JPH11253840A - 無停止スラッジ排出型遠心分離機 - Google Patents

無停止スラッジ排出型遠心分離機

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JPH11253840A
JPH11253840A JP7656798A JP7656798A JPH11253840A JP H11253840 A JPH11253840 A JP H11253840A JP 7656798 A JP7656798 A JP 7656798A JP 7656798 A JP7656798 A JP 7656798A JP H11253840 A JPH11253840 A JP H11253840A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラッジ排出作業を容易にする。 【解決手段】 遠心分離機のスラッジ排出装置部分は、
退避位置と突出位置とで切り換え可能なスラッジ排出ノ
ズル2、これを回転自在に支持すると共にそのスラッジ
を導入できる支持内管3、ノズルを回転させる回転機構
4、モータ12の回転数を変えられるインバータ5、ス
ラッジ排出制御部6、空気通路7等を備えている。 【効果】 所定のタイミングでインバータによってモー
タを低速にし、ノズルを突出位置にし、スラッジをその
流速で導入して支持内管に流し、エアスライダの作用も
加えたスラッジタンク16に確実に落下させる。スラッ
ジ排出作業がなくなり、省力化が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中心まわりに一定
の第1回転速度で回転体を回転させて前記中心に近い側
から順次油領域と水があるときに水領域とスラッジ領域
とを形成させて油からスラッジを分離する遠心分離機に
関し、特にスラッジ排出作業を容易にするための技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の遠心分離機では、上部解放形の遠
心ドラムを高速で回転させ、油供給ポンプやヒータを経
由してその中に汚れた油を供給し、水やスラッジ等の夾
雑物を比重差を利用して遠心力によって分離し、スラッ
ジをドラムの内側壁に付着させていた。そして、遠心分
離機を分解し、このようなスラッジを約500〜600
時間毎にドラム内から排出していた。しかし、このよう
な作業は2〜3時間かかり、人手を要すると共に汚れ作
業であるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術に於
ける上記問題を解決し、スラッジ等の夾雑物の排出作業
を容易又は不要にすることができる遠心分離機を提供す
ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、請求項1の発明は、中心まわりに一定の第
1回転速度で回転体を回転させて前記中心に近い側から
順次油領域と水があるときに水領域とスラッジ領域とを
形成させて油からスラッジを分離する遠心分離機におい
て、前記回転体に設けられ少なくとも前記油領域の内側
より小さい半径の下部開口と、先端側部分と根元側部分
とを備え前記先端側部分が前記油領域から退避した退避
位置と前記スラッジ領域に入った突出位置との間で切り
換え可能なように前記根元側部分が支持されていて前記
先端側部分が前記突出位置で前記スラッジ領域内のスラ
ッジの進行方向に退避するように傾斜していて前記スラ
ッジ領域の高さ範囲に上下方向に延設されている移動部
材と、該移動部材と導通する通路を備え上下方向に延設
されて前記下部開口を通過して導設された管状部材と、
前記退避位置と前記突出位置との切り換えを可能にする
位置切換手段と、前記移動部材を前記突出位置で保持可
能な回転速度の範囲内であって前記スラッジ領域が崩れ
る回転速度より大きい第2回転速度と前記第1回転速度
との切り換えを可能にする回転切換手段と、を有するこ
とを特徴とする。
【0005】請求項2の発明は、上記に加えて、前記第
2回転速度は前記油領域の上端側の厚みがほぼ0になる
速度の近傍の速度であることを特徴とする。
【0006】請求項3の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記位置切換手段と前記回転切換手段とは信
号によって作動され、前記スラッジを排出すべき時期に
所定のタイミングで前記信号を発信して前記スラッジを
排出するように制御する制御手段を有することを特徴と
する。
【0007】請求項4の発明は、請求項1の発明の特徴
に加えて、前記管状部材に上方側から空気の吹き出しを
可能にする空気通路を有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1及び図2は本発明を適用した
遠心分離機の全体構造を示す。遠心分離機は、中心Cま
わりに一定の第1回転速度N1 として例えば1800r
pmで回転体である遠心ドラム(以下「ドラム」とい
う)1を回転させて中心Cに近い側から順次油領域Oと
水があるときに水領域Wとスラッジ等の比重の大きい夾
雑物からなるスラッジ領域Sとを形成させ、油からスラ
ッジ及び水を分離する機械であり、前記ドラム1、本発
明の特徴部分を成すスラッジ排出装置を構成するドラム
1に設けられた下部開口1a、移動部材としてのスラッ
ジ排出ノズル2、管状部材としての支持内管3、位置切
換手段としての回転機構4、回転切換手段としてのイン
バータ5、制御手段としてのスラッジ排出制御部6、空
気通路7(7a〜7c)等、及び通常の一般的構造部分
で構成されている。なお、図1では上記各領域O、W、
Sを通常の油清浄運転時の状態として示している。
【0009】一般的構造部分としては、船舶や工場等の
据付台として構成される設置面100上に配置される下
部ケーシング8、上部ケーシング9、カバー10、下部
ケーシング8上に配置される支持本体11、その下方に
吊り下げ支持されたモータ12、これに接続した主軸1
3、これとドラム1とを接続する接続板14、ドラムカ
バー15等で構成されている。符号16はスラッジ排出
装置に関連して装備されるスラッジタンクである。又符
号17は操作盤である。
【0010】次に、本発明の特徴部分を分かり易くする
ために、先ず上記の一般的構造部分を主として説明す
る。ドラム1は、接続板14が上蓋を形成している円筒
状の容器である。ドラム1には、少なくとも油領域Oの
内側である半径R1 より小さい半径R2 の前記下部開口
1aが開けられていて、ドラム内に油を保持可能にする
と共に、後述するようにスラッジ排出時に油を落下させ
て排出できるようにしている。なお、油領域Oは接続板
14に開けられた油送出穴14aの位置によって定ま
る。又、ドラム1の下端側が図示の如く傾斜していれば
油分の排出等に便利であるが、本発明では後述するよう
にスラッジをそれ自体の回転エネルギーを利用して排出
するので、下端部は平坦であってもよい。
【0011】下部ケーシング8には、前記空気通路7の
ための圧縮空気入口81が設けられ、穿孔によりこの部
分に下空気通路部7aが形成されている。空気通路7は
更に、支持本体11内に穿孔された上空気通路部7b、
これに接続した圧縮空気管7cとして導設されている。
圧縮空気入口81には、船の機関室や工場等の圧縮空気
系から圧縮空気が供給される。そして本例では、後述す
るようにスラッジを自動排出するための制御部6が設け
られているので、この系には、圧縮空気の供給又は遮断
を自動的に行うための電磁弁71が装備されている。
【0012】圧縮空気入口81の位置から135°回転
した位置には、空気通路と同様に、図2に示すように処
理されるべき汚れた油の入る油入口82が設けられ、下
通油路8a、上通油路11a、油噴出ノズル11bが形
成されている。更に後述する油排出口83及びスラッジ
をスラッジタンク16内に導くように穿孔された下スラ
ッジ排出路8b及び上スラッジ排出路11c等が設けら
れている。
【0013】支持本体11は、前記諸通路と共に、中心
部分の上下に主軸13を回転自在に支持する軸受を備
え、その上部には後述する支持内管3を固定支持するた
めのカバー11d及び凹状部11e等を備えている。ド
ラムカバー15内には、詳細を図示していないが、流体
運動を利用して送油するための求心ノズル15aが設け
られている。そして、ドラム1内で水やスラッジを除去
された清浄油は油送出穴14aから送出されてドラムカ
バー15の外周面に沿って回転され、これにより運動エ
ネルギーを付与されて求心ノズルの先端側からその中に
入り、中心方向に案内されて向きを変えつつ移動し、清
浄油送出口16から排出されるようになっている。
【0014】操作盤17には、詳細を図示していないが
発停ボタンや運転表示ランプ等の通常の装備品の外に、
前述のスラッジ排出制御部6が設けられている。但し、
この制御部6は独立に他の場所に設けられてもよい。
【0015】次に図3乃至図6は、図1、2と共に本発
明の特徴部分を成すスラッジ排出装置の構造を示す。主
として図3に示す如く、スラッジ排出装置のスラッジ排
出ノズル2は、本例では回転進退式のものになってい
て、先端側部分21及び根元側部分22を備えている。
根元側部分22は、先端側部分21が図1、2において
油領域Oから二点鎖線で示す退避した退避位置とスラッ
ジ領域Sに入った実線で示す突出位置との間で後述する
回転機構4によって切り換え可能なように支持されてい
る。なお、図3の状態も突出位置になっているものとし
て説明する。先端側部分21は、突出位置でスラッジ領
域S内のスラッジの進行方向であるY方向に退避するよ
うに角度αをもって傾斜していて、スラッジ領域Sの高
さ範囲に上下方向に延設されている。
【0016】先端側部分21は、本例ではスラッジの飛
散を防止するために通路状に形成されている。根元側部
分22は、支持内管3にスラッジを飛散させることなく
確実に導入できると共に支持内管3に回転自在に安定し
てガイドされるように、内面が管状に形成されている。
根元側部分22の下端部はフランジ部22aになってい
て、これに、図5に示すように後述する歯車41を装着
するためのボルト穴22bが明けられている。符号22
cは後述する突起状のストッパである。なお、本例では
回転式のものを示しているが、図3(c)に示すような
往復式のものにして、リンクやソレノイドロッドで駆動
する機構等、他の公知の進退機構を採用することも可能
である。上図では支持内管3´に対してノズルが矢印の
方向に進退する。
【0017】支持内管3は、主として図4に示す如く、
スラッジ排出ノズル2の先端側部分21と導通する通路
としての接続口31及び管内部32を備え、上下方向に
延設されていて、図1に示す下部開口1aを通過して導
設されている。これによってスラッジをドラム1から落
下させることができる。そして本例のものは、下にフラ
ンジ部33を備え、この部分及び管外面部分で歯車41
を介してノズル2の根元側部分22及びフランジ部22
aを回転自在なように支持している。支持内管3の下端
部34は、図1に示すように支持本体11の凹部11e
に嵌入支持される。そして管内部32は、上下スラッジ
排出路11c、8bを介してスラッジタンク16に接続
される。又、支持内管3の上端部分35はカバー11d
の図示しない凹部と嵌合して固定される。この部分には
ネジ穴36が明けられ、前述した圧縮空気管7cが接続
部が接続される。
【0018】本例の支持内管3では、スラッジ排出ノズ
ル2の支持とスラッジ通路とが兼用されているので、こ
の部分の構造を簡素化しつつ動作の確実性を得ることが
できる。但し、ノズル2の根元側部分22と支持内管3
とを一体的にして、ノズル2を直接軸受状部材等で回転
可能に支持する等、回転支持及び導通機能を持つ他の構
造を採用することも当然可能である。
【0019】回転機構4は、主として図5(a)に示す
如く、前記歯車41、これと噛合するピニオン42、そ
の駆動軸43、図2にも示す減速機付きの駆動モータ4
4、そのスタータ45(図1にも示す)等で構成され、
(b)に示す如く、モータの回転によってスラッジ排出
ノズル2の先端側部分21を退避位置と突出位置との間
で切り換えることができる。又本例では、支持本体11
から張り出した張出部11fにボルト締めされたブラケ
ット11g及びこれに水平方向に両側から進退可能に螺
合する2本の調整ボルト46が設けられ、これらが前述
のスラッジ排出ノズル2の根元側部分22のストッパ2
2cに接触し、ノズル2の進退両方向の回転限界位置を
規制できるようになっている。
【0020】本例では上記の如く回転機構4を駆動モー
タ44で駆動できるようにしているが、図2にも二点鎖
線で示す如く、駆動モータ44と共に又はこれに代えて
手動のハンドル47を設けてもよい。但し、駆動モータ
44を設ける場合には、後述するようにスラッジを自動
排出することができる。そして本例では、この場合のた
めにノズル2の進退位置に相当する位置を検出するため
のリミットスイッチ48a、48b(図2にも示す)が
設けられている。なお、回転機構4としては、上記のよ
うなピニオンと歯車に変えて、他の歯車機構やリンク機
構等、公知の他の機構を採用することができる。
【0021】インバータ5は、図1に示す如く、電源1
8が供給されることによって、その周波数を変えてモー
タ12に供給し、周知の式 N=120f(1−s)/n (rpm) により、通常の油清浄運転時の回転数である高速N1
1800rpmから第2回転速度としての低速N2 rp
mに低下させることができる。なお上式において、nは
モータの極数でsはすべり(通常2〜5%)である。そ
してこのN2 は、スラッジ排出ノズル2の先端側部分2
1を突出位置で主として強度的な面で保持可能な回転速
度の範囲内であって、スラッジ領域Sが崩れて落下する
ような低い回転速度より早い速度である。
【0022】図6はドラム1の回転速度が高速N1 のと
き及びこれから下げていったときの油領域等の状態を示
す。(a)では、油送出穴14aにより油領域Oの端が
半径R1 の位置に上下にほぼ円筒面状に保持されてい
る。この面は油の自由表面であるから、ドラム1の回転
数を下げると次第に顕著な放物線状態になり、油領域O
の上端側の厚みがほぼ0になる状態では(b)の実線で
示す形状になり、斜線で示すO1 部分の油は半径R2
下部開口1aから落下し、図1に示す油排出口83から
取り出され、図示しないタンクに回収される。即ち、も
との油領域Oのうちの相当量の油が回収される。又、水
領域Wはそのまま残ってスラッジ領域Sは確実に維持さ
れ、スラッジが下方に落下することはない。従って、N
2 はこのような回転速度の近傍の速度に調整されること
が望ましい。なお、このような回転数では、油中に水分
量が多く水領域が厚くなる場合には、ある程度水も落下
するが、一度遠心分離機で油と分離されているため、タ
ンク内で比重によって油と分離可能である。又、上記回
転数をドラムの上端で水領域がなくなる程度まで更に低
くしてもよい。
【0023】この状態から更に回転数を下げると、油及
び水の自由表面が(b)の破線で示す如くドラムの下方
まで下がってくる。この場合、スラッジ成分の性状等に
もよるが、スラッジは粘性が大きいと共に比重が重いた
め、スラッジ排出間隔の経過時間によってドラムの外周
に圧縮されてある程度固形一体化して壁面に付着してい
るため、破線の如く回転数を低下させても落下しないこ
とが多い。従って、実際には運転状況を確認しつつこの
ように回転数を低下させることもできる。
【0024】このように、N2 はN1 より十分小さい範
囲においてある程度自由に設定できるので、N2 が大き
いときにはスラッジ排出ノズル2への衝撃が大きいこ
と、回収されない油量が多くなること、一方、スラッジ
排出時には図3(b)に示す如くスラッジの流入速度成
分V2 sin α(V2 はN2 に対応(比例)するスラッジ
の接線速度)が大きくなってスラッジの排出が容易にな
ること、N2 が小さいときにはノズル2へ加わる力を小
さくできること、一方、スラッジが崩れる可能性が高く
なり、そのときにはスラッジの回収ができなくなって回
収油側に混入するという不具合が発生すること、等の諸
条件から、実際の装置に適合するように定められる。
【0025】このような回転数N2 は、重力と遠心力を
考慮した回転液体の自由表面の式 H=ω2 (R2 −R2 2 )/2g から、 N2 =60ω/2π =30(2gH/(R2 −R2 2 ))1/2 /π (rpm) として概略計算することができる。ここでHは下部開口
1aから油又は水の液面までの高さであり、ドラムの傾
斜部分の影響は省略している。
【0026】例えば、図6(b)の実線及び破線の状態
で、R=20cm、R2 =13cm、H=H1 =20cm及び
H=H2 =5cmとして上式で計算すると、N2 はそれぞ
れ、約125rpm及び63rpmとなる。即ち十分低
速になる。発明者等の実験でも、この程度の回転速度で
油が落下し、スラッジ領域は維持され、スラッジ排出ノ
ズル2は良好に作動することが確認された。
【0027】なお本例では、回転切換手段としてインバ
ータ5を用いているので、実際の装置でN2 を調整して
最適な回転数に設定し、油をできるだけ回収すると共に
スラッジを確実に落下させることができる。但し、回転
切換手段としては、電圧制御、極数変換、二次抵抗制御
等の他の回転制御方式を採用することも可能である。
又、変速機やこれに加えてクラッチを組み合わせたよう
な機械的変速機構も採用可能である。
【0028】スラッジ排出制御部6は、スラッジを排出
すべき時期に所定のタイミングで回転機構4の駆動モー
タ44のスタータ45及びインバータ5に信号を発信し
てスラッジを自動的に排出するように制御する。又、本
例では空気通路7が設けられているので、これに圧縮空
気を供給又は供給遮断するための電磁弁71にも信号が
送られる。即ち、スラッジ自動排出時の基本動作とし
て、 F1 :油供給停止−モータ12の低速N2 への切換 F2 :駆動モータ44の発停−スラッジ排出ノズル2の
突出 F3 :圧縮空気用の電磁弁71の開閉 F4 :駆動モータ44の発停−スラッジ排出ノズル2の
退避 F5 :モータ12の高速N1 への復帰−油供給再開 の各動作をタイマ等でシーケンシャルに行わせる。この
ようにスラッジを自動排出すれば、従来のような汚れ作
業等による人手を必要としないので、例えば2日に一度
という高い頻度でスラッジを排出をすることができる。
【0029】F1 では、制御部6に設けられるタイマ等
が作動してスラッジ排出時期になったときに、図示して
いないが油供給用のポンプの停止等によって油供給を停
止させ、インバータ5に低速N2 に相当する周波数を発
生させるように信号を与え、モータ12をN2 で運転す
る。これにより、ドラム1内の油面は図6(a)の二点
鎖線の状態から(b)の実線乃至破線のように傾斜し、
余分の油は下部開口1aから落下して油排出口から排出
される。破線の場合には、油と共に水も排出され、ある
程度溜まった後タンク内で分離される。
【0030】F2 では、駆動モータ44を運転し、順
次、駆動軸43、ピニオン42及び歯車41を介してス
ラッジ排出ノズル2を回転させ、退避位置から突出位置
にする。突出位置はストッパ22cで規制され、ノズル
の先端側部分21の先端がドラム1の外周内面に軽く接
触するか僅かなクリアランスを持つような位置になる。
この回転位置はリミットスイッチ48aで検出され、駆
動モータ44が停止する。この状態になると、少量残存
した油及び水と共にスラッジ領域Sのスラッジが掻き取
られ、図3(b)に示す如くV2 sin αの分速度でノズ
ル2 内に流入する。これにより、ドラム1が数回転する
間にその中のスラッジがほぼ完全にノズル内に排出さ
れ、突出時にノズル通路と導通する支持内管3の接続口
31を通過して管内部32に入り、その中を重力で下方
に落下する。
【0031】F3 では、F2 動作によってスラッジがノ
ズル内を落下した後の適度のタイミングで圧縮空気用の
電磁弁71を開にし、圧縮空気を入口81から空気通路
及び空気管7a〜7cを経由して支持内管3のネジ穴3
6にねじ込まれた接続金具を通過させて管内部32内に
噴出し、エヤスライダ状態を作ってスラッジを確実に落
下排出するように補助する。落下したスラッジは、上下
スラッジ排出路11c、8bを経由してスラッジタンク
16内に回収される。このとき、水も同時にドラム内か
ら完全に排出される。
【0032】F4 では、ドラム1内からスラッジ等が完
全に排出されドラムが清掃された後、適当なタイミング
で駆動モータ44を逆転し、突出時とは反対の動作によ
ってスラッジ排出ノズル2を油領域から退避させる。こ
の退避位置もストッパ22cで規制され、同時にリミッ
トスイッチ48bがこれを検出し、駆動モータ44を停
止させる。F5 ではリミットスイッチ48bでノズルの
退避を検出後再びモータ12を高速N1 へ復帰させ、油
供給ポンプを運転して油清浄運転を再開する。なお、ノ
ズル2の退避時には、その先端側部分21の通路と支持
内管3の接続口とが導通しなくなり、内部で油が飛散し
たときなどのスラッジ側への排出が確実に防止される。
【0033】なお、以上のF1 乃至F5 の基本動作にお
いて、F1 とF2 の間に低速N2 から900rpm程度
の中間回転数N3 への増速動作F1 ´、及び、F4 とF
5 の間にN3 からN2 への減速動作F4 ´を設けるよう
にしてもよい。N2 を十分下げて油及び水を排出する
と、ノズル2の突出時の油や水による抵抗が十分小さく
なるので、その後上記のように回転数をN3 に上げてF
2 乃至F4 のスラッジ排出動作を行うようにすれば、ス
ラッジの排出エネルギーを大きくしてその排出を一層容
易且つ確実にすることができる。
【0034】以上のようなスラッジ自動排出運転は10
分間程度の短時間に極めて簡単に能率よく行われる。当
然人手は全く不要であり、完全な省力化が図られる。
又、運転者に嫌われる汚れ作業を廃止することができ
る。更に、スラッジ排出時にはドラムの回転を下げるだ
けで遠心分離機自体を停止させないため、直ちに清浄運
転に復帰できるので、装置の稼働率を向上させることが
できる。又、従来では遠心分離機の分解によるスラッジ
排出作業が容易でないため、長時間ドラムを開放するこ
となく連続運転していたため、水が溜まってきて、清浄
油に持ち込まれて送出されていたが、2日程度の短い間
隔でスラッジ及び水を排出できるため、従来別に設けら
れていた水分離器を省略することができる。又、短い間
隔でスラッジを排出できるため、スラッジが固形化する
前に容易に排出される。
【0035】以上ではスラッジの自動運転の場合の動作
を説明したが、手動運転の場合でも、各部の操作を人が
行う点を除けば同様の動作になる。手動運転の場合に
は、運転スイッチ等による油供給ポンプの停止、インバ
ータ5の周波数スイッチの低速N2 への切換、スタータ
45の押しボタン操作による駆動モータ44の発停又は
ハンドル47の回転、押しボタン等による電磁弁71の
開操作又は通常の開閉弁の開操作、駆動モータの再発停
又はハンドル47の逆回転、モータ12の高速への復帰
と油供給の再開、等を人の操作で行うことになる。
【0036】しかしながら、このような操作はボタンや
スイッチのオン/オフやバルブの開閉だけのことであ
り、スラッジの排出動作自体は全て自動的に行われるの
で、人手を必要とするもののその操作は簡単で、且つ短
時間に行える。従って、従来に較べれば、大幅な省力化
及び汚れ作業の廃止という大きな効果を得ることができ
る。更に、自動運転の場合と同様に、運転の連続性によ
る装置の稼働率の向上及び水を分離できるという大きな
効果を得ることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、請求項1の
発明においては、回転体に油領域より小半径の下部開口
及び所定の構成を備えた移動部材と管状部材と位置切換
手段と回転切換手段とを設けるので、回転切換手段によ
って回転体の回転を所定の低い回転速度に切り換えるこ
とにより、スラッジ領域を崩すことなく移動部材を突出
位置に保持することが可能になる。そして、この低い回
転速度において位置切換手段を作動させることにより、
その先端側部分をスラッジ領域まで突出させ、その形状
特性に基づいてスラッジの回転力を利用してその中にス
ラッジを導入し、これと導通する通路を備えた管状部材
の管内にスラッジを落とし、下部開口を通過させて外部
に排出することができる。即ち、回転体の減速及び移動
部材のスラッジ領域への突出という操作のみにより、移
動部材の先端形状によるスラッジ回転力の利用、これに
よるスラッジの導入、管状部材へのスラッジ移送及びこ
れによる下部開口からの排出という自動的作用を発生さ
せ、容易に回転体内のスラッジを処理することができ
る。
【0038】一方、処理時には回転体の回転を停止する
ことなく低速にして運転状態を継続するので、回転を上
げて簡単に清浄運転に復帰することができる。従って、
簡単な操作で短時間にスラッジ排出をすることができ
る。又、従来のような回転体開放という作業がなくな
り、汚れ作業の回避と省力化を図ることができる。又、
スラッジ排出時間が短く清浄運転への復帰が早いため、
装置の稼働率の向上を図ることができる。更に、短い間
隔でスラッジ排出操作ができるようになるので、この短
い間隔で水も排出できるため、回転体の中に水が溜まら
ず、水の分離された清浄油を得ることができる。その結
果、油清浄後に更に水分離のための装置を設けたりその
操作を行う必要がなくなる。又、スラッジの固形化が進
んでいないのでその排出が容易になる。
【0039】請求項2の発明においては、上記に加え
て、第2回転速度を油領域の上端側の厚みがほぼ0にな
る近傍の速度にするので、相当量の油を回収できると共
に、スラッジの性状等に影響されることなく、その領域
を確実に保持してこれを排出することができる。
【0040】請求項3の発明においては、請求項1の発
明に加えて、制御手段を設け、スラッジを排出すべき時
期に所定のタイミングで所定の信号を発信し、その信号
によって位置切換手段と回転切換手段と作動させてスラ
ッジを排出するように制御するので、スラッジ排出が自
動化され、一層の省力化を図ることができる。
【0041】請求項4の発明においては、請求項1の発
明に加えて、管状部材に上方側から空気の吹き出しを可
能にする空気通路を設けるので、これに圧縮空気等を導
入することにより、管状部材の管内に空気流を発生さ
せ、導入されたスラッジの落下流れを補助してこれを一
層確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した遠心分離機の全体構造を示す
主要部断面図である。
【図2】(a)は図1のA−A断面図で、(b)は油入
口を含む中心から片側の断面図である。
【図3】スラッジ排出ノズルの構造を示し、(a)は正
面図、(b)は(a)のB−B断面図、(c)は他の例
の平面図である。
【図4】支持内管の構造を示し、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は(a)のC−C断面図であ
る。
【図5】(a)は回転機構の構造を示す平面図で(b)
はスラッジ排出ノズル部の断面図である。
【図6】(a)及び(b)はドラム内の液面形状を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 ドラム(回転体) 1a 下部開口 2 スラッジ排出ノズル(移動部材) 3 支持内管(管状部材) 4 回転機構(位置切換手段) 5 インバータ(回転切換手段) 6 スラッジ排出制御部(制御手段) 7a、7b 上空気通路部、下空気通路部(空気
通路) 7c 圧縮空気管(空気通路) 21 先端側部分 22 根元側部分 31 接続口(通路) 32 管内部(通路) C 中心 O 油領域 S スラッジ領域 W 水領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心まわりに一定の第1回転速度で回転
    体を回転させて前記中心に近い側から順次油領域と水が
    あるときに水領域とスラッジ領域とを形成させて油から
    スラッジを分離する遠心分離機において、 前記回転体に設けられ少なくとも前記油領域の内側より
    小さい半径の下部開口と、先端側部分と根元側部分とを
    備え前記先端側部分が前記油領域から退避した退避位置
    と前記スラッジ領域に入った突出位置との間で切り換え
    可能なように前記根元側部分が支持されていて前記先端
    側部分が前記突出位置で前記スラッジ領域内のスラッジ
    の進行方向に退避するように傾斜していて前記スラッジ
    領域の高さ範囲に上下方向に延設されている移動部材
    と、該移動部材と導通する通路を備え上下方向に延設さ
    れて前記下部開口を通過して導設された管状部材と、前
    記退避位置と前記突出位置との切り換えを可能にする位
    置切換手段と、前記移動部材を前記突出位置で保持可能
    な回転速度の範囲内であって前記スラッジ領域が崩れる
    回転速度より大きい第2回転速度と前記第1回転速度と
    の切り換えを可能にする回転切換手段と、を有すること
    を特徴とする遠心分離機。
  2. 【請求項2】 前記第2回転速度は前記油領域の上端側
    の厚みがほぼ0になる速度の近傍の速度であることを特
    徴とする請求項1に記載の遠心分離機。
  3. 【請求項3】 前記位置切換手段と前記回転切換手段と
    は信号によって作動され、前記スラッジを排出すべき時
    期に所定のタイミングで前記信号を発信して前記スラッ
    ジを排出するように制御する制御手段を有することを特
    徴とする請求項1に記載の遠心分離機。
  4. 【請求項4】 前記管状部材に上方側から空気の吹き出
    しを可能にする空気通路を有することを特徴とする請求
    項1に記載の遠心分離機。
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