JP2640211B2 - 耐候試験機の湿度調節装置 - Google Patents

耐候試験機の湿度調節装置

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JP2640211B2 JP1987594A JP1987594A JP2640211B2 JP 2640211 B2 JP2640211 B2 JP 2640211B2 JP 1987594 A JP1987594 A JP 1987594A JP 1987594 A JP1987594 A JP 1987594A JP 2640211 B2 JP2640211 B2 JP 2640211B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐候試験機の湿度調節装
置に関わり、特に、加湿試験(湿潤試験又は結露試験)
時における試験湿度の制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】耐候試験機は試験槽内に配した材料、製
品に光照射、温湿度、腐食性溶液、腐食性ガスなど様々
な環境因子を付加しその劣化を促進試験するものであ
る。
【0003】図8は薬液噴霧試験、乾燥試験、湿潤試
験、浸漬試験を行う従来の耐候試験機1の構成図であ
る。図において、試験槽4は試料28に各種腐食促進条
件(薬液噴霧、乾燥、湿潤、浸漬の各試験)を与えるた
めの試験室2と、試験室2の背面に接続した調温室3と
から構成されている。試験室2背面の上方に空気入口2
9、下方に同じく空気出口9が設けてあり、調温室3と
連絡している。
【0004】調温室3の上方にはモーター30によって
ファン31を回転させる送風機21が備えてあり、この
回転によって調温室3内の空気が空気入口29を通り、
試験室2上方を経て試験室2下方に至り空気出口9から
調温室3下方に戻る循環をする。又、送風機21の下方
には空気加熱ヒーター20が複数本(例えば4本)配し
てある。この空気加熱ヒーター20によって上記のよう
に試験槽4内を循環する空気が加熱され試験室2内を、
例えば70゜Cまで加温できるようになっている。一
方、試験室2底面近くにも試験室ヒーター32が複数本
(例えば2本)水平に配してあり、空気循環による試験
室2内の加温とは別に試験室2内を、例えば50゜Cま
で加温できるようになっている。又、調温室3内には試
験槽4外に設けた冷凍機33と連絡する冷却コイル34
が設けてある。
【0005】試験室2の中央には、塩水などの腐食性溶
液を頂部から噴霧するための噴霧塔15が垂直に配して
ある。噴霧は噴霧塔15中間に固定した溶液用ノズル1
6と空気用ノズル17とからなる噴霧ノズル14によっ
て行われる。即ち、試験槽4外に設けた溶液タンク35
からの腐食性溶液を噴霧塔15下部の溶液溜36に導
き、試験槽4外に配したエアーコンプレッサー18から
の圧搾空気を空気飽和器19を経て飽和空気とし、これ
を所定圧力に調整し、空気用ノズル17から噴出させ、
溶液溜36に連絡する溶液用ノズル16で腐食性溶液を
吸い上げ微細粒子として噴霧するものである。
【0006】このとき、噴霧粒子は自由落下で試料28
に付着させるのが原則であるため、空気循環による試験
室2内の温度制御は不適切であり、試験室2底部に配し
た上記試験室ヒーター32によって行う。一般に薬液噴
霧時の試験室2温度は35゜C又は50゜Cで行われて
いる。又、この噴霧塔15は試験室2底部から垂直に立
ち上がっている角柱状隔壁37内に、その上方部分を露
出して配してある。又、試験室2天井部には排気口38
が設けてあり、薬液噴霧試験時に試験室2内に充満する
噴霧粒子を外部に自然排気するようになっている。
【0007】試料28は試料ラック39上に垂直方向か
ら約20゜傾けて配してあり、その上部が上記角柱状隔
壁37の上端部より低い位置となるようになっている。
又、上記試験室2背面下方に設けた空気出口9には、特
公平2−49457号公報のように、その前方に垂直で
上端が試料28の上端よりも高い仕切板40と、この仕
切板40を覆い、一端部が試験室2背面に密着し他端部
は試験室2底面と間隙をもった断面逆L字形の隔壁41
が設けてあり、試験槽4内の循環空気はこの断面逆L字
形隔壁41と試験室2底面との間隙及び仕切板40との
間隙を通過して試験室2底部から調温室3底部に流れる
ようになっている。
【0008】試験室2外の下方配した浸漬液タンク42
内には、試料28の浸漬試験時に用いる塩溶液などの腐
食性溶液が満たしてある。この溶液はポンプ(図示せ
ず)によって試験室2内に送入される。又浸漬液の深さ
は上記試料28の上端部が充分に浸かる位置で、かつ噴
霧塔15の角柱状隔壁37及び空気出口9の前方の仕切
板40の上端より低い位置になるように図示しない水位
調節器などで調節される。この腐食性溶液の温度を、例
えば常温から60゜Cまで制御できるように浸漬液タン
ク42内にヒーターを配することもある。
【0009】密閉形状で、水中に備えた水用ヒーター6
でこの水を加熱させて水蒸気を発生させる加湿器5が試
験槽4外に配してある。この加湿器5内には給水口7か
ら常に一定水位を保つように水が供給され、水蒸気を調
温室3内に送入するために加湿器5と調温室3とが蒸気
パイプ8を介して接続してある。
【0010】ここで、例えば湿潤試験時における試験室
2内の湿度制御は、試験室2内に備える湿度センサー1
3の出力を受けた湿度設定調節器27によって加湿器5
内の水用ヒーター6をON−OFFし、加湿空気を断続
的に供給すると共に冷凍機33を連続作動させて調温室
3に設けた冷却コイル34に循環空気中の水分を凝縮さ
せることによって行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】さて、耐候試験機1の
湿潤試験(加湿試験)における試験室2内湿度の制御
は、加湿器5内に備えた水用ヒーター6のON−OFF
だけの水蒸気発生量の制御でも試験室2内の湿度の増減
を大まかに調節することはできるが、制御の変動幅が大
きく、試験室2内を一定湿度に正確に維持することはで
きず、同一設定湿度の試験を繰返した場合試験結果に再
現性が得られない。この変動幅を小さく正確に制御する
ために、上記のように水蒸気の断続的供給と冷凍機33
の連続作動による除湿とを併用する制御が広く用いられ
ていた。
【0012】このため、除湿に関わる、例えば冷凍機3
3、冷却コイル34など高額な装置及びその取付け工数
が装置価格に加わり、高額な装置となっていた。そこ
で、低価格で試験室2内の湿度を精度よく調節できる耐
候試験機1の湿度調節装置の開発が強く望まれていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、空気を加温する空気加熱ヒーターと加温空気を送風
するための送風機を備えた調温室を設け、前記加温空気
が一定方向の空気流となり試験室内を流れ、調温室に戻
る循環空気となるように、試験室に加温空気の入り口と
出口とを別個に設け、これらを介して試験室と調温室を
接続し、水を加熱して水蒸気を発生させる密閉形状の加
湿器を試験室及び調温室外に配し、水蒸気を調温室内に
連続して送入するために調温室と加湿器とを蒸気パイプ
を介して接続し、調温室に外気を取り入れるための外気
導入口を設け、外気導入口に調温室内に導入する外気量
を調節する外気量調節機構を備え、試験室内に湿度セン
サーを配し、このセンサーの出力により前記外気量調節
機構を制御して導入外気量を調節するための湿度設定調
節器を設け、外気の導入量の調節によって試験室内の湿
度を所定湿度に制御する耐候試験機の湿度調節装置を第
1の手段とした。
【0014】又、第1の手段において、加湿器内の水温
を設定調節する温度調節器を備え、試験室の加温空気の
出口とほぼ正対する位置の調温室壁にこの出口より小断
面積の開口を設け、この開口と加湿器とを循環空気導入
パイプ介して連絡し、調温室に戻った循環空気の一部を
加湿器内に流入させ、加湿空気として前記蒸気パイプを
経て調温室内に連続して送入する耐候試験機の湿度調節
装置を第2の手段とした。
【0015】又、第2の手段において、圧搾空気を用
い、加湿器内部の水(加温水)を吸い上げて微細粒子と
して前記蒸気パイプと加湿器との接続口方向に噴霧する
ノズルを加湿器内部に設け、前記蒸気パイプの調温室と
の接続を、調温室内の空気加熱ヒーターに近接しかつ調
温室内の空気流の上流位置とし、加湿空気と共にノズル
からの微細粒子を調温室内に連続して送入する耐候試験
機の湿度調節装置を第3の手段とした。
【0016】
【作用】耐候試験機における加湿試験、例えば湿潤試験
は、外気より高い温度(50゜C以上)と高湿(一般に
95%RH、60%RHの試験を行うときもある)環境
下に試料を晒して行う試験である。
【0017】試験室内の空気は、調温室の送風機によっ
て試験室から調温室に至る一定方向の循環空気流とな
り、試験室内の温度は調温室で加温された空気がこの循
環を行うことによってによって加温調節される。
【0018】又、試験室内の湿度の上昇は、第1の手段
では加湿器から発生する水蒸気、第2の手段では、加湿
器内に流入する循環空気流の一部が加湿空気となり共に
連続して調温室内に送入され、試験室内を加温するため
の加温空気と混合し、共に試験室内を循環することによ
る。又、第3の手段では第2に手段と同じく加湿空気を
調温室内に連続して送入すると共に噴霧ノズルから噴霧
する水の微細粒子も連続して送入し、この微細粒子の気
化作用による加湿も追加される。この微細粒子の気化を
効果的に行うために、空気加熱ヒーターに近接し、循環
空気流の上流位置に加湿空気及び水の微細粒子を送入す
る。送入後は第1及び第2の手段と同じく加温空気と混
合し、共に試験室内を循環して試験室内の湿度を上昇さ
せる。
【0019】さて、一定時間経過すると試験室内は設定
湿度に到達する。上記各手段では、調温室に供給する水
蒸気、加湿空気量及び水の微細粒子の供給量を一定にし
ておき、調温室内に外気を導入し循環空気と混合し、循
環空気の湿度を相対的に低くすることによって試験室内
の湿度を調節するものである。例えば、外気が24゜
C、64%RHとして、これを調温室内に導入すると、
この導入外気は、例えば50゜Cの環境下におかれるこ
とになり、その湿度は相対的に10%RH以下となる。
この導入空気を循環空気と混合することによって試験室
内の湿度を低くすることができる。
【0020】従って、加湿器から水蒸気又は加湿空気、
加湿空気及び水の微細粒子を調温室内に連続して供給し
ながら、試験室内が設定湿度となるように外気の導入量
を常時調節するようにすれば、試験室内の湿度を精度よ
く調節できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面を用いて説明する。図
1、2及び3は薬液噴霧試験、乾燥試験、湿潤試験、浸
漬試験を行う耐候試験機1の要部構成図で、図1は第1
実施例、図2は第2実施例、図3は第3実施例の耐候試
験機1の要部構成図である。又、各実施例において、試
験室2と調温室3とからなる試験槽4、薬液噴霧試験、
乾燥試験及び湿潤試験を行うための各構成は前記した図
8で示す従来の耐候試験機1と同一であり、試験室2内
の温度調節も同様に行っている。
【0022】図1、2及び3の実施例の相違は、調温室
3と加湿器5との接続及び加湿器5の付加機能に関わる
点であり、まずそれを説明する。
【0023】第1実施例では、上記従来技術と同様な、
密閉形状で、水中に備えた水用ヒーター6でこの水を加
熱させて水蒸気を発生させる加湿器5が試験槽4外に配
してある。この加湿器5内には給水口7から常に一定水
位を保つように水が供給され、水蒸気を調温室3内に送
入するために加湿器5と調温室3とが蒸気パイプ8を介
して接続してある。又、本実施例の加湿器5で発生する
水蒸気は、加湿器5内の水が加熱状態で発生する飽和水
蒸気で、加熱状態における発生量の変動は少ない。この
ため、湿潤試験時は常時水用ヒーター6に電源を投入し
ておけば、所定量の水蒸気が継続的に調温室3に供給で
きることになる。尚、この供給水蒸気量、即ち、水蒸気
を発生させるための水用ヒーター6の容量は、試験槽4
内の大きさ、試験温湿度、導入外気量(詳細後述)など
によって予め決めておけばよい。
【0024】第2実施例では、試験室2の空気出口9と
ほぼ正対する位置の調温室3壁にこの空気出口9の面積
より小断面積の開口10を設け、この開口10と加湿器
5とを循環空気導入パイプ11を介して接続し、調温室
3に戻った循環空気の一部を加湿器5内に流入させるよ
うにしている。加湿器5内に流入した空気は加湿器5内
で発生している水蒸気によって加湿され、前記蒸気パイ
プ8から調温室3内に連続して送入される。さて、本実
施例に用いる加湿器5には試験温湿度によって発生する
水蒸気量を調節するために水温を調節する温度調節装置
12が設けてあり、加湿器5内の水温を測定するための
温度センサー13の出力によって水用ヒーター6を断続
的に0N−OFFして水温を一定に制御し、発生する水
蒸気量が一定になるようにしてある。
【0025】第3実施例は、第2実施例の加湿器5内部
に、加湿器5内の加温水を微細粒子として噴霧する噴霧
ノズル14を備えた例である。この噴霧ノズル14は、
耐腐食性金属、例えばステンレスやチタンで作った金属
性ノズルで、基本的に噴霧塔15に用いた腐食性溶液を
噴霧するためのノズルと同一構成である。即ち、加湿器
5の加温水中に連絡する金属性の水用ノズル16と圧搾
空気供給口に連絡する金属性の空気用ノズル17とを組
み合わせ、この空気用ノズル17に連絡する圧搾空気に
よってこの水用ノズル16で加湿器5内の加温水を吸引
し噴霧するものである。本実施例では圧搾空気を前記噴
霧塔15から腐食性溶液を噴霧するために用いるエアー
コンプレッサー18から供給するように、空気飽和器1
9手前でその配管を分岐してこの空気用ノズル17に供
給するようにしてある。
【0026】又、本実施例では第2実施例と同じく加湿
空気を調温室3内に連続して送入する。同時に、噴霧ノ
ズル14から噴霧される加温水の微細粒子も連続して調
温室3内に送入する。調温室3内に送入された微細粒子
は断熱膨張によって熱を奪われ、微細な水粒子となる。
この粒子の気化を効果的に行うために、第1及び第2実
施例の蒸気パイプ8を、調温室3内の空気加熱ヒーター
20に近接しかつ循環空気流の上流位置に相当する位置
で調温室3に接続してある。
【0027】次に上記各実施例の湿度調節の方法及びそ
の構成は同一であるので、図1、2及び3を用い一括し
て説明する。
【0028】調温室3に設けた送風機21と空気加熱ヒ
ーター20とのほぼ中間位置に相当する調温室3壁に、
外気を導入するための外気導入口22が設けてあり、こ
の外気導入口22に外気導入パイプ23が接続し、この
パイプ23途中にパイプ径の大きさを調節するための電
動バルブ24を取り付け外気導入量の調節機構としてい
る。又、試験槽4外の制御盤(図示せず)には湿潤試験
時の試験湿度を設定するための湿度の設定を行い、試験
室2内に備えた乾球温度センサー25、湿球温度センサ
ー26(本実施例では湿度センサー13として、乾球温
度センサー25と湿球温度センサー26の指示温度差に
よって湿度を求めるようにした。又、乾球温度センサー
25は試験槽4内温度の指示にも用いる)と電気的に連
絡し、このセンサーの出力から上記電動バルブ24の開
閉を制御する湿度設定調節器27が設けてある。又、電
動バルブ24の開閉は、この湿度設定調節器27に設定
した湿度と試験室2内の湿度との関係から、試験室2内
が設定湿度以上であれば電動バルブ24の開きを大きく
して外気導入パイプ23からの導入外気量を多くし、反
対に設定湿度以下であればその開きを小さくして導入外
気量を少なくするようにするものである。
【0029】又、上記のように構成した各実施例の装置
は、湿度設定調節器27の他に、例えば、図示しない試
験種類設定器、試験温度設定器、試験時間設定器、サイ
クル回数設定器などの制御によって、塩水噴霧(試験温
度:35゜C又は50゜C)、乾燥(試験温度:常温か
ら70゜C)、湿潤(試験温度:50゜C〜70゜C、
試験湿度:60%RH〜95%RH)、浸漬(試験温
度:常温)の各試験を繰返し試験できる装置となってい
る。
【0030】さて、上記第1、第2及び第3実施例の耐
候試験機1をそれぞれ、試験室2を幅約95cm、奥行
き約50cm、最大高さ約85cmの天井部が若干傾斜
した直方体形状とし、電動バルブ24の調節によって外
気を0〜40ml/minの範囲で導入できるようにし
た。さらに、第2及び第3実施例で加湿器5の水温は湿
度80%RH以上の試験のとき90゜Cに、80%RH
以下のとき70゜Cに設定調節し、第3実施例における
噴霧ノズル14への圧搾空気の供給は0.5Kgf/c
2 に調節するようにし、各実施例の装置における湿度
調節範囲及び湿度制御状態を調べるための実験を行っ
た。
【0031】実験例1 第1実施例の装置を用いた場合の例で、図4がその実験
結果から得られた湿度調節範囲である。図から試験室2
内温度50゜C〜70゜Cにおいてどの温度においても
60%RH〜95%RHの湿度に調節できることがわか
る。
【0032】又、図6a及び図6bは試験室2内に配し
た乾球温度センサー25と湿球温度センサー26の制御
を示すチャートで、図6aは試験温度50゜C、試験湿
度95%RHに設定、図6bは試験温度70゜C、試験
湿度60%RHに設定したときの制御を示すチャートで
ある。両チャート共湿球温度センサー26に細かい変動
が認められるが、設定湿度に対して上下約3%RH程度
の変動である。又、図6a及び図6bにおいて、aは試
験室2内に配した乾球温度センサー25、bは湿球温度
センサー26のデータ、cは外気の温湿度を測定するた
めに試験槽4外に配した乾球温度センサー(図示せ
ず)、dは湿球温度センサー(図示せず)のデータであ
る。
【0033】実験例2 第3実施例の装置を用いた場合の例で、図5がその実験
結果から得られた湿度調節範囲である。図5から実験例
1と同じく、試験室2内温度50゜C〜70゜Cにおい
てどの温度においても60%RH〜95%RHの湿度に
調節できることがわかる。さらに、本実験例では湿度調
節範囲が上記試験室2内温度で50%RH〜98%RH
に拡大していることがわかる。
【0034】又、図7a及び図7bは図6a及び図6b
と同じく、本実験例における乾球温度センサー25と湿
球温度センサー26の制御を示すチャートで、試験温度
50゜C、試験湿度95%RH及び試験温度70゜C、
試験湿度60%RHに設定したときのものである。両チ
ャート共湿球温度センサー26に極細かい変動が認めら
れるが、実験例1より精度が上がって設定湿度に対して
上下約2%RH以内の変動である。又、図7a及び図7
bにおいて、aは試験室2内に配した乾球温度センサー
25、bは湿球温度センサー26のデータ、cは外気の
温湿度を測定するために試験槽4外に配した乾球温度セ
ンサー(図示せず)、dは湿球温度センサー(図示せ
ず)のデータである。
【0035】尚、第2実施例の装置の場合は、図示しな
いが湿度調節範囲は第1実施例とほぼ同じで、試験室2
内温度50゜C〜70゜Cにおいてどの温度においても
60%RH〜95%RHの湿度に調節できた。又、試験
温度50゜C、試験湿度95%RH及び試験温度70゜
C、試験湿度60%RHに設定したときの湿度制御も上
下に約3%RHと第1実施例に近似た結果を得た。
【0036】
【効果】耐候試験機における湿度調節で、従来は、加湿
器と冷凍機などの除湿装置とを併用する方式であったた
め、除湿装置に関わるコストが製品価格に加算されてい
たが、本発明によれば、冷凍機などの高価な除湿装置を
必要としないため、製品価格も廉価にできる。
【0037】又、図9は従来の耐候試験機を用いた湿潤
試験で、加湿器から加湿空気を継続的に送入しながら同
時に除湿装置作動させて湿度調節した場合のデータで、
試験温度50゜C、試験湿度95%RHに設定した場合
の乾球温度センサー及び湿球温度センサーの制御を示す
チャートである。
【0038】この従来装置における湿度制御と実験例1
及び3の湿度制御を比較すると、実験例3はほぼ同程度
であり精度よく制御されていることがわかる。又、実験
例1の制御は従来装置より若干制御幅が大きいが試験結
果に大きく影響するほどのものでなく、耐候試験機の湿
潤試験における湿度制御としては充分な精度である。
【0039】従って、本発明によれば、従来のように高
価な冷凍機などよりなる除湿装置を使用しなくとも精度
よい湿度制御ができる装置とすることができた。
【0040】又、本発明の副次的効果として、冷凍機な
どの除湿装置を使用しないので、その分の電気使用料が
少なくなると共に水用ヒーターの容量を小さくできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の装置の要部構成図。
【図2】本発明の第2実施例の装置の要部構成図。
【図3】本発明の第3実施例の装置の要部構成図。
【図4】第1実施例の装置の湿度調節範囲を示す図。
【図5】第3実施例の装置の湿度調節範囲を示す図。
【図6a】第1実施例の装置で、試験温度50゜C、試
験湿度95%RHの時の乾球温度センサー及び湿球温度
センサーの制御例。
【図6b】第1実施例の装置で、試験温度70゜C、試
験湿度60%RHの時の乾球温度センサー及び湿球温度
センサーの制御例。
【図7a】第3実施例の装置で、試験温度50゜C、試
験湿度95%RHの時の乾球温度センサー及び湿球温度
センサーの制御例。
【図7b】第3実施例の装置で、試験温度70゜C、試
験湿度60%RHの時の乾球温度センサー及び湿球温度
センサーの制御例。
【図8】従来の耐候試験機の要部構成図。
【図9】従来装置の湿潤試験で、試験温度50゜C、試
験湿度95%RHの時の乾球温度センサー及び湿球温度
センサーの制御例。
【符号の説明】
1 耐候試験機 2 試験室 3 調温室 4 試験槽 5 加湿器 6 水用ヒーター 8 蒸気パイプ 9 空気出口 10 開口 11 循環空気導入パイプ 12 温度調節装置 13 湿度センサー 14 噴霧ノズル 15 噴霧塔 16 水用ノズル(溶液用ノズル) 17 空気用ノズル 20 空気加熱ヒーター 21 送風機 22 外気導入口 23 外気導入パイプ 24 電動バルブ 27 湿度設定調節器 28 試料 29 空気入口 32 試験室ヒーター

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を加温する空気加熱ヒーターと加温
    空気を送風するための送風機を備えた調温室を設け、前
    記加温空気が一定方向の空気流となり試験室内を流れ、
    調温室に戻る循環空気となるように、試験室に加温空気
    の入り口と出口とを別個に設け、これらを介して試験室
    と調温室を接続し、水を加熱して水蒸気を発生させる密
    閉形状の加湿器を試験室及び調温室外に配し、水蒸気を
    調温室内に連続して送入するために調温室と加湿器とを
    蒸気パイプを介して接続し、調温室に外気を取り入れる
    ための外気導入口を設け、外気導入口に調温室内に導入
    する外気量を調節する外気量調節機構を備え、試験室内
    に湿度センサーを配し、このセンサーの出力により前記
    外気量調節機構を制御して導入外気量を調節するための
    湿度設定調節器を設け、外気の導入量の調節によって試
    験室内の湿度を所定湿度に制御することを特徴とする耐
    候試験機の湿度調節装置。
  2. 【請求項2】 加湿器内の水温を設定調節する温度調節
    器を備え、試験室の加温空気の出口とほぼ正対する位置
    の調温室壁にこの出口より小断面積の開口を設け、この
    開口と加湿器とを循環空気導入パイプ介して連絡し、調
    温室に戻った循環空気の一部を加湿器内に流入させ、加
    湿空気として前記蒸気パイプを経て調温室内に連続して
    送入することを特徴とする請求項1記載の耐候試験機の
    湿度調節装置。
  3. 【請求項3】 圧搾空気を用い、加湿器内部の水(加温
    水)を吸い上げて微細粒子として前記蒸気パイプと加湿
    器との接続口方向に噴霧するノズルを加湿器内部に設
    け、前記蒸気パイプの調温室との接続を、調温室内の空
    気加熱ヒーターに近接しかつ調温室内の空気流の上流位
    置とし、加湿空気と共にノズルからの微細粒子を調温室
    内に連続して送入することを特徴とする請求項2記載の
    耐候試験機の湿度調節装置。
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