて説明する。
先ず第2図(A)図に示すように金型1のキャビティ
3内に素材Wを投入する。ここで素材Wは棒状ビレット
の一端を据込み成形することで得られ、この成形によっ
て素材Wは150〜400℃に加熱されている。またキャビテ
ィ3内には若干の潤滑油Oが残っている。
次いで第2図(B)に示すように潤滑油供給路4から
キャビティ3内に潤滑油Oを素材Wの上端面よりも高い
位置まで供給する。
この後パンチ2を下降し、第2図(C)に示すように
パンチ2下端を素材W上端面に当接し、更にパンチ2を
下降することで第2図(D)に示すように素材Wを後方
押出し成形し、最後に第2図(E)に示すようにパンチ
2を上昇させた後にエジェクターピン21によりカップ状
製品を払い出す。
ところで本実施例で用いる潤滑油Oは加熱されること
で素材表面に固体潤滑被膜を形成する熱反応性の潤滑油
を用いる。斯かる潤滑油としてはナフテン系ベースオイ
ルにカルシウム系添加剤(15.0wt%〜25.0wt%)及び活
性又は不活性の硫化油脂(イオウ分4.0wt%〜7.0wt%)
を添加し、更に必要に応じてCu、Zn等の非遷移金属の粒
径100μm以下の微細粉末(1.0wt%〜5.0wt%)、塩素
化パラフィン(2.0wt%〜30wt%)を添加したものを用
いる。
ここで潤滑油を以上の如き物質に構成したのは以下の
理由による。
先ず、活性或いは不活性硫化油脂は通常の状態では反
応しないが、油性剤による油膜が破断した後、つまり摩
擦熱及び成形熱によって素材温度が上昇すると、化学的
に分解し、金型及び素材と反応して硫化鉄になり第5図
に示すように耐圧性に優れた固体潤滑油被膜を形成す
る。そして第6図に示すように、活性硫化油脂と不活性
硫化油脂とはその使用温度範囲が異なり、前者にあって
は、150〜300℃、後者にあっては250〜400℃が適当であ
るので、成形率等に応じて使い分けるのが好ましい。
尚、等速ジョイント外輪の場合は高温となるので後者を
用いるのが適当である。
また、カルシウム系添加剤(1μm以下の極微細粉
末)を添加することで潤滑膜の保持性が向上し且つ摩擦
係数が上昇するまでの時間を遅らせることができ、ナフ
テン系ベースオイルとすることでパラフィン系ベースオ
イルに比べて添加剤の溶解性に優れ、更にCu,Zn等の非
遷移金属粉末を添加することで耐摩耗剤が改善される。
また、本実施例であっては第2図(C)及び(D)で
示す工程において、素材W及びパンチ2によって画成さ
れるキャビティ3内の空間S内に封じ込められた潤滑油
Oには前記したリリーフバルブ14の存在によって常に一
定の圧力が作用する。その結果、素材表面に潤滑油Oが
十分に行き渡りカジリや焼付きを防止できる。
更に、第2図にあっては1つの金型を用いて1回の押
出し成形工程によってカップ状部品を得るようにしてい
るが、成形率が大きい場合には成形工程を複数に分け、
夫々について金型を用意するようにしてもよい。
第3図及び第4図は別実施例を示す工程図であり、第
3図(A)乃至(E)は第2図の(A)乃至(E)に相
当するものであり、この実施例にあっては脚部を有さな
いカップ状部品を後方押出しするようにしている。尚、
この実施例にあっては最初の素材については前記したよ
うな据込み成形を行っていないため、熱反応性の潤滑油
を用いる場合には何らかの手段で加熱する必要がある。
ただし複数の金型を用いて連続成形する場合には、最初
の工程の素材表面にはボンデ処理等によって化成被膜を
形成しておき、この工程に引続いて行われる成形工程に
おいて熱反応性の潤滑油を用いるようにする。
また第4図に示す実施例は前方押出し成形を示し、こ
の場合は第4図(A)に示すように金型1内の固定パン
チ22上に素材Wをセットし、次いで第4図(B)に示す
ように供給路4から潤滑油Oを素材Wの上端面よりも高
い位置まで供給し、この後可動パンチ2によって第4図
(C)に示すように素材Wを押出し成形する。
(発明の効果) 以上に説明したように本発明によれば、等速ジョイン
ト外輪などのようにカップ状をなす部品を押出し成形す
るにあたり、先ず金型のキャビティ内に素材を挿入し、
この後キャビティ内に素材上端面よりも高い位置まで潤
滑油を注入してパンチで成形するようにしたので、素材
の挿入を短時間でスムーズに行え、成形の際にパンチと
素材上端面との間に油膜が介在するためカジリや焼付き
を生じることなく、また成形中にパンチ及び素材によっ
て画成される空間内の潤滑油に一定圧を付与することで
素材の全表面に潤滑油を確実に行き渡らせることがで
き、更に潤滑油として熱反応性のものを用いることで、
複数の金型を用いて冷間連続成形する場合に大巾にサイ
クルタイムの短縮が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施に用いる押出し成形装置の断
面図、第2図(A)乃至(E)は成形工程を示す図、第
3図(A)乃至(E)及び第4図(A)乃至(C)は別
実施例の成形工程を示す図、第5図は面圧と摩擦係数と
の関係を示すグラフ、第6図は温度と摩擦係数との関係
を示すグラフ、第7図は従来法の一例を示す図である。 尚、図面中1は金型、2はパンチ、3はキャビティ、4
は潤滑油の供給路、5は潤滑油の排出路、14はリリーフ
バルブ、Oは潤滑油、Wは素材である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目黒 晴夫 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−111636(JP,U) 実開 昭60−166442(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型のキャビティ内周面との間に隙間を形
    成するように素材をキャビティ内に投入し、次いで素材
    の上端面に向けて潤滑油を注入して前記キャビティ内に
    潤滑油を充填することで前記素材を潤滑油内に浸漬し、
    この状態でキャビティへパンチを進入させ、封じ込まれ
    た潤滑油を排出路から排出することで一定圧に保ちつつ
    前記パンチを進入することで前記素材を変態点以下の温
    度で押出し成形するようにしたことを特徴とするカップ
    状部品の冷間成形方法。
  2. 【請求項2】前記潤滑油はナフテン系ベースオイルにカ
    ルシウム系添加剤と硫化油脂を添加してなり、温度上昇
    した素材に接触して素材表面に潤滑被膜を形成する熱反
    応性のものであることを特徴とするカップ状部品の冷間
    成形方法。
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