JPH0328244Y2

JPH0328244Y2 -

Info

Publication number: JPH0328244Y2
Application number: JP1984157280U
Authority: JP
Priority date: 1984-10-19
Filing date: 1984-10-19
Publication date: 1991-06-18
Also published as: JPS6174035U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案は各種の材料、部品等を試験室内におい
て湿潤試験を行う場合の加温湿空気発生装置に関
するものである。

〈従来の技術〉暖房によつて乾燥する室内を調温するためにヒ
ータによつて水蒸気を発生させ、ブロアで散布す
る加湿器は公知である。また、塗装鋼板やプラス
チツク等の耐候性試験で用いられる加温湿空調装
置は、一端に吸引フアンを有し、他端に吸気開口
部を有するケーシング内に、前記吸気開口部から
吸引フアンに向かつて除塵フイルタ、空気加温装
置、シヤワー、気水分離装置及び加温装置を配置
し、吸引フアンの吸引作用により吸気開口部から
吸引される空気をケーシング内で加温、加湿を行
つて吸引フアンにより加温加湿空気を室内に供給
するものである。

〈考案が解決しようとする問題点〉上記従来の加湿器では、湿分だけの発生であ
り、空気加温の作用はなく、また各種材料、部品
等の湿潤試験には不適である。

さらに、上記従来の加温湿空調装置は、構成が
複雑であるばかりでなく、空気は吸引フアンによ
つて吸引されるものであるため、空気量と湿度と
を任意に変化させることができず、試験室内にお
ける多様な湿潤雰囲気を具現させることができな
い。

本考案は、簡単な構造により、空気量と湿度を
任意に変化し、多様な湿潤雰囲気を具現可能とし
た加温湿空気発生装置を提供するものである。

〈問題点を解決するための手段〉水補給用パイプから上方に空間部を形成する水
位で水が封入される耐圧密閉の容器内に、底部か
ら上部に向かつて加温ヒータ、瀑気用パイプ及び
圧力空気加温用パイプを順次配置し、前記圧力空
気加温用パイプは水面上の前記空間部に突出した
吹出口を有し、容器外には前記瀑気用パイプと圧
力空気加温用パイプにそれぞれ接続される圧力空
気調節弁付きの圧力空気送気パイプが設けられ、
容器の上部には加温湿空気吐出口を備えたもので
ある。

〈作用〉上記本考案は、容器内の水は加温ヒータによつ
て加温され、この加温された水瀑気用パイプから
噴出する圧力空気によつて水中に気泡を作り、水
面上の空間部に効率よく飽和蒸気を発生させる。
また、圧力空気加温用パイプでは、パイプ内を通
過する圧力空気を温水によつて加温し、水面上の
空間部に加温圧力空気として吹き出す。この吹き
出された加温空気と飽和蒸気とが空間部で混合し
た加温湿空気となつて吐出口より吐出されるので
ある。また、気用パイプ並びに圧力空気加温用
パイプに供給される圧力空気は、それぞれ圧力空
気調節弁にてコントロールされ、空気量と湿度と
を任意の割合に調節可能としたものである。

〈実施例〉以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。
第１図及び第２図において、１は密閉された耐圧
の容器であり、上方に空間部２を形成する水面３
で水４が封入されている。この容器１内の底部に
電熱による加温ヒータ５が配置され、図略の温度
調節装置によつて設定温度に保持可能となつてい
る。この加温ヒータ５の上部には瀑気用パイプ６
と圧力空気加温用パイプ７とが配設される。前記
瀑気用パイプ６は第２図で示すように渦巻状とな
つており、圧力空気加温用パイプ７は、熱伝導の
良い材質のパイプよりなり、前記渦巻状の瀑気用
パイプ６と干渉しないように、容器１の内側壁に
沿つた螺旋部８を形成して水面上の空間部２に吹
出口９が位置される構造となつている。また、容
器１外には前記圧力空気加温用パイプ７に接続し
た圧力空気送気パイプ１１と、瀑気用パイプ６に
接続した圧力空気送気パイプ１２を有し、この圧
力空気送気パイプ１２は一方の圧力空気送気パイ
プ１１をメインにして分岐され、何れの圧力空気
送気パイプ１１，１２には圧力空気調節弁１３，
１４が設けられている。１５はメインとなる圧力
空気送気パイプ１１上に設けられている圧力空気
調整弁であり、圧力源からの圧力空気を調圧設定
するものである。

さらに、容器１の上部には、空間部２で発生す
る加温湿空気の吐出口１０が設けられている。１
６は水補給用パイプを示す。

上記本考案は次のように作用する。容器１内の
水４は加温ヒータ５によつて温度調節装置で設定
された温度に加温保持される。また、気用パイ
プ６からは温水中に圧力空気を噴出して気泡を作
り、水位３上の空間部２に飽和蒸気を発生する。
さらに、圧力空気加温用パイプ７は、パイプ内を
通る圧力空気が螺旋部８が温水によつて加温さ
れ、吹出口９より空間部２に吹き出される。従つ
て、空間部２では飽和蒸気と加温した圧力空気と
が混合し、加温湿空気となつて吐出口１０より吐
出されるのである。そして、圧力空気調節弁１３
のコントロールにより加温空気量が加減され、ま
た圧力空気調節弁１４をコントロールすることに
より湿度の加減が行なわれ、空気量と湿度の割
合、低温低湿、低温高湿、高温低湿及び高温高湿
の多様な空気成分が得られるのである。

〈考案の効果〉以上のように本考案による加温湿空気発生装置
は、水補給用パイプから上方に空間部を形成する
水位で水が封入される耐圧密閉の容器内に、底部
から上部に向かつて加温ヒータ、瀑気用パイプ及
び圧力空気加温用パイプを順次配置し、前記圧力
空気加温用パイプは水面上の前記空間部に突出し
た吹出口を有した構成であるから、１つの容器内
で蒸気発生のための水の加温と圧力空気の加温が
達成され、別個の水の加温装置と空気加温装置を
不要とし、構成を簡単かつコンパクトとする。さ
らに、加温ヒータ上の瀑気用パイプによる加温水
の瀑気作用で蒸気発生効果の向上に加えて加温水
の攪拌により圧力空気加温用パイプに対する加温
水の接触が積極的に行われ、圧力空気加温用パイ
プを通過する圧力空気の加温を向上し、蒸気発生
が効果的に得られる。また湿度も任意にコントロ
ールすることも可能であり、空気温度並びに空気
量も任意にコントロールすることができるため、
従来では得られなかつた多様な温湿度の加温湿空
気が得られ、各種の湿潤試験が実施できる利点を
有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の断面側面図、第２図は第１図
−線断面図である。１……容器、２……空間部、３……水面、４…
…水、５……加温ヒータ、６…… 気用パイプ、
７……圧力空気加温用パイプ、９……吹出口、１
０……吐出口、１１，１２……圧力空気送気パイ
プ、１３，１４……圧力空気調節弁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

水補給用パイプから上方に空間部を形成する水
位で水が封入される耐圧密閉の容器内に、底部か
ら上部に向かつて加温ヒータ、瀑気用パイプ及び
圧力空気加温用パイプを順次配置し、前記圧力空
気加温用パイプは水面上の前記空間部に突出した
吹出口を有し、容器外には前記瀑気用パイプと圧
力空気加温用パイプにそれぞれ接続される圧力空
気調節弁付きの圧力空気送気パイプが設けられ、
容器の上部には加温湿空気吐出口を備えたことを
特徴とする加温湿空気発生装置。