JP2638945B2 - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JP2638945B2
JP2638945B2 JP63164763A JP16476388A JP2638945B2 JP 2638945 B2 JP2638945 B2 JP 2638945B2 JP 63164763 A JP63164763 A JP 63164763A JP 16476388 A JP16476388 A JP 16476388A JP 2638945 B2 JP2638945 B2 JP 2638945B2
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jig
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就生 柴田
浩一 金地
登 若林
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、供試体の引張り強度等を試験する材料試験
機に関する。
B.従来の技術 供試体の強度試験機として従来から第4図に示す材料
試験機が知られている。
この材料試験機では、モータ1の回転力を歯車2によ
って歯車3,4に伝え、この歯車3,4の回転軸に結合された
ネジ棒5,6を回転させ、クロスヘッド7を昇降させる。
このクロスヘッド7の直線的な昇降運動により、テーブ
ル8とクロスヘッド7との間に治具9,10を介して把持さ
れた供試体11が負荷される。この負荷によって供試体11
に働く荷重はクロスヘッド7に取付けた荷重センサ12に
よって検出される。また、供試体11の伸びは伸びセンサ
13によって検出される。この伸びセンサ13は、例えばク
ロスヘッド7の動き量を検出するものである。
このような材料試験機において、クロスヘッド7を比
較的速い素度で昇降させると、治具10に作用する加速度
に起因する慣性力を負荷センサ12が検出してしまい、負
荷センサ12が検出した負荷荷重には慣性力相当の誤差が
含まれる。
そこで、例えば特開昭59−77336号「高速負荷試験機
用衝撃力計測装置」で提案されているように、治具に作
用する慣性力を慣性力検出用ロードセルによって直接検
出し、その検出した慣性力を負荷検出値から差引くよう
にする構成が考えられる。
C.発明が解決しようとする問題点 ところが、上記公報のように慣性力を直接検出する場
合、慣性力検出用ロードセルの固有振動数を治具の固有
振動数と一致させるための重りが必要となる。このた
め、治具を負荷荷重の大小や供試体の種別に応じて変換
する際、その都度、重りを交換しなければならず、試験
準備作業が極めて煩雑になる上、作業効率も悪い。
本発明の目的は、供試体に働く負荷荷重を高精度でか
つ効率良く検出することができる材料試験機を提供する
ことにある。
D.問題点を解決するための手段 本発明は、供試体を上端及び下端で把持する治具と、
この治具を上下方向に直線運動させて前記供試体を負荷
する負荷手段と、前記治具の変位を検出する変位検出手
段と、前記供試体に働く負荷荷重を検出する荷重検出手
段とを具備する材料試験機であって、前記供試体を前記
治具に取り付ける前の前記荷重検出手段の検出結果に基
づいて前記治具の質量を検出する質量検出手段と、前記
変位検出手段の変位検出信号を2次微分し治具の加速度
を算出する微分演算手段と、この微分演算手段で算出さ
れた加速度と前記治具の質量とを乗算し治具の慣性力を
算出する慣性力演算手段と、この慣性力演算手段で算出
された慣性力を前記荷重検出手段で検出した負荷荷重か
ら減じその減算結果を前記供試体に働く真の負荷荷重値
として出力する真の荷重値演算手段とを備えることを特
徴とする。
ここで、治具の加速度は、治具に取付けた加速度検出
手段によって検出する構成にすることもできる。
E.作用 治具の加速度と、供試体を治具に取り付ける前の荷重
検出手段の検出結果に基づいて求めた治具の質量とによ
って試験時に治具に作用する慣性力を検出する。同時
に、負荷荷重を荷重検出手段によって検出し、その検出
値から上記慣性力を減じる。これによって、供試体に働
く真の負荷荷重を検出することができる。
F.実施例 第1図は、本考案による材料試験機の第1の実施例を
示し、荷重センサ12と変位センサ13の検出出力によって
治具10の慣性力を求めて慣性力に起因する誤差成分を荷
重検出値から除去するものである。
荷重センサ12はロードセルであり、供試体11に働く荷
重に相応するアナログ信号を出力し、変位センサ13は、
クロスヘッド7の変位量に相応するアナログ信号を出力
する。計測装置15は、2つの微分回路150および151と、
荷重センサ12の検出出力を増幅する増幅器152Lと、変位
センサ13の検出出力を増幅する増幅器152Sと、治具10の
質量をサンプリング動作によって取込み記憶するサンプ
ルホールド回路153と、治具10の慣性力を算出する乗算
器154と、慣性力成分の含まれない真の負荷荷重を算出
する減算器155とから構成されている。そして、計測装
置15から出力される荷重データと変位データとに基づい
て記録計156で例えば荷重−変位曲線を描く。なお、モ
ータ1に対する駆動信号は図示しない制御回路から供給
される。
以上の実施例において、まず治具10を取付けない状態
で、増幅器152Lが検出している負荷荷重が零になるよう
に増幅器152Lの利得を調整する。次いで、治具10をクロ
スヘッド7に取付け、この状態で負荷センサ12が検出し
ている負荷荷重をサンプルホーフド回路153にサンプル
ホールドする。これによりサンプルホールド回路153の
出力には治具10の質量を示す値が得られる。
次に、治具10を取付けた状態で負荷センサ12が検出し
ている負荷荷重が零になるように増幅器152Lの利得を調
整する。これは、治具10自身の重量成分が供試体11に働
く負荷荷重値に付加されることを除くためである。そし
て、治具10と9との間に供試体11を把持し、モータ1の
回転を開始する。その回転に伴ってクロスヘッド7が上
昇し、供試体11に対して引張り荷重が加えられる。
一方、変位センサ13はクロスヘッド7の上昇に伴う治
具10の変位を検出し、その変位検出信号を増幅器152Sで
増幅した後で微分回路150に入力する。微分回路150は変
位検出信号を微分することにより速度信号に変換し、次
段の微分回路151に入力する。2段目の微分回路151は入
力された速度信号を微分することにより、治具10の加速
度信号を出力する。この加速度信号は乗算器154に入力
され、ここでサンプルホールド回路153の出力である治
具10の質量と乗算される。これにより、乗算器154の出
力から治具10の慣性力を表わす信号が出力される。
一方、負荷センサ12の出力信号である引張り荷重を表
わす信号は増幅器152Lで増幅の後、減算器155に入力さ
れている。減算器155は供試体11に働く引張り荷重の
値、つまり増幅器152Lの荷重値から治具10の慣性力を表
わす乗算器154の出力値を減じ、供試体11に働く真の引
張り荷重を表わす信号を出力する。
また、計測装置15からの荷重データと変位データが記
録計156に送られ、記録計156は例えば荷重−変位曲線を
描く。
このように本実施例によれば、治具10の質量と加速度
によってその慣性力を間接力に求め、その慣性力を負荷
荷重から減じるようにしているため、慣性力に起因する
誤差成分の含まれない高精度の負荷荷重検出値が得られ
る。また、慣性力を間接的に求めているため、治具10を
交換してもその質量を一度だけサンプルホールドすれば
よく、試験開始前の準備作業を極めて簡単にできる。さ
らに変位センサ13は従来から供試体の変位量を検出する
ために装備されており、この変位センサ13の出力信号を
2次微分する2つの微分回路150,151と、その結果と治
具10の質量とを乗算する乗算器154と、この乗算器154で
得られた慣性力を負荷荷重から減じる減算器155とを付
加するだけでよく、計測装置15の変更も容易である。
次に、加速度の算出、慣性力の算出、真の負荷荷重の
算出という演算をマイクロプロセッサ等によるデータ処
理によって行う第2の実施例を第2図により説明する。
第2図において、試験の手順は第1の実施例と同様で
あるが、負荷センサ12の検出信号は増幅器152Lで増幅さ
れAD変換器157によってデジタルの付加荷重信号に変換
されてデータ処理部158に入力される。一方、変位セン
サ13はエンコーダ方式のセンサでありクロスヘッド7の
移動に従ったパルスを出力し、このパルスが変位計測器
159に入力され、ここで治具10の変位量を示すデジタル
信号に変換され、そのままデータ処理部158に入力され
る。
データ処理部158は、変位計測器159から入力された治
具10の変位検出信号を2次微分し、治具10の加速度を求
め、さらに予めサンプリングしておいて治具10の質量と
加速度とを乗算することにより、治具10に作用する慣性
力を求める。次に、AD変換器157から入力される負荷荷
重値に対して慣性力を減じて真の負荷荷重値を求める。
そして、その結果を示すデータと変位を示すデータとを
DA変換器160でアナログ信号に変換し、記録計156で例え
ば荷重−変位曲線を描く。
この構成によれば、2次微分,乗算,減算という演算
処理プログラムを付加するだけで高精度の負荷荷重検出
値が得られる。
第3図は本発明の第3の実施例を示す構成図であり、
加速度センサを用いて治具10の慣性力を求めるようにし
たものである。
図において、試験の手順は第1図の実施例と同様であ
り、サンプルホールド回路153には治具10の質量が予め
保持されている。一方、治具10には加速度センサ16が取
付けられており、この加速度センサ16で検出された治具
10の加速度検出信号は増幅器161で増幅された後、乗算
器154に入力される。乗算器154は加速度信号と治具10の
質量とを乗算し、慣性力を算出する。減算器155では、
負荷荷重からこの慣性力を減算して真の荷重値を求め
る。したがって先の実施例と同様に高精度の負荷荷重検
出値を得ることができる。
なお以上では、治具の質量を負荷センサによって検出
するようにしたが、試験前に負荷センサとは別の計測器
で予め治具の質量を求めこれを計測装置15に格納してお
き、試験時に検出される加速度とその質量とを乗算する
ようにしても良い。
また以上では、クロスヘッドの昇降で供試体を負荷す
る材料試験機について説明したが、テーブル移動式の材
料試験にも本発明を適用できる。あるいは、油圧シリン
ダ先端に刃物やポンチを装着し、油圧シリンダの高速伸
出動作により刃物で供試体を破壊したり供試体を打ち抜
いたりする高速度衝撃試験を行う材料試験機にも実施で
きる。あるいは他の形式の材料試験機でも良い。要する
に、高速度で直線運動する供試体の治具を有する材料試
験機の全てに本発明は実施できる。
G.発明の効果 以上説明したように本発明においては、変位センサま
たは加速度センサによって治具の慣性力を間接的に求
め、供試体に働く負荷荷重からこの慣性力を減じて真の
荷重値を求めるようにしたので、供試体に働く負荷荷重
を高精度で、かつ効率良く検出することができる。
また、供試体を治具に取り付ける前に、荷重検出手段
の検出結果に基づいて治具の質量を検出するようにした
ため、治具の種類が変わっても治具の質量を入力する作
業などを行う必要が無くなり、これにより、治具の質量
を簡易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による材料試験機の荷重補正装置の第1
の実施例を示す構成図、第2図は第2の実施例を示す構
成図、第3図は第3の実施例を示す構成図、第4図は従
来の材料試験機の構成図である。 1:モータ、2,3,4:歯車 5,6:ネジ棒、7:クロスヘッド 8:テーブル、9,10:治具 11:供試体、12:負荷センサ 13:変位センサ、15:計測装置 16:加速度センサ 150,151:微分回路 153:サンプルホールド回路 154:乗算器、155:減算器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】供試体を上端及び下端で把持する治具と、
    この治具を上下方向に直線運動させて前記供試体を負荷
    する負荷手段と、前記治具の変位を検出する変位検出手
    段と、前記供試体に働く負荷荷重を検出する荷重検出手
    段とを具備する材料試験機において、 前記供試体を前記治具に取り付ける前の前記荷重検出手
    段の検出結果に基づいて前記治具の質量を検出する質量
    検出手段と、前記変位検出手段の変位検出信号を2次微
    分し治具の加速度を算出する微分演算手段と、この微分
    演算手段で算出された加速度と前記治具の質量とを乗算
    し治具の慣性力を算出する慣性力演算手段と、この慣性
    力演算手段で算出された慣性力を前記荷重検出手段で検
    出した負荷荷重から減じその減算結果を前記供試体に働
    く真の負荷荷重値として出力する真の荷重値演算手段と
    を備えることを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】供試体を上端及び下端で把持する治具と、
    この治具を上下方向に直線運動させて前記供試体を負荷
    する負荷手段と、前記供試体に働く負荷荷重を検出する
    荷重検出手段とを具備する材料試験機において、 前記供試体を前記治具に取り付ける前の前記荷重検出手
    段の検出結果に基づいて前記治具の質量を検出する質量
    検出手段と、前記治具の加速度を検出する加速度検出手
    段と、この加速度検出手段で検出された加速度と前記治
    具の質量とを乗算し治具の慣性力を算出する慣性力演算
    手段と、この慣性力演算手段で算出された慣性力を前記
    荷重検出手段で検出した負荷荷重から減じその減算結果
    を前記供試体に働く真の負荷荷重値として出力する真の
    荷重値演算手段とを備えることを特徴とする材料試験
    機。
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