JP2634914B2 - デジタイジング制御装置 - Google Patents

デジタイジング制御装置

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JP2634914B2
JP2634914B2 JP1225041A JP22504189A JP2634914B2 JP 2634914 B2 JP2634914 B2 JP 2634914B2 JP 1225041 A JP1225041 A JP 1225041A JP 22504189 A JP22504189 A JP 22504189A JP 2634914 B2 JP2634914 B2 JP 2634914B2
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俊一 佐々木
昌典 宮田
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、デジタイジング制御装置に関し、特にモデ
ル表面をスタイラスにてスキャニングすることにより得
られるモデル形状データにトレランス処理等のデータ圧
縮処理を行なって数値制御加工用プログラムの生成及び
出力を行なうデジタイジング制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、複雑な三次元形状の加工を行なう場合、三次元
形状のモデルを実際に作成して倣いフライス盤等でモデ
ルに対する倣い加工を行なっていた。しかしながら近年
においては、三次元モデルの表面をスタイラスにてスキ
ャニングすることにより得られるモデル形状データにト
レランス処理等のデータ圧縮処理を行なって数値制御
(NC)加工プログラムの生成及び出力を行なうデジタイ
ジング制御装置と、そのNC加工プログラムに従って工具
の軌跡を制御しワークに対して加工を行なうNC加工機と
により加工を行なっていた。
(発明が解決しようとする課題) ところが、上述した従来のデジタイジング制御装置に
おいては、スキャニングと加工を独立して行なっている
ためスキャニング速度はかなり向上されているが、スキ
ャニングの方向の制御をスタイラスの変位ベクトルの方
向とその大きさに基づいて行なっていたため、摩擦によ
りモデル表面の法線方向とスタイラスの変位ベクトルの
方向にずれが生じる結果となっていた。従って、それに
より正確なスキャニング方向の制御ができず、スキャニ
ング速度を一層向上させようとする際の問題点となって
いる。
本発明は上述のような事情から成されたものであり、
本発明の目的は、スキャニング方向の制御をモデル表面
の形状に合わせてより正確に行なうことにより、スキャ
ニング性能を一層向上させることができるデジタイジン
グ制御装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、モデルの表面をスタイラスにてスキャニン
グすることにより得られるモデル形状データにトレラン
ス処理等のデータ圧縮処理を行なって数値制御加工プロ
グラムの生成及び出力を行なうデジタイジング制御装置
に関するものであり、本発明の上記目的は、モデルの表
面にスタイラスを接触させてその変位の大きさを一定に
保ちながらスキャニングヘッドを相対移動させ、得られ
るスキャニングヘッドの位置座標とスタイラスの変位量
とに基づいて数値制御加工用プログラムの出力を行なう
デジタイジング制御装置において、前記位置座標及び前
記変位量を加算して得られる前記スタイラスの中心を表
わす位置ベクトルの軌跡から前記モデルの接線ベクトル
の算出を行なう接線ベクトル算出手段と、前記変位量に
基づく変位ベクトル及び前記接線ベクトルに基づいてそ
の接線ベクトルに直交する法線ベクトルの算出を行なう
法線ベクトル算出手段と、前記法線ベクトルの方向につ
いて前記スキャニングヘッドを相対移動させるべきスキ
ャニング速度の接線方向成分及び法線方向成分の算出を
行なうスキャニング速度算出手段とを具備することによ
って達成される。
(作用) 本発明にあっては、モデル表面をスタイラスにてスキ
ャニングすることにより得られるスキャニングヘッドの
位置座標とスタイラスの変位量とを加算した結果のスラ
イラスの中心を表わす位置ベクトルの軌跡からモデルの
接線ベクトルの算出を行ない、前記変位量に基づく変位
ベクトルと前記接線ベクトルとに基づいてその接線ベク
トルに直交する法線ベクトルの算出を行ない、その法線
ベクトルの方向に対してスキャニング速度の算出を行な
うことにより、スタイラスとモデルの間の摩擦による影
響を排除してスキャニング方向を決定できる。
(実施例) 以下、図面に基づいて本発明の実施例について詳細に
説明する。
第1図は、本発明のデジタイジング制御装置における
一実施例のブロック図である。図において、スタイラス
位置座標・変位量読込合成部3は、機械位置検出器(図
示せず)から得られるスキャニングヘッド位置(PX,PY,
PZ)とスキャニングヘッドHから得られる変位量(EX,E
Y,EZ)を読込み、これらの和であるスタイラスSの中心
位置ベクトルと変位量の大きさεとを出力する。ス
タイラスSの中心位置ベクトルは、スタイラス中心
位置記憶部4に記憶される。スキャニング方向算出部2
は、スタイラス位置座標・変位量読込み合成部3からの
時刻tにおける中心位置ベクトルとスタイラス中心
位置記憶部4に記憶されたΔt秒前における中心位置ベ
クトルt−Δtとを入力して、モデルMの接線ベクト
ルと法線ベクトルを算出して出力する。スキャニン
グ制御部1は、スタイラス位置座標・変位量読込合成部
3からの変位量の大きさεとスキャニング方向算出部2
からの接線ベクトル及び法線ベクトルの情報とを入
力してスキャニング速度の法線方向成分VN及び接線方向
成分VTを算出し、それらに基づいてスタイラスSの変位
ベクトルの大きさを一定に保ちながらスタイラスSが
モデルMの表面上に沿って移動するようにサーボモータ
5(MX,MY,MZ)を駆動する。
第2図は、上述した処理動作の詳細手順を示す図であ
る。同図に基づいて手順を詳細に説明すると、先ずスタ
イラス位置座標・変位量読込合成部3が機械位置検出器
から得られるスタイラスSの位置ベクトルと変位ベク
トルを読込んで、これらの和であるスタイラスSの中
心位置ベクトルを求め、それがスタイラス中心位置
記憶部4に記憶される(ステップS1)。次に、スキャニ
ング方向算出部2は、スタイラス位置座標・変位量読込
合成部3からの時刻tにおける位置ベクトルとスタ
イラス中心位置記憶部4に記憶されたΔt秒前における
位置ベクトルt−Δtとを入力して、第3図に示すよ
うにモデルMの接線ベクトルを(1)式により求める
(ステップS2)。
t−Δt ………(1) 次にスキャニング方向算出部2は、以下のようにして
法線ベクトルを求める(ステップS3)。つまり、法線
ベクトルは、第4図に示されるように変位ベクトル
と接線ベクトルに所定の値を乗じたベクトルk・と
に基づいて(2)式で表わされる。
=+k・ ………(2) ここで、法線ベクトルとの接線ベクトルは直交す
るためとの関係は(3)式のようになる。
・=0 ………(3) したがって、(2)式におけるkは(4)式で表わさ
れることになる。
ゆえに、法線ベクトルは(2)式及び(4)式から
導かれて(5)式で表わされる。
一般に摩擦による変化はスタイラスの移動方向と同じ
方向、即ち接線方向に発生するから、(5)式における
法線ベクトルは摩擦の影響を排除した変位ベクトルを
表わしている。したがって、この法線ベクトルは、従
来の変位ベクトルにおける方向に比して真のモデルの法
線方向に近い。
次に、スキャニング制御部1が、(5)式による法線
ベクトルの方向に対して、入力したスタイラスSの変
位ベクトルの大きさに基づいてスキャニング速度の法
線方向成分VNを(6)式により求める。
VN=Kn(ε−ε0) ……(6) ここで、Knは、VNゲインとも呼ばれスタイラスの変位
量に基づいて、スキャニングヘッドを法線方向に移動さ
せるための速度ゲインであり、予め設定する定数であ
る。
また、(7)式により接線方向成分VTを求める。
ここで、εは基準変位量、V0は指令スキャニング速
度である。
尚、上述した実施例においては、(1)式に示すよう
に接線ベクトルを現在のスタイラスの中心を表わす位
置ベクトルとΔt秒前のスタイラスの中心を表わす
位置ベクトルt−Δtとから求めるようにしている
が、現在のスタイラスの中心を表わす位置ベクトル
から一定の距離Δdだけ離れたスタイラスの中心を表わ
す位置ベクトルd=Δdにより(8)式で求めるよう
にしても良い。
d=Δd ………(8) (発明の効果) 以上のように本発明のデジタイジング制御装置によれ
ば、スタイラスとモデルの間の摩擦による影響を排除し
た状態でスキャニング方向が求められることになり、モ
デル形状のスキャニングの高速化、高精度化及び高安定
化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のデイタイジング制御装置における一実
施例のブロック図、第2図は処理動作の手順を示す図、
第3図は接線ベクトルを求めるための図、第4図は法線
ベクトルを求めるための図である。 1……スキャニング制御部、2……スキャニング方向算
出部、3……スタイラス位置座標・変位量読込合成部、
4……スタイラス中心位置記憶部、5……サーボモー
タ、s……スタイラス、H……スキャニングヘッド、M
……モデル。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モデルの表面にスタイラスを接触させてそ
    の変位の大きさを一定に保ちながらスキャニングヘッド
    を相対移動させ、得られるスキャニングヘッドの位置座
    標とスタライスの変位量とに基づいて数値制御加工用プ
    ログラムの出力を行なうデジタイジング制御装置におい
    て、前記位置座標及び前記変位量を加算して得られる前
    記スタイラスの中心を表わす位置ベクトルの軌跡から前
    記モデルの接線ベクトルの算出を行なう接線ベクトル算
    出手段と、前記変位量に基づく変位ベクトル及び前記接
    線ベクトルに基づいてその接線ベクトルに直交する法線
    ベクトルの算出を行なう法線ベクトル算出手段と、前記
    法線ベクトルの方向について前記スキャニングヘッドを
    相対移動させるべきスキャニング速度の接線方向成分及
    び法線方向成分の算出を行なうスキャニング速度算出手
    段とを具備したことを特徴とするデジタイジング制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記法線ベクトル算出手段が、前記スタラ
    イスの前記変位ベクトルと、前記モデルの前記接線ベク
    トルに得るべき法線ベクトル及び前記接線ベクトルが直
    角をなすような所定の数値を乗算したベクトルとを加算
    して前記法線ベクトルを得るようなっている請求項1に
    記載のデジタイジング制御装置。
JP1225041A 1989-08-31 1989-08-31 デジタイジング制御装置 Expired - Lifetime JP2634914B2 (ja)

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