JP2632255B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JP2632255B2 JP2632255B2 JP3109573A JP10957391A JP2632255B2 JP 2632255 B2 JP2632255 B2 JP 2632255B2 JP 3109573 A JP3109573 A JP 3109573A JP 10957391 A JP10957391 A JP 10957391A JP 2632255 B2 JP2632255 B2 JP 2632255B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、さらに詳しくはレーザープリンターに使用されるカ
ラー記録に好適な電子写真感光体に関する。
し、さらに詳しくはレーザープリンターに使用されるカ
ラー記録に好適な電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体レーザーの発振波長、即ち
750nm以上の近赤外領域に光応答性を有する電子写
真感光体として、セレン−テルル−ヒ素、硫化カドミウ
ム、フタロシアニン、酸化亜鉛あるいは酸化チタンを光
導電材料とするものが知られている。このうちセレン−
テルル−ヒ素および硫化カドミウムは生体に関する安全
性の面から問題がある。また、フタロシアニン顔料を用
いた感光体は、皮膜形成能を有する樹脂中に分散させた
光導電層を支持体上に設けることによって作製される
が、該感光体は、可視部から近赤外部領域にまで分光感
度を有するものの光応答性自体は必ずしも十分ではな
い。一方、酸化亜鉛をシアニン色素で増感し、長波長レ
ーザー光に感度を持った感光体にすることはよく知られ
ている。例えば、特開昭57−46245号公報、同5
8−42055号公報、同61−275760号公報、
同62−108258号公報等にはレーザー光に感光す
る製版材料としてシアニン色素で増感した酸化亜鉛感光
体が平版印刷版として使用できることが記載されてい
る。しかしながら、上記酸化亜鉛の感光体は、いずれも
シアニン色素特有の青色を帯びているために、特にカラ
ー記録用として用いることはできないという問題があ
る。一般のモノクロ記録のみならず、特にカラー記録用
として使用される感光体の地肌は、できるだけ白色に近
いことが要求される。地肌を白くするためには、シアニ
ン色素の添加量を少なくすればよいが、その場合には感
度が低下するという問題がある。さらにまた酸化チタン
をシアニン色素で増感した感光体が特開昭57−721
50号公報に開示されているが、感度低下の問題を有す
るものであった。
750nm以上の近赤外領域に光応答性を有する電子写
真感光体として、セレン−テルル−ヒ素、硫化カドミウ
ム、フタロシアニン、酸化亜鉛あるいは酸化チタンを光
導電材料とするものが知られている。このうちセレン−
テルル−ヒ素および硫化カドミウムは生体に関する安全
性の面から問題がある。また、フタロシアニン顔料を用
いた感光体は、皮膜形成能を有する樹脂中に分散させた
光導電層を支持体上に設けることによって作製される
が、該感光体は、可視部から近赤外部領域にまで分光感
度を有するものの光応答性自体は必ずしも十分ではな
い。一方、酸化亜鉛をシアニン色素で増感し、長波長レ
ーザー光に感度を持った感光体にすることはよく知られ
ている。例えば、特開昭57−46245号公報、同5
8−42055号公報、同61−275760号公報、
同62−108258号公報等にはレーザー光に感光す
る製版材料としてシアニン色素で増感した酸化亜鉛感光
体が平版印刷版として使用できることが記載されてい
る。しかしながら、上記酸化亜鉛の感光体は、いずれも
シアニン色素特有の青色を帯びているために、特にカラ
ー記録用として用いることはできないという問題があ
る。一般のモノクロ記録のみならず、特にカラー記録用
として使用される感光体の地肌は、できるだけ白色に近
いことが要求される。地肌を白くするためには、シアニ
ン色素の添加量を少なくすればよいが、その場合には感
度が低下するという問題がある。さらにまた酸化チタン
をシアニン色素で増感した感光体が特開昭57−721
50号公報に開示されているが、感度低下の問題を有す
るものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの問
題点に鑑みてなされたもので、長波長のレーザー光に対
して良好な感度を維持し、かつカラー記録に好適な白色
の地肌を有する酸化亜鉛の電子写真感光体を提供するこ
とにある。
題点に鑑みてなされたもので、長波長のレーザー光に対
して良好な感度を維持し、かつカラー記録に好適な白色
の地肌を有する酸化亜鉛の電子写真感光体を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決するために鋭意検討した結果、シアニン色素
で増感された酸化亜鉛を分散するビニル系樹脂からなる
結着剤の酸価によってシアニン色素の青色が著しく変化
することを見出し、本発明にいたった。すなわち、本発
明は、支持体上にシアニン色素で増感した酸化亜鉛およ
び、酸価が0.1〜10のビニル系樹脂からなる結着剤
を主成分とした光導電層を設けてなることを特徴とする
カラー記録用電子写真感光体である。
題点を解決するために鋭意検討した結果、シアニン色素
で増感された酸化亜鉛を分散するビニル系樹脂からなる
結着剤の酸価によってシアニン色素の青色が著しく変化
することを見出し、本発明にいたった。すなわち、本発
明は、支持体上にシアニン色素で増感した酸化亜鉛およ
び、酸価が0.1〜10のビニル系樹脂からなる結着剤
を主成分とした光導電層を設けてなることを特徴とする
カラー記録用電子写真感光体である。
【0005】本発明に用いられる酸化亜鉛は、通常、電
子写真感光体に用いられている。例えば金属亜鉛を原料
とした、いわゆる間接法(フランス法)酸化亜鉛又は亜
鉛鉱石から直接製造する、いわゆる直接法(アメリカ
法)酸化亜鉛が適用される。
子写真感光体に用いられている。例えば金属亜鉛を原料
とした、いわゆる間接法(フランス法)酸化亜鉛又は亜
鉛鉱石から直接製造する、いわゆる直接法(アメリカ
法)酸化亜鉛が適用される。
【0006】本発明において上記酸化亜鉛を増感させる
ためのシアニン色素としては、例えば下記式(1)〜
(6)の構造のものがあげられるが、これらに限定され
るものではない。
ためのシアニン色素としては、例えば下記式(1)〜
(6)の構造のものがあげられるが、これらに限定され
るものではない。
【化1】
【0007】シアニン色素を用いて酸化亜鉛を増感させ
るには、例えばシアニン色素の溶液と酸化亜鉛とを混
合し、あらかじめ酸化亜鉛表面にシアニン色素を吸着さ
せてから結着剤溶液を加える方法、シアニン色素溶
液、酸化亜鉛および結着剤溶液を同時に加えて混合分散
する方法、酸化亜鉛と結着剤溶液とを混合分散してか
らシアニン色素溶液を加える方法等の手段が本発明に適
用できる。
るには、例えばシアニン色素の溶液と酸化亜鉛とを混
合し、あらかじめ酸化亜鉛表面にシアニン色素を吸着さ
せてから結着剤溶液を加える方法、シアニン色素溶
液、酸化亜鉛および結着剤溶液を同時に加えて混合分散
する方法、酸化亜鉛と結着剤溶液とを混合分散してか
らシアニン色素溶液を加える方法等の手段が本発明に適
用できる。
【0008】本発明で用いるビニル系樹脂は、重合性ビ
ニルモノマーと有機酸モノマーとの共重合体であって、
かつ該重合性ビニルモノマーが共重合成分の主成分を占
めるものであり、例えば (A)スチレン系モノマー、アクリル成分モノマーおよ
び有機酸モノマーとの共重合体 (B)アクリル成分モノマーと有機酸モノマーとの共重
合体 が挙げられる。ここで上記スチレン系モノマーとして
は、スチレンの他にメチルスチレン、エチルスチレン、
P−クロルスチレン、ビニル安息香酸等のスチレン誘導
体が挙げられ、またアクリル成分モノマーとしては、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリ
ル、アクリルアミド等があげられる。この場合の(メ
タ)アクリル酸エステルを構成するエステル残基として
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソブチル、n−
ヘキシル、2−エチル−1−ヘキシル、2−ヒドロキシ
エチル、3−ヒドロキシブチル等が挙げられる。また、
有機酸は、ビニル系樹脂の酸価を0.1〜10に制御す
るために使用されるもので、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、等があ
げられる。
ニルモノマーと有機酸モノマーとの共重合体であって、
かつ該重合性ビニルモノマーが共重合成分の主成分を占
めるものであり、例えば (A)スチレン系モノマー、アクリル成分モノマーおよ
び有機酸モノマーとの共重合体 (B)アクリル成分モノマーと有機酸モノマーとの共重
合体 が挙げられる。ここで上記スチレン系モノマーとして
は、スチレンの他にメチルスチレン、エチルスチレン、
P−クロルスチレン、ビニル安息香酸等のスチレン誘導
体が挙げられ、またアクリル成分モノマーとしては、
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリ
ル、アクリルアミド等があげられる。この場合の(メ
タ)アクリル酸エステルを構成するエステル残基として
は、メチル、エチル、n−プロピル、イソブチル、n−
ヘキシル、2−エチル−1−ヘキシル、2−ヒドロキシ
エチル、3−ヒドロキシブチル等が挙げられる。また、
有機酸は、ビニル系樹脂の酸価を0.1〜10に制御す
るために使用されるもので、例えばアクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、等があ
げられる。
【0009】本発明の電子写真感光体の光導電層を構成
する結着剤には上記ビニル系樹脂以外に、必要に応じて
ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、前記(A),
(B)以外のビニル系樹脂例えばポリ酢酸ビニル樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂等を混合することも可能である。但
し、この場合、結着剤を構成する全樹脂系の酸価は、
0.1〜10の範囲内に制御されていることが必要であ
る。本発明においてビニル系重合体の酸価が0.1以下
であるとシアニン色素増感の酸化亜鉛の分散不良を生
じ、一方、酸価が10以上であると、カラー記録に好適
な白色度の高い地肌を有する表面を得ることができな
い。なお、本発明でいう酸価は、JISK5400に準
拠する。
する結着剤には上記ビニル系樹脂以外に、必要に応じて
ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、前記(A),
(B)以外のビニル系樹脂例えばポリ酢酸ビニル樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂等を混合することも可能である。但
し、この場合、結着剤を構成する全樹脂系の酸価は、
0.1〜10の範囲内に制御されていることが必要であ
る。本発明においてビニル系重合体の酸価が0.1以下
であるとシアニン色素増感の酸化亜鉛の分散不良を生
じ、一方、酸価が10以上であると、カラー記録に好適
な白色度の高い地肌を有する表面を得ることができな
い。なお、本発明でいう酸価は、JISK5400に準
拠する。
【0010】本発明に適用される支持体としては、導電
処理をした紙、アルミニウム等の金属蒸着を施したポリ
エステルフィルム、金属箔等が挙げられるが、画像の緻
密さ、取扱い易さ等の点からアルミニウム蒸着ポリエス
テルフィルムが好ましい。
処理をした紙、アルミニウム等の金属蒸着を施したポリ
エステルフィルム、金属箔等が挙げられるが、画像の緻
密さ、取扱い易さ等の点からアルミニウム蒸着ポリエス
テルフィルムが好ましい。
【0011】本発明の電子写真感光体は、酸化亜鉛、結
着剤および溶媒の混合物をペイントコンディショナー、
ケディミル、サンドミル等の分散機を用いて、均一に混
合分散させ、得られた光導電層用塗液をブレード塗工、
リバース塗工、ロッド塗工、ナイフ塗工等の塗工方法を
用いて支持体上に塗工、乾燥させることによって作製さ
れる。その際、酸化亜鉛に対するシアニン色素増感は、
前述のごとき各手段を適宜選択して本発明に適用すれば
よい。酸化亜鉛と結着剤の配合比は、酸化亜鉛100部
に対して結着剤は、5〜30部が好ましい。結着剤が5
部より少ないと光導電層の強度が低下し、30部より多
いと感度の低下を招き、残留電位が上昇する。
着剤および溶媒の混合物をペイントコンディショナー、
ケディミル、サンドミル等の分散機を用いて、均一に混
合分散させ、得られた光導電層用塗液をブレード塗工、
リバース塗工、ロッド塗工、ナイフ塗工等の塗工方法を
用いて支持体上に塗工、乾燥させることによって作製さ
れる。その際、酸化亜鉛に対するシアニン色素増感は、
前述のごとき各手段を適宜選択して本発明に適用すれば
よい。酸化亜鉛と結着剤の配合比は、酸化亜鉛100部
に対して結着剤は、5〜30部が好ましい。結着剤が5
部より少ないと光導電層の強度が低下し、30部より多
いと感度の低下を招き、残留電位が上昇する。
【0012】結着剤の溶媒としては、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール類、酢酸エステル、酢酸ブチル、酢酸アルミ等の酢
酸エステル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環
状エーテル類、さらにメチレンクロライド、エチレンク
ロライド等のハロゲン化炭化水素等が使用できる。
ン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコ
ール類、酢酸エステル、酢酸ブチル、酢酸アルミ等の酢
酸エステル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環
状エーテル類、さらにメチレンクロライド、エチレンク
ロライド等のハロゲン化炭化水素等が使用できる。
【0013】本発明による電子写真感光体を使って、カ
ラー記録を行うには、通常の電子写真方式が適用され
る。すなわち、本発明の電子写真感光体をコロナ放電に
より一様に帯電後、色分解された原稿を用いて波長78
0nmの半導体レーザーを照射し、潜像を形成後シア
ン、マゼンタあるいはイエローのうちの一つの液体現像
剤により現像し、カラーの像を形成する。このプロセス
を3回繰り返してカラー記録を得る。
ラー記録を行うには、通常の電子写真方式が適用され
る。すなわち、本発明の電子写真感光体をコロナ放電に
より一様に帯電後、色分解された原稿を用いて波長78
0nmの半導体レーザーを照射し、潜像を形成後シア
ン、マゼンタあるいはイエローのうちの一つの液体現像
剤により現像し、カラーの像を形成する。このプロセス
を3回繰り返してカラー記録を得る。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。 実施例1 スチレン/n−ブチルメタクリレート/メチルアクリレ
ート/アクリル酸からなる各モノマーを20/30/4
0/0.5の比率で混合して共重合させビニル系樹脂か
らなる結着剤を得た。得られた樹脂の酸価は4.6であ
った。これをトルエンに希釈し、固形分濃度が40%の
結着剤溶液を作成した。また、構造式(1)のシアニン
色素の0.25%メタノール溶液を作成した。次に酸化
亜鉛、シアニン色素溶液、結着剤溶液を下記の比率で混
合分散して、光導電層用塗工液とした。 この塗工液をワイヤーバーでアルミニウム蒸着ポリエス
テルフィルム(75μm)からなる支持体のアルミニウ
ム蒸着面に塗工し、乾燥して厚さ15μmの光導電層を
形成し、本発明のカラー記録用電子写真感光体を作成し
た。感光特性の評価には、川口電機のエレクトロスタテ
ィックペーパーアナライザー(EPA8100)を用い
て、次の条件で測定した。 帯電 −6kV 露光強度 2μW(波長780nm) 暗減衰 2秒 その結果、下記のとおり、良好な感光特性を示した。 表面電位 V=584v 半減露光量 E1/2=3.42(μJ/cm2) 電荷保持率 R=92.4% 残留電位 VR=6V また、色差計で測定した色調は L=91.3 a=−1.05 b=1.81 であり,カラー記録用感光体として十分な白さを有する
極めて白色度の高い電子写真感光体であることを確認し
た。
る。 実施例1 スチレン/n−ブチルメタクリレート/メチルアクリレ
ート/アクリル酸からなる各モノマーを20/30/4
0/0.5の比率で混合して共重合させビニル系樹脂か
らなる結着剤を得た。得られた樹脂の酸価は4.6であ
った。これをトルエンに希釈し、固形分濃度が40%の
結着剤溶液を作成した。また、構造式(1)のシアニン
色素の0.25%メタノール溶液を作成した。次に酸化
亜鉛、シアニン色素溶液、結着剤溶液を下記の比率で混
合分散して、光導電層用塗工液とした。 この塗工液をワイヤーバーでアルミニウム蒸着ポリエス
テルフィルム(75μm)からなる支持体のアルミニウ
ム蒸着面に塗工し、乾燥して厚さ15μmの光導電層を
形成し、本発明のカラー記録用電子写真感光体を作成し
た。感光特性の評価には、川口電機のエレクトロスタテ
ィックペーパーアナライザー(EPA8100)を用い
て、次の条件で測定した。 帯電 −6kV 露光強度 2μW(波長780nm) 暗減衰 2秒 その結果、下記のとおり、良好な感光特性を示した。 表面電位 V=584v 半減露光量 E1/2=3.42(μJ/cm2) 電荷保持率 R=92.4% 残留電位 VR=6V また、色差計で測定した色調は L=91.3 a=−1.05 b=1.81 であり,カラー記録用感光体として十分な白さを有する
極めて白色度の高い電子写真感光体であることを確認し
た。
【0015】実施例2 メチルメタクリレート/エチルメタクリレート/2−エ
チルヘキシルアクリレート/アクリル酸を15/15/
10/0.4の比率で混合して共重合させ、ビニル系樹
脂からなる結着剤を得た。得られた樹脂の酸価は3.5
であった。これをトルエンに希釈し、固形分濃度が40
%の結着剤溶液を作成した。また、構造式(2)のシア
ニン色素の0.25%メタノール溶液を作成し、実施例
1と同様の配合比で光導電層用の塗工液を調整し、該塗
液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支
持体の蒸着面に塗布、乾燥して本発明の電子写真感光体
を作成した。実施例1と同様に測定したこの感光体の電
子写真特性は下記のとおり良好な感光特性を示した。 表面電位 V=527v 半減露光量 E1/2 =3.82(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=95.1% 残留電位 VR =8V また、色差計で測定した色調は L=90.9 a=−1.21 b=1.23 でありきわめて白色度の高い電子写真感光体であった。
チルヘキシルアクリレート/アクリル酸を15/15/
10/0.4の比率で混合して共重合させ、ビニル系樹
脂からなる結着剤を得た。得られた樹脂の酸価は3.5
であった。これをトルエンに希釈し、固形分濃度が40
%の結着剤溶液を作成した。また、構造式(2)のシア
ニン色素の0.25%メタノール溶液を作成し、実施例
1と同様の配合比で光導電層用の塗工液を調整し、該塗
液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支
持体の蒸着面に塗布、乾燥して本発明の電子写真感光体
を作成した。実施例1と同様に測定したこの感光体の電
子写真特性は下記のとおり良好な感光特性を示した。 表面電位 V=527v 半減露光量 E1/2 =3.82(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=95.1% 残留電位 VR =8V また、色差計で測定した色調は L=90.9 a=−1.21 b=1.23 でありきわめて白色度の高い電子写真感光体であった。
【0016】実施例3 スチレン/メチルメタクリレート/2−エチルヘキシル
アクリレート/アクリル酸を10/15/20/1.0
の比率で混合して共重合させ、ビニル系樹脂からなる結
着剤を得た。得られた樹脂の酸価は7.4であった。こ
れをトルエンに希釈し、固形分濃度が40%の結着剤溶
液を作成した。また、構造式(3)のシアニン色素の
0.25%メタノール溶液を作成し、実施例1と同様の
配合比で光導電層用の塗工液を調整し、該塗液をアルミ
ニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持体の蒸着
面に塗布、乾燥して本発明の電子写真感光体を作成し
た。実施例1と同様に測定したこの感光体の電子写真特
性は下記のとおり、良好な感光特性を示した。 表面電位 V=498v 半減露光量 E1/2 =4.08(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=90.8% 残留電位 VR =7V また、色差計で測定した色調は L=91.1 a=−1.43 b=1.51 であり、カラー記録用感光体として十分な白さを有する
きわめて白色度の高い感光体であることを確認した。
アクリレート/アクリル酸を10/15/20/1.0
の比率で混合して共重合させ、ビニル系樹脂からなる結
着剤を得た。得られた樹脂の酸価は7.4であった。こ
れをトルエンに希釈し、固形分濃度が40%の結着剤溶
液を作成した。また、構造式(3)のシアニン色素の
0.25%メタノール溶液を作成し、実施例1と同様の
配合比で光導電層用の塗工液を調整し、該塗液をアルミ
ニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持体の蒸着
面に塗布、乾燥して本発明の電子写真感光体を作成し
た。実施例1と同様に測定したこの感光体の電子写真特
性は下記のとおり、良好な感光特性を示した。 表面電位 V=498v 半減露光量 E1/2 =4.08(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=90.8% 残留電位 VR =7V また、色差計で測定した色調は L=91.1 a=−1.43 b=1.51 であり、カラー記録用感光体として十分な白さを有する
きわめて白色度の高い感光体であることを確認した。
【0017】比較例1 実施例1のモノマー配合比において、アクリル酸の添加
量を5部とした以外は、同様にして、ビニル系樹脂を作
成した。この樹脂の酸価は21.5であった。これを実
施例1と同じ配合比で光導電層用の塗工液とし、該塗液
をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持
体の蒸着面に塗布、乾燥して比較例の感光体を作成し
た。得られた感光体の電子写真特性は 表面電位 V=511v 半減露光量 E1/2 =4.24(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=92.0% 残留電位 VR =7V であり、感光特性は良好であったが、色調は L=89.2 a=−4.89 b=1.12 と青色の強い色調であり、カラー記録用感光体としては
不適当であった。
量を5部とした以外は、同様にして、ビニル系樹脂を作
成した。この樹脂の酸価は21.5であった。これを実
施例1と同じ配合比で光導電層用の塗工液とし、該塗液
をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持
体の蒸着面に塗布、乾燥して比較例の感光体を作成し
た。得られた感光体の電子写真特性は 表面電位 V=511v 半減露光量 E1/2 =4.24(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=92.0% 残留電位 VR =7V であり、感光特性は良好であったが、色調は L=89.2 a=−4.89 b=1.12 と青色の強い色調であり、カラー記録用感光体としては
不適当であった。
【0018】比較例2 実施例2のモノマー配合比において、アクリル酸の添加
量を4部とした以外は同様にしてビニル系樹脂を作成し
た。この樹脂の酸価は15.2であった。これを実施例
2と同じ配合比で光導電層用の塗工液とし、該塗液をア
ルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持体の
蒸着面に塗布、乾燥して比較例の感光体を作成した。得
られた感光体の電子写真特性は 表面電位 V=486v 半減露光量 E1/2 =3.91(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=90.4% 残留電位 VR =5V であり、感光特性は良好であったが、色調は L=88.1 a=−3.88 b=1.51 と青色の強い色調であり、カラー記録用感光体としては
不適当であった。
量を4部とした以外は同様にしてビニル系樹脂を作成し
た。この樹脂の酸価は15.2であった。これを実施例
2と同じ配合比で光導電層用の塗工液とし、該塗液をア
ルミニウム蒸着ポリエステルフィルムからなる支持体の
蒸着面に塗布、乾燥して比較例の感光体を作成した。得
られた感光体の電子写真特性は 表面電位 V=486v 半減露光量 E1/2 =3.91(μJ=cm2 ) 電荷保持率 R=90.4% 残留電位 VR =5V であり、感光特性は良好であったが、色調は L=88.1 a=−3.88 b=1.51 と青色の強い色調であり、カラー記録用感光体としては
不適当であった。
【0019】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、長波長のレ
ーザー光に十分な感度を有し、かつきわめて白色度の高
い地肌を有しているので、カラー記録用として十分に実
用に耐えうるものである。
ーザー光に十分な感度を有し、かつきわめて白色度の高
い地肌を有しているので、カラー記録用として十分に実
用に耐えうるものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−135364(JP,A) 特開 昭51−37238(JP,A) 特開 昭57−46245(JP,A) 特開 平1−124865(JP,A) 特開 昭62−220962(JP,A) 特開 昭62−50767(JP,A) 特開 昭61−110145(JP,A) 特開 昭48−17722(JP,A) 特開 昭54−145140(JP,A) 特開 昭52−141230(JP,A) 特開 平1−230062(JP,A) 特公 昭48−2251(JP,B1) 特公 昭51−15422(JP,B1) 特公 昭49−13355(JP,B1)
Claims (3)
- 【請求項1】 支持体上にシアニン色素で増感した酸化
亜鉛および酸価が0.1〜10のビニル系樹脂からなる
結着剤を主成分とした光導電層を設けてなることを特徴
とするカラー記録用電子写真感光体。 - 【請求項2】 前記ビニル系樹脂がスチレンと(メタ)
アクリル酸エステルおよび有機酸を共重合成分とする共
重合体であることを特徴とする請求項1に記載のカラー
記録用電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記ビニル系樹脂が(メタ)アクリル酸
エステルと有機酸を共重合成分とする共重合体であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のカラー記録用電子写真
感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3109573A JP2632255B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3109573A JP2632255B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 電子写真感光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04317066A JPH04317066A (ja) | 1992-11-09 |
JP2632255B2 true JP2632255B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=14513682
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3109573A Expired - Fee Related JP2632255B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632255B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5137238A (ja) * | 1974-09-26 | 1976-03-29 | Fuji Photo Film Co Ltd | Denshishashinkankoekinoseizoho |
JPH02135364A (ja) * | 1988-11-16 | 1990-05-24 | Seiko Epson Corp | 電子写真用組成物 |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP3109573A patent/JP2632255B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04317066A (ja) | 1992-11-09 |
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