JP2635701B2 - 電気機器の巻線の部分放電検出装置 - Google Patents

電気機器の巻線の部分放電検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、例えばモールド変圧器の巻線に発生する部
分放電を検出するための電気機器の巻線の部分放電検出
装置に関する。
(従来の技術) 例えばモールド変圧器は、エポキシ樹脂の含浸により
絶縁された巻線を鉄心に巻装して構成されている。とこ
ろで、モールド変圧器を含めた電気機器では長期間の運
転中に絶縁物の劣化により巻線に部分放電が発生する場
合がある。この部分放電を放置しておくとエポキシ樹脂
等の絶縁物が徐々に侵食されて、ついには絶縁破壊にま
で進展することがある。このため、常時若しくは定期的
にモールド変圧器の巻線に発生する部分放電を測定し、
その強度が基準以上となった場合はモールド変圧器を修
理し、または新品に交換する必要がある。さて、電気機
器に発生する部分放電を測定する装置としては、電流、
音,光を測定するもの等、種々あるが、その中で特開昭
57−112232号公報に示されるコロナ放電検出装置があ
る。これは、静電シールド用の金属カバーにより包囲さ
れたループアンテナを測定対象となる例えばガス絶縁開
閉装置の近傍に設置し、ガス絶縁開閉装置から発生する
コロナ放電に伴う電磁波を検出しようとするものであ
る。即ち、ガス絶縁開閉装置にコロナ放電が発生する
と、ループアンテナにはコロナ放電に伴う電磁波が鎖交
するようになる。このとき、ループアンテナは金属カバ
ーによって静電遮断されているから、コロナ放電による
電磁波の電解成分は遮蔽されるのに対して、電磁波の磁
界成分はループアンテナによって検出でき、これにより
そのループアンテナから出力される電圧信号は電磁波の
磁界成分の強度に対応している。従って、ループアンテ
ナからの電圧信号に基づいて電磁波の磁界強度の大きさ
ひいてはコロナ放電の強度を検出することができるので
ある。ここで、ループアンテナにおいてコロナ放電から
の電磁波の電界成分を排除して磁界成分のみを検出して
いるのは、測定対象の近傍に高圧機器が存在したときに
この高圧機器からの電界による影響を防止するためであ
り、さらには一般的に外来ノイズは電界が主となってい
るからである。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上述したような静電シールドされたループ
アンテナを変圧器のような巻線を有する電気機器に発生
する部分放電の検出に適用することが考えられる。しか
しながら、ループアンテナは小形であればあるほど電磁
波の磁界成分に対する感度が小であるので、一般的には
一辺が40cm程度の四角形状若しくは直径が40cm程度の円
形状の比較的大形のものを用いているのが実情であり、
このため、このように比較的大形のループアンテナを測
定対象に近接して設置することが難しい。従って、測定
対象となる電気機器に発生する部分放電に伴う電磁波の
磁界成分のみならず、測定対象の近傍に設置された高圧
機器からの磁界の影響を受けてしまい、更には、周波数
の高い放送波の影響までもを受けてしまう問題があり、
その影響を排除するために複雑な演算回路を設けなけれ
ばならない。
そこで、本発明の目的は、複雑な構成となることを防
止しながら部分放電に伴って放出される電磁波の磁界成
分のみを確実に検出することのできる電気機器の巻線の
部分放電検出装置を提供するにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、電気機器の巻線に発生する部分放電に伴っ
てこの巻線から放出される電磁波の磁界成分を検出する
電気機器の巻線の部分放電検出装置において、基板に導
電パターンを互いに反対巻線方向に隣接した状態で形成
すると共にその導電パターンの一端を電気的に接続して
設けられ、鎖交した電磁波の磁界成分に対応した信号成
分が互いに逆相となる第1及び第2の電圧信号を上記導
電パターンの他端から夫々出力する第1及び第2のルー
プ回路を配置し、前記第1及び第2の電圧信号の差分電
圧を検出する差動回路を設けた上で、前記基板を前記巻
線から10cm以内の検出距離に位置した状態で検出を行う
ものである。
(作用) 第1及び第2のループ回路に電磁波が鎖交すると、そ
れら第1及び第2のループ回路から電磁波の磁界成分の
強度に対応した第1及び第2の電圧信号が夫々出力され
る。しかしてこのとき、第1及び第2のループ回路から
出力される電磁波の電界成分に対応する信号成分は同相
となっているから、差動回路によって第1及び第2の電
圧信号の差分電圧が検出されるときに、部分放電に伴う
電磁波の電界成分による信号成分は相殺されて無効化さ
れてしまうと共に、磁界成分による信号成分は一層強め
られる。従って、差動回路による差分電圧の強度を測定
することにより、第1及び第2のループ回路に鎖交する
電磁波の磁界成分を確実に検出することができる。
(実施例) 以下、本発明の一実施例を第1図乃至第3図を参照し
て説明する。
第2図において、1は検出本体である。2は検出本体
1の先端に設けられた検出ヘッドで、これは、厚さが例
えば1mmの両面プリント配線基板3を主体として形成さ
れている。
さて、検出ヘッド2の先端には第1図に示すように第
1のループ回路4及び第2のループ回路5が夫々形成さ
れており、以下これら各ループ回路4,5について説明す
る。即ち、プリント配線基板3の先端部には、これの表
面を横断する一対の導電パターン4a,5aが形成されてい
ると共に、その裏面には導電パターン4a,5aと夫々対向
する導電パターン4b,5bが接続状態で形成されている。
また、プリント配線基板3の先端部にはこれを貫通する
スルーホール4c,5cが形成されており、これらが導電パ
ターン4a,4b及び5a,5bを夫々接続している。以上の導電
パターン4a,4b,5a,5b及びスルーホール4c,5cによってプ
リント配線回路基板3の先端部を囲むループが形成され
ており、この場合、導電パターン4a,4b及びスルーホー
ル4cから第1のループ回路4が形成され、導電パターン
5a,5b及びスルーホール5cから第2のループ回路5が形
成されている。そして、各導電パターン4a,5aの互いに
隣接する一端には、第1及び第2の出力ライン6及び7
が夫々接続されており、その出力ライン6及び7が第3
図に示すように整合回路8を介して検出本体1の外部に
導出されている。また、導電パターン4b及び5bの共通接
続点には基準ライン9が接続されている。尚、6a,7aは
出力ライン6,7に夫々接続された出力用抵抗である。
10は差動回路で、これの一対の入力端子には検出本体
1の出力ライン6,7及び基準ライン9が接続されてお
り、それらのライン間の電圧信号の差分を検出すると共
に、その差分電圧を出力するようになっている。11は増
幅回路で、これは差動回路10から与えられる差分電圧を
増幅して出力するようになっている。そして、12はスペ
クトラムアナライザで、これは増幅回路11から出力され
た差分電圧の周波数分布を測定するものである。
次に上記構成の作用について説明する。
例えばモールド変圧器の巻線は、導体を巻回してなる
巻線素体にエポキシ樹脂を含浸することにより形成され
ており、そのエポキシ樹脂によって耐圧性能の向上が図
られている。さて、このモールド巻線の外殻表面から10
cm以内に検出ヘッド2を位置させる。この状態で、モー
ルド巻線の内部で部分放電が発生すると、そのとき流れ
る電流が巻線導体に伝搬し、巻線導体から電磁波が放出
されてその一部が検出ヘッド2に到達する。この場合、
第1及び第2のループ回路4及び5を形成する導電パタ
ーン4b及び5bの共通接続点は基準電位(同電位)である
から、第1及び第2のループ回路4及び5に電磁波が到
達すると、第3図に示すように各ループ回路4,5及びラ
イン6,7,9には電磁波の電界による静電誘導によって同
一レベルで同相な電圧Veが発生する。また、第1及び第
2のループ回路4及び5には電磁波の電界による電磁誘
導によって電流が流れ、抵抗6a,7aによって同一レベル
で逆極性な電圧Vh(−Vh)が発生する。この結果、第1
及び第2のループ回路4及び5の各出力ライン6,7に
は、電磁波の電界成分及び磁界成分に対応した信号成分
Ve及びVhが発生すると共に、これらの信号成分による第
1及び第2の電圧信号V1及びV2が整合回路8を介して出
力される。要するに、検出本体1から出力される第1及
び第2の電圧信号V1及びV2は、部分放電に伴った電磁波
の磁界成分及び電界成分に対応した信号成分Ve及びVhか
ら形成されていると共に、電磁波の電界成分に対応した
信号成分Veは同相で、且つ磁界成分に対応した信号成分
Vhは逆相となっているのである。そして、検出本体1か
らの第1及び第2の電圧信号V1及びV2は差動回路10に出
力され、この差動回路10において各電圧信号V1及びV2の
差分電圧即ち各電圧信号V1及びV2の差引き電圧が求めら
れる。このとき、上述したように第1及び第2の電圧信
号V1及びV2において電磁波の電界成分に対応した信号成
分Veは同相であり、しかもその電圧レベルは等しいか
ら、結局、それらの信号成分Veは差動回路10において相
殺されて無効化されてしまう。これに対して、第1及び
第2の電圧信号V1及びV2において電磁波の磁界成分に対
応した信号Vhは逆相であり、しかもその電圧レベルは等
しいから、それらの信号成分Vhは差動回路10において重
畳されて倍増されるのである。即ち、差動回路10におい
て、第1及び第2の電圧信号V1及びV2の差分電圧が検出
されるときに、電磁波の電界成分に対応した信号成分Ve
が除去されると共に、磁界成分に対応した信号成分Vhの
電圧レベルが倍増されるのである。そして、差動回路10
から出力された差分電圧は、増幅回路11で増幅されてか
らスペクトラムアナライザ12に出力される。従って、ス
ペクトラムアナライザ12において出力信号の周波数成分
に部分放電に伴って放出された電磁波に対応する信号
(−40〜−70dB)が含まれているか否かを解析すること
により、電気機器の巻線に発生する部分放電を検出する
ことができる。
さて、出願人は本装置の性能評価を行ない、その結果
を以下に示す。
まず、第1の実験として、従来から用いられているア
ンテナによる測定を行った。測定対象としたモールド変
圧器の巻線は別の測定方法により部分放電の発生のない
正常なものであることを確認した定常運転中のもので、
定格6.6KV/210V 750KVAのものである。このモールド変
圧器の巻線からアンテナを1m離して配置し、この場合の
出力信号の周波数分布を測定した。このときのリアルタ
イムモード(実時間)及びピークホールドモード(1分
間のピークホールド)を夫々第4図及び第5図に示す。
この実験結果から明らかなように、アンテナによる測定
では部分放電が発生していないにもかかわらず、高レベ
ルのノイズが測定周波数全域にわたって発生しており、
外来ノイズの影響を受けていることがわかる。
次に、第2の実験として、本装置で用いる検出本体1
のノイズ特性を調べた。第1の実験と同様に正常なモー
ルド変圧器の巻線を使用し、この巻線から1cm離した位
置に検出本体1を設置して測定した。このときの出力信
号の周波数分布のリアルタイムモード及びピークホール
ドモードを夫々第6図及び第7図に示す。この実験結果
から本装置は低レベルのノイズは検出しているもののア
ンテナを用いた場合で問題となったような高レベルのノ
イズを検出していないことが分る。
そして上記のような本装置のノイズ特性を確認した上
で、第3の実験として、本装置の部分放電検出特性を調
べた。この実験では定格6.6KV/210V 30KVAのモールド変
圧器を用いた。この変圧器の巻線は第8図に示すように
高,低圧巻線13,14を一体に含浸モールドしたもので、
高圧巻線13内で部分放電が発生(発生箇所は未確認)す
ることを予め電流検出法により確認してある。そしてこ
の高圧巻線13の一端を接地して高圧巻線13に7.2KVを印
加し、その状態で、検出本体1を高圧巻線13から1cm離
して配置したときの出力信号の周波数分布を測定した。
なお、第8図では鉄心の図示を省略した。このときのリ
アタイムモード及びピークホールドモードを第9図及び
第10図に示す。この実験結果から−40〜−70(dB)に含
まれる高レベルのノイズが10MHz以下の周波数帯域で発
生しており部分放電が発生していることがわかる。
次に、第4の実験として、測定箇所の変更による測定
への影響を調べた。つまり、本装置は部分放電に伴う電
磁波を直接測定するのではなく、部分放電が発生したと
きに流れる電流が巻線導体に伝搬し、巻線導体がアンテ
ナとなって発せられる電磁波を検出するものであり、部
分放電発生位置に対して測定箇所を変えても部分放電の
発生が検出できることを確認するためのものである。
この実験ではモールド変圧器の巻線として、第11図及
び第12図にXで示すように高圧巻線16の最外周層とその
内側の層との間で部分放電が発生するものを用いた。な
お、部分放電の発生位置Xは予め音響検出法により測定
した。
測定に際しては、高圧巻線16の両端の端子16a,16bに
分離し、その一方と他方との間に電源(図示せず)を接
続して2.6KVを印加した。17は低圧巻線である。一方、
高圧巻線16の外周面から1cm離した位置に検出本体1を
設置し、その設置位置を巻線の周囲で種々変更して出力
信号の周波数分布を測定した。第13図及び第14図は第11
図に示すa地点(部分放電発生場所の近傍地点)での測
定における出力信号の周波数分布を夫々リアルタイムモ
ード及びピークホールモードで示した図、第15図及び第
16図は第11図に示すb地点での測定における出力信号の
周波数分布を夫々リアルタイムモード及びピークホール
モードで示した図、第17図及び第18図は第11図に示すc
地点での測定における出力信号の周波数分布を夫々リア
ルタイムモード及びピークホールモードで示した図であ
る。また第19図乃至第24図は測定地点d,e,f(前記各測
定地点a,b,cに対して巻線の周方向に180度ずらせた位
置)での測定における出力信号の周波数分布を夫々リア
ルタイムモード及びピークホールモードで示した図であ
る。この実験により、部分放電発生位置Xの近傍である
a地点は勿論のこと、部分放電発生位置から離れたb乃
至f地点においても、出力レベルは僅かに低下している
ものの部分放電の発生を検出しており、部分放電がどの
箇所で発生していても、巻線近傍に検出本体1を設置す
ることにより、部分放電を検出できることが分る。これ
は前述したように部分放電発生に伴う電流が巻線導体に
伝搬し、巻線導体がアンテナとなって電磁波を放出する
からである。
次に、第5の実験として、高低圧巻線間で部分放電が
発生するモールド変圧器の巻線に対する検出特性を調べ
た。実験内容としては、第25図に示すような定格400V/2
00V 3KVAの高,低圧巻線18,19間のYの位置で部分放電
が発生するモールド巻線20を用い、この高,低圧巻線1
8,19間に2.5KVを印加した状態で、検出本体1をモール
ド巻線20の外殻表面から1cm離したときの出力信号の周
波数分布を測定した。このときのリアルタイムモード及
びピークホールモードを夫々第26図及び第27図に示す。
この図から明らかなように−65dB前後の信号が出てお
り、部分放電の発生があることが分る。また同様のモー
ルド巻線20において、低圧巻線19及び対地間に2KV印加
した状態で、検出本体1をモールド巻線20から1cm離し
たときの出力信号の周波数分布を測定し、このときのリ
アルタイムモード及びピークホールドモードを夫々第28
図及び第29図に示す。図から明らかなように、部分放電
を検出することができ、これらの実験により、モールド
巻線内部の奥深くに部分放電発生個所があってもそれを
検出することができることが確認できた。
次に、第6の実験として、本装置の測定周波数に対す
る検出感度を測定した。第30図は測定周波数が2.5MHz及
び5.8MHzにおける放電電荷量と検出信号強度との関係を
示す図である。尚、検出距離は2.5cmである。この図か
ら分るように測定周波数が低い程検出感度が高い。第31
図は測定周波数が5.8MHz及び8.4MHzにおける検出距離と
検出信号強度との関係を示す図である。尚、放電電荷量
は600pcから800pcである。この図から分るように検出距
離lが10cm以下であれば、部分放電の発生を十分に検出
できる。
以上の実験結果から、本装置は次のような特徴を有す
ることが確認できた。
「1」アンテナによる検出に比べて、外来ノイズに対す
る影響が極めて少ない。
「2」モールド巻線内における部分放電の発生位置がど
こであっても部分放電の発生を検出することができる。
「3」モールド巻線の外殻表面から10cm以内の検出距離
で部分放電を確実に検出することができる。
要するに、上記実施例によれば、第1及び第2のルー
プ回路4及び5並びに差動回路10によって電界による影
響の防止を図ると共に、その形状の小形化を図って高周
波ノイズによる影響をも回避した。しかも、小形化によ
る感度の低下に対しては、検出ヘッド2の小形化により
これを電気機器に接近させた状態で測定できるようにし
たから、部分放電に伴う電磁波の磁界成分を十分に検出
することができる。従って、ループアンテナのように比
較的大形のために電気機器に十分に接近させることがで
きない従来例に比べて、高周波ノイズの影響が少ない
分、これによる影響を防ぐ特別な回路を設けなくても、
部分放電を確実に検出することができる。しかも、この
ように優れた効果を奏するものでありながら、その構成
は極めて簡単に実現できる。
尚、上記実施例では、モールド変圧器を例にとった
が、例えば電動機或いはリアクトル等の電気機器の巻線
に発生する部分放電の検出に適用するようにしてもよ
い。
[発明の効果] 本発明は以上の説明から明らかなように、基板に導電
パターンを互いに反対巻線方向に隣接した状態で形成す
ると共にその導電パターンの一端を電気的に接触して設
けられ、鎖交した電磁波の磁界成分に対応した信号成分
が互いに逆相となる第1及び第2の電圧信号を上記導電
パターンの他端から夫々出力する第1及び第2のループ
回路を配置し、前記第1及び第2の電圧信号の差分電圧
を検出する差動回路を設け、差分電圧には電磁波の磁界
成分に対応した信号成分のみを含むようにしたので、複
雑な構成となることを防止しながら部分放電に伴って放
出される電磁波のうちの磁界成分のみを確実に検出する
ことができるという実用上優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の一実施例を示すもので、第
1図は検出ヘッドの斜視図、第2図は全体の構成図、第
3図は検出本体の電気的ブロック図である。また、第4
図乃至第7図は実験結果を示す図、第8図は被試験機器
としてのモールド巻線を示す断面図、第9図及び第10図
は第8図に示すモールド巻線の実験結果を示す図、第11
図及び第12図は別のモールド巻線を示す夫々斜視図及び
断面図、第13図乃至第24図は第11図に示すモールド巻線
の実験結果を示す図、第25図はさらに別のモールド巻線
を示す図、第26図乃至第29図は第25図に示すモールド巻
線の実験結果を示す図、第30図は本装置により測定した
検出信号強度と放電電荷量との関係を示す特性図、第31
図は本装置に基づく測定距離と検出信号強度との関係を
示す特性図である。 図中、1は検出本体,2は検出ヘッド、4は第1のループ
回路、5は第2のループ回路、10は差動回路、12はスペ
クトラムアナライザである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気機器の巻線に発生する部分放電に伴っ
    てこの巻線から放出される電磁波の磁界成分の強度を検
    出するものであって、 基板に導電パターンを互いに反対巻線方向に隣接した状
    態で形成すると共にその導電パターンの一端を電気的に
    接続して設けられ、鎖交した電磁波の磁界成分に対応し
    た信号成分が互いに逆相となる第1及び第2の電圧信号
    を上記導電パターンの他端から夫々出力する第1及び第
    2のループ回路と、 前記第1及び第2の電圧信号の差分電圧を検出する差動
    回路とを備え、 前記基板を前記巻線から10cm以内の検出距離に位置した
    状態で検出を行うことを特徴とする電気機器の巻線の部
    分放電検出装置。
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