JP2630175B2 - 楽音生成装置 - Google Patents

楽音生成装置

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JP2630175B2
JP2630175B2 JP4182881A JP18288192A JP2630175B2 JP 2630175 B2 JP2630175 B2 JP 2630175B2 JP 4182881 A JP4182881 A JP 4182881A JP 18288192 A JP18288192 A JP 18288192A JP 2630175 B2 JP2630175 B2 JP 2630175B2
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KASHIO KEISANKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、予め記憶しておいた楽音
波形データに基づいて楽音を生成する楽音生成装置に関
する。
【0002】
【従来技術とその問題点】従来、デジタル技術を活用し
て電子的に楽音を生成する、デジタルシンセサイザ等の
デジタル型電子楽器が広く知られている。このデジタル
型電子楽器は、回路を時分割で駆動することにより、回
路を共用することができるため、複数の楽音を同時生成
するポリフォニック電子楽器を少ない回路素子で構成す
るのに適している。また、デジタル型電子楽器において
は、楽音波形の発生方式としては、一般的に、楽音波形
の所定間隔でのサンプリング点に対応する波高値データ
を予め記憶しておき、記憶された波高値データを読出す
波形記憶方式が採用されている。この波形記憶方式にお
けるピッチ(周波数:音高)の制御方式の1つとして、
記憶された波高値データおよび実現しようとするピッチ
データに基づいて、上記記憶された波高値データ間の波
高値データを補間する補間方式が知られている。この補
間方式では、図17に示したような補間点S1、S2、
……の数が多ければ多いほど音高(周波数)が高くな
り、補間点の数によって音高が制御されるため、記憶す
るサンプル値(波高値データ)の数を減少させることが
でき、メモリ容量を低減できるという利点がある。しか
し、従来、補間を行うごとに、その補間区間の上位、下
位のサンプル値をともに読出していた。例えば図17の
サンプリング点SAとSBの間の補間点S1、S2に対
応する波高値データと補間する際は、同じ補間区間内で
あってもサンプリング点SAとSBに対応する波高値デ
ータをその都度読出す必要があった。このように、補間
をするごとに、常に2つの波高値データを読出す必要が
あり、チャンネル数が増加した場合、補間演算にかかる
時間が多くなり、他の処理にかける時間が少なくなって
しまう。また、演算に消費する電流も多くなるため、特
に電池使用の楽器では演奏可能な時間が短かくなってし
まうという問題がある。
【0003】
【発明の目的】この発明は、上記のような事情のもとに
なされたもので、その目的とするところは、記憶された
楽音波形の各サンプリング点ごとの波高値データに対し
補間処理を行なうことによりピッチを制御するに際し、
同じ補間区間内では、新たに波高値データ読出す必要
がなく、一方補間区間の更新の際は1回の波高値データ
の読出しのみで補間波形を得ることが可能な楽音生成装
を提供することにある。
【0004】
【発明の要点】この発明は上記目的を達成するため、各
サンプリング点ごとに楽音波形の各波高値データを記憶
する波形記憶手段と、周波数情報を累算する累算手段
と、前記波形記憶手段の隣接する2つのサンプリング点
のうち、アドレス値の大きい第1のサンプリング点に対
応する波高値データを記憶する第1サンプル値記憶手段
と、前記波形記憶手段の隣接する2つのサンプリング点
のうち、アドレス値の小さい第2のサンプリング点に対
応する波高値データを記憶する第2サンプル値記憶手段
と、前記累算手段の累算値が前記第1のサンプリング点
を示すアドレス値を越えたか否かを判断する判断手段
と、この判断手段により前記累算値が前記第1のサンプ
リング点を示すアドレス値を越えたと判断された際、前
記第1サンプル値記憶手段に記憶されている波高値デー
タを前記第2サンプル値記憶手段に転送するとともに、
前記第1サンプリング点を示すアドレスの次のアドレス
に対応する波高値データを前記波形記憶手段から読出し
て前記第1サンプル値記憶手段に格納する制御手段と、
前記第1サンプル値記憶手段と第2サンプル値記憶手段
に格納された波高値データを用いて前記累算値に対応し
た波高値データを算出する算出手段と、この算出手段に
より算出された波高値データを楽音波形データとして出
力する出力手段とを設けたことを要点とする。
【0005】
【発明の原理、作用】本発明の原理について説明する
と、波形記憶・補間方式における補間区間は、例えば図
17に示したように、サンプリング点SA−SB間、S
B間−SC間といったように連続する区間として順次更
新される性質を有する。したがって、前回の補間区間の
終点は次回の補間区間では始点となる。この点に着目
し、第1及び第2のサンプル値記憶手段を設け、補間区
間の更新時には、第1サンプル値記憶手段の内容を第2
サンプル値記憶手段に転送し、今回の補間区間の始点の
データとして活用することによって、波形記憶手段から
は終点のデータのみを読出せば良いようにした。すなわ
ち、判断手段により累算手段の累算値が第1のサンプリ
ング点を示すアドレス値(現時点での補間区間の終点を
示す上端アドレス値)を越えたと判断されたとき、すな
わち補間区間を更新すべきものと判断されたときは、制
御手段は、現時点で第1サンプル値記憶手段に記憶され
ている波高値データを第2サンプル値記憶手段に転送し
て更新後の新たな補間区間の始点に対応する第2サンプ
ル値として格納せしめる。また、制御手段は、この第2
サンプル値記憶手段に転送されたサンプル値の次のアド
レスに対応するサンプル値を波形記憶手段から読出し
て、更新後の新たな補間区間の終点に対応する第1サン
プル値として、第1サンプル値記憶手段に格納すること
によって、補間区間を更新する。このように、補間区間
の更新処理は、新たな補間区間の終点のサンプル値を読
出すだけで実現され、始点のサンプル値を読出す必要は
ない。
【0006】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0007】<全体構成>図1は本発明の一実施例によ
る電子楽器の全体構成図であり、本実施例は、鍵盤式の
シンセサイザに適用した例である。
【0008】本シンセサイザは、主制御部1の制御のも
とに、楽音発生部2にて、楽音波形記憶部3に記憶され
ている32チャンネルの楽音波形データを時分割で読出
し、種々の音色加工等を行なって放音するポリフォニッ
クシンセサイザである。この際、楽音発生部2にて読出
される楽音波形データは、入力部4からのデータによっ
て規制される。すなわち、入力部4は、鍵盤、各種のフ
ァンクションキーを有しており、鍵盤を押下すると、そ
の鍵盤に予め割当てられた音高データが生成され、上記
楽音波形データは、その音高データに対応した周波数と
なり、音高が一意に定まる。また、ファンクションキー
は、リズム、コード進行等の態様を指定するものであ
り、この指定に応じた楽音波形デーダが楽音波形記憶部
3から読出される。
【0009】すなわち、楽音波形記憶部3は、メロディ
用の楽音波形データ、リズム用の楽音波形データ、コー
ド進行用の楽音波形データ等を予め記憶している。メロ
ディ用の楽音波形データとしては、例えば、バイオリン
の音のように、倍音成分を多数含んだスペクトルを実現
する鋸歯状波等が各種記憶されている。また、メロディ
音用の楽音波形 データは12ビットデータであり、1
2ビットのメモリ領域に記憶され、ベース音、リズム
音、コード進行用の楽音波形データは8ビットデータで
あり、8ビットのメモリ領域に格納されている。
【0010】楽音発生部2からの楽音波形データは、D
/A変換器5によりシリアルデータに変換され、フィル
タ6により平滑化され、さらに、アンプ7により増幅さ
れ、スピーカ8にて音響信号に変換されて放音される。
【0011】<楽音発生部2の概要>図2は楽音発生部
2の概要を示す図であり、楽音発生部2は、図示したよ
うに、音源制御部21、アドレス制御部22、チャンネ
ルオン・オフ部23、波形データラッチ部24、補間部
(周波数コントロール部)25、エンベロープ部26、
演算部27、出力部28により構成されており、それぞ
れ時分割動作する。なお、図中の楽音波形記憶部3は、
図1に示したように、楽音発生部2の外部に設けられて
いるが、理解を容易にするため、図2に示した。
【0012】音源制御部21は、主制御部1より伝送さ
れてきたコマンド等のデータ群を整理し、コマンドを解
析して各種の制御信号を出力する。また、音源制御部2
1は、時分割制御用のチャンネルアドレス(B1〜B
5)、および各チャンネル時間を前半と後半に区分する
ための信号B0をサイクリックに生成し、さらに、各種
のシステム制御用のクロック信号を生成する。
【0013】アドレス制御部22は、音源制御部21か
ら与えられたチャンネルアドレスデータB1〜B5、信
号B0等のデータに基づいて、楽音波形記憶部3をアク
セスするためのアドレスデータを各チャンネル対応に、
時分割で出力する。この際、アドレス制御部22は、ス
タートアドレスから読出しを開始し、エンドアドレスま
で読出したらリターンアドレスまで戻り、以後、リター
ンアドレスからエンドアドレスまでの読出しを繰返すと
いうアドレスを制御を行なっている。また、スタート、
リターン、エンドの各アドレスデータを迅速に書換える
ため、信号B0等に基づいて、各チャンネルの前半にお
いては、そのチャンネル時間に対応するチャンネルのア
ドレスデータを出力し、後半においては、その時点で書
換(更新)指令されている任意のチャンネルのアドレス
データに書換えるようにしている。また、楽音波形記憶
部3には、前述のように、8ビット、12ビットの楽音
波形データが格納されており、これら異なるビットの楽
音波形データが加算処理される等、各楽音波形データの
処理において回路が共同利用される関係で、8ビットの
楽音波形データに対して、後段で、4ビットを付加し、
12ビットに統一する必要がある。そこで、各アドレス
データの最上位ビットを、8ビット楽音波形データ、1
2ビット楽音波形データのいずれが格納されているアド
レス領域であるかを判別するための信号BSELとして
利用している。すなわち、最上位ビット(信号BSE
L)が“0”であれば8ビット楽音波形データ用のアド
レスデータ、“1”であれば12ビット用楽音波形デー
タ用のアドレスデータを示している。そして、このアド
レスデータに基づいて楽音波形データが読出されると、
読出された楽音波形データとともに、信号BSELが出
力されることとなる。
【0014】チャンネルオン・オフ部23は、音源制御
部21から出力された、チャンネルごとに発音を指定す
るためのチャンネルオン・オフ信号を記憶し、チャンネ
ルアドレスデータB1〜B5に基づいて、各チャンネル
のチャンネルオン・オフ信号を出力している。また、ト
ーンミックス時に、ベンダー、ビブラートによって周波
数の変更を行なうに際し、例え、チャンネル数が多くて
も、トーンミックス時に1つの楽音に割当てられている
各チャンネルでの位相がずれないようにするため、次の
ようにしている。すなわち、まず任意のチャンネル時間
の後半のタイミングで、チャンネルオン・オフ信号を所
定の記憶領域上で書換え、書換えの必要なチャンネルの
全てについて書換えが終了した後、この書換え内容を含
む全てのチャンネルのチャンネルオン・オフ信号を、他
の領域に転送する。そして、この他の領域から、各チャ
ンネルのチャンネルオン・オフ信号が、対応するチャン
ネル時間の前半のタイミングで読出され、アドレス制御
部22、波形データラッチ部24等に出力される。すな
わち、上記他の領域のチャンネルオン・オフ信号が実効
データとして活用される。言うまでもなく、チャンネル
オフ信号が出力されたチャンネルに対しては、楽音波形
データの読出し等の発音処理は実行されない。
【0015】波形データラッチ部24は、楽音波形記憶
部3から読出された8ビットの楽音波形データととも
に、アドレス制御部22から信号BSELとして“0”
が入力されたときは、その信号BSELに基づいて、8
ビットの楽音波形データに対してビットマスク処理を行
い、4ビットの冗長ビットを付加して一時的に記憶す
る。また、波形データラッチ部24は、後段で、楽音波
形記憶部3から読出された連続する2つのアドレスに対
応する2つの楽音波形データ間の補間値を求めるため、
次のような前処理を行なう。すなわち、連続する2つの
アドレスに対応する2つの楽音波形データの差分値デー
タを算出し、その差分値データと、上記2つのアドレス
のうち、若い方のアドレスに対応する楽音波形データと
を演算部27に出力する。
【0016】上記のように、2つの楽音波形データ間の
補間値を求めるためには、2つの楽音波形データが必要
になる。しかし、補間区間が更新されるごとに2つの楽
音波形データを読出したのでは、1チャンネル当りのチ
ャンネル時間が長くなり、チャンネル数を増加する上で
不具合である。そこで、波形データラッチ部24に、今
回波形メモリ24−4Aと前回波形メモリ24−4Bと
を設け、補間区間が更新されたときは、今回波形メモリ
24−4A中の楽音波形データを前回波形メモリ24−
4Bに転送し、その後、今回波形メモリ24−4Aに更
新された補間区間の上位サンプリング点(楽音波形記憶
部3の立場から見れば上位のアドレス)に対応する楽音
波形データを格納することによって、補間区間の更新時
に楽音波形データを1つだけ読出せば良いようにしてい
る。そして、今回波形メモリ24−4A、前回波形メモ
リ24−4Bからの楽音波形データに基づいて上記差分
値データが算出され、前回波形メモリ24−4B中の楽
音波形データとともに演算部27に出力される。
【0017】補間部(周波数コントロール部)25は、
音源制御部21から入力された各チャンネルの周波数
(ピッチ)パラメータfiを記憶し、この周波数パラメ
ータfiに基づいて、上記のような補間を行うためのデ
ータを生成している。音源制御部21からの周波数パラ
メータfiは次のような形で与えられる。例えば、図3
に示したアドレスiとアドレスi+1に対応する楽音波
形データに対し、1/4、2/4、3/4の各サンプリング点
(アドレスi+1/4、i+2/4、i+3/4に対応)につい
て補間を行うのに見合った周波数の楽音波形を得たいと
きは、周波数パラメータfiとしては、0.25が伝送され
てくる。そこで、補間部25は、対応するチャンネル時
間が到来するごとに、それぞれ、この周波数パラメータ
i(0.25)の1倍、2倍、3倍……の値C0〜C14
を補間用パラメータとして演算部27に出力する。
【0018】また、例え、チャンネル数が多くても、ト
ーンミックス時に1つの楽音に割当てられている各チャ
ンネルでの位相がずれないようにするため、チャンネル
オン・オフ部23と同様に、一時データセット領域と実
効データ領域と同様のRAMを有している。
【0019】エンベロープ部26は、音源制御部21か
らのエンベロープデータに基づいてエンベロープを生成
し演算部27に出力する。上記エンベロープデータは各
チャンネル対応に時分割で伝送されてくるので、上記エ
ンベロープも各チャンネル対応に時分割で生成され出力
される。
【0020】演算部27は、波形データラッチ部24か
らの差分値データと補間部25からの周波数パラメータ
(補間用パラメータ)C0〜C14とを各チャンネルご
とに時分割で乗算し、その乗算値に波形データラッチ部
24からの楽音波形データ(補間区間の下位のサンプリ
ング点に対応)を加算する。そして、この加算値に対
し、エンベロープ部26からのエンベロープを乗算して
出力部28に出力する。
【0021】この演算部27から出力される楽音波形デ
ータは、周波数パラメータC0〜C14に基づいて補間
処理がなされたものであり、その周波数、すなわち音高
は、周波数パラメータC0〜C14が左右している。
【0022】出力部28は、音源制御部21から出力さ
れた、各チャンネルをグループ分けしたグループ分けの
パターンを示す出力パターン信号に基づいて、演算部2
7からの楽音波形データをグループごとに加算処理す
る。この際、加算される各チャンネルの楽音波形データ
の本来のデータ長は、そのグループのチャンネル数と、
D/A変換器5の桁数とに応じて、異なっている。すな
わち、上記加算処理にて生ずる桁上がりを見越して、D
/A変換器5の処理能力(桁数)を越えない範囲で、加
算対象の楽音波形データの有効データ長を、グループご
とに最適化する。
【0023】音源制御部21 図4は音源制御部21の詳細な構成図であり、音源制御
部21はコマンド実行チャンネル セット部21−1、
コマンドセット部21−2、データセット部21−3、
コマンド解析実行回路21−4、時分割制御用チャンネ
ルジェネレータ21−5、チャンネル切換部21−6、
システムクロック作成部21−7を有している。
【0024】コマンド実行チャンネルセット部21−1
には、主制御部1からの今回コマンドを実行する発音チ
ャンネルのNo.、コマンドセット部21−2には今回実
行すべきコマンド、データセット部21−3には今回実
行コマンドに係るデータがそれぞれセットされる。例え
ば、32チャンネル目のスタートアドレスを書換える場
合には、チャンネルNo.32がコマンド実行チャンネル
セット部21−1にセットされ、書込コマンドがコマン
ドセット部21−2にセットされ、書換え用のス ター
トアドレスデータがデータセット部21−3にセットさ
れる。データセット部21−3にセットされるデータと
しては、この他に、チャンネルオン・オフデータ、周波
数パラメータ、出力パターン切換データ等がある。
【0025】コマンド解析実行回路21−4は、コマン
ドセット部21−2にセットされたコマンドを解析し、
その解析結果に応じて各種のコントロール信号を出力す
る。このコントロール信号としては、例えば、アドレス
データセット信号、チャンネルオン・オフセット信号、
周波数(ピッチ)パラメータセット信号、エンベロープ
セット信号、出力部コントロール信号、楽音波形部読出
信号等がある。
【0026】時分割制御用チャンネルジェネレータ21
−5は、図5に示したようなリードチャンネルアドレス
信号B1〜B5と、各チャンネル時間を前半と後半に分
割するための信号B0とをサイクリックに生成してい
る。このリードチャンネルアドレス信号B1〜B5は、
図5から明らかなようにチャンネルNo.に相当してお
り、どのチャンネルのデータを読出すかを示すととも
に、32チャンネルを時分割制御するためのチャンネル
時間割当信号として機能している。
【0027】チャンネル切換部21−6は、コマンド実
行区間(信号B0の1周期に相当)の前半(信号B0が
“L”レベルの時)にリードチャンネルアドレス信号B
1〜B5を出力し、後半では、コマンド実行チャンネル
セット部21−1から入力されたライトチャンネルアド
レス信号A1〜A5を出力している。これらチャンネル
切換部21−6からの出力信号は、データ書込が実行さ
れるアドレス制御部22、チャンネルオン・オフ部2
3、補間部25、エンベロープ部26に供給される。こ
のライトチャンネルアドレス信号A1〜A5は、データ
を書込む発音チャンネルのNo.を示すものである。
【0028】システムクロック作成部21−7は、補間
部25から供給されたキャリー信号CARRYに基づい
て、図5に示したシステム制御用のクロック信号、FC
K2、FCK1、FCK11、FCK12、CKK2、
CKK1を作成している。なお、上記キャリー信号CA
RRYについては後述する。
【0029】アドレス制御部22 図6は、アドレス制御部22の詳細な構成図であり、ア
ドレス制御部22は、スタートアドレスセットRAM2
2−1、リターンアドレスセットRAM22−2、エン
ドアドレスセットRAM22−3を有している。これら
各RAMは、それぞれ、32チャンネル分のアドレスデ
ータ(22ビットのDI0〜DI21)を格納するエリ
アを有しており、1アドレス当り1つのアドレスデータ
が格納される。そしてこれらは、チャンネル切換部21
−6からのリードチャンネルアドレス信号B1〜B5の
前半のタイミングで読出される。
【0030】例えば、今、読出コマンドの実行中に、ス
タートアドレスの書込コマンドが音源制御部21に与え
られたとする。この時、現時点では、スタートアドレス
セットRAM22−1には、リードチャンネルアドレス
信号B1〜B5がチャンネル切換部21−6から供給さ
れている。そして、図7に示したように、リードチャン
ネルアドレス信号B1〜B5に対応するチャンネルのス
タートアドレスデータがチャンネル時間(信号B0)の
前半のタイミングで、信号FCK11によりラッチ 2
2−4に順次、時分割によりラッチされている。このよ
うな状態のもとで、コマンド解析実行回路21−4によ
り、上記書込コマンドが解析されると、チャンネル切換
部21−6は、現時点でのチャンネル時間の後半のタイ
ミングで、コマンド実行チャンネルセット部21−1か
らのライトチャンネルアドレス信号A1〜A5をスター
トアドレスセットRAM22−1に供給する。このと
き、スタートアドレスセットRAM22−1には、デー
タセット部21−3から書込まれるべきスタートアドレ
スデータ(DI0〜DI21)が供給されており、ま
た、コマンド解析実行回路21−4からは、現時点での
チャンネル時間の後半のタイミングで、スタートアドレ
ス書込信号〜WR4(アドレスデータセット信号の1
種)が供給される。そうすると、図7に示したように、
現時点でのチャンネル時間の後半のタイミングで、スタ
ートアドレス書込信号〜WR4(図中“L”レベルの部
分)により、スタートアドレスセットRAM22−1の
ライトチャンネルアドレス信号A1〜A5に対応するア
ドレスに、上記スタートアドレスデータが書込まれる。
なお、スタートアドレス書込信号〜WR4は、1つのス
タートアドレス読書信号の1形態であり、“L”レベル
の場合を特別にスタートアドレス書込信号〜WR4と呼
んでいる。“H”レベルのときはスタートアドレス読出
信号WR4となる。このように、本明細書中、〜WR4
のように「〜」を付したので、それが“L”レベルで能
動する(意味を持つ)負論理であることを示している。
【0031】このようにして、現在のチャンネル時間
が、例え書込対象のチャンネル以外のチャンネルに割当
てられていても、現在のチャンネル時間の後半のタイミ
ングで、直ちに任意のチャンネルの書込みが実行され
る。したがって、書換対象のチャンネルのチャンネル時
間が到来するまで、データの書込処理(コマンド実行)
を待つ必要がなくなり、本実施例のように32チャンネ
ルと、チャンネル数を増加しても、音源処理時間が間に
合わなくなるという事態を回避することができる。な
お、上記書込処理は、リターンアドレス、エンドアドレ
スについても、スタートアドレスと全く同様の手法で行
われる。
【0032】ラッチ22−4にラッチされたスタートア
ドレスデータDI0〜DI21は、信号FCK11、リ
ードチャンネルアドレス信号B1〜B5により、時分割
で、トライステートバッファ22−5を介して実働RA
M22−6にチャンネル対応に格納される。そして、実
働RAM22−6に格納されたスタートアドレスデータ
DI0〜DI21は、信号FCK11によりラッチ22
−7にラッチされ、さらに信号CKK2によりラッチ2
2−8にラッチされて、バッファ22−9を介してアド
レスデータAR1〜AR22として楽音波形記憶部3に
供給される。
【0033】また、ラッチ22−7にラッチされたスタ
ートアドレスデータDI0〜DI21は、インクリメン
ト回路22−10、および一致検出回路22−11にも
供給される。ここで、上記トライステートバッファ22
−5は、信号CH−ON2が“H”になると、インバー
タ22−12を介して閉成され、スタートアドレスデー
タが実働RAM22−6に供給されなくなる。一方、ト
ライステートバッファ22−5が閉成されると、補間部
25からは、楽音波形記憶部3に記憶されている隣接ア
ドレス(各サンプリング点)間の波高値 データの補間
処理が終了するごとに、キャリー信号CARRYが出力
される。そこで、インクリメント回路22−10は、キ
ャリー信号CARRYが入力されるごとに、スタートア
ドレスDI0〜DI21を“1”ずつインクリメント
し、そのインクリメント結果をトライステートバッファ
22−13を介して実働RAM22−6に格納する。そ
して、このインクリメント結果は、ラッチ22−7を介
して楽音波形記憶部3、インクリメント回路22−1
0、および一致検出回路22−11に供給される。この
一致検出回路22−11は、エンドアドレスセットRA
M22−3からのエンドアドレスデータとインクリメン
トされたアドレスデータを比較し、一致したときは一致
信号として“H”を出力する。この一致信号、およびキ
ャリー信号CARRYによりアンドゲート22−14は
開成され、この開成信号(H)はインバータ22−15
を介してアンドゲート22−16及び直接アンドゲート
22−17に入力される。一方、このとき、アンドゲー
ト22−16、22−17にはそれぞれ“H”レベルの
信号CH−ON2が入力されている。したがって、この
とき、トライステートバッファ22−13は閉成され、
トライステートバッファ22−18は開成されるので、
リターンアドレスセットRAM22−2からのリターン
アドレスが実働RAM22−6に格納される。すなわ
ち、スタートアドレスからエンドアドレスまでのアドレ
スデータが出力されると、次にはリターンアドレスに切
替わる。そして、再びエンドアドレスまでのアドレスデ
ータが出力されると再度リターンアドレスに戻り、以
後、リターンアドレスからエンドアドレスまでの出力を
サイクリックに繰返す。
【0034】なお、リターンアドレスセットRAM22
−2、エンドアドレスセットRAM22−3中のリター
ンアドレスデータ、エンドアドレスデータは、ともに、
信号FCK11により、それぞれラッチ22−18、2
2−19にラッチされ、出力される。
【0035】チャンネルオン・オフ部23 図8は、チャンネルオン・オフ部23の詳細な構成図で
あり、チャンネルオン・オフ部23は、チャンネルオン
・オフセットRAM23−1を有している。このチャン
ネルオン・オフセットRAM23−1は、トーンミック
ス時に1つの楽音に割当てられている楽音波形の各チャ
ンネルでの位相の同期をとるため、図9に示したよう
に、チャンネルオン・オフデータの書換えを行う際に利
用される一時データセット領域M1と、書換の完了した
各チャンネルのチャンネルオン・オフデータを格納する
実効データ領域M2とを有している。そして、トーンミ
ックスしようとしているチャンネル全部につき、チャン
ネルオフデータを一時データセット領域M1にセットし
た後、一時データセット領域M1のデータを実効データ
領域M2へいっせいに転送し、転送された実効データ領
域M2中のチャンネルオン・オフデータが有効データと
して活用される。なお、一時データセット領域M1、実
効データ領域M2を示すアドレスデータの最上位ビット
データPは、それぞれ“0”、“1”となっている。そ
こで、この2つの領域の切換えは、後述のようにして生
成される最上位ビットデータPにより行われる。
【0036】トーンミックスを行う際、まず、1つの楽
音に対して割当てられている複数のチャンネルに対して
チャンネルオフデータをセットする必要がある。そのセ
ットは次の要領で行う。すなわち、チャンネルオン・オ
フセットRAM23−1には、音源制御部21から、コ
マンド実行区間の前半にリードチャンネルアドレス信号
B1〜B5が、後半にライトチャンネルアドレス信号A
1〜A5、チャンネルオン・オフセット信号〜WR8、
およびチャンネルオフデータ(DI0:1ビット)が伝
送されてくる。また、図10に示したようなデータセッ
トコマンドの実行命令OP8、データいっせい移動コマ
ンドの実行命令OP9が、それぞれ、アンドゲート23
−3、23−2に入力される。また、アンドゲート23
−2には信号B0を反転した信号バーB0が入力され、
アンドゲート23−3にはインバータ23−4を介して
信号バーB0が入力されている。そして、トーンミック
スしようとする全てのチャンネルに対しチャンネルオフ
データの書込みが終了するまでは、データセットコマン
ドOP8は“1”であり、データいっせい移動コマンド
OP9は“0”である。したがって、全てのチャンネル
オフデータの書込みが終了するまでは、ノアゲート23
−5の出力P(上記の最上位ビットデータP)は、チャ
ンネル時間の前半においては“1”となり、後半におい
ては“0”となる。すなわち、前半では、実効データ領
域M2が指定され、後半では一時データセット領域M1
が指定される。そのため、図10に示したように、チャ
ンネル時間の前半においては、信号FCK11により、
そのチャンネル対応のチャンネルオン・オフデータが実
効データ領域M2から読出されてラッチ23−6にラッ
チされ、チャンネル時間の後半においては、ライトチャ
ンネル信号A1〜A5で示される任意のチャンネルのチ
ャンネルオフデータがチャンネルオン・オフセット信号
〜WR8により、一時データセット領域M1に書込まれ
る。この信号〜WR8はナンドゲート23−8、及びイ
ンバータ23−9を介して入力される。
【0037】このようにして、現在、有効なデータとし
て活用されている実効データ領域M2のチャンネルオン
・オフデータを破壊することなく、一時データセット領
域M1にチャンネルオフデータが書込まれる。
【0038】そして、この後、一時データセット領域M
1の全てのデータが、時分割の1循環サイクルでいっせ
いに実効データ領域M2に転送される。すなわち、トー
ンミックスしようとする全てのチャンネルに対しチャン
ネルオフデータの書込みが終了すると、音源制御部21
からのデータセットコマンドOP8は“0”となり、デ
ータいっせい移動コマンドOP9は“1”となる。した
がって、ノアゲート23−5の出力Pはチャンネル時間
の前半では“0”となって一時データセット領域M1を
示し、後半では“1”となって実効データ領域M2を示
す。そこで、図10に示したように、各チャンネル時間
の前半では、一時データセット領域M1のアドレスデー
タ(チャンネルNo.に対応)B1〜B5のチャンネルオ
ン・オフデータが信号FCK11により読出され、後半
では、この読出されたチャンネルオン・オフデータが、
チャンネルオン・オフセット信号〜WR9により、実効
データ領域M2のアドレスB1〜B5に書込まれる。こ
のような読書きが32チャンネル分、連続して実行され
ることにより、一時データセット領域M1の全てのデー
タが、時分割の1循環サイクルでいっせいに実効データ
領域M2に転送される。そして、実効データ領域M2に
いっせいに転送されたチャンネルオン・オフデータ(ト
ーンミックスしようとするチャンネルに対してはチャン
ネルオフデータがセットされている)は、信号FCK1
1により、各チャンネル時間の前半のタイミングでラッ
チ23−6にラッチされ、チャンネルごとに発音のオン
・オフを制御する信号CH−ON1として、補間部25
に供給される。
【0039】なお、ラッチ23−6にラッチされたチャ
ンネルオン・オフ信号は、さらに、信号FCK2によ
り、ラッチ23−7にラッチされ、チャンネルごとに発
音のオン・オフを制御する信号CH−ON2として、ア
ドレス制御部22に出力される。また、上記のようにい
っせいにチャンネルオン・オフデータを移動している間
は、上記OP9が“1”になることによりトライステー
トバッファ23−10は開成され、信号CH−ON1
(このときの信号CH−ON1は書換え前のチャンネル
オン・オフ信号に基づくものである)がフィードバック
入力される。これ以外の間は、インバータ23−11を
介して入力されるOP9(“0”)によりトライステー
トバッファ23−12が開成され、音源制御部21から
のチャンネルオン・オフデータの書込みが可能となる。
【0040】補間部(周波数コントロール部)25 図11は、補間部25の詳細な構成図であり、周波数パ
ラメータfiをセットするための周波数パラメータセッ
トRAM25−1も、チャンネルオン・オフセットRA
M23−1と同様に、一時データセット領域M3と実効
データ領域M4とを有している。そして、トーンミック
ス時に1つの楽音に対して割当てられている複数のチャ
ンネルについて、周波数パラメータfiを一時データセ
ット領域M3に書込んだ後に、この一時データセット領
域M3の全チャンネルの周波数パラメータを、いっせい
に実効データ領域M4に転送する。なお、このようなチ
ャンネルオン・オフ部23と同様の機能を果たすべく、
アンドゲート25−2、25−3、インバータ25−
4、ノアゲート25−5、トライステートバッファ25
−10、25−12、インバータ25−11を有してい
る。
【0041】これで、トーンミックスに係るチャンネル
の発音時の位相同期をとるための前準備は完了したこと
になる。しかし、現時点では、トーンミックスに係るチ
ャンネルの発音のオン・オフを制御するチャンネルオン
・オフデータとしては、チャンネルオフデータが、チャ
ンネルオン・オフセットRAM23−1の実効データ領
域M2に格納されており、トーンミックスに係るチャン
ネルの発音がオフされている。そこで、前述と同様の処
理により、トーンミックスに係るチャンネルに対し、チ
ャンネルオフデータをチャンネルオンデータに書換えれ
ば、発音状態でベンダー、ビブラート等の周波数変更を
行なったとしても、位相のずれを招くことなく、トーン
ミックスを行うことが可能となる。
【0042】また、補間部25は、例えば、図3に示し
たa〜d点のように、楽音波形記憶部3に記憶されてい
る波高値(楽音波形データ)のアドレス間の小数点アド
レスに相当するサンプリング点を、音源制御部21から
供給された周波数パラメータfiを累算することによ
り、補間点として指示するとともに、累算値が小数より
桁上がりしたときに、キャリー信号CARRYを出力
し、このキャリー信号CARRYにより補間区間(図3
のA〜B間、B〜C間等)の更新タイミングを制御して
いる。なお、図3に示したように、小数点アドレスに相
当するサンプリング点(a〜d点)は、各補間区間にお
いて、必ずしも相対的に同一点である必要はなく、放音
しようとする楽音の音高、すなわちピッチにのみ左右さ
れるものである。そして、このサンプリング点が多けれ
ば多いほど、すなわち周波数パラメータfiの値が小さ
ければ小さいほど、周波数が大きくなり、音高が高くな
る。
【0043】すなわち、周波数パラメータセットRAM
25−1の実効データ領域M4にセットされた周波数パ
ラメータは、信号FCK11によりラッチ25−6Aに
ラッチされ、半加算器25−7の一方に入力される。そ
して、他方にフィードバック入力されている。前回の加
算結果と加算され、その加算結果は、信号CH−ON1
によって開閉制御されるナンドゲート25−8を介し
て、信号〜FCK12によって実働RAM25−9に書
込まれる。その後、信号FCK11により、ラッチ25
−6Bにラッチされ、半加算器25−7にフィードバッ
ク入力される。そして、ラッチ25−6Bの内容は、信
号CKK2によりラッチ25−13にラッチされ、信号
CKK1、CKK2により、2相ラッチ25−14、2
5−15にラッチ、出力されて、バッファ25−16を
介して演算部27に補間用パラメータC0〜C14とし
て供給される。
【0044】また、半加算器25−7は、周波数パラメ
ータの累算により、小数より桁上がりしたときは、キャ
リー信号CARRYを発生する。このキャリー信号CA
RRYの発生は、図3から推測できるように、補間区間
の更新タイミングを意味している。そこで、このキャリ
ー信号CARRYは、音源制御部21に供給され、これ
に基づいて種々のクロック信号を作成せしめるととも
に、アドレス制御部22のインクリメント回路22−1
0にも供給されて、アドレス歩進、すなわち、補間区間
更新の更新のタイミング信号として活用される。
【0045】波形データラッチ部24 図12は波形データラッチ部24の詳細な構成図であ
り、波形データラッチ部24は、楽音波形記憶部3から
供給されたリズムパターンデータ等の8ビットのデータ
をマスクして12ビットデータにしている。すなわち、
波形データラッチ部24の各入力端子IO0〜IO1
1、BSELは、+5Vの電源電圧VDD、およびプル
アップ抵抗Rによりプルアップされている。そして、各
入力信号は、インバータ群24−1により反転されてラ
ッチ24−2に供給される。この際、8ビットのデータ
の場合は、その8ビットデータは入力端子IO4〜IO
11に入力されて対応するインバータ群24−1にて反
転されるが、入力端子IO0〜IO4に対応する4ビッ
トは強制的に“1”にマスクされる。つまり、8ビット
データが入力されるときは、アドレス制御部22からは
“0”レベルの信号BSELが供給されるので、それに
対応するインバータ24−1の出力は“1”となり、入
力端子IO0〜IO4に対応するオアゲート群24−3
の出力は、入力端子IO0〜IO4の入力信号のいかん
にかかわらず常に“1”となる。
【0046】一方、12ビットデータが入力されるとき
は、信号BSELとして“1”が供給されるので、対応
するインバータ24−1の出力は“0”となり、オアゲ
ート群24−3の出力は、入力端子IO0〜IO4の入
力信号をそのまま反転したものとなる。
【0047】このようにしてマスク処理により、ビット
数の異なる各チャンネルの楽音波形データの有効ビット
数を切換え、データ長を一定にしたので、波高分解能の
異なる音色の同時発音が可能となり、ひいては楽音波形
記憶部3のメモリ容量を低減化することが可能となる。
なお、上記マスク処理では、強制的に“0”としても良
い。
【0048】入力端子IO0〜IO11からの12ビッ
トの楽音波形データは、図13に示したように、信号F
CK12によりラッチ24−2にラッチされる。一方、
波形データ保持用RAM24−4の読/書端子R/〜W
には、キャリー信号CARRY、信号CKK2、信号C
KK1が入力されるラッチ24−5、このラッチ24−
5の出力信号および信号FCK2が入力されるナンドゲ
ート24−6の出力信号が入力されている。したがっ
て、ラッチ24−2に楽音波形データがラッチされた時
点では、まだ、信号CKK2、CKK1が発生していな
いので、このラッチ24−2の出力はなく、波形データ
保持用RAM24−4に楽音波形データは書込まれな
い。そして、ラッチ24−2にラッチされた楽音波形デ
ータは、信号CKK2のタイミングで、ラッチ24−2
から出力し、信号FCK12により波形データ保持用R
AM24−4AのチャンネルアドレスB1〜B5に書込
まれる。この波形データ保持用RAM24−4Aに書込
まれた楽音波形データは、例えば、図3のC点に対応
し、今回の補間区間の上位サンプリング点に対応するも
のである。一方、波形データ保持用RAM24−4Bの
チャンネルアドレスB1〜B5には、前回の補間区間の
上端(上位サンプリング点)に対応し、今回の補間区間
の下端(下位サンプリング点)に対応するB点の楽音波
形データが、信号FCK11により、ラッチ24−7A
から読出され、信号FCK12により書込まれる。
【0049】このようにして、波形データ保持用RAM
24−4A、24−4Bには、それぞれ、新たな補間区
間の上端、下端の楽音波形データが設定される。しか
も、新たな補間区間の設定に際し、上端の楽音波形デー
タのみを読出せば良い。
【0050】そして、これら上端、下端の楽音波形デー
タは、信号FCK11により、それぞれラッチ24−7
A、24−7Bにラッチされる。次に、上端、下端の楽
音波形データは、減算回路24−8にて減算されて差分
値データが算出され、その差分値データWC0〜WC1
2は、信号CKK2によりラッチ24−9Aにラッチさ
れて、演算部27に出力される。また、ラッチ24−7
Bにラッチされた下端の楽音波形データは、信号CKK
2によりラッチ24−9Bにラッチされて、基準楽音波
形データWA0〜WA11として演算部27に出力され
る。
【0051】エンベロープ部26、および演算部27 これらについては、<楽音発生部2の概要>の項で詳し
く説明しておいたので、ここでは説明を省略する。
【0052】出力部28 図14は出力部28の詳細な構成図であり、出力部28
は、32チャンネルを複数のグループに分け、グループ
ごとに楽音波形データを加算し、その加算結果をD/A
変換して出力している。その際、加算により生ずる桁上
がりを見越して、D/A変換器5の処理桁数(16ビッ
ト)を越えない範囲で、加算対象の楽音波形データの有
効データ長をグループごとに最適化するように構成され
ている。
【0053】図15に、グループ分けのパターンを例示
している。図15(a)に示したパターン1は、パート
1、2、3の3グループにグループ分けされ、パート1
はリズム用の1〜8チャンネルで構成され、パート2は
コード、ベース用の9〜16チャンネル、パート3はメ
ロディ用の17〜32チャンネルで構成されている。
今、音源制御部21からの出力コントロール信号によ
り、パターン指定部28−1に上記パターン1がセット
されているものとする。
【0054】この場合、パート1、2は、それぞれ、1
チャンネルから8チャンネルまで、9チャンネルから1
6チャンネルまでの合計8チャンネルで構成されてい
る。また、前述のように、D/A変換器5は16ビット
である。そこで、パート1、2においては、それぞれ、
8チャンネルの楽音波形データが加算されるのである
が、この8回の加算による加算結果をD/A変換器5の
処理桁数である16ビット以内におさめるためには、加
算データとしての楽音波形データは、最高13ビットま
で許容される。
【0055】そこで、出力段コントロール部28−2
は、パート1、2の最初のチャンネルである1チャンネ
ル、9チャンネルのチャンネル時間に同期して、波形ビ
ット切換回路28−9のコントロール信号ラインL13
をアクティブ(“1”)にする信号を出力する。これに
よって、パート1、2においては、有効ビットとして、
13ビットの波形が選択されることとなる。この詳細に
ついては後述する。
【0056】この際、1チャンネル、9チャンネルのチ
ャンネル時間において、ノアゲート28−3、ナンドゲ
ート群28−4、インバータ群28−5からの信号によ
り、半加算器28−15をイニシャルクリアしているの
で、1チャンネル目、9チャンネル目からは、それぞ
れ、新たな加算が時分割で実行されていく。そして、8
チャンネル目、16チャンネル目の加算が終ると、イン
バータ28−6、ナンドゲート28−7からの信号によ
り、それぞれ、1チャンネルから8チャンネル、9チャ
ンネルから16チャンネルまでの加算結果を、加算デー
タ蓄積RAM28−8の任意の領域に書込む。上述のタ
イミングチャートを図16に示したので参照されたい。
【0057】また、次のパート3では、17チャンネル
から32チャンネルまでの計16チャンネルの楽音波形
データが加算される。この加算結果をD/A変換器5の
処理桁数である16ビット以内におさめるためには、1
6チャンネルの各楽音波形データは、最高12ビットま
で許される。そこで、出力段コントロール部28−2
は、パート3の最初のチャンネルである17チャンネル
のチャンネル時間に同期して、波形ビット切換回路28
−9のコントロール信号ラインL12をアクティブにす
る信号を出力し、有効ビットを12ビットに切換える。
また、17チャンネルのチャンネル時間では、半加算器
28−15がイニシャルクリアされる。そして、有効ビ
ットが12ビットである17チャンネル目から32チャ
ンネル目までの楽音波形データが加算されて、加算デー
タ蓄積RAM28−5に書込まれる。
【0058】このようにして、各パートを構成するチャ
ンネル数に応じた最適な有効ビットで加算が行われる。
そして、加算データ蓄積RAM28−8に蓄積された各
パートごとの楽音波形データは、出力段コントロール部
28−2の制御のもとに、4つのA/D変換器5に振分
けて出力され、シリアルデータに変換されて、バッファ
28−10を介して出力される。
【0059】ビット切換回路28−9は、4種類の有効
ビット長(11〜14ビット)を相互に切換えるため、
演算部27からの14ビットの楽音波形データライン
を、トライステートインバータ群28−11を介して、
4ビットずつ共通結線した14組のビットグループを形
成している。すなわち、図示したように、ビットグルー
プ0は〜WE0、〜WE1、〜WE2、〜WE3の4ビ
ットで構成され、ビットグループ1は〜WE1、〜WE
2、〜WE3、〜WE4の4ビットで構成され、以下、
同様に1ビットずつシフトした4ビットでビットグルー
プ2、3、4……10は構成されている。そして、ビッ
トグループ11、12、13においては、入力ビットの
〜WE13が、それぞれ2個、3個、4個重複して構成
されている。なお、上記14ビットの楽音波形データ
は、2の補数表現のデータとしてビット切換回路28−
9に入力されてくる。
【0060】このような構成のもとで、有効ビット数を
11、12、13、14ビットとするためには、それぞ
れ、コントロール信号ラインL11、L12、L13、
L14のみをアクティブにする信号が必要であり、その
ような信号として、出力段コントロール部28−2は、
それぞれ(1110)、(1101)、(1011)、
(0111)なる信号を出力する。例えば、コントロー
ル信号ラインL14をアクティブにし、有効ビット数を
14ビットとする信号(0111)が出力段コントロー
ル部28−2から出力されたとする。この信号(011
1)は、信号CKK2により2相ラッチ28−12にラ
ッチされ、信号CKK1により出力される。この出力信
号は、ナンドゲート群28−13a〜28−13dに
て、信号CKKの入力により反転されて(1000)と
なり、RSラッチ群28−14a〜28−14dにそれ
ぞれ入力される。そうすると、RSラッチ群28−14
a〜28−14dの各出力は、それぞれ“1”、
“0”、“0”、“0”となり、コントロール信号ライ
ンL14のみが“1”となる。この場合、ビットグルー
プ0ではコントロール信号ラインL14に対応するトラ
イステートインバータ28−11のみが開成され、ビッ
ト〜WE0の信号が半加算器28−15に入力される。
同様に、ビットグループ1、2、3、〜、13では、そ
れぞれ、コントロール信号ラインL14に対応するトラ
イステートインバータ28−11のみが開成され、ビッ
ト〜WE1、〜WE2、〜WE3、〜、〜WE13の信
号が半加算器28−15に入力される。また、ビットグ
ループ13でもコントロール信号ラインL14に対応す
るトライステートインバータ28−11のみが開成され
るが、ビットグループ14はすべてビット〜WE1で構
成されているので、ここからは、ビットグループ12と
同様にビット〜WE13の信号が出力される。このよう
にして、〜WE0から〜WE13までの14ビットの全
てが有効ビット長として出力される。
【0061】コントロール信号ラインL13のみが
“1”となったときは、ビットグループ0からは〜WE
1の信号が出力される。そして、ビットグループ1、
2、3……12からは、それぞれ〜WE2、〜WE3、
〜WE4、……、〜WE13の信号が出力され、ビット
グループ13からも〜WE13の信号が出力される。す
なわち、この場合、〜WE1から〜WE13までの13
ビットが有効ビット長として出力される。同様に、コン
トロール信号ラインL12、L11のみが“1”となっ
たときは、それぞれ〜WE2から〜WE13までの12
ビット、〜WE3から〜WE13までの11ビットが有
効ビット長として出力される。
【0062】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、第1及び第2サンプル値記憶手段といった2個
の記憶手段を設け、補間区間の更新時には、第1サンプ
ル値記憶手段の内容を第2サンプル値記憶手段に転送
し、更新後の補間区間の始点データとし、次のアドレス
に対応するサンプル値を波形記憶手段から読出して第1
サンプル値記憶手段に記憶させたので、記憶された楽音
波形の各サンプル点ごとの波高値データに対し補間処理
を行なうことによりピッチを制御するに際し、同じ補間
区間内では新たに波高値データを読み出す必要がなく、
一方補間区間の更新の際は1回の波高値データの読み出
しのみですむ楽音発生装置を実現することができる。つ
まり、この楽音発生装置では、波高値データのアクセス
時間、ひいては1チャンネル当りのチャンネル時間を短
縮することができ、チャンネルの増設許容度が大きくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電子楽器の全体回路
図。
【図2】図1における楽音発生部の全体回路図。
【図3】図2における補間部の処理内容を説明するため
の図。
【図4】図2における音源制御部の詳細回路図。
【図5】音源制御部にて生成される各種の時分割制御信
号のタイムチャート図。
【図6】図2におけるアドレス制御部の詳細回路図。
【図7】アドレス制御部の動作を示すタイムチャート
図。
【図8】図2におけるチャンネルオン・オフ部の詳細回
路図。
【図9】チャンネルオン・オフ部のチャンネルオン・オ
フRAMの構成図。
【図10】チャンネルオン・オフ部の動作を示すタイム
チャート図。
【図11】図2における補間部の詳細回路図。
【図12】図2における波形データラッチ部の詳細回路
図。
【図13】波形データラッチ部の動作を示すタイムチャ
ート図。
【図14】図2における出力部の詳細回路図
【図15】出力部の出力パターン例を示す図。
【図16】出力部の動作を示すタイムチャート図。
【図17】従来技術の問題点を説明するための図。
【符号の説明】
2 楽音発生部 3 楽音波形記憶部 21 音源制御部 21−4A、4B 波形データ保持用RAM 24−7A、7B ラッチ 25 補間部(周波数コントロール部) 27 演算部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各サンプリング点ごとに楽音波形の各波
    高値データを記憶する波形記憶手段と、 周波数情報を累算する累算手段と、 前記波形記憶手段の隣接する2つのサンプリング点のう
    ち、アドレス値の大きい第1のサンプリング点に対応す
    る波高値データを記憶する第1サンプル値記憶手段と、 前記波形記憶手段の隣接する2つのサンプリング点のう
    ち、アドレス値の小さい第2のサンプリング点に対応す
    る波高値データを記憶する第2サンプル値記憶手段と、 前記累算手段の累算値が前記第1のサンプリング点を示
    すアドレス値を越えたか否かを判断する判断手段と、 この判断手段により前記累算値が前記第1のサンプリン
    グ点を示すアドレス値を越えたと判断された際、前記第
    1サンプル値記憶手段に記憶されている波高値データを
    前記第2サンプル値記憶手段に転送するとともに、前記
    第1サンプリング点を示すアドレスの次のアドレスに対
    応する波高値データを前記波形記憶手段から読出して前
    記第1サンプル値記憶手段に格納する制御手段と、 前記第1サンプル値記憶手段と第2サンプル値記憶手段
    に格納された波高値データを用いて前記累算値に対応し
    た波高値データを算出する算出手段と、 この算出手段により算出された波高値データを楽音波形
    データとして出力する出力手段とを具備したことを特徴
    とする楽音生成装置
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JP5533892B2 (ja) * 2012-01-06 2014-06-25 ヤマハ株式会社 演奏装置

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