JP2634947B2

JP2634947B2 - 判定装置

Info

Publication number: JP2634947B2
Application number: JP2334819A
Authority: JP
Inventors: 正幸渡辺; 伸広藤原
Original assignee: ESU EMU SHII KK
Current assignee: ESU EMU SHII KK
Priority date: 1990-11-30
Filing date: 1990-11-30
Publication date: 1997-07-30
Anticipated expiration: 2012-07-30
Also published as: JPH04204101A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、ロータリエンコーダ、リニアエンコーダ等
の変位量検出器に接続され、変位方向および変位量を示
す２種類の異なった位相のパルス列を読み取って、被測
定物の寸法を判定する判定装置に関する。

［従来の技術］従来、この種の判定装置では、変位する物体に取着さ
れた変位量検出器から導出される物体の変位方向および
変位量を示すパルス列を読み取り、予め、設定された変
位方向および変位置と一致したとき、出力回路を付勢す
る仕様となっている。

例えば、ワークの寸法を変位量検出器によってワーク
までの距離として検出する場合に使用される。

［発明が解決しようとする課題］しかしながら、上記の従来の技術では、ワークの寸法
を測定して合否の判定をするとき等、基準となる測定値
に対して上限および下限の許容値を設ける場合は、上限
値および下限値の２つの値の設定が必要となり、この２
つの設定値に対してそれぞれの出力用電気回路を必要と
するという問題がある。

本発明は、この種の問題を解決するものであり、設定
値に対して上限値と下限値の許容範囲がある場合、変位
部材の位置を判定する出力信号を一つの出力用電気回路
から得ることができ、省スペースおよび低価格化を達成
することのできる判定装置を提供することを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］上記の課題を解決するために、本発明は、被測定物に
対する変位部材の変位量を検出する変位量検出器に接続
され、前記変位量検出部から供給される変位部材の変位
方向および変位量を示す位相の異なる２種類のパルス列
を読み取り、前記変位部材が所定範囲内で所定の変位位
置にあるか否かを判定することで、前記被測定物の寸法
を判定する判定装置であって、前記変位部材の変位方向の極性および変位量の設定値
を設定する第１の設定手段と、前記変位量の設定値の許容範囲を設定する第２の設定
手段と、前記変位量の設定値および前記許容範囲から、前記変
位量の上限値および下限値に対応したパルス数を算出す
る限界値算出手段と、前記２種類のパルス列の位相差を検出し、前記変位部
材の変位方向の極性を判定する変位方向判定手段と、前記変位量を示すパルス列のパルス数を計数する計数
手段と、前記変位方向判定手段によって判定した変位方向の極
性と前記第１設定手段によって設定された前記変位方向
の極性との一致を検知し、且つ、前記計数手段によって
計数されたパルス数が前記限界値算出手段によって算出
された前記上限値および前記下限値に対応したパルス数
間の値であることを検知した際、検知信号を出力する検
知信号出力手段と、からなることを特徴とする。

［作用］上記の本発明に係る判定装置では、第１設定手段によ
って変位方向の極性および変位量の設定を行い、前記設
定された変位方向の極性および変位量を基準とした許容
範囲の設定を第２設定手段によって行い、前記変位量の
設定値と前記許容範囲とから上限値および下限値を限界
値算出手段で算出する。

次いで、位相の異なる２種類のパルス列から変位方向
判定手段が判定した変位方向の極性と、前記第１設定手
段によって設定された変位方向の極性とが一致するとと
もに、計数手段が計数したパルス数が前記限界値算出手
段によって算出された許容範囲の上限値および下限値に
対応したパルス数間の値であることを検知した際、検知
信号出力手段は、変位部材が許容範囲内にあるか否かを
判定する検知信号を一つの出力電気回路を介して出力す
る。

このようにして、変位部材が許容範囲内に存在するこ
とを単一の検知信号のみによって得ることができる。そ
して、この検知信号に基づいて、被測定物の寸法を判定
する。

［実施例］本発明に係る判定装置について実施例を挙げ、添付の
図面を参照しながら以下詳細に説明する。

第１図において、参照符号10は、本発明に係る判定装
置を用いたワーク選別システムであり、ワーク12a乃至1
2cを搬送するライン14と、該ライン14の近傍に配設され
てワーク12a乃至12cの寸法を測定する測長器16と、この
測長器16から導出されるパルス列を読み取る判定装置18
とを含む。

また、規定以外のワーク12a乃至12cをライン14からラ
イン22に押し出すエアシリンダ20と、ワーク選別システ
ム10を制御する図示しないシーケンサから構成される。

測長器16はエアシリンダ24に空気導入管23a、23bから
導入される圧縮空気によって進退自在なピストン25と、
該ピストン25の変位量を検出する磁気センサまたは光セ
ンサ等からなる検出器26とを有し、この検出器26は判定
装置18に接続される。

第２図は判定装置18のブロック構成図を示す。

判定装置18はパネル部28と制御ユニット30からなり、
パネル部28はLCDからなる表示器32と、モード選択およ
び各種の設定を行うためのスイッチ34乃至スイッチ38と
から構成される（第３図）。

制御ユニット30は位相の異なる２種類のパルス列を導
入するI/O40と、この２種類のパルスの位相差によって
加算または減算の判別を行う加減算判別器42と、変位量
を示すパルスを計数するカウンタ44と、制御ユニット30
の制御を行うCPU46と、システムプログラムを格納するR
OM48と、設定された変位方向を示す情報および基準とな
る変位量の情報を格納するRAM50と、基準となる変位量
に対する上限値および下限値の許容差情報を格納するRA
M52と、出力用電気回路からなるI/O53乃至I/O55とから
構成される。

この場合、スイッチ34乃至38は第１設定手段および第
２設定手段を構成し、加減算判別器42は変位方向判定手
段を構成し、CPU46は限界値算出手段および検知信号出
力手段を構成する。

次に、上記のように構成されるワーク選別システム10
の動作について、第１図乃至第４図を参照しながら説明
する。

ワーク12a乃至12cの形状選別を行うに先立って、以下
の準備ステップを行う。

ステップ１変位方向および基準となる変位量の設定を行う。

モード選択用のスイッチ34の押下により、プリセット
データ入力モードが選択され、次いで、シフト用のスイ
ッチ35の押下によって設定を行う桁が選択される。

そして、スイッチ35およびデータ用のスイッチ37の操
作により、変位方向および基準となる変位量の設定を行
うが、ピストン25の変位方向を示す符号の選択、例え
ば、この場合ワーク12bに指向する方向の変位をプラス
として、最上位桁を＋と設定し、更に変位量を示す数
値、例えば、1234.5の設定をそれぞれの桁毎に行う。こ
の設定された変位方向と変位量（＋1234.5）はデータセ
ットキーであるスイッチ38が押下されたときCPU46の作
用下にRAM50に格納される。

ステップ２許容値の設定を行う。

ステップ１と同様にモード選択用のスイッチ34、シフ
ト用のスイッチ35、データ用のスイッチ37およびデータ
セット用のスイッチ38の操作により許容値の設定を行
う。

すなわち、スイッチ34により許容値入力モードが選択
され、次いで、設定を行う桁の選択がスイッチ35の押下
操作によって行われ、スイッチ37の押下によって選択さ
れた桁の数値の設定が行われる。

以上のスイッチ操作によって各桁の数値の設定が、例
えば、12.5と行われた後にスイッチ38の押下により設定
された許容値はCPU46に読み込まれる。

CPU46によって許容値12.5とステップ１で設定された
変位量＋1234.5との間で演算が行われ、演算結果である
下限値＋1222と上限値＋1247はRAM52に格納される。

ステップ３ I/Oの設定を行う。

この場合、判定装置18が有している３つの出力手段で
あるI/O53乃至I/O55の中から使用する、例えば、I/O53
がセレクトのスイッチ36の押下により選択される。

以上のステップによって設定が完了した判定装置18を
用いてワーク12a乃至12cの形状寸法を検査し、合否の判
別を行い合格品と不合格品の選別を行う動作について説
明する。

ワーク12bがライン14によって所定の位置に搬送され
ると、エアシリンダ24は空気導入管23aから供給された
圧縮空気の作用下にピストン25をホームポジション（第
４図、Ａ位置）から変位させて（第４図、矢印＋方
向）、ワーク12bをストッパ13に指向して押圧する（第
４図、Ｂ位置）。

このとき、検出器26はピストン25の変位方向（第４
図、矢印＋方向）と、変位量を示す位相の異なる２種類
のパルス列を判定装置18のI/O40に導入し、このI/O40を
経由してパルスの位相差を読み取った加減算判別器42は
ピストン25の変位方向がプラス（＋）であることを判定
してCPU46に導入する。

一方、I/O40を経由してパルス列を読み取ったカウン
タ44は、パルスを計数して計数結果をCPU46に導入す
る。

そして、加減算判別器42が判別したピストン25の変位
方向とRAM50に格納された変位方向とが一致するととも
に、カウンタ44が計数したピストン25の変位量とRAM52
に格納された許容値の下限値＋1222とが一致したとき、
CPU46に付勢されたI/O53の出力はHIGH（Ｈ）となる。

すなわち、第４図に示す如く、ピストン25の変位量
（第４図、ＡからＢ）が1222よりも小であれば、I/O53
の出力はＬのままであり、図示しないシーケンサ等はワ
ーク12bが許容値12.5を越えて大であると判別できる。
また、ピストン25の変位量が上限値＋1247よりも大であ
れば、I/O53の出力は下限値と一致したときＨになる
が、上限値を越えたときＬになり、図示しないシーケン
サはワーク12bが許容値に達しないほど少であると判別
できる。そして、ピストン25の変位量が許容値の範囲内
（1222から1247）であればI/O53の出力はＨの状態で保
持され、この信号を読み取ったシーケンサはワーク12b
が良品であると判別することができる。

このように、I/O53の出力を読み取ることでワーク12b
の合否の判別を行うことができる。

従って、下限値および上限値にそれぞれ対応した複数
のI/Oを必要とすることがなく、単一のI/O53で上限値と
下限値の範囲を有するワークの選別を行うことが可能と
なる。

このようにして、ワーク12bの寸法を置換したピスト
ンの変位量が設定された基準となる変位量を中心とした
許容値の範囲内であることを示す情報を、判定装置18か
ら導入した図示しないシーケンサ、ピストン25をホーム
ポジション（第１図、Ａ位置）に復帰させるための制御
を行う。

また、ワーク12bが不合格であったとき、ライン14に
よってシリンダ20の近傍まで搬送されたワーク12bは、
エアシリンダ20の作用下に不合格品専用のライン22に押
し出される。

以上の実施例によれば、ピストン25の変位量で置換さ
れるワーク12bの寸法が、設定された下限値から上限値
の範囲にあることを知りたい時、下限値および上限値に
それぞれ対応する複数のI/Oを読み取ることなく、単一
のI/O53のみを読み取ることによってワーク12bの寸法の
合否を決定することができる。

［発明の効果］以上のように、本発明に係る判定装置では、次のよう
な効果乃至利点を有する。

変位方向、変位量および変位量を中心とした許容値の
設定をすることで、複数個必要であった出力手段を単一
とすることができ、出力手段の削減が可能となり、出力
手段収納スペースが削減され、装置全体の小型化を達成
することができる。

また、出力手段を削減することで、製作時の配線工数
の削減および製作部品点数の削減が可能となり、制作費
のローコスト化が達成される。

そして、出力手段の削減により、判定装置に接続され
るシーケンサおよびコンピュータの入力端子を節約する
ことができ、システム全体の小型化が可能となる効果が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る判定装置を用いたワーク測定シス
テムの一実施例の斜視説明図、第２図は本発明に係る判定装置の構成ブロック図、第３図は本発明に係る判定装置のパネルを表す図、第４図は本発明に係る判定装置の動作説明図である。 10……ワーク選別システム 12a、12b、12c……ワーク 16……測長器 18……判定装置 24……エアシリンダ 24……検出器 40、53〜57……I/O 42……加減算判別器 44……カウンタ 46……CPU 48……ROM 50、52……RAM

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開昭61−274781（ＪＰ，Ａ) 実開平２−66278（ＪＰ，Ｕ) センサ工学株式会社朝倉書店発行森村正直山崎弘朗編集 1982年10月20日初版第１刷 108，109頁参照

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】被測定物に対する変位部材の変位量を検出
する変位量検出器に接続され、前記変位量検出器から供
給される変位部材の変位方向および変位量を示す位相の
異なる２種類のパルス列を読み取り、前記変位部材が所
定範囲内で所定の変位位置にあるか否かを判定すること
で、前記被測定物の寸法を判定する判定装置であって、前記変位部材の変位方向の極性および変位量の設定値を
設定する第１の設定手段と、前記変位量の設定値の許容範囲を設定する第２の設定手
段と、前記変位量の設定値および前記許容範囲から、前記変位
量の上限値および下限値に対応したパルス数を算出する
限界値算出手段と、前記２種類のパルス列の位相差を検出し、前記変位部材
の変位方向の極性を判定する変位方向判定手段と、前記変位量を示すパルス列のパルス数を計数する計数手
段と、前記変位方向判定手段によって判定した変位方向の極性
と前記第１設定手段によって設定された前記変位方向の
極性との一致を検知し、且つ、前記計数手段によって計
数されたパルス数が前記限界値算出手段によって算出さ
れた前記上限値および前記下限値に対応したパルス数間
の値であることを検知した際、検知信号を出力する検知
信号出力手段と、からなることを特徴とする判定装置。