JP2634452B2 - 蛍光増白剤を含有する安定な洗剤 - Google Patents

蛍光増白剤を含有する安定な洗剤

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも1種類の過酸または過酸塩の外
に、少なくとも1種類のスチルベン型の特定の螢光増白
剤を含有する貯蔵安定な洗剤、およびこれら洗剤を繊維
の洗濯に使用する方法に関する。
現在製造されている繊維中には合成繊維や混合繊維の
含有量が増加し、また色物の洗濯を別々に行なわないと
いう要望や、省エネルギーの点から、多くの国において
洗濯物は90℃ないし95℃あるいは沸点で最早洗濯され
ず、より低温で洗濯するようになって来ている。このた
め、現在まで通常の洗剤に含まれ漂白剤として作用する
過ホウ酸塩に対して、60℃ないし80℃の洗濯温度でも満
足できる漂白効果が得られるように、テトラアセチルエ
チレンジアミン(TAED)のような助剤によって活性化す
る必要が生じて来た。しかし、より低い洗濯温度になる
と、過ホウ酸塩/活性剤系でも最早満足できる結果が得
られない。
従って、過酸のようなより強力な漂白剤を含有する洗
剤について、今までドイツ特許公開第2,756,583号、欧
州特許第A−145,438号、英国特許第2,141,754号、第2,
141,755号、米国特許第4,028,263号および英国特許第5
9,272号に記載された来た。これら新規な漂白剤は20℃
からの温度においても既に顕著な漂白効果を示している
が、一方においては洗剤に含まれている通常の螢光増白
剤を分解することになる。
前記のような強力な漂白剤を含有する洗剤において、
特定のスチルベン化合物が驚ろくべきことには優れた安
定性を有することが今や見出された。平均的な貯蔵条件
下においては勿論のこと苛酷な条件下(30℃以上の温度
と60%以上の環境湿度)においても、これらの特定のス
チルベン螢光増白剤は、数ヵ月間洗剤中にあって完全に
安定であり、あるいは分解したとしても実用上全く問題
が起らない程度にしか分解しない。
従って本発明は、0.5ないし30%の無機または有機の
過酸もしくはそれらの塩と、あるいは過酸またはその塩
の混合物と、0.03ないし0.5%の螢光増白剤または混合
螢光増白剤とを含有する貯蔵安定な洗剤に関し、ここに
おいて該螢光増白剤が(I)式のスチルベン螢光増白剤
であることを特徴とする。
(式中、Aは水素原子、−SO3M基、ハロゲン原子、フェ
ニル基またはフェニルピラゾール−1−イル基であり;B
は、Aが水素原子のときはベンゾフラン−2−イル基、
Aはハロゲン原子のときは2−(スチルベン−4−イ
ル)−オキサジアゾール−5−イル基、Aがフェニルピ
ラゾール−1−イル基のときはフェニルピラゾール−1
−イル基、Aが−SO3M基またはフェニル基のときはベン
ゾキシゾール−2−イル基、またはAが水素原子のとき
はナフトキサゾール−2−イル基であり;R1とR2とは、
それぞれ独立的に、水素原子、ハロゲン原子、C1〜C4
ルキル基またはC1〜C4アルコキシ基であり;Mは水素原子
または1価の非発色性陽イオンであり、nはゼロないし
2であるが、(I)式の化合物は少なくとも1個の−SO
3M基を含。) (I)式中のMは、例えばマグネシウムまたはカルシ
ウムのようなアルカリ土類金属であるが、好ましくは、
リチウム、ナトリウムまたはカリウムのようなアルカリ
金属、もしくはアンモニウム、モノ−、ジ−またはトリ
−エタノール−アンモニウム、モノ−、ジ−またはトリ
−プロパノール−アンモニウム、あるいはトリ−または
テトラ−メチル−アンモニウムのような置換または非置
換アンモニウム基である。
特に、本発明の洗剤は螢光増白剤として(II)ないし
(V)式の化合物を含有する。
(式中、Rは水素原子またはハロゲン原子であり、Mは
前記で定義したものと同じである。) (式中、R1およびR2は水素またはC1〜C4アルキル基であ
り、R3は−SO3M基または であり、Mは前記で定義したものと同じである。) (式中、Mは前記で定義したものと同じである。)およ
び/または (式中、Mは前記の定義したものと同じである。)であ
る。
前記の(I)ないし(V)式の螢光増白剤はすべて既
知であり、既知の方法で製造することができる。
過酸およびその塩は、文献に記載されているかまたは
市販されている無機または有機の化合物であり、且つ20
℃からの温度においてすでに繊維を漂白する。有機過酸
としては、例えば炭素数が少なくとも3、好ましくは6
ないし20のアルキル鎖を有するモノ−またはポリ−過酸
が挙げられるが、とくにジペルオキシアゼライン酸、ジ
ペルオキシセバシン酸および/またはジペルオキシフタ
ル酸のような炭素数が6ないし20のジペルオキシジカル
ボン酸が好ましい。しかしながら、過硫酸塩および/ま
たは過炭酸塩のような高度に活性な無機過酸も使用する
ことができる。有機過酸の使用量は洗剤の全重量に対し
て0.5ないし10%、とくに1ないし5%が好ましく、無
機過酸の使用量は洗剤の全重量に対して1ないし30%、
とくに10ないし20%が好ましい。必要により、前記過酸
の漂白作用を増強する化合物の少量を併用することがで
きる。
有機および/または無機の過酸の混合物、もしくはこ
れらの塩の混合物も当然使用することができる。
過酸はドライブレンド、例えば自動スクリュー計量装
置および/または流動床ミキサーにより洗剤に添加され
る。
洗剤は通常の組成の乾燥洗剤である。通常は、本発明
による過酸と螢光増白剤との組合わせの外に、洗剤は、
例えば、アニオン、非イオン、両性および/またはカチ
オン界面活性剤、トリポリリン酸ナトリウムまたはその
代替品であるリン酸塩、ポリカルボン酸塩、アクリル/
マレイン酸共重合体、ゼオライト、ニトリロ三酢酸塩お
よびエチレンジアミン四酢酸のようなビルダー、カルボ
キシメチルセルロースナトリウムのような汚れ懸濁剤、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属のケイ酸塩のよう
なpH調節剤、石けんのような泡調節剤、硫酸ナトリウム
のような噴霧乾燥性および造粒性の調整用の塩類、香
料、および必要があれば帯電防止剤ならびに柔軟剤、酵
素、光漂白剤、顔料および/または調色剤を含む。これ
ら成分は、使用する漂白系に対して勿論安定でなければ
ならない。
本発明の組合わせにより、洗濯が20℃ないし60℃の温
度で行なわれる場合でも、洗濯力、汚れ除去、および洗
濯した物の外観の新鮮さ(refreshing)などの一般的な
基準を満足する洗剤を提供することができる。従って、
色物と白色との洗濯を繊維の種類に関係なく一緒に洗濯
できるという利点がある。
下記の実施例は、本発明の説明するためのものであっ
て、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書記
載の百分率は重量%を表わす。
洗剤配合 下記の実施例に使用する洗剤は、通常の方法で二段法
で製造する。
顆粒A−(下記では「基礎洗剤A」とも称している)
−は、水約1部と下記の組成物1部とからなるスラリー
を乾燥し造粒することにより先ず製造される。
線状ドデシルベンゼンスルホン酸塩 84g タロ−アルコールテトラデカン−エチレングリコールエ
ーテル(エチレンオキシドの14モル) 31g ナトリウム石けん(主としてベヘン酸とC14〜C20) 37g トリポリリン酸ナトリウム 458g ケイ酸ナトリウム 79g ケイ酸マグネシウム 20g カルボキシメチルセルロース 12g エチレンジアミン四酢酸塩 2g 硫酸ナトリウム 222g (II)ないし(V)式の螢光増白剤(FWA) 1g 乾燥により残留水分を5%にした前記顆粒Aの500g
に、過酸B(モノ過硫酸カリウム70g+無水硫酸銅2mg)
を乾燥状態において均一に混合する。
貯蔵試験 前記で得た洗剤D(顆粒A+過酸B)の試料について
下記の試験を行なった。
−−洗剤Dの試料について、直ちにFWAを抽出して分光
光度計により吸光度を測定してFWA含有量を分析して、
貯蔵開始時の対照値とした。
(FWA理論含有量:基礎洗剤Aに対してFWAは1重量%) −−市販の粉末洗剤の包装に適しているコーティング厚
紙の袋(箱)に洗剤Dの試料を入れ、予め選んだ温度と
環境湿度とに制御した条件の下に一定期間貯蔵した。貯
蔵終了後、直ちに各試料についてそのFWA含有量を測定
した。この測定値と前記の貯蔵開始時の値との差を百分
率で表わし、洗剤粉末中の対応する漂白剤に対するFWA
の安定性の測度とする。
前記のFWAの測定法はつぎのとおりである。
摩砕して洗剤粉末を完全に均一にして、その1gを採取
して、ジメチルスルホキシドの9部と水1部とからなる
溶剤200mlと混合し、得られた混合物を室温で30分間撹
拌する。ついでこれを30分間遠心分離する。得られた澄
明な溶液の試料をピペットで1cmの石英のセルに移し、
試料溶液の吸光度を特定のFWAの標準溶液の紫外部での
最大吸収波長で測定する。この吸光度はFWA濃度に比例
する。試験が正確に同一条件に保たれている限り、試験
結果の再現誤差は約±1%である。
実施例 前記の条件のもとでFWAの貯蔵中の損失率を測定す
る。密封した袋(箱)により、20ないし25℃で貯蔵す
る。6ヵ月間貯蔵後のFWA損失率は下記の通りである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クルト ウエーバー スイス国,バーゼル 4052,レーンヴエ ク 98 (56)参考文献 特開 昭51−11979(JP,A) 特開 昭51−11981(JP,A) 特開 平1−172497(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも3個の炭素原子を有するアルキ
    ル鎖を有するモノ−またはポリ−過酸(ただし、ジペル
    オキシドデカン酸を除く)、もしくはそれらの塩、また
    はそれらの混合物および/または過硫酸塩および/また
    は過炭酸塩を0.5乃至30%と、(I)式の蛍光増白剤の
    1種またはそれ以上を0.03乃至0.5%とを含有する貯蔵
    安定な洗剤 (式中、Aは水素原子、−SO3M基、ハロゲン原子、フェ
    ニル基またはフェニルピラゾール−1−イル基であり;B
    は、Aが水素原子の時にはベンゾフラン−2−イル基で
    あり、Aがハロゲン原子の時には2−(スチルベン−4
    −イル)−オキサジアゾール−5−イル基であり、Aが
    フェニルピラゾール−1−イル基の時にはフェニルピラ
    ゾール−1−イル基であり、Aが−SO3M基またはフェニ
    ル基の時にはベンゾキサゾール−2−イル基であり、ま
    たはAが水素原子の時にはナフトキサゾール−2−イル
    基であり;R1とR2とは、それぞれ独立的に水素原子、ハ
    ロゲン原子、C1〜C4アルキル基、またはC1〜C4アルコキ
    シ基であり;Mは水素原子または1価の非発色性陽イオン
    であり、nはゼロないし2であるが、(I)式の化合物
    は少なくとも1個の−SO3M基を含有する)。
  2. 【請求項2】6乃至20個の炭素原子を有するジペルオキ
    シジカルボン酸(ただし、ジペルオキシドデカン酸を除
    く)、もしくはそれらの塩、またはそれらの混合物およ
    び/または過硫酸塩および/または過炭酸塩を含有し、
    必要により前記過酸の漂白作用を増強する化合物の少量
    を組合わせる請求項1記載の洗剤。
  3. 【請求項3】ジペルオキシジカルボン酸として、6乃至
    12個の炭素原子を有するジペルオキシジカルボン酸を含
    有する請求項2記載の洗剤。
  4. 【請求項4】蛍光増白剤として、(II)式の化合物を含
    有する請求項1記載の洗剤 (式中、Rは水素原子またはハロゲン原子であり、Mは
    請求項1で定義したものと同じである)。
  5. 【請求項5】蛍光増白剤として、(III)式の化合物を
    含有する請求項1記載の洗剤 (式中、R1およびR2は水素原子またはC1〜C4アルキル基
    であり、R3は−SO3M基または であり、Mは請求項1で定義したものと同じである)。
  6. 【請求項6】蛍光増白剤として、(IV)式の化合物を含
    有する請求項1記載の洗剤 (式中、Mは請求項1で定義したものと同じである)。
  7. 【請求項7】蛍光増白剤として(V)式の化合物を含有
    する請求項1記載の洗剤 (式中、Mは請求項1で定義したものと同じである)。
  8. 【請求項8】20ないし60℃の温度において繊維を洗濯す
    るために、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の洗
    剤を使用する方法。
JP63294817A 1987-11-26 1988-11-24 蛍光増白剤を含有する安定な洗剤 Expired - Lifetime JP2634452B2 (ja)

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AU2593488A (en) 1989-06-01
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