JP2631023B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光磁気記録媒体に関するものであり特にバ
イアス磁場特性に優れ、かつ記録再生耐久製に優れた光
磁気記録媒体の製造方法に関するものである。
[従来技術及びその問題点] 近年、光磁気記録媒体はレーザー光による書き込み読
み出しが可能な光磁気ディスクとして、大容量のデータ
ファイルなどに広く利用されている。
この光磁気記録媒体は、ガラス、プラスチックなどの
透明基板上に、スパッタリング法によりSi3N4、SiO2
るいはSiAlN等の第1誘電体保護層(エンハンス層とも
称される。)、TbFeCo,GdTbFeCo等の希土類金属及び遷
移金属を主体とする記録層、その上にAl、Al−Ti,Al−T
a等の金属反射層の薄膜を積層した3層構成もしくは前
記記録層と金属反射層との間に第2誘電体保護層がある
4層構成の光磁気記録層を有する形態が高いC/Nが得ら
れるので広く使用されている。
そのほかには、希土類金属と遷移金属を主体とする合
金の単一層もしくは遷移金属を主体とする薄膜と希土類
金属を主体とする薄膜をそれぞれ数Å乃至数10Åの厚さ
で交互に少なくとも2層以上積層したいわゆる交互積層
膜の光磁気記録層を有する光磁気記録媒体がある。
透明基板の片面に光磁気記録層を有する2枚の媒体を
光磁気記録層がある面を内側に向けて貼り合わせた両面
記録型の貼合わせタイプの光磁気記録媒体もある。
そして、前記光磁気記録層を構成している各層は、通
常、各層の構成金属をターゲットとして使用し、低圧の
不活性ガス雰囲気下でスパッタリング法により成膜され
る数100Åから数千Åの厚さの薄膜である。
光磁気記録媒体への情報の記録に際しては、まず媒体
に消去用のバイアス磁場を印加しつつレーザービームを
一様に照射して、記録層のキュリー温度まで加熱してす
でに書き込まれた記録情報を消去し、外部からバイアス
磁場を印加して記録層を一定の方向に磁化し、ついで、
書き込み用のバイアス磁場を印加しつつレーザービーム
による記録情報の書き込みが行われる。
C/Nと前記バイアス磁場(Hb)との関係は、一般にバ
イアス磁場に比例してC/Nは大きくなるが、C/Nの変化が
飽和する飽和バイアス磁場(Hbs)が媒体固有の特性と
して存在する。そして、この飽和バイアス磁場を小さく
することは、すなわち前記の消去、書き込み時に必要な
バイアス磁場を小さくできると言うことであり、また同
時に同じバイアス磁場を印加したとしても飽和バイアス
磁場が小さい媒体を使用した方がC/Nを向上させる上で
有利となる。
消去及び書き込み時に必要な前記バイアス磁場(Hb)
を小さくすることは、バイアス磁場印加用磁石を小さく
できることになるので、ドライブの小型化にとっても有
利となる。
また、最近、光磁気記録媒体の使用形態が多様化して
おり、オーバーライト記録の要求が強いが、その際も必
要なバイアス磁場(Hb)を小さくすることは、装置の小
型化、アクセスタイムの短縮に必須の要件となることが
予測される。
しかし、バイアス磁場に対して以上のような要求があ
るにもかかわらず、実際には、消去、記録に必要なバイ
アス磁場が安定している光磁気記録媒体を得ることが難
しく、100乃至700Oeの範囲でばらつきがあった。バイア
ス磁場は、実用上100乃至500Oe、望ましくは200乃至300
OOe程度を安定して得られることが望まれるのである
が、実際には、従来の製造方法ではそのばらつきが大き
く、バイアス特性の優れた光磁気記録媒体を安定して得
るのが難しいかった。
例えば、バイアス特性を制御する方法として、希土類
金属、遷移金属を記録層とする場合、その組成比を変え
たりまた他の金属を添加する方法が、MAG−87−177、J.
Appl.Phys.64(7)(1987),J.Appl.Phys.26(2)(1
987),J.Appl.Phys.61(8)(1987)等に開示されてい
るが、やはりばらつきが大きく100乃至700Oeの間でかな
りばらついてしまった。
光磁気記録媒体に要求される実用上の特性として、前
記のバイアス特性の他に重要なものとして、消去−記録
−再生の繰り返し耐久性(EWR耐久性)がある。すなわ
ち、光磁気記録媒体を何万回と繰り返し使用してもその
特性が劣化しないことが望まれている。そして実際に
は、媒体の光磁気記録層の同一部部分に消去−記録−再
生を繰り返し行ったときのC/Nの低下の度合で評価さ
れ、一般的には、10万回の繰り返しでC/Nの低下が4dB以
内にあることが望まれている。このEWR特性を改良する
ために例えば前記の交互積層膜の光磁気記録層の場合、
その積層周期を小さくすることも、ある程度は効果があ
った。
しかしその方法でも充分ではなく、しばしば10万回も
走行を続けるとC/Nの劣化が4dB以上になることがあっ
た。
また、このEWR特性にあっても、前記のバイアス磁場
の場合と同様、実際には同一組成で作られているにもか
かわらず、特性のばらつきがかなりあった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みなされたもの
であり、バイアス特性及びEWR特性の優れた光磁気記録
媒体を提供することを目的としており、そしてバイアス
特性及びEWR特性のばらつきの少ない光磁気記録媒体の
製造方法を提供することを目的としている。
[問題点を解決するための手段] 発明者は、透明基板上に金属反射層がある光磁気記録
層を成膜する際に特に記録層として磁性体の薄膜をスパ
ッタ法で形成する際の成膜条件に着目して鋭意検討を重
ねた結果、磁性体ターゲットに電力を印加して磁性体ス
パッタするときのスパッタ室内の残留ガスの存在量が前
記本発明の目的を達成する上で重要であることを突き止
め、本発明に至った。
すなわち、前記本発明の目的は、低圧不活性ガス雰囲
気中の水素ガスの残留量を不活性ガスに対して1000ppm
以下に保持しつつ磁性体ターゲットから磁性体を透明基
板上にスパッタする光磁気記録媒体の製造方法により達
成される。
本発明による光磁気記録媒体の光磁気記録層の成膜
は、スパッタリング法で行うことができる。通常、成膜
は1×10-3乃至20×10-3Torrの低圧のAr,He,Ne等の不活
性ガス条件下でなされるが、真空層内には、不活性ガス
以外の種々のガスが残留している。例えば、窒素、水、
水素、酸素とかそのほかCH、OH等の原子団の形でも残留
している。記録層を成膜後その上に金属反射層を成膜す
る際の不活性ガス雰囲気中に残留する前記の種々のガス
の内、特に水素の残留量を不活性ガスに対して特定量以
下とすることが本発明による光磁気記録媒体のバイアス
特性及びEWR特性を良好な状態で安定に得るために重要
であり、さらに窒素ガスの残留量を特定量以下とするこ
とで更にその効果は大きくなる。また、この本発明によ
る効果は、最上層に金属反射層がある4層構成の光磁気
記録層を有する光磁気記録媒体の場合特にその効果は大
きい。
従って、本発明の光磁気記録媒体の製造方法において
は、前記記録層の成膜の際の水素ガスおよび窒素ガスの
残留量は、ともに不活性ガスの1000ppm以下望ましく
は、100ppm以下、特に望ましくは、10ppm以下でにする
ことによって、本発明の目的をなお一層有効に達成する
ことが出来る。
光磁気記録媒体の製造方法においては、磁性体のター
ゲットに所定の電力を印加して記録層を透明基板上にス
パッタリング成膜する際に、スパッタ室内に残留してい
る水素や窒素が成膜された記録層の表面に吸着したり、
内部に混入したりして光磁気記録媒体を使用しているう
ちに、記録層にあるこれらのガスが熱で遊離して記録層
を侵しEWR特性を低下させるのではないかと考えられ
る。
しかし、スパッタ室内に残留する各種のガスの内、な
ぜ水素ガスと窒素ガスがバイアス特性及びEWR特性に大
きく影響するのか不明な点が多いがおそらく金属に対す
る化学的な活性が高いためもしくは膜の構造に与える影
響が大きいためではないかとも推定される。
スパッタリングの際のスパッタ室内に残留する水素ガ
スの発生源としては種々考えられる。例えば、不活性ガ
ス中の不純物として元々存在していた水素、水の分子が
スパッタリング中にスパッタ室内の金属製のシール板な
どの金属を触媒として分解した生成物としての水素、有
機化合物が分解してできた水素などがある。
窒素ガスについても、不活性ガス中に不純物として存
在していたもの、不活性ガスの配管から混入して来るも
の、完全に排気しきれずにスパッタ室内に残留する空気
から由来するもの等がある。
本発明の光磁気記録媒体の製造方法において、記録層
を成膜する際のスパッタ室内の水素ガス及び窒素ガスの
残留量を制御する種々の方法がある。例えば、真空層及
び基板を充分に排気処理する方法でよく、基板の排気処
理の場合基板が熱変形を起こさない程度の温度で熱処理
して脱ガスする。真空層中で基板の加熱処理に行っても
よい。スパッタ室の場合も排気を充分に行えば良いのだ
が、基板の場合と同様外部からもしくは内部から加熱処
理を行うことが効果的である。このようにして主にスパ
ッタ室及び基板を充分に脱ガスした上、記録層の成膜の
際は、拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボポンプ等の
排気装置の能力とオリフィス制御装置とを作動させて水
素ガスの濃度更に窒素ガスの濃度を調節する。残留ガス
濃度を調節する方法は他にも考えられ、以上の方法はそ
の1例であることは言うまでもない。
本発明では、記録層の成膜中は水素ガスの残留量さら
には窒素ガスの残留量を前記の範囲にすることによっ
て、消去や記録時に必要なバイアス磁場を700Oe以下に
することができ、そのばらつきもかなり小さくすること
が出来る。
すなわち、水素ガス及び窒素ガスの残留量を限定しな
い従来の方法では100乃至700Oeもばらつきがあったもの
が本発明の方法では、その残留量を小さく抑えることに
よって、200乃至300Oe程度にすることができた。
そして、EWR特性がかなり改良されるのである。本発
明による光磁気記録媒体の光磁気記録層の成膜はスパッ
タリング法で行うことが出来る。成膜の際はスパッタ室
内に低圧の不活性ガスを導入する。前記不活性ガスとし
ては、Ar,He,Kr,Neなどが使用できるが、中でもArが価
格及び成膜速度の面から最も望ましい。
本発明の光磁気記録媒体の製造方法において、前記記
録層の組成としては、遷移金属及び希土類金属の合金が
挙げられる。前記遷移金属としては、例えばFe、Co、Ni
等を、前記希土類金属としては、Tb,Gd,Dy,Sm,Nd等を使
用することが出来る。そして、前記記録層の組成の具体
例としては、GdCo,GdFe,TbFe,DyFe,GdFeTb,TbFeCo、DyF
eCo,TbFeNi,GdFeCo,NdDyFeCo等が挙げられる。中でも、
TbFeCoが製造上の許容度が大きいため最も好ましく、更
にその組成中にCr,Ti,Ta,Nb,Pt等が0.5乃至10at%望ま
しくは3乃至8at%含有された組成であることが、実用
上充分な耐腐食性を有する上で好ましい。さらにPt−Co
系の合金も記録層の組成として好ましい。
前記記録層の膜厚は、光磁気記録層が4層構成の場合
は、200乃至300Åの膜厚が望ましく、光磁気記録層が3
層構成の場合は、500乃至2000Åが望ましい。
前記記録層の膜厚が余り小さいと4層構成の場合、感
度、反射率の面から望ましいC/Nがとれず、また3層構
成の場合では感度、C/Nの点から好ましくない。また余
り大きいと感度の低下がするので好ましくない。
本発明による光磁気記録媒体の光磁気記録層の透明基
板と記録層との間には、通常誘電体の薄膜からなる第1
誘電体保護層が設けられる。
また更に、記録再生特性を改良するために光磁気記録
層の最上層には金属反射層の薄膜が形成され得る。
そして前記光記録層が3層構成である場合、透明基板
上に第1誘電体保護層、記録層及び前記金属反射層また
は誘電体層をこの順でスパッタリング法で順次成膜され
た積層膜が形成される。光磁気記録層が4層構成である
場合には、前記記録層と前記金属反射層の間に第2誘電
体保護層が設けられる。
前記第1誘電体保護層は誘電体からなる層であって前
記透明基板上に800乃至1300Åの厚さで成膜される。
前記第1誘電体保護層の材料としては、例えば、SiO
x,SiNx,TaOx,AlNx,SiAl及びZnS等の酸化物、窒化物及び
硫化物ななどの誘電体が使用される。中でも、光学的特
性、保護機能の面から、Siの窒化物、Alの窒化物もしく
はそれらの混合物、SiAl等が好ましい。
第2誘電体保護層は、前記第1誘電体保護層と同じく
通常、誘電体の薄膜である。その膜厚としは、200乃至5
00Åであることが望ましい。
前記金属反射層の材料としては、各種の金属単体及び
合金を使用することが出来る。例えば、Al,Al−Cu、Al
−Ti,Al−Ta,Ni,Ni−Cu,Au,Cu,Cu−Zn、Al−Cr、Pt等の
金属をスパッタリング法により、第2誘電体保護層上に
成膜した薄膜が使用できる。中でも単体のAlもしくはAl
−Taの合金が本発明の目的を達成する上で好適である。
前記金属反射層の膜厚は300乃至1000Å、更に400乃至
800Åであることが望ましい。
前記金属反射層の膜厚が300Å未満であると光が透過
し易くない、C/Nが低下してしまう。1000Å以上である
と熱容量が大きくなる結果感度が低下するので好ましく
ない。
尚、金属反射層を成膜する際のスパッタ室の残留水素
ガス及び窒素ガスを少なくすることによりさらに本発明
の効果を高めることもできる。
本発明による光磁気記録媒体の前記透明基板は、高速
回転においても記録消去が効果的になされるように、そ
の機械特性、特に面振れ加速度や面振れが少なくするこ
とが望ましい。
前記透明基板の材質としては、ポリカーボネート、ポ
リメチルメタクリレート、エポキシ樹脂、ガラス等が使
用される。中でも、ポリカーボネート、ポリメチルメタ
クリレート、エポキシ樹脂等の樹脂基板がコスト的に好
ましく、特に、ポリカーボネートは、給水率が比較的小
さく、ガラス転移温度が高いなどの利点を有しているの
で特に好ましい。
本発明による光磁気記録媒体は、前記のように基板上
に各層を成膜して光磁気記録層が形成され、さらにその
上面及び側面を紫外線硬化樹脂等の有機樹脂保護層で被
覆することにより、また基板の記録層を設けた側とは反
対の面にも紫外線硬化樹脂等の層を設けることによって
光磁気記録媒体の保存安定性を更に高めることもでき
る。
また、ホットメルト接着剤やエポキシ系接着剤等によ
り成る接着剤層を介して、基板の光磁気記録層の内面を
外側に向けて、貼合わせることにより機械特性の優れた
両面記録型の光磁気記録媒体とすることもできる。
[発明の効果] 透明基板上に光磁気記録層をスパッタ法で形成する際
に、記録層の成膜するときのスパッタ室内の雰囲気ガス
中における残留水素ガス更に残留窒素ガスの含有量を特
定量より少なくすることにより、得られる光磁気記録媒
体のバイアス特性及びEWR特性を改良することが出来
る。
本発明の新規な特徴を以下の実施例及び比較例一によ
って具体的に説明する。
(実施例) 1.6μmピッチの案内溝がある径130mm、厚さ1.2mmの
ポリカーボネート基板をスパッタ装置の回転基板ホルダ
ー上にセットして、スパッタ室内にアルゴンガスを導入
して、ガス圧を1乃至5mTorrとした。
そして、マグネトロンスパッタ法によりまず第1誘電
体保護層として、1100Åの厚さのSiNxの薄膜を成膜し
た。
ついで、スパッタ室に取り付けた残留ガス測定装置で
スパッタ室内の水素ガス及び窒素ガスを脱ガスの時間及
びグライオポンプの排気力を変えて制御してがら第1表
に示すAからEまで5種の条件の雰囲気を得た。そして
各条件下でFeCoCr合金のターゲット及びTbのターゲット
に電力を印加して、二元同時スパッタにより、前記第1
誘電体保護層上にTb18Fe68Co8Cr6成る組成の記録層を25
0Åの厚さで成膜した。
しかる後、前記記録層の上に第2誘電体保護層とし
て、SiNxの薄膜を450Åの厚さで成膜した。
ついで、前記第2誘電体保護層の上に金属反射とし
て、AlTaの薄膜を500Åの膜厚で成膜して、前記基板上
に第1誘電体保護層、記録層、第2誘電体保護層及び金
属反射層より成る4層構成の光磁気記録層を有する光磁
気記録媒体の試料を各条件下で100枚ずつ作成した。
前記記録層の成膜時の水素ガス及び窒素ガスの残留量
の制御幅は、アルゴンガス分圧にたいする分圧濃度をpp
mで表して第1表のように変化させた。
そして、ガスの残留量の測定は、4重極質量分析計に
差動排気装置を取り付けて行った。その方法は、まず分
析管内を排気してイオンを生成し前記4重極電極を通し
て質量を分離して2次電子倍増管で増幅して検出した。
この時の差動排気の減圧比は1×10-3Torrとなるように
した。一方スパッタリング成膜で使用するアルゴンガス
をバラトロン真空計でモニターしつつその値がディスプ
レー上で1×10-3Torr減圧された値となるようにエミッ
ションの電圧を決めた。測定値の算出に当たっては、各
検出元素固有の補正係数で補正したこと、分析チャンバ
ー内の排気を充分に行って各残留ガス成分の分圧が5×
10-11Torr以下になるまで充分に排気を行ったこと、分
析装置の構造を工夫して1×10-9Torr程度の微量ガスま
で検出できるようにした。
以上のようにして得た光磁気記録媒体の試料のバイア
ス磁場特性及びEWR特性を以下の方法で評価した。
バイアス磁場特性の評価:NA=0.55のピックアップ及
び波長830nmの半導体レーザーを装備したドライブで回
転数を2400回転にしてサーボをかけながらピックアップ
を追従させて記録再生を行った。記録に当たっては、8m
Wのレーザーパワー及びバイアス磁場0乃至700Oeで消去
して、5.5mWのレーザーパワー、バイアス磁場0乃至700
Oe及び記録周波数4.93 MHz、の条件で0.75μmのピッ
トを記録した。尚、消去と書き込み時のバイアス磁場の
値は同一にした。次に1.5mWのレーザーパワーで読み取
りスペクトル・アナライザーでC/Nをを測定し、この測
定をバイアス磁場を変えながら行って、C/Nが飽和し初
めて飽和C/N値から−1dBとなるバイアス磁場の値をもっ
てバイアス磁場値とした。
EWR特性の評価:前記ドライブを使用して8mWのレーザ
ーパワー及び300Oeの印加磁場で消去し、5.5mWのレーザ
ーパワー及び300Oeの印加磁場の条件で記録して、1.5mW
のレーザーパワーでスペクトル・アナライザーでC/Nを
読み取った。この消去−記録−再生のサイクルを同一ト
ラック位置て10万回繰り返し、10万回目のC/Nと初期のC
/Nとの差を求めてその劣化の度合を評価した。
得られた結果を第1表に示す。
(比較例) 前記実施例において、脱ガス時間及びクライオポンプ
の排気能力を変えることによって、記録層成膜時の残留
ガス濃度を第2表のようにFからK迄の6種の条件に変
化させた以外は、実施例と同一の条件で各条件下で100
枚づつの光磁気記録媒体の試料を作成した。
バイアス磁場特性及びEWR特性の評価結果が第2表で
ある。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低圧不活性ガス雰囲気中の水素ガスの残留
    量を不活性ガスに対して1000ppm以下に保持しつつ磁性
    体ターゲットから磁性体を透明基板上にスパッタリング
    して記録層を形成する光磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】低圧不活性ガス雰囲気中の水素ガス及び窒
    素ガスの残留量を不活性ガスに対して1000ppm以下に保
    持しつつ磁性体ターゲットから磁性体を透明基板上にス
    パッタリングして記録層を形成する光磁気記録媒体の製
    造方法。
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