JP2629747B2 - 有機艶調整剤の製造方法 - Google Patents
有機艶調整剤の製造方法Info
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- JP2629747B2 JP2629747B2 JP62275540A JP27554087A JP2629747B2 JP 2629747 B2 JP2629747 B2 JP 2629747B2 JP 62275540 A JP62275540 A JP 62275540A JP 27554087 A JP27554087 A JP 27554087A JP 2629747 B2 JP2629747 B2 JP 2629747B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる有機艶調整剤の製造方法
に関し、さらに詳細には、樹脂溶液中においてイソシア
ネート基含有化合物とアミノ基含有化合物との反応によ
って得られる特定の尿素結合含有オリゴマーないしはポ
リマーを用いた有機質の艶調整剤の製造方法に関する。
に関し、さらに詳細には、樹脂溶液中においてイソシア
ネート基含有化合物とアミノ基含有化合物との反応によ
って得られる特定の尿素結合含有オリゴマーないしはポ
リマーを用いた有機質の艶調整剤の製造方法に関する。
合成皮革、人工皮革、壁紙または床材などのシート状
材料は、これら各種の材料の表面を保護する目的で、一
般に種々の合成樹脂が表面処理剤として塗布されてい
る。かかる表面処理剤は、さらに、外観の装飾を目的と
して着色、艶出し、あるいは艶消しなどの用途にも向け
られている。
材料は、これら各種の材料の表面を保護する目的で、一
般に種々の合成樹脂が表面処理剤として塗布されてい
る。かかる表面処理剤は、さらに、外観の装飾を目的と
して着色、艶出し、あるいは艶消しなどの用途にも向け
られている。
こうした装飾機能の一つである艶消し機能に関して
は、従来より、シリカ系を主体とした各種の無機質化合
物を樹脂溶液に分散させた形の艶調整剤を、表面処理用
樹脂に配合せしめるという方法で実用化されてはいるけ
れども、この無機質化合物が表面を荒らす処から、表面
処理用樹脂本来の表面触感を損ない、ガサついた触感を
与える始末となるし、あるいは屈曲時や引き伸ばし時に
艶消し効果を失なって、その部位のみに光沢が現われる
という欠点などがあった。
は、従来より、シリカ系を主体とした各種の無機質化合
物を樹脂溶液に分散させた形の艶調整剤を、表面処理用
樹脂に配合せしめるという方法で実用化されてはいるけ
れども、この無機質化合物が表面を荒らす処から、表面
処理用樹脂本来の表面触感を損ない、ガサついた触感を
与える始末となるし、あるいは屈曲時や引き伸ばし時に
艶消し効果を失なって、その部位のみに光沢が現われる
という欠点などがあった。
また、表面処理剤の皮膜強度、耐摩耗性、耐引掻性
(スクラッチ性)、および基体との密着性などの保護機
能もが低下するという欠点もあった。
(スクラッチ性)、および基体との密着性などの保護機
能もが低下するという欠点もあった。
その上、貯蔵時において、シリカなどの無機質化合物
が、それ自体の比重が大である処から、沈降を起こす結
果、艶調整剤の使用にさいして再攪拌を必要とするとい
う難点もあった。
が、それ自体の比重が大である処から、沈降を起こす結
果、艶調整剤の使用にさいして再攪拌を必要とするとい
う難点もあった。
しかるに、本発明者らは上述した如き従来技術におけ
る種々の欠点ないし難点の存在に鑑みて鋭意検討を重ね
た結果、樹脂溶液中において実質的にこの樹脂溶液を構
成している有機溶剤および/または樹脂と相溶しないよ
うな尿素結合を含有するオリゴマーないしはポリマーを
生成せしめ、かくして得られる特定のオリゴマーないし
はポリマーを含有した形の樹脂溶液である、いわゆる有
機艶調整剤を用いれば、従来のシリカ系艶調整剤の欠点
の悉くが解消されることを見い出すに及んで、本発明を
完成させるに到った。
る種々の欠点ないし難点の存在に鑑みて鋭意検討を重ね
た結果、樹脂溶液中において実質的にこの樹脂溶液を構
成している有機溶剤および/または樹脂と相溶しないよ
うな尿素結合を含有するオリゴマーないしはポリマーを
生成せしめ、かくして得られる特定のオリゴマーないし
はポリマーを含有した形の樹脂溶液である、いわゆる有
機艶調整剤を用いれば、従来のシリカ系艶調整剤の欠点
の悉くが解消されることを見い出すに及んで、本発明を
完成させるに到った。
すなわち、本発明は樹脂と有機溶剤とからなる樹脂溶
液中において、分子中に少なくとも1個のイソシアネー
ト基を有する化合物(以下、イソシアネート化合物と略
記する。)と、分子中に少なくとも1個のアミノ基を有
する化合物(以下、アミノ化合物と略記する。)および
/または水とを反応させて得られる、実質的に有機溶剤
および/または樹脂と相溶しないような、分子中に尿素
結合を含有するオリゴマーなしいはポリマーが該樹脂溶
液中に含まれた形の、いわゆる一種のオリゴマー分散体
ないしはポリマー分散体である有機艶調整剤の製造方法
を提供しようとするものである。
液中において、分子中に少なくとも1個のイソシアネー
ト基を有する化合物(以下、イソシアネート化合物と略
記する。)と、分子中に少なくとも1個のアミノ基を有
する化合物(以下、アミノ化合物と略記する。)および
/または水とを反応させて得られる、実質的に有機溶剤
および/または樹脂と相溶しないような、分子中に尿素
結合を含有するオリゴマーなしいはポリマーが該樹脂溶
液中に含まれた形の、いわゆる一種のオリゴマー分散体
ないしはポリマー分散体である有機艶調整剤の製造方法
を提供しようとするものである。
このような特定の有機艶調整剤はそのままで、あるい
は表面処理用樹脂に任意の割合で配合された形で、表面
処理剤として使用することができるものである。
は表面処理用樹脂に任意の割合で配合された形で、表面
処理剤として使用することができるものである。
そして、本発明の有機艶調整剤は表面処理用樹脂のも
つ皮膜強度、表面触感ならびに基材との密着材などを何
ら損なうこともなく、基体の屈曲や引き伸ばしなどに対
しても艶の状態を変えることがないという卓越した効果
を発揮するものである。
つ皮膜強度、表面触感ならびに基材との密着材などを何
ら損なうこともなく、基体の屈曲や引き伸ばしなどに対
しても艶の状態を変えることがないという卓越した効果
を発揮するものである。
また、本発明の艶調整剤はその貯蔵時において沈降分
離する傾向が極めて少なく、しかも有機系でありながら
耐熱性にもすぐれ、加熱による艶状態の変化もないとい
う特徴をも有している。
離する傾向が極めて少なく、しかも有機系でありながら
耐熱性にもすぐれ、加熱による艶状態の変化もないとい
う特徴をも有している。
ここにおいて、本発明において用いられるイソシアネ
ート化合物、アミノ化合物または水、そして活性水素化
合物は、前記した樹脂溶液を構成する樹脂および溶剤を
適宜選択することにより、それぞれ次のようなものを指
称するものである。
ート化合物、アミノ化合物または水、そして活性水素化
合物は、前記した樹脂溶液を構成する樹脂および溶剤を
適宜選択することにより、それぞれ次のようなものを指
称するものである。
まず、イソシアネート化合物として代表的なものを例
示すれば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネー
ト、n−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシア
ネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネ
ートもしくは2−フェニルエチルイソシアネートの如き
モノイソシアネート;トリレンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MD
I)、3,3′−ジメチル−1,5−ジイソシアネート(ND
I)、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシ
アネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト(水素化MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)もしくは
水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)の如きジイ
ソシアネート;または上掲された如き各種ジイソシアネ
ートの二量体(ウレットジオン)ないしは三量体(イソ
シアヌレート);あるいは上掲の如き各種ジイソシアネ
ートと後掲される如き各種の活性水素化合物との反応に
より得られる末端にイソシアネート基を有するイソシア
ネート・プレポリマーなどが挙げられる。
示すれば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネー
ト、n−プロピルイソシアネート、n−ブチルイソシア
ネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネ
ートもしくは2−フェニルエチルイソシアネートの如き
モノイソシアネート;トリレンジイソシアネート(TD
I)、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート(MD
I)、3,3′−ジメチル−1,5−ジイソシアネート(ND
I)、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフェニレンジイソシ
アネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネー
ト(水素化MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)もしくは
水素化キシリレンジイソシアネート(HXDI)の如きジイ
ソシアネート;または上掲された如き各種ジイソシアネ
ートの二量体(ウレットジオン)ないしは三量体(イソ
シアヌレート);あるいは上掲の如き各種ジイソシアネ
ートと後掲される如き各種の活性水素化合物との反応に
より得られる末端にイソシアネート基を有するイソシア
ネート・プレポリマーなどが挙げられる。
そして、上記活性水素化合物としては、イソシアネー
ト基と反応しうる基、つまり活性水素原子を有する化合
物であれば特に制限はなく、いずれでも使用することが
できるが、一般には、アルコール性の水酸基を有する化
合物が用いられ、たとえば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ないしは1,4−ブチレングリコ
ール(1,3−ないしは1,4−ブタンジオール)、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ジエチレングリコールもしくはジプロピ
レングリコールの如き各種ジオール類またはグリセリ
ン、トリメチロールプロパンもしくはペンタエリスリト
ールの如き各種ポリオール類;あるいはこれらの各種ジ
オールおよび/またはポリオール類と各種の脂肪族ポリ
カルボン酸とから得られるポリエステルジオール;さら
にはポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレン
グリコール(PPG)もしくはポリテトラメチレングリコ
ール(PTMG)の如きポリエーテルジオール;またはポリ
カーボーネトジオールなどが、このアルコール性水酸基
含有化合物の代表例である。
ト基と反応しうる基、つまり活性水素原子を有する化合
物であれば特に制限はなく、いずれでも使用することが
できるが、一般には、アルコール性の水酸基を有する化
合物が用いられ、たとえば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ないしは1,4−ブチレングリコ
ール(1,3−ないしは1,4−ブタンジオール)、1,5−ペ
ンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ジエチレングリコールもしくはジプロピ
レングリコールの如き各種ジオール類またはグリセリ
ン、トリメチロールプロパンもしくはペンタエリスリト
ールの如き各種ポリオール類;あるいはこれらの各種ジ
オールおよび/またはポリオール類と各種の脂肪族ポリ
カルボン酸とから得られるポリエステルジオール;さら
にはポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレン
グリコール(PPG)もしくはポリテトラメチレングリコ
ール(PTMG)の如きポリエーテルジオール;またはポリ
カーボーネトジオールなどが、このアルコール性水酸基
含有化合物の代表例である。
これらのイソシアネート化合物は単独でも、2種以上
を混合した形でも用いられる。
を混合した形でも用いられる。
次に、前記したアミノ化合物として代表的なものを挙
げれば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、アニリン、ベンジ
ルアミンもしくは2−フェニルエチルアミンの如きモノ
アミノ化合物(モノアミノ類);エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン(MDA)、ジアミノジシクロメタン(水素化MDA)も
しくはイソホロンジアミン(IPDA)の如きジアミノ化合
物(ジアミン類);あるいはジエチレントリアミンの如
きポリアルキレンポリアミン類のような各種多価アミン
類;さらにはヒドラジン類などである。
げれば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、アニリン、ベンジ
ルアミンもしくは2−フェニルエチルアミンの如きモノ
アミノ化合物(モノアミノ類);エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン(MDA)、ジアミノジシクロメタン(水素化MDA)も
しくはイソホロンジアミン(IPDA)の如きジアミノ化合
物(ジアミン類);あるいはジエチレントリアミンの如
きポリアルキレンポリアミン類のような各種多価アミン
類;さらにはヒドラジン類などである。
そのほかにも、上掲された各種のジアミノ化合物(ジ
アミン類)、多価アミン類またはヒドラジン類と、それ
らと反応しうる次に示されるような化合物との反応によ
り得られる末端にアミノ基を有する化合物;または前掲
された如き各種のジイソシアネートと水との反応によっ
て得られるアミノ化合物なども含まれる。
アミン類)、多価アミン類またはヒドラジン類と、それ
らと反応しうる次に示されるような化合物との反応によ
り得られる末端にアミノ基を有する化合物;または前掲
された如き各種のジイソシアネートと水との反応によっ
て得られるアミノ化合物なども含まれる。
そして、上記したジアミノ化合物(ジアミン類)、多
価アミン類またはヒドラジン類と反応しうる化合物とし
て代表的なものを例示すれば、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルもしくは
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルの如き
モノ−、ジ−ないしはポリエポキシ化合物;または前出
のイソシアネート末端プレポリマーなどである。
価アミン類またはヒドラジン類と反応しうる化合物とし
て代表的なものを例示すれば、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコール
ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、
ポリエチレングリコールジグリシジルエーテルもしくは
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルの如き
モノ−、ジ−ないしはポリエポキシ化合物;または前出
のイソシアネート末端プレポリマーなどである。
これらの各種アミノ化合物は単独で用いてもよいし、
2種以上を併用してもよい。
2種以上を併用してもよい。
以上に掲げられたようなイソシアネート化合物、アミ
ノ化合物と、さらに水とを用い、一つにはイソシアネー
ト化合物とアミノ化合物とから、もう一つにはイソシア
ネート化合物と水とから、本発明の有機艶調整剤たる、
分子中に尿素結合を有するオリゴマーないしはポリマー
分散体を調製するにさいしては、もう一つの原料とし
て、これらのオリゴマーないしはポリマーとは実質的に
相溶しないような、それぞれ有機溶剤と樹脂と構成され
る樹脂溶液が用いられる。
ノ化合物と、さらに水とを用い、一つにはイソシアネー
ト化合物とアミノ化合物とから、もう一つにはイソシア
ネート化合物と水とから、本発明の有機艶調整剤たる、
分子中に尿素結合を有するオリゴマーないしはポリマー
分散体を調製するにさいしては、もう一つの原料とし
て、これらのオリゴマーないしはポリマーとは実質的に
相溶しないような、それぞれ有機溶剤と樹脂と構成され
る樹脂溶液が用いられる。
ここにおいて、かかる樹脂としては特に制限はなく、
たとえば、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂またはポリ
塩化ビニル樹脂の如き各種の合成樹脂、あるいはSBRも
しくはNBRの如き各種の合成ゴムが特に代表的なものと
して挙げられるが、就中、ウレタン樹脂またはアクリル
系樹脂の使用が望ましい。
たとえば、ウレタン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アクリル
系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂またはポリ
塩化ビニル樹脂の如き各種の合成樹脂、あるいはSBRも
しくはNBRの如き各種の合成ゴムが特に代表的なものと
して挙げられるが、就中、ウレタン樹脂またはアクリル
系樹脂の使用が望ましい。
他方、上掲された如き樹脂類を溶解ないしは分散させ
るための有機溶剤としては、特に制限はなく、樹脂を溶
解せしめ、あるいは樹脂を分散せしめるものであれば、
いずれでもよいが、そのうちでも代表的なものを例示す
れば、トルエンもしくはキシレンの如き芳香族系、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブもしくはブチルセロソル
ブの如きアルコール系、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノン
の如きケトン系または酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの
如きエステル系、あるいはジメチルホルムアミド(DM
F)、ジオキサンまたはテトラヒドロフラン(THF)など
である。これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい
ことは勿論である。
るための有機溶剤としては、特に制限はなく、樹脂を溶
解せしめ、あるいは樹脂を分散せしめるものであれば、
いずれでもよいが、そのうちでも代表的なものを例示す
れば、トルエンもしくはキシレンの如き芳香族系、メタ
ノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブもしくはブチルセロソル
ブの如きアルコール系、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンもしくはシクロヘキサノン
の如きケトン系または酢酸エチルもしくは酢酸ブチルの
如きエステル系、あるいはジメチルホルムアミド(DM
F)、ジオキサンまたはテトラヒドロフラン(THF)など
である。これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい
ことは勿論である。
本発明の有機艶調整剤を調製するには、上掲されたよ
うな樹脂類と有機溶剤とから構成される樹脂溶剤中にお
いて、前掲された如き諸原料、つまりイソシアネート化
合物とアミノ化合物および/または水とを、常法により
反応せしめばればよく、特に制限はないが、たとえば、
イソシアネート化合物とアミノ化合物との反応を例にと
れば、次のように行なうこともできる。
うな樹脂類と有機溶剤とから構成される樹脂溶剤中にお
いて、前掲された如き諸原料、つまりイソシアネート化
合物とアミノ化合物および/または水とを、常法により
反応せしめばればよく、特に制限はないが、たとえば、
イソシアネート化合物とアミノ化合物との反応を例にと
れば、次のように行なうこともできる。
すなわち、この樹脂溶液中にまずイソシアネート化合
物を分散させるか溶解させておき、次いでここへアミノ
化合物を、必要とあれば溶剤溶液として、滴下させる
か、または一括ないしは分割の形で投入させるかして、
これらの両化合物を反応させることにより調製せしめる
か、あるいは、該樹脂溶液中にまずアミノ化合物を分散
させるか溶解させておき、次いでここへイソシアネート
化合物を、必要とあれば溶剤溶液として、滴下させる
か、または一括ないしは分割の形で投入させるかして、
これらの両化合物を反応させることにより調製せしめる
かすればよく、こうした方法で極く一般的な方法である
が、勿論、アミノ化合物とイソシアネート化合物とを、
該樹脂溶液を媒体として、同時に瞬間混合させることに
より調製せしめることもできる。
物を分散させるか溶解させておき、次いでここへアミノ
化合物を、必要とあれば溶剤溶液として、滴下させる
か、または一括ないしは分割の形で投入させるかして、
これらの両化合物を反応させることにより調製せしめる
か、あるいは、該樹脂溶液中にまずアミノ化合物を分散
させるか溶解させておき、次いでここへイソシアネート
化合物を、必要とあれば溶剤溶液として、滴下させる
か、または一括ないしは分割の形で投入させるかして、
これらの両化合物を反応させることにより調製せしめる
かすればよく、こうした方法で極く一般的な方法である
が、勿論、アミノ化合物とイソシアネート化合物とを、
該樹脂溶液を媒体として、同時に瞬間混合させることに
より調製せしめることもできる。
このようにして、実質的に有機溶剤および/または樹
脂と相溶しない、分子中に尿素結合を有するオリゴマー
ないしはポリマーの分散体である本発明の有機艶調整剤
が得られるが、かかるオリゴマーないしはポリマーの分
子量としては、大約200〜500,000、好ましくは230〜約1
00,000なる範囲内が適当である。
脂と相溶しない、分子中に尿素結合を有するオリゴマー
ないしはポリマーの分散体である本発明の有機艶調整剤
が得られるが、かかるオリゴマーないしはポリマーの分
子量としては、大約200〜500,000、好ましくは230〜約1
00,000なる範囲内が適当である。
なお、本発明においては、オリゴマーとポリマーとの
かかる分子量上における明確な区別は付け難いので、比
較的低分子量領域にある、いわゆるオリゴマーのみに限
定されるものでも、逆に比較的高分子量領域に位置す
る、いわゆるポリマーのみに限定されるものでもなく、
上掲の如き広い分子量領域に入るものを指称して「オリ
ゴマーないしはポリマー」という用語を用いているもの
である。
かかる分子量上における明確な区別は付け難いので、比
較的低分子量領域にある、いわゆるオリゴマーのみに限
定されるものでも、逆に比較的高分子量領域に位置す
る、いわゆるポリマーのみに限定されるものでもなく、
上掲の如き広い分子量領域に入るものを指称して「オリ
ゴマーないしはポリマー」という用語を用いているもの
である。
かくして得られる本発明の有機艶調整剤には、その特
徴が損なわれない限りにおいて、耐光、耐NOxまたは耐
熱などの各種安定剤、顔料もしくは染料の如き各種着色
剤、ジオクチルフタレート(ジ−2−エチルヘキシルフ
タレート)もしくはジブチルアジペートの如き各種可塑
剤をはじめ、風合調整剤などの各種の添加剤を配合せし
めることもできる。
徴が損なわれない限りにおいて、耐光、耐NOxまたは耐
熱などの各種安定剤、顔料もしくは染料の如き各種着色
剤、ジオクチルフタレート(ジ−2−エチルヘキシルフ
タレート)もしくはジブチルアジペートの如き各種可塑
剤をはじめ、風合調整剤などの各種の添加剤を配合せし
めることもできる。
また、本発明の有機艶調整剤はそれ自体を表面処理剤
とし、あるいは被覆剤として用いてもよいし、表面処理
用クリヤー樹脂同志が相溶する場合には、これら種々の
表面処理用クリヤー樹脂と任意の割合で混合して用いら
れてもよい。
とし、あるいは被覆剤として用いてもよいし、表面処理
用クリヤー樹脂同志が相溶する場合には、これら種々の
表面処理用クリヤー樹脂と任意の割合で混合して用いら
れてもよい。
本発明の艶調整剤を用いることにより、表面処理用ク
リヤー樹脂の表面触感、風合、皮膜強度および密着性な
どを損なうことなく、しかも屈曲や引き伸ばしに対して
強靱で、かつ艶変化も惹起されることがないばかりでな
く、高スクラッチ性、高耐摩耗性、高耐摩擦性ならびに
高成形性などの、従来のシリカ系艶調整剤で不十分であ
った性能をも有するものである。
リヤー樹脂の表面触感、風合、皮膜強度および密着性な
どを損なうことなく、しかも屈曲や引き伸ばしに対して
強靱で、かつ艶変化も惹起されることがないばかりでな
く、高スクラッチ性、高耐摩耗性、高耐摩擦性ならびに
高成形性などの、従来のシリカ系艶調整剤で不十分であ
った性能をも有するものである。
かくして、本発明の艶調整剤を表面処理剤や被覆剤と
して用いた製品は、たとえば、衣料、靴、鞄類、家具、
自動車および車輌の内外装品、電装品、電子機器、電気
製品ならびに通信機器などの如く多方面に用いられる。
して用いた製品は、たとえば、衣料、靴、鞄類、家具、
自動車および車輌の内外装品、電装品、電子機器、電気
製品ならびに通信機器などの如く多方面に用いられる。
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具
体的に説明するが、以下において部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。
体的に説明するが、以下において部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。
なお、各例で得られたそれぞれの表面処理用クリヤー
樹脂および艶調整剤についての皮膜物性の測定方法を示
せば、次の通りである。
樹脂および艶調整剤についての皮膜物性の測定方法を示
せば、次の通りである。
強伸度:100%モジュラス(以下、M100と略記する。)、
破断強度(以下、T.S.と略記する。)および破断時伸び
(以下、Elong.と略記する。)を総称する強伸度は、そ
れぞれ、幅が5mmで、かつ標線間距離が20mmなる短冊型
のフィルムを試料とし、まず比の試料を20℃で65%RHな
る室内で3日間に亘って熟成させたのち、同室内におい
て300mm/min.なる引張速度で測定されたものである。
破断強度(以下、T.S.と略記する。)および破断時伸び
(以下、Elong.と略記する。)を総称する強伸度は、そ
れぞれ、幅が5mmで、かつ標線間距離が20mmなる短冊型
のフィルムを試料とし、まず比の試料を20℃で65%RHな
る室内で3日間に亘って熟成させたのち、同室内におい
て300mm/min.なる引張速度で測定されたものである。
摩擦係数:ガラス基板上に膜厚が20ミクロンなるフィル
ムを作製してこれを試料とし、この試料を20℃で65%RH
なる室内にて3日間に亘って熟成させたのち、「HEIDON
-14」(ヘイドン−14)〔新東科学(株)製の表面性測
定機〕を用い、20gなる荷重で測定されたものである。
ムを作製してこれを試料とし、この試料を20℃で65%RH
なる室内にて3日間に亘って熟成させたのち、「HEIDON
-14」(ヘイドン−14)〔新東科学(株)製の表面性測
定機〕を用い、20gなる荷重で測定されたものである。
艶調整効果:ガラス基板上に膜厚が20ミクロンなるフィ
ルムを作製し、これを試料として該試料を20℃で65%RH
なる室内で3日間熟成させたのち、「グロスメーターGM
-26D」〔(株)村上色材技術研究所製の光沢度計〕を用
いて60度鏡面反射率を測定して評価したものである。
ルムを作製し、これを試料として該試料を20℃で65%RH
なる室内で3日間熟成させたのち、「グロスメーターGM
-26D」〔(株)村上色材技術研究所製の光沢度計〕を用
いて60度鏡面反射率を測定して評価したものである。
さらに、艶調整剤の表面処理剤としての性能は、何ら
表面処理の施されていない合成皮革の表面に厚さが26ミ
クロンとなるように各表面処理用クリヤー樹脂を塗布
し、100℃において1分間乾燥させてから20℃で65%RH
なる室内にて3日間熟成せしめて、これを次のそれぞれ
の物性の測定のための試料に供した。
表面処理の施されていない合成皮革の表面に厚さが26ミ
クロンとなるように各表面処理用クリヤー樹脂を塗布
し、100℃において1分間乾燥させてから20℃で65%RH
なる室内にて3日間熟成せしめて、これを次のそれぞれ
の物性の測定のための試料に供した。
スクラッチ性:合成皮革の表面を「HEIDON-14」にかけ
て、50gなる荷重を載せた、断面積が1cm2なるスチール
ウールで20回擦り、表面のキズの付き具合を目視により
判定したものである。
て、50gなる荷重を載せた、断面積が1cm2なるスチール
ウールで20回擦り、表面のキズの付き具合を目視により
判定したものである。
耐摩耗性:合成皮革の表面を東洋精機(株)製のテーパ
摩耗試験機にかけて、H-22摩耗輪で、500gなる荷重下に
1,000回の摩耗試験を行なったのち、表面処理層の状態
を目視により判定したものである。
摩耗試験機にかけて、H-22摩耗輪で、500gなる荷重下に
1,000回の摩耗試験を行なったのち、表面処理層の状態
を目視により判定したものである。
耐屈曲性および密着性:7×4.5cmなる大きさの試料を、
(株)安田精機製作所製の低温フレキソメーターにか
け、−10℃の雰囲気下、100回/分で5万回の屈曲試験
を行なったのち、表面処理層の状態と、表面層−表面処
理層間の密着具合とを目視により判定したものである。
(株)安田精機製作所製の低温フレキソメーターにか
け、−10℃の雰囲気下、100回/分で5万回の屈曲試験
を行なったのち、表面処理層の状態と、表面層−表面処
理層間の密着具合とを目視により判定したものである。
耐引き伸ばし性:合成皮革をその表面が外側になるよう
にして180度折り曲げて、引き伸ばされた部位の光沢の
現われ具合を目視により判定したものである。
にして180度折り曲げて、引き伸ばされた部位の光沢の
現われ具合を目視により判定したものである。
耐熱試験:合成皮革を120℃のオープン中に1時間保持
せしめたのちの艶状態を目視により判定したものであ
る。
せしめたのちの艶状態を目視により判定したものであ
る。
これらの表面処理剤としてのスクラッチ性、耐摩耗
性、耐屈曲性および耐引き伸ばし性なる諸性能は、いず
れも目視による判定で次のような基準を以て5段階の評
価を行なったものである。
性、耐屈曲性および耐引き伸ばし性なる諸性能は、いず
れも目視による判定で次のような基準を以て5段階の評
価を行なったものである。
さらに、保存安定性としては、それぞれの艶調整剤を
常温に静置させて、該調整剤の有効成分が沈降し、もは
や再攪拌を行なわなければ使用できなくなるまでの日数
を以て、可使時間とし、これによって評価されたもので
ある。
常温に静置させて、該調整剤の有効成分が沈降し、もは
や再攪拌を行なわなければ使用できなくなるまでの日数
を以て、可使時間とし、これによって評価されたもので
ある。
参考例1(クリヤー樹脂の調製剤−ポリエステル系ウレ
タン樹脂の調製例) 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えた反応器中
に、平均分子量が2,000なるポリ(1,4−ブチレンアジペ
ート)の200部およびトルエンの58部を仕込み、均一に
溶解させたのち、ここにIPDIの33.3部と、反応触媒とし
てのオクチル酸第一錫の0.06部とを加え、80℃で4時間
反応させてから、98部のトルエンを加えて冷却した処、
不揮発分が60%で、かつイソシアネート基当量が1947な
るイソシアネート・プレポリマーの溶液が得られた。
タン樹脂の調製例) 攪拌機、還流冷却管および温度計を備えた反応器中
に、平均分子量が2,000なるポリ(1,4−ブチレンアジペ
ート)の200部およびトルエンの58部を仕込み、均一に
溶解させたのち、ここにIPDIの33.3部と、反応触媒とし
てのオクチル酸第一錫の0.06部とを加え、80℃で4時間
反応させてから、98部のトルエンを加えて冷却した処、
不揮発分が60%で、かつイソシアネート基当量が1947な
るイソシアネート・プレポリマーの溶液が得られた。
別に、攪拌機、還流冷却器および温度計を具備した反
応器中に、水素化MDA(H12MDA)の15部、トルエンの260
部、イソプロピルアルコール(IPA)の150部、エチルセ
ロソルブの226部、および反応停止剤としてのジ−n−
アミンの0.2部を仕込み、さらにここへ上記イソシアネ
ート・プレポリマー溶液の289部を加え、35℃で2時間
反応させて、不揮発分が20%で、かつ25℃におけるブル
ックフィールド粘度(以下同様)が15,000cpsなる無色
透明の目的樹脂溶液を得た。
応器中に、水素化MDA(H12MDA)の15部、トルエンの260
部、イソプロピルアルコール(IPA)の150部、エチルセ
ロソルブの226部、および反応停止剤としてのジ−n−
アミンの0.2部を仕込み、さらにここへ上記イソシアネ
ート・プレポリマー溶液の289部を加え、35℃で2時間
反応させて、不揮発分が20%で、かつ25℃におけるブル
ックフィールド粘度(以下同様)が15,000cpsなる無色
透明の目的樹脂溶液を得た。
参考例2(同上−ポリエーテル系ウレタン樹脂の調製
例) 参考例1と同様の反応器に、平均分子量が2,000なPTM
Gの200部、エチレングリコールの6.2部およびDMFの162
部を仕込み、均一に溶解させてから、ここへMDIの37.5
部と、反応触媒としてのジブチル錫フマレートの0.03部
とを加え、70℃で6時間反応させ、しかるのち反応停止
剤たるメタノールの0.3部を加えて、不揮発分が30%で
粘度が35,000cpsなる無色透明の目的樹脂溶液を得た。
例) 参考例1と同様の反応器に、平均分子量が2,000なPTM
Gの200部、エチレングリコールの6.2部およびDMFの162
部を仕込み、均一に溶解させてから、ここへMDIの37.5
部と、反応触媒としてのジブチル錫フマレートの0.03部
とを加え、70℃で6時間反応させ、しかるのち反応停止
剤たるメタノールの0.3部を加えて、不揮発分が30%で
粘度が35,000cpsなる無色透明の目的樹脂溶液を得た。
参考例3(メチルメタクリレート・ブチルメタクリレー
ト系ポリアクリル樹脂の調製例) 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管および
滴下漏斗を備えた反応器中を窒素ガスによる置換を行な
って、メチルエチルケトン(MEK)の240部、メチルメタ
クリレート(MMA)の100部およびn−ブチルメタクリレ
ート(BMA)の60部を仕込み、均一に溶解させてから、
そこへ反応触媒としてのアゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)の0.4部を加え、徐々に昇温して行って80℃に
達した時から同温度に1時間保持したのち、ここへ予め
調整しておいたMMAの300部、BMAの80部、AIBNの0.4部お
よびMEKの720部を4時間かけて滴下した処、不揮発分が
40%で、かつ粘度が6,000cpsなる透明な目的樹脂の溶液
を得た。
ト系ポリアクリル樹脂の調製例) 攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素ガス導入管および
滴下漏斗を備えた反応器中を窒素ガスによる置換を行な
って、メチルエチルケトン(MEK)の240部、メチルメタ
クリレート(MMA)の100部およびn−ブチルメタクリレ
ート(BMA)の60部を仕込み、均一に溶解させてから、
そこへ反応触媒としてのアゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)の0.4部を加え、徐々に昇温して行って80℃に
達した時から同温度に1時間保持したのち、ここへ予め
調整しておいたMMAの300部、BMAの80部、AIBNの0.4部お
よびMEKの720部を4時間かけて滴下した処、不揮発分が
40%で、かつ粘度が6,000cpsなる透明な目的樹脂の溶液
を得た。
実施例1 攪拌機、還流冷却管および温度計を具備した反応器中
に、参考例1で得られたポリエステル系ウレタン樹脂溶
液の500部、トルエンの80部、IPAの80部および水素化MD
Iの10部を仕込み、均一に溶解させてから、さらにここ
へ予め混合しておいた、H12MDAの8部、トルエンの55部
およびIPAの55部からなる溶液を30分の間隔で3分割し
て加え、さらに25℃で1時間反応させて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が3,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
に、参考例1で得られたポリエステル系ウレタン樹脂溶
液の500部、トルエンの80部、IPAの80部および水素化MD
Iの10部を仕込み、均一に溶解させてから、さらにここ
へ予め混合しておいた、H12MDAの8部、トルエンの55部
およびIPAの55部からなる溶液を30分の間隔で3分割し
て加え、さらに25℃で1時間反応させて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が3,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
実施例2 実施例と同様の反応器に、参考例1で得られたポリエ
ステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの110部、
IPAの110部およびIPDIの17部を仕込み、均一に溶解した
のち、さらにここへ予め混合しておいた、H12MDAの16
部、トルエンの65部およびIPAの65部からなる溶液を一
括して加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15%
で、かつ粘度が3,400cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
ステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの110部、
IPAの110部およびIPDIの17部を仕込み、均一に溶解した
のち、さらにここへ予め混合しておいた、H12MDAの16
部、トルエンの65部およびIPAの65部からなる溶液を一
括して加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15%
で、かつ粘度が3,400cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
実施例3 実施例1と同様の反応器に、参考例2で得られたポリ
エーテル系ウレタン樹脂溶液の400部、DMFの146部およ
びMDIの13部を仕込み、均一に溶解したのち、さらにこ
こへ予め混合しておいた、IPDAの8.4部およびDMFの140
部からなる溶液を一括して加え、25℃で1時間反応させ
て、不揮発分が20%で、かつ粘度が7,000cpsなる白濁し
た樹脂溶液を得た。
エーテル系ウレタン樹脂溶液の400部、DMFの146部およ
びMDIの13部を仕込み、均一に溶解したのち、さらにこ
こへ予め混合しておいた、IPDAの8.4部およびDMFの140
部からなる溶液を一括して加え、25℃で1時間反応させ
て、不揮発分が20%で、かつ粘度が7,000cpsなる白濁し
た樹脂溶液を得た。
実施例4 実施例1と同様の反応器に、参考例3で得られたポリ
アクリル樹脂溶液の300部、トルエンの220部および水素
化MDIの7.4部を仕込み、均一に溶解したのち、さらにこ
こへ予め混合しておいた、H12MDAの5.9部およびトルエ
ンの133部からなる溶液を一括して加え、25℃で1時間
反応させて、不揮発分が20%で、かつ粘度が500cpsなる
白濁した樹脂溶液を得た。
アクリル樹脂溶液の300部、トルエンの220部および水素
化MDIの7.4部を仕込み、均一に溶解したのち、さらにこ
こへ予め混合しておいた、H12MDAの5.9部およびトルエ
ンの133部からなる溶液を一括して加え、25℃で1時間
反応させて、不揮発分が20%で、かつ粘度が500cpsなる
白濁した樹脂溶液を得た。
実施例5 実施例1と同様の反応器に、参考例3で得られたポリ
アクリル樹脂の400部、トルエンの360部およびIPDIの9.
8部および水素化MDIの11.6部を仕込み、均一に溶解した
のち、さらにここへ予め混合しておいた、H12MDAの18.6
部およびトルエンの200からなる溶液を30分間隔で3分
割して加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が20%
で、かつ粘度が600cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
アクリル樹脂の400部、トルエンの360部およびIPDIの9.
8部および水素化MDIの11.6部を仕込み、均一に溶解した
のち、さらにここへ予め混合しておいた、H12MDAの18.6
部およびトルエンの200からなる溶液を30分間隔で3分
割して加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が20%
で、かつ粘度が600cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
実施例6 実施例1と同様の反応器に、平均分子量が500なるPPG
の25部およびトルエンの12部を仕込んでこのPPGを溶解
させてから、さらにIPDIの222部を加えて80℃で3時間
反応させたのち、トルエンの120部を加え、25℃に冷却
してイソシアネート・プレポリマーの溶液を得た。
の25部およびトルエンの12部を仕込んでこのPPGを溶解
させてから、さらにIPDIの222部を加えて80℃で3時間
反応させたのち、トルエンの120部を加え、25℃に冷却
してイソシアネート・プレポリマーの溶液を得た。
次いで、このプレポリマー溶液に参考例1で得られた
ポリエステル系ウレタン樹脂溶液の850部を加えて均一
に溶解させた処へ、予めH12MDAの10.5部およびトルエン
の100部を混合しておいた溶解を30分の間隔で3分割し
て加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が20%で、
かつ粘度が7,500cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
ポリエステル系ウレタン樹脂溶液の850部を加えて均一
に溶解させた処へ、予めH12MDAの10.5部およびトルエン
の100部を混合しておいた溶解を30分の間隔で3分割し
て加え、25℃で1時間反応させて、不揮発分が20%で、
かつ粘度が7,500cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
実施例7 実施例1と同様の反応器に、参考例1で得られたポリ
エステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部、IPAの80部およびHDIの7部を仕込んで均一に溶解さ
せた処へ、さらに、予めt−ブチルアミンの11部、トル
エンの55部およびIPAの55部を混合しておいた溶液を一
括して投入し、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が2,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
エステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部、IPAの80部およびHDIの7部を仕込んで均一に溶解さ
せた処へ、さらに、予めt−ブチルアミンの11部、トル
エンの55部およびIPAの55部を混合しておいた溶液を一
括して投入し、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が2,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
実施例8 実施例1と同様の反応器に、参考例1で得られたポリ
エステル系ウレタン樹脂溶液の250部、トルエンの95
部、IPAの95部およびIPDIの17部を仕込んで均一に溶解
させた処へ、さらに、H12MDAの16部、トルエンの40部お
よびIPAの40部からなる溶液を30分間隔で3分割して投
入し、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15%で、か
つ粘度が4,000なる白濁した樹脂溶液を得た。
エステル系ウレタン樹脂溶液の250部、トルエンの95
部、IPAの95部およびIPDIの17部を仕込んで均一に溶解
させた処へ、さらに、H12MDAの16部、トルエンの40部お
よびIPAの40部からなる溶液を30分間隔で3分割して投
入し、25℃で1時間反応させて、不揮発分が15%で、か
つ粘度が4,000なる白濁した樹脂溶液を得た。
次いで、かくして得られた白濁樹脂溶液に553部のポ
リエステル系ウレタン樹脂溶液、トルエンの92部および
IPAの92部を加えて、不揮発分が15%で、かつ粘度が5,7
00cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
リエステル系ウレタン樹脂溶液、トルエンの92部および
IPAの92部を加えて、不揮発分が15%で、かつ粘度が5,7
00cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
比較例1 実施例1と同様の反応器中に、参考例1で得られたポ
リエステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部、およびIPAの80部を仕込んで均一に溶解させた処
へ、シリカ粉末の18部を予めトルエンの55部とIPAの55
部との混合溶剤に混合させておいた分散液を加え、全体
をボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が15%
で、かつ粘度が2,5000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
リエステル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部、およびIPAの80部を仕込んで均一に溶解させた処
へ、シリカ粉末の18部を予めトルエンの55部とIPAの55
部との混合溶剤に混合させておいた分散液を加え、全体
をボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が15%
で、かつ粘度が2,5000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
比較例2 実施例1と同様の反応器中に、参考例2で得られたポ
リエーテル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部およびIPAの80部を仕込んで均一に溶解させた処へ、
予め27部のシリカ粉末を、トルエンの80部とIPAの80部
とからなる混合溶剤に混合させておいた分散液を加え、
全体をボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が2,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
リエーテル系ウレタン樹脂溶液の500部、トルエンの80
部およびIPAの80部を仕込んで均一に溶解させた処へ、
予め27部のシリカ粉末を、トルエンの80部とIPAの80部
とからなる混合溶剤に混合させておいた分散液を加え、
全体をボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が15
%で、かつ粘度が2,000cpsなる白濁した樹脂溶液を得
た。
比較例3 実施例1と同様の反応器中に、参考例3で得られたポ
リアクリル樹脂溶液の300部およびトルエンの220部を仕
込んで均一に溶解させた処へ、13.3部のシリカ粉末を13
3部のトルエンに混合させた形の分散液を加え、全体を
ボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が20%で、
粘度が400cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
リアクリル樹脂溶液の300部およびトルエンの220部を仕
込んで均一に溶解させた処へ、13.3部のシリカ粉末を13
3部のトルエンに混合させた形の分散液を加え、全体を
ボールミルで24時間分散せしめて、不揮発分が20%で、
粘度が400cpsなる白濁した樹脂溶液を得た。
以上の各例で得られたクリヤー樹脂、本発明の有機艶
調整剤および対照用の艶調整剤について皮膜物性ならび
に表面処理剤性能を比較検討した。それらの結果はまと
めて第1表に示す。
調整剤および対照用の艶調整剤について皮膜物性ならび
に表面処理剤性能を比較検討した。それらの結果はまと
めて第1表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の有機艶調整剤は、皮膜強度も十分にあり、な
おかつ、耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐屈曲性、耐引き
伸ばし性ならびに耐熱性という表面処理剤性能の上でも
強靱な性能を有していることが知れる。
おかつ、耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐屈曲性、耐引き
伸ばし性ならびに耐熱性という表面処理剤性能の上でも
強靱な性能を有していることが知れる。
しかも、60度鏡面反射率はポリ尿素含有率が僅かに10
%であっても、既に、従来のシリカ系艶調整剤の限度と
目される「5」を大きく下回わり、格段に艶調整効果が
高いということも注目に値しよう。
%であっても、既に、従来のシリカ系艶調整剤の限度と
目される「5」を大きく下回わり、格段に艶調整効果が
高いということも注目に値しよう。
また、可使時間も長く、保存安定性にもすぐれている
ことが知れる。
ことが知れる。
これに対し、従来型艶調整剤においては、シリカ粉末
を添加することによる皮膜強度の低下と併わせてスクラ
ッチ性、摩耗性および屈曲性に頗る劣っており、これま
た注目すべきことではあるが、従来型艶調整剤は引き伸
ばしによって光沢が現われているということである。
を添加することによる皮膜強度の低下と併わせてスクラ
ッチ性、摩耗性および屈曲性に頗る劣っており、これま
た注目すべきことではあるが、従来型艶調整剤は引き伸
ばしによって光沢が現われているということである。
さらに、従来型艶調整剤にあってはシリカ粉末を、本
発明におけると同程度のポリ尿素含有率にした場合で
も、艶調整効果が劣り、60度鏡面反射率は高く、したが
って本発明と同程度の艶調整効果を期そうとすれば、多
量のシリカ粉末の使用が必定となり、その結果は、より
一層の皮膜強度の低下という事態を回避することはでき
ないものである。
発明におけると同程度のポリ尿素含有率にした場合で
も、艶調整効果が劣り、60度鏡面反射率は高く、したが
って本発明と同程度の艶調整効果を期そうとすれば、多
量のシリカ粉末の使用が必定となり、その結果は、より
一層の皮膜強度の低下という事態を回避することはでき
ないものである。
Claims (2)
- 【請求項1】樹脂と有機溶剤とからなる樹脂溶液中にお
いて、分子中に少なくとも1個のイソシアネート基を有
する化合物と、分子中に少なくとも1個のアミノ基を有
する化合物および/または水を反応させることを特徴と
する、実質的に有機溶剤および/または樹脂を相溶しな
い、分子中に尿素結合を有するオリゴマーないしポリマ
ーを上記樹脂溶液中に含んで成る有機艶調整剤の製造方
法。 - 【請求項2】樹脂が、ウレタン樹脂またはアクリル樹脂
であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62275540A JP2629747B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 有機艶調整剤の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62275540A JP2629747B2 (ja) | 1987-10-30 | 1987-10-30 | 有機艶調整剤の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01118578A JPH01118578A (ja) | 1989-05-11 |
JP2629747B2 true JP2629747B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=17556874
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021122978A1 (en) | 2019-12-19 | 2021-06-24 | Allnex Netherlands B.V. | Non aqueous crosslinkable composition |
WO2022268669A1 (en) | 2021-06-22 | 2022-12-29 | Allnex Netherlands B.V. | Non aqueous crosslinkable composition |
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---|---|---|---|---|
JP2004197086A (ja) * | 2002-12-03 | 2004-07-15 | Sk Kaken Co Ltd | 装飾性塗材 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4914126A (ja) * | 1972-05-16 | 1974-02-07 | ||
JPS5743579B2 (ja) * | 1972-10-11 | 1982-09-16 |
-
1987
- 1987-10-30 JP JP62275540A patent/JP2629747B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2021122978A1 (en) | 2019-12-19 | 2021-06-24 | Allnex Netherlands B.V. | Non aqueous crosslinkable composition |
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JPH01118578A (ja) | 1989-05-11 |
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