JP2640151B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2640151B2
JP2640151B2 JP1311559A JP31155989A JP2640151B2 JP 2640151 B2 JP2640151 B2 JP 2640151B2 JP 1311559 A JP1311559 A JP 1311559A JP 31155989 A JP31155989 A JP 31155989A JP 2640151 B2 JP2640151 B2 JP 2640151B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気記録媒体に関し、強磁性金属粉末を用
いた特に磁気ディスクに好適な磁気記録媒体の走行耐久
性の改良に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 近年パーソナルコンピューター、ワードプロセッサー
等が一般民生用機器として普及するようになって、磁気
ディスクの高記録密度化に対する要求が高まっている。
中でも、強磁性金属粉末と結合剤とを主体とする磁気
記録媒体(以下、金属粉末系磁気記録媒体と称する。)
は、保持力(Hc)や飽和磁束密度(Bm)等の磁気特性が
優れており、高記録密度用磁気記録媒体として期待され
ている。そして、8ミリビデオやビデオフロッピー用の
磁気記録媒体として実用化されている。
更に高記録密度化するために、例えば、強磁性金属粉
末を微粒子化したり、磁性層に平滑にしたり、また強磁
性粉末を磁性層内に均一に分散することが行われそのた
めに様々な手段がとられている。
中でも、強磁性粉末を微粒子化することは特に効果的
であり、比表面積の大きい強磁性金属粉末が使用される
傾向にある。
ところが、上記の金属粉末系磁気記録媒体において強
磁性粉末を微粒子化すると、磁性層の表面性はより一層
平滑化し、走行中における磁性層と記録再生装置内の各
部品との摩擦係数が増大するようになる。
そして、磁気ディスクにあっては、従来のγ−酸化鉄
やCo変成酸化鉄を用いたときには見られなかったような
スティック・スリップやヘッド貼り付き等の種々の走行
耐久性上の問題を引き起こした。
従来より、磁気記録媒体の走行耐久性を改良するため
に種々の方法が提案されている。
例えば、磁性層中に研磨剤を添加する方法がある。即
ち、α型酸化第2鉄を添加する方法(特開昭58−159227
号公報)、Al2O3を添加する方法(特開昭58−171721号
公報)、0.2μm以下でモース硬度が6以上の粒子を添
加する方法(特開昭61−289528号公報)等がある。しか
しながら、走行耐久性を向上させるのに充分な量を添加
すると磁気ヘッドの摩耗を早めたり、磁性層の表面性が
悪くなって電磁変換特性を低下させたりした また、研磨剤と脂肪酸エステルを併用する方法(特開
昭58−189826号公報)やカーボンブラックとシリコーン
オイルとを併用する方法(特開昭62−195730号公報)等
が提案されている。
更に、磁性層中に潤滑剤を添加する方法としては、ポ
リエチレングリコールエステルを添加する方法(特開昭
57−3225号公報)、ケトン化合物を添加する方法(特開
昭57−158026号公報)、脂肪酸のグリセリンエステルと
脂肪酸のソルビタンエステルを添加する方法(特開昭57
−158027)、脂肪酸と脂肪酸エステルを添加する方法
(特開昭58−130435号公報、特開昭60−5420号公報)脂
肪酸アルキルエステルと脂肪酸アルコキシエステルを添
加する方法(特開昭61−229234号公法、特開昭61−2306
24号公報)等がある。しかしながら、これらの方法にお
いては潤滑剤の添加量の調整が難しく、効果が現れる程
添加すると磁性層が機械的に弱くなってむしろ耐久性は
低下したり更にヘッドに対して貼り付きを起こしたりす
ることがあった。
しかしながら、上記のいずれの方法においても、微粒
子の強磁性金属粉末を用いた磁気記録媒体の走行耐久性
に係わる問題をある程度改善できるがいまだ十分とはい
えず、さらに他の特性の低下をともなったりした。
特に、フロッピーディスクのように、磁性層に対する
ヘッドのオン・オフが頻繁に繰り返される場合、走行し
ているうちに磁性層の摩擦係数が増大し、ステッィク・
スリップによりヘッド振動を起こして出力が不安定にな
り、ヘッドに貼り付きを起こして走行不良となったりす
るがこのような問題を改良するのは非常に困難であっ
た。
更に、強磁性粉末として強磁性金属粉末をフロッピー
ディスクに使用した場合、従来の酸化鉄を使用した場合
には、余り顕著ではなかった問題として、ジャケットの
ライナーと搨接することによる磁性層の損傷の問題があ
る。即ち、フロッピーディスクの走行中不織布よりなる
ライナーと擦れることにより磁性層が傷を受け、使用し
ている内に、ドロップ・アウトが発生し易くなったりし
た。この問題は、特に強磁性金属粉末の粒子サイズを微
小化するに従って顕著になる傾向があった。そして、強
磁性金属粉末を使用したフロッピーディスクに起こるこ
の問題を改善する有効な手段は、いまだ提案されていな
い。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、上記従来技術の問題点を改良するために成
されたものであり、高記録密度で且つ走行耐久性の優れ
た金属粉末系磁気記録媒体を提供することを目的として
いる。
(問題点を解決するための手段) 上記本発明の目的は、非磁性支持体上に強磁性金属粉
末及び結合剤樹脂を主体とする磁性層を有する磁気記録
媒体において、該強磁性金属粉末の比表面積S(m2/g
r)は、30乃至65m2/grであって、該磁性層中における潤
滑剤の前記強磁性粉末に対する含有率Y(重量%)は、
前記比表面積Sが、30(m2/gr)以上50(m2/gr)未満で
あるときは、0.05S+5.5≦Y≦−0.2S+24の範囲にあ
り、前記比表面積Sが、50(m2/gr)以上65(m2/gr)以
下であるときは、0.06S+4.7≦Y≦−0.13S+21の範囲
にあり、且つ前記脂肪酸エステルは下記一般式(I)及
び(II)で表される化合物から選択されることを特徴と
する磁気記録媒体により達成される。
式中、R1は、炭素数15乃至29の直鎖又は分岐のアルキ
ル基又はアルケニル基であり、R2とR3は、アルキル基且
つR2の炭素数とR3の和は14乃至20である。R4は、炭素数
7乃至29の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基
であり、n、mは整数であって、nは2以上、nとmの
和は7乃至33である。
本発明の磁気記録媒体にあっては、磁性層中の強磁性
金属粉末の(m2/gr)の単位で表される比表面積の値S
と、磁性層中に含まれる潤滑剤の(重量%)で表される
前記強磁性粉末に対する含有率Yとは、第1図で示され
る特定の関係にある。
すなわち、前記強磁性粉末の比表面積Sが30(m2/g
r)から65(m2/gr)の領域において、前記潤滑剤の含有
率Y(重量%)は、A−F−Eの線とB−C−Dの線に
挟まれた範囲から選択される。
Sが、30乃至50に於いては、Yは、(0.05S+5.5(直
線B−C))乃至(−0.2S+24(直線A−F))であ
り、Sが、50乃至65に於いては、Yは、(0.06S+4.7
(直線C−D))乃至(−0.13S+21(直線F−E))
である。
更に、本発明の目的を有効に達成するためには、前記
強磁性金属粉末の比表面積Sは40乃至60(m2/gr)の領
域にあって、潤滑剤の含有率Yは、−0.01S+19≦Y≦
0.03+12の範囲にあることが望ましい。即ち、第1図に
於て、G−H、H−I、I−J、J−Gの各線分に囲ま
れた領域に、比表面積Sと潤滑剤の含有率Yがあること
である。
本発明においては、以上のように、比表面積で代表さ
れる強磁性粉末の粒子の大きさに応じて、磁性層中の潤
滑剤の量をコントロールすることにより磁気記録媒体の
走行耐久性を良好なものとすることが出来る。
第1図から明らかなごとく、本発明の磁気記録媒体に
おいては強磁性金属粉末の比表面積が大きくなるに従っ
て、磁性層中の潤滑剤の適正な含有量の範囲は狭くな
る。
磁性層中の潤滑剤が、上記の範囲を越える量になる
と、磁性層の膜質が弱くなり耐久性が低下し、また、低
温の環境下で走行させたとき過剰の潤滑剤が磁性層表面
に析出するよになり摩擦係数が増加したり、ヘッドに潤
滑剤が付着して更に蓄積して記録再生が良好に行えなく
なる。
逆に、磁性層中の潤滑剤が、上記の範囲に満たない量
であると、磁性層の膜質は低下しないものの十分な潤滑
効果が得られず、特に、高温度下において磁性層の削れ
が生じたりする。
更に、強磁性金属粉末の比表面積によっても、走行耐
久性はかなり影響され、比表面積が大きくなると磁性層
中の空隙が少なくなり、磁性層の表面に潤滑剤が析出し
易くなり、特に低温度での摩擦係数の増大、ヘッドへの
潤滑剤の付着を招く。
強磁性金属粉末を使用した磁気記録媒体をフロッピー
ディスクに使用する場合、記録密度を高めるために強磁
性金属粉末の粒子サイズを小さくなるに従って、すなわ
ち比表面積Sが大きくなるに従って、ジャケットのライ
ナーから磁性層が損傷を受け易くなる傾向があり、特
に、40(m2/gr)を越えるようになると顕著になる。し
かるに本発明の磁気記録媒体においては、比表面積の大
きさに応じて潤滑剤の含有率を選択することによってこ
の問題を軽減することができる。そして、第1図のG−
H、H−I、I−J、J−Gの各線分によって囲まれた
領域内の組合せで前記強磁性金属粉末の比表面積及び潤
滑剤の含有率を組み合わせて使用することによって、電
磁変換特性に優れ、走行耐久性においても強磁性金属粉
末を使用した場合に特有なジャケットライナーによる磁
性層の損傷のないフロッピーディスクを得ることができ
る。
以上のように、強磁性金属粉末の粒子サイズと潤滑剤
の含有量の双方が磁気記録媒体の走行耐久性に大きく影
響することに鑑み、本発明はなされたものであり、比表
面積の大きさSと潤滑剤の含有率Yとが、特に磁気ディ
スクの走行耐久性を向上させるためには特定の関係にす
れば良いことを突きとめ本発明に至ったものである。
本発明の磁気記録媒体で使用される前記強磁性粉末
は、少なくともFeを含むことが必要であり、具体的に
は、Fe、Fe−Co、Fe−Ni又はFe−Co−Ni等を主体とした
金属単位あるいは合金である。その特性を改良するため
にB、C、Al、Si、P等の非金属が添加されることもあ
る。通常、前記強磁性金属粉末の粒子表面は安定化させ
る為に酸化物の層が形成されている。
粒子サイズは、比表面積で30乃至65m2/grが好まし
く、特に好ましくは40乃至60m2/grである。
30m2/gr未満であると、記録密度が余り高くできず、
また65m2/grを越えると飽和磁化量が低下し、また分散
性も悪くなり好ましくない。結晶子サイズでは、400Å
以下であることが望ましい。また、軸比は5以上、飽和
磁化は110emu/gr以上、抗磁力は800Oe以上であることが
望ましい。
本発明に使用される前記一般式(I)及び(II)で表
される脂肪酸エステルは、幅広い温度領域で走行耐久性
を改良することができるので本発明の目的を達成する上
で最も有効である。
例えば、ラウリン酸ステアリル、パルミチン酸イソセ
チル、パルミチン酸オレイル、ステアリン酸イソトリデ
シル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソ
セチル、オレイン酸オレイル、ステアリン酸オレイル、
イソステアリン酸オレイル、ステアリン酸イソステアリ
ル、イソステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イ
ソステアリル、イソステアリン酸エイコセニル、ステア
リン酸エイコセニル、ステアリン酸イソテトラコシル、
ベヘン酸イソテトラコシル、オレイン酸ジグリセリド等
が挙げられる。
中でも、ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸
イソセチル及びステアリン酸イソステアリルが最も好ま
しい。
本発明に使用される結合剤は従来公知の熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物であ
る。例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、その
他の塩化ビニル系共重合体、アクリル酸エステル系共重
合体、メタクリル酸エステル系共重合体、ウレタンエラ
ストマー、セルロース誘導体、エポキシ−ポリアミド樹
脂等であり、硬化剤として各種のポリイソシアネートも
使用される。そして、前記結合剤の使用量は強磁性金属
粉末100重量部当たり5乃至300重量部であることが望ま
しい。また、分散性を高めるために分子中に適当量のカ
ルボキシル基、スルフオン酸基、水酸基、アミノ基、エ
ポキシ基等の官能基を導入することが望ましい。
本発明で使用される非磁性支持体は、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイ
ミド等各種の合成樹脂フイルム、アルミ箔、ステンレス
箔等の金属箔をあげることができる。
本発明の磁気ディスクの前記磁性層中には前記強磁性
金属粉末、前記潤滑剤、前記結合剤樹脂と共に通常、カ
ーボンブラック、研磨剤が添加され場合によってはさら
に帯電防止剤、分散剤等が加えられる。
本発明で使用できるカーボンブラックはゴム用ファー
ネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレン
ブラック等を用いる事ができる。これらカーボンブラッ
クの米国における略称の具体例をしめすとSAF、ISAF、
T、HAF、SPF、FF、FEF、HMF、GPF、APF、SRF、MPF、EC
F、SCF、CF、ET、MT、HCC、HCF、MCF、LFF、RCF等があ
り、米国のASTM規格のD−1765−82aに分類されている
ものを使用することができる。本発明に使用されるこれ
らカーボンブラックの平均粒子サイズは5〜1000ミリミ
クロン(電子顕微鏡)、窒素吸着法比表面積は1〜100m
2/gr、pHは4〜11(JIS規格K−6221−1982法)、ジブ
チルフタレート(DBP)吸着量は10〜800ml/100g(JIS規
格K−6221−1982法)である。本発明に使用されるカー
ボンブラックのサイズは、塗布膜の表面電気抵抗を下げ
る目的で5〜100ミリミクロンのカーボンブラックを、
また塗布膜の強度を制御するときに50〜1000ミリミクロ
ンのカーボンブラックをもちいる。また塗布膜の表面粗
さを制御する目的でスペーシングロス減少のための平滑
化のためにより微粒子のカーボンブラック(100ミリミ
クロン以下)を、粗面化して摩擦係数を下げる目的で粗
粒子のカーボンブラック(50ミリミクロン以上)をもち
いる。本発明の磁気記録媒体に使用できる研磨剤として
は一般に使用される研磨作用若しくは琢磨作用をもつ材
料でα−アルミナ、熔融アルミナ、炭化ケイ素、酸化ク
ロム、酸化セリウム、コランダム、人造ダイヤモンド、
α−酸化鉄、ザクロ石、エメリ−(主成分:コランダム
と磁鉄鉱)、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化硼
素、炭化モリブデン、炭化硼素、炭化タングステン、チ
タンカーバイド、トリポリ、ケイソウ土、ドロマイト等
で、主としてモース硬度6以上の材料が1乃至4種迄の
組合わせで使用される。これらの研磨剤は平均粒子サイ
ズが0.005〜5ミクロンの大きさのものが使用され、特
に好ましくは0.05〜2ミクロンである。これらの研磨剤
は強磁性金属粉末100重量部に対して1〜20重量部の範
囲で添加される。
本発明に使用する分散剤としては、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数10〜22個の脂肪
酸(R1COOH、R1は炭素数9〜21個のアルキル基)、前記
の脂肪酸のアルカリ金属(Li、Na、K等)またはアルカ
リ土類金属(Mg、Ca、Ba等)Cu、Pb等から成る金属石
鹸;レシチン等が使用される。この他に炭素数4以上の
高級アルコール、(ブタノール、オクチルアルコール、
ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール)及びこ
れらの硫酸エステル、燐酸エステル等も使用可能であ
る。これらの分散剤は強磁性金属粉末100重量部に対し
て0.1〜10重量部の範囲で添加される。これら分散剤の
使用方法は、強磁性微粉末や非磁性微粉末の表面に予め
被着させても良く、また分散途中で添加してもよい。
帯電防止剤としてはグラフアイト、カーボンブラッ
ク、カーボンブラックグラフトポリマー等の導電性粉
末;サポニン等の天然界面活性剤;アルキレンオキサイ
ド系、グリセリン系、グリシドール系、多価アルコー
ル、多価アルコールエステル、アルキルフェノールEO付
加体等のノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン類、
環状アミン、ヒダントイン誘導体、アミドアミン、エス
テルアミド、第四級アンモニウム塩類、ピリジンそのほ
かの複素環類、ホスホニウムまたはスルホニウム類、等
のカチオン界面活性剤;カルボン酸、スルホン酸、燐
酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基などの酸性基を含
むアニオン界面活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸
類、アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、ア
ルキルベタイン型等の両性界面活性剤等が使用される。
本発明の磁気記録媒体の製造に当たっては上記の種々
の素材に有機溶剤を加えて混練分散を行い磁性塗布液を
調整し、これを前記非磁性支持体上に塗布、配向、乾
燥、表面平滑化処理を施して金属粉末系磁気記録媒体を
作成する。
また、必要に応じて磁性層とは反対の面にバック層を
塗布する。
前記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、イソブチルアルコール、酢酸ブチル、トル
エン等の各種のものが単独で又は混合物で使用される。
また、混練分散に当たっては、上述の各材料は、同時
にあるいは個々順次混練機に投入され混練分散処理され
る。
本発明における磁性層の膜厚は通常、0.2乃至8μm
である。
以上の本発明の方法の新規な効果を以下の実施例、比
較例によって具体的に説明する。
なお、「部」とあるいは、「重量部」のことである。
〔実施例−1〕 強磁性金属粉末(Fe99%、Ni1%、比表面積30m2/gr、
抗磁力1580Oe、σs138emu/gr) 100部 塩化ビニル/酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体(日
本ゼオン(株)製、400X110A) 15部 Cr2O3(平均粒子径0.5μm) 10部 カーボンブラック(ライオン・アクゾ社製ケツチエンブ
ラックE.C.平均粒径30μm) 10部 トルエン 36部 メチルエチルケトン 36部 上記の組成物をニーダで約2時間混練した後、さらに
以下に組成物を加えた。
ポリエステル系ポリウレタン(東洋紡(株)製UR8300、
スルフオン酸基150当量/10g含有重量平均分子量 7
万) 10部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 次に、以上の組成物をサンドグラインダーで(2000rp
m)で約2時間分散処理を行い均一な分散物を得た。
さらに、この分散物に以下の組成物を加えて、均一に
混合し、磁性塗布液を得た。
イソトリデシルステアレート 11部 ポリイソシアネート(日本ポリウレタン(株)製コロネ
ートL) 10部 この磁性塗布液を、巾30cm、厚さ75μmのポリエチレ
ンテレフタレートフイルムの両面に乾燥膜厚が各々3.0
μmになるようにグラビアロールを用いて塗布して、約
100℃で乾燥して、約40℃でカレンダー処理を行い、金
属粉末系磁気記録媒体を得た。
〔実施例−2〕 イソトリデシルステアレートの量を7部とした以外
は、実施例−1の同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−3〕 イソトリデシルステアレートの量を18部とした以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−4〕 Fe99%、Ni1%、比表面積50m2/g、抗磁力1600Oe、σs
130emu/gである強磁性金属粉末を100部使用した以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−5〕 イソトリデシルステアレートの量を8部とした以外
は、実施例−4と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−6〕 イソトリデシルステアレートの量を14部とした以外
は、実施例−4と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−7〕 Fe99%、Ni1%、比表面積65m2/g、抗磁力1600Oe、σs
122emu/gである強磁性金属粉末を100部使用した以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−8〕 イソトリデシルステアレートの量を9部とした以外
は、実施例−7と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−9〕 イソトリデシルステアレートの量を12部とした以外
は、実施例−7と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔実施例−10〕 実施例−1の強磁性金属粉末に替えて、Fe99%、Ni1
%、比表面積40(m2/gr)、抗磁力1570Oe、σs136emu/g
rの強磁性金属粉末を100部使用し、イソトリデシルステ
アレートを12.5部使用した以外は、実施例−1と同一の
条件で金属粉末系磁気記録媒体を得た。
〔実施例−11〕 実施例−10に於て、イソトリデシルステアレートを15
部使用した以外は、実施例−10と同一の条件で金属粉末
系磁気記録媒体を得た。
〔実施例−12〕 実施例−1の強磁性金属粉末に替えて、Fe99%、Ni1
%、比表面積60(m2/gr)、抗磁力1600Oe、σs127emu/g
rの強磁性金属粉末を100部使用し、イソトリデシルステ
アレートを13部使用した以外は、実施例−1と同一の条
件で金属粉末系磁気記録媒体を得た。
〔比較例−1〕 イソトリデシルステアレートの量を5部とした以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−2〕 イソトリデシルステアレートの量を19部とした以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−3〕 イソトリデシルステアレートの量を6部とした以外
は、実施例−4と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−4〕 イソトリデシルステアレートの量を16部とした以外
は、実施例−4と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−5〕 イソトリデシルステアレートの量を7部とした以外
は、実施例−7と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−6〕 イソトリデシルステアレートの量を14部とした以外
は、実施例−7と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
〔比較例−7〕 潤滑剤として、トリデシルステアレートのかわりにオ
レイン酸を使用した以外は実施例−4とどういつの条件
で金属粉末系磁気記録媒体を得た。
(比較例−8〕 Fe99%、Ni1%、比表面積28m2/g、抗磁力1580Oe、σs
140emu/gである強磁性金属粉末を100部使用した以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
(比較例−9〕 Fe99%、Ni1%、比表面積68m2/g、抗磁力1600Oe、σs
115emu/gである強磁性金属粉末を100部使用した以外
は、実施例−1と同一の条件で金属粉末系磁気記録媒体
を得た。
以上のようにして得られた、実施例−1乃至−12及び
比較例−1乃至−9の金属粉末系磁気記録媒体を3.5イ
ンチのフロッピーディスクのサンプルに加工した。
次に、それらのサンプルをフロッピーディスクドライ
ブFD−1137−D(日本電気(株)製)にかけて、温度5
℃/相対湿度10%の環境から温度50℃/相対湿度30%の
環境の24時間サーモサイクルテストを実施した。
この条件で、各サンプルをパス回数で最大2500万回走
行させたときの走行状態をもって走行耐久性を評価し
た。
また、50万パス毎に、全トラックの出力を測定して、
出力が初期値の45%以下となる場合をドロップ・アウト
発生とした。
また、電磁変換特性としては、実施例−1のサンプル
の出力を100%としたときの初期2F再生出力の値を測定
して評価した。
また、分解能は、フロッピーディスクドライブFD−11
37−D(日本電気(株)製)を用いて測定し、実施例−
1のサンプルの分解能を100%として評価した。
更に、5℃におけるヘッドの摩擦係数(μ値)をフロ
ッピーディスクドライブFD−1137−D(日本電気(株)
製)のヘッドを使用して、ヘッド荷重20gr、回転数360r
pm、トラック00の条件で測定した。
得られた結果を、第1表に示す。
第1図において、A−B−C−D−E−F−Aの各線
分に範まれた領域内に、強磁性金属粉末の比表面積及び
潤滑剤の含有量がある実施例−1から実施例−12の磁気
記録媒体のサンプルは、いずれも走行耐久性に優れてお
り、また、再生出力、分解能においても十分なレベルで
あった。特に実施例−10、−11、−12のサンプルは2500
万パス走行しても、ライナーとの搨接によるドロップア
ウトの発生がよい。
一方、比較例−1、比較例−3、比較例−5の各サン
プルは、潤滑剤の量が十分でないためか繰り返し走行テ
ストの中途で磁性層に削れを発生した。
また、比較例−2、比較例−4、比較例−6の各サン
プルでは、潤滑剤の量が過剰なためか走行中にヘッドに
媒体が貼り付いてしまうためかもしくは摩擦係数が上昇
してしまうためか走行不良を生じた。また、ライナーと
の搨接によりドロップアウトが発生している。
さらに、比較例−8、比較例−9のサンプルでは、電
磁変換特性の面で十分な値を示していない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の磁気記録媒体の強磁性金属粉末の比
表面積S(m2/gr)と潤滑剤含有率Y(重量%)との関
係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 泰之 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−229233(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性金属粉末及び結合
    剤樹脂を主体とする磁性層を有する磁気記録媒体に於
    て、該強磁性金属粉末の比表面積S(m2/gr)は、30乃
    至65(m2/gr)であって、該磁性層中における脂肪酸エ
    ステルの前記強磁性金属粉末に対する含有率Y(重量
    %)は、前記比表面積Sが30(m2/gr)以上50(m2/gr)
    未満であるときは、0.05S+5.5≦Y≦−0.2S+24の範囲
    にあり、前記比表面積Sが、50(m2/gr)以上65(m2/g
    r)以下であるときは、0.06S+4.7≦Y≦−0.13S+21の
    範囲にあり、且つ前記脂肪酸エステルは下記一般式
    (I)及び(II)で表される化合物から選択されること
    を特徴とする磁気記録媒体。 (式中、R1は、炭素数15乃至29の直鎖又は分岐のアルキ
    ル基又はアルケニル基であり、R2とR3は、アルキル基且
    つR2の炭素数とR3の和は14乃至20である。R4は、炭素数
    7乃至29の直鎖又は分岐のアルキル基又はアルケニル基
    であり、n、mは整数であって、nは2以上、nとmの
    和は7乃至33である。)
  2. 【請求項2】前記磁気記録媒体が磁気ディスクである請
    求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】該強磁性金属粉末の比表面積S(m2/gr)
    は、40乃至60(m2/gr)であって、該磁性層中における
    脂肪酸エステルの前記強磁性金属粉末に対する含有率Y
    (重量%)は、0.03S+12≦Y≦−0.1S+19の範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】前記磁気記録媒体が磁気ディスクである請
    求項3記載の磁気記録媒体。
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