JP2640375B2 - Di缶用プレコート鋼板 - Google Patents

Di缶用プレコート鋼板

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JP2640375B2
JP2640375B2 JP1122326A JP12232689A JP2640375B2 JP 2640375 B2 JP2640375 B2 JP 2640375B2 JP 1122326 A JP1122326 A JP 1122326A JP 12232689 A JP12232689 A JP 12232689A JP 2640375 B2 JP2640375 B2 JP 2640375B2
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吉則 余村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、缶体及び上蓋からなる2ピース缶の缶胴
を製造するための2ピース缶用プレコート鋼板に関する
ものである。
[従来の技術] 2ピース缶の1種であるDI缶の缶胴は、下記ステップ
からなるDI成形によって従来製造されている。すなわ
ち、金属板から切り出された円形板を、パンチを使用し
て、ダイス内を強制的に通過させることにより、円形板
をドローイングしてカップを成形し、次いで、かくして
形成されたカップを、別のパンチを使用して、複数個の
別のダイスを強制的にかつ連続的に通過させることによ
り、カップをリドローイング及びアイアニングし、かく
して、円形板の肉厚よりも薄い肉厚を有する缶胴を得
る。
上述したDI缶の缶胴は、上蓋と底蓋とそしてはんだ付
けまたは溶接によって調製された缶胴とからなるいわゆ
る3ピース缶に比べて、缶胴の肉厚を薄くすることがで
きるので軽量であり、そして、胴に継目がないので、缶
胴の腐蝕により、缶内の内容物が漏れることはない。こ
のような利点を有しているので、2ピース缶の需要は多
く、その用途も拡大することが予想される。
[発明が解決しようとする課題] DI缶用金属板としては、一般に錫メッキ鋼板またはア
ルミニウム板が使用されている。錫メッキ鋼板は、アル
ミニウム板に比べて安価であるので、錫メッキ鋼板で作
られた2ピース缶の需要の伸びが期待されている。しか
しながら、近時錫の供給量が不足になり、錫の価格の高
騰のために、錫メッキ鋼板及び錫メッキ鋼板で作られた
2ピース缶の製造コストの上昇が避けられない。
また輸入缶材料をはじめ競合容器材料の低価格化のた
めDI缶の製造コストの低減が、強く望まれている。
DI缶の缶胴の側壁の肉厚の減少率はアイアニングの作
用によって、約70%と極めて大きい。従って、鋼板の表
面に予め潤滑性を付与することが必要である。錫メッキ
鋼板の錫メッキ層は、鋼板に優れた潤滑性を付与する。
しかしながら、錫メッキ鋼板の製造コストを低減するた
めに、錫メッキ層の付着量を減らすと、潤滑性が低下
し、その結果、DI成形性が悪くなる。そのために、アイ
アニング時に缶体がダイスを通る際に、摩擦熱による缶
体のダイスへの焼付き、または、缶体のかじりが発生す
ることがある。更に、アイアニング時にDI缶の缶胴の表
面上に付着した、外部潤滑剤等の油脂分を除去した後
に、DI缶の缶胴の表面に錆が発生しやすい。
この発明は上記の如き事情に鑑みてなされたものであ
って、錫メッキ鋼板を使用することなしに、良好な潤滑
性を有し、DI成形性が高く、また製缶工程におけるアイ
アニング時にダイスへの焼付き、缶体のかじりを生じる
ことがないDI缶用プレート鋼板を提供することを目的と
するものである。
[課題を解決するための手段] この目的に対応して、この発明のDI缶用プレコート鋼
板は、板厚0.15〜0.3mmかつロックウエルT硬さ(HR30
T)が58〜76の鋼板の両面に塗膜層を有し、一方の塗膜
層が内部潤滑剤を含有した塗膜層であり、他方の塗膜層
が金属フィラーを含有した塗膜層であることを特徴とし
ている。
[作用] この発明のDI缶用プレート鋼板を使用してDI缶を製造
する場合には、DI缶用プレート鋼板を円形板に切り出
し、これをパンチを使用してダイス内を強制的に通過さ
せることにより、円形板をドローイングしてカップを形
成し、次いで、かくして形成されたカップを別のパンチ
を使用して、複数個の別のダイスを強制的かつ連続的に
通過させることにより、カップをドローイング及びアイ
アニングし、かくして、円形板の肉厚よりも薄い肉厚を
有する缶体を得る。缶胴外面上の塗膜層は潤滑剤を含有
していて、DI成形時の成形エネルギーを低下させる。
[実施例] 以下、この発明の詳細を一実施例を示す図面について
説明する。
第1図において、1はDI缶用プレコート鋼板である。
プレコート鋼板1は基材となる鋼板2を有する。鋼板
2の表面に塗膜層3及び塗膜層4を有する。
鋼板2は鋼単体板、表面処理鋼板、冷延鋼板等で構成
される。
鋼板2の板厚範囲は0.15mm〜0.3mmである。0.14mm以
下だと、DI製缶後の缶強度が低いため、自動販売機で使
用した際、缶にへこみが生じやすくなる。また0.31mm以
上だと、DI製缶後の缶壁板厚が比較的厚くなるため経済
的利点に欠ける。
鋼板2の硬さ(HR30T)は58〜76である。57以下だと
成形は容易となるが、反面、必要な缶強度を得るために
板厚を厚くしなければならなくなり、経済的利点に欠け
ることになる。また77以上だと極めて硬質となるため、
製缶の際スチールの伸びが、一様になりにくくなり、製
缶歩留が低下する。すなわち、経済的に不利となる。
鋼板2は特に好ましくは、板厚0.17mm以上かつ硬さ73
以下から板厚0.27mm以上かつ硬さ60以上の範囲である。
一方の塗膜層3は内部潤滑剤を含有しており、他方の
塗膜層4は必要な場合には金属フィラーを含有してもよ
い。
缶の外面となるべき鋼板2の一方の表面に、内部に潤
滑剤を含有する塗膜層3を形成する理由は、内部潤滑剤
によって塗膜層に潤滑性を与え、これによって、鋼板2
に優れたDI成形性を付与するためである。
また、缶の内面となるべき鋼板2の他方の表面に金属
フィラーを含有する熱硬化性塗料の塗膜層4を形成する
理由は、100m/分以上の早い成形スピードでアイアニン
グを施しても、加工熱及び摩擦熱によって、塗膜が軟化
することはなく、これによって、塗膜の剥離や損傷を防
止し、ストリッピング性を向上させることができるよう
にするためである。金属フィラーとしてはアルミニウム
粉、錫粉等があるが、アルミニウム粉が好ましい。
鋼板2の両表面の各々に形成される塗膜3,4を構成す
る熱硬化性塗料としては、塩化ビニル系オルガノゾル塗
料、エポキシ・フェノール系塗料、エポキシ・アミノ系
塗料、ポリエステル・アミノ系塗料、エポキシ・アクリ
ル系塗料及びエポキシエステル・アミノ系塗料のような
従来から知られている缶用塗料が使用される。
上記のうち、好ましい塗料は、塩化ビニル系オルガノ
ゾル塗料である。この塩化ビニル系オルガノゾル塗料
は、約10,000〜100,000の分子量でかつ0.5〜10μmの粒
径を有する微粒子の塩化ビニル樹脂を、フェノール樹脂
及び/またはエポキシ樹脂が溶解した溶媒中に所定の割
合で添加し分散させることによって得られる。
缶の内面となるべき鋼板2の他方の表面に形成される
塗膜層4用の熱硬化用塗料としては、上記のほか、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂を含むエポキシ・フェノー
ル系塗料、エポキシ・アミノ系塗料も好ましい。
缶の外面となるべき鋼板2の一方の表面に形成される
塗膜層3用の熱硬化性塗料中に含有される内部潤滑剤と
しては、常温で固形であって、熱硬化性塗料中に配合す
ることにより、硬化塗膜表面に潤滑性を付与し得るもの
であればよく、例えば、パラフィンワックスのような鉱
物系ワックス、ポリエチレンのような合成ワックス及び
動物性または植物性のワックス等が使用される。
好ましい内部潤滑剤は、ポリテトラフルオロエチレン
変性炭化水素系ワックスである。ポリテトラフルオロエ
チレン変性炭化水素系ワックスは、炭化水素系ワックス
の粒子とポリテトラフルオロエチレンの微粒子とを、ジ
ェットミルのような強力な混合機により混合して、炭化
水素系ワックス粒子の表面にポリテトラフルオロエチレ
ンの微粒子を付着させることにより得られる。このよう
なポリテトラフルオロエチレン変性炭化水素系ワックス
は、商品名「ランコワックスTEF1778及びTEF1780」(ジ
ョージM.ランガーアンドカンパニー製)として市販され
ている。
熱硬化性塗料に対する内部潤滑剤の含有割合は、熱硬
化性塗料中の、固形分としての樹脂100重量部に対し
て、0.1〜30重量部の範囲内であることが好ましい。内
部潤滑剤の含有割合が0.1重量部未満では、鋼板のDI成
形性の向上が不十分になる。一方、内部潤滑剤の含有割
合が30重量部を超えると、チキソトロピイ性が増大する
ので、塗料の塗装性が悪くなるばかりでなく、コスト的
にも不利である。
缶の内面となるべき鋼板2の他方の表面に形成される
塗膜層4用の熱硬化性塗料中に含有される金属フィラー
としては、フレーク状であって、その平均粒径が、0.5
〜35μmの範囲内であることが好ましい。金属フィラー
の平均粒径が0.5μm未満では、コスト高となり実用的
でない。一方、金属フィラーの平均粒径が35μmを超え
ると、塗膜の厚さが後述する好ましい厚さを大幅に超
え、塗膜表面に凹凸が生ずる上、DI成形時に塗膜が剥離
しやすくなり、耐食性が悪化する問題が生ずる。
熱硬化性塗料に対する金属フィラーの含有割合は、熱
硬化性塗料中の、固形分としての樹脂100重量部に対し
て、10〜400重量部の範囲内であることが好ましい。金
属フィラーの含有割合が10重量部未満では、鋼板に対し
優れたストリッピング性及び耐食性を付与することがで
きない。一方、金属フィラーの含有割合が400重量部を
超えると、DI成形のアイアニング時に、塗膜の表面に
「すじ」または「かじり」が発生し、塗膜が剥離しやす
くなる。金属フィラーのより好ましい含有割合は、熱硬
化性塗料中の、固形分としての樹脂100重量部に対し
て、10〜200重量部である。
この発明のプレコート鋼板の基板となる鋼板2は、
錫、ニッケル、クロム等によってメッキされた表面処理
鋼板であっても、または、表面処理の施されていない冷
延鋼板であってもよい。特に、クロムメッキ鋼板は、耐
食性、及び、プレコートされた塗膜の密着性が良好であ
るので好ましい。
表面処理鋼板を基板として使用した場合には、メッキ
層が、プレコートされた塗膜によって保護されているの
でDI成形時に、メッキ層がダイスに直接接触しない。従
って、DI成形後においても、メッキ層は均一な状態に保
持される。
鋼板の表面に対する塗膜の形成は、鋼板の表面に前述
した塗料を塗布し、次いで焼付けることにより行われ
る。焼付け条件は、特に限定されるものではなく、例え
ば、150〜400℃の温度の熱風を、10秒から10分間吹き付
けることにより加熱して、塗膜を完全に焼付けてもよ
い。
鋼板2の両表面の各々に形成された塗膜の厚さは、鋼
板片面当り1〜10μmの範囲内であることが好ましい。
塗膜の厚さが1μm未満では、鋼板のDI成形時に塗膜が
破断して塗膜の連続性が保たれない。従って、鋼板のDI
成形性が悪く、最悪の場合は、DI成形時に「かじり」が
発生する。一方、塗膜の厚さが10μmを超えると、鋼板
2のDI成形時に、いわゆるとビルドアップ現象が発生し
易くなるばかりでなく、コスト的にも不利である。
この発明のプレコート鋼板によって製造された缶胴に
おいては、鋼板のDI成形性の向上によって、缶胴の内面
及び外面上に、プレコートされた塗膜を均一に存在させ
ることができる。従って、缶胴内に充填される内容物に
よっては、缶胴の内面及び外面にトップコーティング塗
装する必要がない。
缶胴内に充填される内容物が、缶胴を腐蝕させる性質
の強い液体、または、特に味及び芳香が重要なものの場
合には、缶胴の内面上に塩化ビニル系樹脂を含む公知の
トップコート用塗料を塗布してもよい。なお、缶胴の外
面となるべき鋼板の一方の表面に施される塗料中に、チ
タンホワイト等の顔料を添加して着色させてもよい。
次に、この発明のプレコート鋼板を、実験例により、
本発明の範囲外のプレコート鋼板と対比しながら更に詳
細に説明する。
本発明のプレコート鋼板及び本発明の範囲外のプレコ
ート鋼板を調製するための塗料No.1〜6を、下記の通り
調製した。
塗料No.1 塗料No.1の材料として、下記材料を準備した。
(1)熱硬化性塗料 (塩化ビニル樹脂系オルガノゾル塗料) (a)塩化ビニルペーストレジン :45重量部 商品名:スミリットEX−13(住友化学株式会社製) (b)フェノール樹脂 :10重量部 商品名:ヒタノール4020(日立化成株式会社製) (c)オイルフリーアルキド樹脂 :25重量部 商品名:アルマテックスP−646(三井東圧株式会社
製) (d)ポリエステル系可塑剤 :20重量部 (2)内部潤滑剤 ポリテトラフルオロエチレン変性ポリエチレンワック
ス:熱硬化製塗料中の固形分100重量部に対して10重量
部 商品名:ランコワックスTF1778(ジョージ・M・ランガ
ーアンドカンパニー製) 融点:100〜110℃ (3)有機錫系安定剤:塩化ビニルペーストレジン100
重量部に対して1.6重量部 上記(1)のうち、フェノール樹脂、オイルフリーア
ルキド樹脂及びポリエステル系可塑剤と、上記(3)の
有機錫系安定剤とを、40wt.%のキシレン、30wt.%のセ
ロソルブアセテート及び30wt.%のジイソブチルケトン
からなる混合溶剤中に溶解し、得られた溶液中に、上記
(1)の塩化ビニルペーストレジン及び上記(2)のポ
リテトラフルオロエチレン変性ポリエチレンワックス
を、高速で撹拌しながら添加して、これらを溶液中に分
散せしめ、かくして、固形分約45wt.%、粘度90秒(測
定温度:25℃、フォードカッブNo.4)の塗料No.1を調製
した。
塗料No.2 (塩化ビニル樹脂系オルガノゾル塗料) 内部潤滑剤が添加されていないほかは、塗料No.1と同
じ成分組成を有する塗料No.2を調製した。
塗料No.3 塗料No.3の材料として、下記材料を準備した。
(1)熱硬化性塗料 (塩化ビニル樹脂系オルガノゾル塗料) (a)塩化ビニルペーストレジン :40重量部 商品名:スミリットEX−13(住友化学株式会社製) (b)フェノール樹脂 :16重量部 商品名:ヒタノール4020(日立化成株式会社製) (c)塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸共重合体:4
0重量部 商品名:ビニライトVMCC(ユニオンカーバイト社製) (d)ビスフェノールA型エボキシ樹脂 :4重量部 商品名:エピコート828(油化シエルエポキシ株式会社
製) (2)アルミニウム粉:熱硬化性塗料中の固形分100重
量部に対して30重量部 商品名:アルペースト55−574(東洋アルミニウム株式
会社製)(アルミニウム粉約66wt.%含有) 上記(1)のうち、フェノール樹脂、塩化ビニル・酢
酸ビニル・マレイン酸共重合体及びビスフェノールA型
エボキシ樹脂を、40wt.%のキシレン、30wt.%のセロソ
ルブアセテート及び30wt.%のジイソブチルケトンから
なる混合溶剤中に溶解し、得られた溶液中に、上記
(1)の塩化ビニルペーストレジン及び上記(2)のア
ルミニウム粉を、高速で撹拌しながら添加して、これら
を溶液中に分散せしめ、かくして、固形分約40wt.%、
粘度100秒(測定温度:25℃、フォードカッブNo.4)の塗
料No.3を調製した。
塗料No.4 塗料No.4の材料として、下記材料を準備した。
(1)熱硬化性塗料 (エポキシ・フェノール系塗料) (a)ビスフェノールA型エボキシ樹脂 :80重量部 商品名:エピコート1000(油化シエルエポキシ株式会社
製) (b)フェノール樹脂 :20重量部 商品名:ヒタノール4020(日立化成株式会社製) (2)アルミニウム粉:熱硬化性塗料中の固形分100重
量部に対して30重量部 商品名:アルペースト55−574(東洋アルミニウム株式
会社製)(アルミニウム粉約66wt.%含有) 上記(1)のうち、ビスフェノールA型エボキシ樹脂
及びフェノール樹脂を、12wt.%のキシレン、55wt.%の
セロソルブアセテート、10wt.%のN−ブタノール及び2
3wt.%のシクロヘキサンからなる混合溶剤中に溶解し、
得られた溶液中に、上記(2)のアルミニウム粉を、高
速で撹拌しながら添加して、これを溶液中に分散せし
め、かくして、固形分約35wt.%、粘度70秒(測定温度:
25℃、フォードカッブNo.4)の塗料No.4を調製した。
塗料No.5 (エポキシ・フェノール系塗料) アルミニウム粉が添加されていないほかは、塗料No.4
と同じ組成を有する塗料No.5を調製した。
塗料No.6 (ポリエステルアミノ系塗料) (1)熱硬化性塗料: (a)ポリエステル樹脂: 70部 商品名:バイロンRV560(東洋紡株式会社製) (b)ベンゾグアナミン樹脂 :25部 商品名:メラン366(日立化成株式会社製) (c)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 :5部 商品名:エピコート828(油化シエルエポキシ株式会社
製) (2)テフロン変性ポリエチレン系ワックス:塗料固形
分100部対し20部 商品名:ランコワックスTF1778(ジョージ・M・ランガ
ーアンドカンパニー製) 上記ポリエステル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂及びビ
スフェノールA型エポキシ樹脂をキシレン:50%、セロ
ソルブアセテート:50wt.%の及び30%からなる混合溶剤
に溶解後、テフロン変性ポリエチレン系ワックスを高速
で撹拌させながら添加、分散せしめ、固形分約30%、粘
度40秒(25℃、フォードカッブNo.4)のポリエステルア
ミノ樹脂系塗料(本発明塗料No.6)を調製した。
上述した塗料が塗布される鋼板として、下記表面処理
鋼板及び表面処理されていない鋼板を準備した。
I.表面処理鋼板A (電解クロメート処理鋼板) 低炭素冷延鋼板の両表面を、通常の電解脱脂及び電解
酸洗によって清浄し、そして、次いで、下記条件で、上
述した鋼板に陰極電解処理を施して、鋼板の両表面の各
々の上に、片面当り110mg/m2の量の金属クロム層と、金
属クロム層上に片面当り15mg/m2のクロム量の水和クロ
ム酸化物層とを形成した。
(1)浴の組成 無水クロム酸(CrO3)D :70g/ 沸化アンモニウム(NH4F) :2.0g/ (2)浴の温度 :50℃ (3)電流密度 :30A/dm2 (4)処理時間 :2秒 II.表面処理鋼板B (電気ニッケルメッキ鋼板) 低炭素冷延鋼板の両表面を、通常の電解脱脂及び電解
酸洗によって清浄し、次いで、下記条件で、上述した鋼
板に電気ニッケルメッキ処理を施して、鋼板の両表面の
各々の上に、片面当り310mg/m2の量のニッケルメッキ層
を形成した。
(1)浴の組成 硫酸ニッケル :240g/ 塩化ニッケル : 45g/ 硼酸 : 30g/ (2)浴の温度 :50℃ (3)電流密度 :5A/dm2 (4)処理時間 :1.8秒 次いで、上述のようにして両表面上にニッケルメッキ
層が形成された低炭素冷延鋼板に、下記条件で、陰極電
解処理を施して、ニッケルメッキ層の表面上に、片面当
り金属クロム20mg/m2と10mg/m2のクロム量の水和クロム
酸化物層とを形成した。
(1)浴の組成 無水クロム酸(CrO3) :30g/ 沸化アンモニウム(NH4F) :1.2g/ (2)浴の温度 :50℃ (3)電流密度 :30A/dm2 (4)処理時間 :0.3秒 III.表面処理鋼板C (電気錫メッキ鋼板) 低炭素冷延鋼板の両表面を、通常の電解脱脂及び電解
酸洗によって清浄し、次いで、下記条件で、上述した鋼
板に電気錫メッキ処理を施して、鋼板の両表面の各々の
上に、片面当り0.34g/m2の量の錫メッキ層を形成した。
(1)浴の組成 錫(Sn2+) :30g/ 遊離酸(硫酸に換算して) :15g/ エトキシナフトールスルホン酸 : 5g/ (2)浴の温度 :40℃ (3)電流密度 :6A/dm2 (4)処理時間 :1秒 次いで、上述のようにして両表面上に錫メッキ層が形
成された低炭素冷延鋼板に、下記条件で陰極電解処理を
施して、錫メッキ層の表面上に、片面当り5mg/m2の量の
水和クロム酸化物層とを形成した。
(1)浴の組成 重クロム酸ナトリウム(Na2Cr2O7) :30g/ (2)浴の温度 :50℃ (3)電流密度 :5A/dm2 (4)処理時間 :1秒 IV.表面処理鋼板D (電気錫メッキ鋼板) 電気錫メッキ処理条件中、電流密度が30A/dm2処理時
間が3.2秒であり、鋼板の両表面の各々の上に形成され
た錫メッキ層の量が片面当り5.6g/m2であるほかは、表
面処理鋼板Cと同じ表面処理鋼板Dを調整製した。
本発明鋼板No.1から8及び比較用鋼板No.1から3の各
々から切り出された123mmの直径を有する円形板から、D
I缶の缶胴を調製した。すなわち円形板を、パンチを使
用してダイスを強制的に通過させることにより、円形板
にドローイングを施して、72mmの内径及び36mmの高さを
有するカップを形成した。次いで、かくして形成された
カップを別のパンチを使用して、100m/分のパンチスピ
ード及び500mmパンチストロークで、複数個の別のダイ
スを強制的にかつ連続的に通過させることにより、カッ
プにリドローイング及び3段階のアイアニングを施し
て、52mmの内径及び130mmの高さを有する、DI缶の缶胴
を得た。3段階のアイアニングにおける減少率は、それ
ぞれ30%,28%及び24%であった。リドローイング及び
アイアニング時には、常温から100℃の範囲内の温度の
通常の外部潤滑剤を、ダイスとカップ外面との間の間
隙、及び、パンチとカップ内面との間の間隙に供給し
た。
結果を次表に示す。この発明のプレコート鋼板では、
最低でも68%の成形ができ、潤滑性が極めて高いことが
わかる。
[発明の効果] 以上説明したこの発明のDI缶用プレコート鋼板では潤
滑剤を含有した塗膜層が缶外面側となる側にあるため、
DI成形時の成形エネルギーがブリキの場合に比べ低下す
る。このため、薄肉の硬質材でも成形が可能になる。
また、内面塗膜に金属フィラーを含有させることによ
りストリッピング性が向上し、薄肉缶に起り易い破損が
防止出来る。
また、潤滑剤が良好であるため、クーラントに水を用
いることができ、廃液処理が不要になる。すなわち、経
費が大幅に削減される。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のDI缶用プレコート鋼板を示す断面説
明図である。 1……DI缶用プレコート鋼板、 2……鋼板、3,4……塗膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 余村 吉則 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 石川 博司 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−275172(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板厚0.15〜0.3mmかつロックウエルT硬さ
    (HR30T)が58〜76の鋼板の両面に塗膜層を有し、一方
    の塗膜層が内部潤滑剤を含有した塗膜層であり、他方の
    塗膜層が金属フィラーを含有した塗膜層であるDI缶用プ
    レコート鋼板
JP1122326A 1989-05-16 1989-05-16 Di缶用プレコート鋼板 Expired - Lifetime JP2640375B2 (ja)

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