JP2638835B2 - 陰極線管用電子銃 - Google Patents

陰極線管用電子銃

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子銃の所定電極に分圧電圧を供給するた
めの内蔵抵抗器を有した陰極線管用電子銃に関する。
〔発明の概要〕
本発明は、電子銃の所定電極に分圧電圧を供給するた
めの内蔵抵抗器を有した陰極線管用電子銃において、内
蔵抵抗器の絶縁体表面にMn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれか1種
又は複数種の酸化物からなる遷移金属酸化物膜を被着形
成することによって、この電子銃を陰極線管に組み込ん
だ場合、内蔵抵抗器の絶縁体表面の帯電を抑制し、静電
的帯電によるコールドエミッション(電解放出)、放電
等の問題を解消するようにしたものである。
〔従来の技術〕
従来、カラーテレビジョン受像機に用いられるカラー
陰極線管において、電子銃に分圧用の内蔵抵抗器を組み
込み、この内蔵抵抗器によってアノード電圧を分圧して
例えばコンバージェンス電圧を供給したり、或いはフォ
ーカス電圧を供給するようにしたカラー陰極線管が提案
されている。その一例を第6図に示す。同図中、(1)
は管体、(2)は管体(1)のネック部(1a)内に配さ
れた分圧用の内蔵抵抗器(8)を有する電子銃を示す。
電子銃(2)は3個のカソードKR,KG,KBに対して共通に
第1グリッドG1、第2グリッドG2、第3グリッドG3、第
4グリッドG4及び第5グリッドG5が順次同軸上に配列さ
れ、第5グリッドG5の後段に静電コンバージェンス手段
(3)が配されて成る。
静電コンバージェンス手段(3)は相対向する内側偏
向電極板(3a),(3b)とその外側の外側偏向電極板
(3c),(3d)とを有して成る。第3グリッドG3と第5
グリッドG5とは例えば導電線(4)によって電気的に連
結され、これにアノード電圧HVが印加される。静電コン
バージェンス手段(3)の内側偏向電極板(3a),(3
b)は第5グリッドG5に機械的に且つ電気的に連結さ
れ、これにアノード電圧HVが与えられ、また外側偏向電
極板(3c),(3d)にはアノード電圧HVより低いコンバ
ージェンス電圧CVが与えられる。管体(1)のファンネ
ル部(1b)の内面からネック部(1a)の一部に渡って内
部導電膜(6)が被着形成され、この内部導電膜(6)
に第5グリッドG5よりの導電性接触子(7)が接触され
る。アノード電圧HVはアノードボタン(図示せず)から
内部導電膜(6)−導電性接触子(7)−第5グリッド
G5を通じて供給される。一方、コンバージェンス電圧CV
は内蔵抵抗器(8)によって供給される。
この内蔵抵抗器(8)は、第7図及び第8図に示すよ
うに、アルミナ(Al2O3)基板等による絶縁基板(9)
上に、酸化ルテニウム系膜厚抵抗体(10)を形成し、そ
の抵抗体(10)の両端と中間部に夫々アース用端子t2
高圧用端子t1及びコンバージェンス用端子t3を形成し、
端子t1〜t3を除く表面を抵抗体(10)の保護のために例
えばオーバーコートガラス層による絶縁製保護膜(11)
で覆って構成される。そして、この内蔵抵抗器(8)は
電子銃(2)に対して第6図に示される如くその基板
(9)の裏面が電子銃(2)側に向かうように取付けら
れ、内蔵抵抗器(8)の高圧用端子t1が第5グリッドG5
の導電性取付け片(12)を介して連結され、コンバージ
ェンス用端子t3が導電性取付け片(12)を介してコンバ
ージェンス手段(3)の外側偏向電極板(3c),(3d)
に連結され、アース用端子t2がネック部(1a)のステム
に貫通されたアース端子ピン(13a)に導電性取付け片
(12)を介して連結される。すなわち、外側偏向電極板
(3c),(3d)には内蔵抵抗器(8)の抵抗体(10)に
より分圧されたコンバージェンス電圧CVが供給される。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、上述したカラー陰極線管においては、内蔵
抵抗器(8)のアルミナ基板(9)や絶縁性保護膜(1
1)が電子ビームの反射等により管内に存在する散乱電
子によ静電的に帯電される。この場合内蔵抵抗器(8)
は高電界に直接、間接的にさらされるため散乱電子を引
きつけることになり、より帯電される。このため次のよ
うな問題点が生じるものであった。(i)十分に帯電さ
れると沿面放電を誘発する。或いは(ii)アルミナ基板
(9)が帯電されることにより、電子銃(2)の低圧電
極からのコールドエミッション(電界の上昇により電子
放射が生じる)が誘起され、基板(9)表面で以上発光
が起こる(アルミナ特有のピンク〜赤に励起発光す
る)。異常発光が生じた陰極線管は不良となる。またこ
の異常発光で内蔵抵抗器(8)が局部的に発熱して抵抗
体が劣化する。さらにコールドエミッションによって内
蔵抵抗器(8)の絶縁体表面で2次電子放出が起き、さ
らに高圧になるために放電が生じる。
本発明は、上述の点に鑑み、内蔵抵抗器に生ずる静電
的な帯電を減じて上記問題点を解決することができる陰
極線管用電子銃を提供するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、電子銃の所定電極に分圧電圧を供給するた
めの内蔵抵抗器を有する陰極線管用電子銃において、内
蔵抵抗器の絶縁体表面に遷移金属酸化物膜を被着形成す
るようになす。
遷移金属酸化物としては、Mn,Fe,Cr,Co,Cu等のいずれ
か1種叉は複数種の酸化物を用いることができる。即ち
上記1種の酸化物単独か、又は顔料の様に固相反応で多
成分系化合物となっているものでもよい。但し、電界内
で磁性を帯びる強磁性体酸化物は、走査電子ビームに影
響を及ぼすので、使用出来ない。
遷移金属酸化物膜は内蔵抵抗器の少くとも電子銃側に
面している絶縁基板面のほぼ全面に被着形成し、必要に
応じて絶縁性保護膜(特に抵抗体の低電位側に対応する
部分)の表面にも被着形成するを可とする。
〔作用〕
内蔵抵抗器の絶縁体表面にMn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれか
1種又は複数種の酸化物からなる遷移金属酸化物膜が被
着形成されることにより、内蔵抵抗器表面の帯電が抑制
される。この帯電が抑制される理由は次のように考えら
れる。
セラミック基板を構成するAl2O3と前記の遷移金属酸
化物とでは2次電子放出係数δが異なる点に着目出来
る。Al2O3焼結体がδmax=4.8(射出電子のエネルギーE
max=1300V)であるのに対し、前記の遷移金属酸化物で
は例えばCr2O3がδmax=0.98,MoO2がδmax=1.09〜1.33
であり、明らかな差がある。MnO、Fe2O3、CoO、CuOにつ
いても同様である。2次電子が放出され表面のプラス電
荷量が印加電圧と共に増大すると考えられるが、Al2O3
と前記遷移金属酸化物との間では大きな差がある。従っ
て帯電が抑制されると考えられる。
内蔵抵抗器の絶縁体例えば電子銃側の絶縁基板の帯電
が抑制されることにより、沿面放電、電子銃の低圧電極
からのコールドエミッションが抑制される。
また内蔵抵抗器の絶縁性保護膜表面に前記の遷移金属
酸化物膜を被着形成するときは、ここでの帯電が抑制さ
れ、内蔵抵抗器の抵抗体特にその低電位側と絶縁性保護
膜表面との電位差が大きくならないので、絶縁性保護膜
が絶縁破壊することがない。
〔実施例〕
第1図は、本発明による内蔵抵抗器(21)を有する電
子銃(2)を管体(1)内に組込んだカラー陰極線管を
示す。又、第2図及び第3図はその内蔵抵抗器(21)の
側面図及び底面図を示す。なお、同図中、前述の第6図
乃至第8図と対応する部分には同一符号を付して重複説
明を省略する。
本例においては、第1図乃至第3図に示すように絶縁
基板例えばアルミナ基板(9)の一面上に酸化ルテニウ
ム系厚膜による抵抗体(10)(図示せず)が形成され、
抵抗体(10)の両端及び中間部に夫々アース用端子t2
高圧用端子t1及びコンバージェンス用端子t3が形成さ
れ、抵抗体(10)が形成れれた表面が端子t1〜t3を除い
てオーバーコートガラス層による絶縁性保護膜(11)に
て被覆されてなる内蔵抵抗器(21)に対して、さらにそ
のアルミナ基板(9)の電子銃(2)と対抗する裏面に
各端子t1〜t3に対応した部分を除いたほぼ全面にわたっ
てMn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれか1種又は複数種の酸化物か
らなる遷移金属酸化物膜(22)を被着形成する。そし
て、この遷移金属酸化物膜(22)を被着した内蔵抵抗器
(21)を電子銃(2)に組み込むようになす。
遷移金属酸化物膜(22)の形成法としては、例えば遷
移金属酸化物と結合用ガラスとビヒクル(バインダー及
び溶剤)から成るペースト状体を塗布し、焼成して形成
することができる。結合用ガラスとしては一般的な硼珪
素酸鉛ガラスを用いることができるが、その他、結合剤
となり得るものであれば、いかなるものでもよい。次表
に遷移金属酸化物を含有したペースト状体の例を示す。
遷移金属として用いた上記Mn,Fe,Cr,Co等は不対電子
を多く持ち得る常磁性元素である。
尚、上例では遷移金属酸化物膜を、遷移金属酸化物を
含有したペースト状体を塗布し、焼成して形成したが、
その他真空蒸着によって形成するこたともでき、或いは
遷移金属酸化物を水ガラスと混合して得たペースト状体
を用いて形成することもできる。さらにCr2O3膜の場合
には無水クロム酸CrO3の水溶液を塗布し、焼成してCr2O
3膜を形成することができる。
上述の構成によれば、内蔵抵抗器(21)のアルミナ基
板(9)の面Mn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれか1種又は複数種
の酸化物からなるに遷移金属酸化物膜(22)を被着形成
したことにより、アルミナ基板面における静電的な帯電
が抑制される。従って、この帯電による沿面放電を防止
することができる。また電子銃(2)の低圧電極からア
ルミナ基板(9)の面へのコールドエミッションの誘起
が抑制され、異常発光、局部的発熱による抵抗体(10)
の劣化、さらにコールドエミッションに基因した放電を
回避することができる。
尚、上例では遷移金属酸化物膜(22)を内蔵抵抗器
(21)のアルミナ基板(9)の裏面にのみ設けたが、第
4図及び第5図に示すように、さらに絶縁性保護膜(1
1)の表面、特に抵抗体(10)(図示せず)の低電位側
に対応した部分上にも同様に遷移金属酸化物膜(22)を
被着形成することができる。絶縁性保護膜(11)の表面
の帯電が増大した場合には、抵抗体(10)の低電位側と
絶縁性保護膜(11)との間の電位差が大きくなり、ひど
い場合には絶縁性保護膜(11)の絶縁破壊が生ず懼れが
ある。しかし、第4図及び第5図の構成によれば絶縁性
保護膜(11)の表面の帯電が抑制されることになり、絶
縁性保護膜(11)の絶縁破壊を防止することができる。
また、アルミナ基板(9)としては、望ましくは上述
の遷移金属酸化物を1%未満含有せしめたアルミナ基板
を用いるを可とする。
〔発明の効果〕
本発明によれば、内蔵抵抗器を有する電子銃において
その内蔵抵抗器の絶縁体表面にMn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれ
か1種又は複数種の酸化物からなる遷移金属酸化物膜を
被着形成したことにより、絶縁体表面の帯電が抑制され
る。従って、帯電による沿面放電の誘発が防止される。
また電子銃の低圧電極からのコールドエミッションの誘
起が抑制され、コールドエミッションに基因する異常発
光、局部的発熱による抵抗体の劣化、放電等が回避され
る。又、内蔵抵抗器の絶縁性保護膜の面にも遷移金属酸
化物を形成しておけば、ここでの帯電が抑制されるの
で、絶縁性保護膜の絶縁破壊をも回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電子銃を組み込んだカラー陰極線
管の部分断面図、第2図及び第3図は本発明に係る内蔵
抵抗器の一例を示す側面図及び底面図、第4図及び第5
図は本発明に係る内蔵抵抗器の他の例を示す側面図及び
底面図、第6図は従来の電子銃を組み込んだカラー陰極
線管の部分断面図、第7図及び第8図は従来例の内蔵抵
抗器を示す絶縁性保護膜を通した平面図及び側面図であ
る。 (1)は管体、(2)は電子銃、(8),(21)は内蔵
抵抗器、(9)は絶縁基板、(11)は絶縁性保護膜、
(22)は遷移金属酸化物膜である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃の所定電極に分圧電圧を供給するた
    めの内蔵抵抗器を有する陰極線管用電子銃において、 前記内蔵抵抗器の絶縁体表面に遷移金属酸化物膜が被着
    形成されて成り、 前記遷移金属酸化物膜は、Mn,Fe,Cr,Co,Cuのいずれか1
    種又は複数種の酸化物からなる膜である陰極線管用電子
    銃。
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