JP2635468B2 - 歯科用印象材の練和装置 - Google Patents
歯科用印象材の練和装置Info
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- JP2635468B2 JP2635468B2 JP3272821A JP27282191A JP2635468B2 JP 2635468 B2 JP2635468 B2 JP 2635468B2 JP 3272821 A JP3272821 A JP 3272821A JP 27282191 A JP27282191 A JP 27282191A JP 2635468 B2 JP2635468 B2 JP 2635468B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、練和装置に関し、相互
に混合することにより硬化する複数の被練和材料を練和
するのに好適な練和装置を提供する。
に混合することにより硬化する複数の被練和材料を練和
するのに好適な練和装置を提供する。
【0002】
【従来の技術】一般に相互に混合することにより硬化す
る複数の被練和材料を練和する装置は公知である。例え
ば、歯科用ラバー系印象材は、Si−H基を有するシリ
コーンとビニル基を有するシリコーンを主成分とする基
材ペーストとビニル基を有するシリコーンと白金触媒を
主成分とする硬化剤ペーストを、又歯科用アルギン酸系
印象材は、アルギン酸を主成分とする基材ペーストと石
膏を主成分とする硬化剤ペーストを夫々練和して作られ
る。
る複数の被練和材料を練和する装置は公知である。例え
ば、歯科用ラバー系印象材は、Si−H基を有するシリ
コーンとビニル基を有するシリコーンを主成分とする基
材ペーストとビニル基を有するシリコーンと白金触媒を
主成分とする硬化剤ペーストを、又歯科用アルギン酸系
印象材は、アルギン酸を主成分とする基材ペーストと石
膏を主成分とする硬化剤ペーストを夫々練和して作られ
る。
【0003】ところで、これらを練和するために従来使
用されている練和装置は、動力を使用しないでペースト
を混合するという考えから所謂スタチックミキサーを利
用したものである。しかし乍らスタチックミキサーは、
充分な練和が必要とされる場合は、装置が大型化するば
かりでなく一般に使い捨てタイプであるという欠点が存
する。このため本出願人は、先に攪拌機付きの練和部を
有する新規な練和装置を提案した(平成2年特許願第4
15597号)。この練和装置は、必要に応じて充分な
練和ができると共に、練和作業の再開時において前回の
練和作業時に生じた残留被練和材料の除去を容易にし
て、作業能率を大幅に向上させることができる練和装置
である。
用されている練和装置は、動力を使用しないでペースト
を混合するという考えから所謂スタチックミキサーを利
用したものである。しかし乍らスタチックミキサーは、
充分な練和が必要とされる場合は、装置が大型化するば
かりでなく一般に使い捨てタイプであるという欠点が存
する。このため本出願人は、先に攪拌機付きの練和部を
有する新規な練和装置を提案した(平成2年特許願第4
15597号)。この練和装置は、必要に応じて充分な
練和ができると共に、練和作業の再開時において前回の
練和作業時に生じた残留被練和材料の除去を容易にし
て、作業能率を大幅に向上させることができる練和装置
である。
【0004】しかし乍ら、複数の被練和材料のうちのい
ずれかの被練和材料が材料切れとなった場合に、そのま
ま各被練和材料の移送部の作動を継続すると材料切れと
なった被練和材料の材料移送部系内に他の被練和材料が
逆流する現象が生じ、その後、練和作業を中止し材料補
給後に再開を試みても逆流した被練和材料の硬化などに
より練和作業の開始が困難であると言う新たな問題が見
出された。
ずれかの被練和材料が材料切れとなった場合に、そのま
ま各被練和材料の移送部の作動を継続すると材料切れと
なった被練和材料の材料移送部系内に他の被練和材料が
逆流する現象が生じ、その後、練和作業を中止し材料補
給後に再開を試みても逆流した被練和材料の硬化などに
より練和作業の開始が困難であると言う新たな問題が見
出された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の問題点に鑑み、
本発明は、複数の歯科用印象材用被練和材料のうちのい
ずれかの被練和材料が材料切れとなっても逆流現象が生
ぜず材料補給後の練和作業開始が円滑に行ない得る歯科
用印象材の練和装置の提供を課題とする。
本発明は、複数の歯科用印象材用被練和材料のうちのい
ずれかの被練和材料が材料切れとなっても逆流現象が生
ぜず材料補給後の練和作業開始が円滑に行ない得る歯科
用印象材の練和装置の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、歯科用印象材用被練和材料の移送部作動用モータ
への負荷の変化を利用して、移送部の作動を制御するこ
とを種々検討し、移送部の作動を緊急停止する緊急停止
機構とともに、移送部の作動停止後、所定の時間遅れを
経て練和部の練和機構の作動が停止する制御機構を設け
ることにより、良好な結果が得られることを見出した。
めに、歯科用印象材用被練和材料の移送部作動用モータ
への負荷の変化を利用して、移送部の作動を制御するこ
とを種々検討し、移送部の作動を緊急停止する緊急停止
機構とともに、移送部の作動停止後、所定の時間遅れを
経て練和部の練和機構の作動が停止する制御機構を設け
ることにより、良好な結果が得られることを見出した。
【0007】即ち、本発明は、複数の歯科用印象材用被
練和材料が、夫々移送部によって可動式の練和機構を内
有する練和部に移送され、練和部出口から練和物が取り
出される練和装置において、複数の歯科用印象材用被練
和材料の夫々の移送部の作動を実質的に同時に起動停止
する起動停止機構、歯科用印象材用被練和材料の移送部
作動用モータへの負荷の変化によって、複数の歯科用印
象材用被練和材料のうちのいずれかの歯科用印象材用被
練和材料切れを感知する感知機構、該感知機構からの信
号により全ての歯科用印象材用被練和材料の移送部の作
動を緊急停止する緊急停止機構、及び移送部の作動停止
後、所定の時間遅れを経て自動的に練和部の練和機構の
作動が停止する制御機構が設けられてなることを特徴と
する歯科用印象材の練和装置である。
練和材料が、夫々移送部によって可動式の練和機構を内
有する練和部に移送され、練和部出口から練和物が取り
出される練和装置において、複数の歯科用印象材用被練
和材料の夫々の移送部の作動を実質的に同時に起動停止
する起動停止機構、歯科用印象材用被練和材料の移送部
作動用モータへの負荷の変化によって、複数の歯科用印
象材用被練和材料のうちのいずれかの歯科用印象材用被
練和材料切れを感知する感知機構、該感知機構からの信
号により全ての歯科用印象材用被練和材料の移送部の作
動を緊急停止する緊急停止機構、及び移送部の作動停止
後、所定の時間遅れを経て自動的に練和部の練和機構の
作動が停止する制御機構が設けられてなることを特徴と
する歯科用印象材の練和装置である。
【0008】更に、該練和装置において、複数の歯科用
印象材用被練和材料の夫々の移送部から練和部への入口
位置に逆止弁が設けられることを特徴とする歯科用印象
材の練和装置も併せ提供する。
印象材用被練和材料の夫々の移送部から練和部への入口
位置に逆止弁が設けられることを特徴とする歯科用印象
材の練和装置も併せ提供する。
【0009】なお、本発明における歯科用印象材用被練
和材料の材料切れとは、材料の使用切れの他に材料供給
容器出口の詰りによって材料が円滑に供給されない場合
をも含めて指称する。
和材料の材料切れとは、材料の使用切れの他に材料供給
容器出口の詰りによって材料が円滑に供給されない場合
をも含めて指称する。
【0010】また、歯科用印象材用被練和材料の移送部
作動用モータの負荷の変化は、定常状態運転中の該モー
タ駆動の電力、或は電流の変化又は該モータの回転数の
変化等によって把握することができる。
作動用モータの負荷の変化は、定常状態運転中の該モー
タ駆動の電力、或は電流の変化又は該モータの回転数の
変化等によって把握することができる。
【0011】従って、該モータの負荷の変化による歯科
用印象材用被練和材料切れの感知は、これら電力、電流
或は回転数の絶対値、振幅の変化幅或は適宜微分値等を
計算し、これらのデータの単独又は複数データに基づく
総合判断によって感知することができる。
用印象材用被練和材料切れの感知は、これら電力、電流
或は回転数の絶対値、振幅の変化幅或は適宜微分値等を
計算し、これらのデータの単独又は複数データに基づく
総合判断によって感知することができる。
【0012】
【実施態様】図1は、本発明の代表的一実施態様を模式
的に示す図面である。
的に示す図面である。
【0013】相互に混合することにより硬化する複数の
歯科用印象材用被練和材料(以下単に『ペースト』とも
略称する)4,4′が夫々被練和材料供給容器(以下単
に『ペースト供給容器』とも略称する)3,3′に入れ
られており、夫々移送部2,2′によって可動式の練和
機構1−aを内有する練和部1に移送され、該練和部1
において練和された後に練和部出口1−bから取り出さ
れる。
歯科用印象材用被練和材料(以下単に『ペースト』とも
略称する)4,4′が夫々被練和材料供給容器(以下単
に『ペースト供給容器』とも略称する)3,3′に入れ
られており、夫々移送部2,2′によって可動式の練和
機構1−aを内有する練和部1に移送され、該練和部1
において練和された後に練和部出口1−bから取り出さ
れる。
【0014】ペースト供給容器3,3′としては、特に
限定されないが、好しい態様の一つとしては、通常の狭
口瓶タイプの容器を用いペーストを充填した後に、逆様
にして移送部2,2′の入口に連結するものが挙げられ
る。
限定されないが、好しい態様の一つとしては、通常の狭
口瓶タイプの容器を用いペーストを充填した後に、逆様
にして移送部2,2′の入口に連結するものが挙げられ
る。
【0015】ペースト供給容器3,3′の底部には、開
閉式の空気孔を設けておくことにより、移送部2,2′
の作動時において該空気孔を開口してペーストの移送を
円滑に行なうことができる。
閉式の空気孔を設けておくことにより、移送部2,2′
の作動時において該空気孔を開口してペーストの移送を
円滑に行なうことができる。
【0016】また、移送部2,2′は、一般にロータポ
ンプが用いられ、2台のロータポンプは、1台の移送部
作動用モータMA5により同時に起動停止される。各ロ
ータポンプの内容積は、基材ペーストと硬化剤ペースト
の2種類のペーストの混合割合及びポンプの効率等を考
慮して最適に設計される。例えば、基材ペーストと硬化
剤ペーストの混合割合が4対1の場合、一般にロータポ
ンプの内容積の比は、4対1乃至10対1の範囲にあれ
ばよい。ペーストの混合割合を微調整するためには、ロ
ータポンプの出口側と入口側を結ぶ副通路を設け、該副
通路の途中にバルブを取りつけ、該バルブを操作するこ
とによって行なうことができる。
ンプが用いられ、2台のロータポンプは、1台の移送部
作動用モータMA5により同時に起動停止される。各ロ
ータポンプの内容積は、基材ペーストと硬化剤ペースト
の2種類のペーストの混合割合及びポンプの効率等を考
慮して最適に設計される。例えば、基材ペーストと硬化
剤ペーストの混合割合が4対1の場合、一般にロータポ
ンプの内容積の比は、4対1乃至10対1の範囲にあれ
ばよい。ペーストの混合割合を微調整するためには、ロ
ータポンプの出口側と入口側を結ぶ副通路を設け、該副
通路の途中にバルブを取りつけ、該バルブを操作するこ
とによって行なうことができる。
【0017】本発明の最大の特徴は、ペーストの移送部
作動用モータMA5への負荷の変化によって、複数のペ
ーストのうちのいずれかのペースト切れを感知し、これ
によりすべてのペーストの移送部2,2′の作動を緊急
停止することである。
作動用モータMA5への負荷の変化によって、複数のペ
ーストのうちのいずれかのペースト切れを感知し、これ
によりすべてのペーストの移送部2,2′の作動を緊急
停止することである。
【0018】移送部作動用モータMA5への負荷の変化
は、一部前記したようにペースト切れによって、定常状
態運転中のモータ駆動の電力或は電流が減少すること、
或は該モータの回転数が増加することなどによって把握
することができ、これによって間接的にペースト切れ即
ちペーストの使用切れ、またはペースト供給容器出口の
詰りを感知することができる。これらペースト切れを、
移送部作動用モータMA5への負荷のどの程度の変化に
よって判別するかは、練和するペーストの種類及びその
種類数並びにそれら複数のペーストの混合割合などによ
り異なり一概に決定できないが、具体的にペーストの種
類等が定まれば、予め実験的に確かめることにより容易
にその数値を決定することができる。例えば、ペースト
の種類数が2種類の場合は、定常状態運転中において1
0〜20%以上の移送部作動用モータMA5への負荷の
変化があれば、通常、ペースト切れと判別するのが妥当
である。
は、一部前記したようにペースト切れによって、定常状
態運転中のモータ駆動の電力或は電流が減少すること、
或は該モータの回転数が増加することなどによって把握
することができ、これによって間接的にペースト切れ即
ちペーストの使用切れ、またはペースト供給容器出口の
詰りを感知することができる。これらペースト切れを、
移送部作動用モータMA5への負荷のどの程度の変化に
よって判別するかは、練和するペーストの種類及びその
種類数並びにそれら複数のペーストの混合割合などによ
り異なり一概に決定できないが、具体的にペーストの種
類等が定まれば、予め実験的に確かめることにより容易
にその数値を決定することができる。例えば、ペースト
の種類数が2種類の場合は、定常状態運転中において1
0〜20%以上の移送部作動用モータMA5への負荷の
変化があれば、通常、ペースト切れと判別するのが妥当
である。
【0019】また、ペースト切れと判別された場合は、
すべてのペーストの移送部2,2′の作動を緊急停止す
る。すべてのペーストの移送部2,2′の作動を同時に
緊急停止することは、これら移送部の作動を1台のモー
タによって起動停止する機構を採用することによって容
易に実施することができる。
すべてのペーストの移送部2,2′の作動を緊急停止す
る。すべてのペーストの移送部2,2′の作動を同時に
緊急停止することは、これら移送部の作動を1台のモー
タによって起動停止する機構を採用することによって容
易に実施することができる。
【0020】なお、図1において、符号12はペースト
切れ判別部、符号13は緊急停止指令部を夫々示す。
切れ判別部、符号13は緊急停止指令部を夫々示す。
【0021】また、上記の緊急停止の機構と共に夫々の
移送部から練和部への入口位置に逆止弁8,8′を設け
ることにより、ペーストの逆流を一層良好に防止するこ
とができる。逆止弁の具体的態様としては、ゴム製の乳
首状の突起物を十字に切り込みを入れた弁が好適に用い
られる。ペーストが練和部に供給される時には弁が開
き、それ以外の状態では弁が閉じる機構を有する。ま
た、本発明の好しい態様は、逆止弁の設置と共に、移送
部2又は2′の作動停止後、所定の時間遅れを経て、自
動的に練和部1の練和機構1−aの作動が停止すること
である。
移送部から練和部への入口位置に逆止弁8,8′を設け
ることにより、ペーストの逆流を一層良好に防止するこ
とができる。逆止弁の具体的態様としては、ゴム製の乳
首状の突起物を十字に切り込みを入れた弁が好適に用い
られる。ペーストが練和部に供給される時には弁が開
き、それ以外の状態では弁が閉じる機構を有する。ま
た、本発明の好しい態様は、逆止弁の設置と共に、移送
部2又は2′の作動停止後、所定の時間遅れを経て、自
動的に練和部1の練和機構1−aの作動が停止すること
である。
【0022】所定の時間遅れの程度は、複数のペースト
のうちのいずれかのペースト切れを感知しこれによりす
べてのペーストの移送部の作動を緊急停止する際に、練
和部1内に残留する基材ペーストと硬化剤ペーストが練
和によって自己硬化するに必要な程度の練和を行なうた
めに要する時間長さである。該時間長さは、基材ペース
トと硬化剤ペーストの種類や単位時間の移送量及び練和
機構1−aの種類や操作条件等により相違し一概に規定
できないが、本発明が対象とする代表的分野の一つであ
る歯科用材料の練和においては、通常1〜30秒程度で
あり、特に歯科用印象材の基材ペーストと硬化剤ペース
トの練和の場合は、5〜15秒程度が最も好ましく採用
される。
のうちのいずれかのペースト切れを感知しこれによりす
べてのペーストの移送部の作動を緊急停止する際に、練
和部1内に残留する基材ペーストと硬化剤ペーストが練
和によって自己硬化するに必要な程度の練和を行なうた
めに要する時間長さである。該時間長さは、基材ペース
トと硬化剤ペーストの種類や単位時間の移送量及び練和
機構1−aの種類や操作条件等により相違し一概に規定
できないが、本発明が対象とする代表的分野の一つであ
る歯科用材料の練和においては、通常1〜30秒程度で
あり、特に歯科用印象材の基材ペーストと硬化剤ペース
トの練和の場合は、5〜15秒程度が最も好ましく採用
される。
【0023】移送部2,2′の作動停止後、所定の時間
遅れを経て自動的に練和部1の練和機構1−aの作動が
停止される機構は、特に限定されない。一般には、移送
部作動用モータMA5の駆動を停止するスイッチを操作
した場合に、該スイッチの操作後所定の時間遅れを経て
練和機構作動用モータMB6の駆動を停止させる回路を
該スイッチに接続しておくことによってなされる。ま
た、該所定の時間遅れの程度は、調節できることが望ま
しい。また、一般には、移送部作動用モータMA5と練
和機構作動用モータMB6の駆動起動は、同時になされ
る。
遅れを経て自動的に練和部1の練和機構1−aの作動が
停止される機構は、特に限定されない。一般には、移送
部作動用モータMA5の駆動を停止するスイッチを操作
した場合に、該スイッチの操作後所定の時間遅れを経て
練和機構作動用モータMB6の駆動を停止させる回路を
該スイッチに接続しておくことによってなされる。ま
た、該所定の時間遅れの程度は、調節できることが望ま
しい。また、一般には、移送部作動用モータMA5と練
和機構作動用モータMB6の駆動起動は、同時になされ
る。
【0024】図1において符号7で示すのは、移送部作
動用モータMA5の駆動停止後所定の時間遅れを経て練
和機構作動用モータMB6の駆動を停止させるための時
間遅れ用のタイマーTである。
動用モータMA5の駆動停止後所定の時間遅れを経て練
和機構作動用モータMB6の駆動を停止させるための時
間遅れ用のタイマーTである。
【0025】なお可動式の練和機構1−aは、所望とす
る練和を充分に行なうと共に練和程度の調整が容易にで
きるという観点から攪拌機タイプのものが望ましく用い
られる。練和機構1−aの作動は、移送部作動用モータ
MA5とは別の練和機構作動用モータMB6によってな
される。
る練和を充分に行なうと共に練和程度の調整が容易にで
きるという観点から攪拌機タイプのものが望ましく用い
られる。練和機構1−aの作動は、移送部作動用モータ
MA5とは別の練和機構作動用モータMB6によってな
される。
【0026】次に、図2に移送部作動用モータMA5と
練和機構作動用モータMB6及びこれらモータの駆動を
起動停止するスイッチ並びにペースト切れの判別によっ
て緊急停止する場合の関係を示す回路ブロック図例を示
す。
練和機構作動用モータMB6及びこれらモータの駆動を
起動停止するスイッチ並びにペースト切れの判別によっ
て緊急停止する場合の関係を示す回路ブロック図例を示
す。
【0027】即ち、スイッチ部9で起動停止の操作がな
される。スイッチ部9からの信号は起動停止判別部10
に送られ、ここで起動と停止のいずれの信号であるかが
判別される。次いで起動と判別された場合は、起動信号
が該判別部10より移送部作動用モータMA5と練和機
構作動用モータMB6に同時に送られ、これらモータが
起動されて、移送部2,2′及び練和部1の作動が開始
される。他方、停止と判別された場合は、停止信号が判
別部10より移送部作動用モータMA5と時間遅れ設定
部11に送られる。移送部作動用モータMA5に送られ
た停止信号により該モータMA5が停止され、移送部
2,2′の作動が停止される。また、時間遅れ設定部1
1に送られた停止信号は、該設定部11において、予め
設定された所定の時間経過後に練和機構作動用モータM
B6に送られ、該モータMB6が停止され練和部1の作
動が停止される。
される。スイッチ部9からの信号は起動停止判別部10
に送られ、ここで起動と停止のいずれの信号であるかが
判別される。次いで起動と判別された場合は、起動信号
が該判別部10より移送部作動用モータMA5と練和機
構作動用モータMB6に同時に送られ、これらモータが
起動されて、移送部2,2′及び練和部1の作動が開始
される。他方、停止と判別された場合は、停止信号が判
別部10より移送部作動用モータMA5と時間遅れ設定
部11に送られる。移送部作動用モータMA5に送られ
た停止信号により該モータMA5が停止され、移送部
2,2′の作動が停止される。また、時間遅れ設定部1
1に送られた停止信号は、該設定部11において、予め
設定された所定の時間経過後に練和機構作動用モータM
B6に送られ、該モータMB6が停止され練和部1の作
動が停止される。
【0028】また、移送部作動用モータMA5への負荷
の変化を伝える信号が被練和材料判別部12へ送られ、
ペースト切れと判別された場合は、その旨の信号が緊急
停止指令部13に送られ、該指令部より緊急停止信号が
移送部作動用モータMA5と時間遅れ設定部11に送ら
れ、該モータMA5が停止し、次いで練和部作動用モー
タMB6が予め設定された所定の時間経過後に停止され
て練和部1の作動が緊急停止される。
の変化を伝える信号が被練和材料判別部12へ送られ、
ペースト切れと判別された場合は、その旨の信号が緊急
停止指令部13に送られ、該指令部より緊急停止信号が
移送部作動用モータMA5と時間遅れ設定部11に送ら
れ、該モータMA5が停止し、次いで練和部作動用モー
タMB6が予め設定された所定の時間経過後に停止され
て練和部1の作動が緊急停止される。
【0029】
【作用効果】本発明の歯科用印象材の練和装置は、被練
和材料の使用切れや詰りによる材料切れを自動的に判別
し、被練和材料の移送を緊急停止するために、材料切れ
となった被練和材料の材料移送部系内に他の被練和材料
が逆流する現象が防止され被練和材料の硬化などの不都
合が生ぜず、また材料切れの状態で運転した場合に生じ
易い移送部ポンプ内部への空気の大量の巻き込みも防止
され、その結果移送部ポンプの復帰時間が短縮され、材
料補給後の練和作業再開が極めて円滑に行なわれる。
和材料の使用切れや詰りによる材料切れを自動的に判別
し、被練和材料の移送を緊急停止するために、材料切れ
となった被練和材料の材料移送部系内に他の被練和材料
が逆流する現象が防止され被練和材料の硬化などの不都
合が生ぜず、また材料切れの状態で運転した場合に生じ
易い移送部ポンプ内部への空気の大量の巻き込みも防止
され、その結果移送部ポンプの復帰時間が短縮され、材
料補給後の練和作業再開が極めて円滑に行なわれる。
【0030】また、逆止弁を併せ設けた態様では、一
層、被練和材料の逆流を効果的に防止することができる
と共に、定常状態で運転中に一時停止させた場合に、逆
止弁が蓋の役目をし移送部内にある被練和材料の乾燥を
防止し、或は水分の混入による硬化を防止することがで
きる。
層、被練和材料の逆流を効果的に防止することができる
と共に、定常状態で運転中に一時停止させた場合に、逆
止弁が蓋の役目をし移送部内にある被練和材料の乾燥を
防止し、或は水分の混入による硬化を防止することがで
きる。
【0031】また、本発明の歯科用印象材の練和装置
は、攪拌機タイプに代表される可動式の練和機構を内有
する練和部を有するために、従来のスタチックミキサー
タイプのものと異なり、練和機構の作動時間を調節する
ことにより必要に応じて充分な練和ができると共に、装
置も比較的小型化することができる。更に複数の歯科用
印象材用被練和材料の夫々の移送部の作動が同時に起動
停止され、且つ該移送部の作動停止後、所定の時間遅れ
を経て自動的に練和部の練和機構の作動が停止されるの
で、停止後の練和部に残留する複数の被練和材料例えば
基材ペーストと硬化剤ペーストは、移送部の作動停止後
も所定の時間作動する練和によって、練和された状態で
残留することとなりその結果自己硬化を起し、このため
該ペーストの除去作業の際に、ペーストが装置に粘着す
ることがなく極めて容易に除去することができる。また
該除去作業は、練和部を蓋付開閉式などとすることによ
り、開蓋状態として容易に実施できる。このため残留ペ
ーストの除去作業の際に水洗などの別工程も必要とせず
作業能率を大幅に向上させることができる。
は、攪拌機タイプに代表される可動式の練和機構を内有
する練和部を有するために、従来のスタチックミキサー
タイプのものと異なり、練和機構の作動時間を調節する
ことにより必要に応じて充分な練和ができると共に、装
置も比較的小型化することができる。更に複数の歯科用
印象材用被練和材料の夫々の移送部の作動が同時に起動
停止され、且つ該移送部の作動停止後、所定の時間遅れ
を経て自動的に練和部の練和機構の作動が停止されるの
で、停止後の練和部に残留する複数の被練和材料例えば
基材ペーストと硬化剤ペーストは、移送部の作動停止後
も所定の時間作動する練和によって、練和された状態で
残留することとなりその結果自己硬化を起し、このため
該ペーストの除去作業の際に、ペーストが装置に粘着す
ることがなく極めて容易に除去することができる。また
該除去作業は、練和部を蓋付開閉式などとすることによ
り、開蓋状態として容易に実施できる。このため残留ペ
ーストの除去作業の際に水洗などの別工程も必要とせず
作業能率を大幅に向上させることができる。
【0032】以下に実施例及び比較例を示すが、本発明
は、本例に示す原材料及び装置の態様に限定されるもの
ではなく、いかなる歯科用印象材に対しても適用可能で
あり、又、本発明の主題を含む限り装置上の変更も可能
である。
は、本例に示す原材料及び装置の態様に限定されるもの
ではなく、いかなる歯科用印象材に対しても適用可能で
あり、又、本発明の主題を含む限り装置上の変更も可能
である。
【0033】
【実施例及び比較例】実施例 表1に示す組成の歯科用印象材用基材ペーストと硬化剤
ペーストを調製した。基材ペースト1Kgと硬化剤ペー
スト1Kgを各々被練和材料容器3,3′に仕込んだ。
次いで、移送部作動用モータ5と練和機構作動用モータ
6を同時に起動させた。移送部2,2′のポンプ及び練
和部1内の空気が押出され、練和部出口から基材ペース
トと硬化剤ペーストの混合されたものが吐出されてき
た。吐出量は基材ペースト5.2cc/秒、硬化剤ペー
スト1.3cc/秒であった。この時の移送部作動用モ
ータ5の電流値は1.3Aであった。次に、基材ペース
トが使用切れとなって、該容器が空になった時に、移送
部作動用モータ5は電流値が1.1Aとなり停止した。
10秒間の時間遅れを経て練和機構作動用モータ6が停
止した。
ペーストを調製した。基材ペースト1Kgと硬化剤ペー
スト1Kgを各々被練和材料容器3,3′に仕込んだ。
次いで、移送部作動用モータ5と練和機構作動用モータ
6を同時に起動させた。移送部2,2′のポンプ及び練
和部1内の空気が押出され、練和部出口から基材ペース
トと硬化剤ペーストの混合されたものが吐出されてき
た。吐出量は基材ペースト5.2cc/秒、硬化剤ペー
スト1.3cc/秒であった。この時の移送部作動用モ
ータ5の電流値は1.3Aであった。次に、基材ペース
トが使用切れとなって、該容器が空になった時に、移送
部作動用モータ5は電流値が1.1Aとなり停止した。
10秒間の時間遅れを経て練和機構作動用モータ6が停
止した。
【0034】次いで、5分経過後に練和部1を開き、内
部のペーストの硬化体を手で除去した。除去は数秒間内
に行なえた。
部のペーストの硬化体を手で除去した。除去は数秒間内
に行なえた。
【0035】材料切れとなった基材ペーストの移送部系
内への硬化剤ペーストの逆流は見られなかった。
内への硬化剤ペーストの逆流は見られなかった。
【0036】次に基材ペーストを満たした新しい被練和
材料容器3を設置し、練和作業を再開した。基材ペース
ト、硬化剤ペースト共に、スイッチを押すと直ちに練和
部に入り、5秒以内に練和部出口から混合されたものが
吐出されてきた。
材料容器3を設置し、練和作業を再開した。基材ペース
ト、硬化剤ペースト共に、スイッチを押すと直ちに練和
部に入り、5秒以内に練和部出口から混合されたものが
吐出されてきた。
【0037】
【表1】
【0038】比較例 実施例と同様な方法で表1に示す基材ペーストと硬化剤
ペーストを混合練和した。この際、被練和材料切れ判別
部と緊急停止指令部をはずした回路ブロックを有した練
和装置を用いた。
ペーストを混合練和した。この際、被練和材料切れ判別
部と緊急停止指令部をはずした回路ブロックを有した練
和装置を用いた。
【0039】基材ペーストが材料切れとなった後も1分
間だけ移送部のポンプを作動し続け、その後移送部作動
用モータ5と練和機構作動用モータ6を同時に停止し
た。
間だけ移送部のポンプを作動し続け、その後移送部作動
用モータ5と練和機構作動用モータ6を同時に停止し
た。
【0040】その後、5分経過してから練和部1を開
き、内部のペーストを手で除去することを試みたが、未
硬化及び部分的に硬化したペーストが練和機構の攪拌子
部分その他練和内部に粘着し除去が困難であり、ペース
トの未硬化体と硬化体の混合されたものが部分的に残留
し、そのままでは練和作業の再開が不可能であった。こ
のため引続いて水洗によりこれらの残留したものを除去
した。該水洗に要した時間は5分強であった。
き、内部のペーストを手で除去することを試みたが、未
硬化及び部分的に硬化したペーストが練和機構の攪拌子
部分その他練和内部に粘着し除去が困難であり、ペース
トの未硬化体と硬化体の混合されたものが部分的に残留
し、そのままでは練和作業の再開が不可能であった。こ
のため引続いて水洗によりこれらの残留したものを除去
した。該水洗に要した時間は5分強であった。
【0041】更に、材料切れとなった基材ペーストの移
送部系内への硬化剤ペーストの逆流が見られ、、練和部
入口、移送部ポンプ内に部分的に硬化体が見られ、その
ままでは練和作業の再開が不可能であった。練和部入
口、移送部ポンプ内を洗浄し、その後基材ペーストを満
たした新しい被練和材料容器3を設置し、練和作業を再
開した。スイッチを押すと最初10数秒間は硬化剤ペー
ストのみが練和部出口から吐出され、その後混合された
ものが吐出されてきた。
送部系内への硬化剤ペーストの逆流が見られ、、練和部
入口、移送部ポンプ内に部分的に硬化体が見られ、その
ままでは練和作業の再開が不可能であった。練和部入
口、移送部ポンプ内を洗浄し、その後基材ペーストを満
たした新しい被練和材料容器3を設置し、練和作業を再
開した。スイッチを押すと最初10数秒間は硬化剤ペー
ストのみが練和部出口から吐出され、その後混合された
ものが吐出されてきた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的実施態様を模式的に示す図面で
ある。
ある。
【図2】本発明における移送部作動用モータと練和機構
作動用モータ及びこれらのモータ駆動を起動停止するス
イッチ並びにペースト切れの判断によって緊急停止する
場合の関係を示す回路ブロック図例である。
作動用モータ及びこれらのモータ駆動を起動停止するス
イッチ並びにペースト切れの判断によって緊急停止する
場合の関係を示す回路ブロック図例である。
1 練和部 1−a 練和機構 1−b 練和部出口 2 移送部 2′ 同上 3 歯科用印象材用被練和材料供給容器 3′ 同上 4 歯科用印象材用被練和材料 4′ 同上 5 移送部作動用モータ 6 練和機構作動用モータ 7 タイマー 8 逆止弁 8′ 同上 9 スイッチ部 10 起動停止判別部 11 時間遅れ設定部 12 被練和材料切れ判別部 13 緊急停止指令部
Claims (2)
- 【請求項1】 複数の歯科用印象材用被練和材料が、夫
々移送部によって可動式の練和機構を内有する練和部に
移送され、練和部出口から練和物が取り出される練和装
置において、複数の歯科用印象材用被練和材料の夫々の
移送部の作動を実質的に同時に起動停止する起動停止機
構、歯科用印象材用被練和材料の移送部作動用モータへ
の負荷の変化によって、複数の歯科用印象材用被練和材
料のうちのいずれかの歯科用印象材用被練和材料切れを
感知する感知機構、該感知機構からの信号により全ての
歯科用印象材用被練和材料の移送部の作動を緊急停止す
る緊急停止機構、及び移送部の作動停止後、所定の時間
遅れを経て自動的に練和部の練和機構の作動が停止する
制御機構が設けられてなることを特徴とする歯科用印象
材の練和装置。 - 【請求項2】 請求項1において、複数の歯科用印象材
用被練和材料の夫々の移送部から練和部への入口位置に
逆止弁が設けられることを特徴とする歯科用印象材の練
和装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272821A JP2635468B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 歯科用印象材の練和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3272821A JP2635468B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 歯科用印象材の練和装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05103967A JPH05103967A (ja) | 1993-04-27 |
JP2635468B2 true JP2635468B2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=17519231
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3272821A Expired - Fee Related JP2635468B2 (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | 歯科用印象材の練和装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2635468B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6216110A (ja) * | 1985-07-15 | 1987-01-24 | Achilles Corp | 2成分混合吐出装置におけるインタ−ロツク装置 |
-
1991
- 1991-10-21 JP JP3272821A patent/JP2635468B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05103967A (ja) | 1993-04-27 |
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