JP2629647B2 - ヘテロ接合電界効果トランジスタ - Google Patents

ヘテロ接合電界効果トランジスタ

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JP2629647B2 JP11359695A JP11359695A JP2629647B2 JP 2629647 B2 JP2629647 B2 JP 2629647B2 JP 11359695 A JP11359695 A JP 11359695A JP 11359695 A JP11359695 A JP 11359695A JP 2629647 B2 JP2629647 B2 JP 2629647B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘテロ接合電界効果トラ
ンジスタに関し、特にミリ波マイクロ波送受信システム
や高速ディジタル回路に応用されるヘテロ接合型電界効
果トランジスタ(Field Effect Transistor;「FE
T」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は従来のヘテロ接合FETの構成を
示す図である。このようなヘテロ接合FETは、例えば
赤崎(T.Akazaki)らによる文献(米国電気電
子技術者学会(IEEE)エレクトロン・デバイス・レ
ターズ(Electron Device Let
t.)、EDL−第13巻、325頁、1992年)に
報告されている。
【0003】図7において、10は半絶縁性(Semi-Ins
ulating)InP基板、71はバッファ層を構成するノ
ンドープInAlAs層、72はチャネル層を構成する
ノンドープInGaAs層である。73a、73b、7
3cは電子供給層を構成し、それぞれノンドープInA
lAs層、n型InAlAs層、ノンドープInAlA
sショットキー層である。
【0004】75と76はキャップ層であり、それぞれ
n型InAlAs層、n型InGaAs層によって構成
されている。n型InGaAsキャップ層76上にはソ
ース電極7Sとドレイン電極7Dが蒸着により形成され
チャネル層72とのオーム性接触をとってある。
【0005】また、ソース電極7Sとドレイン電極7D
に挾まれた領域にはエピタキシャル層の一部をエッチン
グ除去して露出されたショットキー層73c上にゲート
電極8が蒸着により形成されている。
【0006】このようなヘテロ接合FETにおける伝導
帯プロファイルを図8に示す。
【0007】図8(a)はn型InGaAsキャップ層
76とノンドープInGaAsチャネル層72の間にお
ける伝導帯プロファイル(エネルギーバンド構造)であ
り、図8(b)はゲート電極8とノンドープInGaA
sチャネル層72の間における伝導帯プロファイルであ
る。
【0008】キャップ層がn型InGaAs上層キャッ
プ76とn型InAlAs下層キャップ75の二層構造
とされている(図7参照)のは、キャップ層/電子供給
層間の接触抵抗率を低減し、ノンアロイで容易にオーム
性接触をとるためである。
【0009】図8(a)に示すように、n型InGaA
s上層キャップ76との伝導帯不連続に伴ってn型In
AlAs下層キャップ75中のキャリアは空乏化して、
ポテンシャル障壁は放物線形状になる。このため、ショ
ットキー層73cに接してn型InGaAsキャップ層
76を形成した場合と比べて、実効的なバリヤ厚さが低
減されInAlAs層を介したトンネル電流が流れ易く
なり、ノンアロイでオーミック接触をとることが可能に
なっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によるヘテロ
接合FETでは、InAlAsのショットキー障壁高さ
φBが0.6〜0.7eVと低いため、ゲートリーク電
流が多くゲート・ブレークダウン電圧が低いという問題
があった。
【0011】その対策として、ノンドープInAlAs
ショットキー層73cとゲート電極8の界面近傍にバン
ドギャップの大きい障壁層を挿入することも可能ではあ
るが、その場合オーミック電極下にもポテンシャル障壁
が形成され接触抵抗が増大してしまう。このため、ノン
アロイでオーム性接触をとることができず、素子信頼性
に劣るアロイ・オーミック電極を用いる必要が生じる。
【0012】従って、本発明の目的は、上記問題点を解
消し、実効的なショットキー障壁高さを増加しゲート耐
圧を向上すると共に、オーミック電極における接触抵抗
の増大も抑制するようにしたヘテロ接合FETを提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、半絶縁性InP基板上に、バッファ層と、2
次元電子ガスが蓄積されるノンドープInGaAsチャ
ネル層と、少なくとも一層のn型層を含むInxAl1-x
As層(0<x<1)と、少なくとも一層のn型層を含
むInyAl1-yAs層と、少なくとも一層のn型層を含
むInzAl1-zAs層(0<z<1)と、n型コンタク
ト層と、が順次形成されてなる多層ヘテロ構造と、前記
n型コンタクト層に当接するソース電極およびドレイン
電極と、前記InzAl1-zAs層に当接するゲート電極
と、を備え、0≦y<xおよびy<zであることを特徴
とするヘテロ接合電界効果トランジスタを提供する。
【0014】また、本発明は、半絶縁性InP基板上
に、バッファ層と、2次元電子ガスが蓄積されるノンド
ープInGaAsチャネル層と、少なくとも一層のn型
層を含むInxAl1-xAs層(0<x<1)と、ノンド
ープIny1Al1-y1As層と、少なくとも一層のn型層
を含むIny2Al1-y2As層と、少なくとも一層のn型
層を含むInzAl1-zAs層(0<z<1)と、n型コ
ンタクト層と、が順次形成された多層ヘテロ構造と、前
記n型コンタクト層に当接するソース電極およびドレイ
ン電極と、前記ノンドープIny1Al1-y1As層に当接
するゲート電極と、を備え、0≦y1<x、y1<z、0
≦y2<x、y2<zであることを特徴とするヘテロ接合
電界効果トランジスタを提供する。
【0015】
【作用】本発明においては、InxAl1-xAs電子供給
層(0<x<1)とInzAl1 -zAs下層キャップ(0
<z<1)の界面に少なくとも一層のn型層を含むIn
yAl1-yAs(0≦y<xおよびy<z)からなる障壁
層を挿入し、InzAl1 -zAs下層キャップの一部まで
エッチング除去したリセス表面上にゲート電極を形成す
る。
【0016】オーミック電極下では、n型InyAl1-y
As障壁層の電子親和力は隣接するInxAl1-xAs層
及びInzAl1-zAs層と比べて小さいため、ヘテロ界
面近傍に電子蓄積層が形成される。このため、n型In
yAl1-yAs障壁層のつくるポテンシャル障壁が低下し
てトンネル電流が流れ易くなり、接触抵抗が低減され
る。
【0017】一方、ゲート電極下では、InAlAs層
中に電子蓄積層は形成されず、InyAl1-yAs障壁層
の小さい電子親和力のために、電子に対するポテンシャ
ル障壁が上昇し、ゲートリーク電流が抑制され耐圧が向
上する。
【0018】また、InAlAs障壁層をノンドープI
y1Al1-y1As層と少なくとも一層のn型層を含むI
y2Al1-y2As層の積層構造とし、ノンドープIny1
Al1-y1As障壁層の一部までエッチング除去したリセ
ス表面上にゲート電極を形成してもよい。この場合にも
オーミック電極下でn型Iny2Al1-y2As層内のギャ
ップが空乏化して接触抵抗が低減されるのは同様である
が、ゲート電極の接触するIny1Al1-y1As障壁層は
ノンドープであるためゲート耐圧が更に向上する。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】
【実施例1】図1は本発明によるヘテロ接合FETの第
一の実施例の構造図である。図1において、10は半絶
縁性Inp基板、1はバッファ層を構成するノンドープ
InAlAs層、2はチャネル層を構成するノンドープ
InGaAs層である。3a、3b、3cは電子供給層
を構成し、それぞれノンドープInxAl1-xAs層、n
型InxAl1-xAs層、ノンドープInxAl1-xAs層
である。4はn型InyAl1-yAs障壁層である。5は
n型InzAl1-zAsからなる下層キャップ、6は上層
キャップでありn型InGaAs層から構成される。7
S、7D、8はそれぞれソース電極、ドレイン電極、ゲ
ート電極である。
【0021】本実施例の特徴は、InxAl1-xAs電子
供給層3a、3b、3cとn型InzAl1-zAs下層キ
ャップ5の界面にn型InyAl1-yAs層4(y<x、
y<z)を挿入すると共に、下層キャップ5に接触して
ゲート電極8を形成したことである。以下では、組成比
x=z=0.52、y=0の場合を例に本実施例を説明
する。
【0022】このようなヘテロ接合FETは以下のよう
にして作製される。(100)半絶縁性InP基板10
上に、例えば分子線エピタキシャル(Molecular Beam E
pitaxy、「MBE」という)成長法により下記表1に示
す順及び膜厚で順次成長させる。
【0023】
【表1】
【0024】次に、n型InGaAs層6上に、例えば
AuGe−Ni−Au等の金属(AuGe・Ni合金
等)を蒸着することによりソース電極7Sとドレイン電
極7Dを形成する。
【0025】さらに、ソース電極7Sとドレイン電極7
Dによって挾まれた領域には、例えば電子ビーム(Elec
tron Beam、「EB」という)露光法により形成したレ
ジストパターンをマスクとしてエピタキシャル層の一部
をエッチング除去することによりn型InAlAs層5
を露出し、例えばTi−Pt−AuやTi−Al等の金
属を蒸着することによりゲート電極8を形成する。この
ようにして、図1に示すようなヘテロ接合FETが作製
される。
【0026】図2に、本実施例における伝導帯プロファ
イルを示す。
【0027】図2(a)はn型InGaAs上層キャッ
プ6とノンドープInGaAsチャネル層2の間におけ
る伝導帯プロファイルであり、図2(b)はゲート電極
8とノンドープInGaAsチャネル層2の間における
伝導帯プロファイルである。
【0028】オーミック電極下では、図2(a)に示す
ように、n型InyAl1-yAs層4(「n型AlAs障
壁層」ともいう)の電子親和力は隣接するInAlAs
層3c、5と比べて小さいため、ヘテロ界面近傍に電子
蓄積層が形成される。そのため、n型AlAs障壁層4
がつくるポテンシャル障壁が低下してトンネル電流が流
れ易くなり、接触抵抗が低減される。
【0029】一方、ゲート電極下では、図2(b)に示
すようにInAlAs層中に電子蓄積層は形成されな
い。n型AlAs障壁層4の小さい電子親和力のために
電子に対するポテンシャル障壁φB′は、n型AlAs
層が存在しない場合よりも上昇し、ゲートリーク電流が
抑制され耐圧が向上する。
【0030】図3に、n型AlAs障壁層4の不純物濃
度Ndを変えたときのオーミック電極部分のノンアロイ
接触抵抗率ρC(室温)の変化を実線にて示す。
【0031】本実施例においては、AlAs障壁層4の
膜厚tを3nm、及び6nmとした。図3中破線で示し
たのは、図7に示す従来例におけるノンアロイ接触抵抗
率ρCの値である。AlAs障壁層のない場合(従来
例)には、ノンアロイ接触抵抗率ρC=7.8×10-6
Ωcm2と良好な接触抵抗率が得られている。
【0032】ノンドープAlAs層(不純物濃度Nd
0)を挿入した場合、ノンアロイ接触抵抗率ρCの値は
AlAs層厚tが3nmの時に2.5×10-3Ωc
2、t=6nmの時にはρC=6.0×10-2Ωcm2
と増大してしまい、ノンアロイでオーム性接触をとるこ
とが困難になる。
【0033】しかしながら、AlAs障壁層4の不純物
濃度Ndを増加することによりノンアロイ接触抵抗率ρ
C は低減され、Nd=1×1019/cm3、膜厚t=3n
mの時にはρC=5.9×10-4Ωcm2となる。
【0034】更に、不純物濃度Nd=1×1019/c
3、膜厚t=6nmの時にはノンアロイ接触抵抗率ρC
=1.6×10-5Ωcm2となり、AlAs層がない従
来技術と比べても遜色のない抵抗値が実現され、ノンア
ロイでオーム性接触をとることが可能になる。
【0035】ここで、膜厚t=3nmの場合におけるノ
ンアロイ接触抵抗率ρCの低減割合は膜厚t=6nmの
場合と比較して小さい。これは、膜厚t=3nmの場合
にはAlAs障壁層4内のシート不純物濃度(Nd×
t)が低く、InAlAs層中の電子蓄積層の形成が少
ないためと考えられる。
【0036】図4に、本実施例における順方向ゲートリ
ーク電流密度Jgのゲート−ソース間電圧Vgs依存性を
示す。図中、本発明の実施例に対応する特性曲線を実線
にて示す。なお、図4において例えば1E+01の表記
は1×101を表わす。
【0037】AlAs障壁層4の膜厚tを3nm及び6
nmとし、AlAs障壁層4の不純物濃度Ndは1×1
19/cm3に固定した(n型のAlAs障壁層)。図
中破線で示したのは図7に示す前記従来例における結果
である。
【0038】図4から明かなように、n型AlAs障壁
層4の挿入により、リーク電流値を前記従来例よりも1
桁乃至2桁程度低減出来ることが分かる。
【0039】ここで、膜厚t=3nmの方がt=6nm
の場合よりゲート耐圧が向上しているのは、AlAsが
間接遷移形半導体であるためと考えられる。即ち、障壁
厚tが3nmと、電子のド・ブロイ(de Brogl
ie)波長(10nm程度)に比べて十分薄い場合には
よりポテンシャル障壁の高いΓ谷を介したトンネル電流
が支配的になるのに対して、t=6nmと比較的厚い場
合には、よりポンシャル障壁の低いΧ谷を介したトンネ
ル電流の寄与が無視できなくなるためである。
【0040】このように、本実施例に依れば、前記従来
例のヘテロ接合FETと比べて、ゲート耐圧が向上する
にもかかわらず、オーミック電極における接触抵抗の増
大を抑制することができる。
【0041】
【実施例2】図5は本発明の第2の実施例の構造を示す
図である。図5において、10は半絶縁性Inp基板、
51はバッファ層を構成するノンドープInAlAs
層、52はチャネル層を構成するノンドープInGaA
s層である。53a、53b、53cは電子供給層を構
成し、それぞれノンドープInxAl1-xAs層、n型I
xAl1-xAs層、ノンドープInxAl1-xAs層であ
る。
【0042】54aはノンドープIny1Al1-y1As障
壁層、54bはn型Iny2Al1-y2As障壁層である。
55はn型InzAl1-zAsからなる下層キャップ、5
6は上層キャップでありn型InGaAs層によって構
成される。7S、7D、8は各々ソース電極、ドレイン
電極、ゲート電極である。
【0043】本実施例の特徴は、InxAl1-xAs電子
供給層53a、53b、53cとn型InzAl1-zAs
下層キャップ55の界面にノンドープIny1Al1-y1
s障壁層54a(y1<x、y1<z)とn型Iny2Al
1-y2As障壁層54b(y2<x、y2<z)の積層構造
からなる障壁層を挿入すると共に、ノンドープIny 1
1-y1As障壁層54aに接触してゲート電極8を形成
したことである。
【0044】以下では、組成x=z=0.52、y1
2=0の場合を例に本実施例を説明する。
【0045】このようなヘテロ接合FETは以下のよう
にして作製される。(100)半絶縁性InP基板10
上に例えば、MBE成長法により、下記表2に示す順及
び膜厚で順次成長させる。
【0046】
【表2】
【0047】次に、n型InGaAs上層キャップ層5
6上に例えばAuGe−Ni−Au等の金属を蒸着する
ことによりソース電極7Sとドレイン電極7Dを形成す
る。
【0048】さらに、ソース電極7Sとドレイン電極7
Dによって挾まれた領域には、例えば、EB露光法によ
り形成したレジストパターンをマスクとしてエピタキシ
ャル層の一部をエッチング除去することによりノンドー
プAlAs障壁層54aを露出し、例えばTi−Pt−
AuやTi−Alなどの金属を蒸着することによってゲ
ート電極8を形成する。このようにして、図5に示すよ
うなヘテロ接合FETが作製される。
【0049】図6に本実施例における伝導帯プロファイ
ルを示す。
【0050】図6(a)はn型InGaAs上層キャッ
プ層56とノンドープInGaAsチャネル層52の間
における伝導帯プロファイルであり、図6(b)はゲー
ト電極8とノンドープInGaAsチャネル層52の間
における伝導帯プロファイルである。
【0051】オーミック電極下では、図6(a)に示す
ように、AlAs障壁層54a、54bの電子親和力は
隣接するInAlAs層53c、55と比べて小さいた
め、ヘテロ界面近傍に電子蓄積層が形成される。そのた
め、AlAs障壁層54a、54bがつくるポテンシャ
ル障壁が低下してトンネル電流が流れ易くなり、接触抵
抗が低減される。
【0052】一方、ゲート電極下では、図6(b)に示
すようにInAlAs層中に電子蓄積層は形成されず、
AlAs障壁層54aの小さな電子親和力のために電子
に対するポテンシャル障壁φB″が上昇する。更に、ゲ
ート電極8が接触するAlAs障壁層54aはノンドー
プであるので、ゲートリーク電流が抑制される効果がよ
り顕著になる。
【0053】以上の実施例では、障壁層4、54bとし
て一様にドープしてn型InAlAs層を採用している
が、これを少なくとも一層のn型不純物プレーナドープ
層を含有するInAlAs層で置き換えてもよい。
【0054】また、チャネル層2、52や上層キャップ
6、56を構成するInGaAsの結晶組成はInP基
板に格子整合するIn0.53Ga0.47Asであってもよい
し、In0.53+uGa0.47-uAs歪層(−0.53<u≦
0.47)を採用してもよい。同様に、電子供給層3
a、3b、3c、53a、53b、53cや下層キャッ
プ5、55を構成するInAlAsの結晶組成もInP
基板に格子整合するIn0. 52Al0.48Asであってもよ
いし、In0.52+vAl0.48-vAs歪層(−0.52<v
<0.48)であっもよい。
【0055】以上、本発明を上記実施例に即して説明し
たが、本発明は上記態様にのみ限定されず、本発明の原
理に準ずる各種態様を含むことは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
InP基板上のヘテロ接合FETにおいてInxAl1-x
As電子供給層とInzAl1-zAsキャップ層の界面に
InyAl1-yAs障壁層(0≦y<xおよび0≦y<
z)を挿入することにより、ゲート耐圧が向上すると共
に、オーミック電極における接触抵抗も低減されノンア
ロイでオーム性接触をとることが容易になる。このた
め、素子信頼性が向上し、より一層の低雑音化及び高出
力化が可能になる。また、本発明(請求項2)によれ
ば、ゲート電極が接触するAlAs障壁層はノンドープ
であるので、ゲートリーク電流の抑制効果がより一層顕
著になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るヘテロ接合FET
におけるポテンシャルバンド図である。
【図3】本発明の第1の実施例におけるノンアロイ接触
抵抗率とAlAs層不純物濃度の関係を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例における順方向ゲートリ
ーク電流のゲート−ソース間電圧依存性を示す図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係るヘテロ接合FET
におけるポテンシャルバンドを示す図である。
【図7】従来のヘテロ接合FETの構成を示す図であ
る。
【図8】従来のヘテロ接合FETにおけるポテンシャル
バンドを示す図である。
【符号の説明】
1、3a、3c、51、53a、53c、54a、7
1、73a、73c ノンドープInAlAs層 2、52、72 ノンドープInGaAs層 3b、4、5、53b、54b、55、73b、75
n型InAlAs層 6、56、76 n型InGaAs層 7S、7D オーム性電極(ソース、ドレイン電極) 8 電極(ゲート電極) 10 半絶縁性InP基板

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半絶縁性InP基板上に、 バッファ層と、 2次元電子ガスが蓄積されるノンドープInGaAsチ
    ャネル層と、 少なくとも一層のn型層を含むInxAl1-xAs層(0
    <x<1)と、 少なくとも一層のn型層を含むInyAl1-yAs層と、 少なくとも一層のn型層を含むInzAl1-zAs層(0
    <z<1)と、 n型コンタクト層と、が順次形成されてなる多層ヘテロ
    構造と、 前記n型コンタクト層に当接するソース電極およびドレ
    イン電極と、 前記InzAl1-zAs層に当接するゲート電極と、 を備え、 0≦y<xおよびy<zであることを特徴とするヘテロ
    接合電界効果トランジスタ。
  2. 【請求項2】半絶縁性InP基板上に、 バッファ層と、 2次元電子ガスが蓄積されるノンドープInGaAsチ
    ャネル層と、 少なくとも一層のn型層を含むInxAl1-xAs層(0
    <x<1)と、 ノンドープIny1Al1-y1As層と、 少なくとも一層のn型層を含むIny2Al1-y2As層
    と、 少なくとも一層のn型層を含むInzAl1-zAs層(0
    <z<1)と、 n型コンタクト層と、が順次形成された多層ヘテロ構造
    と、 前記n型コンタクト層に当接するソース電極およびドレ
    イン電極と、 前記ノンドープIny1Al1-y1As層に当接するゲート
    電極と、 を備え、 0≦y1<x、y1<z、0≦y2<x、y2<zであるこ
    とを特徴とするヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  3. 【請求項3】前記ゲート電極がn型InzAl1-zAs下
    層キャップ層のリセス表面と当接することを特徴とする
    請求項1記載のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
  4. 【請求項4】前記ゲート電極が、電子供給層を形成する
    InxAl1-xAs層とInzAl1-zAs下層キャップ層
    の間に挿入されたn型層を含む積層構造のIny1Al
    1-y1As障障層のうちノンドープIny1Al1-y1As層
    のリセス表面と当接することを特徴とする請求項2記載
    のヘテロ接合電界効果トランジスタ。
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