JP2637806B2 - 溶接機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、溶接機に関する。

（従来の技術） 従来、溶接機における立設されたフレーム上にはワー
クを載置するテーブルと、ワークを突当てる突当てユニ
ットが固定されている。そして、作業者がワークをたテ
ーブル上に載置すると共にワークユニットに突当てて、
トーチを上下方向へ移動せしめて、ワークに溶接加工が
行われていた。

（発明が解決しようとする課題） ところで、上述した従来の溶接機では、突当てユニッ
トがフレーム上に固定的に設けられているため、トーチ
は上下方向へ移動可能である。しかしながら、トーチ自
体は突当てユニットに干渉するから、トーチは突当て面
より前方へ移動できない。したがって、ワークにおける
フランジ部の溶接加工ができないという問題があった。

この発明の目的は、上記問題点を改善するため、トー
チを突当て装置の突当て面より前方へ移動できるように
してワークにおけるフランジ部の溶接加工を可能にした
溶接機を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、この発明は、立設された
フレーム上にワークを載置するテーブルを設け、前記フ
レームに突当て装置を設け、前記ワークに溶接を行うト
ーチを上下方向および前後方向へ移動可能に設け、前記
突当て装置とテーブル上に載置されたワークとを相対的
に上下動可能に設けて溶接機を構成した。

（作用） この発明の溶接機を採用することにより、立設された
フレーム上に設けられているテーブル上にワークを載置
する。また、前記フレームには突当て装置が設けられて
おり、この突当て装置とテーブル上に載置されたワーク
とが相対的に上下動可能に設けられているから、例えば
突当て装置を下降させて突当て装置の上端をワークの上
面より低くさせる。次いで、ワークを突当て装置に突当
てた状態にして、トーチを前後方向へ移動せしめること
によりトーチが突当て装置に干渉しないで前後へ移動さ
れるからワークにおけるフランジ部の溶接が行われる。

（実施例） 以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。

第１図，第２図および第３図を参照するに、溶接機１
におけるベース３上にはフレーム5R,5Lがそれぞれ立設
されている。フレーム5L上にはワークを載置するテーブ
ル７が設けられている。前記フレーム5Rと5Lの間には空
間が形成されている。

フレーム5Lの前側（第１図において左側は複数のガイ
ドレール９が設けられており、この各ガイドレール９に
は複数のガイド部材11がガイドされるように設けられて
いる。このガイド部材11には突当て装置13が設けられて
いる。

この突当て装置13は突当てベース15と、左右の突当て
部材15R,15Lとから構成されていて、突当てベース15の
後側（第１図において右側）には前記ガイド部材11が取
付けられている。突当てベース15の上部には前記左右の
突当て部材17R,17Lが複数のボルト19で取付けられてい
る。

前記突当てベース15の後側におけるガイド部材11間の
ほぼ中央部にはナット部材21が設けられている。このナ
ット部材21には上下方向へ延伸したボールねじ23が螺合
されており、このボールねじ23は前記フレーム5Rの前側
における上下部に設けられた支持ブロック25で回転自在
に支承されている。

前記ボールねじ23の上端にはスプロケット27が取付け
られている。前記フレーム5R内には駆動モータ29が設け
られており、この駆動モータ29の出力軸にはスプロケッ
ト31が回転自在に支承されている。このスプロケット31
と前記スプロケット27とにはチェン33が巻回されてい
る。

また、電極35を先端に備えたトーチ37がフレーム5R,5
Lの上方に設けられていて、前後方向（第１図において
左右方向）および上下方向へ移動可能となっている。

上下構成により、駆動モータ29を駆動させると、スプ
ロケット31,チェン33およびスプロケット27を介してボ
ールねじ23が回転される。ボールねじ23が回転される
と、ボールねじ23にはナット部材21が螺合されているか
ら、ガイド部材11がガイドレール９にガイドされて上下
方向に移動するので、突当てベース15を介して突当て部
材17R,17Lが上下方向に移動されることになる。したが
って、突当て部材17R,17Lを備えた突当てベース15が第
１図において実線の位置から２点鎖線の位置までの範囲
内で上下される。

例えば、第４図に示したごとく、テーブル７上に箱型
形状のワークＷを載置してワークＷのフランジ部Wfに溶
接加工を行う場合には、突当てベース15を第４図に示し
た位置まで下降すると、突当て部材17R,17Lの上端がワ
ークＷの上面より低く位置決めされる。而して、ワーク
Ｗを突当て部材17R,17Lに突当てた状態にしてトーチ37
を前方（第４部において左方）へ移動させることによ
り、トーチ37の先端に備えた電極35は突当て部材17R,17
Lに干渉しないで前進する。その結果、電極35によって
ワークＷのフランジ部Wfに溶接加工を行うことができ
る。

このように、フレーム5Lに設けられたテーブル７上に
載置されたワークＷとフレーム5Rに設けられた突当て装
置13とが相対的に上下動可能に設けられているから、突
当て装置における左右の突当て部材17R,17Lの上端がワ
ークＷの上面より低くすることができるので、トーチ37
の先端に備えられた電極35が突当て部材17R,17Lに干渉
することなく前後方向へ移動できる。したがって、ワー
クＷのフランジ部Wfの溶接加工を行うことができる。

なお、この発明は前述した実施例に限定されることな
く、適宜の変更を行うことにより、その他の態様で実施
し得るものである。例えば本実施例では突当て装置13の
突当てベース15をフレーム5Rに対しナット部材21とボー
ルねじ23による駆動方式で説明したが、流体シリンダや
スプロケットとチェンなどその他の駆動方式であっても
構わない。また、本実施例では突当て装置13とテーブル
７上に載置されたワークＷとを相対的に上下動可能に設
けるのに、ワークＷをテーブル７上に単に載置し突当て
装置13をフレーム5Rに対し上下動させる例で説明した
が、フレーム5Rに突当て装置13を固定し、テーブル７を
上下動させたり、あるいはワークＷとテーブル７の間に
ブロックを挟みワークＷそのものを上下動させても対応
可能である。

［発明の効果］ 以上のごとき実施例の説明により理解されるように、
この発明によれば、テーブル上に載置されたワークとフ
レームに設けられた突当て装置とが相対的に上下動可能
に設けられているから、突当て装置の上端をテーブル上
に載置されたワークの上面より低くすることが出来るの
で、トーチが突当て装置に干渉することなくトーチを前
後方向へ移動させることができる。したがって、テーブ
ル上に載置されたワークのフランジ部の溶接を行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に係る一実施例の溶接機の正面図、第
２図は第１図における右側面断面図、第３図は第１図に
おける平面図および第４図はこの発明の動作を説明する
説明図である。 １……溶接機、３……ベース 5R,5L……フレーム、７……テーブル 13……突当て装置、35……装置 37……トーチ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】立設されたフレーム上にワークを載置する
   テーブルを設け、前記フレームに突き当て装置を設け、
   前記ワークに溶接を行うトーチを上下方向および前後方
   向へ移動可能に設け、前記突当て装置とテーブル上に載
   置されたワークとを相対た的に上下動可能に設けてなる
   ことを特徴とする溶接機。